| 【発明の名称】 |
畜舎用送風装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】駒田 圭成
【氏名】伊藤 嘉章
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| 【要約】 |
【課題】畜舎内に配設した複数の送風装置を、畜舎内の温度状況に対応して送風ファンの回転数と、送風ファンの回転により生成される気流の送風方向とを任意に可変可能に構成して、家畜の住環境条件を向上させるようにしたことにある。
【解決手段】畜舎1内の長手方向に直線状で、かつ、一定の角度傾斜させて複数列に亘って吊設した複数の送風装置2と、前記畜舎1内に設けた温度検出センサ13と、前記送風装置2を、温度検出センサ13にて検出した温度に対応して送風量および送風方向を可変可能に駆動制御するコントローラ11とを具備して構成したことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 畜舎内の長手方向に直線状で、かつ、一定の角度傾斜させて複数列に亘って吊設した複数の送風装置と、前記畜舎内に設けた温度検出センサと、前記送風装置を、温度検出センサにて検出した温度に対応して送風量及び送風方向を可変可能に駆動制御するコントローラとを具備して構成したことを特徴とする畜舎用送風装置。 【請求項2】 前記コントローラは、一定の角度傾斜させて複数列に亘り吊設して配設した複数の送風装置の送風ファンを同一方向に回転させて、前記送風装置により生成した気流を畜舎内において斜め下方に向けて送出させながら畜舎の外に排気させるプログラムを格納した気流の排気運転手段を具備して構成したことを特徴とする請求項1記載の畜舎用送風装置。 【請求項3】 前記コントローラは、一定の角度傾斜させて複数列に亘り吊設して配設した複数の送風装置を、その配列毎に該送風装置の送風ファンを正回転方向と逆回転方向とに回転させて、前記送風装置により生成した気流を畜舎内において循環方向に送出させるプログラムを格納した気流の循環運転手段を具備して構成したことを特徴とする請求項1記載の畜舎用送風装置。 【請求項4】 前記コントローラは、一定の角度傾斜させて複数列に亘り吊設して配設した複数の送風装置の送風ファンを同一方向に回転させて、前記送風装置により生成した気流を畜舎内において斜め上方に向けて送出させるプログラムを格納した結露防止運転手段を具備して構成したことを特徴とする請求項1記載の畜舎用送風装置。 【請求項5】 前記コントローラは、一定の角度傾斜させて複数列に亘り吊設して配設した複数の送風装置において、前記配設された一部の送風装置の送風ファンを正回転方向と逆回転方向とに回転させて、前記送風装置により生成した気流を畜舎内において循環方向に送出させるプログラムと、前記配設された残りの送風装置の送風ファンをすべて同一方向に回転させて、前記送風装置により生成した気流を畜舎内において斜め上方に向けて送出させるプログラムとを組合せて格納した結露防止・循環運転手段を具備して構成したことを特徴とする請求項1記載の畜舎用送風装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、例えば、牛,馬等大形の家畜を飼育する畜舎に吊持支持され、畜舎内を所定の送風量により送風して換気・乾燥させる畜舎用送風装置の改良に係り、その目的は、送風装置の駆動により生成される気流によって畜舎内に流れる気流(空気)の送風量(流量)および流通方向を、畜舎内の温度に対応して可変させることにより、畜舎内の換気・乾燥状況を常時良好に維持して、家畜の飼育環境条件の向上を図るようにしたことにある。 【背景技術】 【0002】 従来から、畜舎の飼育環境状況を維持するに当たり、エアコン等の空調設備を導入することは採算が合わないことから採用することができず、通常は安価なファンとかベンチレータを用いて畜舎内の換気・乾燥を行いながら、家畜を飼育していた。ところが、牛,馬等の大形の家畜を飼育する場合、牛,馬等の家畜は冬場の寒い時期でも比較的体調を崩すことなく飼育することができる反面、夏の暑い時期においては、暑さはもとより湿度の急上昇にともない体調を崩し易い傾向にあった。 【0003】 このため、畜舎内の温度が、例えば、30℃を超えるような場合、畜舎内に設置した温度センサが働き、畜舎内に設置したファンを駆動させて畜舎内の空気を対流させる等して、畜舎内の換気・乾燥を促すことにより、家畜が暑さや温度(湿度)の上昇によって体調を崩すという問題を回避するようにしていた。 【0004】 一方、冬場の寒い時期においては、畜舎は冷たい外気の侵入を防ぐために、ほぼ密閉状態となっているので、畜舎内は夜間時畜舎内・外の温度差によって壁面や天井裏面等が結露したり、あるいは、天井付近の冷気が降下して畜舎内の床面に付着した水分が凍結したりすると、畜舎内は空気の対流がほとんどなくなるため、比重の重い二酸化炭素や悪臭ガスは床面近くに滞留し易くなることにより、畜舎内に収容されている牛や馬等成長した大形の家畜についてはさほど問題にはならないと思われるが、成育途中、あるいは、幼少期にある家畜については、抵抗力が弱まり体調を崩して病気となったり、抵抗力が低下するに伴い体力維持が困難となってそのまま死に至るという場合が多々あった。 【0005】 前記の問題を解決するために、例えば、特開平8−228622号公報に開示されている家畜用送風装置においては、畜舎の壁面に複数の孔を穿孔した管体を設け、この管を介して吐出圧力0.1〜0.6kgf/cm2の中圧用エアブロアにより、空気を加熱しつつ畜舎内に送風することにより、畜舎内の温度低下を抑制するようにした環境維持用の送風設備が構成されている(例えば、特許文献1参照)。 【0006】 【特許文献1】特開平8−228622号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 しかし、前記畜舎用送風装置においては、エアブロアが空気を加熱しながら畜舎内に送風することができるため、畜舎内は冬季においても新鮮で暖かい空気を供給することができるので、家畜の飼育環境改善の向上を図るには良好であるが、広大な畜舎内において冬季の飼育環境改善を行うために、前記複数の孔を穿孔した管体を相当数配管したり、エアブロアを特別に用意しなければならない等、夏季の暑さ対策用に設置した送風ファンも加えると、畜舎の飼育環境を改善するためには相当の設備投資を必要とすることとなる結果、畜舎の飼育環境設備の維持・管理行うための費用が増大するとともに、この費用増大に伴い家畜の飼育料が必然的に高騰し、畜産農家の経営を圧迫するという問題があった。 【0008】 また、前記畜舎の飼育環境を改善する環境設備においては、畜舎自体が小面積の場合(飼育家畜が数10頭程度と少ない場合)ある程度の利用効果が期待できることも考えられるが、畜舎が広く、しかも、飼育家畜数が100頭以上の場合においては、広い畜舎内を暖めることは難しく、かつ、環境設備自体が非常に大がかりとなるため、前記環境設備の導入費用が嵩むことはもとより、その環境設備の維持・管理費用を考えた場合、環境設備導入の効果を期待することは経済的に困難であった。 【0009】 本発明は、前記の問題点に鑑み、畜舎内に吊設した複数の送風装置を畜舎内の温度変化に対応して、送風量および送風方向を任意に可変して駆動することにより、畜舎内をオールシーズン家畜の飼育に適した住環境条件に維持できるようにした、畜舎用送風装置を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0010】 前記の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、畜舎内の長手方向に直線状で、かつ、一定の角度傾斜させて複数列に亘って吊設した複数の送風装置と、前記畜舎内に設けた温度検出センサと、前記送風装置を、温度検出センサにて検出した温度に対応して送風量及び送風方向を可変可能に駆動制御するコントローラとを具備して構成したことを特徴とする。 【0011】 請求項2記載の発明は、請求項1記載の畜舎用送風装置において、前記コントローラは、一定の角度傾斜させて複数列に亘り吊設して配設した複数の送風装置の送風ファンを同一方向に回転させて、前記送風装置により生成した気流を畜舎内において斜め下方に向けて送出させながら畜舎の外に排気させるプログラムを格納した気流の排気運転手段を具備して構成したことを特徴とする。 【0012】 請求項3記載の発明は、請求項1記載の畜舎用送風装置において、前記コントローラは、一定の角度傾斜させて複数列に亘り吊設して配設した複数の送風装置を、その配列毎に該送風装置の送風ファンを正回転方向と逆回転方向とに回転させて、前記送風装置により生成した気流を畜舎内において循環方向に送出させるプログラムを格納した気流の循環運転手段を具備して構成したことを特徴とする。 【0013】 請求項4記載の発明は、請求項1記載の畜舎用送風装置において、前記コントローラは、一定の角度傾斜させて複数列に亘り吊設して配設した複数の送風装置の送風ファンを同一方向に回転させて、前記送風装置により生成した気流を畜舎内において斜め上方に向けて送出させるプログラムを格納した結露防止運転手段を具備して構成したことを特徴とする。 【0014】 請求項5記載の発明は、請求項1記載の畜舎用送風装置において、前記コントローラは、一定の角度傾斜させて複数列に亘り吊設して配設した複数の送風装置において、配列された一部の送風装置の送風ファンを正回転方向と逆回転方向とに回転させて送風装置により生成した気流を畜舎内において循環方向に送出させるプログラムと、配列された他の送風装置の送風ファンをすべて同一方向に回転させて送風装置により生成した気流を畜舎内において斜め上方に向けて送出させるプログラムとを組合せて格納した結露防止・循環運転手段を具備して構成したことを特徴とする。 【発明の効果】 【0015】 請求項1記載の発明においては、送風装置を畜舎内の検出温度に対応して、送風ファンによる送風量と送風方向とを任意に可変できるように構成したので、畜舎内は夏季・冬季とか、昼間・夜間等を問わず常に畜舎内の検出温度に対応して、送風ファンによる送風量と送風方向とを可変(変更)することにより、畜舎内の換気・乾燥状態を特別な飼育環境改善設備を具備することなく、畜舎を家蓄の飼育環境に適した状態に維持することができる。また、送風装置は送風ファンを斜め下方に向けた状態で吊設されているので、送風ファンの回転により生成される気流(空気)は、畜舎内において送風ファンの回転方向に応じて斜め下方、あるいは、斜め上方に送風することができるため、即ち、畜舎内において上下方向に対流を生じさせるように送風することができるので、この対流作用により、畜舎内は家畜の収容部位と天井部においてもほぼ同じ温度に維持することができる結果、家畜の飼育環境条件を良好に維持することができ、利便である。 【0016】 請求項2記載の発明においては、特に、夏の暑い日において送風装置のすべての送風ファンを同一方向に回転させて、送風ファンの回転により生成された気流(空気)を、畜舎内の斜め下方に向けた状態で送出しながら、開放された畜舎の出入口の一方から畜舎の外に強制的に排気させるように構成されているので、夏季時に畜舎内の温度が家畜の飼育温度を越えるような場合においても、早急に外気を畜舎内に導入することが可能となり、即ち、畜舎内の空気と畜舎外の外気との入れ替えを迅速に行うことができるため、夏季時に畜舎内の温度が家畜の体調を崩すような高い温度なったとしても、畜舎内の換気を迅速・確実に行うことができるので、家畜の飼育を良好に行うことができる。しかも、送風装置から送出される気流は、家畜の背中部分から床面に向けて送風されているので、畜舎床面の乾燥が良好に促進でき、家畜の飼育環境を確実に向上させることができる。 【0017】 請求項3記載の発明においては、例えば、畜舎の壁面側に配列した送風装置の送風ファンを正回転させて気流を畜舎の斜め下方に送出し、畜舎の中央列側に配設した送風装置の送風ファンはこれを逆回転させて気流を畜舎の斜め上方に送出することにより、送風ファンにて生成した気流を畜舎内において、上下方向に循環させるように構成したので、例えば、夜間時等昼間時に比べて畜舎内の温度が低下した場合、送風ファンによって生成される気流を上下方向に分流させて畜舎内を循環させることができるため、家畜に対しては送風ファンにて生成された気流の全部を同一方向に送出する場合に比べ送風量は変わらないものの、生成した気流を畜舎内で分散させることにより、実質的には送風量を弱めた状態で送風することができる結果、家畜は昼間に比べて少ない風量を受けることになるため、睡眠が妨げられたり、体調を崩したりすることを良好に回避することができ、利便である。しかも、畜舎の壁面側においては、送風が斜め下向きとなって行われるので、壁面側の床面の乾燥が良好に行われ、かつ、生成された気流自体は畜舎内を常時循環しているので、畜舎内の乾燥状態も良好に維持することができる。 【0018】 請求項4記載の発明においては、送風装置の送風ファンによって生成した気流のすべてを畜舎内の斜め上方に送風することができるため、冬季の夜間時において畜舎内の壁面とか天井部分において、畜舎内・外の温度差により結露が生じたりする現象を、送風ファンにより生成した気流を畜舎内の上方に向けて送風することにより良好に回避することができ、結露が生じることによって水滴が家畜に付着したり、床面の一部が水浸しになるのを確実に防ぐことができる結果、結露による飼育環境条件の悪化を確実に回避することができる。また、送風ファンによる送風が家畜に直接接触する機会を少なくすることも可能となるため、家畜の睡眠を妨げたり、結露によって畜舎内の湿度が上昇するという問題も確実に阻止することができる。 【0019】 請求項5記載の発明においては、送風装置の送風ファンによって生成された気流を、畜舎内において循環させて送風する方式と、一方向にのみ送風する方式とを組合せて畜舎内に送風させるように構成したので、即ち、畜舎の壁面側は送風装置により生成された気流を斜め上方に送風し、中央部に配列した送風装置により生成した気流は斜め下方に送風させることにより、畜舎内における結露防止と、床面の乾燥を併行して行うことができるので、冬季の夜間時においても畜舎内を常時家畜の飼育環境に適した乾燥状態に維持することが可能となり、かつ、送風ファンの送風が家畜に接触する機会が少なくなることと相俟って、家畜を常に最適な環境条件下で飼育することができる。しかも、送風ファンの回転方向を変更することにより、送風方向を容易に可変することができるので、特別な飼育環境維持設備を必要とせず、畜舎における家畜の飼育環境を経済的に維持することができるという効果を奏するため利便である。 【発明を実施するための最良の形態】 【0020】 以下、本発明の実施例を図1ないし図10により説明する.図1において、1は家畜類を飼育する畜舎であり、この畜舎には複数台の送風装置2が畜舎1の長手方向に沿って、例えば、図2に示すように、複数列(図2は3列状態の例を示す)に併設した状態で吊設・保持されている。 【0021】 次に、前記送風送置2は図5,6に示すように、電動機3が断面弧状の風洞4の中心線上に複数本のパイプ状の取り付脚5によって支持されており、該電動機3の回転子軸6には、送風ファン7を装着して概略構成されている。そして、前記電動機3は風洞4の中心において取り付脚5の一方端に固定支持され、この取り付脚5の他方端は風洞4周縁の延出端4aに溶接あるいはボルト等の固定手段を用いて固定されている。 【0022】 前記のようにして構成された送風装置2は、図1に示すように、畜舎1内の天井部付近の空間を利用して架設された送風装置支持梁8に、送風装置2自体を送風ファン7が斜め下向きとなるように、約30〜45゜の範囲で傾斜させた状態で吊設・保持されている。 【0023】 そして、前記畜舎1内に配設された複数の送風装置2は、商用電源等からなる駆動電源9に対して図3に示すように、それぞれ電力線9aを介して並列接続されている。また、図3において、10は駆動電源9に接続した操作装置を示し、この操作装置10は、基本的に前記送風装置2の運転を駆動制御するために内蔵されたコントローラ11と、該コントローラ11を操作するための操作部12(図4参照)とによって概略構成されている。 【0024】 そして、前記コントローラ11と送風装置2は信号線11aを介して接続されており、コントローラ11からの指令信号を各送風装置2の後述する駆動制御手段に送出する。また、図3に示す13は、畜舎1内に取付けた温度検出センサを示し、この温度検出センサ13にて検出した温度検出信号は、信号線13aを介してコントローラ11に送出される。 【0025】 前記操作装置10の操作部12には、図4に示すように、例えば、コントローラ11をON/OFFする電源スイッチ14と、畜舎1内温度のデータを入力する操作スイッチ15と、送風装置2の運転手段を設定する運転手段設定スイッチ16と、送風装置2の運転時間を設定する運転時間設定スイッチ17と、更に、送風装置2をON/OFF操作する操作スイッチ18とが設けられている。 【0026】 そして、操作装置10に内蔵されているコントローラ11は、前記の各種スイッチ14〜18を操作することにより、あらかじめ設定されたプログラムによって送風装置2を駆動制御するもので、前記コントローラ11には概略次に示す機能を具備したプログラムが格納されている。 【0027】 (1)電源スイッチのON/OFF操作機能 電源スイッチ14を操作して操作装置10に内蔵したコントローラ11の電源部に操作電源を通電させたり、停止させたりしてコントローラ11の駆動・停止を行うための機能を備えたプログラム。 【0028】 (2)操作スイッチによる温度情報入力機能 畜舎1内の温度情報を操作スイッチ15にてコントローラ11の図示しない入力部に入力することにより、前記入力した温度を表示器aに、例えば、デジタル表示させるとともに、送風装置2の後述する所定の運転手段に前記入力した温度情報を伝送する機能を備えたプログラム。 【0029】 (3)運転手段設定スイッチによる送風装置の運転手段選択機能 送風装置2は本発明において、コントローラ11に格納した排気運転手段(A)と、循環運転手段(B)と、結露防止運転手段(C)と、結露防止・循環運転手段(D)とからなる各方式のプログラムに基づいて駆動されるもので、運転手段設定スイッチ16によりコントローラ11の図示しない入力部に、送風装置2を駆動する所望の運転手段の記号(A〜D)を選択して入力し、かつ、前記入力した運転手段の記号を表示器bに、例えば、デジタル表示させるとともに、選択した運転手段を送風装置2の後述する駆動制御手段に伝送する機能を備えたプログラム。 【0030】 (4)運転時間設定スイッチによる運転手段の駆動時間設定機能 送風装置2を所望の運転手段により運転する時間を、運転時間設定スイッチ17にてコントローラ11の図示しない入力部に入力することにより、前記入力した運転時間を表示器cに、例えば、デジタル表示させるとともに、前記選択した送風装置2の運転手段に前記入力した運転時間を伝送する機能を備えたプログラム。 【0031】 (5)送風装置のON/OFF操作機能 送風装置2の運転内容(畜舎温度入力,運転手段および運転時間の選択)を設定した後、送風装置2の電動機3への通電・通電停止指令を行う、即ち、送風装置2を運転/停止させるための運転/停止スイッチ18の機能を備えたプログラム。 【0032】 つづいて、操作装置10のコントローラ11に格納した送風装置2の各運転手段のプログラムの機能について説明する。 (6)送風装置の排気運転手段機能 畜舎1内に配列したすべての送風装置2の送風ファン7を同一方向(例えば、時計方向)に回転させて、送風装置2により生成した気流(空気)を畜舎1内から畜舎1の外に強制排気させる運転機能を備えたプログラム。このプログラムには、前記送風ファン7を同一方向(空気を畜舎1内の斜め下方に送風する方向)に回転させる機能を具備する他に、送風ファン7を事前に操作スイッチ15により設定した畜舎温度に対応する回転数にて回転させるとともに、畜舎1内の温度が事前に設定した温度から変化した場合は、温度検出センサ13にて検出した温度に対応する回転数によって送風ファン7を回転させるようにした機能も併設されている。 【0033】 そして、前記送風ファン7の回転数と検出温度との関係は、本実施例においては、例えば、畜舎1内の基準温度を20℃とした場合、送風ファン7の基準回転数を300rpm/20℃と設定し、以下、温度が1℃上昇したり降下したりする毎に、10rpm/1℃づつ回転数を増減させ、かつ、送風ファン7を最低温度(0℃)では100rpm、最高温度(40℃)では500rpmで回転させることができるように設定したプログラムが、排気運転手段(A)をはじめ後述する循環運転手段(B)、結露防止運転手段(C)、結露防止・循環運転手段(D)の機能を果たすための各プログラムにもそれぞれ併設されている。 【0034】 なお、畜舎1内が最高温度あるいは最低温度を更新するようなときは、前記のように、事前に設定した40℃または0℃の温度に対応する回転数を維持して送風ファン7を回転させるようにプログラムは設定されている。即ち、畜舎1内の温度が40℃を越えた場合は、40℃の温度に対応する回転数で、0℃以下に降下したときは、0℃に対応する回転数にて送風ファン7を回転させる。また、本実施例では、排気運転手段(A)を実行する場合の畜舎1内の温度が20℃〜40℃の範囲を対象としているので、畜舎1内の熱気は強制的に畜舎1外に排気して換気を促進(畜舎1の開閉扉25、窓(図示せず)は開放されている)することができるとともに、畜舎1内の温度が20〜40℃の範囲、あるいは、20℃以下に降下した場合でも運転手段を変更しない限り、温度検出センサ13による検出温度に対応する回転数にて送風ファン7を回転することができることは云うまでもない。 【0035】 (7)送風装置の循環運転手段機能 畜舎1内に配列した送風装置2において、例えば、図2に示すように、畜舎1の長手方向の両側に位置する壁面に隣接して配列されている送風装置2の送風ファン7は、同一方向(例えば、時計方向に回転させて空気を斜め下方に送風する方向)に回転させ、畜舎1の中央列に配列した送風装置2の送風ファン7は、前記とは逆方向(例えば、反時計方向に回転させて空気を斜め上方に送風する方向)に回転させ、送風装置2により生成した気流(空気)を、畜舎1の壁面側においては床面側となる斜め下方に送風させ、畜舎1の中央部側においては、畜舎1の天井側の方向となる斜め上方に送風させることにより、送風ファン7により生成した気流を畜舎1内において、上下方向に循環させる機能を備えたプログラム。 【0036】 前記循環運転手段のプログラムによる送風装置2の運転は、一般に夕方から夜間時において畜舎1内の温度が10℃〜20℃の状態で、かつ、畜舎1の開閉扉25を閉鎖した状態での送風が有効である。即ち、畜舎1内の温度が昼間に比べて降下した場合、畜舎1内の空気を強制的に排気することにより、冷たい外気の畜舎1内への流入を防ぐことができるので、家畜は畜舎1内の空気の流れを送風ファン7による送風方向を2方向に分散させることによって、送風された空気との接触が軽減されるため、昼間時に比べて温度が降下したときに冷えた外気と接触することによる弊害を良好に回避することができるとともに、送風作用の継続により畜舎1内の乾燥状態も引続き維持することが可能となる。なお、この循環運転手段(B)においても送風ファン7の回転数が、畜舎1温度に追随して可変することができるプログラムが併設されていることは、段落番号[0032]により説明したとおりであることは云うまでもない。 【0037】 (8)送風装置の結露防止運転手段機能 畜舎1内に配設した送風装置2をすべて排気運転手段(A)とは逆に送風ファン7を同一方向(例えば、反時計方向)に回転させることにより、送風装置2により生成した気流をすべて畜舎1内の天井方向に向けて送風させる運転機能を備えたプログラム。このプログラムによる送風装置2の運転手段は、主に夜間時において畜舎1内の温度が0℃〜10℃である場合に適用されるものである。 【0038】 即ち、送風ファン7により生成された気流を畜舎1内の壁面とか天井部に晒すことによって、壁面等に結露が生じるのを良好に抑制することが可能となる。しかも、この場合、畜舎1内の温度が降下しており、かつ、送風ファン7の回転数も温度に追随して遅くなっているため送風量も少なく、しかも、送風方向自体が上向となっていることと相俟って、家畜は冷風による弊害を回避し体調を良好に維持することができる。 【0039】 このように、送風ファン7の送風方向を変更させることにより、冬季の深夜時における冷え込みによる結露の発生を抑制することが可能となり、この結果、結露による水滴が壁面を伝って床面に滴下することにより、家畜の敷藁や床面を濡らすという弊害を確実に回避することができる。その上、家畜には冷風が直接接触することもないため、冷風の接触に伴う弊害、特に体調を崩すという問題も良好に回避することが可能となる。 【0040】 (9)送風装置の結露防止・循環運転機能 畜舎1内に配設した送風装置2を、前記した循環運転手段(B)とは逆に図2において、畜舎1の長手方向の壁面側に沿って配列した送風装置2の送風ファン7をすべて同一方向(例えば、反時計方向に回転させて気流を斜め上方の天井側に向けて送風する方向)に回転させ、畜舎1の中央列に配列した送風装置2の送風ファン7を前記とは逆方向(例えば、時計方向に回転させて気流を斜め下方に送風する方向)に回転させることにより、送風装置2にて生成した気流を畜舎1の壁面側においては天井側に向けて送風し、畜舎1の中央部は床面側に斜め下方から送風させる機能を備えたプログラム。 【0041】 前記プログラムによる送風装置2の運転は、夜間時等において畜舎1内の温度が5℃〜15℃ぐらいになること想定した場合に有効である。即ち、晩秋から冬季に向かうときに結露が生じるかも知れないと判断したとき、畜舎1の壁面側に配列した送風装置2の送風ファン7のみを畜舎1内の斜め上方(天井部)に向けて気流を送風させるように回転させることにより、深夜等に畜舎1内の冷え込みにより結露が生じるような温度状況になる場合においても、前記送風ファン7によって送風される気流を壁面側から天井部に向けることにより、畜舎1内で結露が生じるのを良好に回避することが可能となる。 【0042】 一方、畜舎1の中央部に配列した送風装置2は、送風ファン7を気流が斜め下方、即ち、床面側に送風するように回転しているため、畜舎1内の家畜は送風ファン7によって生成される送風が直接接触することが少なくなり、しかも、畜舎1内の温度が低温化していることにより、送風ファン7の回転数が温度に追随して低回転となって送風量が少なくなっている関係上、深夜時に冷風を受けることによって家畜が体調を崩すというような弊害を確実に回避することができる。 【0043】 次に、畜舎1内に吊設した複数の送風装置2に取付けられた電動機3には、操作装置10に設けたコントローラ11から出力される駆動指令信号によって作動する駆動制御手段20が設けられており、この駆動制御手段20は、コントローラ11からの駆動指令信号(電動機3の回転数指令信号)により、駆動制御手段20に内蔵されている制御プログラムが作動して、コントローラ11からの駆動指令信号をインバータ22に制御信号として出力し、該インバータ22を駆動制御して電動機3をコントローラ11からの駆動指令信号にて設定された回転数にて駆動制御させる運転制御部21と、前記インバータ22とによって構成されている。 【0044】 前記駆動制御手段20は、図2に示すように、操作装置10のコントローラ11とは信号線11aを介してそれぞれ並列接続されており、各電動機3に設けた駆動制御手段20はコントローラ11からの駆動指令信号に従って運転制御部21を作動させ、インバータ22を駆動制御して電動機3をコントローラ11から出力される回転数信号(回転数)にて回転させ、送風ファン7を事前に設定した運転手段および運転時間にて回転させ、この送風ファン7により気流(空気)を生成して畜舎1内に送風する。 【0045】 次に、本発明の動作を図7に示すフローチャート図と図8のタイミングチャート図によって説明する。最初に、送風装置2を排気運転手段(A)により運転する場合について説明する。この運転手段は初夏〜残暑が続く秋の始め頃にかけて畜舎1内の温度が日中において20℃〜40℃になる場合に行うものである。そして、送風装置2を駆動する場合は、操作装置10の操作部12に配置されている各種の操作スイッチ類や設定キーを手動操作して、送風装置2の運転内容を設定することからはじめる。 【0046】 送風装置2における運転状況の設定は、操作装置10に内蔵されているコントローラ11によって行われる。コントローラ11には運転手段・運転時間の選択から、畜舎1内の温度の変化に対応させて送風ファン7の回転数を可変させる等、畜舎1内を良好に換気・乾燥保持させて家畜の飼育環境条件の改善、向上をはかるための種々のプログラムが格納されている。 【0047】 送風装置2を排気運転手段(A)により運転する場合は、はじめに、図4において操作部12に設けたコントローラ11の電源スイッチ14を投入してコントローラ11に通電を行う。つづいて、操作スイッチ15を操作して畜舎1内の現時点での温度を入力する。畜舎1内の温度が温度計あるいは体感により20℃であれば、操作スイッチ15の操作により表示器aに20℃を表示させる。畜舎1内の温度を設定したら次に操作部12の運転手段設定スイッチ16を操作し、排気運転手段(A)を選択し、表示器bに排気運転手段(A)の記号を表示させる。例えば、排気運転手段の記号が(A)であれば運転手段設定スイッチ16により(A)を選択して表示器bに表示させることにより、送風装置2の運転手段の設定終える(図7のS1〜S3参照)。 【0048】 送風装置2の運転手段を設定したら、次に運転時間設定スイッチ17を操作して排気運転手段(A)を駆動させる時間を選択する。排気運転手段(A)を例えば、午前9:00から午後5:00まで行うとすれば、運転時間設定スイッチ17により8時間を選択し、これを表示器cに表示させることによって運転時間の設定を終える(図7のS4参照)。なお、前記排気運転手段(A)を実施する場合は、事前に畜舎1の出入口である開閉扉25は開放されている。 【0049】 前記のようにして排気運転手段(A)を実施するための諸設定(温度,運転手段,運転時間)を終えたら、送風装置2の運転/停止スイッチ18を投入する。この運転/停止スイッチ18を投入すると、送風装置2を駆動するための前記設定した温度,運転手段,運転時間の各情報がコントローラ11に設けた情報送出機能を備えたプログラムによって、各送風装置2の駆動制御手段20→運転制御部21に送出され、前記運転制御部21よりインバータ22に温度に対応する送風ファン7の回転数と運転手段(送風ファン7の回転方向)の駆動制御信号を出力する。インバータ22は前記駆動制御信号の入力を受けると、電動機3を駆動制御信号にて駆動させ、送風装置2の送風ファン7を回転させる(図7のS5〜S6参照)。 【0050】 即ち、電動機3は、事前に設定した温度(20℃)に対応する回転数(300rpm)と運転手段とにより送風ファン7を、図9に示すように、すべて同一方向(排気運転手段(A)においては、送風ファン7は時計方向)に回転させ、送風ファン7により気流を生成する。前記送風ファン7により生成された気流(空気)は、送風装置2が水平方向に対して30〜45℃の範囲で傾斜して吊設されている関係上、斜め下方に送風されながら畜舎1の開閉扉25によって開放された出入口26から、畜舎1の外に強制的に排気される(図7のS7参照)。 【0051】 前記排気運転手段(A)により生成された気流は、送風ファン7の回転によって斜め下方に、即ち、畜舎1の床面側に向かって送風されて畜舎1外に排気されるとともに、外部の新鮮な外気を畜舎1内に導入することによって畜舎1の換気が良好に行われる結果、畜舎1内に収容されている家畜類は、送風ファン7の駆動により送風される空気および外部から流入する外気に直接接触する機会が多くなるため、畜舎1内の温度が上昇気配にあるときや、家畜が体調を崩しやすい梅雨時や夏の暑い時期等において、涼風を良好に受けることができるので、暑さや湿気増によって体調を崩すという問題を確実に回避することが可能となる。しかも、送風ファン7によって生成された気流によって畜舎1内の熱気や湿気を強制的に畜舎1外に排気することにより、畜舎1内は常に良好な換気・乾燥が行い得、家畜の飼育環境条件を向上させることができる。 【0052】 そして、送風装置2を排気運転手段(A)により駆動しているときに、畜舎1内の温度が上昇した場合、即ち、畜舎1内の温度が事前に設定した温度(20℃)より上昇した場合、例えば、設定温度を20℃とし、温度検出センサ13により検出した温度が25℃である場合、検出温度に追随して送風装置2の送風ファン7の回転数を変化(増加)させることができるプログラムが、排気運転手段(A)のプログラムに事前に併設されているので、送風ファン7の回転数を速くすることができる。 【0053】 前記の場合、本実施例においては300rpm/20℃とし、検出温度が1℃増減する毎に10rpm/1℃づつ送風ファン7の回転数を速・遅するようにプログラムが設定されているので、前記の如く、20℃で設定した温度が25℃に上昇した場合、送風ファン7の回転数は350rpm/25℃となる。即ち、送風装置2は、温度上昇に追随して送風ファン7の回転数を速くすることができるように構成されているので、畜舎1の温度が1℃上昇すると送風ファン7の回転数が温度上昇に追随して速くなるため、それだけ畜舎1外に排気される空気の排気量が増大し、かつ、外気の畜舎1内への流入量も増えることになる結果、畜舎1内の温度上昇を良好に抑制することが可能となる。 【0054】 前記送風ファン7による排気量の増大は、温度検出センサ13により検出した畜舎1内の温度が上昇する場合である。即ち、前記温度上昇は温度検出センサ13によって検出され、この検出された温度情報は刻々とコントローラ11の図示しない入力部を経て排気運転手段(A)に送出される。排気運転手段(A)は、前記入力された検出温度情報と設定温度とを比較し、検出温度が設定温度より高い場合は、事前に排気運転手段(A)のプログラムに設定されている検出温度に対応する送風ファン7の回転数を選択する。 【0055】 この場合、温度検出センサ13の検出温度が25℃であると、25℃の温度に対応する回転数(350rpm)を選択し、その回転数情報をコントローラ11から各送風装置2の駆動制御手段20に送出し、送風ファン7を350rpmの回転数で回転させる。このように、畜舎1内の温度が設定温度を上回ると、送風ファン7は前記上回った温度に対応する回転数で回転し、畜舎1内における気流の生成量を増大させて畜舎1内の熱気を早々に畜舎1外に排気し、かつ、外気の畜舎1内への流入を促進することにより、畜舎1内の急激な温度上昇を確実に抑制して家畜の飼育環境が悪化するのを防ぐようにしている。 【0056】 次に、畜舎1内の温度が、例えば、夕方近くになって設定温度(20℃)より降下してその温度を温度検出センサ13が検出すると、送風装置2は検出した温度に対応する回転数で回転することになる。例えば、温度検出センサ13の検出温度が18℃である場合、本実施例においては、送風ファン7の回転数は、設定温度より2℃低いため、20℃における基準の回転数が300rpmであるので、温度が1℃降下する毎に送風ファン7の回転数は、10rpmづつ遅くなるように事前にプログラム設定されている。 【0057】 このため、前記畜舎1内の温度が18℃に降下した場合、排気運転手段(A)は18℃の温度に対応した回転数情報(280rpm)をコントローラ11から送風装置2の駆動制御手段20に送出し、電動機3を18℃の温度に対応する280rpmの回転数により回転させて、送風ファン7による排気量(送風量)を低減することにより、畜舎1内の温度降下に伴い家畜に対する接触風量を軽減することができ、温度降下時に送風量の軽減を行わないことによって家畜が体調不良を誘発するという問題を良好に回避することが可能となる(図8の2,(A)参照)。 【0058】 つづいて、循環運転手段(B)について説明する。この運転手段(B)は一般に昼間時に比べて気温が徐々に降下する夕方時から夜間時にかけて行うもので、畜舎1内の温度が10〜20℃の場合に行うことが多い。畜舎1内の温度は夕方になれば昼間に比べて降下し、温度降下に呼応して送風ファン7の回転数も温度に追随して遅くなるため、排気運転手段(A)をこのまま継続することも可能であるが、この場合、畜舎1は大抵夜になれば外気の流入を防ぐために出入口26の開閉扉25を閉鎖する関係上、夕方における畜舎1内の温度が、例えば、20℃以上の場合を除き排気運転手段(A)は、一旦その運転を中止して循環運転手段(B)に切替える。これは、畜舎1内の温度が送風装置2の排気運転手段(A)時に比べて降下し、かつ、降下に伴い送風ファン7の送風量が低下しているにもかかわらず、家畜への接触風量を軽減させないことによって生ずる家畜の体調不良を誘発するという弊害を確実に回避することに他ならない。 【0059】 前記循環運転手段(B)は、排気運転手段(A)の如く常に送風ファン7のすべてを同一方向(送風ファン7の回転により生成した気流を斜め下方に排風する方向)に回転させて畜舎1内の空気を外部に強制排出する場合とは異なり、例えば、図2において、畜舎1の長手方向の壁面側に隣接して吊設した2列の送風装置2の送風ファン7を、該送風ファン7の回転により生成した気流(空気)を斜め下方に送風し、中央列の送風装置2の送風ファン7は、前記とは逆に気流を斜め上方(畜舎1の天井部側)に向けて送風させるようにプログラム設定されている。 【0060】 前記循環運転手段(B)を実施する場合、送風装置2が排気運転手段(A)にて駆動しておれば、運転手段設定スイッチ16を操作して表示器bに循環運転手段(B)の記号を表示させることにより、送風装置2の駆動は、循環運転手段(B)に自動的に切り替えて(送風装置2の運転手段選択機能のプログラムが作動する)、送風装置2を前記した循環運転手段(B)のプログラムにより運転を継続する。 【0061】 また、循環運転手段(B)の運転時間を設定する場合は、運転時間設定スイッチ17を操作し必要な運転時間(例えば、2時間運転する場合は、2時間を選択し表示器cに表示させる)を設定すればよい。この場合、事前に送風装置2の運転を、例えば、24時間と設定してあれば運転時間設定スイッチ17を特に操作しなくても、送風装置2は循環運転手段(B)により運転を継続することなる(図7のS8、図8の(B)参照)。 【0062】 なお、循環運転手段(B)を行う場合において、温度条件の設定を必要とするとき(例えば、畜舎1内の温度が10℃となるまで循環運転手段(B)を実施する場合)は、運転時間が事前に設定されておれば、その時間が過ぎると送風装置2はタイムアップとなって自動停止する。また、循環運転手段(B)を設定する時間内おいて、温度検出センサ13により検出した畜舎1内の温度が、例えば、10℃以下となった場合、あるいは、20℃を越えるような場合においても、送風装置2は循環運転手段(B)を継続し、かつ、検出温度に対応して送風ファン7の回転数がプログラム設定されているので、畜舎1内の温度および送風ファン7の風量可変により家畜の飼育環境に影響を与えるという問題は全く生じない。なお、畜舎1の温度が変化することにより送風ファン7の回転数が可変するという点は循環運転手段(B)のプログラムに併設されているが、その場合の説明については、排気運転手段(A)を実施する場合(段落番号[0054],[0055])にて説明したので、説明は割愛する。 【0063】 循環運転手段(B)により送風装置2を駆動させることにより、畜舎1内の長手方向の壁面側は、送風ファン7による送風が斜め下方(床面側)に送出されることになるため、家畜が排風接触する機会が少なくなるとともに、畜舎1内の前記壁面側に位置する床面の乾燥を良好に行うことが可能となる。また、畜舎1の中央列に配列した送風装置2の送風ファン7は、壁面側とは逆に排風を天井側に向けて送風することになるため、送風が家畜に直接接触する機会が少なくなる結果、家畜は畜舎1の温度が日中に比べて低下した場合、送風による影響をほとんど受けないばかりか、送風自体が図10に示すように、畜舎1内を循環することになるため、畜舎1内の乾燥状態を良好に維持することができる。 【0064】 つづいて、結露防止運転手段(C)について説明する。この運転手段(C)は畜舎1内の温度が晩秋から冬季において0〜5℃(夜間時)になることが予想される場合に実施するもので、前記循環運転手段(B)を実施している場合において、本結露防止運転手段(C)に切り替える場合は、循環運転手段(B)の場合と同様に、運転手段設定スイッチ16を操作して表示器bに結露防止運転手段(C)の記号を表示させることによって切り替える。 【0065】 また、結露防止運転手段(C)の運転時間については、運転手段を切替えた時点で何時間行うのか、例えば、5時間とか8時間というように、運転時間設定スイッチ17を操作して表示器cに運転時間を表示させることにより設定を終える。前記運転手段設定スイッチ16による運転手段の変更により送風装置2は設定した時間の間だけ結露防止運転手段(C)を実施する(図7のS9、図8(C)参照)。 【0066】 結露防止運転手段(C)は、送風装置2のすべての送風ファン7を同一方向(送風ファン7の回転により生成した気流を畜舎1内の斜め上方に送風する方向)に回転させるもので、送風ファン7によって生成された気流(空気)は、図1において畜舎1の天井方向に向けて送風されることになる。この結果、畜舎1内の温度が降下し、かつ、畜舎1外の外気温との間で温度差が生じることにより畜舎1内の壁面とか天井部に結露が生じるような場合において、送風ファン7の送風を畜舎1内の壁面側から天井部に沿うように上方に向けて行うことにより、畜舎1の壁面や天井部において結露が生じるのを良好に抑制すること可能となる。 【0067】 また、送風ファン7による送風を前記のように、畜舎1内の上方に向けて行うことにより、排風が家畜に直接接触する機会が少なくなるため、深夜等において就寝中の家畜が冷風に触れることによって就寝が妨げられて体調維持を損なうという問題も抑制することができる。しかも、前記送風ファン7からの排風自体は、畜舎1内の温度が冬季の昼間とか夕方に対して深夜は相当降下しているので、送風ファン7の回転数も遅くなっているため、その送風量が軽減される結果、前記の如く深夜の排風による家畜への弊害が良好に抑制することができる。 【0068】 しかも、送風ファン7により送風を斜め上方に送出して畜舎1内を循環させることによって、畜舎1内での結露防止と乾燥維持を同時に行うことが可能となり、これにより、冬季等においても家畜の飼育環境条件を良好に維持・向上することができる。なお、結露防止運転手段(C)を行わない場合、即ち、春から夏にかけて夜の畜舎1内の温度が10〜20℃であれば、前記の循環運転手段(B)を継続させればよいことは云うまでもない。また、畜舎1内の温度の変化により送風ファン7の回転数が可変するという点は、結露防止運転手段(C)のプログラムに併設されているが、その場合の説明は排気運転手段(A)の場合と同様であるので割愛する。 【0069】 次に、結露防止・循環運転手段(D)について説明する。この運転手段(D)は、例えば、晩秋とか春先時の夜間とか深夜において、結露する虞れがある場合に使用する運転手段である。この運転手段(D)は送風ファン7を循環運転手段(B)とは逆の状態で回転させることによる。即ち、畜舎1の壁面側に隣接する2列の送風装置2は、送風ファン7の送風を斜め上方(天井)に向けて送風し、中央列の送風装置2の送風ファン7は、送風が斜め下方(床面側)に行えるように回転させるものである(図7のS10、図8の(D)参照)。 【0070】 この結露防止・循環運転手段(D)は、前記のように、深夜において結露の虞れがある場合は、畜舎1の壁面側に位置する送風ファン7がすべて斜め上方に送風を行うため、結露の発生は送風自体が壁面とか天井部に接触することにより、良好に抑制することが可能となる。一方、畜舎1の中央列に配列した送風装置2は送風ファン7を壁面側の送風ファン7とは逆方向に送風されるため、送風の一部が家畜に接触することになる。 【0071】 しかし、この場合の畜舎1内温度は結露発生の虞れはあるものの、冬季の深夜のように0℃近くの温度状態に比べやや高い温度状況(5〜15℃)にあるため、家畜は就寝中に送風の影響を一部受けることもあるが、送風自体は畜舎1内の温度が結露が発生する程度の温度ではなく、かつ、送風自体も微風程度であるので、家畜は送風の影響を受けることもなく就寝が維持できるとともに、飼育環境を悪化させることもないため、体調を健全に保持することができる。 【0072】 結露防止・循環運転手段(D)の温度設定および運転時間の設定については、運転手段設定スイッチ16と運転時間設定スイッチ17を操作して行う。操作については他の運転手段のところで説明したので詳細説明は割愛する。また、送風ファン7の回転数が温度によって可変することについても、前記同様に他の運転手段のところで説明したので詳細説明割愛する。 【0073】 前記した送風装置2の循環運転手段(B)、結露防止運転手段(C)、結露防止・循環運転手段(D)については、それぞれの運転手段における運転時間が終了すれば、送風装置2の運転/停止スイッチ18が時間終了とともに自動開放されて、送風装置2の電動機3への通電を停止する。 【0074】 このため、例えば、日中の排気運転手段(A)が終了し、その後、循環運転手段(B)のみを4時間実施した場合(春〜秋にかけて実施)とか、循環運転手段(B)につづき結露防止運転手段(C)、あるいは、結露防止・循環運転手段(D)の運転時間を5時間設定(晩秋〜春先)した後、特に運転手段を設定しない場合は、最終の運転手段の運転終了により、送風装置2の駆動は次回の運転手段を設定するまで停止する(図7のS11〜S13参照)。 【0075】 前記運転手段を畜舎1内の温度に対応してその都度設定することは、操作者(飼育者)自身が運転手段の設定の度に畜舎1まで足を運ぶことになるが、この場合、畜舎1の温度状態とか、家畜の健康状態を把握しながら運転時間も含めて設定することができるため、操作者に格別な負担を強いることはない。 【0076】 しかし、夜間時畜舎1内の温度に対応して送風装置2の自動運転を必要とするような場合は、排気運転手段(A)を実施してるときに、例えば、畜舎1内の温度が20℃を切ったら循環運転手段(B)を、15℃を切ったら結露防止・循環運転手段(D)を、更に、5℃を切れば結露防止運転手段(C)をそれぞれ自動的に選択して、送風装置2を24時間運転させるようにしたプログラムをコントローラ11に格納して本発明を実施するようにしても、本発明は成立するものである。 【0077】 本発明は、以上説明したように、畜舎1内の温度状況に対応して送風装置2の送風ファン7による送風量と送風方向を可変させて、畜舎1内の換気と乾燥状態を家畜の飼育に適した環境条件下に維持することができるように構成されているので、夏季とか冬季における温度格差の大きな場合においても、畜舎1内における送風ファン7の送風状況を家畜の飼育環境に対応させることにより、家畜が暑さや寒さによって体調を崩すという問題を確実に抑制することができるとともに、畜舎1内に家畜の飼育を良好に行うための特別な飼育環境設備を必要とすることなく、家畜の飼育に適した住環境条件を簡易に、かつ、経済的に提供することができ、利便である。 【図面の簡単な説明】 【0078】 【図1】本発明の畜舎用送風装置の取付状態を示す畜舎の側面図である。 【図2】同じく畜舎の正面図である。 【図3】本発明の畜舎用送風装置の配置状態を概略的に示す構成図である。 【図4】本発明の畜舎用送風装置の結線状態を概略的に示す構成図である. 【図5】送風装置の正面図である。 【図6】送風装置の側面図である。 【図7】本発明の畜舎用送風装置の動作を説明するフローチャート図である。 【図8】同じく畜舎用送風装置の動作を説明するタイミングチャート図である。 【図9】送風ファンの排風を同一方向に送風する場合の説明図である。 【図10】送風ファンの送風を互いに相反する方向に送風する場合の説明図である。 【符号の説明】 【0079】 1 畜舎 2 送風装置 3 電動機 7 送風ファン 9 駆動電源 10 操作装置 11 コントローラ 12 操作部 13 温度検出センサ 14 電源スイッチ 15 操作スイッチ 16 運転手段設定スイッチ 17 運転時間設定スイッチ 20 駆動制御手段 21 運転制御部 22 インバータ
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| 【出願人】 |
【識別番号】000116666 【氏名又は名称】愛知電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成17年12月27日(2005.12.27) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2007−174904(P2007−174904A) |
| 【公開日】 |
平成19年7月12日(2007.7.12) |
| 【出願番号】 |
特願2005−373674(P2005−373674) |
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