| 【発明の名称】 |
釣用容器 |
| 【発明者】 |
【氏名】細見 康雄
【氏名】佐々木 雅也
【氏名】山根 卓朗
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| 【要約】 |
【課題】鮎が円滑に内部に案内されると共に内部から鮎が飛び出ることを確実に防止したオトリ缶の提供。
【解決手段】このオトリ缶10は、副蓋41を備える。副蓋41は、開口50を有する。この開口50を開閉する扉45が設けられている。扉45は、一対の扉片46、47を有する。各扉片46、47は、支持軸52、53によって回動可能に支持されている。各支持軸52、53は、所定角度に傾斜しており、左右対称に配置されている。支持軸53は、副蓋41の上面に対して傾斜している。扉45が開かれたときは、各扉片46、47は、互いに著しく離反して開口50を開放する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上面に魚投入口が設けられると共に当該魚投入口に連続して内部に収容室が区画された容器本体と、 上記収容室の内側から上記魚投入口を閉塞することによって当該魚投入口を閉じる閉塞姿勢と当該閉塞姿勢から上記収容室の内側へ開いた開放姿勢との間で姿勢変化可能に設けられた一対の扉片を有する観音開き式扉とを備え、 上記各扉片の基端は、上記魚投入口の一端側に左右対称に配置された一対の支持軸によって回動自在に支持されており、 上記上面の短手方向に沿う仮想軸がX軸、当該X軸に直交し上記上面の長手方向に沿う仮想軸がY軸、これらX軸及びY軸に直交する仮想軸がZ軸である場合に、上記いずれか一方の支持軸は、X軸に沿って配置され、Y軸の回りに角度αだけ回転され且つZ軸の回りに角度βだけ回転された位置に配置されている釣用容器。 【請求項2】 上記角度αは、上記一方の支持軸が上記収容室側から上記上面側へ上り傾斜となるように設定されている請求項1に記載の釣用容器。 【請求項3】 上記角度αは、上記一方の支持軸が上記上面側から上記収容室側へ下り傾斜となるように設定されている請求項1に記載の釣用容器。 【請求項4】 上記一対の扉片を常時閉塞姿勢に弾性的に付勢する付勢部材が備えられている請求項1から3のいずれかに記載の釣用容器。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、鮎釣りに使用されるオトリ鮎を保存するためのオトリ缶や曳舟、磯釣り等に使用される釣用バッグその他の釣用容器の構造に関するものである。 【背景技術】 【0002】 例えば、鮎釣りでは、「友釣り」と称される釣法が採用されることが多い。この友釣りは、掛け針を備えた鮎がオトリとして使用され、釣人は、このオトリ鮎を操作してターゲットとなる鮎のテリトリーに侵入させる。ターゲットとなる鮎は、侵入したオトリ鮎を自己のテリトリーから排除すべく当該オトリ鮎にアタックする。このときに、オトリ鮎に設けられた掛け針がターゲットとなる鮎に掛かり、この鮎が釣り上げられる。 【0003】 オトリ鮎は、掛け針を備えると共にターゲットとなる鮎のテリトリーに繰り返して侵入するから、やがてオトリ鮎の体力が衰える。体力の衰えた鮎は、ターゲットとなる鮎のアタックを誘発するオトリとしての機能を発揮しなくなるため、釣人は、実釣中に適宜オトリ鮎を交換する必要がある。したがって、友釣りの実釣では、複数尾のオトリ鮎が体力を保持したまま保存されていることが重要である。そのため、従来から、友釣りの実釣においては、オトリ缶と称されるオトリ鮎の保存用容器が用いられている(例えば、特許文献1〜特許文献3参照)。 【0004】 オトリ缶は、内部に水と共に鮎を収容することができる。しかも、このオトリ缶は、水中に配置されることにより、内部に収容された水が外部の水との間で循環し、常に新鮮な水が供給されるようになっている。このため、オトリ鮎は、実釣中に長時間にわたって保存される。 【0005】 【特許文献1】実開昭63−26279号公報 【特許文献2】特開2005−40026号公報 【特許文献3】特開2005−40028号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 ところで、釣人は、実釣中に釣れた鮎もオトリ缶に収容する。つまり、オトリ缶は、魚籠としても利用される場合がある。そのため、オトリ缶は、内部に連通する開口を備えており、この開口に扉が設けられている。そして、この扉は、釣人が鮎を簡単且つ迅速に挿入することができると共に、オトリ缶内に収容された鮎が外部に飛び出ることを確実に防止することができるものでなければならない。 【0007】 本発明は、かかる背景のもとになされたものであって、その目的は、例えば魚が円滑に内部に案内されると共に内部から魚が飛び出ることを確実に防止した扉を有する釣用容器を提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0008】 (1) 上記目的が達成されるため、本発明に係る釣用容器は、上面に魚投入口が設けられると共に当該魚投入口に連続して内部に収容室が区画された容器本体と、上記収容室の内側から上記魚投入口を閉塞することによって当該魚投入口を閉じる閉塞姿勢と当該閉塞姿勢から上記収容室の内側へ開いた開放姿勢との間で姿勢変化可能に設けられた一対の扉片を有する観音開き式扉とを備える。各扉片の基端は、上記魚投入口の一端側に左右対称に配置された一対の支持軸によって回動自在に支持されている。上記上面の短手方向に沿う仮想軸がX軸、当該X軸に直交し上記上面の長手方向に沿う仮想軸がY軸、これらX軸及びY軸に直交する仮想軸がZ軸である場合に、上記いずれか一方の支持軸は、X軸に沿って配置され、Y軸の回りに角度αだけ回転され且つZ軸の回りに角度βだけ回転された位置に配置されている。 【0009】 この釣用容器では、一対の扉片が各支持軸の回りに回動することによって魚投入口が開閉される。このとき、一方の扉片を支持する支持軸の位置は、次のように決定される。すなわち、まず、一方の支持軸は、上記X軸に沿って配置される。そして、上記Y軸の回りに角度αだけ回転される。これにより、当該支持軸は、当該XYZ座標系の原点(X軸、Y軸及びZ軸の交点)を中心にしてZ−X平面上で回転され、当該支持軸は、上記上面に対して角度αで交差する。さらに、この支持軸は、Z軸の回りに角度βだけ回転される。これにより、当該支持軸は、上記上面上(X−Y平面上)においてX軸と角度βで交差するように傾斜する。また、他方の扉片を支持する他方の支持軸は、上記一方の支持軸に対して左右対称に配置されているから、当該一方の支持軸と左右対称に傾斜している。 【0010】 一対の扉片は、上記一対の支持軸の回りに回動するから、上記角度α及び角度βが所定の角度に設定されることにより、一対の扉片が閉塞姿勢から開放姿勢へと変化すると、各扉片の基端部側同士が互いに離反すると共に、上記角度αの大きさに応じて各扉片の先端部同士がより顕著に離反する。さらに、上記角度βの値に応じて、一対の扉片の開き方が変化する。すなわち、上記角度βが所定の角度に設定されることにより、各扉片の先端部同士がより一層顕著に離反することもできるし、また、上記角度βが他の角度に設定されることにより、各扉片が開放姿勢へと変化する際に各扉片の先端部同士が近接した状態、つまり一対の扉片が上記鮎投入口から上記収容室内へ傾斜するように開くこともできる。 【0011】 換言すれば、従来においては、上記角度βは例えば45°(degree)に設定され、角度αが0°に設定されていた。したがって、各扉片が開かれる際にX軸回りの回転成分にY軸回りの回転成分が加味され、各扉片の先端部は横方向に移動して当該先端部同士が離反する。本発明では、上記角度αが0°ではなく一定の大きさをもっているから、各扉片が開かれる際に、さらにZ軸回りの回転成分が加えられる。このため、上記角度αが一定の値に設定されることによって、一対の扉片は、その先端部同士が一層顕著に離反するように開かれるし、また、上記先端部同士が離反しないように(すなわち、先端部同士の離反作用が打ち消されるように)一対の扉片が開かれる。 【0012】 (2) 上記角度αは、上記一方の支持軸が上記収容室側から上記上面側へ上り傾斜となるように設定されていてもよい。 【0013】 これにより、一対の扉片が閉塞姿勢から開放姿勢へと変化すると、各扉片の先端部同士は、なお一層顕著に離反することができる。 【0014】 (3) 上記角度αは、上記一方の支持軸が上記上面側から上記収容室側へ下り傾斜となるように設定されていてもよい。 【0015】 これにより、一対の扉片が閉塞姿勢から開放姿勢へと変化すると、各扉片の先端部同士は、互いに近接するように変位する。すなわち、上記角度βが設定されることによる上記先端部同士の離反作用が抑制され、したがって、一対の扉片は、上記鮎投入口から上記収容室内へ傾斜するように開く。 【0016】 (4) 上記一対の扉片を常時閉塞姿勢に弾性的に付勢する付勢部材が備えられているのが好ましい。 【0017】 これにより、上記一対の扉片が常時閉塞姿勢となるから、釣人は、実釣において一対の扉片を閉め忘れることはない。また、一対の扉片は弾性的に付勢されているから、釣人は、所望時に一対の扉片を押圧するだけで、簡単且つ迅速に一対の扉片を開放姿勢に変化させることができる。 【発明の効果】 【0018】 本発明によれば、一対の扉片を支持する支持軸が所定の角度で所定方向に傾斜されることにより、一対の扉片は、釣人にとって魚を魚投入口から収容室内へ円滑に導入することができるように開閉する。また、一対の扉片は、観音開き式に開閉するから、釣用容器の内部から魚が飛び出ることが防止される。したがって、この釣用容器は、実釣中に魚籠としても使用され得る。 【発明を実施するための最良の形態】 【0019】 以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。 【0020】 <第1の実施形態> 【0021】 図1は、本発明の第1の実施形態に係るオトリ缶(釣用容器)の斜視図である。 【0022】 オトリ缶10は、鮎釣り(友釣り)の際に釣人によって携行される。釣人は、このオトリ缶10内にオトリ鮎を水と共に収容する。これにより、釣人は、オトリ鮎を保存することができるし、釣れた鮎をオトリ缶10内で保存することができる。オトリ缶10は、本体11(容器本体)と、これに取り付けられた外蓋12とを備えている。この外蓋12は、本体11に対して着脱自在となっている。 【0023】 図2は、上記本体11の斜視図であって、上記外蓋12が取り外された状態を示している。 【0024】 この外蓋12は、合成樹脂等によって一体的に成形されている。図1が示すように、外蓋12は一対のラッチ13を備えている。各ラッチ13は、外蓋12の両側の側縁にそれぞれ設けられている。各ラッチ13は、矢印14の方向に回動自在となっている。外蓋12が本体11の上面18(図2参照)に取り付けられた状態で各ラッチ13が倒伏されると、各ラッチ13が本体11に係合し、これにより、外蓋12が本体11に固定される。また、その状態から各ラッチ13が起立されると、各ラッチ13と本体11との係合が解除され、外蓋12は、本体11から取り外される。 【0025】 外蓋12の天面15に凹部16、17が設けられている。各凹部16、17は、上記天面15の両端部に左右対称に配置されている。もっとも、各凹部16、17は、天面15の中心を基準として中心対称となる位置に配置されていてもよい。なお、凹部16又は凹部17のうちいずれか一方のみが天面15に設けられていてもよい。この凹部16、17は、図示されていないエアポンプを収容し、保持することができる。また、凹部16、17の周囲にベルト連結部19、20が設けられている。このベルト連結部19、20に図示されていないベルトが連結されるようになっている。上記凹部16、17にエアポンプが収容された状態で上記ベルトが当該エアポンプに巻き掛けられ、さらに上記ベルト連結部19、20に係合されることにより、上記エアポンプは、このベルトに締め付けられて上記凹部16、17内で確実に固定される。 【0026】 外蓋12の隅部にバイパス部21、22が設けられている。これらバイパス部21、22は、上記エアポンプが吐出する空気を外蓋12の内側へバイパスする。本実施形態では、バイパス部22は、上記凹部17の壁面23に設けられており、また、バイパス部21は、上記凹部16の壁面に設けられている。図1では、凹部16の壁面が図示されていないが、バイパス部21及びバイパス部22は、同図が示すように外蓋12の隅部に対称な位置に配置されている。具体的には、各バイパス部21及びバイパス部22は、天面15の中心を基準として中心対称となる位置に配置されている。本実施形態では、バイパス部21、22は、それぞれ上記凹部16、17に対応して設けられているから、上記凹部16及び凹部17のうちいずれか一方が省略された場合は、これに応じてバイパス部21又はバイパス部22も省略される。 【0027】 図3は、上記外蓋12の要部拡大斜視図であって、外蓋12の裏面が図示されている。 【0028】 バイパス部22は、ポンプ連結部25(図1参照)と、スイベルジョイント26と、チューブ連結部27とを備えている。本実施形態では、ポンプ連結部25は管状に形成されている。上記エアポンプの空気吐出口は、例えばチューブを介してポンプ連結部25に連結される。また、チューブ連結部27も管状に形成されている。本実施形態では、このチューブ連結部27にエアチューブ28が連結されている。このチューブ連結部27は上記スイベルジョイント26に接続されているから、エアチューブ28は、スイベルジョイント26の回転中心軸29の回りに回動し、姿勢を変化させることが可能である。このエアチューブ28は、本体11の内部(後述の収容室31)に空気を導く。エアチューブ28の先端に分散器30が取り付けられている。この分散器30は、円筒状に形成されており、その周面に多数の微細孔が貫通形成されている。これにより、エアチューブ28によって送給された空気は、分散器30から均等に分散放出される。なお、バイパス部21もバイパス部22と同様の構成であるため、その説明は省略される。 【0029】 図2が示すように、本体11は、例えば合成樹脂等によって中空の直方体状に形成されている。本体11の内部に、オトリ鮎が収容される収容室31が設けられている(図5参照)。もっとも、本体11の外形形状は、直方体状に限定されるものではなく、他の形状が採用されてもよいことは勿論である。 【0030】 本体11の上面18に開口が設けられており、この開口を開閉する内蓋32が本体11に備えられている。この内蓋32によって開閉される開口は、上記収容室31と連通している。この内蓋32も合成樹脂等により形成されている。内蓋32は、ヒンジ34を介して本体11の上面18に取り付けられている。このため、内蓋32は、本体11に対して矢印36の方向に回動し、上記開口を閉じる姿勢と、上記開口を開放する姿勢との間で姿勢変化するようになっている。内蓋32の外形形状は、上記開口の形状に対応されている。したがって、内蓋32が上記開口を閉じる姿勢となったときは、上記開口にぴったりと嵌め込まれるようになっている。 【0031】 内蓋32の隅部に貫通孔38、39が設けられている。図2が示すように、2つの貫通孔38、39は、内蓋32の対角線上の端部にそれぞれ設けられている。具体的には、貫通孔38は、上記外蓋12が本体11に取り付けられた状態で、上記バイパス部21の直下に対応する位置に、すなわち、このバイパス部21と対向する位置に設けられている。また、貫通孔39は、上記外蓋12が本体11に取り付けられた状態で、上記バイパス部22の直下に対応する位置に、すなわち、このバイパス部22と対向する位置に設けられている。各貫通孔38、39は、内蓋32を貫通して本体11の上記収容室31と連通している。各貫通孔38、39の内径寸法は、上記エアチューブ28(図3参照)が挿通され得るように設定されている。各貫通孔38、39が上記バイパス部21、22の直下に対応する位置に設けられていることによる作用効果については後述される。 【0032】 また、内蓋32は、ロック部材35を備えている。内蓋32が閉じられた状態でロック部材35が操作されることによって、内蓋32は、当該閉じ姿勢にロックされる。この内蓋32が上記開口を閉じると、当該内蓋32の上面が本体11の上面18と同一平面上に配置され、当該上面18の一部を構成する。なお、このロック部材35は、省略されていてもよい。 【0033】 図2が示すように、上記内蓋32は、その上面に副蓋41を備えている。図4は、上記本体11の要部拡大平面図であって、この副蓋41の構成を詳細に示している。また、図5は、上記本体11の斜視図であって、上記副蓋41が開放された状態を示している。 【0034】 図5が示すように、内蓋32の上面40に開口33が設けられている。内蓋32に設けられた副蓋41は、この開口33を開閉する。この開口33は、上記収容室31と連通している。上記副蓋41も合成樹脂等により形成されている。副蓋41は、ヒンジ42を介して内蓋32の上面40に取り付けられている。このため、副蓋41は、図2及び図4が示すように、本体11に対して倒伏して上記開口33を閉じる姿勢と、図5が示すように、上記開口33を開放する姿勢との間で姿勢変化するようになっている。この副蓋41の外形形状は、上記開口33の形状に対応されている。したがって、副蓋41が上記開口33を閉じる姿勢となったときは、この開口33にぴったりと嵌め込まれるようになっている。 【0035】 また、副蓋41は、ロック部材43を備えている。副蓋41が閉じられた状態でロック部材43が操作されることによって、副蓋41は、当該閉じ姿勢にロックされる。この副蓋41が上記開口33を閉じると、当該副蓋41の上面51が本体11の上面18と同一平面上に配置され、当該上面18の一部を構成する。なお、このロック部材43は、省略されていてもよい。 【0036】 図4及び図5が示すように、内蓋32に副蓋41が設けられているから、上記貫通孔39は、この副蓋41の隅部に設けられている。しかも、この貫通孔39は、当該副蓋41の外縁44まで切り欠かれている。すなわち、上記貫通孔39は、鍵穴状に形成されており、副蓋41の外側へ開放されている。このように、上記貫通孔39が副蓋41の外縁44まで切り欠かれることによる作用効果については後述される。なお、本実施形態では、この貫通孔39のみが副蓋41の外縁44まで切り欠かれているが、上記貫通孔38も内蓋32の外縁まで切り欠かれていてもよい。また、本実施形態では、図2が示すように、内蓋32の中央から一方側に上記開口33が設けられ、この開口33を開閉する副蓋41が設けられているが、内蓋32の中央から他方側にも同様の開口が設けられ、これを開閉する副蓋が設けられてもよい。 【0037】 図2及び図4が示すように、副蓋41の上面51に開口50(魚投入口)が設けられている。前述のように、副蓋41の上面が本体11の上面18の一部を構成しているから、上記開口50は、本体11の上面18に設けられていることになる。そして、この開口50は、本体11の収容室31と連通している。副蓋41は、この開口50を開閉する扉45を備えている。この扉45は、いわゆる観音開き式に構成されており、一対の扉片46、47を備えている。釣人は、この扉45を開けることにより、上記開口50から鮎を収容室31に投入することができる(図5参照)。なお、本実施形態では、この扉45が副蓋41に設けられているが、この副蓋41が省略され、本体11に直接に扉45が設けられていてもよいことは勿論である。 【0038】 図2及び図4が示すように、上記開口50は略吊鐘状に形成されている。したがって、これを開閉する扉45も全体として略吊鐘状に形成されている。図5が示すように、この扉45を構成する扉片46、47は左右対称に形成されており、上記開口50を収容室31の内側から閉じる閉塞姿勢と、この閉塞姿勢から収容室31の内部へ開くことによって上記開口50を開放する開放姿勢との間で自在に姿勢変化する。 【0039】 扉片46は、ベース56に支持されている。このベース56は、副蓋41の裏面に固定されている。このベース56は、上記開口50の長手方向の端部(魚投入口の一端側)、すなわち、上記開口50の長手方向であって本体11の側壁70側に配置されている。扉片46の基端部57はフォーク状に形成されている。この基端部57は、上記ベース56を挟持するように配置されている。このベース56と上記基端部57は、支持軸52を介して連結されている。つまり、扉片46の基端が上記開口50の長手方向の一端部に配置された支持軸52によって回動自在に支持されており、この扉片46は、開口50の長手方向に延びるフラップ状に形成されている。なお、図5では、支持軸52は、上記ベース56内に配置されているため、その一部のみが図示されている。 【0040】 一方、扉片47もベース58に支持されている。このベース58も上記開口50の長手方向の端部、すなわち、上記開口50の長手方向であって本体11の側壁70側に配置されている。ベース58も副蓋41の裏面に固定されている。このベース58と上記ベース56とは、上記開口50の長手方向(後述されるY軸方向)を基準にして互いに左右対称な位置に配置されている。扉片47の基端部59もフォーク状に形成されており、上記ベース58を挟持するように配置されている。このベース58と上記基端部59は、支持軸53を介して連結されている。上記ベース56と上記ベース58とが左右対称に配置されていることから、上記支持軸52と上記支持軸53とは、上記開口50の長手方向を基準にして互いに左右対称に配置されている。つまり、扉片47の基端が上記開口50の長手方向の一端部に配置された支持軸53によって回動自在に支持されており、この扉片47は、上記開口50の長手方向に延びるフラップ状に形成されている。なお、図5では、支持軸53は、上記ベース58内に配置されているため、その一部のみが図示されている。 【0041】 上記支持軸52及び上記支持軸53は、同図が示すように傾斜して配置されている。すなわち、支持軸52の中心軸62及び支持軸53の中心軸63は、後に詳述されるように三次元的に交差している。各支持軸52及び支持軸53が傾斜していることによる作用効果については、後述される。 【0042】 上記支持軸52にねじりコイルバネ60(付勢部材)が設けられ、上記支持軸53にねじりコイルバネ61(付勢部材)が設けられている。ねじりコイルバネ60は、ベース56と扉片46との間に介在されており、これにより、扉片46は、上記閉塞姿勢となるように弾性的に上記開口50の周縁部に上記収容室31の内側から付勢されている。同様に、ねじりコイルバネ61は、ベース58と扉片47との間に介在されており、これにより、扉片47は、上記閉塞姿勢となるように弾性的に上記開口50の周縁部に上記収容室31の内側から付勢されている。したがって、扉45は常時閉じられており、釣人が扉片46、47を副蓋41の上面51側から押圧した場合にのみ開けられる。 【0043】 図6は、支持軸52及び支持軸53の位置関係を示すためのオトリ缶10の模式図である。 【0044】 同図では、上記支持軸53の位置は、当該支持軸53の一端部66を原点とする3次元直交座標系において記述される。すなわち、支持軸53の一端部66を原点として、上記本体11の上面18の短手方向に沿う仮想線がX軸を構成し、このX軸に直交して上記上面18の長手方向に沿う仮想線がY軸を構成する。そして、これらX軸及びY軸に直交する仮想線がZ軸を構成している。 【0045】 上記支持軸53の方向、すなわち、支持軸53の中心軸63は、次の要領で傾斜されている。図7は、上記支持軸53の姿勢を決定する要領を(a)から(c)の順に示す図である。 【0046】 図7(a)が示すように、まず、上記支持軸53は、X軸に沿って配置される。このとき、当該支持軸53の一端部66は、上記原点と一致している。すなわち、支持軸53の中心軸63が上記原点を通過している。次に、同図(b)が示すように、支持軸53は、Y軸の回りに角度αだけ回転される。角度αの方向は、支持軸53の他端部67が上記上面18から離れる方向、すなわち同図(b)では反時計回りの方向が正である。換言すれば、支持軸53の一端部66から他端部67に向かって当該支持軸53が上記収容室31側から上記上面18側へ上り傾斜となる場合に、上記角度αの方向が正となる。この角度αは、本実施形態では10°に設定されている。ただし、この角度αは、扉片46、47のサイズや支持軸52及び支持軸53間の距離等に応じて、−10°〜20°の範囲で適宜設定される。この角度αが負(マイナス)の角度に設定されることにより、支持軸53の一端部66から他端部67に向かって、当該支持軸53は上記収容室31側へ下り傾斜となる。さらに、同図(c)が示すように、支持軸53は、Z軸の回りに角度βだけ回転される。角度βについては、X軸からY軸側へ反時計回りの方向が正である。この角度βは、本実施形態では30°に設定されている。ただし、この角度βは、20°〜60°の範囲で適宜設定される。 【0047】 上記角度α、角度βが設定されることにより、上記支持軸53は、図5が示すように三次元的に傾斜し、上記収容室31側から上り傾斜となるように配置されている。一方、上記支持軸52は、上記支持軸53と左右対称に配置されている。すなわち、支持軸52は、上記本体11の上面18の長手方向を基準にして対称に配置されている。したがって、支持軸52も、その一端部68から他端部69に向かって上記収容室31側から上り傾斜となるように三次元的に傾斜されている。 【0048】 釣人は、実釣において釣れた鮎を次の要領でオトリ缶10内に収容する。つまり、このオトリ缶10は、魚籠としても使用され得る。 【0049】 釣人は、鮎を手で把持しながら扉45を上方から押圧する。これにより、扉45が開いて上記開口50が開放される。釣人は、当該鮎を放すことにより、当該鮎は、扉片46、47に案内されながら上記収容室31へ送られる。このとき、一対の扉片46、47は、それぞれ、上記支持軸52、53を中心として回動し、しかも、各支持軸52、53は、図5及び図6が示すように、収容室31側から上り傾斜となっているから、扉片46、47が閉塞姿勢にある状態から開かれるときに、各扉片46、47の先端同士は、著しく離反する。すなわち、上記角度βが設定されることにより、一対の扉片46、47の先端が上記開口50から上記収容室31側へ互いに離反するように移動するが、上記角度αが設定されることにより、一対の扉片46、47の先端同士の離反作用が助長され、上記開口50から上記収容室31側へ大きく移動する。つまり、上記開口50が素早く且つ大きく開かれる。 【0050】 したがって、釣人は、釣れた鮎を簡単且つ迅速に上記収容室31に入れることができる。さらに、一対の扉片46、47は、上記開口50の内側へ開くから、収容室31内から鮎が飛び出ることが確実に防止される。その結果、釣人は、釣竿、タモ網その他の釣道具を携帯しながら、片手で鮎を収容することができ、円滑な実釣が可能である。 【0051】 特に、本実施形態では、各扉片46、47は、ねじりコイルバネ60、61によって常時閉塞姿勢となるように付勢されている。したがって、釣人は、実釣において一対の扉片46、47を閉め忘れることはないし、また、釣人は、所望時に各扉片46、47を押圧するだけで、簡単且つ迅速に扉45を開くことができる。 【0052】 前述のように、本実施形態では、各支持軸52、53は、それぞれ、上記収容室31側から上り傾斜となっているが、支持軸52及び支持軸53が収容室31側へ下り傾斜となっていてもよい。すなわち、上記角度αが負の角度に設定されていてもよい。この場合、各扉片46、47は、その先端が上記開口50から上記収容室31の内奥部側に突出するように傾斜すると共に、扉片46の基端部57側の部分と扉片47の基端部59側の部分とが互いに離反しつつ、各扉片46、47の先端側部分同士が近接する。つまり、上記角度αが負の角度に設定されることにより、各扉片46、47の先端側部分同士の離反作用が抑制され、一対の扉片46、47は、上記開口50から上記収容室31の内奥部側に傾斜するように、換言すれば、略漏斗状に開くことになる。したがって、釣人は、鮎を傾斜した扉片46、47上に載置するだけで、当該鮎は当該扉片46、47に案内されつつ上記収容室31に簡単に導かれる。しかも、一対の扉片46、47が略漏斗状に開くから、収容室31内の鮎が上記開口50から容易に外部に飛び出てしまうことがない。 【0053】 加えて、釣人は、このオトリ缶10を例えばオトリ鮎を保存するための容器として使用することもできる。釣人は、オトリとして使用する鮎を本体11の収容室31内に水と共に収容し、上記内蓋32を閉じると共に外蓋12を取り付ける。これにより、釣人は、安全にオトリ鮎を搬送することができる。さらに、釣人は、外蓋12の凹部16、17(図1参照)にエアポンプを取り付けることができる。エアポンプは、各凹部16、17に設けられたバイパス部21、22に接続される。エアポンプから吐出される空気は、バイパス部21、22によって外蓋12の外側から内側にバイパスされる。 【0054】 また、図2が示すように、内蓋32に上記貫通孔38、39が設けられている。この貫通孔38、39は、前述のように、バイパス部21、22の直下に対応する位置に設けられているから、バイパス部21、22に接続されたエアチューブ28(図3参照)は、極端に屈曲したり湾曲したりすることなく、真直に垂下した状態で貫通孔38、39を挿通し、上記収容室31内に延びる。したがって、上記収容室31に収容されたオトリ鮎に確実に空気が供給される。 【0055】 しかも、上記バイパス部21、22は、前述のように、外蓋12の対角線上に対称に配置され、且つバイパス部21、22に接続されるエアチューブ28が挿通される貫通孔38、39もバイパス部21、22に対応する位置に設けられている。したがって、外蓋12が本体11に対して如何なる向きに取り付けられようとも、すなわち、図1において、凹部17が手前側に配置されるように外蓋12が本体11に取り付けられても、上記バイパス部21、22の直下に上記貫通孔38、39が存在することになる。これにより、外蓋12の向きにかかわらず、上記エアチューブ28は、内蓋32を貫通して真っ直ぐに上記収容室31内に延び、確実にオトリ鮎に空気が供給される。 【0056】 このように本実施形態に係るオトリ缶10によれば、上記外蓋12の取付方向にかかわらず上記エアチューブ28が湾曲ないし屈曲されることなく真っ直ぐにオトリ缶10の本体11の内部に導かれるので、上記収容室31内に確実に空気が供給され、オトリ鮎の体力が長時間にわたって維持される。 【0057】 特に、本実施形態に係るオトリ缶10では、上記内蓋32が上記副蓋41を備えており、図4及び図5が示すように、上記貫通孔39が、この副蓋41に設けられ且つ当該副蓋41の外縁44まで切り欠かれている。したがって、副蓋41が開かれると、上記エアチューブ28は、当該貫通孔39の内部から上記外縁44側へ容易に抜脱される。そして、再び副蓋41が閉じられると、上記エアチューブ28は、自動的に上記貫通孔39内に挿入される。 【0058】 ところで、上記エアチューブ28の先端部には、上記分散器30その他のオプション部品が取り付けられる。このオプション部品の仕様はさまざまであって、オプション部品の外形寸法は、上記貫通孔38、39よりも大きい場合もある。このような場合、オプション部品がエアチューブ28に取り付けられたままでは、釣人は、外蓋12を外した際にエアチューブ28を副蓋41から抜き取ることができず、一般にオトリ缶の使い勝手が悪くなる。ところが、本実施形態に係るオトリ缶10では、前述のように副蓋41の開閉に合わせて上記エアチューブ28が貫通孔39に挿抜されるから、上記エアチューブ28に種々のオプション部品が装着されていても、釣人は、外蓋12を外した際に簡単に上記エアチューブも取り外すことができる。 【0059】 さらに、本実施形態に係るオトリ缶10では、一対の凹部16、17が設けられているため、複数のエアポンプが搭載され得る。したがって、大量の空気が上記収容室31に供給されるので、多くの鮎が収容室31内に収容された場合であっても、鮎の体力低下が効果的に防止される。しかも、各凹部16、17の壁面にバイパス部21、22が設けられているから、各バイパス部は、各エアポンプの近傍に配置されることになる。このため、各エアポンプから吐出された空気は、直ちにバイパス部21、22を通って上記外蓋12の内側へ、すなわち上記収容室31内に供給されるという利点がある。 【0060】 <第2の実施形態> 【0061】 次に、本発明の第2の実施形態について説明される。 【0062】 図8ないし図10は、本発明の第2の実施形態に係る鮎釣用曳舟(釣用容器)の斜視図である。 【0063】 この鮎釣用曳舟80は、鮎釣りの際にオトリとして使用される鮎を生きたまま保存するためのものである。鮎釣用曳舟80は、実釣中に釣人の身体等に係留され、川面に浮かべられる。鮎釣用曳舟80は、曳舟本体81と、図示されていない係留ロープとを備えている。この係留ロープの一端部は、曳舟本体81の船首に設けられたロープアンカー82に連結され、係留ロープの他端部は、例えば釣人の腰部に繋がれる。 【0064】 曳舟本体81は、ボート状の外観を呈し、例えばアクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)、アクリル、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、等の樹脂から構成される。本実施形態では、曳舟本体81は、下部本体105及び上部本体106とを有し、これらが上下方向に嵌め合わされている。両者が嵌め合わされる位置は、同図において、パーティングラインN1で示されている。 【0065】 図10が示すように、曳舟本体81の内部は空洞になっており、この空洞により、鮎を収容する収容室107が構成されている。また、曳舟本体81の上面83に開口108が設けられている。この開口108は、上記収容室107と連通している。さらに、曳舟本体81に蓋84が取り付けられている。この蓋84は、上記開口108を開閉する。この蓋84は、ヒンジ85を介して曳舟本体81に対して回動可能に連結されている。具体的には、蓋84の基端部が蓋支持軸109によって支持されている。この蓋支持軸109は、上記開口108に隣接し、当該開口108を臨む位置に左右方向に沿って配置されている。蓋84は、この蓋支持軸109を中心に回動し、俯仰動作することができる。 【0066】 したがって、蓋84は、図8及び図9が示すように上記開口108を閉じることができ、また、図3が示すように上記開口108を開くことができる。この蓋84が開けられると、上記開口108が露出するので、釣人は、容易に鮎を上記収容室107に出し入れすることができる。本実施形態の特徴とするところは、この蓋84に、後述のように開閉される扉86(観音開き式扉)が設けられている点である。この扉86が設けられることにより、釣人は、実釣中に鮎を上記収容室107へ容易に投入することができるようになっている。 【0067】 曳舟本体81は、給水孔89〜91及び排水孔92〜94を備えている。これらは、曳舟本体81の内部と連通している。したがって、この鮎釣用曳舟80が川面に浮かべられると、水が上記給水孔89〜91から曳舟本体81の内部、すなわち上記収容室107に進入し、この収容室107内の水は、上記排水孔92〜94から排出される。上記収容室107に水が進入した場合であっても、鮎釣用曳舟80が沈没しないように曳舟本体81の浮力が設定されている。 【0068】 上記給水孔89〜91は、船首前面98に左右対称に設けられている。図8に、船首前面98の左側に配置された給水孔89〜91が示されている。各給水孔89〜91は、細長の貫通孔からなり、船首前面98に沿って上下方向に延びている。上記排水孔92〜94は、曳舟本体81の側面100に左右対称に設けられている。図8〜図10では、左舷側面100に配置された排水孔92〜94が示されている。各排水孔92〜94は、細長の貫通孔からなり、左舷及び右舷の側面100に沿って前後方向に延びている。 【0069】 上記蓋84は、ロック機構87を備えている。このロック機構87は、上記蓋84が閉じ姿勢にあるとき、すなわちこの蓋84が上記開口108を閉塞しているときに、当該閉じ姿勢を維持する。具体的には、このロック機構87は、曳舟本体81に係合するロック部材110(図10参照)と、安全カバー88とを備えている。蓋84は、図10が示すように上記開口108を開放する姿勢から図8及び図9が示すように上記開口108を閉塞する閉じ姿勢に変化したときは、上記ロック部材110が上記開口108の近傍に設けられた係合部126(図10参照)に係合する。これにより、蓋84の閉じ姿勢が維持される。また、この状態で上記安全カバー88が倒伏されることにより、当該安全カバー88が上記ロック部材110に係合し、且つ当該ロック部材110を覆う。これにより、釣人は、この安全カバー88を起立させない限り、上記ロック部材110を操作することができず、したがって、釣人が意図しないときに上記蓋84が開放されることはない。 【0070】 図11は、本実施形態に係る鮎釣用曳舟80の要部拡大斜視図であって、上記扉86の構造が詳細に示されている。 【0071】 前述のように、上記蓋84は、上記扉86を備えている。この扉86は、上記蓋84に設けられた鮎投入口132(図8〜図10参照)を開閉するためのものである。この鮎投入口132は、上記収容室107と連通している。すなわち、本実施形態では、この鮎投入口132は、上記開口108を兼ねており、当該開口108の一部を構成している。釣人は、この扉86を開けることにより、鮎投入口132から鮎を収容室107に投入することができる。なお、本実施形態では、曳舟本体81に上記開口108が設けられ、この開口108を開閉する上記蓋84が設けられているが、この蓋84は省略されていてもよい。つまり、上記扉86が上記曳舟本体81の上面83に直接取り付けられ、上記開口108が扉86によって開閉されるように構成されていてもよい。 【0072】 図8ないし図10が示すように、上記鮎投入口132は略紡錘形ないし吊鐘形に形成されている。したがって、これを開閉する扉86も全体として略紡錘形ないし吊鐘形に形成されている。この扉86は、一対の扉片127、128を備えており、いわゆる観音開き式に開閉するようになっている。扉片127及び扉片128は、左右対称に形成されており、上記鮎投入口132を閉じる閉塞姿勢と上記鮎投入口132を開く開放姿勢との間で自在に姿勢変化する。 【0073】 図11が示すように、扉片127は、ベース131に支持されている。このベース131は、蓋84の裏面130に固定されており、上記鮎投入口132の前後方向前側部分、すなわち曳舟本体81の船首側部分に配置されている。扉片127の基端部133はフォーク状に形成されており、上記ベース131を挟持するように配置されている。このベース131と上記基端部133は、支持軸129を介して連結されている。つまり、扉片127の基端が上記鮎投入口132の前後方向前側部分(一端部)に配置された支持軸129によって回動自在に支持されており、この扉片127は、前後方向後方に延びるフラップ状に形成されている。なお、図11では、支持軸129は、上記ベース131内に配置されているため、その中心のみが一点鎖線で示されている。 【0074】 一方、扉片128は、ベース135に支持されている。このベース135も上記鮎投入口132の前後方向前側部分、すなわち曳舟本体81の船首側部分に配置されている。このベース135と上記ベース131とは、互いに左右対称な位置に配置されており、ベース135は、蓋84の裏面130に固定されている。扉片128の基端部136もフォーク状に形成されており、上記ベース135を挟持するように配置されている。このベース135と上記基端部136は、支持軸137を介して連結されている。上記ベース135と上記ベース131とが左右対称に配置されていることから、上記支持軸137と上記支持軸129とは左右対称に配置されている。つまり、扉片128は、その基端が上記鮎投入口132の前後方向前側部分(一端部)に配置された支持軸137によって回動自在に支持されており、この扉片128は、前後方向後方に延びるフラップ状に形成されている。なお、同図では、支持軸137は、上記ベース135内に配置されているため、その中心のみが一点鎖線で示されている。 【0075】 本実施形態では、上記支持軸129及び上記支持軸137にねじりコイルバネ138、139(付勢部材)が設けられている。このねじりコイルバネ138は、ベース131と扉片127との間に介在されており、これにより、扉片127は、上記閉塞姿勢となるように弾性的に鮎投入口132の周縁部に付勢されている。同様に、ねじりコイルバネ139は、ベース135と扉片128との間に介在されており、これにより、扉片128は、上記閉塞姿勢となるように弾性的に鮎投入口132の周縁部に付勢されている。したがって、扉86は常時閉じられており、釣人が扉片127、128を押圧した場合にのみ開けられる。 【0076】 図12は、支持軸129及び支持軸137の位置関係を示すための鮎釣用曳舟80の模式図である。 【0077】 同図では、上記支持軸129の位置は、当該支持軸129の一端部140を原点とする3次元直交座標系において記述される。すなわち、支持軸129の一端部140を原点として、上記曳舟本体81の上面83の両舷方向(短手方向)に沿う仮想線がX軸を構成し、このX軸に直交して上記上面83の前後方向(長手方向)に沿う仮想線がY軸を構成する。そして、これらX軸及びY軸に直交する仮想線がZ軸を構成している。 【0078】 上記支持軸129の方向、すなわち、支持軸129の中心軸141は、次の要領で傾斜されている。図13は、上記支持軸137の姿勢を決定する要領を(a)から(c)の順に示す図である。 【0079】 図13(a)が示すように、まず、上記支持軸129は、X軸に沿って配置される。このとき、当該支持軸129の一端部140は、上記原点と一致している。すなわち、支持軸129の中心軸141が上記原点を通過している。次に、同図(b)が示すように、支持軸129は、Y軸の回りに角度αだけ回転される。角度αの方向は、支持軸129の他端部142が上記上面83から離れる方向、すなわち同図(b)では反時計回りの方向が正である。換言すれば、支持軸129の一端部140から他端部142に向かって当該支持軸129が上記収容室107側から上記上面83側へ上り傾斜となる場合に、上記角度αの方向が正となる。本実施形態では、この角度αは負の値に設定されており、具体的には、−10°に設定されている。ただし、この角度αは、扉片127、128のサイズや支持軸129及び支持軸137間の距離等に応じて、−10°〜20°の範囲で適宜設定される。この角度αが負(マイナス)の角度に設定されることにより、支持軸129の一端部140から他端部142に向かって、当該支持軸129は上記収容室31側へ下り傾斜となる。さらに、同図(c)が示すように、支持軸129は、Z軸の回りに角度βだけ回転される。角度βについては、X軸からY軸側へ反時計回りの方向が正である。この角度βは、本実施形態では30°に設定されている。ただし、この角度βは、20°〜60°の範囲で適宜設定される。 【0080】 上記角度α、角度βが設定されることにより、上記支持軸129は、図12が示すように三次元的に傾斜し、上記収容室107側へ下り傾斜となるように配置されている。一方、上記支持軸137は、上記支持軸129と左右対称に配置されている。すなわち、支持軸137は、上記曳舟本体81の上面83の長手方向を基準にして対称に配置されている。したがって、支持軸137も、その一端部143から他端部144に向かって上記収容室107側へ下り傾斜となるように三次元的に傾斜されている。 【0081】 釣人は、扉86を開くことにより鮎を曳舟本体81の収容室107に入れることができる(図10参照)。このとき、一対の扉片127、128は、それぞれ、上記支持軸129、137に回動自在に支持されているから、扉片127、128が閉じられた状態から開かれるときに、各扉片127、128は、その先端が上記鮎投入口132から上記収容室107の内奥部側に進入する状態で傾斜する。しかも、これら扉片127、128を支持する支持軸129、137が前述のように傾斜されているから、扉片127の基端部133と扉片128の基端部139とが互いに離反しつつ、各扉片127、128の先端側部分同士が近接する。つまり、上記角度が負の角度に設定されているから、上記角度βが設定されることによって各扉片127、128が互いに離反する作用が抑制され、その結果、一対の扉片127、128は、上記鮎投入口132から上記収容室107の内奥部側に傾斜するように、換言すれば、略漏斗状に開くことになる。 【0082】 すなわち、この鮎釣用曳舟80では、扉86が上記収容室107の内奥部側に略漏斗状に開くので、釣人は、鮎を容易に上記収容室107内に挿入することができると共に、収容室107内の鮎が鮎投入口132から容易に外部に飛び出てしまうことがない。したがって、釣人は、釣竿、タモ網その他の釣道具を携帯しながら、円滑な実釣が可能である。 【0083】 特に、本実施形態では、上記各支持軸129、137が上記鮎投入口132の前後方向前側部分に配置され、各扉片127、128の基端部133、136が上記各支持軸129、137に支持されているから、各扉片127、128は、上記基端部133、136から曳舟本体81の前後方向後側に延びて上記鮎投入口132を閉じる。このため、各扉片127、128が開かれると、当該各扉片127、128は、前後方向前側から後側へ向かって傾斜しつつ上記鮎投入口132を開放する。実釣では、この鮎釣用曳舟80の船首が釣人側に向くことになるから、釣人は、この鮎釣用曳舟80を係留した状態で容易に各扉片127、128を開けることができ、鮎を各扉片127、128に沿って鮎投入口132の後側へ案内しながら上記収容室107に簡単に投入することができる。 【0084】 また、本実施形態では、上記一対の扉片127、128は、常時閉じ状態となるように弾性的に上記鮎投入口132の周縁部に付勢されている。つまり、扉86は常時閉じられるので、実釣中に鮎が曳舟本体81から飛び出てしまうことはない。また、釣人は、一対の扉片127、128を手で押圧して開きながら鮎を上記収容室107に簡単に投入することができるし、鮎が投入された後は、一対の扉片127、128が直ちに閉じられるので、鮎が収容室107から飛び出すことが確実に防止される。 【産業上の利用可能性】 【0085】 本発明は、鮎釣りに使用される曳舟、オトリ缶のほか磯釣りに使用されるバックその他の釣用容器に適用され得る。 【図面の簡単な説明】 【0086】 【図1】図1は、本発明の第1の実施形態に係るオトリ缶の斜視図である。 【図2】図2は、本発明の第1の実施形態に係るオトリ缶の本体の斜視図である。 【図3】図3は、本発明の第1の実施形態に係るオトリ缶の外蓋の要部拡大斜視図である。 【図4】図4は、本発明の第1の実施形態に係るオトリ缶の本体の要部拡大平面図である。 【図5】図5は、本発明の第1の実施形態に係るオトリ缶の本体の斜視図である。 【図6】図6は、本発明の第1の実施形態に係るオトリ缶に設けられた一対の支持軸の位置関係を模式的に示す図である。 【図7】図7は、本発明の第1の実施形態に係るオトリ缶に設けられた支持軸の姿勢を決定する要領を(a)から(c)の順に示す図である。 【図8】図8は、本発明の第2の実施形態に係る鮎釣用曳舟の斜視図である。 【図9】図9は、本発明の第2の実施形態に係る鮎釣用曳舟の斜視図である。 【図10】図10は、本発明の第2の実施形態に係る鮎釣用曳舟の斜視図である。 【図11】図11は、本発明の第2の実施形態に係る鮎釣用曳舟の要部拡大斜視図である。 【図12】図12は、本発明の第2の実施形態に係る鮎釣用曳舟に設けられた一対の支持軸の位置関係を示すための模式図である。 【図13】図13は、本発明の第2の実施形態に係る鮎釣用曳舟に設けられた支持軸の姿勢を決定する要領を(a)から(c)の順に示す図である。 【符号の説明】 【0087】 10・・・オトリ缶 11・・・本体 18・・・本体の上面 40・・・内蓋の上面 41・・・副蓋 44・・・外縁 45・・・扉 46・・・扉片 47・・・扉片 50・・・開口 51・・・副蓋の上面 52・・・支持軸 53・・・支持軸 57・・・基端部 59・・・基端部 60・・・ねじりコイルバネ 61・・・ねじりコイルバネ 62・・・中心軸 63・・・中心軸 66・・・一端部 67・・・他端部 68・・・一端部 69・・・他端部 80・・・鮎釣用曳舟 81・・・曳舟本体 83・・・上面 84・・・蓋 86・・・扉 107・・・収容室 108・・・開口 127・・・扉片 128・・・扉片 129・・・支持軸 132・・・鮎投入口 133・・・基端部 136・・・基端部 137・・・支持軸 138・・・ねじりコイルバネ 139・・・ねじりコイルバネ 140・・・一端部 142・・・他端部 143・・・一端部 144・・・他端部
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002439 【氏名又は名称】株式会社シマノ
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| 【出願日】 |
平成17年11月4日(2005.11.4) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100120318 【弁理士】 【氏名又は名称】松田 朋浩
【識別番号】100117101 【弁理士】 【氏名又は名称】西木 信夫
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| 【公開番号】 |
特開2007−124945(P2007−124945A) |
| 【公開日】 |
平成19年5月24日(2007.5.24) |
| 【出願番号】 |
特願2005−320375(P2005−320375) |
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