| 【発明の名称】 |
水槽、及び水槽のオーバーフローパイプの仕切部材 |
| 【発明者】 |
【氏名】西沢 正樹
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| 【要約】 |
【課題】従来では、オーバーフローパイプ61を四角く囲う仕切部材であった為、その角部分によって魚等にストレスを与える懸念がある。また油膜等の水面付近の汚れを除去するにあたり、従来では新聞紙を浮かせて取る等といった手法である為、煩雑であった。そこでこれら問題を解決した水槽、仕切部材を提供することを目的とする。
【解決手段】オーバーフローパイプ61を囲う仕切部材27が、コーナー部60aの両側壁67,68に架け渡される平板状の仕切本体21と、これに取付けられる引き戸部材22とにより構成される。仕切本体21は、下方に形成された通水孔(通水部)23と、少なくとも上方に形成された開口部24とを備えると共に、引き戸部材22を嵌装可能なレール部25,26を備える。仕切部材27に従来の様な角部分がないので魚等のストレスが低減する。上方の開口部24を適宜開け、水面付近の汚れをオーバーフローパイプ61から除去できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 そのコーナー部近傍にオーバーフローパイプが配置された矩形の水槽において、 前記オーバーフローパイプを囲う仕切部材を備え、 該仕切部材は、前記コーナー部の両側壁に架け渡される平板状の仕切本体と、この仕切本体に取り付けられる引き戸部材とを有し、 前記仕切本体は、下方に形成された通水部と、少なくとも上方に形成された開口部とを備えると共に、前記通水部の下側と前記開口部の上側に、前記引き戸部材を嵌装可能なレール部をそれぞれ備えたものであることを特徴とする水槽。 【請求項2】 前記通水部と前記開口部が、左右に位置をずらして形成されている請求項1に記載の水槽。 【請求項3】 前記通水部と前記開口部は一連の孔となり、前記仕切本体の上辺直下部から下辺直上部に至る斜め方向に形成されたものである請求項1または2に記載の水槽。 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の水槽に用いられる前記仕切部材であることを特徴とするオーバーフローパイプの仕切部材。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、オーバーフローパイプを備えた水槽、並びに該水槽のオーバーフローパイプを囲う仕切部材に関するものである。前記水槽としては観賞用,養殖用,水族館用等の様々な用途に用いられる。 【背景技術】 【0002】 水槽内の水は、飼育されている魚等によって徐々に汚染されることから、この水を循環濾過させることが一般に行われている。この水循環式水槽としては、オーバーフローパイプを設け、ここから排出された水を濾過装置により濾過し、再び水槽に返すという構成のものが知られている(例えば特許文献1の図4参照)。 【0003】 図6の(a)は従来の水槽60の一例を表す斜視図であり、(b)は、該水槽60における仕切部材62の構造を説明するための断面図であって、(a)に示す矢印A方向から見た水槽60の縦断面図である。尚図6(b)においては端面を図示している。 【0004】 該水槽60は直方体で、その1つのコーナー部60a近傍にオーバーフローパイプ61が底板を貫通して立設され、これを四角く囲う様にして、前面部62aと側面部62bからなる仕切部材62が設けられている。仕切部材62の下方には、この仕切部材62が囲う内側(排出水域65)と外側(魚等の生息域64)を貫通する通水孔(通水部)63が複数形成されている。尚、水槽60の側壁及び仕切部材62は透明材料で構成されているが、図6(a)では説明を簡略化するために、これら水槽側壁,仕切部材62の向こう側に見える部材を破線で表している。また同図において水面を仮想線(二点鎖線)で表している。 【0005】 仕切部材62の外側の生息域64の水は、通水孔63を通って仕切部材62の内側(排出水域65)に入り(矢印E)、排出水域65を上昇して(矢印F)オーバーフローパイプ61の上部開口61aからパイプ61内に溢れ入る(矢印G)。該オーバーフローパイプ61から排出された水は(矢印H)、外部濾過器(図示せず)により濾過され、給水パイプ66から再び水槽60の生息域64へと供給される(矢印I)。この様にして水槽60内の水が濾過されて循環している。 【0006】 因みに、魚が糞等をすることにより汚れた水は底の方に溜まる傾向にあり、これ故、下方部分に通水孔63を有する仕切部材62でオーバーフローパイプ61を囲い、この汚れた底付近の水を優先して排出できる様にしているのである。 【特許文献1】特開平9−224525号公報(例えば図4) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 しかしながら、従来の水槽ではオーバーフローパイプ61を仕切部材62で四角く囲う為に、この仕切部材62における魚等生息域64側に張り出す角部分によって、魚がストレスを受ける懸念がある。特に仕切部材62には透明アクリル板等が多く用いられており、透明であることから魚にとってその存在が分かり難く、上記角部分で魚が不意に傷つく虞もある。 【0008】 他方、例えば肉食魚を飼育する場合には、その餌に含まれている油分によって水面に油膜ができることがあるが、上記従来の水槽ではこの油膜を除去することができない。この様な油膜があると、溶存酸素量を増やすことができず、病原性のバクテリア等が発生し易い環境になって、魚だけでなく水草にとっても環境が悪くなる。そこで時折、新聞紙や吸い取り紙を水面に浮かべて油膜を取り除くという操作を行うこととなるが、該油膜取り操作は煩雑である上、操作時に飛んだ水で水槽回りを汚す等の問題がある。また水面部分のみを吸引除去する油膜取り装置も提供されてはいるものの、該装置は高価である。 【0009】 そこで本発明においては、魚等に与えるストレスを低減すると共に、油膜等の水面付近の汚れを容易に除去することのできる水槽を提供することを目的とする。また同様に、魚等へのストレスを低減すると共に、水面付近の汚れを容易に除去可能なオーバーフローパイプの仕切部材を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0010】 本発明に係る水槽は、そのコーナー部近傍にオーバーフローパイプが配置された矩形の水槽であって、前記オーバーフローパイプを囲う仕切部材を備え、該仕切部材が、前記コーナー部の両側壁に架け渡される平板状の仕切本体と、この仕切本体に取り付けられる引き戸部材とを有し、前記仕切本体が、下方に形成された通水部と、少なくとも上方に形成された開口部とを備えると共に、前記通水部の下側と前記開口部の上側に、前記引き戸部材を嵌装可能なレール部をそれぞれ備えたものであることを特徴とする。また本発明に係る仕切部材は、矩形の水槽におけるコーナー部近傍に配置されたオーバーフローパイプを囲うものであって、前記コーナー部の両側壁に架け渡される平板状の仕切本体と、この仕切本体に取り付けられる引き戸部材とを有し、前記仕切本体が、下方に形成された通水部と、少なくとも上方に形成された開口部とを備えると共に、前記通水部の下側と前記開口部の上側に、前記引き戸部材を嵌装可能なレール部をそれぞれ備えたものであることを特徴とする。 【0011】 つまり上記仕切部材は、矩形水槽のコーナー部を三角形に切り取る様な形状で配置されている。従って従来とは異なって、魚等の生息域に向かって張り出す角部分が存在しないから、魚等へのストレスが低減する。 【0012】 加えて上記レール部を敷居として引き戸部材をスライドさせることにより、上記開口部や通水部を閉めたり、全開にしたり、或いは半開にするという様に開け方を調整することができる。従って必要に応じて上方の開口部を開け、水面付近の汚れを仕切部材内側の排出水域側に導き入れてオーバーフローパイプから排出するという使用方法が可能となる。 【0013】 尚本発明に係る水槽,仕切部材は、上述の循環式の水槽に限るものではなく、オーバーフローパイプを備えた水槽であればいずれも適用可能である。 【0014】 更に本発明において、前記通水部と前記開口部が、左右に位置をずらして形成されていることが好ましい。この様に下方に位置する通水部と上方に位置する開口部を左右にずらして設けることで、上記引き戸部材のスライドにより、通水部と開口部の開放の切り替えを行うことができる。例えば、通常時は上方の開口部を閉めて下方の通水部を開け、この通水部から水を通水させることとし、必要時に下方の通水部を閉めて上方の開口部を開けるという様に切り替えると良い。 【0015】 また本発明において、前記通水部と前記開口部が一連の孔となり、前記仕切本体の上辺直下部から下辺直上部に至る斜め方向に形成されたものであることが好ましい。この様に斜め方向の一連の孔とした構成の場合も、引き戸部材の位置によって上方の開口部と下方の通水部の開閉を適宜切り替えることができる。 【発明の効果】 【0016】 本発明に係る水槽、並びにオーバーフローパイプを囲う仕切部材であれば、魚等に与えるストレスが小さくて済む。加えて引き戸部材をスライドさせることにより、開口部と通水部の開閉を適宜変更することができることから、上方の開口部を開けるという簡単な操作で水面付近の汚れを除去することができ、しかもこの操作にあたり水槽付近を殆ど汚すことがない。 【発明を実施するための最良の形態】 【0017】 <実施形態1> 図1及び図2の(a)は本発明の実施形態1に係る水槽20を示す斜視図であり、図2の(b)は該水槽20における仕切部材27の構造を説明するための断面図であって、 図2(a)に示す矢印L方向から見た水槽20の縦断面図である。尚、図2(b)においては端面を図示している。また図6と同じ構成部分については同一の符号を付して重複説明を避ける。 【0018】 水槽20は直方体であり、この水槽20のコーナー部60a近傍には、オーバーフローパイプ61が底板を貫通して立設されている。そしてこのオーバーフローパイプ61を囲う様にしつつ、コーナー部60aの両側壁67,68を架け渡す平板状の仕切本体21が設けられている。仕切本体21の上方には四角形の開口部24が形成され、下方には小さな丸形通水孔(通水部)23が複数形成されている。これら開口部24と複数の通水孔23は、図1,図2(a)に示す様に、左右に位置がずれて配置されている(上方左側半分に開口部24が位置し、下方右側半分に複数の通水孔23が位置する)。仕切本体21の上辺及び下辺にはレール部(上レール部25,下レール部26)が形成されている。これら上下レール部25,26は断面コ字状の溝となっており、この上下レール部25,26に引き戸部材22が嵌装されている。この引き戸部材22の横幅W2は仕切本体21の横幅W1の1/2の大きさである。 【0019】 尚、下レール部26ではそのコ字状の返りが浅く、上レール部25ではそのコ字状の返りが深くなっており、引き戸部材22を上下レール部25,26に嵌装するにあたっては、先ず引き戸部材22を上レール部25に深く差し込み、次いで下レール部26に嵌める様にすると良い。 【0020】 上記仕切本体21と引き戸部材22により仕切部材27が構成されており、図1,2(a)から分かる様に、仕切部材27は水槽コーナー部60a付近を三角形に切り欠く様な形状で、平面的に形成されている。 【0021】 尚、水槽20の側壁及び仕切部材27は透明材料で構成されているが、図1,図2(a)では説明を簡略化するために、これら水槽側壁,仕切部材27の向こう側に見える部材を破線で表している。またこれら斜視図において水面を仮想線(二点鎖線)で表している。 【0022】 本実施形態1の水槽20であれば、仕切部材27がほぼ平面的で、従来の四角く囲った仕切部材62の様に張り出した角部分がないので、生息域64内の魚等に与えるストレスが低減する。 【0023】 次に実施形態1の水槽20の使用方法について述べる。 【0024】 通常の使用状態のときには、引き戸部材22を矢印M方向にスライドさせて開口部24を閉じると共に、各通水孔23を開ける。この場合は従来と同様に、下方の通水孔(通水部)23を通して、生息域64から排出水域65へ水が導入され、排出水域65を上昇してオーバーフローパイプ61から排出される。 【0025】 水面に油膜が形成した場合等の様に水面付近の汚れを除去したいときには、引き戸部材22を矢印N方向にスライドさせて開口部24を開けると共に、各通水孔23を閉める(図2(a),(b))。これにより、仕切部材27の上方の開口部24を通して、生息域64から排出水域65に向かって水を導入でき(矢印O)、水面の油膜等がオーバーフローパイプ61から排出されることとなる(矢印G,H)。 【0026】 水面付近の汚れの除去が終わると、引き戸部材27をスライドさせて(矢印M)開口部24を閉め、通常の使用状態とする。 【0027】 この様に水面付近の汚れを簡単に除去することができ、加えてこの操作において水槽付近を汚す虞も殆どない。 【0028】 また図1に表す様に引き戸部材22を中間の位置にすることにより、上方の開口部24と下方の通水孔(通水部)23の両方を同時に開けることもできる。水槽の上方の水と底付近の水の両方を排出したい場合には、この様にして開口部24と通水孔23の開け具合を調整すると良い。 【0029】 <実施形態2> 図3は本発明の実施形態2に係る水槽30を示す斜視図であり、図4はこの仕切部材37の正面図である。尚、図1,2,6と同じ構成部分については同一の符号を付して重複説明を避ける。また図3において、透明材料で構成された水槽側壁及び仕切部材37の向こう側に見える部材を破線で表し、水面を仮想線(二点鎖線)で表している。 【0030】 本実施形態2の水槽30においても実施形態1と同様に、仕切部材37の仕切本体31がコーナー部60aの両側壁67,68を架け渡す様に平板状に設けられている。但し、仕切本体31に設けられた開口部34が、下方にまで至る大きな縦長の長方形となっている。これ以外の構成は上記実施形態1と同様である。 【0031】 本実施形態2の場合も、引き戸部材22をスライドさせることにより、開口部34や通水孔23の開閉を行うことができる。具体的には、通常の使用状態のときは、図4(a)に示す様に、引き戸部材22を矢印M方向にスライドさせて開口部34を閉じると共に各通水孔23を開け、底付近の水を排出水域65に導く様にする。そして必要に応じて、図4(b)に示す様に、引き戸部材22を矢印N方向にスライドさせて開口部34を開けると共に各通水孔23を閉じ、下方から上方まで水が行き来できる様にする。また図3に示す様に引き戸部材22を中間の位置にしても良い。 【0032】 また実施形態1と同様に、実施形態2の仕切部材37もほぼ平面的であるから、生息域64内の魚等に与えるストレスが低減する。 【0033】 <実施形態3> 図5は本発明の実施形態3に係る水槽40を示す斜視図である。尚、図1,2,6と同じ構成部分については同一の符号を付して重複説明を避ける。また図5において、透明材料で構成された水槽側壁及び仕切部材47の向こう側に見える部材を破線で表し、水面を仮想線(二点鎖線)で表している。 【0034】 実施形態3の仕切部材47における仕切本体41も、両側壁67,68を架け渡す様に平板状に設けられており、この仕切本体41には、上辺直下部から下辺直上部に至って斜め方向に細長く伸びた開口(通水窓48)が形成されている。この通水窓48の上方が前記開口部に相当し、下方が前記通水部に相当する。これ以外の実施形態3の構成は上記実施形態1と同様である。 【0035】 図5に示す様に、引き戸部材22を矢印N方向にスライドさせて、通水窓48の下方部分を閉じて上方部分を開ける様にすると(通水部が閉まり、開口部が開いた状態)、生育域64における上方の水を排出水域65に導くことができる。引き戸部材22を矢印M方向にスライドさせて、通水窓48の上方部分を閉じて下方部分を開ける様にすると(開口部が閉まり、通水部が開いた状態)、底付近の水を排出水域65に導くことができる。また引き戸部材22を中間の位置にして、通水窓48の上端近傍と下端近傍の2箇所を開ける様にしても良い。 【0036】 実施形態1と同様に、実施形態3の仕切部材47もほぼ平面的であるから、生息域64内の魚等に与えるストレスが低減する。 【0037】 以上、本発明に係る水槽並びに仕切部材に関して、例を示す図面を参照しつつ具体的に説明したが、本発明はもとより図示例に限定される訳ではなく、前記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。 【図面の簡単な説明】 【0038】 【図1】本発明の実施形態1に係る水槽を示す斜視図である。 【図2】(a)は本発明の実施形態1に係る水槽を示す斜視図で、(b)は(a)に示す矢印Lからの矢視縦断面図である。 【図3】本発明の実施形態2に係る水槽を示す斜視図である。 【図4】実施形態2の仕切部材の正面図である。 【図5】本発明の実施形態3に係る水槽を示す斜視図である。 【図6】(a)は従来の水槽60の一例を表す斜視図で、(b)は(a)に示す矢印Aからの矢視縦断面図である。 【符号の説明】 【0039】 20,30,40,60 水槽 21,31,41 仕切本体 22 引き戸部材 23,63 通水孔(通水部) 24,34 開口部 25 上レール部 26 下レール部 27,37,47,62 仕切部材 48 通水窓 60a コーナー部 61 オーバーフローパイプ 64 生息域 65 排出水域 67,68 水槽側壁
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| 【出願人】 |
【識別番号】505301158 【氏名又は名称】学校法人西沢学園
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| 【出願日】 |
平成17年8月9日(2005.8.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075409 【弁理士】 【氏名又は名称】植木 久一
【識別番号】100115082 【弁理士】 【氏名又は名称】菅河 忠志
【識別番号】100125184 【弁理士】 【氏名又は名称】二口 治
【識別番号】100125243 【弁理士】 【氏名又は名称】伊藤 浩彰
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| 【公開番号】 |
特開2007−43945(P2007−43945A) |
| 【公開日】 |
平成19年2月22日(2007.2.22) |
| 【出願番号】 |
特願2005−231214(P2005−231214) |
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