| 【発明の名称】 |
コケ育成基盤 |
| 【発明者】 |
【氏名】八木 重美
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| 【要約】 |
【課題】長期間にわたってコケが良好に成長することを可能とする、コケ育成基盤を提供する。
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上部を開口した凹部状の床を上面に有し、5mmから40mmの深さを有する多孔質セラミックレンガの受皿と、 前記床の底に設置されたネットとからなり、 前記ネットは化学合成繊維で構成され、メッシュが2〜20メッシュ、線径を100μm〜3000μmとし、前記受皿の透水係数は1×10−3cm/sec〜20×10−2cm/secとし、かつ前記受皿の厚みを10mm〜50mm、外寸法を50mm〜500mmとしたことを特徴とするコケ育成基盤。 【請求項2】 前記凹部状の床の深さを10mm〜25mmとした請求項1記載のコケ育成基盤。 【請求項3】 前記受皿の厚みを30mm〜40mmとした請求項1記載のコケ育成基盤。 【請求項4】 前記受皿の透水係数を1×10−2cm/sec〜8×10−2m/secとした請求項1記載のコケ育成基盤。 【請求項5】 前記ネットのメッシュを3〜6メッシュとし、線径を400μm〜500μmとした請求項1記載のコケ育成基盤。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、屋上緑化等において使用する事が出来、コケの育成を良好ならしめる緑化用コケ育成基盤に関する。特に敷設するだけで緑化できるコケ育成基盤に関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来のコケ育成基盤は、不綿布、編み上げネットにコケをからめて育成するものであるか、あるいは珪藻土やセメント等の中にコケを混入して育成するものであった。 例えば、スナゴケ等においては光に向かって成長する性質があるので、その成長点に障害物が存在すると、それがコケの成長点に当り、ストレスの原因となり、成長が十分でない構造をもっている育成基盤であった。又、接着剤等を使用してコケを定着させるものもあるが、コケは化学物質に弱い性質を持っているので、コケの育成を阻害していた。更に水分が滞留する構造となっているものが多く、夏場の滞留した水分の温度上昇により、コケを死滅させるなどコケの長期育成が困難であり、長期間の鑑賞に堪えるコケの育成基盤が必要となるものであった。 【特許文献1】 特開2004−141030号 公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 従来の発明は、上述の通り長期間のコケの育成と鑑賞に堪える基盤でなかった。 そこでそれを可能にする基盤が必要となるという課題を有していた。 【0004】 本発明は従来のコケ育成基盤の持っている欠点を解消し、ストレスが無くて、水の滞留の無い構造で、長期間にわたってコケが良好に成長することを可能とする、コケ育成基盤を提供する事を目的とするものである。 【課題を解決するための手段】 【0005】 このような課題を解決するための本発明のコケ育成基盤は、上部を開口した凹部状の床を上面に有し、床の深さを5〜40mmにした多孔質セラミックレンガの受皿と床の底に設置されたネットからなり、ネットは化学合成繊維で出来ており、メッシュは2〜20メッシュ、線径は100μm〜3000μm、受皿の透水係数は1×10−3〜20×10−2cm/secである。受皿の最大の厚みは10〜50mm、受皿の外寸法は50〜500mmである。 【0006】 さらにこのような課題を解決するための本発明のコケ育成基盤は、凹部の床の深さ6はコケの最大成長と風による飛散を考えると、10〜25mmが好ましく、厚み8重量及び製造工程を考えると、30〜40mmが好ましく、透水係数は1×10−2cm/sec〜8×10−2cm/secがコケの生育に最も適している。ネット2はメッシュ3〜6メッシュで線径は400〜500μmが好ましい。 【発明の効果】 【0007】 本発明においては、上述のような受皿の床にコケを入れて育てると、コケの上部には何も存在しないので、コケの成長点にストレスを全く与えない。その為均一に成長してしかも早く成長する。透水性も良く、水の滞留が無い為、夏場の水温上昇によるコケの死滅も無い。ネットはコケの下にあるので、成長を阻害する事なく、成長につれて群生を形成しやすく、コケの動きをネットが防止する。その為、成長後は風による飛散も少なくなる。基盤内に均一に成長した苔は見た目にも美しい苔の緑を鑑賞でき、なおかつ、敷設するだけで緑化を図る事が出来る。 又、本発明において、コケが成長した育成基盤はコケが乾燥した状態でもコケは死滅しない為、重ねてダンボール箱にも納まる為、在庫しやすく、しかも乾燥状態でも1.4kg/枚と軽く、持ち運びにも便利な形状で構成できる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0008】 (実施の形態1) 本発明の実施の形態1を図1〜図4により説明する。図1は受皿の斜視図であり、図2はネットの斜視図である。図3は受皿1にネット2を入れて完成したコケ育成基盤の斜視図である。図4はコケ育成基盤にコケ3を植付けた断面図である。 受皿1は多孔質セラミックレンガで出来ており、その製造方法は、フライアッシュ85%とエスメント15%とを乾式混合した混合物50%に、パーライト8F(規格)30%及び珪酸ソーダー原液50%に水50%を混合したもの20%を加えて、それらを原料にしてミキサーで湿式混合してプレス成形し、その後1150℃で焼成して製造する。ネット2はポリプロピレンで出来ており、メッシュは5メッシュ、線径546μmである。 【0009】 受皿1の外寸法4は300mmか305mmの正方形であり、受皿1には上面が開口した凹部状の床5を有する。この床5の深さ6は15mmで、縁7の巾は15mm、厚み8派30mmである。 コケ3は自然界から採集したものを水洗いして不純物(砂、土、草等)を除き、完全に乾燥し、2mm〜10mmにカットしたコケをコケ種として、5〜40gの量を置いて育成する。ベストの量は、20gが最良である。 【00010】 図6は上述の実施の形態1に従ってコケを12月初旬に植付けた直後の写真であり、図7はビニールハウス内で毎朝1回キリ状の水を散水した二ヶ月経過した写真である。約3mm〜5mm程に成長した新芽9が見える。図8は三ヶ月後ビニールハウスから出して、屋上の床に置き、散水せず、自然の雨水のみで植付け後、五ヶ月経過した自然界に近い状態で成長した写真である。 【産業上の利用の可能性】 【00011】 本発明のコケ育成基盤を敷設して屋上緑化するには、コケの中でも乾燥に強くて、日向性のスナゴケが最適であるので、そのスナゴケを基盤内で育成して、10〜15mmに成長した基盤を、屋上やテラスに敷設するだけで緑化できる。万一コケの成長に問題が生じても瞬時に基盤ごと取り替える事が出来て、小ロット、大ロットにも対応が可能である。又、コケが均一に成長する為、美しく鑑賞用としても利用される可能性がある。スナゴケは水分が全く無い状態でも仮死状態で生命を維持する為、散水装置が無くても死滅することが無く、根が無いので、防根シートの必要性もない。又、土や砂を使用しないので草が成長せず、草取りの必要性もない。他の芝、セダム、草木の緑化に比べると、大変メンテナンスのかからない緑化を提供できる。 【図面の簡単な説明】 【00012】 【図1】は本発明の実施の形態1の受皿の斜視図である。 【図2】は本発明の実施の形態1のネットの斜視図である。 【図3】は本発明の実施の形態1におけるコケ育成基盤の斜視図である。 【図4】は本発明の実施の形態1におけるコケ育成基盤にコケを植付けた断面図である。 【図5】は本発明の実施の形態1の受皿の製造材料の構成表である。 【図6】は本発明の実施の形態1のコケ育成基盤にコケを植付けた写真である。 【図7】は本発明の実施の形態1のコケ育成基盤にコケを植付けて二ヶ月後の写真である。 【図8】は本発明の実施の形態1のコケ育成基盤にコケを植付けて五ヵ月後の写真である。 【符号の説明】 【00013】 1 受皿、2 ネット、3 コケ、4 外寸法、5 床、6 深さ、7 縁、8 厚み、9 新芽。
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| 【出願人】 |
【識別番号】506204058 【氏名又は名称】八木 重美
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| 【出願日】 |
平成18年5月18日(2006.5.18) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2007−306905(P2007−306905A) |
| 【公開日】 |
平成19年11月29日(2007.11.29) |
| 【出願番号】 |
特願2006−165323(P2006−165323) |
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