| 【発明の名称】 |
温室 |
| 【発明者】 |
【氏名】佐々木 敦司
【氏名】林 少揚
【氏名】高師 知紀
【氏名】地主 建志
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| 【要約】 |
【課題】植物の丈が変化しても照度を一定に保つことができる温室を提供することを課題とする。
【解決手段】太陽光を採り入れることができるように透明板11で構成したハウス12の内部に、太陽光を補う補助照明13を備える温室10において、補助照明13は、高さ位置を変更することができるように照明昇降機構20を介してハウス12に吊されていることを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 太陽光を採り入れることができるように透明板で構成したハウスの内部に、前記太陽光を補う補助照明を備える温室において、前記補助照明は、高さ位置を変更することができるように照明昇降機構を介して前記ハウス内に吊されていることを特徴とする温室。 【請求項2】 前記ハウスで育てる植物は稲であり、この稲の丈を計測する稲丈計測装置を前記ハウス内に備え、この稲丈計測装置で計測した稲丈情報に基づいて前記照明昇降機構を制御する照明高さ制御部を、前記ハウス内に備えていることを特徴とする請求項1記載の温室。 【請求項3】 前記稲の近傍に、照度を計測する照度計を備えていることを特徴とする請求項1記載の温室。 【請求項4】 前記照度計は、高さ位置を変更することができるようにセンサ昇降機構を介してハウス内に設置され、前記稲丈計測装置で計測した稲丈情報に基づいて前記センサ昇降機構を制御するセンサ高さ制御部を、前記ハウス内に備えていることを特徴とする請求項3記載の温室。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は植物の栽培、特に稲の栽培に好適な温室に関する。 【背景技術】 【0002】 植物の育成には、水、肥料、温度とともに光の管理が重要である。光に関しては、ハウス内に太陽光を補助する補助ランプを備えた温室が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。 【特許文献1】実開平7−16396号公報(図1) 【0003】 特許文献1を次図に基づいて説明する。 図6は従来の技術の基本構成を説明する図であり、温室100は太陽光を補助する補助ランプ101・・・(・・・は複数個を示す。以下同じ)を備え、植物102・・・に当てる光の強さを制御することで、植物102・・・の育成を促す形式の設備である。ランプ101・・・は、室内中央に設けた照度計103で検出する照度に基づいて、点滅制御する。 【0004】 図7は従来の技術の問題点を説明する図であり、(a)に示すように、植物102には太陽光A1と、補助ランプ101で照射した補助光a1とが重なった合成光が到達する。 ところで、(a)に示すような丈の小さな植物102が成長して、(b)に示すような丈の大きな植物104になったとすると、この植物104には太陽光A2と、補助ランプ101で照射した補助光a2とが重なった合成光が到達する。 【0005】 すなわち、植物102には合成光(A1+a1)が到達し、植物104には合成光(A2+a2)が到達する。太陽から植物102までの距離と、太陽から植物104までの距離とは同一と見なすことができるため、A1の強さ=A2の強さと考える。 一方、補助ランプ101から植物102までの距離と、補助ランプ101から植物104までの距離とには、顕著な差がある。 【0006】 点光源から距離Lだけ離れた位置における照度は、(1/L2)に比例することが知られている。すると、(a1の強さ)<(a2の強さ)となり、光の強さに大きな差が生じる。この結果、丈の大きな植物104は丈の小さな植物102より強い光で照射されることになる。 【0007】 異なる遺伝構成をもった稲の株を比較する場合、稲の丈によって稲に作用する照度が変化すると比較が困難になる。この不具合を考えると、特に試験などに用いる温室では、育成により植物の丈が変化しても、照度が変わらないようにする必要がある。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 本発明は、植物の丈が変化しても照度を一定に保つことができる温室を提供することを課題とする。 【課題を解決するための手段】 【0009】 請求項1に係る発明は、太陽光を採り入れることができるように透明板で構成したハウスの内部に、前記太陽光を補う補助照明を備える温室において、前記補助照明は、高さ位置を変更することができるように照明昇降機構を介して前記ハウス内に吊されていることを特徴とする。 【0010】 請求項2に係る発明は、ハウスで育てる植物は稲であり、この稲の丈を計測する稲丈計測装置をハウス内に備え、この稲丈計測装置で計測した稲丈情報に基づいて照明昇降機構を制御する照明高さ制御部を、前記ハウス内に備えていることを特徴とする。 【0011】 請求項3に係る発明は、稲の近傍に、照度を計測する照度計を備えていることを特徴とする。 【0012】 請求項4に係る発明では、照度計は、高さ位置を変更することができるようにセンサ昇降機構を介してハウス内に設置され、稲丈計測装置で計測した稲丈情報に基づいてセンサ昇降機構を制御するセンサ高さ制御部を、前記ハウス内に備えていることを特徴とする。 【発明の効果】 【0013】 請求項1に係る発明は、ハウスの内部に、太陽光を補う補助照明を備える。そして、補助照明は、高さ位置を変更することができるように照明昇降機構を介してハウス内に吊されていることを特徴とする。 植物の丈が伸びたら、照明昇降機構により、補助照明を上昇させる。この結果、補助照明と植物との間の距離を一定に保つことができる。距離が変わらなければ、照度は変わらない。 すなわち、この発明によれば、植物の丈が変わっても、植物に当たる照度を一定に保つことができる。 【0014】 請求項2に係る発明は、ハウスで育てる植物は稲であり、稲丈情報に基づいて照明昇降機構の高さを制御する。すなわち、稲の丈が伸びたら、自動的に補助照明を上昇させて、補助照明と植物との間の距離を一定に保つ。自動運転が可能となり、省力化を図ることができる。 【0015】 請求項3に係る発明は、稲の近傍に、照度を計測する照度計を備えている。照度を、稲の近傍で測るため、照度の測定精度が高まる。 【0016】 請求項4に係る発明では、稲丈情報に基づいて、照度計を昇降させる。稲の丈が伸びたときには照度計を上昇させる。自動的に照度計の高さを調節することができるため、温室における自動運転が可能となり、省力化を図ることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0017】 本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、最良の形態では、植物は稲を例に説明するが、植物は品種改良が求められる花、野菜、樹木の苗又は一般の花、野菜、樹木の苗であってもよく、格別に種類を限定するものではない。 【0018】 図1は本発明に係る温室の構成図であり、温室10は、太陽光を採り入れることができるように透明板11で構成したハウス12の内部に、太陽光を補う補助照明13・・・を備える。そして、補助照明13・・・は、高さ位置を変更することができるように照明昇降機構20を介して吊されていることを特徴とする。 【0019】 ハウス12の構造は任意であるが、例えば土台14、14に柱15、15を立て、これらの柱15、15の上端に屋根梁16を渡し、屋根梁16の上面及び柱15、15の外面に、ガラス板やビニル板のような透明板11を張った構造物が採用できる。 【0020】 ハウス12内は温度管理を行う必要があるので、管に温水を通した形態のヒータチューブ17・・・を土台14、14に取付け、また、管に温水を通した形態のヒータチューブ18・・・を地面19の下、すなわち地中に埋設する。 【0021】 照明昇降機構20は、一方の柱15の上部にフレーム21を図面表裏方向に渡し、このフレーム21上に複数のウオーム減速機22を並べ、このウオーム減速機22の入力軸23と奥のウオーム減速機22の入力軸同士を連結し、一番手前の入力軸23にモータ24を連結し、このモータ24にモータ軸25の回転数をカウントするエンコーダ26を付属し、このエンコーダ26から回転数情報を照明高さ制御部27に伝達し、この照明高さ制御部27でモータドライバ28を介してモータ24を制御するようにした機構体である。 【0022】 ウオーム減速機22の出力軸29に、十分に長いドライブ軸31を連結し、このドライブ軸31の先端を軸受32で回転自在に支持させる。軸受32は他方の柱15に沿わせたフレーム21に載せる。ドライブ軸31は軽量化を目的として中空軸にすることが望ましい。 【0023】 ドライブ軸31に少なくとも2個の巻きドラム又はスプロケット34、34を設け、これらの巻きドラム又はスプロケット34、34にワイヤ又はチェーン35、35を巻き、ワイヤ又はチェーン35、35の下端に照明支持バー36を渡す。照明支持バー36には複数の補助照明13・・・を吊すと共に給電のためのハーネス37を沿わせる。 【0024】 詳細な構造は後述するが、複数個の稲38・・・の中から標準となる稲39を定め、この標準となる稲39に稲丈計測装置40を沿わせるとともに、稲39の近傍に照度計51を設置する。この照度計51は、地面19に自立させたセンサ昇降機構50に設ける。 【0025】 図2は図1の要部詳細図であり、稲丈計測装置40は稲39の丈を計測することができる装置であれば種類は問わない。一例を説明すると、稲丈計測装置40は、地面19に立てた第1パイプ41と、この第1パイプ41に一定ピンチで配置した投光素子T1〜T10と、地面19に立てた第2パイプ42と、この第2パイプ42に一定ピッチで配置し且つ投光素子T1〜T10に対向させた配置した受光素子R1〜R10とからなる。 【0026】 投光素子T1〜T10は、レーザビームを発するレーザダイオードが好適である。受光素子R1〜R10はレーザ光を受けたか否かを電気信号に変換する素子である。 図では高さ検出部43は、下1番と下2番の受光素子R1、R2に入光がなく、他の受光素子R3〜R10に入光があったことに基づいて、稲39の上端が、下2番の受光素子R2と下3番の受光素子R3との間にあるとの高さ情報を発信する。 【0027】 なお、投光素子T1〜T10及び受光素子R1〜R10は、各々10個を直列に並べたが、ピッチを小さくして数を多くするほど精密な高さ測定が可能であるから、数の増減は任意である。また、投光素子T1〜T10は1個の投光素子であっても差し支えない。 さらには、稲丈計測装置40は、CCDカメラを用いて画像を取得し、この画像を処理して、高さを計算するシステムであってもよく、要は稲39の上端の高さを測定することができる機構であれば方式、構造は問わない。 【0028】 センサ昇降機構50は、地面19に立てた支柱52と、この支柱52に沿って昇降すると共に照度計51を支えるスライダ53と、支柱52の上端に水平に渡したブラケット54と、このブラケット54に吊り下げたシリンダ55と、このシリンダ55から延び、スライダ53に連結しているピストンロッド56とからなる。 【0029】 シリンダ55はモータ、ボールねじ及びナットを内蔵した電動シリンダが好適である。ステッピングシリンダと称する精密シリンダでもよい。 高さ検出部43で検出した高さ情報を、センサ高さ制御部57に送る。センサ高さ制御部57は、高さ情報に基づいてシリンダ55を作動させる。すなわち、照度計51の上面が稲39の上端にほぼ合致するように照度計51の地上高が制御される。 【0030】 なお、シリンダ55は、天地を逆にして、ピストンロッド56が上位となるようにし、ピストンロッド56の上端に照度計51を設けてもよい。また、ピニオン・ラックで照度計51を昇降させてもよい。したがって、センサ昇降機構50は照度計51を精密に昇降させることできる機構であれば、方式や構造は任意である。 【0031】 Hは稲39の上端と補助照明13の下端との距離とする。この距離Hは一定であることが望ましい。なお、補助照明13は照明支持バー36で支え、この支持バー36をチェーン35で吊り、このチェーン35をスプロケット34に巻き掛け、チェーン35の他端にカウンタウエート58を設けた例が示されている。チェーン35の伸び(永久伸びを含む。)は無視できる程小さいので、スプロケット34にチェーン35が掛かっている限りは、補助照明13の高さは精度よく管理することができる。 【0032】 次に、稲39の丈が伸びたときの各機器の作動を説明する。 図3は図2の作用説明図であり、仮に稲39の上端が下7番の受光素子R7と下8番の受光素子R8との間に達したとする。この高さ情報を受けたセンサ高さ制御部57は、シリンダ55を作動させて、照度計51の上面が稲39の上端にほぼ合致するように照度計51の地上高を調節する。 【0033】 更に図1において、高さ情報を受けた照明高さ制御部27は、モータ24を作動させる。モータ24の回転数をエンコーダ26で監視し、モータの回転数を高さに換算することで、補助照明の地上高を検出する。補助照明の地上高が所望の値に到達したらモータ24を停止させる。 【0034】 図3に戻って、スプロケット34が図反時計方向に回転し、補助照明13が上昇し、稲39と補助照明13との距離がHに制御された状態が示されている。 このようにして、稲39の丈を常時監視し、補助照明13と稲39との距離Hが一定になるように補助照明13の高さを常時制御するとともに、照度計51の高さが稲39の上端に合致するように照度計51の高さを常時制御することを特徴とする。 【0035】 稲39の丈が変わっても、稲39に当たる照度を一定に保つことができため、稲39に一定の照度又は所望の照度の光を当て続けることができる。 【0036】 照明昇降機構の別実施例を次に説明する。 図4は本発明に係る照明昇降機構の変更図であり、ドライブ軸31にワイヤ61を巻付け、このワイヤ61の下端に照明支持バー36を結合する。ドライブ軸31を図時計方向に回すことで、補助照明13、13を下降させ、ドライブ軸31を反時計方向に回すことで、補助照明13、13を上昇させることができる。チェーン、スプロケットに比較して小型化及びコストダウンを図ることができる。 【0037】 図5は本発明に係る照明昇降機構の更なる変更図であり、ハーネス62にカール部63を介在させと共に、ハーネス64、64で補助照明13、13を直接吊る構造にした。照明支持バー(図4符号36参照)が不要となり、ワイヤが不要となるため、さらなる小型化及びコストダウンを図ることができる。 【0038】 尚、図1において、マニュアル設定器66を用いて、人為的に照明昇降機構20を作動させ、補助照明13・・・の地上高を制御することは差し支えない。 また、照度計51は、稲39の上端近傍に置くことが重要であり、センサ昇降機構50を用いて自動的に昇降制御することの他、人手で随時高さを調節するようにしてもよい。 【産業上の利用可能性】 【0039】 本発明は、異なる遺伝構成をもった稲の株を育成する温室に好適である。 【図面の簡単な説明】 【0040】 【図1】本発明に係る温室の構成図である。 【図2】図1の要部詳細図である。 【図3】図2の作用説明図である。 【図4】本発明に係る照明昇降機構の変更図である。 【図5】本発明に係る照明昇降機構の更なる変更図である。 【図6】従来の技術の基本構成を説明する図である。 【図7】従来の技術の問題点を説明する図である。 【符号の説明】 【0041】 10…温室、11…透明板、12…ハウス、13…補助照明、20…照明昇降機構、27…照明高さ制御部、38、39…稲(植物)、40…稲丈計測装置、50…センサ昇降機構、51…照度計。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005326 【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年4月26日(2006.4.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067356 【弁理士】 【氏名又は名称】下田 容一郎
【識別番号】100094020 【弁理士】 【氏名又は名称】田宮 寛祉
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| 【公開番号】 |
特開2007−289094(P2007−289094A) |
| 【公開日】 |
平成19年11月8日(2007.11.8) |
| 【出願番号】 |
特願2006−122011(P2006−122011) |
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