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【発明の名称】 樹木の支持施工方法と、その支持施工方法に使用する根鉢用固定用具
【発明者】 【氏名】木田 幸男

【氏名】梶川 昭則

【氏名】田中 克奉

【要約】 【課題】アジャスターの存在によってハンマー等による打込部材の打ち込み作業に支障を生じることがなく、その打ち込み作業を容易に行うことができる樹木の支持施工方法と、その支持施工方法に用いる根鉢用固定用具を提供することを課題とする。

【解決手段】根鉢の載置部分となる固定部材と、固定部材に対して移動可能に構成された移動部材とで構成された根鉢用載置体上に根鉢を載置し、根鉢の大きさに合わせて固定部材に移動可能に取り付けられたアジャスターによって位置を調整しつつ、アジャスターを介して固定部材に連結された根鉢側面用支持体を根鉢の側面に接触させて根鉢を固定することにより樹木を支持施工する樹木の支持施工方法において、アジャスターが固定部材に対し、移動部材の移動方向と交差する方向に傾倒可能に構成されていることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
根鉢の載置部分となる固定部材5と、該固定部材5に対して移動可能に構成された移動部材6とで構成された根鉢用載置体1上に根鉢を載置し、該根鉢の大きさに合わせて前記固定部材5に移動可能に取り付けられたアジャスター3によって位置を調整しつつ、該アジャスター3を介して前記固定部材5に連結された根鉢側面用支持体2を前記根鉢の側面に接触させて根鉢を固定することにより樹木を支持施工する樹木の支持施工方法において、前記アジャスター3が、前記固定部材5に対し、前記移動部材6の移動方向と交差する方向に傾倒可能に構成されていることを特徴とする樹木の支持施工方法。
【請求項2】
アジャスター3が、固定部材5に外嵌できるような大きさの円筒状に形成されたアジャスター軸部13と、該アジャスター軸部13に固着されたアジャスターフレーム14とで構成されている請求項1記載の樹木の支持施工方法。
【請求項3】
根鉢側面用支持体2に折曲線部12が形成され、該折曲線部12を介して
支持体頭部2aと支持体胴部2bとに区画して形成され、該折曲線部12を介して支持体頭部2aが支持体胴部2bに対して折曲可能に形成されている請求項1又は2記載の樹木の支持施工方法。
【請求項4】
根鉢の載置部分となる固定部材5と該固定部材5に対して移動可能に構成された移動部材6とで構成された根鉢用載置体1と、前記根鉢の側面に接触させて該根鉢の側面を支持するための根鉢側面用支持体2と、前記根鉢の大きさに合わせて前記固定部材5に対して移動可能となるべく、前記根鉢用載置体1と根鉢側面用支持体2とに掛け渡されるアジャスター3とからなる根鉢用固定用具であって、前記アジャスター3が、前記固定部材5に対し、前記移動部材6の移動方向と交差する方向に傾倒可能に構成されていることを特徴とする根鉢用固定用具。
【請求項5】
アジャスター3が、固定部材5に外嵌できるような大きさの円筒状に形成されたアジャスター軸部13と、該アジャスター軸部13に固着されたアジャスターフレーム14とで構成されている請求項4記載の根鉢用固定用具。
【請求項6】
根鉢側面用支持体2に折曲線部12が形成され、該折曲線部12を介して
支持体頭部2aと支持体胴部2bとに区画して形成され、該折曲線部12を介して支持体頭部2aが支持体胴部2bに対して折曲可能に形成されている請求項4又は5記載の根鉢用固定用具。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、樹木の支持施工方法とその支持施工方法に使用する根鉢用固定用具、さらに詳しくは、樹木の根鉢を土で埋設して樹木を支持施工するための、樹木の支持施工方法と、そのような樹木の支持施工方法に用いる根鉢用固定用具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の樹木を支持施工する方法として、たとえば下記特許文献1に記載された発明がある。すなわち、この支持施工方法は、拡縮自在に形成された根鉢用載置体上に根鉢を載置し、次に根鉢に紐材を架け回すとともに、該紐材の端部を根鉢用載置体に取り付けることにより、樹木の根元部を支持して施工する方法である。そして、拡縮自在な根鉢用載置体を用いることで、根鉢の大きさに応じて根鉢用載置体の大きさを自在に調整できるようにしたものである。
【0003】
ところで、このような根鉢用載置体に紐材の端部を取り付けるに際し、特許文献1には特に明示されていないが、実際にはアジャスターと称される、根鉢の大きさに応じて取り付け位置を調整しうる用具を介して根鉢用載置体と紐材とが連結されていた。さらに根鉢用載置体は、スライド自在なスライド杆を有するとともに、そのスライド杆の先端側に打込部材が取り付けられ、
その打込部材をハンマー等によって植穴の側壁面に打ち込むことによって根鉢用載置体が固定されていた。
【0004】
しかしながら、上記のようなアジャスターは、根鉢用載置体と紐材とに架け渡されているので、スライド杆がスライドする方向に配置されている根鉢用載置体上に位置することとなり、そのために上記アジャスターが支障となって、上記のようなハンマー等による打込部材の打ち込み作業が行いにくくなるという問題点があった。
【0005】
【特許文献1】特開平7−87854号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような問題点をすべて解決するためになされたもので、上記のようなアジャスターを利用しながらも、そのアジャスターの存在によってハンマー等による打込部材の打ち込み作業に支障を生じることがなく、その打ち込み作業を容易に行うことができる樹木の支持施工方法と、その支持施工方法に用いる根鉢用固定用具を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、このような課題を解決するために、樹木の支持施工方法と、その支持施工方法に用いる根鉢用固定用具としてなされたもので、樹木の支持施工方法に係る請求項1記載の発明は、根鉢の載置部分となる固定部材5と、該固定部材5に対して移動可能に構成された移動部材6とで構成された根鉢用載置体1上に根鉢を載置し、該根鉢の大きさに合わせて前記固定部材5に移動可能に取り付けられたアジャスター3によって位置を調整しつつ、該アジャスター3を介して前記固定部材5に連結された根鉢側面用支持体2を前記根鉢の側面に接触させて根鉢を固定することにより樹木を支持施工する樹木の支持施工方法において、前記アジャスター3が、前記固定部材5に対し、前記移動部材6の移動方向と交差する方向に傾倒可能に構成されていることを特徴とする
【0008】
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の樹木の支持施工方法において、アジャスター3が、固定部材5に外嵌できるような大きさの円筒状に形成されたアジャスター軸部13と、該アジャスター軸部13に固着されたアジャスターフレーム14とで構成されていることを特徴とする。さらに請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の樹木の支持施工方法において、根鉢側面用支持体2に折曲線部12が形成され、該折曲線部12を介して支持体頭部2aと支持体胴部2bとに区画して形成され、該折曲線部12を介して支持体頭部2aが支持体胴部2bに対して折曲可能に形成されていることを特徴とする。
【0009】
さらに根鉢用固定用具に係る請求項4記載の発明は、根鉢の載置部分となる固定部材5と該固定部材5に対して移動可能に構成された移動部材6とで構成された根鉢用載置体1と、前記根鉢の側面に接触させて該根鉢の側面を支持するための根鉢側面用支持体2と、前記根鉢の大きさに合わせて前記固定部材5に対して移動可能となるべく、前記根鉢用載置体1と根鉢側面用支持体2とに掛け渡されたアジャスター3とからなる根鉢用固定用具であって、前記アジャスター3が、前記固定部材5に対し、前記移動部材6の移動方向と交差する方向に傾倒可能に構成されていることを特徴とする。
【0010】
さらに請求項5記載の発明は、請求項4記載の根鉢用固定用具において、アジャスター3が、固定部材5に外嵌できるような大きさの円筒状に形成されたアジャスター軸部13と、該アジャスター軸部13に固着されたアジャスターフレーム14とで構成されていることを特徴とする。さらに請求項6記載の発明は、請求項4又は5記載の根鉢用固定用具において、根鉢側面用支持体2に折曲線部12が形成され、該折曲線部12を介して支持体頭部2aと支持体胴部2bとに区画して形成され、該折曲線部12を介して支持体頭部2aが支持体胴部2bに対して折曲可能に形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、上述のように、根鉢の載置部分となる固定部材と該固定部材に対して移動可能に構成された移動部材とで構成された根鉢用載置体と、前記根鉢の側面に接触させて該根鉢の側面を支持するための根鉢側面用支持体と、前記根鉢の大きさに合わせて前記固定部材に対して移動可能となるべく、前記根鉢用載置体1と根鉢側面用支持体とに掛け渡されるアジャスターとからなる根鉢用固定用具であって、前記アジャスターが、前記固定部材に対し、前記移動部材の移動方向と交差する方向に傾倒可能に構成されているものであるため、アジャスターを移動部材の移動方向と交差する方向に傾倒させることで、ハンマー等で移動部材を打設等する作業を行う場合、前記アジャスター3が支障となることがなく、その打設作業を容易に行うことができる。
このため、移動部材の先端側に設けられた打込部材等をたとえば植穴の側壁面へ打込むような場合に、その打込作業を容易に行うことができるという効果がある。
【0012】
また、アジャスターを固定部材に対して移動部材の移動方向と交差する方向に傾倒させることができるので、固定部材上に根鉢を載置する場合にもその載置する作業を容易に行うことができる。
【0013】
さらに、アジャスターが、固定部材に外嵌できるような大きさの円筒状に形成されたアジャスター軸部と、該アジャスター軸部に固着されたアジャスターフレームとで構成されている場合には、そのアジャスター軸部を固定部材に外嵌させ、アジャスター軸部を中心として、アジャスターフレームを固定部材に対して横向きに回動させることで、上記のようにアジャスターを移動部材の移動方向と交差する方向に傾倒させるような構造を、きわめて簡単な構造で実現することができ、またアジャスター軸部を中心としてアジャスターフレームを回動させるだけでアジャスターを傾倒させることができるので、その傾倒させる作業を容易に行うことができる。
【0014】
また、円筒状のアジャスター軸部が固定部材に外嵌されているので、固定部材上を安定した状態で移動させることができるという効果がある。また、アジャスター軸部が円筒状に形成されているので、地面との設置面積が少なく、アジャスター軸部を固定部材に対してスライドさせる際の抵抗が少ないこととなり、アジャスターを移動させる際の作業が容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について図面に従って説明する。先ず、一実施形態としての樹木の支持施工における根鉢用固定用具の構成について説明する。
本実施形態の根鉢用固定用具は、図1乃至図9に示すように、根鉢を載置するための根鉢用載置体1と、根鉢の側面に接触させて該根鉢の側面を支持するための4個の根鉢側面用支持体2と、前記根鉢用載置体1と根鉢側面用支持体2とに掛け渡された4個のアジャスター3と、前記根鉢側面用支持体2の上部に掛け回わされて根鉢を支持する支持ベルト4とからなる。
【0016】
根鉢用載置体1は、図1及び図2に示すように、根鉢の直接的な載置部分となる固定部材5と、該固定部材5に対して移動可能に構成された移動部材6とで構成されている。前記固定部材5は、図1乃至図3のように断面四角形状の細長い四角筒状に形成された2本の枠杆7、7を平面略十字状に交差させて形成されている。
【0017】
また移動部材6は、前記固定部材5の枠杆7にスライド自在に挿入されるスライド杆8と、該スライド杆8の先端側に取り付けられた打込部材9とからなる。打込部材9は、図1及び図2に示すように、2つの直角部分9a、9aと、2つの鈍角部分9b、9bと、1つの鋭角部分9cとからなり、その1つの鋭角部分9cが先端側とされて、該先端側の鋭角部分9cによって、根鉢が収納される植穴の側壁面に打ち込み可能となるように構成されている。
【0018】
また、この打込部材9は、板状に形成されており、植穴の底面に載置された際に、その植穴の底面における土に対して抵抗を生じさせるような機能をも奏するものである。さらに、前記スライド杆8と打込部材9との連設部分には、図4に示すようにハンマーで打設するための打設体18が上向きに突設されている。
【0019】
根鉢側面用支持体2は、図5に示すように支持体中央片2cの上部の左右両側に1対の支持体側片2d、2dを溶接により固着して全体が略T字状に形成されている。そして、前記支持体中央片2cにおける支持体側片2d、2dが固着された部分の直下に折曲線部12が形成され、該折曲線部12の上側が支持体頭部2a、下側が支持体胴部2bとして形成されている。前記
支持体胴部2bは比較的幅が狭く形成されており、前記支持体頭部2aは該支持体胴部2bに比べて幅広に形成されている。
【0020】
前記折曲線部12は、図6に示すように前記支持体中央片2cを構成する鋼材の一部を湾曲させて形成された湾曲部12a内に軸12bを挿通させて構成され、それによって前記支持体頭部2aが支持体胴部2bに対して折曲可能に形成されている。根鉢側面用支持体2を構成する支持体中央片2cと支持体側片2dとはともに板状の部材であるが、支持体中央片2cには複数(本実施形態では5個)の四角形の孔が穿設されており、それらの孔のうち、4個の孔10b、…は同じ大きさに形成され、最上部の孔10aは、他の孔10bよりも大きく形成されている。前記折曲線部12は、この最上部の孔10aの略中央の位置に形成されている。
【0021】
このように根鉢側面用支持体2は折曲線部12を介して折曲可能に形成されているので、根鉢の側面の形状に沿って当接させることができる。この根鉢側面用支持体2において、折曲線部12が根鉢の肩部近辺に位置し、支持体頭部2aが根鉢の上部に接触するように、支持体胴部2bが根鉢に当接させて用いられる。
【0022】
アジャスター3は、根鉢用載置体1に対する根鉢側面用支持体2の位置を調整することにより、根鉢の大きさに合わせて根鉢側面用支持体2を根鉢に当接させることができるようにするためのものである。このアジャスター3は、図7及び図8に示すように、前記固定部材5の枠杆7に外嵌できるような大きさの円筒状に形成されたアジャスター軸部13と、該アジャスター軸部13に固着されたアジャスターフレーム14とで構成されている。
【0023】
このアジャスターフレーム14は、細い鋼材を底部14aで折り曲げ、その折り曲げられた底部14aが前記軸部13の外周に沿って固着され、且つ該軸部13から1対の鋼材部分が平行に配置されるように構成されている。そして、該アジャスターフレーム14の1対の鋼材部分の上部には、板状部材を折り曲げて形成した係止片15が形成されている。この折り曲げられた係止片15は、幅の異なる長片15aと短片15bとからなり、その係止片15の略中央にはボルト20が前記短片15b側から長片15a側に挿通されるように止着されている。
【0024】
支持ベルト4は、図9に示すように合成繊維、天然繊維、若しくは合成樹脂等からなる平らなベルトボディ16と、該ベルトボディ16の両端側に取り付けられた止具17とで構成されている。
【0025】
次に、上記のような構成からなる根鉢用固定用具を用いて樹木の支持施工を行う樹木の支持施工方法の実施形態について説明する。上記のような根鉢用固定用具は、植穴の底壁面に設置して使用されるものである。そして、上記のような各構成部材によって根鉢用固定用具が組み立てられる。
【0026】
すなわち、前記スライド杆8が枠杆7に挿入されることによって、移動部材6が固定部材5に一体化されて根鉢用載置体1が形成され、さらに図10に示すようにアジャスター軸部13が固定部材5の枠杆7に外嵌されることによって、アジャスター3が前記根鉢用載置体1に連結される。このようにして4個のアジャスター3が図11及び図12のように固定部材5に取り付けられて該固定部材5上に立設されることとなる。
【0027】
このようにして組み立てられた根鉢用固定用具が植穴の底壁面に設置された状態で、打込部材9を植穴の側壁面に打ち込む。この打ち込みは、打設体18をハンマーで打設することによって行う。この場合において、本実施形態では、図11及び図12に示すように、アジャスター3が根鉢用載置体1の固定部材5の枠杆7上に立設され、また前記打設体18は前記枠杆7に挿入されるスライド杆8の先端側に設けられているため、この打設体18をハンマーで打設する作業を行う場合、前記根鉢側面用支持体2を立設されているアジャスター3の存在が支障となって、ハンマーでの打設作業が行いにくくなる。
【0028】
しかしながら、本実施形態のアジャスター3は、略円筒状のアジャスター軸部13に、1対の鋼材部分が平行に配置されるようなアジャスターフレーム14が固着されて構成されたものであり、そのアジャスター軸部13が固定部材5の枠杆7に外嵌されて構成されたものであるため、図13に示すように、アジャスター軸部13を中心として、アジャスターフレーム14を枠杆7に対して横向きに回動させることが可能となる。
この結果、ハンマーで打設体18を打設する作業を行う場合、前記アジャスター3が支障となることがなく、打設体18の打設作業を容易に行うことができる。これによって、図14に示すように打込部材9を植穴の側壁面に容易に打ち込むことができるのである。
【0029】
次に、上記のようにして、打込部材9を植穴21の側壁面22に打ち込んだ後、アジャスター3のアジャスターフレーム14を逆方向に回動させて再度枠杆7上に起立させ、その状態で図15に示すようにアジャスター3に前記根鉢側面用支持体2を取り付ける。より具体的には、アジャスターフレーム14の上部に取り付けられた係止片15を、支持体胴部2bにおける2個の孔10b、10bに跨がるようにして前記前記根鉢側面用支持体2の背面側に係止させる。本実施形態では、計5個の孔のうち、上から2番目の孔10bと3番目の孔10bとに跨がるようにアジャスター3の係止片15が係止される。ただし、何番目の孔10bに跨がるようにアジャスター3の係止片15を係止させるかは任意に変更可能であり、係止片15を係止させる孔10bの位置によって、根鉢側面用支持体2の高さが変わることになる。従って、支持する根鉢の高さに応じて根鉢側面用支持体2の高さを調節することができる。
【0030】
さらにボルト20を係止片15に挿通することによって、孔10b、10bに跨がって係止されている係止片15が支持体胴部2bから離脱するのが禁止される。これによって、図15に示すように、根鉢側面用支持体2がアジャスター3に連結されることとなる。そして、図16及び図17に示すように、4個の根鉢側面用支持体2をすべてアジャスター3のアジャスターフレーム14に取り付ける。
【0031】
次に、上記のようにして、根鉢側面用支持体2をアジャスター3に取り付けた後、根鉢を根鉢用載置体1に載置する。この場合、根鉢側面用支持体2は、図18に示すようにアジャスター3とともに、予め傾倒させておく。すなわち、上述のようにアジャスター3のアジャスター軸部13を中心に、アジャスターフレーム14を回動させることができるので、根鉢側面用支持体2もアジャスター3とともに傾倒させることができるのである。
【0032】
このようにアジャスター3のアジャスターフレーム14を枠杆7に対して横向きに回動させて傾倒させることにより、根鉢を根鉢用載置体1に載置する作業にも支障を生じさせないこととなる。
【0033】
次に、アジャスターフレーム14を逆方向に回動させてアジャスター3及び根鉢側面用支持体2を再度起立させる。この場合、アジャスター3の位置は、図19に示すように、予め根鉢23から離間するように設定されている。
そして、図20に示すように、固定部材5の枠杆7に沿ってアジャスター3のアジャスター軸部13を移動させることにより、根鉢側面用支持体2を根鉢の側面に当接する。この場合において、アジャスター軸部13は略円筒状に形成されたものであって、枠杆7に外嵌されているので、その枠杆7上を容易に移動させることができる。また、アジャスター軸部13が略円筒状に形成されているので、植穴21の底部の地面との設置面積が少なく、アジャスター軸部13を枠杆7に対してスライドさせる際の抵抗が少ないこととなり、この点でもアジャスター軸部13を移動させる際の作業が容易となる。
図21には、4個の根鉢側面用支持体2をすべて根鉢の側面に当接した全体の状態を示している。
【0034】
次に、上記のようにして根鉢側面用支持体2を根鉢の側面に当接させた後、該根鉢側面用支持体2の折曲線部12aを介して支持体上部2aを折り曲げる。これによって、図22に示すように、根鉢側面用支持体2の支持体上部2aが根鉢の上部に沿って当接し、また支持体中央部2bは図20及び図21のように根鉢の側面に当接した状態となり、根鉢側面用支持体2の全体を根鉢に沿わせて当接させることができるのである。
【0035】
次に、図22に示すように、4個の根鉢側面用支持体2の支持体上部2aに支持ベルト4を架け回す。この場合、支持ベルト4はウインチ(図示せず)によって締め付ける。これによって、根鉢の上面側が支持ベルト4によって支持され、さらに支持ベルト4の締付力によって、根鉢側面用支持体2が根鉢側に押圧され、根鉢側面用支持体2がより確実に固定されることとなる。
【0036】
その後、植穴内に土を埋め、植穴を閉塞する。これによって樹木の支持施工が完了する。
【0037】
尚、上記実施形態では、根鉢用載置体1の固定部材5が2本の枠杆7、7を平面略十字状に交差させて形成されていたが、固定部材5の形状はこれに限定されるものではなく、たとえば4本の枠杆7で平面略四角形状に形成されていてもよく、また3本の枠杆7で平面略三角形状に形成されていてもよく、その形状は問わない。さらに枠杆7の断面形状も該実施形態の四角形状に限定されるものではない。
【0038】
さらに、上記実施形態では固定部材5の枠杆7にスライド自在に挿入されるスライド杆8と、該スライド杆8の先端側に取り付けられた打込部材9とで移動部材6が構成されていたが、移動部材6の構成もこれに限定されない。
たとえば、該実施形態では打込部材9を平面略五角形状に形成し、植穴の側壁面に対する打ち込みの機能と、底面に対する抵抗板としての機能との双方の機能を具備させたが、これに限らず、たとえば抵抗板には抵抗板としての機能のみを具備させ、その抵抗板とは別に細長い打込部材を設けて移動部材を構成することも可能である。
【0039】
さらに、上記実施形態においては、根鉢側面用支持体2が、支持体中央片2cに、別体の支持体側片2dを溶接により固着して構成されていたが、これに限らず一体形成されていてもよい。また該実施形態では、根鉢側面用支持体2の全体が略T字状に形成されていたが、根鉢側面用支持体2の形状も該実施形態に限定されるものではなく、たとえば長方形状等に形成されたものであってもよい。
【0040】
さらに、該実施形態では、根鉢側面用支持体2に複数の四角形の孔10a、10b…が穿設されていたが、このような孔を穿設することは本発明に必須の条件ではない。たとえば根鉢側面用支持体2は上記のような孔のない単なるプレート状に形成されていてもよい。ただし複数の孔が穿設されていると、アジャスター3の係止片15を係止させる際に、跨がって係止させる孔を選択することができ、それによって上述のように根鉢側面用支持体2をアジャスター3に対して高さ調節しつつ取り付けることができるという利点がある。
また、折曲線部12の位置に最上部の孔10aを穿設していることで、支持体頭部2aを支持体銅部2bに対して折り曲げる作業を容易に行えるという利点が得られたが、折曲線部12の位置に孔10aを穿設することも本発明に必須の条件ではない。
【0041】
さらに、上記実施形態では、折曲線部12を介して支持体頭部2aを支持体銅部2bに対して折曲可能に構成されていたため、その折曲線部12を根鉢の肩部に位置させ、根鉢の側面部から上面部に跨がるような状態で当接させることができ、根鉢をより確実に固定することができるという好ましい効果が得られたが、このような折曲線部12を形成することは本発明に必須の条件ではない。
【0042】
さらに上記実施形態では、アジャスター3が、固定部材5の枠杆7に外嵌できるような大きさの円筒状に形成されたアジャスター軸部13と、該アジャスター軸部13に固着されたアジャスターフレーム14とで構成されていたため、移動部材の移動方向と交差する方向にアジャスター3を傾倒させるような構造を、きわめて簡単な構造で実現することができ、またアジャスター軸部を中心としてアジャスターフレームを回動させるだけでアジャスターを傾倒させることができるので、その傾倒させる作業を容易に行うことができるという好ましい効果が得られたが、アジャスターの構成も該実施形態に限定されるものではなく、要は、アジャスター3が固定部材5に対し、移動部材6の移動方向と交差する方向に傾倒可能に構成されていればよいのである。
【0043】
また、上記実施形態では1本の支持ベルト4を4個の根鉢側面用支持体2に架け回すことによって根鉢の上面部を支持することとしたが、これに限らず、たとえば樹木の根元部に支持リングを巻装させ、その支持リングと根鉢側面用支持体2とに支持ベルト4を1本ずつ架け渡して支持することも可能である。
【0044】
さらに上記実施形態では、植穴内に根鉢を埋め、土で閉塞して樹木を支持する、いわゆる地下支柱の施工を行う場合について説明したが、これに限らず、たとえば屋上庭園における樹木の支持施工に本発明を適用することも可能である。また一般の地盤の他、人工地盤における樹木の支持施工に本発明を適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】一実施形態としての根鉢用固定用具の根鉢用載置体の概略平面図。
【図2】根鉢用載置体の移動部材を移動させた状態の概略平面図。
【図3】図1のA−A線拡大端面図。
【図4】移動部材の先端側を示す要部拡大側面図。
【図5】根鉢側面用支持体の正面図。
【図6】同側面図。
【図7】アジャスターの正面図。
【図8】同側面図。
【図9】支持ベルトの側面図。
【図10】アジャスターを固定部材の枠杆に取り付けた状態の一部断面正面図。
【図11】同全体の状態の概略平面図。
【図12】同全体の状態の概略側面図。
【図13】アジャスターを傾倒させた状態の一部断面正面図。
【図14】同全体の状態の概略平面図。
【図15】根鉢側面用支持体にアジャスターを取り付けた状態の一部断面正面図。
【図16】同全体の状態の概略平面図。
【図17】同全体の状態の概略側面図。
【図18】アジャスター及び根鉢側面用支持体を傾倒させた状態の一部断面正面図。
【図19】根鉢を固定部材上に載置した状態の要部側面図。
【図20】根鉢側面用支持体を根鉢に接触させた状態の要部側面図。
【図21】同全体の状態を示す概略側面図。
【図22】支持ベルトを根鉢側面用支持体に架け渡した状態を示す概略平面図。
【符号の説明】
【0046】
1…根鉢用載置体 2…根鉢側面用支持体
2a…支持体頭部 2b…支持体胴部
3…アジャスター 12…折曲線部
13…アジャスター軸部 14…アジャスターフレーム
【出願人】 【識別番号】000221775
【氏名又は名称】東邦レオ株式会社
【出願日】 平成18年2月24日(2006.2.24)
【代理人】 【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇

【識別番号】100114421
【弁理士】
【氏名又は名称】薬丸 誠一

【識別番号】100114432
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 寛昭

【識別番号】100117204
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 徳哉


【公開番号】 特開2007−222104(P2007−222104A)
【公開日】 平成19年9月6日(2007.9.6)
【出願番号】 特願2006−48629(P2006−48629)