| 【発明の名称】 |
階段構造物 |
| 【発明者】 |
【氏名】田瀬理夫
【氏名】佐藤良信
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| 【要約】 |
【課題】施工工期を短縮でき低コストで設置できること、人の安全な通行に寄与できること、設置直後から高い緑化効果を発揮できること、の3点のうち少なくとも一つの課題を実現する階段構造物を提供すること。
【解決手段】接地面に沿って敷設される底板と、前記底板の上面に階段状に配置される少なくとも一つの多面緑化体とからなる階段構造物であって、前記多面緑化体が、有孔構造の箱体と、箱体に収容した植生基盤と、箱体の複数の面に予め植生した植物とからなることを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 接地面に沿って敷設される底板と、前記底板の上面に階段状に配置される少なくとも一つの多面緑化体とからなる階段構造物であって、 前記多面緑化体が、有孔構造の箱体と、箱体に収容した植生基盤と、箱体の複数の面に予め植生した植物とからなることを特徴とする、 階段構造物。 【請求項2】 前記底板に掛止部を設け、当該掛止部によって複数の底板を連続的に敷設可能に構成したことを特徴とする、請求項1に記載の階段構造物。 【請求項3】 前記多面緑化体を構成する箱体の上面および複数の側面に植物が植生されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の階段構造物。 【請求項4】 前記底板及び箱体の少なくともひとつが溶接金網製であることを特徴とする、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の、階段構造物。 【請求項5】 前記植生基盤が貧栄養で、かつ緩衝機能を有する粒状物を含むことを特徴とする、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の階段構造物。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は斜面に設置される階段構造物に関し、より詳細には経済性と安全性と環境性に貢献できる階段構造物に関するものである。 【背景技術】 【0002】 斜面に設置される階段構造物には、プレキャストコンクリート片を多段にずらして積層することにより形成する階段構造物や、砕石を敷設した上に、コンクリートを流し込んで複数段の階段を形成する階段構造物などが知られている。 【特許文献1】特開2005−307555号 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 しかし、上記した従来の階段構造物には以下のような問題点がある。 <1>プレキャストコンクリート片を積み上げる前に、斜面の整地作業を必要とするほか、一段あたりのプレキャストコンクリート片が非常に重いため、施工に多くの時間と労力を要する。 <2>コンクリート片で階段構造物を構築すると、雨が降ったり撒水した際に階段表面上に水が滞留し滑りやすくなるため、人の通行時に安全上の問題が発生する。したがって、階段側面に排水溝を設けるなどの対策を行う必要があり、設置コストが増大する問題がある。 【0004】 本発明は以上の点に鑑みて成されたもので、その目的とするところは、少なくともつぎのひとつの課題を実現する階段構造物を提供することにある。 <1>施工工期を短縮できるほか、低コストで設置できること。 <2>人の安全な通行に寄与できること。 <3>設置直後から高い緑化効果を発揮できること。 【課題を解決するための手段】 【0005】 上記の課題を解決するためになされた本願の第1発明は、接地面に沿って敷設される底板と、前記底板の上面に階段状に配置される少なくとも一つの多面緑化体とからなる階段構造物であって、前記多面緑化体が、有孔構造の箱体と、箱体に収容した植生基盤と、箱体の複数の面に予め植生した植物とからなることを特徴とする、階段構造物を提供することにある。 また、本願の第2発明は、前記底板に掛止部を設け、当該掛止部によって複数の底板を連続的に敷設可能に構成したことを特徴とする、本願の第1発明に記載の階段構造物を提供することにある。 また、本願の第3発明は、前記多面緑化体を構成する箱体の上面および複数の側面に植物が植生されていることを特徴とする、本願の第1発明又は第2発明に記載の階段構造物を提供することにある。 また、本願の第4発明は、前記底板及び箱体の少なくともひとつが溶接金網製であることを特徴とする、本願の第1発明乃至第3発明の何れかに記載の、階段構造物を提供することにある。 また、本願の第5発明は、前記植生基盤が貧栄養で、かつ緩衝機能を有する粒状物を含むことを特徴とする、本願の第1発明乃至第4発明の何れかに記載の階段構造物を提供することにある。 【発明の効果】 【0006】 本発明は少なくともつぎのひとつの効果を得ることができる。 <1>底板を斜面に敷設することにより、階段設置前に斜面の整地作業が不要となり、施工工期を短縮できる。 <2>従来の階段構造物より重量が軽く、予め量産しておいた多面緑化体を設置予定現場へ搬入して設置するだけの作業であるため、従来の階段構造物の設置工と比較して、低コストに設置できる。 <3>雨が降っても、水分が多面緑化体に吸収されることにより、階段構造物の表面に水が滞留せず人が安全に通行できる。 <4>階段構造物を構成する多面緑化体は、予め時間をかけて植物が十分に生育された状態で現場に搬入されるので、多面緑化体を設置した直後から緑化効果を発揮することができる。 <5>植生基盤を貧栄養とすることで、定期的な散水や施肥といった植物の生育環境の管理を特別行わなくとも、長期間に亘って植物が生き続けることが可能となる。 <6>階段構造物の上面だけでなく側面にも植物を立体的に植栽できるので、限られた設置スペースにおいてより多くの緑化面積を確保できる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0007】 以下図面を参照しながら本発明の仮設作業台の構造の実施例を説明する。 【実施例】 【0008】 <1>階段構造物 図1に本発明の階段構造物1の一例を示す斜視図であり、図2は、本発明の階段構造物の一例を示す側面図である。 本発明の階段構造物1は 接地面に沿って敷設される底板2と、前記底板2の上面に階段状に配置される少なくとも一つの多面緑化体3とからなる。 底板2と、多面緑化体3との接続方法は、溶接や連結具などの周知の接続方法を使用するものとし、設置箇所への配置前に予め接合しておく。 【0009】 <2>底板2 底板2は本発明の階段構造物1の設置箇所の斜面Aに敷設される平板上の部材である。底板2の素材には、縦横線の一方の線材を連続して凹凸形状に屈曲して形成し、この屈曲した複数の屈曲線材と複数の直線状線材とを交差させ、各交差部を溶接した溶接金網が使用可能である。底板2に溶接金網などの有孔構造を有する部材を用いることにより、設置斜面の凹凸の影響を受けることなく、斜面に沿って設置することが可能である。その他に底板2の素材には凹凸のない溶接金網、一般金網、動物防護用特殊金網、エキスパンドメタル、有孔板等が使用可能である。 【0010】 底板2の上方には掛止部21を設けておき、複数の底板2を縦方向に連続的に連結可能に構成してもよい。なお、係止部21は図1、2に示すようなフック形状に限定されるものではなく、周知の連結構造を使用することができる。 また、係止部21は、図1、2に示す斜面に対して縦方向の連結を可能とするだけでなく、底板の側方に設けることによって、横方向の連結を可能とするように構成することもできる。 【0011】 <3>多面緑化体3 多面緑化体3は底面を除いた複数の面に植物(木本類を含む)32を植生した緑化ブロックで、有孔構造の箱体30と、前記箱体30に収容した植生基盤31とにより構成される。 1枚の底板2に対する多面緑化体3の配置個数は、斜面Aの勾配や、各部材の重量によって適宜決定され、階段構造物が斜面から滑り落ちないように構成する。 以降に多面緑化体20の詳細について説明する。 【0012】 [箱体] 箱体30は図3に示すように、矩形の底面301と、底面から立設した複数の側面302とを具備する。尚、底面301の傾斜角度は設置面の勾配に合わせて適宜決定し、箱体30の上面が水平であるように構成する。なお、図3には図示しないが、側面302の上方に蓋板を設けておき、後述する植生基盤材の充填後に蓋板を閉じる形状であってもよい。 箱体30を形成する各形成面はフックなどの連結具や、溶接などによって接続しても良いし、予め1枚の板体を折り曲げ加工して箱体30を形成してもよい。 また、箱体30は上記した形態に限定されるものではなく、全体として階段形状を形成することが可能な、公知の各種形態を適用することができる。例えば、箱体30の平面形状は四角形に限定されず、四角形以外の多角形、円形、楕円形等を含むものである。 【0013】 箱体30を構成する素材は底板2の説明と同様であり、溶接金網や、凹凸のない溶接金網、一般金網、動物防護用特殊金網、エキスパンドメタル、有孔板等が使用可能である。 【0014】 [植生基盤] 植生基盤31は植物の生育基盤材としてだけでなく、階段構造物1に所定の重量を与えて安定性を確保するための機能と、階段構造物1の表面、すなわち多面緑化体の上面に水が滞留することを抑止する機能とを有する。例えば一般土壌の他に、礫や各種廃棄物を粒状化処理したものや、天然もの、高分子系の吸水材を混入させたものである。 また植生基盤31に、緩衝機能を有する粒状物を含むことにより、階段構造物1が受ける外力、例えば、歩行者や載置物などの重量に対する耐力を付与してもよい。 【0015】 栄養的には貧栄養が望ましい。本発明でいう貧栄養とは、植物32の枯死に直結する栄養不足を意味するものではなく、例えば鉱物イオン物質をバランス良く混入した無機質主体の基盤で、植物32の成長を抑制して長く生育させる性質の基盤状態を意味する。 また必要に応じて植生基盤30に保水材を混入しておく場合もある。 【0016】 本実施例では植物32の設置に植生マット(図示せず)を使用する場合について説明するが、植生基盤40に直接植栽してもよいことは勿論である。 【0017】 植生マットはハウスや路地を問わず生育環境の整った場所で時間を十分にかけて薄厚に生育したもので、植物32の生育がし易いこと、異種の植物32を組み合わせても確実に植生できること、植物のストックが利くこと、設置現場に応じた植物の選択が可能であること等の利点がある。 【0018】 植物32は草本類、木本類、竹類などの公知の植物のいずれか一種または複数種を組み合わせて植生するものとし、貧栄養で厳しい環境に対応可能な野草、ツタ植物、コケ等が望ましい。 【0019】 <4>階段構造物の製造方法 階段構造物1は、設置現場とは別の生育環境の整った場所で製作してストックしておく。 階段構造物1の製造方法について説明すると、まず多面緑化体3内の箱体30の内部に、側面302に適合する形状を有する植生マットを縦向きにして収容し、その内側に植生基盤31を投入する。 植生予定面は多面緑化体3の配列形態に応じて、多面緑化体3の露出する面を対象に行い、露出しない面は箱体30の内側に基盤流出防止用のシート(図示せず)を配置しておく。 箱体30の各側面302を緑化する植物32の組み合わせは、同種植物の組み合わせ、異種植物の組み合わせの何れでもよい。 また箱体30の上面は、植物32を植生するか、または何も植生しない。 これにより、多面緑化体3の箱体30の複数の面に植物32を立体的に生やした階段構造物1を得る。 【0020】 <5>階段構造物の施工 本発明では、予め製作しておいた階段構造物1をトラック等に積み込み、設置予定現場へ搬入して設置するだけの作業で施工が完了する。 【0021】 このとき、図4に示すように、上方の階段構造物1の底板2に、当該底板2の掛止を掛止することにより、複数の階段構造物1を斜面に対して連続的に設置することが可能である。 また、階段構造物1は、図示しないアンカなどによって接地箇所の斜面Aと底板2とを固定してもよい。 【0022】 <6>階段構造物の特性 階段構造物1を構成する複数の多面緑化体3は、貧栄養の植生基盤31に植え替えられるので、植物32の根系が植生基盤31に徐々に進入し、植物32は貧栄養の植生基盤31を基に時間をかけてゆっくりと生育する。 降雨や初期散水により貧栄養の植生基盤31が保水性に優れるため、人工的な散水は不要であり、また植物32が貧栄養の植生基盤31に適応しているため、施肥も不要であるため、植物32の生育環境のメンテナンスを特別行わなくとも長期間に亘って生き続けることが可能となる。 このように多面緑化体3は、予め良好な環境下で植生したものを搬入して設置し、また過酷な環境に耐えうる植物を選定することで、植物32が枯死する確立が低くなる。 【0023】 また本発明に係る階段構造物1は複数の多面緑化体20の集合体で形成されるから、歩行者に対して足下が滑りやすくなることもなく、植物21の植生による緑化景観も可能となる。 【0024】 また、階段構造物1は上面だけでなく複数の側面も緑化面として形成されるので、据付面積に対して緑化面積が大幅に卓越する。そのため、平面的に緑化した場合と比べてCO2の削減効果や温暖化現象抑制効果の面で優位である。 【0025】 <7>その他の形態 以上は箱体30に植生基盤31を収容して緑化させた多面緑化体3の集合体により階段構造物1を構成した場合について説明したが、箱体30に緑化作業を施さない多面体のみで階段構造物を構成したり、多面緑化体3と多面体を併用して階段構造物1を構成する場合もある。 本実施例のように緑化しない多面体を使用しても、従来の階段構造物と比較して、軽量であるほか、設置箇所の斜面Aの整地作業が不要であるため。全体の施工コストの低減を図ることができる。 【図面の簡単な説明】 【0026】 【図1】本発明の階段構造物1の実施例の斜視図。 【図2】本発明の階段構造物1の実施例の側面図。 【図3】本発明の箱体30の詳細図。 【図4】本発明の階段構造物1を連続的に設置した場合の概略図。 【符号の説明】 【0027】 1 階段構造物 2 底板 21 掛止部 3 多面緑化体 30 箱体 301 底面 302 側面 31 植生基盤 32 植物 A 斜面
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| 【出願人】 |
【識別番号】390019323 【氏名又は名称】小岩金網株式会社 【識別番号】504244405 【氏名又は名称】株式会社プランタゴ
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| 【出願日】 |
平成18年2月23日(2006.2.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082418 【弁理士】 【氏名又は名称】山口 朔生
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| 【公開番号】 |
特開2007−222075(P2007−222075A) |
| 【公開日】 |
平成19年9月6日(2007.9.6) |
| 【出願番号】 |
特願2006−46878(P2006−46878) |
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