| 【発明の名称】 |
農業用被覆材 |
| 【発明者】 |
【氏名】井上 希望
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| 【要約】 |
【課題】酸化チタンを含有する熱可塑性樹脂フィルムを備える農業用被覆材であるにも拘らず、波長が赤外光領域にある光線を過度に透過させることなく波長が可視光領域にある光線を十分に透過させることができ、しかも十分な透明性と優れた遮熱性とを有することを可能とする農業用被覆材を提供すること。
【解決手段】少なくとも1層の熱可塑性樹脂フィルムを備える農業用被覆材であって、前記熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも1層が、重量平均粒子径が0.6〜1.5μmである酸化チタンを熱可塑性樹脂100質量部に対して0.2〜0.7質量部含有していることを特徴とする農業用被覆材。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 少なくとも1層の熱可塑性樹脂フィルムを備える農業用被覆材であって、前記熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも1層が、重量平均粒子径が0.6〜1.5μmである酸化チタンを熱可塑性樹脂100質量部に対して0.2〜1.0質量部含有していることを特徴 とする農業用被覆材。 【請求項2】 波長が400nm以上700nm未満の可視光領域にある光線の平均透過率が65%以上であり、且つ、波長が700nm以上2000nm未満の近赤外光領域にある光線の平均透過率が85%以下であり、(波長が400nm以上700nm未満の可視光領域にある光線の平均透過率)/(波長が700nm以上2000nm未満の近赤外光領域にある光線の平均透過率)の比率が1.1以下であることを特徴とする請求項1に記載の農業用被覆材。 【請求項3】 波長が700nm以上2000nm未満の透過光線の直達光透過率が75%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の農業用被覆材。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、農作物栽培用の農業用ハウス、トンネル等に好適な遮熱性能を有する農業用被覆材に関し、特に4月〜11月の日射量の大きい季節において好適に使用できる農業用被覆材に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、農業用ハウス等の農作物栽培用施設にはポリオレフィン系樹脂フィルムやポリ塩化ビニル系樹脂フィルム等の農業用被覆材が用いられてきた。しかしながら、このような農業用フィルムを農業用ハウスにおける農作物の栽培に用いた場合に、太陽の日射によってハウス内の温度が高温となって農作物の育成に障害を生じるといった問題があった。この傾向は、特に特に4月〜11月の日射量の大きい季節に顕著となる。また、抵抗力の弱いイチゴ苗などの育苗は、濃色の育苗ポットで行われるために、過温状態は育苗にとって好ましくない物であった。このような問題を解消するために、農業用被覆材の上に寒冷紗や遮光ネットをかけたり、農業用被覆材自体に、光線遮断層や反射層を設ける等の対応が取られていた。 【0003】 例えば、特開昭61−111350号公報(特許文献1)においては、塩化ビニル系樹脂にアルミニウム粉末と、白色顔料(酸化チタン)又は白色顔料と、カーボンブラックとを配合してなる農業用遮光性フィルムが開示されている。また、特開2004−314363号公報(特許文献2)においては、ポリエチレン系樹脂100質量部及び酸化チタン顔料10〜50質量部を含有してなる白色樹脂層を少なくとも1層含んでなるポリエチレン系多層フィルムであり、多層フィルム全体においてポリエチレン系樹脂100質量部に対し酸化チタン顔料が10〜50質量部であり、フィルムの厚さが70〜200μm、遮光率が80%以上である農業用被覆材が開示されている。しかしながら、特許文献1〜2に記載の農業用被覆材においては、含有させる酸化チタンに太陽光を効率よく遮蔽させるために重量平均粒子径が一般に500nm以下(好ましくは100nm〜300nm)程度の細かな粒子径の酸化チタンを用いていた。そのため、酸化チタン顔料を少量含有させたとしても農業用被覆材自体が白くなって外観や透明性が損なわれるという問題や、光合成に必要な可視光領域の光線の平均透過率が低くなって農作物の育成に影響を及ぼすという問題が生じていた。 【0004】 また、特開平11−292996号公報(特許文献3)においては、金属酸化物の結晶構造中に該金属酸化物を構成する金属の酸化数以下の酸化数を有する他の金属が固溶した金属酸化物を、チタンの酸化物又は含水酸化物で被覆した物質を含んでなる熱可塑性樹脂フィルムが開示されている。しかしながら、特許文献3に記載の熱可塑性樹脂フィルムにおいても、重量平均粒子径が1〜500nmと細かな粒子径の酸化チタンが用いられていたため、透明性が損なわれるという問題や光合成に必要な可視光領域の光線までも大きく遮断してしまって農作物の育成に影響を及ぼすという問題が生じていた。 【特許文献1】特開昭61−111350号公報 【特許文献2】特開2004−314363号公報 【特許文献3】特開平11−292996号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、酸化チタンを含有する熱可塑性樹脂フィルムを備える農業用被覆材であるにも拘らず、波長が近赤外光領域にある光線を過度に透過させることなく波長が可視光領域にある光線を十分に透過させることができ、しかも十分な透明性と優れた遮熱性とを有することを可能し、作物の根の部分に影響する地温の上昇を抑制し、また、直接光の照射による葉焼けを軽減でき、特に4月〜11月の日射量の大きい季節において好適に使用できる農業用被覆材を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0006】 本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、農業用被覆材において、重量平均粒子径が0.6〜1.5μmである酸化チタンを熱可塑性樹脂100質量部に対して0.2〜1.0質量部含有させた熱可塑性樹脂フィルムを少なくとも1層備えることにより、驚くべきことに波長が近赤外光領域にある光線を過度に透過させることなく波長が可視光領域にある光線を十分に透過させることができること、並びに、十分な透明性と優れた遮熱性を有し、直達光透過率を減少させることが可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。 【0007】 すなわち、本発明の農業用被覆材は、少なくとも1層の熱可塑性樹脂フィルムを備える農業用被覆材であって、前記熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも1層が、重量平均粒子径が0.6〜1.5μmである酸化チタンを熱可塑性樹脂100質量部に対して0.2〜1.0質量部含有していることを特徴とするものである。 【0008】 また、本発明の農業用被覆材としては、波長が400nm以上700nm未満の可視光領域にある光線の平均透過率が65%以上であり、且つ、波長が700nm以上2000nm未満の近赤外光領域にある光線の平均透過率が85%以下であり、(波長が400nm以上700nm未満の可視光領域にある光線の平均透過率)/(波長が700nm以上2000nm未満の近赤外光領域にある光線の平均透過率)の比率が1.1以下であることが好ましい。 【0009】 さらに、本発明の農業用被覆材としては、波長が700nm以上2000nm未満の近赤外光領域にある透過光線において直達光透過率が75%以下であることが好ましい。 【0010】 本発明における直達光とは、被覆材を透過する光線が内部に直線的に到達する光線のことであり、直達光透過率とは透過する光線のうち直達光として透過する光線の割合を示す物である。 【発明の効果】 【0011】 本発明によれば、酸化チタンを含有する熱可塑性樹脂フィルムを備える農業用被覆材であるにも拘らず、波長が近赤外光領域にある光線を過度に透過させることなく波長が可視光領域にある光線を十分に透過させることができ、しかも十分な透明性と優れた遮熱性とを有することを可能とする農業用被覆材を提供することが可能となる。 【0012】 また、波長が400nm以上700nm未満の可視光領域にある光線の平均透過率が65%以上であり、且つ、波長が700nm以上2000nm未満の近赤外光領域にある光線の平均透過率が85%以下であり、(波長が400nm以上700nm未満の可視光領域にある光線の平均透過率)/(波長が700nm以上2000nm未満の近赤外光領域にある光線の平均透過率)の比率が1.1以下であることにより、4月〜11月の日射量の大きい季節においても、ハウス内の温度上昇を抑制することが可能となるために、過温障害による農作物の育成不良を防ぐことが可能となる。 【0013】 またさらに、波長が700nm以上2000nm未満の近赤外光領域にある透過光線において直達光透過率が75%以下であるために、農作物の葉の直達光による焼けや変色を防止することが可能になると共に、特に育苗ポット内の温度の上昇を抑制することが可能となるために、イチゴ苗等の育苗時の苗の成長に適したものとなる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。 【0015】 本発明の農業用被覆材は、少なくとも1層の熱可塑性樹脂フィルムを備える農業用フィルムであって、前記熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも1層が、重量平均粒子径が0.6〜1.5μmである酸化チタンを熱可塑性樹脂100質量部に対して0.2〜1.0質量部含有していることを特徴とするものである。 【0016】 本発明にかかる酸化チタンは、重量平均粒子径が0.6〜1.5μmのものである。このような重量平均粒子径が0.6未満では、波長が400nm以上700nm未満にある可視光領域の光線の平均透過率が低下するとともに波長が700nm以上2000nm未満の近赤外光領域における光線の平均透過率が高くなるとともに、(波長が400nm以上700nm未満の可視光領域にある光線の平均透過率)/(波長が700nm以上2000nm未満の近赤外光領域にある光線の平均透過率)の比率が1.1よりおおきくなり、得られる農業用被覆材が白くなって透明性が低下することで、農業用被覆材で覆われたハウス内における農作物の光合成の効率が低下し、更には遮熱性も低下する。他方、前記重量平均粒子径が1.5を超えると近赤外領域における光線の散乱効率が低下し、結果として近赤外光領域における光線の平均透過率が高くなり遮熱性が低下する。さらに、熱可塑性樹脂への分散性も低下して、フィルム又はシートの成形性の低下となる。 【0017】 また、本発明にかかる熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル系樹脂、オレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂が挙げられる。 【0018】 前記塩化ビニル系樹脂としては、塩化ビニルの単独重合体であるポリ塩化ビニルの他、塩化ビニルと他のモノマー、例えば、エチレン、プロピレン、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸、マレイン酸エステル、フマール酸、イタコン酸、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、高級ビニルエーテル等との共重合樹脂が挙げられる。このような塩化ビニル系樹脂は1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。 【0019】 前記オレフィン系樹脂としては、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、メタロセン触媒を用いて重合したポリエチレン等のポリエチレン;ランダム重合ポリプロピレン、ブロック重合ポリプロピレン、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン等のポリプロピレン;エチレン−酢酸ビニル、エチレン−アクリル酸、エチレン−アクリル酸エステル、エチレン−メタクリル酸、エチレン−メタクリル酸エステル等のエチレン系共重合体等のオレフィン系樹脂が挙げられる。このようなオレフィン系樹脂は1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。 【0020】 また、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)系樹脂としては特に制限されないが、酢酸ビニル(VA)の含有量が5〜20質量%程度のものを好適に使用することができる。また、このようなエチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂は1種を単独で又はエチレン含有量等が異なる2種以上のものを混合して用いることもできる。 【0021】 また、前記ポリエステル系樹脂としては特に制限されないが、ポリエチレンテレフタレートが好ましく、また、生分解性を有する脂肪族ポリエステル、芳香族−脂肪族ポリエステル等を使用することもできる。 【0022】 さらに、前記フッ素系樹脂としては、四フッ化エチレン、三フッ化塩化エチレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、六フッ化プロピレン、パーフルオロビニルエーテル、その他のフッ素含有モノマーの単独重合体又は共重合体、或いはこれらのフッ素含有モノマーとフッ素を含有しないモノマーとの共重合体、例えばエチレン−四フッ化エチレン共重合体,エチレン−三フッ化塩化エチレン共重合体等が挙げられる。このようなフッ素系樹脂は1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。 【0023】 また、前記アクリル系樹脂としては、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、アクリロニトリル等の化合物の単独重合体又は前記化合物の共重合体、更には、前記化合物と、前記化合物と共重合可能な他の単量との共重合体等が挙げられる。このようなアクリル系樹脂は1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。 【0024】 さらに、前記ポリウレタン系樹脂としては、適宜公知の二官能性ポリオールと、適宜公知のジイソシアネートとを主成分として反応させて得られる分子構造中にウレタン基を有する樹脂が挙げられる。このようなポリウレタン系樹脂は1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。 【0025】 また、本発明の効果を損ねない範囲において、前記熱可塑性樹脂を2種以上混合して使用することもできる。 【0026】 本発明にかかる熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも1層は、重量平均粒子径が0.6〜1.5μmである酸化チタンを前記熱可塑性樹脂100質量部に対して0.2〜1.0質量部含有しているものである。このような本発明にかかる酸化チタンを含有する熱可塑性樹脂フィルムにおいて、前記酸化チタンの含有量が0.2質量部未満では波長が700m以上2000nm未満の近赤外光領域にある光線の平均透過率が85%を超えてしまい、遮熱効果の面で好ましくなく、1.0質量部を超えると波長が400nm以上700nm未満の可視光領域にある光線の平均透過率が65%未満となり、作物の育成が阻害される可能性が高くなり、透明性も低下してしまう。 【0027】 本発明にかかる酸化チタンを含有する熱可塑性樹脂フィルムとしては、前述の熱可塑性樹脂からなるフィルムが挙げられる。このような熱可塑性樹脂フィルムの中でも、加工性や耐久性等の観点から、前記塩化ビニル系樹脂フィルム、前記ポリオレフィン系樹脂フィルムが好ましい。 【0028】 また、本発明にかかる酸化チタンを含有する熱可塑性フィルムにおいては、前記酸化チタン及び前記熱可塑性樹脂の他に、可塑剤、熱安定剤、光安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔料、充填剤、防滴剤、防霧剤等の各種添加剤を添加することができる。 【0029】 このような可塑剤としては、フタル酸ジ−2−エチルヘキシルエステル(DOP)、フタル酸ジノルマルオクチルエステル(n−DOP)、フタル酸ジイソノニルエステル(DINP)、フタル酸ブチルベンジルエステル(BBP)、フタル酸ジイソデシルエステル(DIDP)、フタル酸ジウンデシルエステル(DUP)等に代表される一般のフタル酸エステル系可塑剤、アジピン酸ジオクチルエステル(DOA)、セバチン酸ジオクチルエステル(DOS)、アゼライン酸ジオクチルエステル(DOZ)に代表される一般の脂肪酸エステル系可塑剤、トリメリット酸トリオクチルエステル(TOTM)に代表されるトリメリット酸エステル系可塑剤、ポリプロピレンアジペート等に代表されるポリエステル系可塑剤等の高分子系可塑剤の他のセバチン酸系可塑剤、塩素化パラフィン等の一般的な可塑剤、トリクレジルフォスフェート(TCP)、トリキシリルホスフェート(TXP)、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート、トリブチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリエチルフェニルホスフェート等のリン酸エステル系可塑剤、植物油のエポキシ化物、エポキシ樹脂が使用でき、植物油のエポキシ化物としては、エポキシ化大豆油エポキシ化アマニ油等が挙げられ、エポキシ樹脂としては、エポキシ化ポリブタジエン、エポキシステアリン酸メチル、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸エチルヘキシル、トリス(エポキシプロピル)イソシアヌレート、3−(2−キセノキシ)−1,2−エポキシプロパン、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビニルジシクロヘキセンジエポキサイド、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンとエピクロルヒドリンの重縮合物等のエポキシ系可塑剤が挙げられる。このような可塑剤は、1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。また、このような可塑剤の添加量としては、可塑剤の種類によっても異なるものではあるが、一般に、熱可塑性樹脂100質量部に対して1〜60質量部が好ましい。 【0030】 前記熱安定剤としては、金属石鹸、有機ホスファイト系安定剤、β−ジケトン化合物等の通常使用される熱安定剤を使用することができる。金属石鹸としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、リシノール酸バリウム、ラウリン酸カルシウム、オレイン酸カルシウム、オクトイン酸亜鉛等があげられる。有機系ホスファイト系安定剤としては、ジフェニルデシルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリス(2−エチルヘキシル)ホスファイト、トリステアリルホスファイト、オクチルジフェニルホスファイト等があげられる。β−ジケトン化合物としては、ジベンゾイルメタン等があげられる。 また、このような安定剤は、1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。また、このような安定剤の添加量としては、熱可塑性樹脂100質量部に対して、0.5〜10質量部が好ましく、更に好ましくは1〜5質量部である。 【0031】 前記光安定剤としては、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルステアレー、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ドデシルコハク酸イミド、1−[(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル]−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6,−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、テトラ(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレート、3,9−ビス{1,1−ジメチル−2−[トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ]エチル}−2,4,8,10−テトラオキシサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス{1,1−ジメチル−2−[トリス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ]エチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,5,8,12−テトラキス{4,6−ビス[N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ビペリジル)ブチルアミノ]−1,3,5−トリアジン−2−イル}−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸ジメチル縮合物、2−tert−オクチルアミノ−4,6−ジクロロ−s−トリアジン/N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン縮合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン/ジブロモエタン縮合物等のヒンダードアミン系光安定剤等が挙げられる。このようなヒンダードアミン系光安定剤の中でも、平均分子量が800〜2000程度のヒンダードアミン系光安定剤が好ましい。また、このような光安定剤の添加量としては、熱可塑性樹脂100質量部に対して0.01〜0.3質量部であることが好ましい。 【0032】 前記酸化防止剤としては、アルキルフェノール、アルキレンビスフェノール、アルキルフェノールチオエーテル、β,β’−チオプロピオン酸エステル、有機亜リン酸エステル、芳香族アミン、フェノール・ニッケル複合体等が挙げられる。このような酸化防止剤は、1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。 【0033】 前記紫外線吸収剤としては、サリチル酸エステル、ベンゾトリアゾール、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリロニトリル置換体等が挙げられる。このような紫外線吸収剤は、1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。具体的には、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、5,5’−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等の2−ヒドロキシベンゾフェノン類;2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス(4−tert−オクチル−6−ベンゾトリアゾール)フェノール等の2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;フェニルサリチレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート類;2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリド等のオキザニリド類;エチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等のシアノアクリレート類が挙げられる。 【0034】 前記滑剤又は前記粘着防止剤としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム等の金属石鹸;流動パラフィン、ポリエチレンワックス類、塩素化炭化水素類等の炭化水素類;ステアリン酸、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミド等の脂肪酸及び脂肪酸アミド;ステアリン酸ブチル、パルミチン酸セチル、ステアリン酸モノグリセリド等の脂肪酸エステル;ステアリン酸、イソステアリン酸、パルミチン酸等の脂肪酸系滑剤;バリウムイソデシルホスフェート、カルシウムオクタデシルホスフェート等の有機リン酸金属塩系滑剤等の滑剤が使用できる。このような滑剤又は粘着防止剤は、1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。 【0035】 前記充填剤としては、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、珪酸マグネシウム、酸化珪素、炭酸カルシウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、タルク等の無機充填剤;アルキルメタクリレートを主体とする重合体からなるアクリル系粒子等の有機系充填剤が挙げられる。このような充填剤としては、平均粒子径が0.5〜10μmの充填剤を用いることが好ましい。 【0036】 前記防滴剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪酸エステル、トリグリセリン脂肪酸エステル、テトラグリセリン脂肪酸エステル等のポリグリセリン脂肪酸エステル;ソルビタン脂肪酸・二塩基酸エステル、ソルビトール脂肪酸・二塩基酸エステル、ジグリセリン脂肪酸・二塩基酸エステル等の多価アルコールと脂肪酸とのエステルや多価アルコールと脂肪酸及び二塩基酸とのエステル;或いはこれらにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドが付加された化合物等が挙げられ、具体的には、ソルビタンパルミテート、ソルビタンステアレート、ソルビタンステアレート・エチレンオキサイド2モル付加物、ソルビタンステアレート・プロピレンオキサイド3モル付加物、ソルビトールステアレート、ソルビトールステアレート・エチレンオキサイド3モル付加物、ジグリセリンパルミテート・エチレンオキサイド2モル付加物、ソルビタンステアレートアジペート・エチレンオキサイド2モル付加物、ジグリセリンパルミテートセバケート・プロピレンオキサイド3モル付加物、ソルビトールパルミテートアジペート・エチレンオキサイド3モル付加物等があげられる。このような防滴剤は、1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。また、このような防滴剤の添加量としては、樹脂100質量部に対し、0.5〜6質量部程度が好ましい。 【0037】 前記防霧剤としては、一分子中に含フッ素基と、水酸基及びアルキレンオキサイド基のうちの少なくとも一種の基とを有する含フッ素化合物が挙げられる。前記含フッ素基としては、パーフルオロアルキル基(CnF2n+1基)、パーフルオロアルコキシル基(CnF2n+1O基)、ポリフルオロアルキル基(HmCnF2n+1−m基)、パーフルオロアルケニル基(CnF2n−1基)、ポリフルオロアルケニル基(HmCnF2n−1−m基)等が挙げられる。なお、前記含フッ素基の式中のmは1〜3の整数を示し、nは3〜20の整数を示す。また、前記アルキレンオキサイド基としては、一般式(C2H4O)x又は(C3H6O)xで表される基が挙げられる。また、前記一般式中のxは1〜30の整数を示す。このような含フッ素化合物の添加量は、熱可塑性樹脂100質量部に対して0.01〜1質量部が好ましく、更に好ましくは0.05〜0.5質量部程度である。 【0038】 また、他の添加剤としては、ハイドロタルサイトや長石等の鉱物系の添加剤や、グリシジルアクリレート及び/又はグリシジルメタアクリレートのホモポリマー及び/又はコポリマー等が挙げられる。このようなグリシジルアクリレート及び/又はグリシジルメタアクリレートのホモポリマー及び/又はコポリマーとしては、平均分子量が1000以上のものが好ましい。特に、グリシジルメタアクリレートのホモポリマーが好適である。またグリシジルアクリレート及び/又はグリシジルメタアクリレートのホモポリマー及び/又はコポリマーの添加量としては、熱可塑性樹脂100重量部に対し、0.1〜10重量部であり、好ましくは0.5〜5重量部である。熱可塑性樹脂100重量部に対するグリシジルアクリレート及び/又はグリシジルメタアクリレートのホモポリマー及び/又はコポリマーの添加量が、前記下限未満では耐久性の向上が見られず、長時間混練りすると粘着する傾向にある。他方、熱可塑性樹脂100重量部に対するグリシジルアクリレート及び/又はグリシジルメタアクリレートのホモポリマー及び/又はコポリマーの添加量が前記上限を超えると、コストが高くなる割には耐久性の向上が小さく、成形加工時の着色が起こる傾向にある。 【0039】 本発明にかかる酸化チタンを含有する熱可塑性樹脂フィルムを成形する方法としては特に制限されず、カレンダー法、押出法、インフレーション法等の適宜公知の成形方法を採用することができる。また、熱可塑性樹脂としてオレフィン系樹脂を用いる場合には加工性や、得られる製品の幅(幅12m程度とする場合)等の観点から、インフレーション法を採用することが好ましい。 【0040】 また、本発明の農業用被覆材は、重量平均粒子径が0.6〜1.5μmである酸化チタンを含有する熱可塑性樹脂フィルムを少なくとも1層備えるものである。すなわち、本発明の農業用被覆材は、前記酸化チタンを含有する熱可塑性樹脂フィルムの単層構造でもよいし、前記酸化チタンを含有する熱可塑性樹脂フィルム以外の他の層を備える多層構造でもよい。 【0041】 また、本発明の農業用被覆材としては、前記熱可塑性樹脂フィルムとしてポリオレフィン系樹脂フィルムを使用する場合には、ウェルダー等の加工性や物性を考慮すると、多層構造とすることが好ましく、例えば、少なくとも2層以上の熱可塑性樹脂フィルムを備え、該熱可塑性樹脂フィルムのうちの少なくとも1層がポリオレフィン系樹脂フィルムとすればよい。 【0042】 また、本発明の農業用被覆材を多層構造とする場合においては、他の層を構成する樹脂の種類は前記熱可塑性樹脂フィルムと同じであっても異なるものであってもよい。更に本発明の農業用被覆材を多層構造とする場合においては、相隣接する層が相互に相溶性又は接着性の高い層とすることが好ましい。また、このような他の層を形成するフィルムとしては、波長が可視光領域にある光線の平均透過率が65%以上のものであることが好ましい。また、このような他の層を形成するフィルムにおいては、上記各種添加剤を添加することができる。 【0043】 このような多層構造の農業用被覆材を製造する方法としては特に制限されず、適宜公知の方法を採用することができ、例えば、多層共押出インフレーション法等の成形方法で一度に多層構造のフィルムを製造してもよく、また、単層の熱可塑性樹脂フィルムを成形した後にラミネート等して多層構造のフィルムを製造してもよい。 【0044】 また、本発明の農業用被覆材としては、波長が400nm以上700nm未満の可視光領域にある光線の平均透過率が65%以上であり、且つ波長が700nm以上2000nm未満の近赤外光領域にある光線の平均透過率が85%以下であり、(波長が400nm以上700nm未満の可視光領域にある光線の平均透過率)/(波長が700nm以上2000nm未満の近赤外光領域にある光線の平均透過率)の比率が1.1以下であることが好ましい。可視光領域にある光線の平均透過率が65%未満では、得られる農業用被覆材が農作物の育成に必要な光線が十分に透過することができない傾向にあり、他方、近赤外光領域にある光線の平均透過率が85%以上では、得られる農業用被覆材で覆われた領域において十分な遮熱性が得られず、作物の外観不良や生育障害となる可能性があると共に、(波長が400nm以上700nm未満の可視光領域にある光線の平均透過率)/(波長が700nm以上2000nm未満の近赤外光領域にある光線の平均透過率)の比率が1.1より大きくなると、作物の成長阻害が発生するか、遮熱効果が得られず、過温による根の成長阻害が発生する可能性が高くなり好ましくない。 【0045】 また、波長が700nm以上2000nm未満の近赤外光領域にある光線の透過光のうち直達光の平均透過率が75%以下であることが好ましく、これにより、ハウス内の作物の葉焼けなどの外観不良を防止することが可能となると共に、地中温度の上昇を抑制する事が可能となり、特に育苗ポット内の温度上昇を抑制することができるので、夏期に育苗されるイチゴ苗等の育苗に好適に使用することができる農業用被覆材である。 【0046】 本発明の農業用被覆材の厚みとしては特に制限されず、熱可塑性樹脂への酸化チタンの配合量と農業用被覆材の厚みにより、所望の光線透過率に設定することが可能となるので、用途により適宜選定することができるが、例えば、50〜200μmであることが好ましく、75〜150μmであることがより好ましい。本発明の農業用フィルムの厚みが前記下限未満では、得られる農業用被覆材の引張強度等の物性が低下し、使用時の展張作業が困難となる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、得られた農業用フィルムが重くなるため、使用時の展張作業が困難となる傾向にある。なお、本発明の農業用被覆材を多層構造とする場合においては、本発明の効果を確実に発揮させるという観点から、本発明にかかる酸化チタンを含有する熱可塑性樹脂フィルムが50〜150μmの厚みを有することが好ましい。 【実施例】 【0047】 以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。また、各実施例及び各比較例で得られた農業用フィルムは以下のようにして評価した。 【0048】 <光線透過率の評価> 各実施例及び各比較例で得られた農業用被覆材の全光線透過率を分光光度計(日本分光社製:商品名「V−570」)を用いて測定した。得られた結果のうち波長が400nm以上700nm未満の可視光領域の光線の平均透過率と、波長が700nm以上2000nm未満の近赤外光領域の光線の平均透過率と、波長が700nm以上2000nm未満の近赤外光領域の透過光線のうち直達光の平均透過率とをそれぞれ表1に示す。 【0049】 [実施例1〜9及び比較例1〜6] 実施例1〜9及び比較例1〜6では、表1に示す配合量に従って各配合物をヘンシェルミキサーに仕込み、攪拌混合した後にロール混練し、次いでカレンダーで0.1mmの厚さに分出させて本発明の農業用被覆材を調製した。 <試験方法>幅5m、高さ4m、長さ10mの雨よけ用ハウスの天頂部分にそれぞれの農業用被覆材を被覆し、イチゴの苗を普通ポット法により育苗。 期間:2005年6月10日〜9月下旬まで ハウス内の最高気温及び最高地温については、2005年7月28日(天気:晴れ、13:00の最高気温33℃、地温31℃)に測定された数値である。 【0050】 苗の状態 : 目視により確認 徒長 (徒長していない) ◎>〇>△>× (徒長している) 葉色 (濃い) ◎>〇>△>× (薄い) 焼け (少ない) ◎>〇>△>× (多い) 根の状態 : ポットより取り出し、目視により確認 (張り:土中にびっしり張っている、焼け:育苗ポットの蓄熱による根の焼け) 張り (張りが良い) ◎>〇>△>× (悪い) 焼け (少ない) ◎>〇>△>× (多い) 【0051】 【表1】
【0052】 ・ エポキシ樹脂:エピコート828(シェル化学社製) ・ ヘ゛ンソ゛フェノン系紫外線吸収剤:2-ハイト゛ロキシ-4-n-オクトキシフェノン ・ ヒンタ゛ートアミン系化合物:キマソーフ゛944(チハ゛・スヘ゜シャリティー・ケミカル社製) 表1に示す結果からも明らかなように、本発明の農業用被覆材の可視光領域の光線の平均透過率はいずれも65%以上と高く、且つ近赤外光領域の光線の平均透過率がいずれも85%以下と低く、さらに近赤外線領域の光線の透過光のうち直達光の平均透過率が75%以下であるので、本発明の農業用被覆材は、波長が近赤外光領域にある光線を過度に透過させることなく波長が可視光領域にある光線を十分に透過させることができることが確認された。また、このような可視光領域の光線の平均透過率の値から本発明の農業用被覆材は透明性が高いことが確認された。したがって、本発明の農業用フィルムは、透明性が高く、遮熱効果に優れたものであることが確認された。 【0053】 他方、酸化チタンの含有量が熱可塑性樹脂100質量部に対して1.0質量部を超えた比較例3で得られた農業用被覆材においては、可視光領域の光線の平均透過率が65%未満と低く、苗の徒長及び苗の葉色が良くないことから、波長が可視光領域にある光線の透過が十分でないことが確認された。比較例1、2においては、近赤外線領域の光線の平均透過率が85%以上となり、遮熱効果の面で不足していることが確認された。 【0054】 比較例4〜6においては、粒径の小さい一般的なチタン顔料を使用した例であるが、本発明で使用される酸化チタンと比較すると同様な添加量とした場合には、可視光の透過率が劣るか、近赤外線の透過率が大きいかの何れか、または両方の透過率が不十分な状態となり、(波長が400nm以上700nm未満の可視光領域にある光線の平均透過率)/(波長が700nm以上2000nm未満の近赤外光領域にある光線の平均透過率)の比率も1.1より大きいことが確認された。 【0055】 本発明の実施例1〜9においては、遮熱効果も優れ、苗の成長に問題なく、根の張りも優れたものであることが確認された。 【産業上の利用可能性】 【0056】 以上説明したように、本発明によれば、酸化チタンを含有する熱可塑性樹脂フィルムを備える農業用被覆材であるにも拘らず、波長が赤外光領域にある光線を過度に透過させることなく波長が可視光領域にある光線を十分に透過させることができ、しかも十分な透明性と優れた遮熱性とを有することを可能とする農業用被覆材を提供することが可能となる。 【0057】 従って、本発明の農業用被覆材は、例えば農業用ハウスに用いた場合にはハウス内の温度上昇を抑えつつ農作物の育成に必要な波長が可視光領域にある光線を十分に透過させることが可能となり、地温に対しても直達光を減少させているので、育苗ポットを使用した育苗にも優れている等、農業用ハウスやトンネル等の農業用施設に用いる農業用被覆材として有用である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000077 【氏名又は名称】アキレス株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年2月23日(2006.2.23) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2007−222061(P2007−222061A) |
| 【公開日】 |
平成19年9月6日(2007.9.6) |
| 【出願番号】 |
特願2006−46071(P2006−46071) |
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