| 【発明の名称】 |
遮熱性農業用フィルム |
| 【発明者】 |
【氏名】筑紫 憲門
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 熱可塑性樹脂100重量部と、表面が酸化チタンで被覆された雲母0.1〜10重量部とからなり、上記表面が酸化チタンで被覆された雲母は、その10%粒子径が3μm以上で且つ90%粒子径が80μm以下であると共に酸化チタンによる雲母の被覆率が35〜70%であることを特徴とする遮熱性農業用フィルム。 【請求項2】 熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の遮熱性農業用フィルム。 【請求項3】 少なくとも一面に熱可塑性樹脂フィルムが積層一体化されていることを特徴とする請求項1又は請求項2の記載の遮熱性農業用フィルム。 【請求項4】 熱可塑性樹脂フィルムがポリオレフィン系樹脂フィルムであることを特徴とする請求項3に記載の遮熱性農業用フィルム。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、農作物の栽培施設に使用される遮熱性農業用フィルムに関する。詳しくは、透明性を有し、且つ優れた遮熱性を有する農業用ハウスの外張りとして好適に使用される遮熱性農業用フィルムに関する。 【背景技術】 【0002】 一般に、ほうれん草、小松菜、チンゲン菜、セロリ、水菜などの軟弱野菜は農業用フィルムを外張りした農業用ハウス内で栽培される。上記軟弱野菜の栽培には、太陽光からの熱線をある程度遮蔽する必要があるものの、太陽光からの光線を農業用ハウス内に十分に透過させる必要もある。太陽光からの光線量が不足すると、作物の生育不良や野菜の品質低下を生じてしまう。一方、太陽光からの熱線が全く遮蔽されていなければ、特に5月から9月頃の比較的気温が高い時期に上記軟弱野菜を栽培した場合、その他の比較的気温が低い時期に比べ、発芽率の低下や生育遅延、ほうれん草においては萎凋病、小松菜などにおいては萎黄病などの病害が発生しやすく、収穫した野菜の良品率も低下してしまうという問題が生じた。 【0003】 上記問題を解決するために、従来は高温時の軟弱野菜の栽培を休止するか、或いは農業用塩化ビニルフィルムや農業用ポリオレフィン系フィルムなどの農業用フィルムの外面に、更に寒冷紗、遮光ネット、遮光幕、不織布などの遮光資材を重ね合わせて農業用の透明フィルムの外面を遮光資材で被覆して、軟弱野菜を栽培する方法がとられていた。しかしながら、上記方法では、太陽光からの熱線の遮蔽はできても、太陽光からの光線量が不足し、軟弱野菜の生育不良や品質低下が生じた。 【0004】 更に、別の方法として、農業用の透明フィルム中に熱線遮蔽剤を練りこみ、農業用ハウスを農業用の透明フィルムで被覆することで、太陽光からの熱線を遮蔽する方法もある。例えば、特許文献1及び特許文献2には、熱線吸収剤としてナフタロシアニン化合物を用いた方法が開示されている。しかしながら、上記方法では、ナフタロシアニン化合物の耐候性及び熱線遮蔽効果の持続性に問題があった。 【0005】 又、特許文献3及び特許文献4には、アンチモンがドープされた酸化スズ(以下「ATO」と略す)微粒子或いはスズがドープされた酸化インジウム(以下「ITO」と略す)微粒子を含む溶液をフィルム基材表面に塗布する方法が開示されている。更に、ATO微粒子やITO微粒子を熱可塑性樹脂フィルム中に練りこむ方法が特許文献5に開示されている。しかしながら、何れの方法も、ATO微粒子やITO微粒子の価格が非常に高価であり、経済的にも不利になること、又、ATO微粒子やITO微粒子をフィルム基材に塗布する場合においては、塗布された塗膜が基材から剥離し、熱線遮蔽効果が減少するという問題点があった。 【0006】 【特許文献1】特開2003−265033号公報 【特許文献2】特開2003−265034号公報 【特許文献3】特開平10−250001号公報 【特許文献4】特開平10−250002号公報 【特許文献5】特開平9−140275号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 本発明は、農業用フィルムとして使用できる強度と耐候性を備え、太陽光からの光線を十分透過すると共に、長期間に亘って太陽光からの熱線を十分遮蔽することのできる遮熱性農業用フィルムを提供する。 【課題を解決するための手段】 【0008】 本発明の遮熱性農業用フィルムは、熱可塑性樹脂100重量部と、表面が酸化チタンで被覆された雲母0.1〜10重量部とからなり、上記表面が酸化チタンで被覆された雲母は、その10%粒子径が3μm以上で且つ90%粒子径が80μm以下であると共に酸化チタンによる雲母の被覆率が35〜70%であることを特徴とする。 【0009】 本発明に使用される熱可塑性樹脂としては、従来から農業用フィルムに使用されているものが用いられ、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリエチレン系樹脂、ホモポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン−酢酸ビニル共重合体などのプロピレン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂;ポリエステル系樹脂;ポリメチルメタクリレート系樹脂;ポリカーボネート系樹脂などが挙げられ、これらは単独で使用されても、二種以上が併用されてもよい。上記熱可塑性樹脂としては、これらの中でも、ポリオレフィン系樹脂が好ましく、ポリエチレン系樹脂がより好ましく、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体が特に好ましい。 【0010】 なお、エチレン−α−オレフィン共重合体を構成するα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−へキセン、1−オクテンなどが挙げられ、又、プロピレン−α−オレフィン共重合体を構成するα−オレフィンとしては、エチレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−へキセン、1−オクテンなどが挙げられる。 【0011】 上記表面が酸化チタンで被覆された雲母(以下、「酸化チタン被覆雲母」ということもある)は熱線遮蔽剤として用いられる。酸化チタン被覆雲母における酸化チタンによる雲母の被覆率は、低いと、太陽光からの熱線遮蔽性が不足することがある一方、高いと、遮熱性農業用フィルムの透明性が低下し、或いは、酸化チタンの有する触媒活性によって遮熱性農業用フィルムの耐候性が低下するので、35〜70%に限定され、45〜60%が好ましい。この酸化チタン被覆雲母の製造方法としては、特に限定されず、例えば、四塩化チタンの加水分解により雲母表面に水酸化チタンを被覆させ、更に、焼結して酸化チタンを結晶化させる方法が挙げられる。 【0012】 なお、上記酸化チタンの雲母表面への被覆率は、表面が酸化チタンで被覆された雲母中における二酸化チタン換算での酸化チタンの重量比率を表したものをいう。 【0013】 上記酸化チタン被覆雲母の10%粒子径は、小さいと、太陽光からの熱線遮蔽の効果が低下するので、3μm以上に限定され、5μm以上が好ましい。又、上記酸化チタン被覆雲母の90%粒子径は、大きいと、遮熱性農業用フィルムの透明性が低下し或いは強度が低下するので、80μm以下に限定され、65μm以下が好ましい。 【0014】 なお、酸化チタン被覆雲母の10%粒子径及び90%粒子径とは、下記の要領で測定されたものをいう。先ず、測定対象となる酸化チタン被覆雲母の粒度分布をレーザー回折法によって測定する。そして、得られた酸化チタン被覆雲母の重量基準の粒度分布において、最も粒子径の小さい酸化チタン被覆雲母から、粒子径の大きい酸化チタン被覆雲母に向かって、10%累積となった粒子径を酸化チタン被覆雲母の10%粒子径とし、90%累積となった粒子径を酸化チタン被覆雲母の90%粒子径とする。 【0015】 上記酸化チタン被覆雲母としては、例えば、メルク株式会社から、商品名「Iriodin123」「Iriodin221」「Solarflair870」「Solarflair875」などとして市販されている。 【0016】 遮熱性農業用フィルム中の酸化チタン被覆雲母の含有量は、少ないと、太陽光からの熱線遮蔽の効果が低下する一方、多いと、遮熱性農業用フィルムの透明性が低下するので、遮熱性農業用フィルムを構成する熱可塑性樹脂100重量部に対し、0.1〜10重量部に限定され、0.5〜5重量部が好ましい。 【0017】 上記遮熱性農業用フィルムには、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて無機保温剤、有機保温剤、光安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防霧剤、滑剤、顔料などが添加されてもよい。 【0018】 上記無機保温剤は、遮熱性農業用フィルムの保温性向上及びフィルム成形時の押出し変動防止の二つの目的で添加される。無機保温剤としては、例えば、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸アルミニウム、燐酸リチウム、燐酸カルシウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、カオリン、クレー、タルク、ハイドロタルサイト類、リチウムアルミニウム複合水酸化物、及び、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、2B族元素、珪素以上の4B族元素から選ばれる少なくとも二種以上の元素を有する複合水酸化物などが挙げられ、これらは単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。 【0019】 上記光安定剤としては、従来公知のものが使用できるが、これらのなかでも、ヒンダードアミン系光安定剤が好ましい。ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ポリ{[6−[(1,1,3,3‐テトラメチルブチル)アミノ]−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]}などが挙げられ、これらは単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。 【0020】 上記酸化防止剤としては、従来公知のものが使用できるが、熱安定剤としての効果を兼ね備えているものが好ましい。このような酸化防止剤としては、例えば、カルボン酸の金属塩、フェノール系抗酸化剤、有機亜燐酸エステルなどのキレーターが挙げられ、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。 【0021】 上記紫外線吸収剤としては、従来公知のものが使用でき、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチル酸エステル系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤などが挙げられ、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。 【0022】 上記防霧剤としては、従来公知のものが使用でき、例えば、シリコーン系、フッ素系などの界面活性剤が挙げられる。上記滑剤としては、従来公知のものが使用でき、例えば、ステアリン酸アマイドなどの飽和脂肪酸アマイド、エルカ酸アマイド、オレイン酸アマイドなどの不飽和脂肪酸アマイド、エチレンビスステアリン酸アマイドなどのビスアマイドなどが挙げられる。 【0023】 上記遮熱性農業用フィルムは単層からなるものでもよいが、単層の遮熱性農業用フィルムよりもフィルム強度及びアンチブロッキング性に優れる多層の遮熱性農業用フィルムでもあってもよく、遮熱性農業用フィルムの少なくとも一面に熱可塑性樹脂フィルムが積層一体化されることが好ましく、遮熱性農業用フィルムの両面に熱可塑性樹脂フィルムが積層一体化されることがより好ましい。 【0024】 上記熱可塑性樹脂フィルムに用いられる熱可塑性樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリエチレン系樹脂、ホモポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン−酢酸ビニル共重合体などのプロピレン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂;ポリエステル系樹脂;ポリメチルメタクリレート系樹脂;ポリカーボネート系樹脂などが挙げられ、これらは単独で使用されても、二種以上が併用されてもよい。これらの熱可塑性樹脂フィルムに用いられる熱可塑性樹脂の中でも、遮熱性農業用フィルムがフィルム強度及びアンチブロッキング性に優れるという点から、エチレン−α−オレフィン共重合体が好ましい。 【0025】 遮熱性農業用フィルムの成形方法としては、従来公知の方法が採用されてよく、遮熱性農業用フィルムが単層の場合には、例えば、インフレーション法、Tダイ押出法、カレンダー法などが挙げられ、遮熱性農業用フィルムが多層の場合には、例えば、上記方法により各層を形成するフィルムを製膜した後に複数枚のフィルムを重ね合わせて積層一体化する方法、Tダイ押出法やインフレーション法による多層押出法などが挙げられ、インフレーション法による多層押出法が好ましい。 【0026】 上記遮熱性農業用フィルムには、その表面に生じた結露水を水膜状にして円滑に下方に向かって流下させるために、本発明の効果を阻害しない範囲で、遮熱性農業用フィルムに防曇剤を練りこんでもよい。このような防曇剤としては、従来公知のものが使用でき、例えば、グリセリンステアリン酸エステル、ジグリセリンステアリン酸エステル、ポリグリセリンステアリン酸エステル、ソルビトールグリセリンステアリン酸エステルなどの多価アルコール飽和脂肪酸エステル;グリセリンオレイン酸エステル、ジグリセリンオレイン酸エステルなどの多価アルコール不飽和脂肪酸エステルなどが挙げられ、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。 【0027】 又、遮熱性農業用フィルムに防曇剤を練りこむ代わりに、遮熱性農業用フィルムの表面に防曇性被膜を形成させてもよい。このような防曇性被膜としては、例えば、コロイダルシリカやコロイダルアルミナに代表される無機酸化物ゾルのコーティング膜、界面活性剤を主成分とする液のコーティング膜、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、多糖類、ポリアクリル酸などの親水性樹脂を主成分とする膜が挙げられる。なお、コロイダルシリカやコロイダルアルミナを主成分とする無機酸化ゾルのコーティング膜には、必要に応じて、界面活性剤、合成樹脂を添加してもよい。そして、上記防曇性被膜を遮熱性農業用フィルムの表面に形成させる方法としては、例えば、グラビアコーターなどのロールコート法、バーコード法、ディップコート法、スプレー法、はけ塗り法などが挙げられる。 【0028】 本発明の遮熱性農業用フィルムの厚さは、薄いと、遮熱性農業用フィルムの機械的強度や遮熱効果が低下することがある一方、厚いと、遮熱性農業用フィルムの裁断、接合、展張作業などが困難になり、取扱い性が低下することがあるので、20〜200μmが好ましく、50〜150μmがより好ましい。 【発明の効果】 【0029】 本発明の遮熱性農業用フィルムは、熱可塑性樹脂100重量部と、表面が酸化チタンで被覆された雲母0.1〜10重量部とからなり、上記表面が酸化チタンで被覆された雲母は、その10%粒子径が3μm以上で且つ90%粒子径が80μm以下であると共に酸化チタンによる雲母の被覆率が35〜70%であることを特徴とするので、農業用フィルムとして使用できる強度と耐候性を備えているだけでなく、太陽光からの光線量を十分透過すると共に、長期間に亘って太陽光からの熱線を十分に遮蔽することができる。 【実施例】 【0030】 以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。 【0031】 (実施例1) 直鎖状低密度ポリエチレン(密度:0.920g/cm3 、メルトマスフローレイト:0.7g/10分)70重量部及び低密度ポリエチレン(密度:0.922g/cm3 、メルトフローレイト:0.4g/10分)30重量部を第一押出機に、エチレン−酢酸ビニル共重合体A100重量部(密度:0.938g/cm3 、メルトマスフローレイト:1.0g/10分、酢酸ビニル含有率:15重量%)及び酸化チタン被覆雲母A(メルク株式会社製 商品名「Solarflair870」、10%粒子径:5μm、90%粒子径:60μm、酸化チタンによる雲母の被覆率:45%)5重量部を第二押出機に、エチレン−酢酸ビニル共重合体B(密度:0.928g/cm3 、メルトマスフローレイト:0.6g/10分、酢酸ビニル含有率:5重量%)100重量部を第三押出機にそれぞれ供給して溶融混練した後、第一〜三押出機から、層(A)、層(B)及び層(C)の厚さ比が1:7:2になるようにインフレーション法で三層共押出成形し、層(A)、層(B)及び層(C)がこの順で三層に積層一体化されてなる総厚さ100μmの遮熱性農業用フィルムを得た。なお、上記メルトマスフローレイトはJIS K7210に準拠して、温度190℃、荷重21.18Nの条件下で測定された値である。 【0032】 (実施例2) 層(B)を構成する熱可塑性樹脂として、エチレン−酢酸ビニル共重合体Aの代わりに直鎖状低密度ポリエチレン(密度:0.920g/cm3 、メルトマスフローレイト:0.7g/10分)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、遮熱性農業用フィルムを得た。 【0033】 (実施例3) 層(B)の酸化チタン被覆雲母を5重量部の代わりに0.5重量部としたこと以外は実施例1と同様にして、遮熱性農業用フィルムを得た。 【0034】 (実施例4) 層(B)の酸化チタン被覆雲母Aを5重量部の代わりに8重量部としたこと以外は実施例1と同様にして、遮熱性農業用フィルムを得た。 【0035】 (実施例5) 層(B)の酸化チタン被覆雲母の代わりに、10%粒子径が5μmで且つ90%粒子径が25μmであると共に酸化チタンによる雲母の被覆率が50%である酸化チタン被覆雲母B(メルク株式会社製 商品名「Solarflair875」)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、遮熱性農業用フィルムを得た。 【0036】 (実施例6) 層(B)の酸化チタン被覆雲母の代わりに、10%粒子径が5μmで且つ90%粒子径が25μmであると共に酸化チタンによる雲母の被覆率が39%である酸化チタン被覆雲母C(メルク株式会社製 商品名「Iriodin123」)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、遮熱性農業用フィルムを得た。 【0037】 (比較例1) 層(B)の酸化チタン被覆雲母Aを5重量部の代わりに15重量部としたこと以外は実施例1と同様にして、遮熱性農業用フィルムを得た。 【0038】 (比較例2) 層(B)の酸化チタン被覆雲母Aの代わりに、10%粒子径が10μmで且つ90%粒子径が125μmであると共に酸化チタンによる雲母の被覆率が36%である酸化チタン被覆雲母D(メルク株式会社製 商品名「Iriodin299」)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、遮熱性農業用フィルムを得た。 【0039】 (比較例3) 層(B)の酸化チタン被覆雲母Dを5重量部の代わりに0.5重量部としたこと以外は比較例2と同様にして、遮熱性農業用フィルムを得た。 【0040】 (比較例4) 層(B)の酸化チタン被覆雲母Aの代わりに、10%粒子径が10μmで且つ90%粒子径が60μmである共に酸化チタンによる雲母の被覆率が30%である酸化チタン被覆雲母E(メルク株式会社製 商品名「Iriodin103」)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、遮熱性農業用フィルムを得た。 【0041】 (比較例5) 層(B)の酸化チタン被覆雲母Aの代わりにカーボンブラック(平均粒子径20μm)0.3重量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、遮熱性農業用フィルムを得た。 【0042】 (比較例6) 層(B)のカーボンブラックを0.3重量部の代わりに3重量部としたこと以外は比較例5と同様にして、遮熱性農業用フィルムを得た。 【0043】 (比較例7) 層(B)の酸化チタン被覆雲母Aの代わりに酸化チタン(平均粒子径20μm)3重量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、遮熱性農業用フィルムを得た。 【0044】 (評価試験) 実施例および比較例で得られた遮熱性農業用フィルムについて、以下の通りの評価試験を実施し、その結果を表1に示した。 【0045】 (全光線透過率) 得られた遮熱性農業用フィルムの550nmにおける全光線透過率を濁度計(日本電色工業株式会社製、商品名「NDH2000」)を用いて測定した。 【0046】 (熱線遮断率) 自記分光光度計(日立製作所製、商品名「U−3500」)を用いて300〜2100nmでの遮熱性農業用フィルムの全光線透過率を測定した。次に、測定された全光線透過率と、太陽からの日射エネルギーの波長依存性データとから遮熱性農業用フィルムを透過するエネルギー(C)を計算した。この透過エネルギー(C)と、フィルムを透過しない場合の太陽光エネルギー(D)とに基づいて下記式により熱線遮断率を算出した。 熱線遮断率(%)= 100 × [(C)/(D)] 【0047】 (遮熱性) 密閉したパイプハウス(縦1.5m×横1m×奥行2.5m)に、得られた遮熱性農業用フィルムを展張し、夏場の日中の地温、気温を測定した。地温は、パイプハウス中央部とパイプハウス外において土中深さ10cmの地温を熱電対を用いてそれぞれ測定した。気温は、快晴時の午後2時に、密閉パイプハウスの内外でそれぞれ測定した。これらの地温、気温に基づいて下記式により地温差及び気温差を算出した。 地温差(℃)=(パイプハウス中央部の地温)−(パイプハウス外の地温) 気温差(℃)=(パイプハウス内の気温)−(パイプハウス外の気温) 【0048】 【表1】
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| 【出願人】 |
【識別番号】596111276 【氏名又は名称】積水フイルム株式会社
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| 【出願日】 |
平成17年10月21日(2005.10.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100103975 【弁理士】 【氏名又は名称】山本 拓也
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| 【公開番号】 |
特開2007−111002(P2007−111002A) |
| 【公開日】 |
平成19年5月10日(2007.5.10) |
| 【出願番号】 |
特願2005−307682(P2005−307682) |
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