| 【発明の名称】 |
農業用ハウスバンド |
| 【発明者】 |
【氏名】首藤 一道
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| 【要約】 |
【課題】農業用ハウスに被覆展設される農業フィルムを、擦れ破れを発生させず、透光率を低下させず且つ結束及び解き作業が容易でクリープ変形し難く雨水等で濡れた場合密着過多とならない農業用ハウスバンドを提供する。
【解決手段】幅が40mm〜250mmで網状織物の繊維交点部が接着固定されたネット成形体からなり、透光率が80%以上である農業用ハウスバンド。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 幅が40mm〜250mmで、網状織物の繊維交点部が接着固定されたネット成形体からなり、透光率が80%以上である事を特徴とする農業用ハウスバンド。 【請求項2】 網状織物の糸繊度が110〜3300dtex、網状織物のタテ糸目合いが0.4mm〜100mmである事を特徴とする請求項1記載の農業用ハウスバンド。 【請求項3】 網状織物の繊維が熱可塑性樹脂からなる、請求項1又は2記載の農業用ハウスバンド。 【請求項4】 網状織物の繊維がポリプロピレンの単層モノフィラメントである、請求項1又は2記載の農業用ハウスバンド。 【請求項5】 網状織物の繊維が、低融点樹脂と高融点樹脂から構成され、繊維表面の少なくとも一部が連続する低融点樹脂により形成された複合フィラメントである、請求項1又は2記載の農業用ハウスバンド。 【請求項6】 網状織物の繊維が、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンもしくは融点が130℃以下のポリプロピレンまたはそれらの混合物である低融点ポリオレフィン樹脂を鞘側に、融点が150℃以上のポリプロピレンを芯側とした鞘芯型に複合紡糸して得られるポリオレフィン系複合フィラメント未延伸糸であって、前記低融点ポリオレフィン樹脂の溶融流動指数と前記融点が150℃以上のポリプロピレンの溶融流動指数との比が1.1〜10、鞘:芯の複合比が重量比で20:80〜70:30であるものを、1.5〜10倍に延伸して得られる事を特徴とする請求項1又は2記載の農業用ハウスバンド。 【請求項7】 前記複合フィラメントがモノフィラメントである、請求項6記載の農業用ハウスバンド。 【請求項8】 鞘側の低融点ポリオレフィン樹脂が、融点が130℃以下のポリプロピレンである、請求項6又は7記載の農業用ハウスバンド。 【請求項9】 鞘側の低融点ポリオレフィン樹脂が直鎖状低密度ポリエチレンである、請求項6又は7記載の農業用ハウスバンド。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、農業用ハウスに被覆展設する農業用フィルムを押さえるためのハウスバンドに関する。 【背景技術】 【0002】 従来から、金属パイプ等で構築された骨組の外側に、塩化ビニル系樹脂等で作られた農業用フィルムを被覆展設した農業用ハウスが広く用いられてきた。これら農業用ハウスにおいては、強い風雨により吹き飛ばされないようにフィルムを押さえるハウスバンドが使用されている。かかるハウスバンドとしては、両端部が繊維やワイヤー等で補強されたポリエチレン製成形体等で、幅が10mm〜20mmと狭幅の繊維補強された黒色バンドが知られている(例えば、特許文献1参照)。 【0003】 近年、廃棄物処理等の観点から、塩化ビニル系樹脂製農業用フィルム(以下「農ビ」と略記する)に代わり、ポリオレフィン系樹脂製農業用フィルム(以下「農PO」と略記する)を被覆展設する農業用ハウスが多くなっている。しかし、農POは従来の農ビに比較して耐摩耗性が低いという欠点を有している。このために従来の狭幅繊維補強黒色バンドを用いると、農POが繊維補強部等の硬質部分との接触部で擦られて白化し、擦れ破れが発生する場合がある。一般に、ハウスバンドの幅が狭い程フィルムとの接触部に力が集中するため、強風環境程フィルムの擦れ破れが顕著に発生する。また黒色バンドは光線を透過させないため、ハウス内部への日光照射が遮られ部分的に生育障害となる問題があった。 【0004】 更に従来のハウスバンドは硬いために、被覆展設の際、農業用ハウス両側面下部に結び固定する作業(以下「結束」という)が容易でないばかりか、被覆展設後に結束が緩んだり、クリープ変形による伸びが生じて農業用フィルムがばたつくようになるため、定期的にハウス両側面下部の結束をやり直す必要がある。この結束と解き作業の煩雑さを解消することが望まれていた。 【0005】 そこで農PO用ハウスバンド向けに、広幅透明フィルムのハウスバンドが提案されている(例えば、特許文献2、3及び4参照)。これらのハウスバンドは透光性があり、農業用フィルムの擦れ破れを抑制する点では優れているが、広幅のハウスバンドは農業用フィルムと面で接触し接触面に雨水や露等が溜まり易いため、コケやカビが発生し易く、その結果透光率が大幅に低下するという問題がある。更には接触面が雨水や露等で濡れ密着過多となり、ハウスバンドが緩んだ場合の調整作業が困難である事も指摘されており、これら問題点の改善が望まれている。又ハウスのフィルム押さえに可撓性のロープ又はネット、帯状のシート又はネットが提案されているが、仕様や効果等の詳細記述は無い。(例えば、特許文献5及び6参照) 【0006】 【特許文献1】実開平1−141796号公報 【特許文献2】特開2000−166397号公報 【特許文献3】特開2001−120077号公報 【特許文献4】特開2003−289725号公報 【特許文献5】特開昭58−170414号公報 【特許文献6】特開昭62−296820号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 本発明は、上述した従来型の農業用ハウスバンド(黒バンド)を使用した際の、1)擦れ破れ、2)透光率低下、3)結束作業性不十分、更に農PO用ハウスバンド向け広幅透明フィルムのハウスバンドを使用した際の、1)ハウス被覆フィルムとの密着過多、2)透光率低下等の課題を解決し、農業用ハウスに被覆展設される農業フィルムを、擦れ破れを発生させず、透光率を低下させず且つ結束及び解き作業が容易でクリープ変形し難く雨水等で濡れた場合密着過多とならない農業用ハウスバンドを提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0008】 本発明者等は、かかる課題を解決するため鋭意検討した。その結果、幅が40mm〜250mmで、網状織物の繊維交点部が接着固定されたネット成形体からなり、透光率が80%以上である農業用ハウスバンドによって前記課題が解決されることを知りその知見に基づいて本発明を完成した。尚本文中では繊維交点部が接着固定しない状態を「網状織物」、接着固定した状態を「ネット成形体」と定義する。 【0009】 本発明は、以下によって構成される。 1.幅が40mm〜250mmで網状織物の繊維交点部が接着固定されたネット成形体からなり、透光率が80%以上である事を特徴とする農業用ハウスバンド。 【0010】 2.網状織物の糸繊度が110〜3300dtex、網状織物のタテ糸目合いが0.4mm〜100mmである事を特徴とする前記項1記載の農業用ハウスバンド。 【0011】 3.網状織物の繊維が熱可塑性樹脂からなる、前記項1又は2記載の農業用ハウスバンド。 【0012】 4.網状織物の繊維がポリプロピレンの単層モノフィラメントである、前記項1又は2記載の農業用ハウスバンド。 【0013】 5.網状織物の繊維が、低融点樹脂と高融点樹脂から構成され、繊維表面の少なくとも一部が連続する低融点樹脂により形成された複合フィラメントである、前記項1又は2記載の農業用ハウスバンド。 【0014】 6.網状織物の繊維が、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンもしくは融点が130℃以下のポリプロピレンまたはそれらの混合物である低融点ポリオレフィン樹脂を鞘側に、融点が150℃以上のポリプロピレンを芯側とした鞘芯型に複合紡糸して得られるポリオレフィン系複合フィラメント未延伸糸であって、前記低融点ポリオレフィン樹脂の溶融流動指数と前記融点が150℃以上のポリプロピレンの溶融流動指数との比が1.1〜10、鞘:芯の複合比が重量比で20:80〜70:30であるものを、1.5〜10倍に延伸して得られる事を特徴とする前記項1又は2記載の農業用ハウスバンド。 【0015】 7.前記複合フィラメントがモノフィラメントである、前記項6記載の農業用ハウスバンド。 【0016】 8.鞘側の低融点ポリオレフィン樹脂が、融点が130℃以下のポリプロピレンである、前記項6又は7記載の農業用ハウスバンド。 【0017】 9.鞘側の低融点ポリオレフィン樹脂が直鎖状低密度ポリエチレンである、前記項6又は7記載の農業用ハウスバンド。 【発明の効果】 【0018】 本発明の農業用ハウスバンドは、農業用ハウスに被覆展設される農POを含めた農業用 フィルム用ハウスバンドとして使用可能で、従来の黒色バンドに比べ、擦れ破れを生ぜずに、広い範囲で農業用フィルムを押さえる作用を発揮する。さらに透光率を低下させず、農業用ハウス内の作物の生育性を低下させることなく、且つ結び固定する作業が容易にできる等実用的な利点を有する。 【発明を実施するための最良の形態】 【0019】 以下、本発明を詳細に説明する。本発明の農業用ハウスバンドは、幅が40mm〜250mmで、網状織物の繊維交点部が接着固定されたネット成形体であれば、特に限定はされないが、安定した高い品質の網状織物を経済的に得るため、網状織物の繊維の材質は熱可塑性樹脂が好ましい。該熱可塑性樹脂としては、紡糸可能であれば特に限定されるものでは無く、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ナイロン樹脂、アクリル樹脂等が例示されるが、軽量で運搬しやすく、比較的安価で機械的特性に優れ、廃棄物処理が容易なポリオレフィン系樹脂が特に好ましい。 【0020】 ネット成形体の一例として縦糸と横糸との交点部が熱接着結合されたポリオレフィン系複合モノフィラメントからなる平織されたネット成形体の詳細を説明する。複合モノフィラメントは低融点樹脂と高融点樹脂から構成され、繊維表面の少なくとも一部が連続する低融点樹脂により形成された二種以上の熱可塑性樹脂から作られた複合モノフィラメントであれば同心鞘芯型、偏心鞘芯型、並列型、海島型、中空型等何れでも良い。低融点樹脂は高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体もしくは融点が130℃以下のポリプロピレン、ポリプロピレン−αオレフィン共重合体等、またはそれらの混合物が例示できる。高融点樹脂は、融点が150℃以上のポリプロピレンが例示できる。 【0021】 本発明において、網状織物は一般的な織機及び方法により得られる。その織り組織は平織り、綾織り、絡み織り、ラッセル織り等で織られるが生産性等の面より平織りが好ましい。網状織物は熱ロールや熱風またはスチーム等一般的な装置及び方法の熱処理を施すことにより、縦糸と横糸との交点部(以下「網目部」と略記する)が熱接着結合されたネット成形体となり、得られたネット状物は強度を保持し交点部目ズレや端部の解れが起き難いネット状製品となる。またネット成形体からなるハウスバンドの幅方向の端部解れや目ズレが無ければ、前述の熱処理以外にも、バインダー樹脂を用いた接着方式が例示されるが、網目部交点の接着箇所が多いほど網目部の目ズレや端部の解れが起き難くなり好ましい。ハウスバンドの縦糸と横糸との交点部が接着結合されていないネット状物は目ズレや端部の解れが生じて、長期に渡り安定した農業用フィルムを押さえる作用が発揮できない。従ってハウスバンドの網目部全体が接着結合されている事が好ましい。 【0022】 これらの樹脂またはこれらの混合物には、必要に応じて通常ポリオレフィン樹脂に添加される酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の安定剤や着色剤、滑剤、帯電防止剤、抗菌剤、艶消剤、光触媒、防カビ剤、害虫忌避剤、害鳥忌避剤等の添加剤を添加することができる。 【0023】 前記複合モノフィラメントの押出紡糸方法は2台の押出機と並列型あるいは鞘芯型の複合口金を用いて複合押出しする等公知の技術で可能であるが、紡糸、延伸の安定性及び延伸された複合モノフィラメントの鞘芯成分境界面層の難剥離性等で有利となる同心鞘芯型の複合口金を使用することが好ましい。 【0024】 本発明の農業用ハウスバンドに用いられるネット成形体の幅は40mm〜250mm、好ましくは60mm〜150mmである。幅が上記の範囲内であれば、農業用フィルムを 押さえる作用が十分であり、被覆展設の際の農業用ハウス両側面下部への結束性も良い。 本発明の農業用ハウスバンドに用いられるネット成形体の透光率は80%以上である。透光率は、例えば以下の実施例のように、JIS K 7105に準拠して測定される。透光率が80%以上であれば、農業用ハウス内の作物の生育が十分である。 【0025】 本発明の農業用ハウスバンドに用いられる網状織物の好ましい糸繊度は110〜3300dtex、網状織物の好ましいタテ糸目合いは0.4mm〜100mmである。上記の範囲内であれば農業用ハウスフィルムを押さえる作用が十分であり、被覆展設の際の農業用ハウス両側面下部への結束性も良い。より好ましくは網状織物の糸繊度は300〜1300dtex、網状織物のタテ糸目合いは0.8mm〜10mmである。 【0026】 本発明の農業用ハウスバンドにおけるネット状物に供される複合モノフィラメントを構成する鞘側の低融点ポリオレフィン樹脂のメルトマスフローレイト(溶融流動指数)MFR1と芯側の高融点ポリプロピレンのメルトマスフローレイトMFR2とのフローレイト比=MFR1/MFR2(以下「FRR」と略記する)は、1.1〜10で複合モノフィラメントの特徴が顕著に発現する。上述のメルトマスフローレイト(以下「MFR」と略記する)及びFRRはJIS K 7210:1999(条件M:230℃、2.16Kg)に準じて測定される。FRRが上記の範囲内であれば、紡糸、延伸性が安定し、ネット成形体における縦糸と横糸との交点部の熱接着性も良好である。 【0027】 芯側の高融点成分の融点が150℃以上有れば、芯側成分の基本的性能である強度が得られ、さらには収縮性が小さくなり、網状織物をヒートセットする時に、収縮変形が小さくなる。したがって、高融点成分の融点は150℃以上が好ましい。また、鞘側の低融点ポリオレフィン樹脂は複合モノフィラメントに熱融着による接着性を付与するものである。低融点ポリオレフィン樹脂の融点が130℃以下であれば網状織物をヒートセットする時の熱は低温短時間となる。この熱により複合モノフィラメント芯側成分の配向が戻り、強度が低下する。したがって、芯側成分が受け持つ強度特性を保持するためには、低融点ポリオレフィン樹脂の融点は130℃以下が好ましい。 【0028】 鞘:芯の複合比は、重量比で20:80〜70:30の範囲が好ましい。複合比が上記の範囲内であれば、延伸性が良好で、縦糸と横糸との交点部の接着力も十分である。 本発明に供される複合モノフィラメントの延伸倍率は、1.5〜10倍が好ましく5〜8倍が生産性と繊維強度の点でより好ましい。延伸倍率が上記の範囲内であれば、複合モノフィラメントの強度は十分で、延伸過程において鞘側成分のメクレあるいは剥離等の不良トラブルもない。尚、延伸工程の後に一般的な装置及び方法により、緩和アニールを施すことが好ましい。 【0029】 なお、ネット成形体を構成する繊維は、低融点樹脂と高融点樹脂から構成され、繊維表面の少なくとも一部が連続する低融点樹脂により形成されたものであれば、複合モノフィラメントに限定されず、複合マルチフィラメントであっても良い。複合マルチフィラメントも、上述したような複合モノフィラメントと同様の素材を用い、通常の方法によって得ることができる。 【実施例】 【0030】 以下、実施例に基づいて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。次に実施例、比較例で用いられた物性測定法及び性能評価法を示す。 【0031】 (a)透光率 JIS K 7105に定める光線透過率測定法に準拠して実施した。 透光率が大きい程、ハウス内への日光照射が阻害されず作物の生育障害は発生し難い傾向となる。 【0032】 (b)農業ハウスフィルムの擦れ破断 農業ハウスフィルムが展張されている間口6mの蒲鉾型農業用ハウスをハウスバンドで覆い3ヶ月後に目視観察した。農業ハウスの設置場所は熊本県芦北郡であった。 ◎:緩み無く農業ハウスフィルムを確実に押さえ付けているため擦れ破断なし。 ○:若干緩みは有るがハウスフィルムを押さえ付けているため擦れ破断なし。 △:緩みはあるがハウスフィルムを押さえ付けているため擦れ破断は僅かに発生。 ×:緩みが有りハウスフィルムと接触しているが押さえ付け効果は発現していないので擦れ破断が発生した。使用不可レベル。 ××:緩みが非常に多くハウスフィルムとの接触が不十分であるため、強風時にはハウスフィルムが大きく膨らみ擦れ破断が広域に渡り発生。使用不可レベル。 【0033】 (c)農業ハウスフィルムの応力集中破断 上記農業ハウスフィルムの擦れ破断評価と同時に実施した。ハウスバンドによる骨材部肩付近の農業ハウスフィルムへの応力集中で破断するかを目視観察した。(図参照) ◎:農業ハウスフィルムの破れは全く見られない。 ○:農業ハウスフィルム表面に微細な傷が確認されるが、ピンホール等を含めた破れは見られない。 △:擦れ傷による細かい破断は観察されるが実用上問題ないレベル。 ×:ハウス骨材との接点をメインに破断が確認される。 ××:高範囲に渡り破断が確認される。 【0034】 (d)結束・解き作業性 上記農業ハウスフィルムの擦れ破断評価の際に確認した。 ◎:速やかに作業が遂行できる。結束後の経時緩みが殆ど発生しない。 ○:速やかに作業が遂行できる。結束後の経時緩みが若干発生する。 △:多少手間取るが作業は遂行できる。結束後の経時緩みは発生するが使用可能レベル 。 ×:手間取りながらも作業は可能。結束後の経時緩みが発生し使用不可レベル。 ××:結束作業自体が困難。結束後瞬く間に緩んでしまい使用不可レベル。 【0035】 (e)生育障害 上記農業ハウスフィルムの擦れ破断評価の際に確認した。 ◎:全く発生なし。 ○:殆ど発生しない。 △:多少発生するが問題ないレベル。 ×:発生が認められ使用不可レベル。 ××:著しく発生した。 【0036】 実施例1 芯側成分として、融点が162℃でMFRが6.1g/10分のプロピレン単独重合体のポリプロピレン(PP1)と、鞘側成分として、融点が129℃でMFRが15.5g/10分でエチレン量=3.6wt%、1−ブテン量=2.7wt%のプロピレン−エチレン−1−ブテン3元系ランダム共重合体のポリプロピレン(PP2)を用いて、口径50mmの押出機2台及び口径1.5mmの鞘芯型複合口金を用い、口金温度250℃にて溶融押出、冷却による紡糸を行い、複合比が重量比で40:60の鞘芯型複合未延伸糸を得た。これを湿式加熱延伸装置により100℃で7倍に延伸し、繊度320dtexの複合モノフィラメントを得た。この複合モノフィラメントを用いて、織機にて平織り組織で 製織し、目合い1mmの網状織物を得た後、熱風加熱槽にてヒートセットして繊維交点が熱接着されたネット成形体を製造した。次にこのネット成形体から長尺方向が縦方向になるようにスリッターで幅70mmのハウスバンドを製造した。このハウスバンドを用いた農業用ハウスは図1参照。試験の結果を表1に示した。このハウスバンドの評価結果は良好であった。 【0037】 実施例2 ハウスバンド幅を180mmとした以外は実施例1と同様に製造し評価した。試験の結果を表1に示した。このハウスバンドの評価結果は良好であった。 【0038】 実施例3 織物の目合いを5mmとした以外は実施例2と同様に製造し評価した。試験の結果を表1に示した。このハウスバンドの評価結果は良好であった。 【0039】 実施例4 タテ糸繊度を1100dtex、織物の目合いを3mmとした以外は実施例1と同様に製造し評価した。試験の結果を表1に示した。このハウスバンドの評価結果は良好であった。 【0040】 実施例5 鞘成分が無く、延伸倍率5倍、ネット端部解れ防止方法として交点部をバインダー樹脂接着とした以外は実施例1と同様に製造し評価した。試験の結果を表1に示した。このハウスバンドの評価結果は良好であった。 【0041】 実施例6 鞘成分が無く、延伸倍率5倍、ネット端部解れ防止方法として端部のみをバイアステープ縫製とした以外は実施例1と同様に製造し評価した。試験の結果を表1に示した。このハウスバンドの評価結果は良好であった。 【0042】 実施例7 芯側成分として、融点が160℃でMFRが17.8g/10分のプロピレン単独重合体のポリプロピレン(PP3)と、鞘側成分として、融点が130℃でMFRが33.2g/10分でエチレン量=3.5wt%、1−ブテン量=2.6wt%のプロピレン−エチレン−1−ブテン3元系ランダム共重合体のポリプロピレン(PP4)を用いて、口径65mmの押出機2台及び口径0.18mmの鞘芯型複合口金を用い、口金温度230℃にて溶融押出、冷却による紡糸を行い、複合比が重量比で40:60の鞘芯型複合未延伸糸を得た。これを湿式加熱延伸装置により100℃で5倍に延伸し、繊度330dtexの複合マルチフィラメントを得た以外は実施例1と同様に製造し評価した。試験の結果を表1に示した。このハウスバンドの評価結果は良好であった。 【0043】 実施例8 鞘成分として、融点が125℃でMFRが12.3g/10分の直鎖低密度ポリエチレン(PE1)JIS K 7210:1999(条件D:190℃、2.16Kg)、目合い5mm、繊度320dtex、ネット端部解れ防止方法としてカラミ織りとした以外は実施例1と同様に製造、評価した。試験の結果を表1に示した。このハウスバンドの評価結果は良好であった。 【0044】 比較例1 両端部に強化糸を入れ込んだ黒色バンド幅10mmのハウスバンドを用いた。このハウスバンドを用いた農業用ハウスは図2参照。試験の結果を表2に示した。フィルムに対し てハウスバンドの応力集中による破断が見られ、結束作業性も不良であった。 【0045】 比較例2 透明フィルムからなるバンド幅70mmのハウスバンドを用いた事以外は比較例1と同様な評価を実施した。このハウスバンドを用いた農業用ハウスは図3参照。試験の結果を表2に示した。ハウスバンドとハウスフィルムが密着状態となり、経時緩みを再結束させる事が困難であった。更には上述したハウスバンドとハウスフィルムの密着部にコケ、藻、カビが発生した為、日照不良による生育障害が見られた。 【0046】 比較例3 ハウスバンド幅を20mmとした以外は実施例1と同様に製造し評価した。試験の結果を表2に示した。フィルムに擦れによる破断と力の集中による破断が見られた。 【0047】 比較例4 ハウスバンド幅を500mmとした以外は実施例1と同様に製造し評価した。試験の結果を表2に示した。結束作業性が不良であった。 【0048】 比較例5 繊維色調を黒とした以外は実施例1と同様に製造し評価した。試験の結果を表2に示した。透光率低下による生育障害が見られた。 【0049】 【表1】
【0050】 【表2】
【図面の簡単な説明】 【0051】 【図1】本発明の農業用ハウスバンドを用いた農業用ハウスの概略図である。 【図2】従来の狭幅ハウスバンドを用いた農業用ハウスの概略図である。 【図3】従来の透明フィルムハウスバンドを用いた農業用ハウスの概略図である。 【符号の説明】 【0052】 1:金属パイプの骨組み 2:農業用フィルム 3:本発明の農業用ハウスバンド 4:従来のハウスバンド 5:農POフィルム用広幅フィルム
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002071 【氏名又は名称】チッソ株式会社
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| 【出願日】 |
平成17年10月20日(2005.10.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100100549 【弁理士】 【氏名又は名称】川口 嘉之
【識別番号】100090516 【弁理士】 【氏名又は名称】松倉 秀実
【識別番号】100089244 【弁理士】 【氏名又は名称】遠山 勉
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| 【公開番号】 |
特開2007−110974(P2007−110974A) |
| 【公開日】 |
平成19年5月10日(2007.5.10) |
| 【出願番号】 |
特願2005−306232(P2005−306232) |
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