| 【発明の名称】 |
保水容量が大きく、培地自体が形状を保持し、容器の不要な植生培地とこの培地を用いた緑化工法。 |
| 【発明者】 |
【氏名】勝村 裕之
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| 【要約】 |
【課題】培地自体が形状を保持し、流亡、飛散が少なく、保水性が高く、軽量で安価な植物の生育基盤となる培地を開発することと、これを使用した施工方法の開発。
【解決手段】素材自体が形状を保持し、流亡、飛散が少なく、保水性が高く、軽量である植物繊維を利用すること。原料パルプではなく、パルプから紙を抄きとった製紙スラッジを利用することで安価な培地とし、長所でもあるが短所にもなる過湿性を、空気層を設けることで克服した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 製紙工程において発生する製紙スラッジに含まれる植物繊維(製紙スラッジであるため多くは0.5mm以下繊維が主となる)を、用途に応じて含有率が50%〜90数%に調整し、また、その植物繊維を構成する長繊維、短繊維、叩解によって生じる植物繊維の粉状の物質の3種類の構成比も、2種以上の製紙スラッジの混合、あるいは原料パルプ(主として長繊維の補充)の投入によって、泥状下で調整し、その後含水率を加水すれば容易に泥状に戻るミニマムの含水率(調整された製紙スラッジの植物繊維含有率、構成比の違いにより60%〜80%程度の幅がある)に調節し、粘土状の不定形ではあるが、可塑性に富み任意の形状に成型でき、培地自体の力で形状を保持できる特質を有す植物育成培地。 【請求項2】 請求項1の培地に、収縮率を抑える、もしくは、収縮を分散させるため、棒、針、繊維状の有機物、無機物を乾燥重比で20%以上50%以下を混合した培地。 【請求項3】 請求項1乃至2の培地を用いて植物を育成し、培地の容器や、根系の緊縛力に依らず、培地自体が形状を保持できる特性を活かし、根系が培地を緊縛していなくても、根鉢を崩さずに移植できるポット苗。 【請求項4】 請求項1乃至2の培地を成型後、そのまま乾燥させた培地。 【請求項5】 請求項1乃至2の培地を加圧、脱水して成型する工程において、圧力を調整することで密度を調整し、乾燥させた培地。 【請求項6】 請求項1乃至2の培地を乾燥させ、毛羽立った数mmから10数mmの粒状になったものを含むもぐさ状の培地。 【請求項7】 請求項1乃至2の培地に、ヘチマ状に絡ませた繊維を、板状、棒状、管状、塊状にしたものの内、いずれか1つ以上を内在させ、内部に空気層を設ける方法。 【請求項8】 請求項4乃至5の培地を得る工程において、請求項7の方法を用いて作成した培地。 【請求項9】 請求項1乃至2の培地に、ヘチマ状に絡ませた繊維を、板状、棒状、管状、塊状にしたものの内、いずれか1つ以上を内在させ、その一部を培地外に1ヶ所以上接続、或いは空気層に露出させ、この接続、露出部分から内部に水分、空気を送り込む方法。 【請求項10】 請求項4乃至5の培地を得る工程において、請求項9の方法を用いて作成した培地。 【請求項11】 請求項1、2、4、5、8、10の培地に、播種、挿し木、挿し芽、植栽のいずれか1つ以上を施し、植物を活着させたもの。 【請求項12】 広い面積に、あらかじめ請求項1、2の培地を吹付けたり、塗付けた後、請求項3、4、5、8、10、11で得られたものを設置し、固定する工法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 従来の緑化工事においてポット苗を植栽する場合、ポットから苗を取り出して植付けており、植栽後ポットを回収する作業と処分が必要であり、また、ポットが軽量であるため作業中に風で飛散することが多かった。また、苗の根張りが不十分な苗であれば、鉢が崩れ、結果的に活着が不良になる場合もあった。 また、土壌がない部分(例えば屋上、壁面など)の緑化においては、生育基盤として保水能力が高く安価、軽量で、かつ、飛散、流亡しにくい培地素材が提供されている状況ではない。 【0002】 本発明は、安価で保水力か高いが根腐れを抑制する、軽量であるが飛散、流亡しにくく、施工性が高い、素材自体が形状を保持し、容器無しで苗の育成が可能であり、そのまま定植が可能な、また、定植せずそのままでも育成、栽培が可能な、苗の育成培地、および、土壌が無い部分を緑化するための、植物の生育基盤となる培地と施工方法を提供するものである。 【背景技術】 【0003】 植物を移植する場合、植物の根を傷めずに土壌ごと移植する場合が殆どであるが、この作業には多大な労力が必要であり、低木や、草本苗などはポットで育成し植栽することが多いが、ポット内で培地を緊縛できるまで根が充分伸長したものでないと、苗としては供せない。 【0004】 また、このポット苗を植栽する際には、苗をポットから取り出して植栽しているが、根鉢が崩れる事もあり、慎重な作業を必要とする。そして、このポットを回収し処分する必要があるが、再利用されることはまれであり、回収、処分のコストを要する。そこで、生分解性のポットを用いた育苗もなされている。 【0005】 また、土壌がない部分(例えば屋上、壁面など)の緑化においては、その培地素材には、保水能力が高く、吸水速度が速いこと。また、軽量でかつ飛散せず、降雨,散水により流出しないこと。そして可能な限り施工コストも含めて安価あることが求められるが、これらを満たす培地素材が提供されているとはいえない現状である。 【特許文献1】特開2005−80505号公報 【特許文献2】特願2004−285643 【特許文献3】特願2004−318649 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 しかしながら、生分解性のポットを用いた苗は、ポットが割高なことや、植栽直後はポットが根の伸長を妨げること、ポットの強度が弱く生産者にとって不便なことなどもあり、充分普及しているとはいえない。 【0007】 そこで培地自体に形状を保持する力があれば、容器は不用になり、流亡や飛散も抑制されると考え、あわせて軽量、安価、保水性が高い培地素材を得ようとした。 【0008】 そこでパルプの利用を考えたが、安価であることの条件を満たすため、パルプを原料とした製紙後のスラッジにも大量の植物繊維が含まれていることから、製紙スラッジ(殆どが産業廃棄物として処理されている)の利用を思いつき、あわせて、リサイクルの推進を図ろうとした。 【0009】 また、そのような培地があれば、土壌がない部分(例えば屋上、屋根、壁面緑化など)の、土壌に変わるものとしても利用できると考えた。 【課題を解決するための手段及び、発明の効果】 【0010】 請求項1にかかわるものは、製紙工程において発生する製紙スラッジを用途に応じて、含まれる植物繊維(製紙スラッジであるため多くは0.5mm以下繊維が主となる)の含有率が50%〜90数%に、また、その植物繊維を構成する長繊維、短繊維、叩解によって生じる植物繊維の粉状の物質の3種類の構成比を、2種以上の製紙スラッジの混合、あるいは原料パルプの投入によって、泥状下で調整し、その後含水率を、加水すれば容易に泥状に戻るミニマムの含水率(調整された製紙スラッジの植物繊維含有率、構成比の違いにより60%〜80%程度の幅がある)に調節し、粘土状の不定形ではあるが、可塑性に富み任意の形状に成型でき、培地自体の力で形状を保持できる特質を有す植物栽培用培地である。 【0011】 製紙スラッジに含まれるものは、製紙原料のパルプの違い、抄かれる紙の種類や質によって、異なり一様ではないが、通常は植物繊維が90%以上、古紙パルプの場合でも50%以上が含まれており、他の物質は、原料パルプや古紙に含まれているものや、製紙工程で添加される化合物である。 【0012】 植物繊維は長繊維、短繊維、叩解によって生じる植物繊維の粉状の物質の3種類の構成されているが、何m以上が長繊維であるという区別はなく長繊維、短繊維は便宜上の区別である。 【0013】 培地に求められる保水性は植物繊維の含有量に依拠し、植物繊維が多い程、また、長繊維が多い程高い。また、給水速度は長繊維が多い程早く、培地が固結するのは植物繊維の粉状の物質や、植物繊維以外の他の物質に依拠し、崩れないための全体のまとまりは、長繊維が多い程強い。 【0014】 そこで用途(使用する場所、植物の種類、植物の維持管理方法など)に応じて、目的にかなう2種以上の製紙スラッジの混合、あるいは原料パルプの投入によって培地に含まれる植物繊維の含有量や構成比(長繊維、短繊維、叩解によって生じる植物繊維の粉状の物質)を調整するものである。 【0015】 そして含水率を、加水すれば容易に泥状に戻るミニマムの含水率(調整された製紙スラッジにより60%〜80%程度の幅がある)に調節してあり、粘土状の不定形ではあるが、可塑性に富み任意の形状に成型できるので、敷き均したり、吹付けも可能である。請求項2以下の培地の原料でもあるので、今後は基本培地Aと呼ぶ。 【0016】 基本培地に土壌改良剤、土壌改良材、肥料、土壌などを混合すれば、植物の育成効果を高めることもできる。また、抗菌剤を添加すれば雑菌の繁殖を抑えるとともに、培地の腐植を抑制することもできる。 【0017】 請求項2にかかわるものは請求項1の培地に、収縮率を抑える、もしくは、収縮を分散させるため、棒、針、繊維状の有機物、無機物を乾燥重比で20%以上50%以下を混合した培地である。 【0018】 棒、針、繊維状の有機物、無機物とは粉砕したバーク、植物の茎、枝、ヤシ繊維、化学繊維、ピートモス、繊維クズなどをいう。 【0019】 請求項1の培地は自然乾燥下で20%前後に収縮し、その後吸水すると数%膨張する。 【0020】 上記の棒、針、繊維状の有機物、無機物を加えることで、棒、針、繊維状の物質が互いが突っ張ることによる収縮抑制、また、混合される物質の形状や、大きさが不均一なため、収縮によるひび割れを小規模で数多く生じさせることができ、収縮による不具合を分散させ軽減させることである。今後は基本培地Bと呼ぶ。 【0021】 請求項3にかかわるものは請求項1乃至2の培地を用いて植物を育成し、培地の容器や、根系の緊縛力に依らず、培地自体が形状を保持できる特性を活かし、根系が培地を緊縛していなくても、根鉢やマットを崩さずに移植できるポット苗である。 【0022】 通常ポット苗は、ポットに培地を入れ、播種(球根も含む)、挿し木、挿し芽をした後発根させるか、発根しているもの(セル苗を含む)をポットに移植し、ポットから苗を取り出しても根鉢が崩れないまで根系が発達したものである。 【0023】 一方、基本培地を用いて同様な手順を行えば、発根した段階や、移植して根が活着した段階直後でも根鉢は崩れないので、根鉢が崩れないまで根系が発達していなくても移植が可能であるため、出荷までに要する時間を短縮することができるし、このことにより、注文があった後に作成しても間に合うことも十分ありうる。 【0024】 同様の特質利用して、セル苗を育成すれば、セル苗の移植が可能になるまでの時間を短縮できること、移植に適さない根菜類も移植可能となる。 【0025】 また、ポット苗作成直後から培地を取り出すことが可能であり、必要とするポット数も激減するし、再利用もしやすい。さらに、利用者にとってポットがはずされたポット苗であるため、植栽の際ポットから取り出す手間も不必要であり、その時の根鉢の損傷もなく活着率も向上する。さらに、ポットの回収手間もなく、ゴミ(再利用されないポット)の減量にも役立つ。 【0026】 植物マットも基本培地を使用すれば、出荷までに要する時間を短縮することができし、このことにより、注文があった後に作成しても間に合うことも十分ありうるので、植物マット育成のスペースを減少することができる。 【0027】 請求項4にかかわるものは請求項1乃至2の培地を成型後、そのまま乾燥させた培地である。今後は乾燥培地と呼ぶ。 【0028】 この培地が最も軽量で保水容量も多く、給水速度も早いが、乾燥させるのに時間と、多大な経費がかかる。 【0029】 請求項5にかかわるものは請求項1乃至2の培地を加圧、脱水して成型する工程において、圧力を調整することで密度を調整し、乾燥させた培地である。今後は加圧乾燥培地と呼ぶ。 【0030】 高圧であれば固結力は強くなり、乾燥させる時間が短縮されるが、逆に保水容量は減少し、吸水速度も低下する。 【0031】 請求項3乃至4いずれも乾燥させることにより、植物繊維同士の水素結合が起こりやすくなり、水素結合が進めば強度は増し、また、この水素結合部分は給水部分にもなるため多少の雨はここで受け止められるので、型崩れを抑制できる。 【0032】 請求項6にかかわるものは、請求項1乃至2の培地を乾燥させ、毛羽立った数mmから10数mmの粒状になったものを含むもぐさ状の培地である。今後は乾燥もぐさ培地と呼ぶ。 【0033】 この培地は加水しても容易には元に戻らないため、請求項4乃至5の培地を作成する工程において、基本培地AorBに混ぜれば、この培地が基本培地AorBの水分を給水するので、乾燥に要する時間が短縮できる。 【0034】 また、この培地は全体を保持することはできないが、容器に入れて使用すれば保水力の高い通常の培地として利用することができる。 【0035】 請求項7にかかわる方法は、請求項1乃至2の培地に、ヘチマ状に絡ませた繊維を、板状、棒状、管状、塊状にしたものを、いずれか1つ以上を内在させ、内部に空気層を設ける方法である。 【0036】 この培地に、充分な降雨や、散水がなされた時、培地の持つ保水力が強いため、植物の種類によっては根腐れをおこすものがあり、このヘチマ状に絡ませた繊維(例えばヤシ繊維)を板状、棒状、管状、塊状に加工して培地内部に内在させ、培地内部に空気層を設けるためのものである。 【0037】 請求項8にかかわるものは、請求項4乃至5の培地を得る工程において、請求項7の方法を用いて作成した培地である。 【0038】 請求項9にかかわる方法は、請求項1乃至2の培地に、ヘチマ状に絡ませた繊維を、板状、棒状、管状、塊状にしたものを、いずれか1つ以上を内在させ、その一部を培地外に1ヶ所以上接続、或いは空気層に露出させ、この接続、露出部分から内部に水分、空気を送り込む方法である。 【0039】 培地の表面に溜まったり、表面を流下する水は、この繊維の接続、或いは空気層に露出させた部分から培地内部に、繊維を通って流入する。 【0040】 したがって、培地表面だけでなく、繊維が内部で培地と接触している部分からも水が浸み込むため、また、この繊維に一時的に水がプールされるので、土砂降りの時、通常流下してしまう雨水も、有効に取り込める。 【0041】 散水の場合も時間を短縮できるし、この部分から表面を濡らすことなく注水することができる。 【0042】 そして培地内に水が浸み込んでしまえば、空気層となる。 【0043】 請求項10にかかわるものは、請求項4乃至5の培地を得る工程において、請求項9の方法を用いて作成した培地である。 【0044】 請求項11にかかわるものは、請求項1、2、4、5、8、10の培地に、播種、挿し木、挿し芽、植栽のいずれか1つ以上を施し、植物を活着させたものである。 【0045】 そのために、請求項4、5、8、10の培地を得る工程においては、播種、挿し木、挿し芽、植栽用の穴を具備した培地に加工してあることが望ましい。 【0046】 この製品は緑化資材としてだけでなく、単独でも、組み合わせでも観賞に値する製品とすることも可能である。この場合培地の形状、色彩、据付方法(吊り下げ、壁掛け、積み重ねなど)に工夫を施せばより効果的である。 【0047】 請求項12にかかわる方法は、広い面積に、あらかじめ請求項1乃至2の培地を吹付けたり、塗付けた後、請求項3、4、5、8、10、11で得られたものを設置し、固定する工法である。 【0048】 基本培地AorBを吹付けたり、塗付けたりすることで、不陸を補正すること、基本培地が接着剤の役目を果たすこと、基本培地AorBが防草効果をもたらすことなどがある。 【0049】 もちろん、広い面積に、請求項3、4、5、8、10、11で得られたものを設置し、その隙間に請求項1乃至2の培地を吹付けたり、塗付けて固定することも可能である。 【発明を実施するための最良の形態】 【0050】 請求項1の基本培地Aを得る方法を実施の形態1として説明する。 【0051】 培地を使用する場所、植物の種類、緑化後の維持管理形態などによって、培地に要求される質が異なる。 【0052】 製紙スラッジには、その成分が培地に適しているものもあるが、要求される培地として適切とは限らない。そこで成分の違う2種以上の製紙スラッジをブレンドし、加水してよく混合し、求められる成分比、含水率、に調整する。 【0053】 このとき、求められるブレンドの構成が得られない場合もありうるが、原料パルプを泥状にして混入する事で解決できる。 【0054】 また、請求項4、8、10の培地に加工することをもって解決できる。請求項2の培地はこの方法に順じ、混合物を適宜に混入する。 【0055】 次に請求項3のポット苗を得る方法を実施の形態2として図を使い説明する。 【0056】 底面と上面が正方形で2面が開放され内側が空洞な図1で示す直方体1を連結した箱2を、図2のように透水性が良好な培地保持用の板3に置く。 【0057】 この中に基本培地AorB4を詰め、セル苗5を差込み軽く抑える。培地が少し乾いた段階(基本培地AorB4が収縮する)で連結した箱2を引き抜く。この直方体のサイズは植物の種類や、求められる苗のサイズによって変更する。 【0058】 また、この直方体は連結されていなくてもよい。培地保持用の板3は運搬に好都合な数が載るサイズがよい。苗が活着すれば出荷OKである。 【0059】 請求項4乃至5は成型後に水が遮断できる場所に保管すればよいので省略する。 【0060】 請求項6の培地は、基本培地AorBをスクリュー式の脱水機で脱水した時点でばらけた状態にあり、これを送風しながら撹拌すれば、毛羽立った数mmから10数mmの粒状のものが混じったもぐさ状のものが得られる。 【0061】 毛羽立っているので厳密には分けることが出来ないが、必要であれば篩いにかけ、大粒、中粒、小粒、粉末程度に分けることもできる。 【0062】 請求項7乃至10の実施の形態について、水平な屋上を実施の形態3−1、傾斜がある屋上を実施の形態3−2として図を使い述べる。 【0063】 実施の形態3−1 図3は請求項9の方法を示す段面の模式図である。水平な屋上の基盤6の上に通水、通気を兼ねた厚さ10mm程度の板状ヤシ繊維7を敷く。この上に基本培地AorB4を20mm程敷き均す。再度厚さ10mm程度の板状ヤシ繊維7を敷く。この板状ヤシ繊維7は一時的な貯水層であり、通常は空気層である。この上に基本培地AorB4を30mm程敷き均す。 【0064】 このとき、長さ30mm強、径20mm程度の棒状ヤシ繊維8を、板状ヤシ繊維7に接するように埋め込み接続する。図4はこれを上方から見た状態である。 【0065】 雨は基本培地AorB4の表面から浸み込む。浸み込むスピード以上の強さで降った雨は、棒状ヤシ繊維8を通り、基本培地AorB4内部の板状ヤシ繊維7に流れ込む。この雨水は板状ヤシ繊維7に接した基本培地AorB4から浸み込む。 【0066】 このシステムのため、短時間の豪雨の時、雨が内部まで吸水されず、流れ去ってしまうことが多々あることを防止し、どのような降り方でも、基本培地AorBの保水容量までを保水できる。 【0067】 図5は図3から抜き出した請求項7を満たす培地である。内部の板状ヤシ繊維7は接続も、露出もしていないが、この板状ヤシ繊維7のため、基本培地AorB4内部に重力水が滞留しにくいため過湿を抑制でき、また、空気層になるためここから酸素が根に供給される。 【0068】 図6は図3から抜き出した請求項9を満たす培地である。 【0069】 実施の形態3−2 図7は請求項9の方法を示す段面の模式図である。傾斜のある屋上の基盤6の上に通水、通気を兼ねた厚さ10mm程度の板状ヤシ繊維7を敷く。この上に基本培地AorB4を20mm程敷き均す。再度厚さ10mm程度の板状ヤシ繊維7を敷くが、この板状ヤシ繊維7は幅100cm程の帯状のものとし、長手方向が屋上の等高線に沿うように敷く。この上に基本培地AorB4を30mm程敷き均す。 【0070】 このとき高いほうから30cm程の位置で板状ヤシ繊維7を折り曲げ、端部が30mmほど浮くようにして、板状ヤシ繊維7を基本培地AorB4で挟むようにし、板状ヤシ繊維7の長手方向の端部の一方が露出するようにする。 【0071】 雨は基本培地AorB4の表面から浸み込む。浸み込むスピード以上の強さで降った雨は基本培地AorB4の表面を流下するが、この雨は等高線上に設けられた図8に示す板状ヤシ繊維7の端部の露出部分9から、内部の板状ヤシ繊維7を流下し、板状ヤシ繊維7から基本培地AorB4に浸み込む。 【0072】 このシステムのため、短時間の豪雨の時が内部まで吸水されず、流れ去ってしまうことが多々あることを防止し、どのような降り方でも、基本培地の保水容量までを保水できる。 【0073】 また、表面を流下する雨量も、速度も減少するので、培地が流亡することを抑制する効果もある。 【0074】 請求項11にかかわる実施の形態を基本培地AorB4を利用した場合を実施の形態4−1として、加圧乾燥培地を利用した場合を実施の形態4−2として説明する。 【0075】 実施の形態4−1は図9に示す10cm角ほどの基本培地AorB4の立方体10をつくり、図10のように直径3cmほどの球状のヤシ繊維11を中心よりやや上に埋め込みながら苗を植える。苗は好みの数だけ植える。基本培地AorB4の立方体10の上面の図11の位置から3箇所、表面からヤシ繊維まで穴12をあける。苗との関係で若干の移動はよい。 【0076】 この穴12は通気口であり潅水口でもある。また、球状のヤシ繊維11は空気層であるとともに、潅水時の一時的な水溜でもある。もちろん、1分ほど培地を水に浸してもよい。 【0077】 立方体を好みの形に(基本培地AorB4の継ぎ足しや削り取りも含み)成型したり、表面を着色してもよい。こうすれば器不要のいわゆる「鉢物」ができあがる。置物、壁掛け、吊り下げ、積み重ねなど設置方法も多様である。 【0078】 実施の形態4−2は厚さ3cmほどの30cm角の板状の加圧乾燥培地13を利用する。図12のように区切りその中心に径10mmほど、深さ20mmほどの穴12をあける。 【0079】 この穴12に、図13のように基本培地AorB4を詰め、播種、挿し芽、植栽などを施し発芽、発根などを促し、植物を活着させる。 【0080】 請求項12にかかわる実施の形態を、特開2005−80505雑草の繁茂を抑制する防草シートの効果を飛躍的に高め、その効果を持続させる方法、特願2004−285643既存の緑地、及び、今後創出する緑地の植生を人為的にコントロールする方法、特願2004−318649既存の草地を、他の種が優占する草地に変換する方法。におけるマットの代用として基本培地AorB4を利用し、敷き均した刈草をマットを浮かせる素材として、既存の草地をチガヤの草地に変換する場合を実施の形態5として説明する。 【0081】 まず、変換する既存の草地を慎重に、地際より刈り取る。この刈草を均一に敷き均した上に、基本培地AorB4を4cm程吹付けるなどして敷き均す。 【0082】 この基本培地AorB4にチガヤのポット苗を50cmピッチで埋め込んでいく。この基本培地AorB4は、マットとなり、敷き均した刈草がこのマットを浮かせることになり、埋土種子の発芽を殆ど抑制し、また、宿根からの発芽もかなり抑制する。この基本培地AorB4に埋め込むことが、苗を地面から浮かせて植えることになる。 【0083】 チガヤは既存培地AorB4の中と、土中に根や地下茎を伸長させ、やがて地下茎から発芽し面的に拡がっていく。 【図面の簡単な説明】 【0084】 【図1】内側が空洞な直方体。 【図2】ポット苗作成状況。 【図3】請求項9の方法を示す実施の形態3−1の方法の断面の模式図。 【図4】図3の平面図。 【図5】請求項8の培地。 【図6】請求項10の培地 【図7】請求項9の方法を示す実施の形態3−2の方法の断面の模式図。 【図8】図7の平面図。 【図9】基本培地AorB4の立方体。 【図10】球状ヤシ繊維埋め込んだ状況。 【図11】図10の平面図。 【図12】加圧乾燥培地。 【図13】図12の断面図 【符号の説明】 【0085】 1 内側が空洞な直方体。 2 連結した箱。 3 培地保持用の板。 4 基本培地AorB。 5 セル苗。 6 屋上の基盤。 7 板状ヤシ繊維。 8 棒状ヤシ繊維。 9 露出部分。 10 基本培地AorBの立方体。 11 球状ヤシ繊維。 12 穴。 13 加圧乾燥培地。
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| 【出願人】 |
【識別番号】303051086 【氏名又は名称】勝村 裕之
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| 【出願日】 |
平成17年8月31日(2005.8.31) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2007−60985(P2007−60985A) |
| 【公開日】 |
平成19年3月15日(2007.3.15) |
| 【出願番号】 |
特願2005−250913(P2005−250913) |
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