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【発明の名称】 穀物貯溜タンク
【発明者】 【氏名】梅原 順一

【要約】 【課題】貯溜穀物の重量負荷による破損などを引き起こすことなく、長期にわたり受圧板に安定的に振動を与えることができる振動発生装置を備えた穀物貯溜タンクを提供する。

【解決手段】スクリューコンベア3の上方部位に配設される受圧板8に、スクリューコンベア3の回転に連動させて振動を与えるための振動発生装置11を受圧板8の内側に備える。振動発生装置11は、受圧板8の内側中央部位において、収納タンク1の前後方向に配設される回転軸11aと、この回転軸11の正転と逆転とが繰り返される半回転運動により受圧板8を内側から叩く打撃部11bとを備えて構成されている。これにより、貯溜穀物Mの重量負荷を受けている受圧板8に無理な負荷応力などを掛けることなく、受圧板8に振動を与えて、貯溜穀物Mのブリッジ現象を解消するようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後方向に長く縦断面が略ホッパ形状を呈するタンクの最底部に、前後方向のスクリューコンベアを配設し、
かつ、前記スクリューコンベアの上方部位には該スクリューコンベアへの貯溜穀類の重量負荷を軽減するための受圧板を配設して、この受圧板と前記タンクの両側のホッパ底部との間に、前記スクリューコンベアへと前記貯溜穀物を流下させるための両側の流下口をそれぞれ備えて構成されている穀物貯溜タンクにおいて、
前記スクリューコンベアの回転に連動させて前記受圧板に振動を与えるための振動発生装置を前記受圧板の内側に備え、
前記振動発生装置は、少なくとも前記受圧板の内側中央部位において、前記タンクの前後方向に架橋状に配設される回転軸と、
この回転軸に配設されて、該回転軸の正転と逆転とが繰り返される半回転運動により前記受圧板を内側から突き上げるように叩く打撃部と、を備えていることを特徴とする穀類貯溜タンク。
【請求項2】
前記打撃部は、前記回転軸の軸方向に対して交差する方向で、前記受圧板の横断面方向に向けて前記回転軸に水平に取り付けられる支持部と、
この支持部の両側において、上方に向けて突出状に取り付けられる打部と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載の穀物貯溜タンク。
【請求項3】
前記打部は、耐久性と適宜の硬さを有する弾性部材またはばね部材などによって形成されていることを特徴とする請求項2に記載の穀物貯溜タンク。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバインなどによって田畑から収穫される米・麦などの穀物(穀粒)をタンク内に一時貯溜し、トラックなどに搭載されてライスセンターなどへと穀物を搬送する穀物貯溜タンクに係り、特に、タンクの最底部のスクリューコンベアによりタンク内の貯溜穀類をタンク外に送出し排出する際に、スクリューコンベアの上方部位の受圧板に振動を与えて、スクリューコンベアへと貯溜穀物を円滑に自然流下させるように構成されている穀物貯溜タンクの関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、タンクの最底部のスクリューコンベアによりタンク内の貯溜穀類をタンク外に送出し排出する際に、スクリューコンベアの上方部位に配設されている受圧板に振動を与えることで、タンク内の貯溜穀物のブリッジ現象を解消し、これにより、タンク内の貯溜穀物をスクリューコンベアへと円滑に自然流下させるように構成されている穀物貯溜タンク(グレンタンクとも称されている)は知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参考)。
【特許文献1】特開平6−343337号公報(段落番号0010及び図3参照)
【特許文献2】特開平7−8108号公報(段落番号0008及び図2参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2において開示されている穀物貯溜タンクは、スクリューコンベアの上方部位において、タンクの前後壁面の間にわたり配設される受圧板を、前後壁面に支軸を介して揺動自在に支持させ、この支軸にスクリューコンベアのスクリュー軸からの駆動力により正逆回転運動を繰り返し与えることにより、前記受圧板を前記支軸のまわりで揺動させるようにしている。
そのために、受圧板にはねじれが発生し、受圧板が長手方向に変形を起こす。或いは受圧板と支軸との溶接などによる接続部に金属疲労が発生して、短期間で故障してしまるなどの問題があった。
つまり、タンクの最底部のスクリューコンベアによりタンク内の貯溜穀類をタンク外に送出し排出する際には、タンク内に貯溜されている貯溜穀物の大きな重量負荷を受けている状態にある受圧板を支持する支軸に正転回動運度を与えて受圧板を振動させるように構成されている従来の穀物貯溜タンクにおいては、受圧板自体にねじれ変形が発生したり、受圧板と支軸との溶接などによる接合部などに金属疲労による破損が起こるなどの品質上の問題があり、そのために、短期間で修理が必要となるなどの維持管理に問題があった。
【0004】
そこで、本発明は、前記課題を解消するために創案されたものであり、貯溜穀物の重量負荷による破損などを引き起こすことなく、長期にわたり受圧板に安定的に振動を与えることができる振動発生装置を備えた穀物貯溜タンクを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するために、請求項1では、前後方向に長く縦断面が略ホッパ形状を呈するタンクの最底部に、前後方向のスクリューコンベアを配設し、かつ、前記スクリューコンベアの上方部位には該スクリューコンベアへの貯溜穀類の重量負荷を軽減するための受圧板を配設して、この受圧板と前記タンクの両側のホッパ底部との間に、前記スクリューコンベアへと前記貯溜穀物を流下させるための両側の流下口をそれぞれ備えて構成されている穀物貯溜タンクにおいて、
前記スクリューコンベアの回転に連動させて前記受圧板に振動を与えるための振動発生装置を前記受圧板の内側に備え、前記振動発生装置は、少なくとも前記受圧板の内側中央部位において、前記タンクの前後方向に架橋状に配設される回転軸と、この回転軸に配設されて、該回転軸の正転と逆転とが繰り返される半回転運動により前記受圧板を内側から叩く打撃部と、を備えていることを特徴とする。
【0006】
請求項1に記載の構成によれば、振動発生装置の打撃部により、受圧板を内側から叩くことで、受圧板に振動を与えることができるようにしたことで、タンク内の貯溜穀物の重量負荷を受けている受圧板に無理な負荷応力などを掛けることはない。これにより、受圧板が変形や破損するなどのおそれはなく、長期にわたり安定的に受圧板に振動を与えて、貯溜穀物のブリッジ現象を効果的に解消することができる。よって、品質の安定性と信頼性の向上が図れるなどの効果が期待できる。
【0007】
請求項2では、前記打撃部は、前記回転軸の軸方向に対して交差する方向で、前記受圧板の横断面方向に向けて前記回転軸に水平に取り付けられる支持部と、この支持部の両側において、上方に向けて突出状に取り付けられる打部と、を備えていることを特徴とする。
ここで、前記打部は、耐久性と適宜の硬さを有する弾性部材またはばね部材などによって形成されていることが好適なものとなる。
【0008】
請求項2に記載の構成によれば、請求項1に記載の作用に加えて、タンクの前後方向に配設される回転軸に対し、支持部を取り付け、この支持部に打部を備えるといった簡単な構造によって、回転軸の正転と逆転とが繰り返される半回転運動により、受圧板に振動を与えることができる。これにより、安価かつ容易に製作し提供することができる。そして、請求項3に記載のように構成することにより、受圧板に打撃による損傷などを与えることなく、しかも、打部自体の損傷などを防ぐことができ、その分、メンテナンス上において有利になる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の穀物貯溜タンクによれば、貯溜穀物の重量付加による破損などを引き起こすことなく、長期にわたり受圧板に安定的に振動を与えることができる。これにより、品質の安定性と信頼性の向上などが期待できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係る穀物貯溜タンクの実施形態を示す縦断側面図であり、図2は、同要部の拡大断面図である。
【0011】
≪穀物貯溜タンクの構成≫
穀物貯溜タンクAは、図1に示すように、縦断面が略ホッパ形状を呈する収納タンク1の最底部にその前後方向に延びる送出し路2を備えており、この送出し路2の溝方向全長にわたりスクリューコンベア3を回転架橋状に配設するとともに、送出し路2の送出し終端側には排出口部4を備えている。
【0012】
そして、収納タンク1を支持するように枠組み構成されている機枠5の底部にはモータ6が設置されており、このモータ6からの動力によりスクリューコンベア3を駆動回転させてその回転動力によって送出し路2に流下されて流れ込んだタンク内の貯溜穀物Mが、スクリューコンベア3の回転により送出し路2を移送されてその送出し終端側の排出口部4へと送り出されながら、該排出口部4に接続される搬出ホース26によってタンク外に排出されるように構成されている。
【0013】
≪収納タンクの構成≫
収納タンク1は、図1及び図2に示すように、前後方向に長く平面視が略矩形状に開口し、その前後短辺壁1−1を垂直壁とし、左右長辺壁1−2をその高さ方向上半部側を垂直壁とすると共に、下半部側を最底部に向けて漸次傾斜させたテーパー状のホッパ底部1aとしている。
これにより、収納タンク1に貯溜された貯留穀物Mは、図2に示すように、二点鎖線の状態からシャッター7を上昇させることによって、送出し路2に向けて自然に流下し,該送出し路2に流れ込むようにしている。
【0014】
≪送出し路の構成≫
送出し路2は、図1及び図2に示すように、収納タンク1の前後方向にわたる長さで縦断面が略樋形状に形成され、収納タンク1の左右ホッパ底部1aの下端にボルトなどの止め手段(図示省略)により取り付けてタンクの最底部に備えられる。
そして、送出し路2の送出終端側には、図1に示すように、排出口部4が備えられており、この排出口部4からタンクの後側短辺壁1−1に至る送出し路2の送出し始端部側にわたりスクリューコンベア3が回転架橋状に取り付けられることにより、送出し路2にスクリューコンベア3が配設されるようになっている。
【0015】
また、送出し路2の上方部位には、図1及び図2に示すように、受圧板8が、収容タンク1の前後短辺壁1−1の間にわたるように配設されており、この受圧板8によって、タンク内の貯溜穀物Mの自重負荷が送出し路2のスクリューコンベア3に直接掛らないようにして、スクリューコンベヤー3が大きな負荷を受けることなく円滑に回転し得るようにしている。
【0016】
ちなみに、スクリューコンベア3は、図1に示すように、タンクの短辺後壁1-1 から突出させたスクリュー軸3aの他端側を、機枠5の底部に設置されたモータ6に動力伝達機構を介して連繋させることにより、モータ6からの回転動力により駆動回転するようになっている。
動力伝達機構10は、モータ6の出力軸6aに取り付けられる小径プーリー10aと、スクリュー軸3aの取り付けられる大径プーリー10b、そして、この大径プーリー10bと小径プーリー10aとにわたり巻回されるVベルト10cとを備えて、モータ6の回転動力をスクリューコンベア3に回転動力を伝達するように構成されている(図4参照)。
【0017】
また、排出口部4は、図1に示すように、送出し路2の溝底などに開口された籾落下口4aと、この籾落下口4aの真下に位置して左右に首振り回動自在に備えられる接続部4bとを備え、この接続部4bに、コイルコンベア26aを内装する搬出ホース26の接続口具26bが接続されて、スクリューコンベア3により送出し路2を、その送出し終端部側へと送出されてくる貯溜穀物Mが、コイルコンベア26aにより搬出ホース26を移送されてタンク外に搬出されるようになっている。
【0018】
≪受圧板の構成≫
受圧板8は、図1及び図2に示すように、収納タンク1の前後短辺壁1−1の間にわたる長さに形成されている。そして、この受圧板8は、閉鎖された上半部(頂部)側を略山形形状とし、下半部側を下向き開口状に拡開させた縦断面が略逆向きU字状に形成されて、収納タンク1の前後短辺壁1−1にボルトなどの止め手段(図示省略)によって固着されることにより、スクリューコンベア3の上方部位において前後短辺壁1−1の間に架橋状に配設されるようになっている。
このようにして、受圧板8が配設されることにより、受圧板8の両側垂れ縁部8aと両側のホッパ底部1aとの間には、図2に示すように、貯溜穀物Mが送出し路2へと流下するための流下口9がそれぞれ形成されるようにしている。
【0019】
そして、両側の流下口9を開閉するためのシャッター7を上下動自在に配設することにより、ライスセンターなどへの運搬中などにおいて貯留穀物Mが送出し路2へと流下することを阻止するようにしている。
ここで、両側の流下口9のシャッター7による開閉とは、図2に示すように、流下口9を直接開閉するものではなく、両側の流下口9のそれぞれの内側(送出し路2側)において、流下口9を通過したタンク内の貯溜穀物Mが送出し路2へと流下しないように阻止すること(二点鎖線の状態)、そして、流下口9を通過した貯溜穀物Mを送出し路2へと流下させることを意味するものである。
【0020】
また、図1及び図2に示すように、受圧板8の内側に振動発生装置11が配設されており、受圧板8に振動を与える。これにより、タンク内の貯溜穀物Mのブリッジ現象を効果的に解消することができるようにしている。
【0021】
≪振動発生装置の構成≫
図3は、本実施形態に係る振動発生装置の打撃部を示す斜視図であり、図4は、同振動発生装置の連繋機構を示すタンクの側面図である。
振動発生装置11は、図1から図3に示すように、受圧板8の横断面方向の内側中央部位において収納タンク1の前後方向に配設される回転軸11aと、この回転軸11aに配設されて、該回転軸11aの繰り返される正逆回転運動により受圧板8を内側から叩く打撃部11bと、回転軸11aを、スクリューコンベア3のスクリュー軸3aに連繋させる連繋機構11cとを備えて構成されている。
【0022】
≪回転軸の構成≫
回転軸11aは、適宜の太さを有するパイプ材や棒材などによって収納タンク1の前後壁面1−1の間にわたる長さが形成されている。この回転軸11aは、図1及び図2に示すように、受圧板8の上半部側における両側の山形傾斜部8bの間において、収納タンク1の前後壁面1−1の間にわたり回転架橋状に配設される。
そして、回転軸11aは、軸方向における複数ヶ所に、図示例では2ヵ所に打撃部11bを備えており、この2箇所の打撃部11bによって受圧板8をその内側から叩き、該受圧板8に振動を与えるように形成されている。
【0023】
≪打撃部の構成≫
打撃部11bは、図2及び図3に示すように、回転軸11aの軸方向に対して交差する方向で、受圧板8の横断面方向に向けて回転軸11aに対して水平に取り付けられる支持部12と、この支持部12の両側において、上方に向けて突出状に取り付けられる打部13とを備えて構成されている。
【0024】
≪支持部の構成≫
支持部12は、図3に示すように、回転軸11aに対し、交差するように溶接などにより取り付けられる定着部材12aに、打部13を備えるブラケット部材12bがボルト・ナット14,15によって取り付けられるように構成されている。
そして、定着部材12a及びブラケット部材12bは、打部13が取り付けられる両側部分を、受圧板8の上半側における両側の山形傾斜部8bに対して略平行に沿うようにテーパー形状となし、これにより、受圧板8の両側の山形傾斜部8bの内側において、該山形傾斜部8bから離間させた状態で両側の打部13が配置されるようにしている(図2参照)。
つまり、支持部12の両側に配設される打部13は、回転軸11aの正転と逆転とが繰り返される半回転運動により、両側の山形傾斜部8bを内側から繰り返し交互に叩くことができるようにしている(図5参照)。
【0025】
また、定着部材12aに設けられているボルト孔16は、図2及び図3に示すように、上下の長孔形状に形成されている。これにより、定着部材12aに対するブラケット部材12bのボルト・ナット14,15による定着位置を上下方向に調節することによって、受圧板8を叩く打部13の当りを適宜変更することができるようにしている。
つまり、受圧板8を強く叩く、その叩きを抑えるなどの調節を行うことができるようにしている。
【0026】
また、ブラケット部材12bの両側のテーパー部17には、打部13を脱着可能に装着するための装着部18がそれぞれ形成されており、長年の使用において打部13が消耗した場合などには新規のものに簡単に交換することができるようにしている。
装着部18は、図3に示すように、短辺一側縁を開口させた平面視が略矩形形状に形成されており、その短辺開口から打部13を嵌め差し込むなどによって装着することができるようにしている。
【0027】
打部13は、図2及び図3に示すように、耐久性と適度の硬さを有する弾性部材またはばね部材などによって形成されている。図示例ではゴムや合成樹脂などの弾性部材を用いて、適宜の長さで下面が平らで、上方に半円形状に膨出させた略かまぼこ形状に形成されている。
また、打部13は、その長辺両側部に取付溝19が形成されていて、ブラケット部材12bの装着部18の長辺開口縁に対し、その短辺開口側から嵌め差し込むことによって装着、そして、引き抜くことで取り外すことができるようにしている。
【0028】
≪連繋機構の構成≫
連繋機構11cは、図4に示すように、スクリューコンベア3のスクリュー軸3aに取り付けられる小径プーリー20と、収納タンク1の後側短辺壁1−1に配設される大径プーリー21と、この大径プーリー21から小径プーリー20にわたり巻回されるVベル22とを備えている。
また、連繋機構11cは、大径プーリー21の回転中心部から離れた円周部位に連繋ボス23aを有する偏心回転部23と、この偏心回転部23の連繋ボス23aに一端側が枢着される第1のリンク24と、この第1リンク24の他端側に一端側が枢着されるとともに、他端側が回転軸11aに固着される第2のリンク25とを備えて構成されている。
【0029】
偏心回転部23は、適宜の直径を有する略円板形状に形成されて、大径プーリー21の回転部に取り付けられる。そして、偏心回転部23は、その回転中心部から離れた円周部位に連繋ボス23aを回転自在に備えており、この連繋ボス23aに第1リンク24の一端側が枢着されるように形成されている。
【0030】
第1のリンク24は、図4に示すように、第2のリンク25との協働で偏心回転部23と回転軸11aとを連繋することができる程度の長さを有する長尺に形成されている。第2のリンク25は、第1のリンク24の長さよりも半分程度の短尺に形成されている。
そして、第2のリンク25は、その他端側にリング部材25aを備えて、このリング部材25aによって回転軸11aに回転不動に固着されて連結されるようにしている。
【0031】
図5は、本実施形態に係る振動発生装置の動きを示す概略図である。
次に、以上のように構成された本実施形態に係る振動発生装置11を備えた穀物貯溜タンク1について簡単に説明する。
収納タンク1内の貯溜穀物Mをタンク外の送出し排出するに際して、図1に示すように、タンクの最底部の送出し路2の排出口部4に排出ホース26を接続した後に、モータ6を作動させると、スクリューコンベア3の回転ともに、スクリュー軸3aに連繋機構11cを介して連繋させた振動発生装置11の回転軸11aが、正転と逆転との半回転運動を繰り返す。
すると、回転軸11aに備えられている打撃部11bが、図5の(a)に示す状態から(b)に示す状態、そして(c)に示す状態とを繰り返すことで、打撃部11bの両側の打部13が受圧板8の両側の山形傾斜部8bを内側から繰り返し交互に叩く。これにより、受圧板8には効果的に振動が与えられる。
受圧板8に振動が与えられると、受圧板8周り貯溜穀物Mのブリッジ現象が解消され、シャッター7の上昇により開口された両側の流下口9から送出し路2へと貯溜穀物Mが円滑に自然流下されて送出し路2に流れ込む。
【0032】
以上のように構成された振動発生装置11を備える本実施形態の穀物貯溜タンクAによれば、受圧板8を内側から叩くことで、受圧板8に振動を与えるようにしたことで、タンク内の貯溜穀物Mの重量負荷を受けている受圧板8に無理な負荷応力などを掛けることはない。これにより、受圧板8が変形や破損するなどのおそれはなく、長期にわたり安定的に受圧板8に振動を与えて、貯溜穀物Mのブリッジ現象を効果的に解消することができる。よって、品質の安定性と信頼性の向上が図れるなどの効果が期待できる。
【0033】
また、収納タンク1の前後短辺壁1−1の間にわたる前後方向に配設される回転軸8に対し、支持部12を取り付け、この支持部12に打部13を備えるといった簡単な構造によって、回転軸11aの正転と逆転とが繰り返される半回転運動により、受圧板8に振動を与えることができる。これにより、安価かつ容易に製作し提供することができる。
また、打部13がゴムや合成樹脂などの弾性部材を形成されていることで、受圧板8に打撃による損傷などを与えることなく、しかも、打部13自体の損傷などを防いで、長期の使用が可能になるなどによって、メンテナンス上において有利になる。
【0034】
なお、本発明の実施形態の具体的な構成は、前記した実施形態に限られるものではなく、請求項1から請求項3に記載の本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計変更などがあっても本発明に含まれるものである。
例えば、振動発生装置11の回転軸11aに対し、打撃部11bを2ヶ所に限らず、2以上の3から5ヶ所などの複数ヶ所に配設することができる。
また、打撃部11bによる振動を受圧板8の長さ方向の全域にわたり均一に伝播発生させるために、受圧板8の内側に、突起やリブ、そして板材などの伝播手段をその長さ方向に設けることができる。
【0035】
また、前記した実施形態では、連繋機構11cによる動力の取り出しを、スクリューコンベア3のスクリュー軸3aから行うように構成しているが、モータ6の出力軸6aから取り出すように構成することもできる。
【0036】
さらに、振動発生装置11は、前記構成の穀物貯溜タンクAに限らず、田畑から米・麦などを収穫するコンバインにおいて、収穫した穀物を一時貯留するタンクのスクリューコンベアの上方部位に配設される受圧板を、その内側から叩いて振動を与えるための振動発生装置として使用することは勿論可能である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係る穀物貯溜タンクの実施形態を示す縦断側面図である。
【図2】図1のII−II線拡大断面図である。
【図3】本実施形態に係る振動発生装置の打撃部を示す要部の斜視図である。
【図4】本発明の穀物貯溜タンクの一部を拡大して側面図である。
【図5】本実施形態に係る振動発生装置の動きを示す概略図であり、(a)は、動作を開始する前の状態を示し、(b)は、一方の打部によって受圧板を叩いている状態を示し、(c)は、他方の打部によって受圧板を叩いている状態を示す。
【符号の説明】
【0038】
A 穀物潮流タンク
1 収納タンク
1a ホッパ底部
2 送出し路
3 スクリューコンベア
3a スクリュー軸
7 シャッター
8 受圧板
10 動力伝達機構
11 振動発生装置
11a 回転軸
11b 打撃部
11c 連繋機構
12 支持部
12a 定着部材
12b ブラケット部材
13 打部
【出願人】 【識別番号】000132828
【氏名又は名称】株式会社タイショー
【出願日】 平成18年5月23日(2006.5.23)
【代理人】 【識別番号】100109955
【弁理士】
【氏名又は名称】細井 貞行

【識別番号】100140154
【弁理士】
【氏名又は名称】岩▲崎▼ 孝治


【公開番号】 特開2007−312613(P2007−312613A)
【公開日】 平成19年12月6日(2007.12.6)
【出願番号】 特願2006−142615(P2006−142615)