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【発明の名称】 コンバインの四番樋
【発明者】 【氏名】上久保 宏治

【要約】 【課題】四番樋は従来から狭い箇所に配置されているため、取付作業を考慮して複数の部材に分割されており、取付作業に手間が掛かるという問題があった。また、四番樋の表面には凹凸があり、脱穀・選別作業時に発生する塵挨の溜り場になるという問題もあった。そこで、これらの現状を鑑み、取付作業を簡素化することができ、塵挨の溜り場を作らない四番樋を提供することを課題とする。

【解決手段】機体後部に排藁搬送装置10を具備するコンバイン50において、排藁搬送装置10の下方に配設される左側四番樋61と、中央四番樋62と、右側四番樋63からなるコンバイン50の四番樋60であって、中央四番樋62と左側四番樋61の分割面を、排藁搬送装置10に沿って形成し、かつ、左側四番樋61を、一体的に構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体後部に排藁搬送装置を具備するコンバインにおいて、
前記排藁搬送装置の下方に配設される左側四番樋と、
中央四番樋と、
右側四番樋からなるコンバインの四番樋であって、
前記中央四番樋と前記左側四番樋の分割面が、
前記排藁搬送装置に沿って形成され、かつ、
前記左側四番樋が、
一体的に構成されること、
を特徴とするコンバインの四番樋。
【請求項2】
前記左側四番樋の上面部が、
前記排藁搬送装置の排藁搬送面の高さと、
排藁の厚み分の距離を確保した高さに配設されること、
を特徴とする請求項1記載のコンバインの四番樋。
【請求項3】
前記左側四番樋の上面部が、
排藁ガイドと略同じ高さに配置されること、
を特徴とする請求項1または請求項2記載のコンバインの四番樋。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバインの四番樋の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、コンバインの機体後部に設けられる排藁搬送装置の下部には四番樋が配設され、排藁搬送装置により搬送された排藁とともに付着して搬送された穀粒が、落下して再び選別部へと戻されるように構成している。
そして、刈り取った穀稈が濡れている場合などに、四番樋上に落下した穀流が、鋼板製の四番樋の表面に付着して、うまく滑り落ちないという不具合があり、これを解消するために、四番樋の左側カバーおよび右側四番樋板を合成樹脂で一体成形にて構成して改善を行った技術が公開され、公知となっている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特許第3556901号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、四番樋は従来から狭い箇所に配置されているため、取付作業を考慮して複数の部材に分割されている。例えば、左側四番樋と、中央四番樋と、右側四番樋等の部位に分割される構成としている。さらに、左側四番樋を例にとると、左側四番樋が複数部材から構成されており、四番樋全体では部品点数が非常に多くなり、取付作業に手間が掛かるという問題があった。
また、前記左側四番樋には複数部材の分割面等に凹凸があり、脱穀・選別作業時に発生する塵挨の溜り場になるという問題もあった。
そこで本発明では、これらの現状を鑑み、取付作業を簡素化することができ、塵挨の溜り場を作らない四番樋を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0005】
即ち、請求項1においては、機体後部に排藁搬送装置を具備するコンバインにおいて、前記排藁搬送装置の下方に配設される左側四番樋と、中央四番樋と、右側四番樋からなるコンバインの四番樋であって、前記中央四番樋と前記左側四番樋の分割面が、前記排藁搬送装置に沿って形成され、かつ、前記左側四番樋が、一体的に構成されること、を特徴としたものである。
【0006】
請求項2においては、前記左側四番樋の上面部が、前記排藁搬送装置の排藁搬送面の高さと、排藁の厚み分の距離を確保した高さに配設されること、を特徴としたものである。
【0007】
請求項3においては、前記左側四番樋の上面部が、排藁ガイドと略同じ高さに配置されること、を特徴としたものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0009】
請求項1においては、四番樋の構成を簡単にすることができ、四番樋の組立作業を簡素化することができる。また、製造コストを低減できる。
【0010】
請求項2においては、搬送する排藁によって四番樋表面の塵挨を掃きとらせることができる。
【0011】
請求項3においては、排藁搬送装置の前端から後部まで、排藁を略同じ力で保持して後方へ搬送することができ、塵挨等を残すことなく後方へ搬送して排出でき、掃除の手間を軽減でき、詰まりを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に、発明の実施の形態について説明をする。
以下に、本発明に係るコンバイン50の全体構成について、図1または図2を用いて説明をする。
図1または図2に示す如く、コンバイン50は、クローラ式走行装置1上に機体フレーム2が載置され、該機体フレーム2前端に配設された刈取フレーム12には、引起し・刈取部3が昇降可能に配設されている。該引起し・刈取部3は前端に分草板4を突出して穀稈を分草し、その後部に引起しケース5を立設して該引起しケース5より突出したタイン6の回転により穀稈を引き起こし、前記分草板4後部に配設した刈刃7にて株元を刈り取るようにしている。
【0013】
刈り取られた穀稈は、下部搬送装置、上部搬送装置および縦搬送装置8にて後部へ搬送され、該縦搬送装置8の上端から株元側がフィードチェン9に受け継がれ、扱胴22等で構成される脱穀部20と選別部30等からなる脱穀装置内に穀稈が搬送される。そして、該フィードチェン9後端には排藁搬送チェン10aおよび穂先搬送装置10b等からなる排藁搬送装置10が配設され、該排藁搬送装置10後部下方には排藁カッター装置54、拡散コンベア等からなる排藁処理部11が形成され、排藁を切断して藁片にした後、拡散しながら圃場に均一放出し、或いは切断せずに放出するようにしている。
【0014】
また、前記脱穀部20側部には選別後の穀粒を貯留するグレンタンク13が配設され、該グレンタンク13前部には運転部14が配設されている。つまり、運転部14は進行方向機体右前方に配置されている。一方、グレンタンク13後部には排出オーガ15の縦オーガ15aが立設され、該縦オーガ15aを中心にして排出オーガ15及びグレンタンク13が側方へ回動可能とし、グレンタンク13を側方へ回動することにより本機内部側に配置した駆動系や油圧系のメンテナンスを容易にしている。
【0015】
そして、該グレンタンク13の底部には排出コンベア16が前後方向に配設され、該排出コンベア16の後部が縦オーガ15aの下部に連通されるとともに、該排出コンベア後部から前記排出オーガ15に動力が伝達されて、横排出オーガ15b先端の排出口15cよりトラック等へグレンタンク13内の穀粒を排出できるようにしている。更に、脱穀部20下方には、選別部30が配設され、脱穀部20から流下する穀粒や藁屑等から穀粒を選別し、精粒を前記グレンタンク13に搬送したり、藁屑等を機外に排出したり前記グレンタンク13に搬送するようにしている。
【0016】
また、前記グレンタンク13前方の運転部14下部にはエンジン51が配設され、コンバイン50の各部を駆動する動力源としている。
以上が、本発明に係るコンバイン50の全体構成についての説明である。
【0017】
次に、脱穀部20について図3を用いて説明する。
脱穀部20に形成された扱室21には、機体の前後方向に軸架された略円柱形状の扱胴22が設けられ、該扱胴22の外周面には扱歯22a・22a・・・が植設されている。そして、該扱胴22の下部周辺を覆うように半円形状の受網23が着脱可能に周設されている。一方、フィードチェン9により、穀桿の株元側が拘束されつつ、穀桿の先端側が扱胴22の下方に挿入されて穀稈が機体後方に搬送される。このとき、扱胴22の回転により脱粒が行われ、受網23から穀粒や藁屑等が漏下するようにしている。
【0018】
前記扱室21を被覆する扱室カバー21aの内周面には左右幅方向に送塵弁24が前後適宜間隔を開けて設けられ、上下方向の回動支点を中心に回動自在に枢支されている。そして、該送塵弁24を回動操作することにより、穀稈が扱室21内を移動する時間を穀稈の品種や穀稈の状態に合わせて調整することを可能としている。
【0019】
そして、前記扱胴22の後部の側方(グレンタンク13側、本実施例では機体進行方向右側)から後方には、処理室25が形成され、該処理室25内には略円柱形状に構成した送塵口処理胴26が扱胴22と平行となるように、扱胴22の後部の側方で前後方向に横架・軸支されている。また、扱胴22を覆って扱室21を形成する扱胴ケースの後部(右)側面、及び、送塵口処理胴26を覆って処理室25を形成する処理胴ケースの前部(左)側面には送塵口27が開口され、扱室21と処理室25が連通されている。そして、該送塵口処理胴26の下部周辺を覆うように半円形状の処理胴網28が周設されている。こうして、扱胴22で処理できなかった枝梗付着粒等の未処理物は、送塵口27より処理室25内に搬送されて処理され、前記処理胴網28に設けられた孔(網目)を通過して処理物のみが漏下するようにしている。
【0020】
また、送塵口処理胴26の後端部の外周面には前後に長い板体より成る羽体26aが固設されている。該羽体26aは、該送塵口処理胴26と一体的に回転し、送塵口処理胴26により処理室25後方まで搬送されてきた藁屑は該羽体26aの回転によって跳ね飛ばされ、送塵口処理胴26の下方に排出され、図示せぬガイド板によって機体外部に案内される。
【0021】
前記処理胴網28の下方には、送塵搬送コンベア29が前後方向に軸架されている。送塵搬送コンベア29はスクリュー式のコンベアであり、該送塵搬送コンベア29によって、処理胴網28に設けられた孔(網目)を通過して下方に落下してきた処理物は、機体前方(すなわち、送塵口処理胴26の搬送方向とは逆の方向)に向かって搬送されて、送塵搬送コンベア29前端に設けられた排塵口29aより選別部30に再投入される。
【0022】
そして、前記扱胴22の後方には出口仕切板52が配設され、該出口仕切板52の下部であって扱胴受網23の延長線上後方には篩分装置53が配設されて、稈切れの防止が図られている。
以上が、脱穀部20についての説明である。
【0023】
次に、選別部30について、図3を用いて説明する。
選別部30においては、揺動選別装置31による揺動選別と唐箕32による風選別とが行われ、一番物と二番物と藁屑等に分別される。
【0024】
揺動選別装置31は機枠33内に収納される。揺動選別装置31の前端部は扱胴22の前端部の下方まで延出され、揺動選別装置31の後端部は送塵口処理胴26後端部の下方まで延出されるように揺動選別装置31の前後長さが定められている。そして、揺動選別装置31前下部には図示せぬ揺動軸が設けられるとともに、後部には揺動駆動機構34が設けられ、揺動駆動機構34によって揺動選別装置31が機枠33に対して揺動するように構成されている。
【0025】
揺動選別装置31の前部には前流穀板35が設けられるとともに、該前流穀板35の後下方に後流穀板36が設けられる。該前後の流穀板35・36は板状の部材を波形に成形したものであり、受網23を通過した処理物(穀粒および藁屑等との混合物)は前後の流穀板35・36上に落下し、揺動選別装置31の揺動により機体後方に搬送される。そして、前記後流穀板36後部には、第二選別部である網状のグレンシーブ37が連設されるとともに、該グレンシーブ37と前記後流穀板36の上方、かつ前流穀板35の後方には、第一選別部であるチャフシーブ38が被装されている。チャフシーブ38の後方には、ストローラック39が配設される。
【0026】
前記チャフシーブ38は複数のチャフフィン38a・38a・・・から構成され、投入される処理物の量に応じてチャフフィン38a・38a・・・の開度を調節することが可能としている。そして、チャフフィン38a・38a・・・の角度が変更され、チャフフィン38a・38a・・・の傾斜角を大(立てる)とさせるとき、チャフシーブ38の開度を大として穀粒の漏下量を増大させ、各チャフフィン38a・38a・・・の傾斜角を小(寝かせる)とさせるときチャフシーブ38の開度を小として穀粒の漏下量を減少させるように構成している。
【0027】
こうして、穀粒および細かい藁屑はチャフシーブ38を通過して下方に落下し、チャフシーブ38の開口よりも大きい藁屑等は後方に搬送される。このとき、チャフシーブ38とグレンシーブ37との間には唐箕32により選別部30の前方から後方への気流が発生しており、細かい藁屑の一部は後方に吹き飛ばされて穀粒と分離される。
【0028】
また、前記揺動選別装置31の前流穀板35後部下方かつ後流穀板36前部下方に唐箕32が配置され、チャフシーブ38やグレンシーブ37に選別風を送風するようにしている。さらに、一番コンベア41と二番コンベア42との間にも副圧送ファンであるセカンドファン43が設けられて選別風を送風し、唐箕32による選別風の風力が弱まる選別部30後部においても風選別による選別性能が低下しないようにしている。
【0029】
そして、揺動選別装置31の後端部近傍には、上部のファンケーシング55と下部の下案内板56で被装された吸引ファン40が全幅に横設され、前記唐箕32、セカンドファン43から供給される選別風の流れに乗ってきた塵埃や脱穀時に発生する塵埃等を、該吸引ファン40により吸引して機外へと排出するようにしている。
【0030】
また、図3に示すように、前記揺動選別装置31下方の前後途中位置には、左右方向に一番コンベア41と二番コンベア42とが横設される。一番コンベア41と二番コンベア42との位置関係は、一番コンベア41が唐箕32に近い側(機枠33の前部)、二番コンベア42が唐箕32から遠い側(機枠33の後部)となる。
【0031】
一番コンベア41の右端部にはその長手方向(搬送方向)が略上下方向となるように設けられた揚穀コンベア44が連結され、該揚穀コンベア44の上端はグレンタンク13内と連通している。
【0032】
選別部30内に投入され、前流穀板35上に漏下された穀粒、枝梗付着粒、未熟穀粒および細かい藁屑等の混合物は、チャフシーブ38上に漏下される過程で唐箕32により発生する選別部30の前方から後方への気流により、細かい藁屑の一部が後方へ吹き飛ばされる。チャフシーブ38上に漏下した穀粒、枝梗付着粒、未熟穀粒および細かい藁屑等の混合物は、揺動選別装置31の揺動により、後方に搬送される、このとき、穀粒、未熟穀粒、枝梗付着粒および細かい藁屑等はチャフシーブ38の開口部より下方に落下し、大きい藁屑はチャフシーブ38後方まで搬送され、ストローラック39を経て機外に排出される。
【0033】
チャフシーブ38の開口部より下方に落下した穀粒、未熟穀粒、枝梗付着粒および細かい藁屑等は後流穀板36およびグレンシーブ37上に漏下される。このときにも唐箕32からの選別風により、細かい藁屑の一部は後方に吹き飛ばされて分離される。
【0034】
グレンシーブ37上に漏下された穀粒、未熟穀粒、枝梗付着粒および細かい藁屑等のうち、穀粒、未熟穀粒、細かい藁屑等はグレンシーブ37を通過して下方に落下する。このとき、重量が大きい穀粒(一番)は一番回収部46(流穀板45の後方に設けられた選別部30底面の窪みであり、一番コンベア41が収容されている)に回収され、一番コンベア41から揚穀コンベア44を経て、グレンタンク13に搬送される。
【0035】
一方、重量が小さい未熟穀粒や細かい藁屑の一部や穂切り粒や穀粒等が混じった未処理粒は、唐箕32からの選別風により後方に吹き飛ばされ、二番回収部47(一番回収部46の後方に設けられた選別部30底面の窪みであり、二番コンベア42が収容されている)に回収され、二番コンベア42から二番還元コンベア48を経て、枝梗処理胴49に搬送され、該枝梗処理胴49により枝梗が除去された後、前流穀板35上(またはチャフシーブ38上)に再投入される。
以上が、選別部30についての説明である。
【0036】
次に、本発明の要旨である四番樋60について、図3乃至図8を用いて説明する。
図3または図4に示す如く、排藁搬送装置10の下方には、四番樋60が配設されている。このとき、後述する左側四番樋61と中央四番樋62の分割面が、排藁搬送装置10に沿って平行となるように構成している。
四番樋60上には、上部の排藁搬送装置10により搬送されるときに排藁に付着し残されていた穀粒が落下し、集められるように構成されている。
そして、四番樋60上に集められた穀粒は、四番樋60下部に位置する篩分装置53付近に落下し、再度選別部30に送られて選別されるようにしている。
【0037】
図5に示す如く、四番樋60は、大きく分けて左側四番樋61と、中央四番樋62と、右側四番樋63の3つの部材で構成されている。これらの部材61・62・63は鋼板製の部材で構成されている。
図6に示す如く、左側四番樋61は、1枚の鋼板を折り曲げ加工し箱状に構成される一体的な部材であり、上面部61aおよび61bには折り目の他には凹凸を有しない構成としている。
そして、左側四番樋61は、上面部61aおよび61bを前下がりに前傾させて機体フレーム2および隣り合う中央四番樋62等に固設されている。
【0038】
また、図5乃至図8に示す如く、中央四番樋62は、排藁搬送装置10通過部の切込み部を有する平面視略台形状の中央第一部材62aと、右側四番樋63と接する平面視略「フ」の字形状の中央第二部材62bと、穀粒の落とし込み部の傾斜を形成する平面視略「く」の字形状の第3部材62cと、左側四番樋61との間の隙間を塞ぐ平面視略台形状の中央第四部材62d等により構成されている。そして、機体フレーム2や隣接する各四番樋61・63等に固設されている。
中央四番樋62は、中央第一部材62aと中央第二部材62bが接する接線部は谷折部を形成し、穀粒が該接線部に集まるように構成している。また、各部材62a・62bは前下がりに前傾させて配設されているため、穀粒が中央第三部材62c側へ滑り落ちるように構成している。
そして、中央第三部材62cが、中央第一部材62aおよび中央第二部材62bと接する接線部は山折部を形成し、中央第三部材62cの傾斜を大きくして、中央第三部材62cに到達した穀粒が滑り落ちやすいように構成している。
【0039】
また、図5乃至図8に示す如く、右側四番樋63は、中央四番樋62と接する平面視略三角形状の右側第一部材63aと、平面視略ホームベース形状の右側第二部材63b等により構成されている。そして、機体フレーム2や隣接する中央四番樋62等に固設されている。
右側四番樋63は、右側第一部材63aと中央四番樋62が接する接線部は谷折部を形成し、右側第一部材63a上に落下した穀粒が、中央四番樋62側に滑り落ちて集められるように構成している。また、右側第一部材63aと右側第二部材63bが接する接線部は山折部を形成しており、排藁搬送装置10下流部から右側第二部材63b上に落下した排藁等が排藁処理部11側に滑り落ちるように構成している。
【0040】
また、図7に示す如く、前記左側四番樋61は、排藁搬送チェン10aの下側搬送面に比して、排藁の厚み(図7中の寸法A)を考慮した分下方に配設されている。
また、前記図7中の寸法Aは、搬送下流側に至るにつれて小さくなるように構成しており、排藁による左側四番樋61に対する押圧力が徐々に強くなるようにしている。
このため、排藁が排藁搬送チェン10aに挟持されて搬送されると、該排藁の株元部が、左側四番樋61の上面部61a・61bを徐々に強い押圧力によって掃きとるようになり、効果的に塵挨が除去されるように構成している。
これにより、排藁から脱落する藁屑や塵挨等が排藁によって掃きとられていくため、塵挨の溜まることが防止できる。
また前述の通り、左側四番樋61の上面は、凹凸部を有しない構成であるため、掃きとりの障害となるものがなく、効果的に上面部61a・61bの掃きとりが行われる。
また、図7に示すように、排藁搬送チェン10aに対向して、排藁搬送装置10の下方に配置される排藁ガイド17と略同じ高に中央第一部材62aが配置されて、排藁の株元を排藁搬送チェン10aと排藁ガイド17により挟持して、斜め後方へ搬送するようにしている。こうして、排藁の株元が略同じ挟持力で挟持されながら浮き上がることなく略同じ高さのまま後方へ搬送され、藁屑や塵挨等が四番樋上に残ることなく排出される。
【0041】
以上の説明に示す如く、機体後部に排藁搬送装置10を具備するコンバイン50において、排藁搬送装置10の下方に配設される左側四番樋61と、中央四番樋62と、右側四番樋63からなるコンバイン50の四番樋60であって、中央四番樋62と左側四番樋61の分割面が、排藁搬送装置10に沿って形成され、かつ、左側四番樋61が、一体的に構成されている。
これにより、四番樋の構成を簡単にすることができ、四番樋の組立作業を簡素化することができるのである。また、製造コストを低減できるのである。
【0042】
また、左側四番樋61の上面部61a・61bが、排藁搬送装置10の排藁搬送面の高さと、排藁の厚み分の距離を確保した高さに配設される構成としている。
これにより、搬送する排藁によって四番樋表面の塵挨を掃きとらせることができるのである。
【0043】
また、左側四番樋61の上面部61a・61bが、排藁ガイド17と略同じ高さに配置する構成としている。
これにより、排藁搬送装置10の前端から後部まで、排藁を略同じ力で保持して後方へ搬送することができ、塵挨等を残すことなく後方へ搬送して排出でき、掃除の手間を軽減でき、詰まりを防止できるのである。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の一実施例に係るコンバインの全体的な構成を示した左側面図。
【図2】同じく平面図。
【図3】コンバインの脱穀部および選別部の部分的な詳細を示した左側面断面図。
【図4】四番樋の全体的な構成を示した平面図。
【図5】四番樋単体の構成をしめした平面図。
【図6】左側四番樋の展開図。
【図7】四番樋全体の構成を示した左側面図。
【図8】同じく背面図。
【符号の説明】
【0045】
10 排藁搬送装置
50 コンバイン
60 四番樋
61 左側四番樋
62 中央四番樋
63 右側四番樋
【出願人】 【識別番号】000006781
【氏名又は名称】ヤンマー株式会社
【出願日】 平成18年3月10日(2006.3.10)
【代理人】 【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎


【公開番号】 特開2007−236340(P2007−236340A)
【公開日】 平成19年9月20日(2007.9.20)
【出願番号】 特願2006−65976(P2006−65976)