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【発明の名称】 コンバイン
【発明者】 【氏名】宮本 宗徳

【氏名】乙倉 進

【要約】 【課題】二番樋における二番流穀板への二番物の付着を有効に防止しつつ、該二番樋の内部への外部からのアクセス容易化を図り得る構造簡単なコンバインを提供する。

【解決手段】二番樋本体における二番後方側傾斜板の後端部を、背面視において揺動選別機構との間にスペースが存在するような位置で終焉させる。背面視において前記スペースを覆うように前端側が前記二番後方側傾斜板の内面に載置され且つ後端側が該二番後方側傾斜板を超えて後斜め上方へ延びる二番流穀板であって、前記二番樋本体に対してフリーな状態で前記揺動選別機構に脱着可能に支持された二番流穀板を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
刈り取られた穀稈を脱穀する脱穀部と、前記脱穀部によって脱穀された脱穀物から穀粒を選別する揺動選別機構を含む選別部と、前記選別部によって選別処理された一番物及び二番物をそれぞれ集約し得るように前記揺動選別機構の下方において前後に並設された側面視凹状の一番樋及び二番樋とを備えたコンバインであって、
前記二番樋は、側面視において後方へ行くに従って下方に位置するように傾斜された二番前方側傾斜板及び前記二番前方側傾斜板より後方側に位置し且つ側面視において後方へ行くに従って上方に位置するように傾斜された二番後方側傾斜板を一体的に有する二番樋本体を備え、
前記二番後方側傾斜板の後端部は、背面視において前記揺動選別機構との間にスペースが存在するような位置で終焉しており、
前記二番樋は、さらに、背面視において前記スペースの少なくとも一部を覆うように前端側が前記二番後方側傾斜板の内面に載置され且つ後端側が該二番後方側傾斜板を超えて後斜め上方へ延びる二番流穀板であって、前記二番樋本体に対してフリーな状態で前記揺動選別機構に脱着可能に支持された二番流穀板を備えていることを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記揺動選別機構は、左右一対の揺動側板と、前記一番樋の上方に位置するように前記左右一対の揺動側板の間に配設された第1揺動選別部と、前記第1揺動選別部の後方において前記左右一対の揺動側板の間に配設された第2揺動選別部と、前記二番樋によって画される二番集約空間内において前記左右一対の揺動側板の間を連結する支持部材とを備え、前記第2揺動選別部の後方が開放されるように構成されており、
前記二番流穀板は略平板状部材によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。
【請求項3】
前記第1及び第2揺動選別部は、それぞれ、チャフシーブ機構及びストローラック機構であることを特徴とする請求項2に記載のコンバイン。
【請求項4】
前記第1及び第2揺動選別部は、それぞれ、第1チャフシーブ機構及び第2チャフシーブ機構であることを特徴とする請求項2に記載のコンバイン。
【請求項5】
前記二番流穀板は、背面視において後端部が前記第2揺動選別部とオーバーラップするように構成されていることを特徴とする請求項2から4の何れかに記載のコンバイン。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバインに関し、詳しくは、二番樋における二番流穀板に関する。
【背景技術】
【0002】
コンバインは、穀稈を刈り取る刈取部と、該刈取部によって刈り取った穀稈を脱穀する脱穀部と、該脱穀部によって脱穀した脱穀物から穀粒を選別する選別部と、前記選別部によって選別処理された一番物及び二番物をそれぞれ集約させる一番樋及び二番樋とを備えている。
【0003】
前記選別部は、脱穀物から穀粒を揺動選別する揺動選別機構を備えている。
前記一番樋は、前記揺動選別機構のうちの車輌前方側に位置する部分から下方へ落下する穀粒を一番物として集約させるように配置されており、該一番物は一番コンベア及び揚穀コンベアを介してグレンタンク内に収容される。
【0004】
これに対し、前記二番樋は、側面視において後方へ行くに従って下方に位置するように傾斜された二番前方側傾斜板及び前記二番前方側傾斜板より後方側に位置し且つ側面視において後方へ行くに従って上方に位置するように傾斜された二番後方側傾斜板を一体的に有する側面視凹状の二番樋本体を備えており、前記揺動選別機構の車輌後方側に位置する部分から下方へ落下する穀粒を二番物として集約させるように構成されている。
より詳しくは、前記二番樋は、前記二番後方側傾斜板と一体又は別体とされた二番流穀板をさらに有しており、該二番流穀板によって前記揺動選別機構から流下する二番物が機外へ排出されることを防止し得るようになっている。
【0005】
ところで、前記二番樋には、枝梗付き穀粒や穂切れ粒等を含む二番物が集約されるが、斯かる二番物は前記二番樋の内周面に付着し易い。特に、刈り取られた穀稈が湿気を含んでいる場合には、その傾向が顕著になる。従って、該二番樋は容易に掃除可能であることが望ましい。
【0006】
斯かる観点に関し、例えば、下記特許文献1には、前記二番樋本体とは別体とされた二番流穀板を、該二番樋本体及び吸引ファンカバーに対して着脱可能に連結した構成が記載されている。
この従来技術に記載の構成は、前記二番流穀板を取り外すことにより、前記二番樋の内周面に後方から容易にアクセス可能となる点で有効であるが、前記二番流穀板が固定設置されている為、前記揺動選別機構から流下する二番物が該二番流穀板の内周面に付着し易いという問題があった。
【特許文献1】特開2005−6582号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記従来技術に鑑みなされたものであり、二番物を集約する二番樋を備えたコンバインであって、該二番樋における二番流穀板への二番物の付着を有効に防止しつつ、該二番樋の内部への外部からのアクセス容易化を図り得る構造簡単なコンバインの提供を、一の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記目的を達成するために、刈り取られた穀稈を脱穀する脱穀部と、前記脱穀部によって脱穀された脱穀物から穀粒を選別する揺動選別機構を含む選別部と、前記選別部によって選別処理された一番物及び二番物をそれぞれ集約し得るように前記揺動選別機構の下方において前後に並設された側面視凹状の一番樋及び二番樋とを備えたコンバインであって、前記二番樋は、側面視において後方へ行くに従って下方に位置するように傾斜された二番前方側傾斜板及び前記二番前方側傾斜板より後方側に位置し且つ側面視において後方へ行くに従って上方に位置するように傾斜された二番後方側傾斜板を一体的に有する二番樋本体を備え、前記二番後方側傾斜板の後端部は、背面視において前記揺動選別機構との間にスペースが存在するような位置で終焉しており、前記二番樋は、さらに、背面視において前記スペースの少なくとも一部を覆うように前端側が前記二番後方側傾斜板の内面に載置され且つ後端側が該二番後方側傾斜板を超えて後斜め上方へ延びる二番流穀板であって、前記二番樋本体に対してフリーな状態で前記揺動選別機構に脱着可能に支持された二番流穀板を備えたコンバインを提供する。
【0009】
前記揺動選別機構は、左右一対の揺動側板と、前記一番樋の上方に位置するように前記左右一対の揺動側板の間に配設された第1揺動選別部と、前記第1揺動選別部の後方に位置するように前記左右一対の揺動側板の間に配設された第2揺動選別部と、前記二番樋によって画される二番集約空間内において前記左右一対の揺動側板の間を連結する支持部材とを備え、前記第2揺動選別部の後方が開放されるように構成されている態様においては、好ましくは、前記二番流穀板は略平板状部材によって形成され得る。
【0010】
一態様においては、前記第1及び第2揺動選別部は、それぞれ、チャフシーブ機構及びストローラック機構とされる。
他態様においては、前記第1及び第2揺動選別部は、それぞれ、第1チャフシーブ機構及び第2チャフシーブ機構とされる。
【0011】
好ましくは、前記二番流穀板は、背面視において後端部が前記第2揺動選別部とオーバーラップするように構成され得る。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、二番樋本体における二番後方側傾斜板の後端部を、背面視において揺動選別機構との間にスペースが存在するような位置で終焉させると共に、背面視において前記スペースの少なくとも一部を覆うように前端側が前記二番後方側傾斜板の内面に載置され且つ後端側が該二番後方側傾斜板を超えて後斜め上方へ延びる二番流穀板を、前記二番樋本体に対してフリーな状態で前記揺動選別機構に脱着可能に支持させるように構成したので、前記二番流穀板を無理な急傾斜状とすることなく二番物の流下性を維持することができる。さらに、前記二番流穀板を取り外すことで、前記二番樋の内部にアクセスすることができ、該二番樋内部の掃除等のメンテナンス性を向上させることができる。
【0013】
前記揺動選別機構を、二番集約空間内において左右一対の揺動側板の間を連結する支持部材を備え、後方が開放されるように構成すると共に、前記二番流穀板を略平板状部材によって形成すれば、該揺動選別機構の強度を維持しつつ、該二番流穀板の脱着を極めて容易に行うことができる。
【0014】
又、前記二番流穀板の後端部が、背面視において揺動選別機構の後端部とオーバーラップするように構成すれば、該二番流穀板の装着状態においては前記スペースの全てを実質的に覆うことができる。従って、選別風によって飛散する二番物が機外に排出されることを有効に防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、添付図面を参照しつつ説明する。
図1〜図3に、それぞれ、本発明の一実施形態が適用されたコンバイン1の斜視図,側面図及び正面図を示す。
又、図4に、前記コンバイン1の伝動模式図を示す。
【0016】
図1〜図4に示すように、前記コンバイン1は、本機フレーム2と、前記本機フレーム2に支持された駆動源9と、前記本機フレーム2に連結された左右一対のクローラ式走行装置10と、前記駆動源9からの回転動力を変速して前記一対のクローラ式走行装置10へ出力するトランスミッション3と、前記本機フレーム2の前方において該本機フレーム2に昇降可能に支持された刈取・搬送装置30と、前記刈取・搬送装置30によって刈り取られた穀稈を前記本機フレーム2の左側方において後方へ搬送するフィードチェーン装置20と、前記フィードチェーン装置20によって搬送される穀稈に対して脱穀処理を行う脱穀部110及び該脱穀部によって脱穀された脱穀物から穀粒を選別する選別部200を含む脱穀選別装置100と、前記本機フレーム2の右前方部分に配設された運転席5と、前記脱穀選別装置100によって選別された穀粒を収容するグレンタンク6であって、前記運転席5の後方に配設されたグレンタンク6と、前記フィードチェーン装置20から脱穀後の排藁を受け継ぎ、該排藁を後方へ搬送する排藁搬送装置40と、前記排藁搬送装置40によって車輌後方側へ搬送された排藁を切断する排藁切断装置50とを備えている。
【0017】
前記刈取・搬送装置30は、穀稈を刈り取る刈取部31と、該刈取部31によって刈り取られた穀稈を前記フィードチェーン装置20へ搬送する搬送部36とを備えている。
前記刈取部31は、引起ケース及び引起タインを含む引起機構32と、前記引起ケースの下方部から前方へ突出された分草板33と、前記引起ケースの後方に配設された刈刃34とを有している。
前記搬送部36は、上部搬送機構及び縦搬送機構を含み、刈り取られた穀稈の株元を前記フィードチェーン装置20へ受け継ぐように構成されている。
【0018】
前記脱穀選別装置100は、前記フィードチェーン装置20によって後方へ搬送される穀稈に対して脱穀処理を行う前記脱穀部110と、該脱穀部110の下方に配設され、該脱穀部110によって脱穀され且つ流下する脱穀物から穀粒を選別する前記選別部200とを備えている。
【0019】
図5に、左側板を取り外した状態の前記コンバイン1の側面図を示す。
図4及び図5に示すように、前記脱穀部110は、脱穀機枠によって画される扱室120と、該扱室120内において車輌前後方向に沿った回転軸回りに回転駆動される扱胴130と、該扱胴130の下方に配設された扱胴受網(図示せず)とを備えている。
【0020】
前記選別部200は、揺動軸201(図4参照)の回転に伴って揺動されることで比重選別を行う揺動選別機構210と、前記揺動選別機構210に対して選別風を送出し且つ該選別風を機外に排出する風選別機構300とを有している。
なお、該選別部200の詳細構成については後述する。
【0021】
前記フィードチェーン装置20は、穀稈の穂先が前記扱胴130によって脱穀処理される状態で、該穀稈を後方へ搬送するように構成されている。
前記グレンタンク6は、前記脱穀装置100によって選別され且つ下記一番樋400に集約された一番物を貯留するように構成されている。
詳しくは、前記一番樋400に集約された一番穀粒は、一番搬送コンベア11及び揚穀コンベア12(図4参照)を介して、前記グレンタンク6内に搬入される。
なお、該グレンタンク6内に貯留された穀粒は、図1〜図4に示すように、該グレンタンク6の底部に設けられた下部コンベア6aと、該下部コンベア6aから穀粒を受け継いで上方へ搬送するように縦排出オーガ7内に内挿された縦コンベア6bと、前記縦コンベア6bから穀粒を受け継ぐように横排出オーガ8に内挿された排出コンベア6cとを介して、外部に排出されるようになっている。
【0022】
前記排藁搬送装置40は、図4に示すように、前記扱胴130を駆動する扱胴駆動軸131を介して伝達される動力によって駆動され、前記フィードチェーン装置20から排藁の株元を受け継ぐ株元搬送チェーン機構41と、前記株元搬送チェーン機構41より車輌前方側において該株元搬送チェーン機構41と略平行に配設され、該株元搬送チェーン機構41と同期駆動された状態で排藁の穂先側を搬送する補助搬送機構41とを有している。
【0023】
前記排藁切断装置50は、図5に示すように、軸線が車輌幅方向に沿うように配設され且つ外周面に第1切断刃が設けられた第1カッター軸51と、前記第1カッター軸51より車輌後方側において軸線が車輌幅方向に沿うように配設され且つ外周面に第2切断刃が設けられた第2カッター軸52とを有している。
前記第1カッター軸51は、下記唐箕ファン310を駆動する唐箕ファン用駆動軸311から無端伝動機構60を介して伝達される動力によって車輌側面視において時計回りに回転するようになっている(図4参照)。
前記第2カッター軸52は、前記第1カッター軸51からギヤ伝動機構を介して伝達される動力によって車輌側面視において反時計回りに回転するようになっている。
なお、前記無端帯伝動機構60は、図4に示すように、前記第1カッター軸61の他に、前記一番コンベア11,下記二番コンベア15及び下記吸引ファン500へも唐箕ファン用駆動軸311から動力を伝達するように構成されている。
【0024】
ここで、前記選別部200について説明する。
前記選別部200は、図5に示すように、前記揺動軸201(図4参照)の回転に伴って揺動することで、前記脱穀部110によって脱穀された脱穀部に対して比重選別を行う揺動選別機構210と、前記揺動選別機構210に対して選別風を送出する風選別機構300と、前記揺動選別機構210の下方に位置に配設された一番樋400と、前記揺動選別機構210の下方で且つ前記一番樋400の後方に配設された二番樋450とを有している。
【0025】
前記揺動選別機構210は、左右一対の揺動側板211a,211bと、前記脱穀部110から流下される脱穀物を受け止めるように前記一対の揺動側板211の間に配設されたフィードパン220と、前記脱穀部110から流下する脱穀物及び前記フィードパン220から送られてくる脱穀物を受け、該脱穀物から穀粒を揺動選別するように前記一対の揺動側板211の間に配設された第1揺動選別部230と、前記第1揺動選別部230の後方に直列配置するように前記一対の揺動側板211の間に配設された第2揺動選別部240とを有している。
【0026】
前記左右の揺動側板211a,211bは、それぞれ、前記揺動選別機構210の車輌前後方向略全域に亘って延びる側壁本体212と、該側壁本体212の後端部下方に溶接等によって一体化された補助側壁213とを有している。
なお、図5においては、前記揺動選別機構210の内部構造を明らかにする為に、左側の揺動側壁211aにおける側壁本体212を削除している。
【0027】
前記フィードパン220は、前記脱穀部110から流下される脱穀物を車輌幅方向に拡散させつつ、前記第1揺動選別部230へ向けて車輌後方側へ搬送するように構成されている。
具体的には、該フィードパン220は上面が波状に形成された板体とされている。
【0028】
図6に、前記第1及び第2揺動選別部230,240近傍の拡大側面図を示す。なお、図6においては、前記左側の揺動側板211aを省略している。
図5及び図6に示すように、前記第1揺動選別部230は、前記脱穀部110から流下する脱穀物及び前記フィードパン220から送られてくる脱穀物に対して比重選別を行い、該脱穀物の一部を下方に位置する前記一番樋400に一番物として流下させるように構成されている。
本実施の形態においては、該第1揺動選別部230として、チャフシーブ機構が用いられている。
【0029】
前記チャフシーブ機構230は、前記一対の揺動側板211a,211bの間において車輌幅方向に延びる複数のフィン231であって、間隔を存しつつ車輌前後方向に並設された複数のフィン221を有しており、比重選別される穀粒が前記間隔を通って、下方に配置される前記一番樋400へ落下するようになっている。
なお、前記複数のフィン231は、下端部が上端部よりも車輌前方側に位置する後傾斜状態で、それぞれ車輌幅方向に沿った枢支軸回りに一体的に揺動可能とされており、駆動機構(図示せず)によって傾斜角を変更することで、前記間隔の開口幅が調整可能とされている。
【0030】
前記第2揺動選別部240は、前記第1揺動選別部230から送られてくる脱穀物に対して比重選別を行い、該脱穀物の一部を下方に位置する前記二番樋450に二番物として流下させると共に、該脱穀物のうち排藁等の大きな不要物を機外に搬送するように構成されている。
本実施の形態においては、該第2揺動選別部240として、ストローラック機構が用いられている。
【0031】
前記ストローラック機構240は、板面が略垂直に沿った状態で車輌前後方向に延びる複数の板状部材241であって、間隔を存しつつ車輌幅方向に並設された複数の板状部材241を有しており、前記間隔を介して、前記脱穀物のうち枝梗付き穀粒や穂切れ粒等の小さな脱穀物を二番物として前記二番樋450へ落下させるようになっている。
なお、前記複数の板状部材241は、それぞれ、上面が波状に形成されており、これにより、排藁等の大きな不要物の後方への搬送を促進させている。
【0032】
なお、本実施の形態においては、前記揺動選別機構210は、上下方向に関し前記チャフシーブ機構230と前記一番樋400との間にグレンシーブ機構250を有している。該グレンシーブ機構250は前記チャフシーブ機構230から流下する選別物をさらに精選するものであり、例えば、網状体によって形成される。
【0033】
前記一番樋400は、前記選別部200によって選別処理された一番物を集約し得るように前記揺動選別機構210の下方に配設された側面視凹状とされている。
詳しくは、図4及び図5に示すように、前記一番樋400は、一番樋本体410と、該一番樋本体410とは別体とされた一番流穀板420とを備えている。
【0034】
前記一番樋本体410は、機枠に一体形成されている。
具体的には、該一番樋410は、前方側に位置し且つ後方へ行くに従って下方に位置するように傾斜された一番前方側傾斜板411と、前記一番前方側傾斜板411より後方側に位置し且つ後方へ行くに従って上方に位置するように傾斜された一番後方側傾斜板412とを一体的に有しており、前記一番前方側傾斜板411及び前記一番後方側傾斜板412によって画される側面視凹状の一番集約空間400Sに一番物を集約させ得るように構成されている。
なお、該一番集約空間400Sには、車輌幅方向に沿って前記一番コンベア11(図4参照)が配設される。
【0035】
前記一番流穀板420は、前部分が前記一番後方側傾斜板412の内周面にオーバーラップした状態で、後部分が該一番後方側傾斜板412を超えて後方斜め上方へ延在するように、側面視において該一番後方側傾斜板412と略平行に配置されている。
詳しくは、該一番流穀板420は、図5及び図6に示すように、後端部が前記第1揺動選別部230の後端部と車輌前後方向に関し略同一位置で終焉するように構成されており、これにより、前記第2揺動選別部240(本実施の形態においては前記ストローラック機構)から流下する二番物が混入することを防止しつつ、前記第1揺動選別部230(本実施の形態においては前記チャフシーブ機構)から流下する一番物を効率よく前記一番集約空間400S内に集約させ得るようになっている。
【0036】
本実施の形態においては、該一番流穀板420は、前記機枠に着脱自在に連結されている。
詳しくは、該一番流穀板420は、少なくとも後端部が前記一番後方側傾斜板412より後方斜め上方へ延在した状態で該一番後方側傾斜板412と略平行となるように、取付ステーを介して前記機枠に着脱自在に連結された剛性の一番流穀板本体421と、少なくとも前部分が前記一番後方側傾斜板412の内面に載置されるように該一番流穀板本体421に連結された弾性の一番弾性部材422とを有している。
【0037】
図7及び図8に、前記二番樋450近傍の前方斜視図及び後方斜視図を示す。
なお、図7は、前記左側の揺動側板211aを外した状態で示されている。
前記二番樋は、図5〜図8に示すように、前記選別部200によって選別処理された二番物を集約し得るように前記揺動選別機構210の下方に配設された側面視凹状とされている。
詳しくは、前記二番樋450は、二番樋本体460と、該二番樋本体460とは別体とされた二番流穀板470とを備えている。
【0038】
前記二番樋本体460は、前記機枠に一体形成されている。
具体的には、該二番樋460は、前方側に位置し且つ後方へ行くに従って下方に位置するように傾斜された二番前方側傾斜板461と、前記二番前方側傾斜板461より後方側に位置し且つ後方へ行くに従って上方に位置するように傾斜された二番後方側傾斜板462とを一体的に有しており、前記二番前方側傾斜板461及び前記二番後方側傾斜板462によって画される側面視凹状の二番集約空間450Sに二番物を集約させ得るように構成されている。
なお、前記二番集約空間450Sには、車輌幅方向に沿って前記二番コンベア15(図4参照)が配設される。
【0039】
詳しくは、前記二番前方側傾斜板461は、図5〜図8に示すように、前記一番後方側傾斜板412に連設されており、該一番後方側傾斜板412及び二番前方側傾斜板461の連結部の上方を前記一番流穀板420が覆うようになっている。これにより、該連結部近傍に流下する脱穀物は該一番流穀板420によって一番集約空間400Sに案内される。
【0040】
図9に、前記二番流穀板480を取り外した状態の後方斜視図を示す。
前記二番後方側傾斜板462は、図6〜図9に示すように、後端部が前記揺動選別機構210よりも下方位置で終焉している。
詳しくは、該二番後方側傾斜板462は、後端部が前記第2揺動選別部240よりも下方位置で終焉しており、背面視において該二番後方側傾斜板462の後端部と該第2揺動選別部240との間にスペース495(図9参照)が存するようになっている。
【0041】
前記二番流穀板470は、前部分が前記二番後方側傾斜板462の内周面にオーバーラップした状態で、後部分が前記二番後方側傾斜板462を超えて後方斜め上方へ延在するように、側面視において該二番後方側傾斜板462と略平行に配置されている。
詳しくは、該二番流穀板470は、図5〜図8に示すように、後端部が前記第2揺動選別部240の後端部と車輌前後方向に関し略同一位置で終焉するように構成されており、これにより、前記第2揺動選別部240(本実施の形態においては前記ストローラック機構)から流下する二番物を効率よく前記二番集約空間450S内に集約させ得るようになっている。
【0042】
本実施の形態においては、前記二番流穀板470は、前記揺動選別機構210に着脱可能に連結されている。
詳しくは、該二番流穀板470は、前記二番樋本体460に対してフリーな状態で前記揺動選別機構210に着脱可能に連結された剛性の二番流穀板本体480と、該二番流穀板本体480に連結された二番弾性部材490とを有している。
【0043】
前記二番流穀板本体480は、背面視において前記二番後方側傾斜板460及び前記第2揺動選別部240の間の前記スペース495の少なくとも一部を覆うように後端部が前記二番後方側傾斜板462より後方斜め上方へ延在した状態で前記揺動選別機構210に着脱可能に連結されている。
本実施の形態においては、図6〜図8に示すように、該二番流穀板本体480は、後端部が背面視において前記第2揺動選別部240とオーバーラップするように構成されており、前記スペース495の全体を実質的に覆うようになっている。
【0044】
前記二番弾性部材490は、少なくとも前部分が前記二番後方側傾斜板462の内面に載置されるように、前記二番流穀板本体480に連結されている。
【0045】
このように、本実施の形態においては、背面視において前記二番後方側傾斜板462と前記第2揺動選別部240との間に前記スペース495が存在するように構成すると共に、該スペース495の少なくとも一部を覆うように構成された前記二番流穀板480を前記二番樋本体460に対してフリーな状態で前記揺動選別機構210に着脱可能に連結させている。
斯かる構成によれば、前記二番流穀板480を取り外すことにより、前記二番後方側傾斜板462と前記第2揺動選別部240とに間の前記スペース495を介して、後方から前記二番集約空間450Sに容易にアクセスすることができる(図9参照)。
従って、前記揺動選別機構210を機体から取り外すことなく、前記二番樋450の内部を極めて容易に掃除することができる。
【0046】
さらに、本実施の形態においては、前述の通り、前記二番流穀板470を前記揺動選別機構210に連結させている。
従って、該二番流穀板470を無理に急傾斜形状とすることなく、二番物を確実に流下させることができる。
【0047】
好ましくは、前記揺動選別機構210は、前記第2揺動選別部240の後方が開放されるように構成される。
即ち、前記揺動選別機構210が、前記第2揺動選別部240の車輌後端部に車輌幅方向に沿った後枠を有さないように構成することができ(図9参照)、これにより、該第2揺動選別部240から後方へ排出される排藁等の不要物が該第2揺動選別部240上で停滞することを有効に防止できる。
【0048】
本実施の形態においては、前記揺動選別機構210に、前記二番集約空間450S内において前記左右一対の揺動側壁211a,211bの間を連結する支持部材215を備えることで、該揺動選別機構210の強度を維持しつつ、前記第2揺動選別部240の車輌後端部を開放させている。
【0049】
このように、本実施の形態においては、前記支持部材215によって前記揺動選別機構210の強度を維持しており、前記二番流穀板480は該揺動選別機構210の強度メンバとして作用する必要はない。
従って、本実施の形態においては、前記二番流穀板480を、単純な略平板状部材によって形成しており、該二番流穀板480の脱着作業の容易化を図っている。
【0050】
なお、本実施の形態においては、前記二番流穀板480の後端部を略垂直上方へ延びるように折り曲げ、該後端部を利用して該二番流穀板480を前記揺動選別機構210に着脱可能に連結するように構成したが(図6〜図8参照)、当然ながら、該二番流穀板480の連結構造は斯かる形態に限定されるものではない。
例えば、前記二番流穀板480を前記左右一対の揺動側壁211a,211bに着脱可能に連結させることも可能である。
前述の通り、本実施の形態においては、図5,図6及び図8に示すように、前記一対の揺動側壁211a,211bは、それぞれ、前記揺動選別機構210の車輌前後方向略全域に亘って延びる側壁本体212と、該側壁本体212の後端部下方に溶接等により一体化された補助側壁213とを有している。
従って、好ましくは、前記二番流穀板480は、前記左右一対の揺動側壁211a,211bにおける前記補助側壁213に着脱可能に連結され得る。
なお、図5〜図8に示すように、前記支持部材215は、前記左右一対の揺動側壁211a,211bにおける前記補助側壁213の間を連結するように構成されている。
【0051】
次に、前記風選別機構300について説明する。
前記風選別機構300は、前記揺動選別機構210に対して選別風を送出するように構成されており、選別風によって該揺動選別機構210による穀粒の選別を促進させ得るようになっている。
具体的には、該風選別機構300は、図5に示すように、前記揺動選別機構210に対して前下方から後上方へ抜ける選別風を送出する唐箕ファン310を備えている。
【0052】
前記唐箕ファン310は、前記第1揺動選別部230として作用する前記チャフシーブ機構の前方且つ下方において、車輌幅方向に沿った前記唐箕ファン用駆動軸311によって回転駆動されるように構成されている。
【0053】
具体的には、該唐箕ファン310は、脱穀機枠の両側板と、後方が開口とされた唐箕ファンケース320(図5参照)とによって画される空間内に配設されており、後方且つ上方へ向けて選別風を送出し得るようになっている。
より詳しくは、該唐箕ファンケース320は、図5に示すように、前記唐箕ファン310を囲繞する唐箕ファンケース本体321と、前端部が該唐箕ファンケース本体321に流体接続され且つ後端部が斜め後方へ向けて開口された中空の風路ケース322とを有している。
なお、前記脱穀機枠の側板には、前記唐箕ファン310へ吸気させる吸入口が設けられている。
【0054】
さらに、本実施の形態においては、図5に示すように、前記構成に加えて、前記揺動選別機構210より、選別風の流れ方向上流側において上下に配設された上側風向板331及び下側風向板332を有しており、前記唐箕ファン310からの選別風を、上方風,中間風及び下方風に分割し得るようになっている。
【0055】
前記下側風向板332は、選別風流れ方向上流側の端部が前記風路ケース322内に位置し、且つ、選別風流れ方向下流側の端部が該風路ケース322の後端部から後方へ突出するように配設されており、さらに、側面視において上向き凸状とされている。
斯かる下側風向板332を備えることにより、前記下方風を効率的に前記一番流穀板420へ向かわせることができ、これにより、前記チャフシーブ機構230へ下方から可及的に略垂直上方を向いた選別風を流すことができる。
【0056】
即ち、前記下側風向板332によって前記一番流穀板311へ向けて案内された下方風は、その一部が該一番流穀板311によって反射して、前記チャフシーブ機構230に向けて下方から略垂直上方へ流れる。
従って、前記チャフシーブ機構230を前記唐箕ファン310に車輌前後方向に関し近接配置させることで前記選別部200の車輌長手方向長さの可及的な短縮化を図りつつ、該チャフシーブ機構230の全域に効率的に選別風を供給することができる。
【0057】
前記上側風向板331も、前記下側風向板332と同様、選別風の流れ方向上流側の端部が前記風路ケース322内に位置し、且つ、選別風の流れ方向下流側の端部が該風路ケース322の後端部から後方へ突出するように配設されており、さらに、側面視において上向き凸状とされる。
【0058】
斯かる上側風向板331を備えることにより、前記下側風向板332によって生じる渦流を抑制することができ、前記チャフシーブ機構230に向けて下方から上方へ流れる選別風流れをより効率的に形成できる。
【0059】
本実施の形態においては、前述の通り、前記チャフシーブ機構230と前記一番樋400との間に前記グレンシーブ機構250が設けられている。
該グレンシーブ機構250は、好ましくは、図6に示すように、上下位置に関し、前端部が前記上側風向板331より上方で且つ前記風路ケース322の上壁後端部より下方に配設される。
【0060】
詳しくは、前記グレンシーブ機構250は、前端部に、前方へ行くに従って下方に位置するように傾斜された風受け面251を有している。そして、前記風路ケース322の上壁は、後端部に、後方へ行くに従って上方に位置するように傾斜された風案内面323を有している。
斯かる構成により、前記上方風の一部を前記グレンシーブ機構250の上側において前方から後方へ流すことができ、これにより、該グレンシーブ機構250によって一番物から除去された二番物や他の脱穀物を車輌後方へ効率よく風搬送することができる。
【0061】
さらに、本実施の形態における前記コンバイン1には、図5及び図6に示すように、前記唐箕ファン310からの選別風のうち,前記一番流穀板420に沿って前下方から後上方へ流れる選別風の少なくとも一部を、前記揺動選別機構210の下側において後方へ案内する風向板350が備えられており、これにより、前記選別部200の車輌前後方向長さを長大化させることなく、前記唐箕ファン310からの選別風を前記揺動選別機構210における車輌後方部分へも効果的に供給させ得るようになっている。
【0062】
即ち、例えば、前記唐箕ファン310を前記揺動選別機構210に対して十分に車輌前方側へ離間配置させると、該唐箕ファン310からの選別風を前記揺動選別機構210の車輌前後方向略全範囲に亘って供給することが可能になるが、斯かる構成では前記選別部200が車輌長手方向に関し長大化する。
又、前記唐箕ファン310に加えて、前記一番樋400と前記二番樋450との間にセカンドファンを備えれば、前記唐箕ファン310からの選別風を前記揺動選別機構210における前方部分(前記第1揺動選別部230)に流すと共に、前記セカンドファンからの選別風を前記揺動選別機構210における後方部分(前記第2揺動選別部240)に流すことができるが、その反面、前記セカンドファンの存在によってコスト高及び大型化を招く。
【0063】
これに対し、本実施の形態においては、前述の通り、前記風向板350によって、前記唐箕ファン310からの選別風のうち,前記一番流穀板420に沿って前下方から後方へ流れる選別風の少なくとも一部を、前記揺動選別機構210の下側において後方へ案内している。
従って、前記選別部200が車輌前後方向に長大化することを防止しつつ、前記揺動選別機構210の車輌後方部分へも効果的に選別風を案内することができる。
【0064】
即ち、前記風向板350によって車輌後方へ案内された選別風は前記二番後方側傾斜板460及び/又は前記二番流穀板470に反射され、前記揺動選別機構210における車輌後方部分に対して下方から略垂直上方へ抜ける。従って、該揺動選別機構210における車輌後方部分(前記第2揺動選別部240)の選別性能を向上させることができる。
特に、刈取穀稈が湿気を含んでいる場合には、排藁等の不要物から二番物を選別することが困難になるが、本実施の形態においては、前記風向板350の存在によって不要物から二番物を効果的に選別することができる。
【0065】
好ましくは、前記風向板350は、車輌側面視において、前記選別風を後方且つ下方へ側面視において斜め(図6における矢印F)に案内するように構成される。
斯かる構成を備えることにより、前記二番後方側傾斜板462及び/又は前記二番流穀板470を利用して、前記揺動選別機構210における車輌後方部分に対して下方から略垂直上方へ抜ける選別風の流れをより有効に形成できる。
【0066】
図10に、前記風向板350の近傍を左斜め下方から視た斜視図を示す。
前述の通り、本実施の形態においては、前記揺動選別機構210は、車輌前方側に位置する前記第1揺動選別部230として前記チャフシーブ機構を備え、且つ、車輌後方側に位置する前記第2揺動選別部240として前記ストローラック機構を備えている。
【0067】
詳しくは、図5及び図6に示すように、前記チャフシーブ機構230は、後端部が車輌前後方向に関し前記一番流穀板420の後端部と略同一位置に位置した状態で、前記一番樋400の上方に配置されている。
そして、前記ストローラック機構240は、前記チャフシーブ機構230の車輌後方側に直列配置されている。
【0068】
斯かる構成において、前記風向板350は、図5,図6及び図10に示すように、前記チャフシーブ機構230と前記ストローラック機構240との間に配設されている。
斯かる構成によれば、前記選別風のうち前記一番流穀板420に沿って後上方へ流れる選別風の少なくとも一部を前記風向板350によって後下方へ案内することができる。該風向板350によって後下方へ案内された選別風は、前記二番後方側傾斜板462及び/又は前記二番流穀板470に反射して前記ストローラック機構240に対して下方から上方へ向いた流れを形成する。
従って、前記選別部200を車輌前後方向に長大化させることなく且つセカンドファンを備えることなく、前記チャフシーブ機構230及び前記ストローラック機構240の双方に効果的に選別風を供給することができる。
【0069】
本実施の形態においては、前記風向板350は前記ストローラック機構240に支持されている。
図11に、前記風向板350と前記ストローラック機構240の前記板状部材241との斜視図を示す。
又、図12及び図13に、それぞれ、図11の縦断側面図及び縦断斜視図を示す。
【0070】
図10〜図13に示すように、本実施の形態においては、前記風向板350は、第1風向板360及び第2風向板370を有している。
前記第1風向板360は、前記複数の板状部材241の前端面に沿って前記一番流穀板420と略平行に延びる第1平面部361と、該第1平面部361の下端部から車輌前方側へ折り曲げられた第1ガイド面部362とを有している。
好ましくは、前記第1ガイド面部362は、前記第1平面部361に対して略直交するものとされる。
斯かる構成を備えることにより、前記一番流穀板420に沿って流れてくる選別風を、効果的に前記二番後方側傾斜板462及び前記二番流穀板470へ向かわせることができる。
【0071】
前記第2風向板370は、前記第1平面部361との間に間隙が存するように該第1平面部361と略平行に配置される第2平面部371と、該第2平面部371の下端部から車輌前方側へ折り曲げられた第2ガイド面部372とを有している。
好ましくは、前記第2ガイド面部372は、前記第2平面部371に対して略直交するものとされる。
【0072】
詳しくは、前記第2風向板370は、図10〜図13に示すように、前記複数の板状部材を挟んで車輌幅方向外方に位置する一対の第2取付ステー部373を有しており、該第2取付ステー部373を介して前記一対の揺動側板211a,211bに連結されるようになっている。斯かる構成において、前記第2平面部371は前記一対の第2取付ステー部373の間に延びている。
一方、前記第1風向板360は、前記一対の第2取付ステー373にそれぞれ連結される一対の第1取付ステー363を有している。斯かる構成において、前記第1平面部361は該一対の第1取付ステー363の間に延びている。
【0073】
より好ましくは、前記第1風向板360は、図11〜図13に示すように、前記板状部材241の基部上方を覆うように前記第1ガイド面部361の上端部から車輌後方側へ折り曲げられた他のガイド面部365を備えることができる。
斯かる他のガイド面部365を備えることにより、隣接する板状部材241同士の間の間隙を通って上方へ向かう選別風の一部を、車輌後方へ案内することができる。
【0074】
本実施の形態におけるように、風向板360,370が複数設けられる態様においては、より好ましくは、最も車輌前方側に位置する風向板(図示の形態においては第2風向板370)から車輌後方側に位置する風向板(図示の形態のおいては第1風向板360)へ行くに従って、前記平面部371,361の下端部が下方に位置するように構成され得る(図12参照)。
斯かる構成を備えることにより、一の風向板におけるガイド面部によって車輌後方且つ下方へ案内された選別風の流れが、車輌後方側に隣接する他の風向板によって阻害されることを有効に防止できる。
【0075】
なお、本実施の形態においては、前記第1ガイド面部362の前端部と前記第2風向板370との間に間隙が存するように構成しているが(図11及び図12参照)、該第1ガイド面部362の自由端部が前記第2風向板370に当接するように構成することも可能である。
又、当然ながら、前記第1風向板360のみを備えることも可能である。
【0076】
さらに、本実施の形態においては、前記第2揺動選別部240として前記ストローラック機構を備えたが、当然ながら、前記風向板350は、前記第2揺動選別部240として前記ストローラック機構の代わりに他のチャフシーブ機構が備えられる態様にも適用され得る。
【0077】
本実施の形態においては、図5〜図9に示すように、前記風選別機構300は、さらに、前記唐箕ファン310からの選別風を吸引して機外に排出させるように、前記揺動選別機構210より上方に配置された吸引ファン500を備えている。
【0078】
図14に、前記吸引ファン500近傍の前方斜視図を示す。
図5〜図9及び図14に示すように、前記吸引ファン500は、車輌幅方向に沿った回転軸501を有し、下方に位置する前記揺動選別機構210との間に車輌前後に亘る開口空間500S(図5及び図6参照)が形成されるように配設されている。
【0079】
さらに、前記風選別機構300は、前記吸引ファン500の上方及び下方をそれぞれ覆う上方ファンカバー部材510及び下方ファンカバー部材520を有している。
該上方ファンカバー部材510及び下方ファンカバー部材520は、互いに共働して、前記揺動選別機構210を向くように前記吸引ファン500の車輌前方側に位置する吸引口と、機外に連通するように前記吸引ファン500の車輌後方側に位置する排出口とを形成している。
即ち、前記吸引ファン500は、左右の機体側壁と前記上方ファンカバー部材510及び前記下方ファンカバー部材520とによって画されるスペース内に収容されており、前記選別風を前記吸引口を介して吸引し、前記排出口から排出するようになっている。
【0080】
前述の通り、本実施の形態においては、前記吸引ファン500と前記揺動選別機構210との間に前記開口空間500Sが形成されている。
斯かる開口空間500Sを設けることにより、前記唐箕ファン310からの選別風に乱流が発生することを有効に防止又は低減でき、前記揺動選別機構210の下方から上方へ抜けて、機外に排出される選別風流れを効果的に形成することができる。
【0081】
ところで、前記開口空間500Sを設けると、選別風の効果的な流れを形成し易い反面、前記揺動選別機構210から飛散する穀粒が該開口空間500Sを介して機外に排出され、これにより、ロスが生じ易くなる。
又、前記吸引ファン500の車輌後方側に配設された前記排藁切断機構50からの切り屑が前記開口空間500Sを介して前記揺動選別機構210内に混入し、該揺動選別機構210における選別性能が低下する虞がある。
【0082】
この点に鑑み、本実施の形態においては、前記下方ファンカバー部材520に、背面視において前記開口空間500Sの少なくとも一部を遮閉する弾性遮閉部材530と、前記弾性遮閉部材530より車輌後方側に配設された剛性遮閉部材540とを備えている。
【0083】
図15〜図17に、前記吸引ファン500,前記上方ファンカバー部材510及び前記下方ファンカバー部材520の側面図,前方斜視図及び後方斜視図を示す。
図15〜図17に示すように、前記下方ファンカバー部材520は、本体部材550と、前記本体部材550に装着された前記弾性遮閉部材530と、前記弾性遮閉部材530よりも車輌後方側に位置するように前記本体部材550に装着された前記剛性遮閉部材540とを有している。
【0084】
図5及び図14に示すように、前記弾性遮閉部材530は、前記開口空間500Sの少なくとも一部を遮閉するように基端部が前記本体部材550に連結されている。
一方、前記剛性遮閉部材540は、自由端部が車輌後方且つ下方へ延びるように基端部が前記本体部材550に連結されている。
そして、前記本体部材550は、前記弾性遮閉部材530及び前記剛性遮閉部材540を支持した状態で、車輌本体側に着脱可能に連結されるようになっている。
【0085】
斯かる構成を備えることにより、以下の効果が奏される。
即ち、前記弾性遮閉部材530によって、飛散する穀粒を該前記二番樋450に流下させることができ、穀粒ロスの低減を図ることができる。さらに、前記弾性遮閉部材530は、弾性変形可能な部材によって形成されている為、前記揺動選別機構210によって機外へ搬送される排藁等の不要物量が多い場合であっても、該弾性遮閉部材530が撓むことにより、目詰まりも防止される。
なお、斯かる弾性遮閉部材530は、前記作用を奏する限り、種々の材質によって形成され得るが、例えば、ゴムが好適に使用される。
【0086】
又、本実施の形態においては、前記剛性遮閉部材540によって、車輌後方側から前記揺動選別機構210内へ切り屑等の不要物が混入することを有効に防止でき、前記揺動選別機構210の選別性能を良好に維持することができる。
【0087】
さらに、前記本体部材550を車輌本体から取り外すことで、前記開口空間500Sに車輌後方側から容易にアクセスすることができる。従って、前記効果を奏しつつ、前記揺動選別機構210のメンテナンス効率を向上させることができる。
【0088】
本実施の形態においては、前記本体部材550は、図15〜図17に示すように、前記吸引ファン500の回転軌跡に沿った円弧部551と、前記円弧部551から車輌後方へ延在されたアーム部552とを有しており、前記アーム部552が前記機枠における左右の側壁に着脱可能に連結されるように構成されている。
【0089】
好ましくは、図5に示すように、前記下方ファンカバー部材520は、前記剛性遮閉部材540の自由端部が前記第1切断刃の回転軌跡の最下点Lよりも下方で且つ該回転軌跡と前記二番流穀板470の上端部とを結ぶ仮想接線TLよりも上方に位置すると共に、前記弾性遮閉部材530の自由端部が前記剛性遮閉部材540の自由端部よりも下方に位置するように構成され得る。
斯かる構成を備えることにより、前記弾性遮閉部材530によって飛散穀粒が機外に排出されることを防止し且つ前記剛性遮閉部材540によって切り屑等の不要物が前記揺動選別機構210内に混入することを防止しつつ、前記揺動選別機構210によって分離された排藁等の不要物が前記剛性遮閉部材540によって滞留することを有効に防止できる。
【0090】
より好ましくは、図5に示すように、前記剛性遮閉部材540は、車輌前後方向位置に関し、基端部が前記揺動選別機構210の後端部よりも車輌前方側に位置し且つ自由端部が該揺動選別機構210の後端部よりも車輌後方側に位置するように配設される。
斯かる構成を備えることにより、前記剛性遮閉部材540の自由端部を可及的に下方へ位置させて切り屑等の不要物が前記揺動選別機構210内に混入することを防止しつつ、該揺動選別機構210によって分離された排藁等の不要物の機外への搬送経路を有効に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】図1は、本発明の一実施の形態が適用されたコンバインの斜視図である。
【図2】図2は、図1に示すコンバインの側面図である。
【図3】図3は、図1及び図2に示すコンバインの正面図である。
【図4】図4は、図1〜図3に示すコンバインの伝動模式図である。
【図5】図5は、図1〜図3に示すコンバインの側面図であり、左側板を取り外した状態を示している。
【図6】図6は、前記コンバインにおける第1及び第2揺動選別部の拡大側面図であり、左側の揺動側板を取り外した状態を示している。
【図7】図7は、前記コンバインにおける二番樋近傍の前方斜視図であり、左側の揺動側板を取り外した状態を示している。
【図8】図8は、前記コンバインにおける二番樋近傍の後方斜視図である。
【図9】図9は、前記コンバインにおける二番樋近傍の後方斜視図であり、二番流穀板を取り外した状態を示している。
【図10】図10は、前記コンバインに備えられた風向板近傍の前方斜視図である。
【図11】図11は、前記風向板とストローラック機構の板状部材との斜視図である。
【図12】図12は、図11の縦断側面図である。
【図13】図13は、図11の縦断斜視図である。
【図14】図14は、前記コンバインにおける吸引ファン近傍の前方斜視図である。
【図15】図15は、前記吸引ファン,上方ファンカバー部材及び下方ファンカバー部材の側面図である。
【図16】図16は、図15の前方斜視図である。
【図17】図17は、図15の後方斜視図である。
【符号の説明】
【0092】
1 コンバイン
110 脱穀部
200 選別部
210 揺動選別機構
211a,211b 揺動側板
215 支持部材
230 第1揺動選別部(チャフシーブ機構)
240 第2揺動選別部(ストローラック機構)
400 一番樋
450 二番樋
450S 二番集約空間
460 二番樋本体
461 二番前方側傾斜板
462 二番後方側傾斜板
495 スペース
【出願人】 【識別番号】000006781
【氏名又は名称】ヤンマー株式会社
【出願日】 平成18年3月7日(2006.3.7)
【代理人】 【識別番号】100109427
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 活人

【識別番号】100114410
【弁理士】
【氏名又は名称】大中 実

【識別番号】100108992
【弁理士】
【氏名又は名称】大内 信雄


【公開番号】 特開2007−236240(P2007−236240A)
【公開日】 平成19年9月20日(2007.9.20)
【出願番号】 特願2006−61050(P2006−61050)