| 【発明の名称】 |
選別装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】釘宮 啓
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| 【要約】 |
【課題】脱穀装置の揺動選別装置において、チャフシーブの選別漏下能力の低下防止策を施す際に生じるコスト高や機構的及び製作的な難点の改善。
【解決手段】脱穀処理物の供給を受けて揺動選別する左右の揺動側板1間の上部側に移送始端部となる上手側から順次移送ラック2と、被選別物の漏下間隙を連立ブレードuの可動により調節可能とする可動チャフシーブ3と、ストローラック4とを配し、可動チャフシーブ3の下部側にグレンシーブ5と、ストローラック4の下部側にラック受板6とを各々配設した選別装置において、該移送ラック2と可動チャフシーブ3との間に、可動チャフシーブ3より連立ブレードvの間隔dを狭くした固定の固定チャフシーブ7を設け、この固定チャフシーブ7の前端ブレードtvのみを所定量b下げて取付けたことを特徴とする選別装置の構成とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 脱穀処理物の供給を受けて揺動選別する左右の揺動側板(1)間の上部側に移送始端部となる上手側から順次移送ラック(2)と、被選別物の漏下間隙を連立ブレード(u)の可動により調節可能とする可動チャフシーブ(3)と、ストローラック(4)とを配し、可動チャフシーブ(3)の下部側にグレンシーブ(5)と、ストローラック(4)の下部側にラック受板(6)とを各々配設した選別装置において、該移送ラック(2)と可動チャフシーブ(3)との間に、可動チャフシーブ(3)より連立ブレード(v)の間隔(d)を狭くした固定の固定チャフシーブ(7)を設け、この固定チャフシーブ(7)の前端ブレード(tv)のみを所定量(b)下げて取付けたことを特徴とする選別装置。 【請求項2】 前記選別装置において、固定チャフシーブ(7)における前端ブレード(tv)以外の連立ブレード(v)を移送ラック(2)と略同じ高さとしたことを特徴とする請求項1記載の選別装置。 【請求項3】 前記選別装置において、固定チャフシーブ(7)における前端ブレード(tv)を含む全ての連立ブレード(v)の間隔(d)及び取付け傾斜角度(a)を略同じとしたことを特徴とする請求項1記載の選別装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明は、選別装置に関し、脱穀装置の作業時において脱穀処理物の選別処理を行うもの等の分野に属する。 【背景技術】 【0002】 従来から選別装置では、脱穀によって扱受網から漏下した漏下物と、扱受網から漏下しない単粒と小枝梗及び穂切粒の混入した藁屑等を処理した被処理物とを揺動選別装置に送り、この揺動選別装置の上手側から移送ラックにより移送を行い、この移送によって被選別物をチャフシーブへ送り、チャフシーブにより穀粒と小さな藁屑をグレンシーブ上へ選別漏下すると共に、残った大きな藁屑をストローラックへ送り、ストローラックにより更に穀粒と小さな藁屑等の選別漏下を行い大きな藁屑は機外へ排出させる。 【0003】 このような選別作業時に、チャフシーブにより選別漏下される被選別物の量が増大したときは漏下能力が低下するため、これを防止するためチャフシーブの開閉角度に連動して昇降させる分離装置をチャフシーブの上方に併設させているもの等が開示されている。(例えば、特許文献1参照) 【特許文献1】特開2006−47号 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 しかし、このような選別装置における選別作業においては、チャフシーブの漏下能力の低下を防止するため、チャフシーブの開閉角度に連動して昇降させる分離装置をチャフシーブの上方に併設させているものでは、この分離装置を用いることによりコスト高になると共に、機構的にも製作的にも難点を生じるものである。 【0005】 そこでこの発明は、選別装置における選別作業において、チャフシーブの漏下能力の低下を防止するための防止策を施す際に生じる、コスト高や機構的及び製作的な難点を改善しようとするものである。 【課題を解決するための手段】 【0006】 このため、請求項1の発明は、脱穀処理物の供給を受けて揺動選別する左右の揺動側板(1)間の上部側に移送始端部となる上手側から順次移送ラック(2)と、被選別物の漏下間隙を連立ブレード(u)の可動により調節可能とする可動チャフシーブ(3)と、ストローラック(4)とを配し、可動チャフシーブ(3)の下部側にグレンシーブ(5)と、ストローラック(4)の下部側にラック受板(6)とを各々配設した選別装置において、該移送ラック(2)と可動チャフシーブ(3)との間に、可動チャフシーブ(3)より連立ブレード(v)の間隔(d)を狭くした固定の固定チャフシーブ(7)を設け、この固定チャフシーブ(7)の前端ブレード(tv)のみを所定量(b)下げて取付けたことを特徴とする選別装置としたものである。 【0007】 このような構成により、移送ラック(2)によって移送された被選別物は、移送ラック(2)から固定チャフシーブ(7)へ、更に固定チャフシーブ(7)から可動チャフシーブ(3)へと順次引継がれるが、移送ラック(2)終端部から固定チャフシーブ(7)の連立ブレード(v)の前端ブレード(tv)へ引継がれるときに、前端ブレード(tv)を以降の連立ブレード(v)に対し所定量(b)下げて取付けていることにより、移送ラック(2)終端部と前端ブレード(tv)上端部との距離を連立ブレード(v)の間隔(d)よりも大きくすることができるから、この大きくなったポケットによって被選別物を入念に選別し藁屑に対する穀粒の分離漏下能力を増大できると共に、移送ラック(2)終端部と前端ブレード(tv)下端部との隙間を小さくすることができるから、稈切れ等による藁屑漏下を抑止することができる。 【0008】 請求項2の発明は、前記選別装置において、固定チャフシーブ(7)における前端ブレード(tv)以外の連立ブレード(v)を移送ラック(2)と略同じ高さとしたことを特徴とする請求項1記載の選別装置としたものである。 【0009】 このような構成により、移送ラック(2)から固定チャフシーブ(7)へ被選別物を引継ぐ際に、固定チャフシーブ(7)における前端ブレード(tv)以外の連立ブレード(v)を移送ラック(2)と略同じ高さとしていることにより、被選別物の引継ぎ移送を円滑に行わせることができる。 【0010】 請求項3の発明は、前記選別装置において、固定チャフシーブ(7)における前端ブレード(tv)を含む全ての連立ブレード(v)の間隔(d)及び取付け傾斜角度(a)を略同じとしたことを特徴とする請求項1記載の選別装置としたものである。 【0011】 このような構成により、移送ラック(2)から引継いだ被選別物が固定チャフシーブ(7)部を移送される際に、固定チャフシーブ(7)における前端ブレード(tv)を含む全ての連立ブレード(v)の間隔(d)及び取付け傾斜角度(a)を略同じとしているこにより、固定チャフシーブ(7)部における被選別物の漏下作用を均等に行わせることができる。 【発明の効果】 【0012】 請求項1の発明では、上記作用の如く、選別装置において、被選別物が移送ラック(2)終端部から固定チャフシーブ(7)の連立ブレード(v)の前端ブレード(tv)へ引継がれるときに、前端ブレード(tv)を以降の連立ブレード(v)に対し所定量(b)下げて取付けていることにより、移送ラック(2)終端部と前端ブレード(tv)上端部との距離を連立ブレード(v)の間隔(d)よりも大きすることによる藁屑に対する穀粒の分離漏下能力の増大と、移送ラック(2)終端部と前端ブレード(tv)下端部との隙間を小さくすることによる稈切れ等による藁屑漏下の抑止を行うことができるから、固定チャフシーブ(7)における目詰まり等もなく良好な選別性能を保持させることができる。 【0013】 請求項2の発明では、上記作用の如く、選別装置において、移送ラック(2)から固定チャフシーブ(7)へ被選別物を引継ぐ際に、固定チャフシーブ(7)の前端ブレード(tv)より以降の連立ブレード(v)を移送ラック(2)と略同じ高さとしていることにより、高くなった場合のように前端ブレード(tv)との間で目詰まりを起こしたり、低くなった場合のように藁屑の漏下量が多くなったりすることなく、被選別物の引継ぎ移送を円滑に行うことができるから、目詰まりや藁屑の漏下を極力抑止して良好な選別を行うことができる。 【0014】 請求項3の発明では、上記作用の如く、移送ラック(2)から引継いだ被選別物が固定チャフシーブ(7)部を移送される際に、固定チャフシーブ(7)の全ての連立ブレード(v)の間隔(d)及び取付け傾斜角度(a)を略同じとしていることにより、固定チャフシーブ(7)部における被選別物の漏下作用を均等に行わせることができるから、被選別物が停滞したり漏下作用が極端に異なることがなく選別状態を安定させることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0015】 脱穀処理物の供給を受けて揺動選別する揺動選別装置において、移送ラック2と可動チャフシーブ3との間に、可動チャフシーブ3の連立ブレードuより連立ブレードvの間隔dを狭くした固定チャフシーブ7を設け、この固定チャフシーブ7の前端ブレードtvのみを所定量b下げて取付けを行うと共に、固定チャフシーブ7における前端ブレードtv以外の連立ブレードvを移送ラック2と略同じ高さとし、固定チャフシーブ7における前端ブレードtvを含む全ての連立ブレードvの間隔d及び取付け傾斜角度aを略同じとする。 【0016】 以下に、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。 図16はコンバインの全体構成を示すもので、車台10の下部側に土壌面を走行する左右一対の走行クローラ11を張設した走行装置12を配設すると共に、該車台10上に、フィードチェン13に挟持して搬送供給される穀稈を脱穀処理して選別回収を行った穀粒を一時貯留する穀粒貯留タンク14と、この貯留タンク14に貯留された穀粒を機外へ排出する排穀オーガ15を備えた脱穀装置16を載設し、この脱穀装置16の後端部に排藁を処理する排藁処理装置17を装架して構成させる。 【0017】 該脱穀装置16の前方に、前端側から未刈穀稈を分草する分草体18と、分草した穀稈を引起こす引起部19と、引起こした穀稈を刈取る刈刃部20と、刈取った穀稈を掻込むと共に、搬送途上において扱深さを調節して該フィードチェン13へ引継ぎを行う供給調節搬送部21等を有する刈取装置22を、刈取昇降シリンダ23により土壌面に対して昇降自在なるよう該車台10の前端部へ懸架配設して構成させる。 【0018】 該刈取装置22の一側にコンバインの操作制御を行う操作装置24と、操作のための操作席25を設け、この操作席25の下方側にエンジン26を搭載し、後方側に前記穀粒貯留タンク14を配置すると共に、該操作装置24と操作席25を覆うキャビン27を設け、これらの走行装置12,脱穀装置16,刈取装置22,操作装置24,エンジン26,キャビン27等によってコンバインの車体28を構成させる。 【0019】 該脱穀装置16は、図2,図3,図4,図5に示す如く、上部側部分に扱室29と、この扱室29の後方側に平行状態で排塵処理室30と、下部側部分に選別室31とを各々配設して構成させる。 【0020】 該扱室29には多数の扱歯32aを植設して穀稈を脱穀する扱胴32を穀稈の入口側から出口側に向け軸架内装し、扱室29の扱口29aに沿って穀稈を挟持搬送する前記フィードチェン13と、このフイードチェン13に穀稈を挟持する挟持杆33とを配置すると共に、該チェン13の終端部から引き継いで排藁を機外へ排出する排藁チェン9を配設して構成させる。 【0021】 該扱胴32の扱歯32aの外周縁下部側から後部側を、扱口29aから扱胴カバー34に至る間を包囲する扱受網35を張設すると共に、扱受網35の上端部に複数の切刃36を配設し、扱受網35の出口側端部を扱室29の中側板37により仕切り、中側板37と後側板38との間に扱受網35ら漏下しない単粒や小枝梗及び穂切粒の混入した藁屑等の被処理物を受けて漏下を容易にするため、立上りフランジを設けた大きめの漏下穴39aを複数個形成した出口板39配設して構成させる。 【0022】 該扱室29の後方側に平行状態で脱穀装置16の出口機壁40まで延長して配設した排塵処理室30に、入口側を小径とし中側板37近傍から出口側を大径とした排塵処理胴41を軸架内装して構成させる。 【0023】 該排塵処理胴41の小径側の前部処理胴42には、扱室29からの漏下物と被処理物を受けて撹拌処理しながら前方側へ送る多数の撹拌歯42aを植設すると共に、この撹拌歯42aの下部側を受板43によって受け、この受板43の前端部に設けた排出口43aから再処理物を下方の揺動選別装置8上へ排出させる排出羽根42bを前部処理胴42の前端部に設けて構成させる。 【0024】 該排塵処理胴41の大径側の後部処理胴44には、始端部に扱室29からの被処理物を掻込む複数の掻込歯44aと、掻込まれた被処理物を再処理する多数の処理歯44bとを植設し、後端部に再処理物を排出する排出羽根44cを設けると共に、後部処理胴44の外周内側部に処理受網45と、外周外側部に被処理物を後送する複数のリード板46aを取付けた処理室ケーシング46と、外周上部に複数の切刃47とを各々配設して構成させる。 【0025】 前記選別室31の前端側を上手側とし後端側の下手側に亘って縦長形状を有した揺動選別装置8に、上手側の前端下部に揺動駆動する駆動カム48と、下手側の適宜位置に揺動駆動により摺動する摺動支点49とを各々設け、これらの作用による揺動によって脱穀処理された脱穀物を受けて下手側へ移送しながら比重選別を行うべく構成させる。 【0026】 該揺動選別装置8は、左右の揺動側板1間の上部側に扱室29で脱穀処理され扱受網35から漏下した漏下物、及び排塵処理室30における前部処理胴42の前端部排出口43aから排出した再処理物等を受けて下手側に向け移送する移送始端部となる移送ラック2を配置して構成させる。 【0027】 該移送ラック2の後端部に引き継いで、移送ラック2から送られた被選別物を選別漏下する、後述の可動チャフシーブ3の連立ブレードuより狭い間隔dの複数枚の連立ブレードvを有した固定チャフシーブ7を所定の傾斜角度で固定して取付けると共に、該移送ラック2に取付けた複数の移送ガイド50を、固定チャフシーブ7の上方に適宜間隔を有して被選別物の流れに対し適宜の傾斜角度をもたせ均分化可能に延設して構成させる。(図1参照) 該固定チャフシーブ7の後端部に引き継いで、固定チャフシーブ7から送られた被選別物に加え、扱室29出口板39の漏下穴39aからの漏下物、及び後部処理胴44の処理受網45からの漏下物とを受け選別漏下する多数枚の連立ブレードuによる被選別物の漏下間隙を、連立ブレードuの上部支軸3aを支点とし下部支軸3bを連結板3cの連結によって同時に回動させて調節可能とする可動チャフシーブ3を、適宜の連立ブレードuの上部及び下部支軸3a.3bに間隙調節用の操作アーム51を取付けると共に、操作アーム51に操作用のワイヤー52と復帰用のバネ53とを装着して構成させる。(図1参照) 該可動チャフシーブ3の後端部に引き継いで、可動チャフシーブ3から漏下しない大きな藁屑等の被選別物を受けて選別を行うストローラック4と、このストローラック4からの漏下物を受けて二番選別部へ流すラック受板6をストローラック4の下部側に配置して構成させる。 【0028】 該移送ラック2の後端部から延出して固定チャフシーブ7からの漏下物を受けるバケット状のグレンパン54に、固定チャフシーブ7及び可動チャフシーブ3から漏下した粗選物を中選別する網目状のグレンシーブ5を接続して可動チャフシーブ3の下部側に配置して構成させる。 【0029】 該移送ラック2の下方に、風胴に内装された複数枚の唐箕羽根55aの回転により選別風を起風し風割56により整風して送風する唐箕55を配設し、この唐箕55に続いて、グレンシーブ5の下方に、該シーブ5から漏下した中選物を固定の一番選別棚57上で唐箕55の送風により一番穀粒として精選別する一番選別部と、ストローラック4から漏下した荒選物と一番選別部から飛散した選別夾雑物とを、前記ラック受板6上で唐箕55の送風により二番物として粗選別する二番選別部とを各々配設して構成させる。 【0030】 該唐箕55の底板を下手側に直線状に延長した唐箕吐出口端部55bと、一番選別棚57から流下選別される一番穀粒を収容して一番螺旋58により横送りする一番受樋59の上手側とを接続し、その下手側は一番選別棚57の下端部に接続すると共に、一番選別棚57の上端部近傍裏側に、ラック受板6から流下選別される二番物を収容して二番螺旋60により横送りする二番受樋61の上手側上端部を接続させ、その下手側をラック受板6の下端部に係接して構成させる。 【0031】 該揺動選別装置8の下手側上方で排塵処理室30の後部側方に、該処理室30の処理塵埃と、唐箕55の送風塵埃と、揺動選別装置8の揺動選別による選別塵埃とを各々機外へ排出させる横断流ファン等による排塵ファン62を配設して構成させる。 【0032】 該一番螺旋58で横送りした一番穀粒を引き継いで、前記穀粒貯留タンク14へ揚送する揚送螺旋63aを内装した一番揚穀筒63を後機壁64の適宜位置に配設すると共に、二番螺旋60で横送りした二番物を引き継いで上方側へ揚送する揚送螺旋65aを内装した二番還元筒65の出口65bを、扱室29の中側板37近傍位置に開口させるべく後機壁64に配設して構成させる。 【0033】 前記唐箕羽根55aを軸止する唐箕軸66の一端部に、脱穀装置16に動力を入力する入力プーリー67と、扱胴32及び排藁チェン9並びに排塵処理胴41を駆動する排塵プーリー68と、揺動選別装置8及びフィードチェン13を駆動する揺動プーリー69を軸止すると共に、唐箕軸66の他端部に、一番螺旋58及び二番螺旋60,排塵ファン62,排藁処理装置17を駆動する螺旋プーリー70を軸止して構成させる。 【0034】 該排塵プーリー68から排塵処理胴41を駆動する排塵ギヤケース71の入力プーリー72へ連動し、該ギヤケース71の出力プーリー73から扱胴32を駆動する扱胴プーリー74へ連動して構成させる。 【0035】 このような構成により、図1に示す如く、前記揺動選別装置8の固定チャフシーブ7の連立ブレードvを可動チャフシーブ3の連立ブレードuよりブレード間隔dを狭くしているから、可動チャフシーブ3の前段としての固定チャフシーブ7による被選別物の選別による穀粒のみの漏下を効率よく行うことができると共に、前端ブレードtvを所定量b下げていることにより後続のブレードvの間隔dより大きくすることができるから、藁屑に対する穀粒の分離漏下能力の増大を図ることができると共に、移送ラック2の終端部と前端ブレードtvの下端部との隙間、及びこの下端部とグレンパン54の前面壁54aとの隙間を各々小さくして稈切れ等による藁屑漏下の抑止を行うことができる。 【0036】 また、該固定チャフシーブ7の前端ブレードtv以降の連立ブレードvを移送ラック2と略同じ高さとすることにより、移送ラック2の高さより高くなった場合のように前端ブレードtvとの間で目詰まりを起こしたり、低くなった場合のように藁屑の漏下量が多くなったりすることがなく、被選別物の引継ぎ移送を円滑に行うことができる。 【0037】 また、該固定チャフシーブ7の全ての連立ブレードvの間隔d及び取付け傾斜角度aを略同じとすることにより、固定チャフシーブ7における被選別物の漏下作用を均等に行わせることができると共に、固定チャフシーブ7の全ての連立ブレードvの形状を同じとすることにより、部品の共用性を高め、部品種類の削減や生産準備費用の低減を可能とすることができる。 【0038】 また、該移送ラック2から固定チャフシーブ7の上方に延設して被選別物の流れに対し適宜の傾斜角度をもたせて均分化を可能としている複数の移送ガイド50を、固定チャフシーブ7との間に多少の隙間sをもたせているから枝梗やカギ又や穂切れ等が挟まることがなく、特に、前端ブレードtvを所定量b下げていることにより隙間が大きくなるから多量の被選別物が移送されても前記の如き不具合が起こり難いと共に、移送ガイド50の傾斜により寄せられた被選別物が該ガイド50の上端を越えることがないから、移送ガイド50を高くする必要がなく前記扱室29の中側板37との隙間を確保することができる。 【0039】 また、該固定チャフシーブ7からの漏下物を受けてグレンシーブ5へ送るバケット状のグレンパン54を、移送ラック2の終端部から延出して固定チャフシーブ7の下方に前半部54bを後下がりとし、後半部54cをグレンシーブ5と同一の傾斜角度として該シーブ5に接続していることにより、グレンパン54の前半部54bでは固定チャフシーブ7からの漏下物を後方へ送り、後半部54cではグレンシーブ5と同じく少し後上がりとなって比重選別が可能となるため、該シーブ5へ送るまでの予備選別を行うことができる。 【0040】 また、多量の被選別物により固定チャフシーブ7からの漏下物が増大したり、湿材等比重の高い漏下物を多量にグレンパン54に受けた場合等において搬送が円滑に行えないことが発生するため、図6に示す如く、グレンパン54上をラック状に形成することにより、悪条件の漏下物に対しても搬送を補助して停滞を防止することができる。 【0041】 また、該可動チャフシーブ3の前段に固定チャフシーブ7を配置していることにより、揺動選別装置8としてのシーブ面積の拡大によって処理能力の向上を図ることができるが、反面、該移送ラック2部が縮小され搬送による比重選別を行う面積の減少による選別性能が低下するという不具合に対しては、固定チャフシーブ7部が前記扱受網35の下方に位置し大きな稈切れやカギ又等の漏下が少なく、且つ固定チャフシーブ7のブレードvの間隔dも狭いために選別性能が阻害されるという恐れはない。 【0042】 また、該固定チャフシーブ7の前端ブレードtvを、図7に示す如く、前記の前端ブレードtvと異なり、後続のブレードvに対して所定量b下げ、前記取付け傾斜角度aに対し少し倒した取付け傾斜角度cとすることにより、被選別物の漏下が促進されると共に、該移送ラック2の終端部と前端ブレードtvの下端部との重なり代eが生じるため、この重なり代eにより稈切れ等のグレンパン54上への漏下を抑制することができる。 【0043】 また、前記排塵処理室30に軸架内装している排塵処理胴41において、図8及び図9に示す如く、排塵処理胴41を軸支する排塵軸75の軸端部を支持する排塵軸受76と、この排塵軸受76を取付けている軸受支持側板77との間に藁屑等塵埃の浸入を防止するフランジ78aを設けた塵埃防止板78を取付け、この塵埃防止板78の外径を排塵処理胴41円筒との隙間fが最小限となるよう近接配置させると共に、塵埃防止板78と排塵処理胴41円筒とは前後位置関係にて適宜量の重なり代gをもたせ、排塵処理胴41円筒の内面に、塵埃防止板78のフランジ78a端部との前後位置関係の隙間hを最小限にすると共に、該フランジ78a端部より内径側に適宜量突出させたスクレーパ79を複数個配設して構成させる。 【0044】 このような構成により、該排塵処理胴41の排塵軸75の軸端部を開放せず塵埃防止板78のフランジ78aにより排塵軸受76を覆うように設けているので、排塵処理室30内の藁屑等が排塵軸75に巻き付いたり、排塵軸75と排塵軸受76の隙間から塵埃等が浸入し排塵軸受76のシール部を破損したり、排塵処理胴41のの円滑な回転を妨げる等の不具合を生じることがなく防塵性に優れていると共に、排塵処理胴41円筒と塵埃防止板78のフランジ78aとの僅かの隙間fから浸入しようとする藁屑等を、スクレーパ79と該フランジ78a端部との最小限の隙間hにより掻き取ることができるから浸入防止効果が顕著であり、スクレーパ79を該フランジ78a端部より内径側に適宜量突出させているから、藁屑等がスクレーパ79の端部に引っ掛かりにくく不具合の発生を抑えることができる。 【0045】 更に、図10に示す如く、該塵埃防止板78のフランジ78a端部に対向して排塵処理胴41円筒の内部適宜位置に、内径側に排塵軸受76方向のフランジ80aを設けた巻付防止板80を配置し、この巻付防止板80のフランジ80a部と排塵軸受76との隙間jを最小限にすると共に、排塵処理胴41円筒の内面と巻付防止板80とに固着した、塵埃防止板78のフランジ78a端部との前後位置関係の隙間hを最小限とするスクレーパ81を複数個配設して構成させる。 【0046】 このような構成により、該塵埃防止板78のフランジ78aと排塵処理胴41円筒との僅かの隙間fから藁屑や塵埃等が浸入しても、巻付防止板80の内径側に設けた排塵軸受76方向のフランジ80aと排塵軸受76との隙間jを最小限にしているから内方へ浸入し難く、排塵軸75への藁屑の巻き付きや排塵軸受76部への藁屑等の浸入を防止できると共に、スクレーパ81によって塵埃防止板78のフランジ78a端部との最小限の隙間hにより藁屑等を掻き取ることができるから、浸入防止効果が顕著であり防塵性の向上を図ることができる。なお、該巻付防止板80とスクレーパ81とを排塵処理胴41円筒に一体的に固着しているから、該円筒の剛性が増大することにより排塵処理室30内において異物や詰まり等が発生しても該円筒の変形を抑制することができる。 【0047】 また、図11に示す如く、該排塵軸75の径大部75aの外径mと排塵軸受76の軸受函76aの外径nを略同じとすることにより、巻付防止板80の内径と軸受函76aの外径nとの隙間jを小さく確保できると共に、巻付防止板80と排塵軸75の径大部75aを支持する排塵軸支持板82とを共用化することが可能となるから、部品の共用率が高まり型費等の低減につながる。 【0048】 また、該排塵処理胴41の終端部は、排出羽根44cにより藁屑の処理物を揺動選別装置8や機外へ排出するようにしているが、これら藁屑の処理物が多量になると排出が円滑に行われないことがあるため、排塵処理胴41終端の軸端部の防塵を前記に述べた如き構成とすることにより、排塵軸75部への藁屑の巻き付きや排塵軸受76部への藁屑等の浸入を防止し、排塵処理胴41の回転を円滑に保持することができる。 【0049】 また、図12及び図13に示す如く、前記扱室29の扱口29a近傍に位置する抵抗板83の内方に、入口機壁84と後側板38との間に複数個の切刃85を取付けた切刃取付フレーム86を連結し、該フレーム86の外面側に、機外に穀粒を持ち出す四番ササリ粒を低減するため、扱歯32aの回転奇跡の中に食い込んで脱穀処理物を内方に向け案内する逃がし溝87aを設けた扱室ガイド板87を取付け、扱室ガイド板87に、切刃取付フレーム86の切刃85の取付けに支障がないよう逃がし孔pを設けると共に、扱室ガイド板87の前後位置を調整可能とする逃がし孔rを設けて構成させる。 【0050】 このような構成により、消耗品である切刃85の交換時に扱室ガイド板87を取外すことなく、該ガイド板87に設けた逃がし孔pによって該フレーム86から切刃85を取外すことが可能になると共に、扱室ガイド板87を切刃85交換の都度取外す必要がないから、扱歯32aと該ガイド板87とが干渉しないよう前後の取付け位置の再調整を行う面倒臭さがない。なお、扱室ガイド板87は扱胴32の前後取付け位置や機枠の組立公差等により前後位置の調整が必要となるが、該ガイド板87を前後に調整可能とする逃がし孔rを設けていることにより前後位置の調整を容易に行うことができる。 【0051】 また、図14及び図15に示す如く、該切刃取付フレーム86の板厚より扱室ガイド板87の板厚を厚くすることにより、前記扱胴32の扱歯32aの回転軌跡内に大きく食い込んでいると共に、稈の引き抜かれによる長藁や稈切れ等で粗大な脱穀処理物が多量に扱室29内に発生した場合においても、扱室ガイド板87が変形等による不具合を生じることがない。なお、更に、扱室ガイド板87の逃がし溝87aの形成によって扱歯32aの回転軌跡内に食い込ませる突出部87bに補強板wを取付けることにより、粗大な脱穀処理物が多量に発生し扱胴32と扱室ガイド板87との間でメカロック状態となったときでも補強板wの追加により変形等による支障がないと共に、このメカロック状態は扱室29内の前半部位で発生し易いため、扱室ガイド板87の前部側のみに補強板wを追加することで効果的に補強を行うことができる。 【図面の簡単な説明】 【0052】 【図1】脱穀装置における揺動選別装置の全体構成を示す側断面図。 【図2】脱穀装置における全体構成を示す前面側断面図。 【図3】脱穀装置における全体構成を示す後面側断面図。 【図4】脱穀装置における全体構成を示す正断面図。 【図5】脱穀装置における全体構成を示す平断面図。 【図6】揺動選別装置におけるグレンパンのラック状態を示す側断面図。 【図7】固定チャフシーブの前端ブレードの取付け角度の変更状態を示す側断面図。 【図8】排塵処理胴終端の軸端部において種々の防塵を行った状態を示す側断面図。 【図9】排塵処理胴終端の軸端部において種々の防塵を行った状態を示す正断面図。 【図10】排塵処理胴終端の軸端部において種々防塵を行った状態を示す側断面図。 【図11】排塵処理胴終端の軸端部において防塵部材の共用化状態を示す側断面図。 【図12】脱穀装置扱室内に配置した扱室ガイド板の取付状態を示す前面側断面図。 【図13】脱穀装置の扱室内に配置した扱室ガイド板の取付状態を示す正断面図。 【図14】脱穀装置の扱室内に配置した扱室ガイド板の補強状態を示す正断面図。 【図15】脱穀装置扱室内に配置した扱室ガイド板の補強状態を示す前面側断面図。 【図16】コンバインにおける全体構成を示す側面図。 【符号の説明】 【0053】 1. 揺動側板 2. 移送ラック 3. 可動チャフシーブ 4. ストローラック 5. グレンシーブ 6. ラック受板 7. 固定チャフシーブ u. 連立ブレード v. 連立ブレード d. 間隔 tv.前端ブレード b. 所定量 a. 取付け傾斜角度
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年2月24日(2006.2.24) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2007−222096(P2007−222096A) |
| 【公開日】 |
平成19年9月6日(2007.9.6) |
| 【出願番号】 |
特願2006−48332(P2006−48332) |
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