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【発明の名称】 コンバインの排出装置
【発明者】 【氏名】大原 一志

【氏名】澤村 亮

【氏名】田上 和成

【要約】 【課題】グレンタンクの穀粒を空気搬送手段により排出する構成のため、穀粒の損傷を抑制することができるが、排出効率が低いという課題がある。

【解決手段】グレンタンク3の底部にグレンタンク3内の穀粒を横方向に搬送して排出する穀粒排出装置11を設ける。穀粒排出装置11には排出された穀粒を揚穀する排出用揚穀装置12を接続する。排出用揚穀装置12の上部には、先端の先端排出口が上下および旋回するように排出オーガ13を取付ける。グレンタンク3の側部にはホッパー15を着脱自在に取付ける。ホッパー15の下部にはホッパー15内の穀粒を圧縮空気により搬送する排出用筒部材21を接続する。ホッパー15の側板18には、開閉扉36を有する補助開口部35を設けたコンバインの排出装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行装置(7)の左右一側上方位置に脱穀装置(2)を、左右他側上方位置にグレンタンク(3)とを夫々設け、該グレンタンク(3)の底部にはグレンタンク(3)内の穀粒を横方向に搬送して排出する穀粒排出装置(11)を設け、穀粒排出装置(11)には穀粒排出装置(11)から排出された穀粒を揚穀する排出用揚穀装置(12)の基部を接続し、排出用揚穀装置12の上部には、先端の先端排出口が上下および旋回するように排出オーガ(13)を取付けると共に、前記グレンタンク(3)の側部にはホッパー(15)を着脱自在に取付け、ホッパー(15)の下部にはホッパー(15)内の穀粒を排出する排出部(19)を設け、排出部(19)の一方側には、圧縮空気を送風する送風機(22)を接続し、他方側には穀物排出口(23)を形成した排出用筒部材(21)を接続し、前記ホッパー(15)の側板(18)には、開閉扉(36)を有する補助開口部(35)を設けたコンバインの排出装置。
【請求項2】
請求項1において、前記開閉扉(36)は横摺動または縦軸回動して補助開口部(35)を開閉するように構成したコンバインの排出装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、前記排出部(19)の前記補助開口部(35)近傍には、穀粒袋(38)を装着する袋ホルダー(39)を設けたコンバインの排出装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、大豆、小豆、米、麦、蕎麦等の穀粒を一時貯留するグレンタンクの穀粒排出装置に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、機体フレームの下方に設けた走行装置と、機体フレームの前側に設けた刈取部と、機体フレームの上方位置に設けたグレンタンクと、該グレンタンク内の穀粒を排出する穀粒排出装置とを有し、該穀粒排出装置は、先端に穀物排出口を有しエンジンからの送風により穀粒を搬送する排出用筒部材の中間部をグレンタンクに接続した構成について記載されている。
【特許文献1】特開2001−352833号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記公知例は、単にグレンタンクの穀粒を空気搬送手段により排出する構成のため、穀粒の損傷を抑制することができるが、排出効率が低いという課題がある。
本願は、排出作業に際して穀粒の損傷を抑制するとともに、排出効率が向上するように工夫したものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、走行装置7の左右一側上方位置に脱穀装置2を、左右他側上方位置にグレンタンク3とを夫々設け、該グレンタンク3の底部にはグレンタンク3内の穀粒を横方向に搬送して排出する穀粒排出装置11を設け、穀粒排出装置11には穀粒排出装置11から排出された穀粒を揚穀する排出用揚穀装置12の基部を接続し、排出用揚穀装置12の上部には、先端の先端排出口が上下および旋回するように排出オーガ13を取付けると共に、前記グレンタンク3の側部にはホッパー15を着脱自在に取付け、ホッパー15の下部にはホッパー15内の穀粒を排出する排出部19を設け、排出部19の一方側には、圧縮空気を送風する送風機22を接続し、他方側には穀物排出口23を形成した排出用筒部材21を接続し、前記ホッパー15の側板18には、開閉扉36を有する補助開口部35を設けたコンバインの排出装置としたものであり、例えば、米麦の穀粒のときは、穀粒排出装置11から排出用揚穀装置12により揚穀して排出オーガ13の先端排出口から軽トラック等のタンクに排出し、そば等の穀粒は穀粒排出搬送装置20の圧風により排出用筒部材21内を空気搬送して排出し、また、グレンタンク3に取付けた補助開口部35の開閉扉36を開けて、補助開口部35から排出することができ、種々の排出経路を適宜選択することで、排出作業に際して穀粒の損傷を抑制するとともに、排出効率を向上させる。
本発明は、前記開閉扉36は横摺動または縦軸回動して補助開口部35を開閉するように構成したコンバインの排出装置としたものであり、開閉扉36は縦軸回動するように側板18に取付けているので、開閉扉36の開状態を保持する必要がなく、両手でメンテナンス作業を行うことができ、作業性が向上する。
本発明は、前記排出部19の前記補助開口部35近傍には、穀粒袋38を装着する袋ホルダー39を設けたコンバインの排出装置としたものであり、排出繰出機構25の袋ホルダー39に穀粒袋38を装着し、補助開口部35から流下する穀粒を詰めて、所謂袋取り作業を行う。
【発明の効果】
【0005】
請求項1の発明では、穀粒排出装置11から排出オーガ13を介して排出するルートと、穀粒排出搬送装置20の圧風により排出用筒部材21内を空気搬送して排出するルートと、補助開口部35の開閉扉36を開けて補助開口部35から排出するルート等を適宜選択組合せることにより、排出作業における穀粒の損傷を抑制するだけでなく、排出効率を向上させることができる。
請求項2の発明では、ホッパー15の補助開口部35および開閉扉36を排出繰出機構25に接近させることができ、ホッパー15の容積を大きくでき、また、排出作業を容易にできる。
請求項3の発明では、ホッパー15の排出繰出機構25に袋ホルダー39を設けているので、袋取り作業を容易にでき、また、袋ホルダー39は排出繰出機構25の保護部材を兼用でき、排出繰出機構25の破損を防止できて、合理的な構成となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の実施例を図面により説明すると、1は大豆、小豆、米、麦、蕎麦等の穀物を刈取り脱穀するコンバインの機体フレームであり、2は前記機体フレーム1の上方位置に設けた脱穀装置、3は前記脱穀装置2の側部に設けたグレンタンク、4は前記グレンタンク3の前側に空間を置いて設けた操縦席、5は前記機体フレーム1の下方に設けた走行装置、6は前記脱穀装置2および前記操縦席4の前側に位置する刈取部である。
前記グレンタンク3には、前記脱穀装置2内に設けた一番コンベアの終端部に接続した穀物貯留用揚穀装置10の上部を接続し、穀物貯留用揚穀装置10は前記一番コンベアにより取出された穀物をグレンタンク3に一時貯留する。
グレンタンク3の底部には、図2のように、螺旋式で搬送する穀粒排出装置11を設け、穀粒排出装置11には揚穀螺旋により揚穀する排出用揚穀装置12の基部(下部)を接続し、排出用揚穀装置12の先端には螺旋により搬送して排出する排出オーガ13を取付ける。排出オーガ13はその先端排出口14が排出用揚穀装置12の上部を基準に上下および旋回するように構成している。
【0007】
しかして、グレンタンク3の側部には、ホッパー(補助タンク)15を着脱自在に設ける。ホッパー15は天板16と前後板17と側板18を有して形成し、下部には下方に至るに従い細く(狭く)なる漏斗形状に形成し、ホッパー15の下部にはグレンタンク3(ホッパー15)内の穀粒を排出する排出部19を設ける。排出部19には穀粒排出搬送装置20の一部を構成する排出用筒部材21の内の搬送筒部21Aを接続する。
穀粒排出搬送装置20は、排出部19に送風筒部21Bを介して圧縮空気(高圧空気、圧搾空気)を送風する送風機22を接続して、搬送筒部21A内に送風機22から流れる圧風を送った状態で、ホッパー15の排出部19から搬送筒部21A内に穀粒を繰り出し、繰り出した穀粒を穀物排出口23に向けて送風搬送して排出するように構成している。
前記穀物排出口23は搬送筒部21Aの先端に形成している。
【0008】
前記排出部19の構成は任意であるが、実施例では、前記ホッパー15の排出部19には略一定量ずつ排出する排出繰出機構25を着脱自在に取付け、排出繰出機構25の下部に前記排出用筒部材21の中間部を接続する。排出繰出機構25は、内周面が円形のドラム26の中心に横回転軸27により放射方向に突き出てドラム26の内周に摺接する回転翼28を横回転軸27の回転方向に所定間隔を置いて複数設け、各回転翼28の間に穀粒を下方の落下口29まで案内する流入室30を形成する。
前記ドラム26より突出する横回転軸27には歯車(図示省略)を設け、該歯車には排出用モータ31の歯車(図示省略)との間にチエン32を掛け回す。
しかして、ホッパー15の側板18には、補助開口部35を形成し、補助開口部35には開閉扉36を設ける。補助開口部35は排出繰出機構25の上方に臨むように設ける。したがって、排出繰出機構25内の清掃等ができるので、メンテナンス性が向上する。
【0009】
また、ホッパー15自体がグレンタンク3より側方に突き出ており、このホッパー15の側板18に補助開口部35を設けているので、作業性が向上する。
また、開閉扉36は横摺動(図3)または縦軸回動するようにして側板18に取付けると、横開きになって、補助開口部35および開閉扉36を排出繰出機構25に接近させても、作業性に支障を与えず、好適である。
この場合、開閉扉36を横開きにすることにより、開閉扉36の開状態を保持する必要がなく、両手でメンテナンス作業を行うことができ、作業性の向上も期待できる。
【0010】
前記排出繰出機構25には、穀粒袋38を装着する袋ホルダー39を設ける(図5)。袋ホルダー39は、袋ホルダー39に穀粒袋38をセットし、この穀粒袋38にホッパー15の補助開口部35から排出した穀粒を詰めて、所謂袋取り作業を行え、排出形態を広げ、排出作業全体を容易にする。
この場合、袋ホルダー39は排出繰出機構25に設けているので、単に、袋取り作業を行うだけでなく、排出繰出機構25の保護部材を兼用でき、排出繰出機構25の破損を防止する。
また、コンバインをトラック等に積載するとき等のホッパー15をグレンタンク3に対して着脱するとき、袋ホルダー39が取手として作用し、ホッパー15(排出繰出機構25)の着脱作業を容易にする。
また、図5および図6の実施例のように、補助開口部35に設けた流樋37Aを設けてもよい。流樋37Aの側方には挿入口37Bを形成し、挿入口37Bより板状に形成した開閉扉36を挿入し、開閉扉36の上下縁を補助開口部35の上下周縁に設けた挿入溝37に摺動自在に挿入して、補助開口部35を開閉する(図8)。
【0011】
しかして、図9の前記グレンタンク3の側板42には本体補助取出口43を開口させる。ホッパー15とグレンタンク3の夫々に補助開口部35と本体補助取出口43を設けているので、取出作業を二か所で行える。また、本体補助取出口43はホッパー15の下部の漏斗形状に形成した部分の裏側に設けているから、ホッパー15の下部の漏斗とグレンタンク3の側板42の間に空間が確保され、グレンタンク3の底部の穀粒排出装置11のメンテナンス作業を、本体補助取出口43から行うのが容易になって、好適である。
44は、本体補助取出口43に設けた流樋であり、図示は省略するが、補助開口部35に設けた開閉扉35と同様な開閉扉を設けている。
【0012】
しかして、グレンタンク3内の穀粒を排出するときに、穀粒排出装置11から排出オーガ13を通して行う螺旋ルートと、ホッパー15を通して補助開口部35から行う空気搬送ルートが設けているが、機体所定位置に作物別切替スイッチ50を設け、作物別切替スイッチ50を「稲麦」に切替えると、前記穀粒排出装置11、排出用揚穀装置12、排出オーガ13を作動させて排出し、「大豆」に切替えると、送風機22および排出繰出機構25を作動させて排出するように構成する(図10、図11)。
したがって、穀粒排出装置11から排出オーガ13を通して行う螺旋排出ルートと、ホッパー15を通して補助開口部35から行うエアー排出ルートとを、一つの作物別切替スイッチ50により任意に使い分けでき、収穫穀粒に適した排出方法を選択でき、収穫適応能力を拡大でき、好適である。
【0013】
しかして、グレンタンク3内の穀粒を排出するときに、穀粒排出装置11から排出オーガ13を通して行うルートと、ホッパー15を通して補助開口部35から行うルートが設けているが、グレンタンク3内に仕切板52を設けて、この切替を行うように構成する。
即ち、通常は、グレンタンク3内に貯留した穀粒は、穀粒排出装置11から排出用揚穀装置12を通して排出オーガ13の先端排出口14から所望位置に排出するが、穀粒の種類等の条件によって、グレンタンク3にホッパー15を取付け、グレンタンク3内に仕切板52を設けて、グレンタンク3の穀粒排出装置11を閉塞すると、穀粒は、グレンタンク3およびホッパー15内に貯留され、穀粒排出搬送装置20によりグレンタンク3およびホッパー15内の穀粒をエアー排出することができる。
この場合、穀粒排出装置11を閉塞する仕切板52は、複数分割してホッパー15の補助開口部35から挿入してホッパー15内部で組立て可能に構成する。
【0014】
したがって、ホッパー15の補助開口部35から仕切板52の着脱をできるようにしたので、ホッパー15のグレンタンク3に対する着脱も容易になる。
実施例の仕切板52は、補助開口部35に臨む補助開口部35より小さい幅の中央仕切板52Aの前後に後仕切板52Bと前仕切板52Cの三分割して形成し、ホッパー15の補助開口部35からの挿入および内部組付けを容易にしている。
また、ホッパー15を取り外し、仕切板52を外すと、グレンタンク3の側部連通開口部53から、グレンタンク3内の穀粒排出装置11のメンテナンスやグレンタンク3内の清掃を容易にできる。
【0015】
しかして、図14、15は、ホッパー15の他の実施例であり、前記グレンタンク3の側板42の上側位置には、大きく開放する開放口55を設け、開放口55はホッパー15が出入りしうる大きさに形成し、開放口55には開閉カバー56を設ける。
即ち、ホッパー15は排出繰出機構25と共にグレンタンク3内に入る大きさとし、リンク機構等の任意の構成の移動装置57により、グレンタンク3内の格納位置と、グレンタンク3外の使用位置との間移動自在にグレンタンク3に取付ける。ホッパー15は、コンバインの移動時はグレンタンク3内に収納し、作業時は外側にセット可能に構成する。
したがって、ホッパー15は、移動装置57により簡単にグレンタンク3内の格納位置とグレンタンク3外の使用位置とに移動させることができる。
【0016】
また、ホッパー15をグレンタンク3の貯留量を増加させる補助タンクとしても使用可能にでき、使用状態における汎用性を広げることができ、好適である。
開閉カバー56は、ホッパー15の上方のグレンタンク3の側板42の一部を構成するように、横軸回動自在にグレンタンク3に取付ける。移動装置57は左右一対のリンク機構58により構成し、リンク機構58は上下リンク杆59の基部をグレンタンク3に取付け、上下リンク杆59の先端をホッパー15に取付け、手動またはモーター等の駆動源によりホッパー15を張出位置と格納位置の間移動させる。
60は開閉カバー56を固定するノブである。
【0017】
しかして、排出用筒部材21は、可撓性を有する筒部材により形成し、排出用筒部材21の先端は送風機22の上方の任意の固定部61に着脱自在に取付けると共に、グレンタンク3内に挿入して、グレンタンク3内の清掃しうる長さに構成すると(図16)、グレンタンク3内の清掃が容易にできて、好適である。
この場合、排出用筒部材21は、送風機22により送風されるので、特別な送風機22を用意することなく、作業終了後直にグレンタンク3の清掃ができる。
また、排出用筒部材21の先端には、穀物排出口23を形成した穀粒案内ケース62を着脱自在に設け、穀粒排出時には穀粒案内ケース62を排出用筒部材21の先端に取付けて穀物排出口23から穀粒を所定方向に排出する。排出作業が終了すると、穀粒案内ケース62を外し、排出用筒部材21の先端からの送風によりグレンタンク3内の清掃を行う。
【0018】
したがって、穀粒案内ケース62から排出用筒部材21の先端を取り外すことによりワンタッチで清掃作業に移行できる。
また、前記図13等の実施例の場合、図3のように、ホッパー15の前側に送風機22を設けた場合には、図示は省略するが、前側の送風機22の上方の任意の固定部に穀粒案内ケース62を着脱自在に取付けてもよく、また、図13のように、排出用筒部材21を脱穀装置2等の機体上方に立ち上げてもよい。
しかして、前記送風機22は、グレンタンク3の後側の機体フレーム1であって、排出用揚穀装置12の軸心を中心とするグレンタンク3の縦軸回動範囲から外れた位置に設けると共に、グレンタンク3およびグレンタンク3に取付けたホッパー15は排出用揚穀装置12の軸心を中心として縦軸回動するように構成する(図17)。
即ち、グレンタンク3とホッパー15と穀粒排出搬送装置20の排出用筒部材21は、送風機22を除いて排出用揚穀装置12の軸心を中心として一体的に縦軸回動して、グレンタンク3の内側をオープンさせる。
【0019】
しかして、排出用筒部材21の穀物排出口23近傍には、穀粒排出搬送装置20の操作スイッチ65を設ける(図18、図19)。送風機22を作動させ、次に、可撓性を有する排出用筒部材21の穀物排出口23付近を作業者が持ちながら、操作スイッチ65により排出繰出機構25を操作すると、穀粒排出可能となる。
したがって、コンバインの本体に設けたコントローラを変更しなくても、後付けのホッパー15および穀粒排出搬送装置20を、操作スイッチ65により操作でき、コンバインの本体の改造を必要とせずに、ホッパー15を後付けし、しかも、操作性も向上させられる。
しかして、穀粒排出搬送装置20の排出用筒部材21は、その一部を伸縮可能に構成すると、操作性および作業性を向上させて、好適である。排出用筒部材21は、排出部19の排出繰出機構25より伸びる搬送筒部21Aを、排出繰出機構25に取付けた基部筒67と移動筒68とに分割形成し、基部筒67と移動筒68とが一部重複するように互いに重ねて挿通し、基部筒67に対して移動筒68が伸縮移動するように構成する(図20)。
【0020】
基部筒67の先端には、移動筒68の内面に密に摺接するシール部材69を設ける。シール部材69は、基部筒67の外周と移動筒68の内周の間の隙間に穀粒が進入するのを防止して、ロスや溜った穀粒の腐敗を防止する。
70は、前記基部筒67を支持する支持筒であり、支持筒70の外周に基部筒67を重ねている。
しかして、排出用筒部材21は、基部筒67に対して移動筒68が移動用モータ(図示省略)により移動して伸縮するように構成し、排出用筒部材21の収納位置にて機体所望位置に設けた収納スイッチ72をオンにすると、移動筒68が最縮小位置まで自動縮小するように構成する(図21)。
したがって、収納時には最縮状態になるので、排出用筒部材21はコンパクトに納まり、障害とならない。
73は伸縮移動用モータ(図示省略)、74は排出用筒部材21の先端を旋回させる旋回モータ(図示省略)、75は排出スイッチ、76は排出を停止させる停止スイッチ、77は移動筒68の位置検出センサであり、位置検出センサ77により移動筒68が最縮小位置まで自動縮小すると伸縮移動用モータ73を停止させる。
【0021】
また、移動筒68を最縮小位置に収納したとき、穀物排出口23(穀粒案内ケース62)は、機体後部より後方に突き出させ、排出可能に構成すると(図24)、排出作業の形態の汎用性を広げられて、好適である。
即ち、収納位置で移動筒68の伸縮も可能となって、トラックや袋取り排出作業が可能となり、好適である。
また、穀物排出口23が低い位置となり、操作および作業を容易にする。
【0022】
(実施例の作用)
操縦席に着座して機体を前進させ、分草体により穀稈を分草し、分草した穀稈をリールで掻込み刈刃により刈取り、刈取った穀稈を脱穀装置2へ供給して脱穀して風選し、一番物は一番コンベアにより取出され、穀物供給用揚穀装置により脱穀装置2の側部に設けたグレンタンク3に貯留する。
しかして、搬送螺旋ルートで排出するときは、排出オーガ13を排出用揚穀装置12の軸心を中心として縦軸旋回させ、排出オーガ13の先端排出口14をトラック等の排出先の位置を合わせ、次に、排出オーガ13を上下回動させて先端排出口14の高さを排出先に合わせ、この状態で、穀粒排出装置11と排出用揚穀装置12と排出オーガ13を作動させて排出させる。
【0023】
一方、空気搬送ルートで排出するときは、グレンタンク3の側部連通開口部53の側部にホッパー15を取付け、ホッパー15の補助開口部35からグレンタンク3内に仕切板52を装着すると、グレンタンク3内の穀粒はホッパー15内に流入し、ホッパー15内の穀粒は排出繰出機構25から穀粒排出搬送装置20の排出用筒部材21内に繰り出され、排出用筒部材21内を流れる送風機22からの圧風により排出部19から穀物排出口23に送風搬送されて排出する。
しかして、グレンタンク3の側部連通開口部53の側部にホッパー15を取付け、グレンタンク3内に仕切板52を装着しないときは、ホッパー15をグレンタンク3の予備タンクとして使用でき、グレンタンク3の貯留量を増加させることができる。
【0024】
この場合、途中までは、搬送螺旋ルートと空気搬送ルートとの何れか一方または両方により排出可能であるが、最終的なグレンタンク3内の残留穀粒は搬送螺旋ルートで排出し、ホッパー15内の残留穀粒は空気搬送ルートで排出する。
また、グレンタンク3の側板42には本体補助取出口43を開口させ、本体補助取出口43に開閉蓋44を取付けているから、ホッパー15とグレンタンク3の夫々の補助開口部35と本体補助取出口43の二か所から、取出作業を行うこともできる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】コンバインの側面図。
【図2】同平面図。
【図3】排出部の側面図。
【図4】排出繰出機構の一例の側面図。
【図5】グレンタンクの側面図。
【図6】同背面図。
【図7】袋ホルダー部分の斜視図。
【図8】補助開口部と開閉扉の斜視図。
【図9】グレンタンクおよびホッパーの背面図。
【図10】コンバインの平面図。
【図11】作物別切替スイッチの平面図。
【図12】グレンタンクおよびホッパーの背面図。
【図13】同側面図。
【図14】グレンタンクおよびホッパーの他の実施例の側面図。
【図15】同背面図。
【図16】コンバインの側面図。
【図17】コンバインの平面図。
【図18】グレンタンク側面図。
【図19】同背面図。
【図20】伸縮式排出用筒部材の断面図。
【図21】ブロック図。
【図22】コンバインの平面図。
【図23】コンバインの側面図。
【図24】伸縮式排出用筒部材の作業状態図。
【図25】伸縮式排出用筒部材の収納位置での作業状態図。
【符号の説明】
【0026】
1…機体フレーム、2…脱穀装置、3…グレンタンク、7…走行装置、8…刈取部、10…穀物供給用揚穀装置、11…穀粒排出装置、12…排出用揚穀装置、13…排出オーガ、15…ホッパー、16…天板、17…前後板、18…側板、19…排出部、20…穀粒排出装置、21…排出用筒部材、22…送風機、23…穀物排出口、25…排出繰出機構、26…ドラム、27…横回転軸、28…回転翼、29…落下口、30…流入室、31…排出用モータ、32…チエン、35…補助開口部、36…開閉扉、38…穀粒袋、39…袋ホルダー、42…側板、43…本体補助取出口、44…流樋、50…作物別切替スイッチ、52…仕切板、53…側部連通開口部、55…開放口、56…開閉カバー、57…移動装置、62…穀粒案内ケース、65…操作スイッチ、67…基部筒、68…移動筒、69…シール部材、70…支持筒、72…収納スイッチ、73…伸縮移動用モータ、74…旋回モータ、75…排出スイッチ、76…停止スイッチ、77…、78…置検出センサ。
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成17年11月30日(2005.11.30)
【代理人】 【識別番号】100089934
【弁理士】
【氏名又は名称】新関 淳一郎

【識別番号】100092945
【弁理士】
【氏名又は名称】新関 千秋


【公開番号】 特開2007−143530(P2007−143530A)
【公開日】 平成19年6月14日(2007.6.14)
【出願番号】 特願2005−345736(P2005−345736)