| 【発明の名称】 |
自走式芝刈機の電子制御装置の配置構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】笹岡 雅行
【氏名】山本 康則
|
| 【要約】 |
【課題】ハイブリッド型の芝刈機において内燃機関の熱の影響を受けず障害物による損傷を回避できる電子制御装置の配置構造を供する。
【解決手段】内燃機関10によりブレード12を回転して芝刈り作業を行い、電動モータ30により自ら走行することができるハイブリッド型の自走式芝刈機1において、電動モータ30および内燃機関10を制御する電子制御装置70が、内燃機関10より後方に離れて内燃機関10の上端より低い位置に配置される自走式芝刈機の電子制御装置の配置構造。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内燃機関によりブレードを回転して芝刈り作業を行い、電動モータにより自ら走行することができるハイブリッド型の自走式芝刈機において、 前記電動モータおよび前記内燃機関を制御する電子制御装置が、前記内燃機関より後方に離れて前記内燃機関の上端より低い位置に配置されることを特徴とする自走式芝刈機の電子制御装置の配置構造。 【請求項2】 前記電子制御装置が、前記ブレードを覆うブレードハウジングに形成された刈芝搬送通路の側方の隣接した空間に配置されることを特徴とする請求項1記載の自走式芝刈機の電子制御装置の配置構造。 【請求項3】 前記電子制御装置に一体に突出した冷却フィンのみを外部に露出して前記ブレードハウジングに前記電子制御装置が取り付けられることを特徴とする請求項1または請求項2記載の自走式芝刈機の電子制御装置の配置構造。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、内燃機関によりブレードを回転して芝刈り作業を行い、電動モータにより自ら走行することができるハイブリッド型の自走式芝刈機に関する。 【背景技術】 【0002】 かかるハイブリッド型の芝刈機としては、特許文献1に開示された例がある。 【特許文献1】米国特許第4964265号明細書 【0003】 同特許文献1に開示された芝刈機は、無線操縦により制御されて走行用モータにより自走し、操舵用モータにより走行方向を変更し、内燃機関によりブレードが回転駆動されて芝を刈る芝刈機である。 【0004】 機体フレームの中央に内燃機関が搭載され、モータの電子制御装置であるコントローラ等が収容されるハウジングが内燃機関の前方に隣接して配設されている。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 該ハウジングは、収容するコントローラ自体が発熱するとともに、内燃機関に隣接しており、かつ内燃機関より高く上方に延びているので、内燃機関の熱をハウジングが受けやすくコントローラが高温になりやすい。 高温になることで、コントローラの性能が低下する。 【0006】 また、該ハウジングは、芝刈機の前部に位置しているので、障害物と衝突として損傷のおそれがある。 本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、ハイブリッド型の芝刈機において内燃機関の熱の影響を受けず障害物による損傷を回避できる電子制御装置の配置構造を供する点にある。 【課題を解決するための手段】 【0007】 上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、内燃機関によりブレードを回転して芝刈り作業を行い、電動モータにより自ら走行することができるハイブリッド型の自走式芝刈機において、前記電動モータおよび前記内燃機関を制御する電子制御装置が、前記内燃機関より後方に離れて前記内燃機関の上端より低い位置に配置される自走式芝刈機の電子制御装置の配置構造とした。 【0008】 請求項2記載の発明は、請求項1記載の自走式芝刈機の電子制御装置の配置構造において、前記電子制御装置が、前記ブレードを覆うブレードハウジングに形成された刈芝搬送通路の側方の隣接した空間に配置されることを特徴とする。 【0009】 請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の自走式芝刈機の電子制御装置の配置構造において、前記電子制御装置に一体に突出した冷却フィンのみを外部に露出して前記ブレードハウジングに前記電子制御装置が取り付けられることを特徴とする。 【発明の効果】 【0010】 請求項1記載の自走式芝刈機の電子制御装置の配置構造によれば、電子制御装置が、内燃機関より後方に離れて内燃機関の上端より低い位置に配置されるので、電子制御装置は内燃機関の熱の影響を受け難く、また電子制御装置は内燃機関の後方に隠れる構造であり、前方の障害物との衝突を内燃機関が盾となって保護される。 【0011】 請求項2記載の自走式芝刈機の電子制御装置の配置構造によれば、電子制御装置が、ブレードを覆うブレードハウジングに形成された刈芝搬送通路の側方の隣接した空間に配置されるので、デッドスペースを有効に利用して電子制御装置が配置され、芝刈機全体のコンパクト化を図ることができる。 【0012】 請求項3記載の自走式芝刈機の電子制御装置の配置構造によれば、電子制御装置に一体に突出した冷却フィンのみを外部に露出して電子制御装置がブレードハウジングに取り付けられるので、電子制御装置がブレードハウジングに保護されてスペース効率良く配置されるとともに外部に露出した冷却フィンにより走行風を利用して電子制御装置の冷却を効率良く行うことができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0013】 以下、本発明に係る一実施の形態について図1ないし図4に基づいて説明する。 本実施の形態に係る芝刈機1は、4ストロークサイクルの内燃機関10によりブレード12を回転して芝刈り作業を行い、走行用DCモータ30により自ら走行することができるハイブリッド型の自走式芝刈機である。 【0014】 図1は、本芝刈機1の全体斜視図であり、図2は芝刈機本体の側面図、図3は同平面図、図4は同後面図である。 地面に沿って回転するブレード12を軸支して上方から覆うブレードハウジング2が、左右一対の前輪6,6および後輪7,7によって走行自在に支持されている。 本明細書中では、芝刈機1の前進方向を向いた状態を基準にして前後左右を決めることとする。 【0015】 ブレードハウジング2は、4隅が前輪6,6と後輪7,7の4輪を軸支する軸受部2f、2f、2r、2rをなし、軸受部2f、2f、2r、2rに囲まれた中央部2cの下部が偏平椀状をなしてブレード12を覆うブレード収容部2bが形成され、中央部2cは後半が後方へいくに従い上方に膨出し、さらに後方に連続して上方に膨出した膨出部2eが形成されている。 【0016】 このブレードハウジング2の中央部2cに、内燃機関10がクランク軸11を鉛直に指向させて搭載されている。 内燃機関10は、シリンダ10cyを前方に向け、クランクケース10cからクランク軸11を下方に突出している。 【0017】 クランク軸11とブレード12との間に電磁クラッチ20が介装されている。 したがって、内燃機関10の駆動が電磁クラッチ20の接続を介してブレード12を回転して芝を刈ることができる。 【0018】 ブレードハウジング2における中央部2cの右側部から後半の膨出部2eに亘って斜めに鉛直仕切板3(図3参照)によってブレードハウジング2内を仕切られて刈芝搬送通路4が形成されている。 刈芝搬送通路4は、ブレードハウジング2内を画成して形成された通路で、通路前端がブレード収容部2bに開口しており、同前端開口から後方へ通路断面積を徐々大きくしていき、膨出部2eの若干傾斜した後壁に大きな後端開口4bを形成している。 【0019】 刈芝搬送通路4の後端開口4bは膨出部2eの後壁2dの右半部強を大きく開口しており、この後端開口4bに前端の口を連結して刈芝収集袋5が後方に延設される(図1参照)。 【0020】 斜めの鉛直仕切板3によってブレードハウジング2内を仕切られて右側に刈芝搬送通路4が形成され、鉛直仕切板3より左側の空間の下半部に走行用DCモータ30と減速機構40が設けられている。 【0021】 走行用DCモータ30のモータ駆動軸31が減速機構40の上部に減速機構40の入力軸として挿入されており、モータ駆動軸31の回転が減速ギヤ群の噛合いを介して減速機構40の下部において出力軸である駆動軸50に減速されて伝達される。 【0022】 駆動軸50は、後輪7,7をそれぞれ回転自在に軸支する後車軸7a,7aの後方において、左右に延びて回転自在に架設されており、駆動軸50の両端にクラッチ55を介して嵌着された駆動ギヤ61,61が後輪7,7に一体に固着された被動ギヤ62,62と噛合している。 【0023】 したがって、走行用DCモータ30のモータ駆動軸31の回転が、減速機構40を介して減速されて駆動軸50に伝達され、駆動軸50の回転がクラッチ55および駆動ギヤ61,61と被動ギヤ62,62の噛合いを介して後輪7,7の回転に伝達されて芝刈機1が走行される。 【0024】 走行用DCモータ30の駆動制御、内燃機関10の運転制御および内燃機関10の駆動をブレード12に伝達する前記電磁クラッチ20の接続・切断制御などは、全てコンピュータによる電子制御装置であるECU70により実行される。 【0025】 このECU70は、ブレードハウジング2の後部膨出部2eの上部で刈芝搬送通路4の鉛直仕切板3により仕切られた左側の空間の上半部に配設される。 ECU70の下方に前記走行用DCモータ30が位置する。 【0026】 ECU70は、直方体状の筐体に収容されており、 ブレードハウジング2の後部膨出部2eの傾斜した上壁の一部が矩形に開口しており、その矩形口はECU70の筐体の上面の長方形より若干小さく、同矩形口を筐体が塞ぐように下側からECU70が取り付けられる。 すなわち、ECU70の筐体の上面外周縁部を矩形口の開口縁部に当接してねじ72により固着してECU70はブレードハウジング2の上壁に支持される。 【0027】 このようにしてブレードハウジング2の後部膨出部2eに取り付けられたECU70は、図2に示すように内燃機関10より後方に離れており、ECU70の本体が内燃機関10の上端より下方に位置している。 【0028】 ブレードハウジング2の後部膨出部2eの上部からは、後方に操作ハンドル80が延設されている。 操作ハンドル80は、管状部材をコ字状の屈曲したもので、ブレードハウジング2の後部膨出部2eの左右側部から左右長柄部81L,81Rが後方へ幾らか上向きに長尺に延出し、その後端部どうしを握り部82が連結して操作ハンドル80を構成している。 【0029】 操作ハンドル80には、ブレードレバー85や走行レバー86等の操作部材が配設されており、作業者が操作ハンドル80の握り部82を持ってブレードレバー85や走行レバー86を操作しながら芝刈機1を操縦するようになっている。 【0030】 本芝刈機1は概ね以上のように構成されており、ブレードハウジング2の後部膨出部2eに取り付けられたECU70は、内燃機関10より後方に離れており、ECU70の本体が内燃機関10の上端より下方に位置しているので、ECU70は内燃機関10の熱の影響を受け難く、またECU70は内燃機関10の後方に隠れる構造であり、前方の障害物との衝突を内燃機関10が盾となって保護される。 【0031】 ECU70が、ブレードハウジング2に形成された刈芝搬送通路4の側方の鉛直仕切板3で仕切られた隣接した空間に配置されるので、デッドスペースを有効に利用してECU70が配置され、芝刈機1全体のコンパクト化を図ることができる。 【0032】 ECU70の筐体の上面がブレードハウジング2の後部膨出部2eの上壁に形成された矩形口を塞ぐようにして外部に露出しているので、ECU70に発生した熱を外部に放熱してECU70を冷却する効果がある。 【0033】 次に、ECU70に冷却フィン71を設けた例を、図5および図6に示す。 ECU70に冷却フィン71が設けられたこと以外は、前記実施の形態と同じであり、部材には同じ符号を用いる。 【0034】 ECU70の筐体の上面に、外周縁部を除き冷却フィン71が多数枚並んで長尺に突出形成されている。 ブレードハウジング2の後部膨出部2eの上壁に形成された矩形口に下側から冷却フィン71を嵌挿して上部に露出させ、ECU70の筐体の上面外周縁部を矩形口の開口縁部に当接してねじ72により固着してECU70はブレードハウジング2の上壁に支持される。 【0035】 ECU70については、前記実施の形態と同じで、内燃機関10の熱の影響を受け難く、内燃機関10の後方に隠れる構造であり、前方の障害物との衝突を内燃機関10が盾となって保護される。 【0036】 そして、ECU70に一体に突出した冷却フィン71のみを外部に露出してECU70がブレードハウジング2に取り付けられるので、ECU70がブレードハウジング2に保護されてスペース効率良く配置されるとともに外部に露出した冷却フィン71により走行風を利用してECU70の冷却を効率良く行うことができる。 【図面の簡単な説明】 【0037】 【図1】本発明の一実施の形態に係る芝刈機の全体斜視図である。 【図2】同芝刈機本体の側面図である。 【図3】同平面図である。 【図4】同後面図である。 【図5】別の実施の形態に係る芝刈機の全体斜視図である。 【図6】同芝刈機本体の側面図である。 【符号の説明】 【0038】 1…芝刈機、2…ブレードハウジング、2e…膨出部、3…鉛直仕切板、4…刈芝搬送通路、5…刈芝収集袋、6…前輪、7…後輪、 10…内燃機関、11…クランク軸、12…ブレード、20…電磁クラッチ、 30…走行用DCモータ、40…減速機構、50…駆動軸、 70…ECU、71…冷却フィン。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000005326 【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
|
| 【出願日】 |
平成18年5月24日(2006.5.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067840 【弁理士】 【氏名又は名称】江原 望
【識別番号】100098176 【弁理士】 【氏名又は名称】中村 訓
【識別番号】100112298 【弁理士】 【氏名又は名称】小田 光春
|
| 【公開番号】 |
特開2007−312637(P2007−312637A) |
| 【公開日】 |
平成19年12月6日(2007.12.6) |
| 【出願番号】 |
特願2006−144080(P2006−144080) |
|