| 【発明の名称】 |
刈払機の安全カバー及びこの安全カバーを装備した刈払機 |
| 【発明者】 |
【氏名】菊地 良成
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| 【要約】 |
【課題】飛散物から作業者を保護し、且つ草詰りを起こさない安全カバー及びこれを装着した刈払機を提供する。
【解決手段】安全カバー10は、刈払機に装着された刈刃7の作業者側に対向する側の上面を覆う上面プレート11と、この周縁部から下方へ延びて刈刃外周を囲む側面プレート20を備える。側面プレート20より内側に刈刃回転方向R側へ延びる仕切プレート11cを形成する。上面プレート11の刈刃回転手前側端部10bの下方に刈刃に近接する斜面部21を形成し、仕切プレートを境に先端側の上面プレート11を高く、基端側の上面プレート11を低く形成する。仕切プレートより先端側の手前側端部10bに刈刃外周の回転軌道Lが通るようにし、且つ飛散物の導入口27を形成し、導入口27を通った飛散物を送り出す送出通路30を仕切プレートと側面プレート20との間に形成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 操作杆の先端部に回転可能に取り付けられた刈刃の作業者側に対向する側の上面を覆う略扇形状の上面プレートと、該上面プレートの周縁部から下方へ延びて前記刈刃の外周を囲むように延びる側面プレートとを備える刈払機の安全カバーであって、 前記側面プレートよりも内側であって前記刈刃の周縁部の内側に前記刈刃の回転軸側と前記側面プレート側を仕切る仕切プレートを前記刈刃の上面に近接するように設け、 前記仕切プレートは、前記上面プレートにおける刈刃回転手前側端部付近に少なくとも設けられて、該刈刃の回転方向側へ延び、 前記上面プレートの前記仕切プレートよりも回転軸側の少なくとも刈刃回転手前側端部は、前記刈刃の上面に近接し、 前記仕切プレートよりも側面プレート側の安全カバーと刈刃上面の間隔が前記仕切プレートと前記刈刃上面の間隔より広く、前記仕切プレートよりも側面プレート側の刈刃回転手前側端部に飛散物の導入口を設け、 平面視において前記導入口の回転軸側と側面プレート側との間に、前記刈刃の外周の回転軌道が位置することを特徴とする刈払機の安全カバー。 【請求項2】 前記仕切プレートの側面プレート側の側面と前記刈刃の外周の回転軌道との間隔は、前記刈刃の回転方向に進むに従って漸次狭くなることを特徴とする請求項1に記載の刈払機の安全カバー。 【請求項3】 平面視において前記仕切プレートの側面プレート側の側面と前記側面プレートの内側の側面との間隔は、前記刈刃の回転方向に進むに従って漸次広くなることを特徴とする請求項1又は2に記載の刈払機の安全カバー。 【請求項4】 側面視において前記仕切プレートよりも側面プレート側の安全カバーと前記刈刃の上面との間隔は、前記刈刃の回転方向に進むに従って漸次広くなることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の刈払機の安全カバー。 【請求項5】 前記仕切プレートの下側の刈刃回転手前側端部と前記側面プレートとの間に繋がって前記刈刃の上面に近接する草除けガード部を設け、 前記草除けガード部の上方に、前記仕切プレートと前記上面プレートと前記側面プレートとによって囲まれる飛散物の送出通路に連通する前記飛散物の導入口を設けることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の刈払機の安全カバー。 【請求項6】 前記草除けガード部は、刈刃回転方向手前側が下となる様に傾斜する斜面部を有することを特徴とする請求項5に記載の刈払機の安全カバー。 【請求項7】 前記安全カバーは、合成樹脂材料によって一体成型されることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の刈払機の安全カバー。 【請求項8】 請求項1から7のいずれかに記載の安全カバーを装着したことを特徴とする刈払機。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、刈払機の安全カバー及び刈払機に関し、さらに詳細には、刈払機の操作杆の先端部に回転可能に取り付けられた刈刃の作業者側に対向する側を覆う刈払機の安全カバーとこれを装着した刈払機に関する。 【背景技術】 【0002】 このような刈払機によって雑草や雑木等の刈払作業を行うと、操作杆の先端部で回転する刈刃に小石等が当接して飛散物となる場合が多い。この刈払作業は、通常は飛散物が作業者に向かって飛散するように行われるので、刈払機の刈刃の作業者側に対向する側に安全カバーを装着して、作業の安全性が図られている。安全カバーは、作業者に対向する側の刈刃の側面のみならず、刈刃の上面までも覆うようにして、安全性がより高められたものが一般的に知られている。 【0003】 この従来の安全カバーを刈払機に装着して刈払作業を行うと、刈り取られて刈刃の上面に移動した草等が刈刃の回転によって刈刃と安全カバーとの間に引き込まれて詰まる、いわゆる「草詰り」と呼ばれる現象が発生する。この草詰りが発生すると、刈刃に余計な負荷を与え、刈刃に動力を伝達するエンジンやモータに余計な出力を要求することとなり、また刈刃の回転数が低下することで、刈払作業の効率が大きく低下する。このため、重度の草詰りが発生した場合には、作業者は刈刃の回転を一旦停止して、安全カバーに詰まった草等を取り除く作業を強いられる。 【0004】 そこで、特許文献1から6に記載されているような、草詰りを防止可能な安全カバーが提案されている。特許文献1及び2には、(1)刈刃外周の回転軌道と刈刃外周を囲む側面プレートの内面との間隔が刈刃の回転方向に進むに従って広がり、(2)安全カバーの刈刃回転手前側端部は傾斜面を形成して下部が刈刃上面に近接する、という技術が開示されている。また特許文献3から6には、(3)安全カバーの刈刃回転手前側端部が刈刃の回転方向に対して平面視において外側に鋭角を有して直線状又は曲線状に形成される、という技術が開示されている。 【0005】 【特許文献1】実開昭53−13531号公報 【特許文献2】実開昭53−21931号公報 【特許文献3】実開昭54−59439号公報 【特許文献4】特開平11−220922号公報 【特許文献5】特開平9−135617号公報 【特許文献6】特開平10−229720号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 このような従来の技術を用いて安全カバーを構成すれば、草詰りを容易に解消することができるが、これらの従来技術は、回転する刈刃に小石等が当接すると、小石等は安全カバーの刈刃回転手前側端部を乗り越えて作業者に向かって飛散する場合が多い。つまり、従来の安全カバーは、草詰りを解消することができるが、安全カバー本来の目的である「作業者の飛散物からの保護」については考慮されていないのが現状である。 【0007】 本発明は、飛散物から作業者を十分に保護するとともに、草詰りを起こさない刈払機の安全カバーの提供が望まれており、このような要望に応える安全カバー及びこれを装着した刈払機を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0008】 このような課題を解決するため、本発明は、操作杆の先端部に回転可能に取り付けられた刈刃の作業者側に対向する側の上面を覆う略扇形状の上面プレートと、該上面プレートの周縁部から下方へ延びて刈刃の外周を囲むように延びる側面プレートとを備える刈払機の安全カバーであって、側面プレートよりも内側であって刈刃の周縁部の内側に刈刃の回転軸側と側面プレート側を仕切る仕切プレートを刈刃の上面に近接するように設け、仕切プレートは、上面プレートにおける刈刃回転手前側端部付近に少なくとも設けられて、該刈刃の回転方向側へ延び、上面プレートの仕切プレートよりも回転軸側の少なくとも刈刃回転手前側端部は、刈刃の上面に近接し、仕切プレートよりも側面プレート側の安全カバーと刈刃上面の間隔が仕切プレートと刈刃上面の間隔より広く、仕切プレートよりも側面プレート側の刈刃回転手前側端部に飛散物の導入口を設け、平面視において導入口の回転軸側と側面プレート側との間に、刈刃の外周の回転軌道が位置することを特徴とする。 【0009】 この発明によれば、安全カバーは、側面プレートよりも内側であって刈刃の周縁部の内側に仕切プレートを刈刃の上面に近接するように設け、仕切プレートは、上面プレートの刈刃回転手前側端部付近に少なくとも設けられて、刈刃の回転方向側へ延び、上面プレートの仕切プレートよりも回転軸側の少なくとも刈刃回転手前側端部は刈刃の上面に近接し、仕切プレートよりも側面プレート側の安全カバーと刈刃上面の間隔が仕切プレートと刈刃上面の間隔より広く、仕切プレートよりも側面プレート側の刈刃回転手前側端部に飛散物の導入口を設け、平面視において導入口の回転軸側と側面プレート側との間に、刈刃の外周の回転軌道が位置するように構成することで、刈刃によって刈り取られた草等のうち刈刃の上面上を移動する草等は、刈刃の上面に近接する上面プレートの手前側端部によって刈刃の回転方向側への移動が規制されて草詰りを防止できる。また回転する刈刃に当接した小石等は刈刃の回転方向側へ飛散するが、この飛散方向に導入口が設けられることになるので、小石等の飛散物は導入口を通って安全カバー内に取り込まれる。このため、草詰りを確実に抑制することができ、且つ作業者側に飛散する飛散物の発生を防止することができる。その結果、草詰りによる草等を取り除く作業が無くなり、刈取作業を中断することなく行うことができ、より安全で作業効率の高い安全カバーを提供することができる。 【0010】 また本発明は、仕切プレートの側面プレート側の側面と刈刃の外周の回転軌道との間隔が、刈刃の回転方向に進むに従って漸次狭くなることを特徴とする。 【0011】 この発明によれば、仕切プレートの側面プレート側の側面と刈刃の外周の回転軌道との間隔は、刈刃の回転方向に進むに従って漸次狭くなることにより、飛散物とともに草等が導入口から安全カバー内に入り込んだとしても、草等は、仕切プレートの側面によって刈刃の外周側へ移動して、刈刃から下方へ落ちる。このため、安全カバー内に入り込んだ草等は安全カバーから排出され易くなり、より草詰りをし難くすることができる。 【0012】 また本発明は、平面視において仕切プレートの側面プレート側の側面と側面プレートの内側の側面との間隔は、刈刃の回転方向に進むに従って漸次広くなることを特徴とする。 【0013】 この発明によれば、平面視において仕切プレートと側面プレートとの間隔が刈刃の回転方向に進むに従って漸次広くなることにより、飛散物とともに草等が導入口から安全カバー内に入り込んだとしても、草等は刈刃の回転方向側に移動し易く容易に排出できる。このため、さらに草詰りし難くい安全カバーを提供することができる。 【0014】 さらに本発明は、側面視において仕切プレートよりも側面プレート側の安全カバーと刈刃の上面との間隔は、刈刃の回転方向に進むに従って漸次広くなることを特徴とする。 【0015】 この発明によれば、仕切プレートよりも側面プレート側の安全カバーと刈刃の上面との間隔は刈刃の回転方向に進むに従って漸次広くなることにより、飛散物とともに草等が導入口から安全カバー内に入り込んだとしても、草等は刈刃の回転方向側に移動し易く容易に排出できる。このため、さらに草詰りし難くい安全カバーを提供することができる。 【0016】 また本発明の安全カバーは、仕切プレートの下側の刈刃回転手前側端部と側面プレートとの間に繋がって刈刃の上面に近接する草除けガード部を設け、草除けガード部の上方に、仕切プレートと上面プレートと側面プレートとによって囲まれる飛散物の送出通路に連通する飛散物の導入口を設けることを特徴とする。 【0017】 この発明によれば、仕切プレートの下側の刈刃回転手前側端部と側面プレートとの間に刈刃の上面に近接する草除けガード部を設け、草除けガード部の上方に、仕切プレートと上面プレートと側面プレートとによって囲まれる飛散物の送出通路に連通する飛散物の導入口を設けることにより、刈刃によって刈り取られた草等は、草除けガード部によって刈刃の回転方向側への移動が規制される。このため、草等は、導入口から飛散物の送出通路内に入り込み難くなり、さらに草詰りのし難くい安全カバーを提供することができる。 【0018】 また本発明の草除けガード部は、刈刃回転方向手前側が下となる様に傾斜する斜面部を有することを特徴とする。 【0019】 この発明によれば、草除けガード部は、刈刃回転方向手前側が下となる様に傾斜する斜面部を有することにより、草除けガード部 に飛散物が衝突すると、この飛散物は斜面部に沿うようにして導入口側へ移動する。このため、飛散物が導入口から送出通路内に入り易くなり、作業者側へ飛散する飛散物を殆ど無くすことができ、飛散物から作業者を保護するこができる安全カバーを提供することができる。 【0020】 さらに本発明の安全カバーは、合成樹脂材料によって一体成型されることを特徴とする。 【0021】 この発明によれば、安全カバーを合成樹脂材料によって一体成型することで、軽量で且つ安価な安全カバーを提供することができる。 【0022】 また本発明は、請求項1から7のいずれかに記載の安全カバーを装着した刈払機であることを特徴とする。 【0023】 この発明によれば、請求項1から7のいずれかに記載の安全カバーを装着した刈払機であることにより、飛散物から作業者を保護することができ、草詰りが起こし難く、作業効率が高い刈払機を提供することができる。 【発明の効果】 【0024】 本発明に係わる刈払機の安全カバーによれば、側面プレートよりも内側であって刈刃の周縁部の内側に仕切プレートを設け、仕切プレートは、上面プレートの刈刃回転手前側端部付近に少なくとも設けられ上面プレートの仕切プレートよりも回転軸側の少なくとも刈刃回転手前側端部は刈刃の上面に近接し、仕切プレートよりも側面プレート側の安全カバーと刈刃上面の間隔が仕切プレートと刈刃上面の間隔より広く、仕切プレートよりも側面プレート側の刈刃回転手前側端部に飛散物の導入口を設け、平面視において導入口の回転軸側と側面プレート側との間に、刈刃の外周の回転軌道が位置することで、飛散物から作業者を十分に保護するとともに、草詰りを起こさない刈払機の安全カバー及びこれを装着した刈払機を提供することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0025】 以下、本発明の刈払機の安全カバー及び刈払機の好ましい実施の形態を図1から図10に基づいて説明する。先ず、本発明の安全カバーを説明する前に、この安全カバーを装着した刈払機について説明する。 【0026】 刈払機1は、図1(側面図)に示すように、操作杆3と、操作杆3の後端部に装着されたエンジン5と、操作杆3の前端部に回転自在に取り付けられた円板状の刈刃7と、刈刃7を覆うようにして操作杆3の前端部に装着された安全カバー10とを有して構成される。 【0027】 操作杆3の前端部にはギアヘッド4が取り付けられており、エンジン5の図示しない駆動軸とギアヘッド4は、操作杆3内に設けられた図示しないドライブシャフトを介して連結されて、ギアヘッド4にエンジン5からの動力が伝達可能になっている。ギアヘッド4には刈刃7が装着され、ギアヘッド4を介して刈刃7にエンジン5の動力が伝達されて回転するようになっている。 【0028】 操作杆3の中間部にはハンドル6が取り付けられており、このハンドル6にはエンジン5の動力を調整するための図示しないコントロールレバーが装着されている。作業者Mはハンドル6を把持して操作することによって、刈払作業を行う。刈払作業においては、円板状の刈刃7が略水平方向に向くようにハンドル6が操作される。なお、刈刃7に動力を伝達する手段として、エンジンの代わりにモータにしてもよい。 【0029】 次に、この刈払機1に装着された安全カバー10について説明する。安全カバー10は、合成樹脂材料により一体成型され、ギアヘッド4に装着される。なお、安全カバー10を操作杆3に直接に装着するようにしてもよい。安全カバー10は、図2(斜視図)、図3(平面図)及び図9(b)(図3のH−H矢視相当の断面図)に示すように、刈刃7の作業者側に対向する側(以下、先端側と記す。)の上面を覆う略扇形状の上面プレート11と、この上面プレート11の先端側の周縁部から下方へ延びて刈刃7の外周を囲むように延びる側面プレート20とを備える。 【0030】 上面プレート11の基端側には取付部12が形成されている。取付部12は、中央部に図1に示すギアヘッド4から延びる回転軸4aを挿通する孔部12aと左右両側に設けられたボルト挿通孔12bを有し、このボルト挿通孔12bに挿通されたボルトを介して安全カバー10がギアヘッド4に装着されるようになっている。上面プレート11の基端部の下方には、図3及び図4(図3のA矢視相当の側面図)及び図9(b)に示すように、下端部が刈刃7の上面に近接して配置される斜面部21が形成され、斜面部21の上部には上方へ延びる衝立部22が形成されている。斜面部21及び衝立部22は上面プレート11の基端側から取付部12の外側を刈刃回転方向Rに回って先端側である側面プレート20まで延びる。この斜面部21は、刈り取られた草等が安全カバー10と刈刃上面との間の隙間から安全カバー10内に入り難くして、草詰まりを防止し、回転軸4aへの巻き付きを防止している。なお、安全カバー10が刈払機1に装着されると、刈払機1の操作杆3は安全カバー10の上方であって図3に示す一点鎖線Tの延びる方向と略同一方向に延びる。 【0031】 図6(図3のC矢視相当の側面図)に示すように、安全カバー10の刈刃回転方向端部10aの先端側には、前述した斜面部21及び衝立部22はなく、上面プレート11の下方の安全カバー10の基端側から先端側まで延びる開口部13が形成されており、安全カバー10の中に入った小石等の飛散物や草等は、この開口部13の先端側から排出される。 【0032】 上面プレート11は、図3,図6及び図7(背面図)に示すように、安全カバー10の基端側から刈刃7の上面に沿って刈刃外周の近傍位置に延びる第1上面プレート11aと、第1上面プレート11aより上方に位置して刈刃7の上面に沿って先端側に延びて側面プレート20に繋がる第2上面プレート11bと、第1上面プレート11aの先端部と第2上面プレート11bの基端部との間を繋いで基端側と先端側を仕切る仕切プレート11cを有してなる。つまり、上面プレート11は、仕切プレート11cを境にして、基端側が低く、先端側が高くなる段構造となっている。このため、刈刃7の上面と上面プレート11との間隔は、仕切プレート11cを境にして、基端部側が狭く、先端側が広くなっている。 【0033】 仕切プレート11cは下端部が刈刃7の上面の近接位置まで延びて、草等が刈刃7の上面と第1上面プレート11aとの隙間に入り難くしている。なお、本実施例では、第1上面プレート11aから仕切プレート11cの下端部が刈刃上面の近接位置まで延びているが、第1上面プレート11aが刈刃上面に近接する位置に形成されるようにすれば、仕切プレート11cの下端部を第1上面プレート11aから延ばす必要はない。また本実施例では、上面プレート11を段構造にしたが、仕切プレート11cの下端側が刈刃上面に近接すれば、上面プレート11を必ずしも段構造にしなくてもよい。 【0034】 仕切プレート11cは、上面プレート11の刈刃回転手前側端部(以下、単に「手前側端部10b」と記す。)から刈刃7の回転方向側へ延びて上面プレート11の刈刃回転方向端部10aに至る。そして平面視において手前側端部付近で、仕切プレート11cと側面プレート20との間に、刈刃外周の回転軌道Lが位置するように延びるように形成される。即ち、刈刃7の安全に作業を行うことができる刈取作業領域S近傍に仕切プレート11cの手前側端部が設けられる。 【0035】 仕切プレート11cよりも基端側は、このように、刈刃7の刈取作業領域Sよりも基端側に位置し、刈刃外周の回転軌道Lの内側なので、飛散物を受ける頻度は低い。このため、安全カバー10の仕切プレート11cよりも基端側は、草詰りを解消するための構造的特徴を強く持たしている。 【0036】 安全カバー10の手前側端部10bは、図3及び図8(b)(図3のE−E矢視相当の断面図)に示すように、安全カバー10の基端側から先端側へ延びる前述した斜面部21及び衝立部22が形成されており、斜面部21の下部は刈刃上面に近接する位置まで延びている。斜面部21の下部には刈刃上面に沿って外側へ突出する鍔部23が形成されている。衝立部22には、刈刃上面に沿って内側に延びる天板部24と天板部24の内側端部から下方へ延びる起立板部25が繋がり、起立板部25の下部が前述した第1上面プレート11aの手前側端部に繋がって、衝立部22、天板部24、起立板部25によって略逆U字状に形成されて安全カバー10の剛性を強化している。衝立部22と起立板部25との間隔は、基端側に進むに従って漸次狭くなっており、やがては一体となって基端側の衝立部22に繋がっている。 【0037】 鍔部23及びこれに繋がる先端側の斜面部21及び衝立部22は、刈刃外周の回転軌道L上の安全カバー10の先端側の手前側端部10bと回転軸4aを繋ぐ法線Qに対して外側に鋭角θを有して真直ぐに延びるように形成されている。 【0038】 このように手前側端部10bを構成することで、刈刃7によって刈り取られて刈刃上面に載った草等は、刈刃7の回転により鍔部23まで移動しても、刈刃7と鍔部23が近接しているので、容易には安全カバー10内に入ることができない。そして、斜面部21が形成されているので、スクレーパー作用が得られる。また、鍔部23、斜面部21及び衝立部22は法線Qに対して外側に鋭角θを有して真直ぐに延びているので、集まった草等を刈刃7の回転によって安全カバー10の先端側に移動させることができる。なお、本実施例では、鍔部23、斜面部21及び衝立部22は真直ぐに延びる場合を示したが、これらは、法線Qに対して外側に鋭角を有する接線を描くような曲線的形状であってもよい。 【0039】 前述した鍔部23とこれに繋がる斜面部21では、刈刃7の上面に対して高さが低いが、斜面部21から上方に衝立部22が延びているので、この衝立部22によって作業者に飛散物が直接に衝突する事態を避けることができる。なお、前述した実施例では、衝立部22、天板部24、起立板部25によって略逆U字状に形成した場合を示したが、天板部24及び起立板部25を衝立部22と一体化して、安全カバー10の基端側に形成された衝立部22と連続的に繋がるように構成してもよい。 【0040】 安全カバー10の手前側端部10bにおける仕切プレート11cよりも先端側は、刈刃7の刈取作業領域Sから多くの飛散物を受ける。このため、安全カバー10の仕切プレート11cよりも先端側は、飛散物からの防護についての構造的な特徴を有している。図3、図7(背面図)、図8(a)(図3のD−D矢視相当の断面図)及び図9(a)(図3のG−G矢視相当の断面図)に示すように、仕切プレート11cよりも先端側に導入口27を設け、この導入口27から飛散物を取り入れて刈刃回転方向側に設けられた開口部13から排出する送出通路30が形成されている。 【0041】 導入口27は、手前側端部10bに矩形状に形成され、平面視において導入口27の基端側と先端側との間に刈刃外周の回転軌道Lが通る位置に設けられている。導入口27の下方には、図8(c)(図3のF−F矢視相当の断面図)に示すように、基端側から先端側へ延びる前述した鍔部23、斜面部21及び衝立部22が形成されている。これら鍔部23、斜面部21及び衝立部22は、送出通路30への草除けガード部26として機能して、草等は基端側から先端側に移動して最終的に刈刃7の上面から振り落とされる。なお、導入口27の下方に設けられた鍔部23、斜面部21及び衝立部22は必ずしも必要ではなく、図10(図3のA矢視相当の側面図)に示すように、送出通路30の端部が露出するように導入口27'を形成してもよい。また、図8(c)に示す鍔部23及び斜面部21のいずれかのみを形成してもよい。 【0042】 図8(c)に示すように、導入口27及びその下方に位置する鍔部23等を形成すると、小石等の飛散物は、鍔部23、斜面部21及び衝立部22の少なくともいずれかに一旦衝突し、又は直接に導入口27から送出通路30に取り入れられて作業者に衝突することなく排出される。 【0043】 送出通路30は、図7に示すように、仕切プレート11cと第2上面プレート11bと側面プレート20とによって囲まれた領域である。第2上面プレート11bは、図5(図3のB矢視相当の正面図)に示すように、その下面と刈刃7の上面との間隔αが、刈刃7の回転方向に進むに従って漸次広くなっている。また仕切プレート11cの側面プレート側の側面と刈刃外周の回転軌道Lとの間隔βは、刈刃7の回転方向Rに進むに従って漸次狭くなるように延び、また仕切プレート11cの側面プレート側の側面と側面プレート20の内側の側面との間隔γは、刈刃7の回転方向に進むに従って漸次広くなっている。 【0044】 このように送出通路30を構成することで、送出通路30に草等が入り込んでも、刈刃7の外周に対する仕切プレート11cの形状により、草等は刈刃7の外周側へ移動し、やがては刈刃7から落ちて安全カバー10から排出される。また側面プレート20と仕切プレート11cとの間隔γが次第に広がり、刈刃上面と第2上面プレート11bの下面との間隔αが刈刃回転方向Rに向かって次第に広がっているので、草詰りは起こらずに草等は安全カバー10から排出される。 【0045】 このように、本発明に係わる安全カバー10は、草詰りが起こらず、同時に飛散物から作業者を十分に保護可能である。その結果、刈取作業を効率的に行うことができる刈払機1を提供することができる。 【0046】 なお、安全カバー10の一体成型をより容易にするために、図8(c)に示すように、第2上面プレート11bの導入口27に隣接する部分に、刈刃回転方向側に延びる僅かな切り欠き15を設け、また安全カバー10の素材としてポリプロピレンやABS樹脂等の合成樹脂を用いることで、一体成型がし易くなって量産性が向上してコストが安価となり、軽量化した安全カバーを生産することが可能である。 【図面の簡単な説明】 【0047】 【図1】本発明の一実施の形態に係わる安全カバーを装着した刈払機の側面図を示す。 【図2】安全カバーの斜視図を示す。 【図3】安全カバーの平面図を示す。 【図4】図3のA矢視に相当する安全カバーの側面図を示す。 【図5】図3のB矢視に相当する安全カバーの正面図を示す。 【図6】図3のC矢視に相当する安全カバーの側面図を示す。 【図7】安全カバーの背面図を示す。 【図8】安全カバーの断面図を示し、同図(a)は図3のD−D矢視に相当する安全カバーの断面図であり、同図(b)は図3のE−E矢視に相当する安全カバーの断面図であり、同図(c)は図3のF−F矢視に相当する安全カバーの断面図である。 【図9】安全カバーの断面図を示し、同図(a)は図3のG−G矢視に相当する安全カバーの断面図であり、同図(b)は図3のH−H矢視に相当する安全カバーの断面図である。 【図10】図3のA矢視に相当する他の実施形態に係わる安全カバーの側面図を示す。 【符号の説明】 【0048】 1 刈払機 3 操作杆 4a 回転軸 7 刈刃 10 安全カバー 10b 手前側端部 11 上面プレート 11c 仕切プレート 20 側面プレート 21 斜面部 26 草除けガード部 27 導入口 30 送出通路 L 刈刃外周の回転軌道 M 作業者
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| 【出願人】 |
【識別番号】000237215 【氏名又は名称】株式会社マキタ沼津
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| 【出願日】 |
平成18年3月27日(2006.3.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】110000383 【氏名又は名称】特許業務法人 エビス国際特許事務所
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| 【公開番号】 |
特開2007−259707(P2007−259707A) |
| 【公開日】 |
平成19年10月11日(2007.10.11) |
| 【出願番号】 |
特願2006−85256(P2006−85256) |
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