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【発明の名称】 作業車に設ける制御装置の配置構造
【発明者】 【氏名】松川 雅彦

【氏名】嘉本 政司

【氏名】山根 達也

【要約】 【課題】搭乗フロアの前側に操縦塔を立設してなる作業車において、操縦塔内に配備するコントローラ等の防水性を向上させる。

【解決手段】操縦塔19の上側を覆う上部カバー20と前側を覆うフロントパネル22とを備えた作業車11に設ける制御装置の配置構造であって、前記フロントパネル22を着脱自在に支持する壁体32の後面Bに制御装置35を収容した箱体36を取り付け、且つ前記制御装置35の電気配線接続部Cに対応する壁体32の部位に覗き穴32bを設けて、該覗き穴32bの前側から制御装置35への電気配線の接続を行なえるようにすると共に、前記箱体36の下部に対応する壁体32の部位に水抜き穴32cを設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作具(18)を備えた操縦塔(19)を搭乗ステップ(17)の前側に立設すると共に、前記操縦塔(19)の上側を覆う上部カバー(20)と前側を覆うフロントパネル(22)とを備えた作業車(11)に設ける制御装置の配置構造であって、前記フロントパネル(22)を着脱自在に支持する壁体(32)の後面(B)に制御装置(35)を収容した箱体(36)を取り付け、且つ前記制御装置(35)の電気配線接続部(C)に対応する壁体(32)の部位に覗き穴(32b)を設けて、該覗き穴(32b)の前側から制御装置(35)への電気配線の接続を行なえるようにしたことを特徴とする作業車に設ける制御装置の配置構造。
【請求項2】
壁体(32)に設けた覗き穴(32b)の前側から制御装置(35)に備える表示部(35a)が視認可能な請求項1に記載の作業車に設ける制御装置の配置構造。
【請求項3】
箱体(36)の下部に対応する壁体(32)の部位に水抜き穴(32c)を設けた請求項1または請求項2に記載の作業車に設ける制御装置の配置構造。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、操作具を備える操縦塔を搭乗ステップの前部に立設してなるコンバイン等の作業車に設ける制御装置の配置構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、作業車の一例であるコンバインにおいては、オペレータが搭乗するステップフロアの前側に操向操作レバーを備えた操縦台を立設して、この操縦台の上側を覆う上部カバーを設け、更に操縦台の前側を覆う前カバー(フロントパネル)と後側を覆う後カバーとを着脱可能に設けると共に、両前後カバーによって形成される操縦台室内に、当該コンバイン制御用の機能ブロック別のコントローラを収容したコントロールボックスや、リレーを収容したリレーボックスを配備したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平11−299330号公報(第4頁、図13−図14)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上述した従来の特許文献1のものでは、操縦台室内に配備したコントロールボックスやリレーボックス等の電気配線接続部における防水対策が十分に採られておらず、
機体の洗車時や雨水等によりカバーの隙間から操縦台室内に水が浸入した場合、当該電気配線接続部において漏電が起こりコントローラやリレーが故障する虞があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、上記課題を解決することを目的としたものであって、操作具を備えた操縦塔を搭乗ステップの前側に立設すると共に、前記操縦塔の上側を覆う上部カバーと前側を覆うフロントパネルとを備えた作業車に設ける制御装置の配置構造であって、前記フロントパネルを着脱自在に支持する壁体の後面に制御装置を収容した箱体を取り付け、且つ前記制御装置の電気配線接続部に対応する壁体の部位に覗き穴を設けて、該覗き穴の前側から制御装置への電気配線の接続を行なえるようにしたことを第1の特徴としている。
【0005】
そして、壁体に設けた覗き穴の前側から制御装置に備える表示部が視認可能なことを第2の特徴としている。
【0006】
更に、箱体の下部に対応する壁体の部位に水抜き穴を設けたことを第3の特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の発明によれば、操縦塔の前側を覆うフロントパネルを着脱自在に支持する壁体の後面に制御装置を収容した箱体を取り付け、且つ前記制御装置の電気配線接続部に対応する壁体の部位に覗き穴を設けて、該覗き穴の前側から制御装置への電気配線の接続を行なえるようにしたことによって、前記制御装置が箱体に覆われて十分な防水性が確保されると共に、フロントパネルを取り外した状態で、壁体の覗き穴の前側から制御装置への電気配線の接続と取り外しを容易に行うことができる。
【0008】
そして、請求項2の発明によれば、壁体に設けた覗き穴の前側から制御装置に備える表示部が視認可能なことから、当該表示部の表示内容をフロントパネルを取り外して容易に確認することができる。
【0009】
更に、請求項3の発明によれば、箱体の下部に対応する壁体の部位に水抜き穴を設けたことによって、機体の洗車作業等で箱体内に水が侵入したとしても当該水抜き穴を介して速やかに水抜きがなされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、コンバイン11の側面図、同じく図2は、平面図であって、コンバイン11は、左右一対のクローラ走行装置12に機体フレーム13を支持すると共に、機体フレーム13の前方には穀稈を刈取りながら脱穀部14まで搬送する前処理部15を備えている。
【0011】
そして、前処理部15の後方には、オペレータが着座する座席16が設けてあり、この座席16前方の床面を形成する搭乗ステップ17の前側には、機体の操向及び前処理部15の昇降操作を行うマルチステアリングレバー18を備えた操縦塔19を立設している。尚、マルチステアリングレバー18は、操縦塔19の上側を覆うメータパネルを兼ねた上部カバー20から突出し、また操縦塔19の前側は、前照灯21を内装したフロントパネル22で覆われている。
【0012】
一方、座席16左側のサイドパネル23には、主変速レバー24、副変速レバー25、
及び作業機・刈取クラッチレバー26等のコンバイン11の操縦に必要な複数の操作レバーやスイッチ類を配置している。
【0013】
また、脱穀部14において脱穀/選別した穀粒を座席16の後方に設けた穀粒タンク27内に一時的に貯留すると共に、脱穀済みの排稈は、機体後部に備える後処理部28から機外に排出される。そして、穀粒タンク27内に一時的に貯留された穀粒は穀粒排出オーガ29を介して機外に排出できるようになっている。
【0014】
また、搭乗ステップ17の前端部左側には、走行用クラッチペダル31が配設してある。この走行用クラッチペダル31は、図3〜図5に示すように、搭乗ステップ17の前端部において、座席16の正面位置に相対するように立設したプレート状の壁体32に、両端を支承した支軸31aを一体的に固設すると共に、当該クラッチペダル31の踏込み部が、壁体32に形成したガイド穴32aから座席16方向に突出するように構成している。
【0015】
更に詳しくは、壁体32は、平面視でコの字状に曲げ形成したプレートからなり、その開口側が搭乗ステップ17に面した状態で運転フレーム33の前端に基端部を固設している。この運転フレーム33は、複数の角パイプを格子状に溶接形成した機体フレーム13の右側前端部に箱状に形成されており、当該運転フレーム33の内部、即ち搭乗ステップ17の下方には、前処理部15を昇降作動させる図示しない油圧シリンダや、穀粒排出オーガ29を起伏作動させる油圧シリンダ34等への作動油の給排を行なう複数のソレノイドバルブをユニットとして設置できるようになっている。
【0016】
そして、上述した壁体32に、操縦塔19の上側を覆う上部カバー20と操縦塔19の前側を覆うフロントパネル22とを着脱自在に支持(螺設)すると共に、当該壁体32の
の後面Bの一側上部に制御装置(マイクロコンピュータ基板)35を収容した箱体36を取り付けている。尚、制御装置35は、図7に示すように箱体36に螺設してある。
【0017】
また、制御装置35に備える複数の電気配線接続部(コネクタ)Cに対応する壁体32の部位には覗き穴32bが設けてあり、この覗き穴32b側から制御装置35への電気配線の接続を行なえるように構成したことによって、制御装置35が箱体36に覆われて十分な防水性が確保されると共に、フロントパネル22を取り外した状態で、壁体32の覗き穴32bの前側から制御装置35への電気配線の接続と取り外しを容易に行うことができる。
【0018】
更に、壁体32に設けた覗き穴32bの前側から制御装置35に備える表示部であるセブンセグメント表示器35aが視認可能であり、当該セブンセグメント表示器35aの表示内容をフロントパネル22を取り外して容易に確認することができる。
【0019】
また、箱体36の下部に対応する壁体32の部位に水抜き穴32cが設けてあり、機体の洗車作業等で箱体36内に水が侵入したとしても当該水抜き穴32cを介して速やかに水抜きがなされる。
【0020】
そして、本実施例では、制御装置35に接続する個々の電気配線群37と、図示しない他の計器類に接続する電気配線とを図3及び図5に示す如く一つのハーネスHに集束すると共に、このハーネスHを走行用クラッチペダル31の支軸31aの上方に配策してあって、それにより当該支軸31aの周り、特にその下方空間Sを広く確保することができるので、その他の電気配線の配策や走行用クラッチペダル31のリンクのメンテナンス性が向上する。
【0021】
ところで、図6は、穀粒排出クラッチレバー41の構造を示す側面図であって、この穀粒排出クラッチレバー41を図示矢印の如く「切」状態から「入」状態へ回動操作することによって、図示しないエンジンからの動力を穀粒タンク27、及び穀粒排出オーガ29に内装した穀粒排出螺旋に伝達するベルト伝動機構を備えている。
【0022】
そして、穀粒排出クラッチレバー41の基端部、即ち回動支点Pの近傍には、当該穀粒排出クラッチレバー41の「入」状態を検出するNC接点式のマイクロスイッチ42を設けている。即ち、穀粒排出クラッチレバー41が「入」状態の時は、マイクロスイッチ42のNC接点を開放してエンジンの始動回路を遮断し、エンジンの始動時に過負荷が掛からないように構成している。
【0023】
また、マイクロスイッチ42のコネクタをオス/メスのギボシ端子とすることにより、マイクロスイッチ42の破損等の緊急時には、当該マイクロスイッチ42を取り外し、その組み配線側のギボシ端子を直結することによってエンジンの始動が可能になる。
【0024】
尚、詳細は省略するが、本実施例では、マイクロスイッチ42を装着するブラケット43側に、マイクロスイッチ42の回動支点となる図示しないPボタンと固定手段であるPナットを固設してあり、当該マイクロスイッチ42の微妙な位置決め調節を、前記Pボタン介して容易に行うことができるようになっている。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】コンバインの側面図。
【図2】コンバインの平面図。
【図3】操縦塔周辺の側面図。
【図4】操縦塔周辺の後斜視図。
【図5】操縦塔周辺の前斜視図。
【図6】穀粒排出クラッチレバーの構造を示す側面図。
【図7】制御装置の取り付け状態を示す斜視図。
【符号の説明】
【0026】
11 作業車
17 搭乗ステップ
18 操作具
19 操縦塔
20 上部カバー
22 フロントパネル
32 壁体
32b 覗き穴
32c 水抜き穴
35 制御装置
35a 表示部
36 箱体
B 背面
C 電気配線接続部
【出願人】 【識別番号】000001878
【氏名又は名称】三菱農機株式会社
【出願日】 平成18年3月6日(2006.3.6)
【代理人】
【公開番号】 特開2007−236218(P2007−236218A)
【公開日】 平成19年9月20日(2007.9.20)
【出願番号】 特願2006−59331(P2006−59331)