| 【発明の名称】 |
収穫機用のバリカン型刈取り装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】南 龍一
【氏名】西 輝雄
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| 【要約】 |
【課題】固定刃10上で左右一対の可動刃20が互いに相反する方向の往復駆動されるバリカン型刈取り装置において、両可動刃20の端部間Sにワラ屑や泥土が滞留や堆積することを回避できるようにする。
【解決手段】左右一対の可動刃20の一方の端部にカバー50を連結してある。カバー50は、連結されていない他方の可動刃20の端部の上方に延出しており、両可動刃20の端部間Sを覆っている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 固定刃の上で左右一対の可動刃が互いに相反する方向に往復駆動される収穫機用のバリカン型刈取り装置であって、 前記左右一対の可動刃の一方から他方の端部の上方に延出して、左右一対の可動刃の端部間の上方を覆うカバーを設けてある収穫機用のバリカン型刈取り装置。 【請求項2】 前記カバーの前記一方の可動刃に連結された取付け部に、前記一方の可動刃が備えるナイフバーと、前記固定刃が備える摺動ガイド体との間に位置して前記摺動ガイド体に摺動する摺接部を備えてある請求項1記載の収穫機用のバリカン型刈取り装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、固定刃の上で左右一対の可動刃が互いに相反する方向に往復駆動される収穫機用のバリカン型刈取り装置に関する。 【背景技術】 【0002】 上記のバリカン型刈取り装置は、左右一対の可動刃が互いに相反する方向に往復駆動されることにより、固定刃の一端から他端に至る一つの可動刃を採用して往復駆動するものに比し、駆動振動の発生を抑制しながら駆動することができるものである。この種のバリカン型刈取り装置として、従来、たとえば特許文献1に示されるものがあった。 特許文献1に示されるものは、固定刃2、及び、左右一対の可動刃3,3を備え、左右一対の可動刃3,3は、一対のクランク機構4によって互い相反する方向に往復駆動されるものである。 【0003】 【特許文献1】特開平10−164949号公報(段落〔0006〕、図1,3) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 この種の刈取り装置では、左右一対の可動刃が互いに相反する方向に移動することから、左右一対の可動刃の端部間が開閉するのであり、この端部間にワラ屑や泥土が入り込むことがあると、そのワラ屑や泥土が固定刃の上に滞留や堆積し、刈取り装置の切断不良や駆動トラブルが発生することがある。殊に、可動刃の端部間が刈り刃支持体の上方に位置する場合、可動刃端部間に入り込んで固定刃上に載ったワラ屑や泥土が、刈り刃支持体に引っ掛かったり載ったりして落下しにくくなり、ワラ屑や泥土の滞留や堆積に起因したトラブルが発生やすくなっていた。 【0005】 本発明の目的は、可動刃端部間が開閉するものでありながら、ワラ屑や泥土などの滞留や堆積を回避しやすい刈取り装置を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0006】 本第1発明にあっては、固定刃の上で左右一対の可動刃が互いに相反する方向に往復駆動される収穫機用のバリカン型刈取り装置において、 前記左右一対の可動刃の一方から他方の端部の上方に延出して、左右一対の可動刃の端部間の上方を覆うカバーを設けてある。 【0007】 すなわち、可動刃の端部間が開いても、その端部間の上方がカバーによって覆われており、その端部間にワラ屑や泥土が入り込みにくくなる。ワラ屑や泥土がカバーの下にささり込んだり飛込んだりして固定刃や刈り刃支持体に載ったり引っ掛かったりすることがあっても、一方の可動刃から延出していてこの可動刃と共に往復移動するカバーに接触し、カバーによる掻き落とし作用を受けて落下しやすくなる。 【0008】 従って、本第1発明によると、可動刃の端部間が開閉するものでありながら、その端部間にワラ屑や泥土などが滞留や堆積することをカバーによる覆い及び掻き落とし作用によって回避しやすく、ワラ屑や泥土による切断不良や駆動トラブルが発生しにくくて能率よく収穫作業をすることができる。 【0009】 本第2発明にあっては、本第1発明の構成において、前記カバーの前記一方の可動刃に連結された取付け部に、前記一方の可動刃が備えるナイフバーと、前記固定刃が備える摺動ガイド体との間に位置して前記摺動ガイド体に摺動する摺接部を備えてある。 【0010】 すなわち、可動刃が往復駆動されるに伴ってカバーの取付け部が摺接部で摺動ガイド体に対して摺動し、これにより、可動刃の固定刃に対するガタ付きを抑制しながら可動刃を往復駆動することができる。 【0011】 従って、本第2発明によると、可動刃のガタ付きが少ないように静かに駆動することができるものを、カバーを摺接部材に利用して構造面や経済面で有利に得ることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0012】 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。 図1に示すように、機体横方向に所定間隔を隔てて並ぶ複数本の分草フレーム1の基部に支持された一つの固定刃10、この固定刃10の左側部分及び右側部分の上に設けた可動刃20を備えさせて、バリカン型刈取り装置を構成してある。 【0013】 このバリカン型刈取り装置は、稲、麦などの植立穀稈を刈り取り処理するとともに脱穀処理し、脱穀粒を穀粒タンクに回収して貯留したり、袋詰めホッパーに回収して袋詰めしたりするように構成されたコンバインの刈取り前処理部に装備されるものであって、前記各分草フレーム1の先端側に設けた分草具2から分草フレーム間に導入された植立穀稈を刈り取り処理するものであり、詳しくは、次の如く構成してある。 【0014】 図1,2,3などに示すように、固定刃10は、各分草フレーム1の基部の下側に連結された刈り刃支持体3(図8参照)に装着した一つの固定刃台11、この固定刃台11の前縁部の上面側に機体横方向に並べてリベット12によって止着された複数個の固定刃ピース13を備えて構成してある。 【0015】 図1,2,3などに示すように、前記各可動刃20は、固定刃10の固定刃ピース13の配列ピッチと同一の長さの配列ピッチで機体横方向に並ぶ複数個の可動刃ピース21、前記各可動刃ピース21の上面側にリベット22によって止着されて複数個の可動刃ピース21を連結している一つのナイフバー23を備えて構成してある。 【0016】 前記各可動刃20の両端部と中間部の三箇所にナイフクリップ31を備えた支持手段30A,30B,30cを作用させてあり、各可動刃20は、前記各支持手段30A,30B,30cを介して固定刃10に機体横方向に摺動自在に支持されている。左側の可動刃20は、この可動刃20の前記複数の支持手段30A,30B,30cのうちの最も機体横外側に位置する前記支持手段30Aが作用する部位の近くに設けた可動刃操作体24に作用する刈り刃駆動機構40によって固定刃10の左側部分に対して機体横方向に往復摺動する状態に往復駆動されるように構成してある。右側の可動刃20は、この可動刃20の前記複数の支持手段30A,30B,30Bのうちの最も機体横外側に位置する前記支持手段30Aが作用する部位の近くに設けた可動刃操作体24に作用する刈り刃駆動機構40によって固定刃10の右側部分に対して機体横方向の往復摺動する状態に往復駆動されるように構成してある。 【0017】 図1,4,5に示すように、前記各刈り刃駆動機構40は、駆動すべき可動刃20の前記可動刃操作体24の左右一対の操作板25の間に係入したベアリングで成る操作ローラ41を一端部に備えた揺動リンク42、この揺動リンク42の他端側の端部に一端側が相対回動自在に連結された連動ロッド43、この連動ロッド43の他端側が周縁部に相対回動自在に連結された駆動回転体44を備えて構成してある。 【0018】 前記揺動リンク42の中間部は、穀稈搬送装置(図示せず)が備える支軸45に回動自在に連結されており、揺動リンク42は、前記支軸45の軸芯まわりで往復揺動するようになっている。前記駆動回転体44は、刈取り前処理部のフレームを構成する伝動ケース46の端部に回転支軸47を介して駆動回動自在に支持されている。 【0019】 これにより、各刈り刃駆動機構40は、回転支軸47の機体上下向き軸芯まわりで駆動される駆動回転体44の回転駆動力を連動ロッド43によって直線の往復動力に変換して揺動リンク42の端部に伝達してこの揺動リンク42を支軸45の機体上下向き軸芯まわりで、一定の揺動角度で往復揺動するように駆動し、この揺動リンク42の往復動力を操作ローラ41によって可動刃操作体24に伝達することにより、可動刃10を往復駆動する。 【0020】 一対の刈り刃駆動機構40は、これの駆動回転体44の回転位相の設定などにより、左側の可動刃20が機体外方側に向かって摺動する際、右側の可動刃20も機体外方側に向かって摺動し、左側の可動刃20が機体内方側に向かって摺動する際、右側の可動刃20も機体内方側に向かって摺動する状態で、すなわち左右一対の可動刃20が互いに相反する方向に往復摺動する状態で左右の可動刃20を往復駆動する。 【0021】 つまり、このバリカン型刈取り装置は、左右一対の可動刃20が固定刃10の上で互いに相反する方向に往復移動する状態に、かつ、左右一対の可動刃20の端部間が機体横方向での中心部に位置する分草フレーム1が備える刈り刃支持体3の上方で開閉する状態に、左右一対の可動刃20を一対の刈り刃駆動機構40によって往復駆動し、刈取り部の左側に位置する複数本の分草具2からの植立穀稈を、固定刃10の左側部分に位置する固定刃ピース13と、この固定刃ピース13に対して相対移動する左側の可動刃20の可動刃ピース21とによって刈取り処理し、刈取り部の右側に位置する複数個の分草具2からの植立穀稈を、固定刃10の右側部分に位置する固定刃ピース13と、この固定刃ピース13に対して相対移動する右側の可動刃20の可動刃ピース21とによって刈取り処理する。 【0022】 図6,7に明示するように、前記左右一対の可動刃20の一方の端部からカバー50を他方の可動刃20の端部の上方に延出させるとともに、このカバー50は、左右一対の可動刃20の端部間Sを覆うように、かつ、両可動刃20の相反する方向での往復移動のためにその端部間が最大の大きさに開いた状態においてもその端部間を全体にわたって覆うに足る延出長さを備えるように構成してある。 【0023】 これにより、ワラ屑や泥土などが左右可動刃20の端部間Sに入ることをカバー50によって回避しながら、かつ、ワラ屑や泥土などがその端部間に刺さり込んだり飛込んだりして固定刃10や、端部間下方の刈り刃支持体3に引っ掛かることがあっても、可動刃20と共に往復動するカバー50に接触し、カバー50による掻き落とし作用を受けて落下しやすくなるようにしながら刈取り処理を行うことができる。 【0024】 図2,3に示すように、各可動刃20の機体横外方側での端部に支持作用する前記支持手段30Aは、前記固定刃台10に連結ボルト32によって固定された後摺動ガイド体33、前記連結ボルト32によって前記後摺動ガイド体33と共に固定刃台11に後端部が固定されたバネ板製の前記ナイフクリップ31、このナイフクリップ31の前端部にリベット34によって連結された前摺動ガイド体35を備えて構成してある。可動刃20のナイフバー23に、ナイフバー23と異なる素材で成る部材を前記リベット22によって連結することにより、ナイフバー23よりも優れた硬さ及び耐磨耗性を備えたスライド部26をナイフバー23に備えてあり、前記支持手段30Aは、前記前摺動ガイド体35と後摺動ガイド体33によってナイフバー23の前記スライド部26を摺動自在に挟持することにより、可動刃20を固定刃10に対して機体横方向に摺動するように支持している。 【0025】 図6,7,8に示すように、前記カバー50が連結されている前記可動刃20の機体内方側での端部に支持作用する前記支持手段30Cは、前記固定刃台11に連結ボルト32によって固定された後摺動ガイド体33、前記連結ボルト32によって前記後摺動ガイド体33と共に固定刃台11に後端部が固定されたバネ板製の前記ナイフクリップ31、このナイフクリップ31の前端部にリベット34によって連結された前摺動ガイド体35を備えて構成してある。前記カバー50の可動刃20に前記リベット22によって連結されている取り付け部51に、固定刃10が備える前記支持手段30Cの前記後摺動ガイド体33や前摺動ガイド体35に摺動するように可動刃20のナイフバー23と後摺動ガイド体33との間に配置した後側摺接部52a、可動刃20のナイフバー23と前摺動ガイド体35との間に配置した前側摺接部52bを備えてある。前記カバー50の前記取り付け部51は、ナイフバー23と異なる素材で構成してあり、前記後側摺接部52a及び前側摺接部52bは、ナイフバー23よりも優れた硬さ及び耐磨耗性を備えている。 【0026】 図4に示すように、可動刃20が備える前記可動刃操作体24における前記左右一対の操作板25に、受動板26を連結ボルト27によって脱着自在に取り付けることにより、前記揺動リンク42の操作ローラ41に当接する接触面28を形成してある。これにより、接触面28に磨耗が発生した際、受動板26のみを交換すれば、可動刃20や可動刃操作体24を交換しないで対処することができる。 【0027】 〔別実施例〕 本発明によるバリカン型刈取り装置は、コンバインに限らず、コンバイン以外の各種の収穫機に装備されるバリカン型刈取り装置にも適用することができる。 【図面の簡単な説明】 【0028】 【図1】コンバイン用のバリカン型刈取り装置の平面図 【図2】刈取り装置の支持手段配設箇所での平面図 【図3】刈取り装置の支持手段配設箇所での断面図 【図4】刈取り装置の刈り刃駆動機構作用箇所での平面図 【図5】刈取り装置の刈り刃駆動機構作用箇所での正面図 【図6】刈取り装置のカバー配設箇所での平面図 【図7】刈取り装置のカバー配設箇所での断面図 【図8】刈取り装置の断面図 【符号の説明】 【0029】 10 固定刃 20 可動刃 23 ナイフバー 33,35 摺動ガイド体 50 カバー 52a,52b 摺接部
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成17年12月15日(2005.12.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開2007−159506(P2007−159506A) |
| 【公開日】 |
平成19年6月28日(2007.6.28) |
| 【出願番号】 |
特願2005−361662(P2005−361662) |
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