| 【発明の名称】 |
乗用芝刈機 |
| 【発明者】 |
【氏名】戸田 大尊
【氏名】榎本 和加雄
【氏名】辻 英和
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| 【要約】 |
【課題】芝草搬送用ダクト内に芝草が詰まることを防止し、またメンテナンスを簡単にした乗用芝刈り機を提供すること。
【解決手段】スロア23とコレクタバック14を接続するダクト26を、操縦席近傍位置で上下分割し上部ダクト26aの上端はコレクタバック14と一体化し、下部ダクト26bはスロアケース24と一体化して、下部ダクト26bの上方開口部には開閉蓋28を設ける。開閉蓋28は上部ダクト26aをリフトして下部ダクト26bから分離するとバネ等で必ず閉じるようにし、上部ダクト26aを下部ダクト26bと接合すると開閉蓋28の回動軸28aと一体のピン28bが上部ダクト26aの下端部の開口部の周辺部に鍔部30のハンド30aにより押圧されて開閉蓋28をダクト26内が開放する方向に回動させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 カッター(5)を有するモーア(6)と、該モーア(6)で刈り取られた芝草を送風搬送するスロア(23)と、該スロア(23)により搬送される芝草用の通路となるダクト(26)と、該ダクト(26)により搬送される芝草を収容するコレクタバック(14)と、スロア(23)の上方であって、ダクト(26)の前方に配置した操縦席(11)と を設けた乗用芝刈機において ダクト(26)は、コレクタバック(14)と一体の上部ダクト(26a)と、スロア(23)を収納したスロアケース(24)と一体の下部ダクト(26b)とに操縦席(11)の近傍位置で上下に分割可能にしたことを特徴とする乗用芝刈機。 【請求項2】 前記下部ダクト(26a)にはスロア(23)を覆う開閉自在の開閉蓋(28)を備えたことを特徴とする請求項1記載の乗用芝刈機。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、芝刈作業を行うモーアを車体の下方に搭載した乗用芝刈機に関する。 【背景技術】 【0002】 芝刈機(モーア)を車体前部に装着した、いわゆるフロントモーア型乗用芝刈機が特開平4−281709号公報などに開示されている。この乗用芝刈機は、モーアで刈り取った芝草をシュータ及びダクトを介して車体後部のコレクターバックに集草する構成としている。 【特許文献1】特開平4−281709号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 上記特許文献1記載の発明の乗用芝刈機では、コレクタバックの下面に開口部を設け、これにダクトを貫入させる構成であった。これらは、コレクタバック内の積載重量やコレクタバック昇降リンク自体のがたつきで、コレクタバックの開口部と該開口部に貫入させるダクトとの位置あわせが難しく、またダクト貫入部に草が詰まり易いことがあった。またブロア部のメンテを行うべく、ダクトに別途小窓などを備える必要が有った。 【0004】 本発明の課題は、芝草搬送用ダクト内に芝草が詰まることを防止し、またメンテナンスを簡単にした乗用芝刈り機を提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0005】 本発明の上記課題は、次の解決手段で解決される。 請求項1記載の発明は、カッター(5)を有するモーア(6)と、該モーア(6)で刈り取られた芝草を送風搬送するスロア(23)と、該スロア(23)により搬送される芝草用の通路となるダクト(26)と、該ダクト(26)により搬送される芝草を収容するコレクタバック(14)と、スロア(23)の上方であって、ダクト(26)の前方に配置した操縦席(11)とを設けた乗用芝刈機において、ダクト(26)は、コレクタバック(14)と一体の上部ダクト(26a)と、スロア(23)を収納したスロアケース(24)と一体の下部ダクト(26b)とに操縦席(11)の近傍位置で上下に分割可能にした乗用芝刈機である。 【0006】 請求項2記載の発明は、前記下部ダクト(26a)にはスロア(23)を覆う開閉自在の開閉蓋(28)を備えた請求項1記載の乗用芝刈機である。 【発明の効果】 【0007】 請求項1記載の発明によれば、ダクト(26)を操縦席(11)の近傍位置で上下に分割可能にしたので、上部ダクト(26a)及び/又は下部ダクト(26b)に刈り取り後の芝草を詰まらせても、前記ダクト分割後の開口部から容易にとりのぞくことができ、ダクト(26)、スロア(23)及びコレクタバック(14)内のメンテナンスを容易に行うことができる。 【0008】 請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、ダクト(26)を分割した時にダクトの開閉蓋(28)を開放状態にして、スロア(23)部分を含めてダクト(26)内部の点検を安全に行うことができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0009】 以下、図面に基づいて、この発明の実施例を説明する。 本実施例の乗用芝刈機1の側面図を図1に示す。 走行車体2の前部と後部にそれぞれ前輪3,3と後輪4,4を備え、車体2の前部の下方にはカッター5を有する芝草刈り取り用のモーア6が設けられ、車体2の前部上方のフロア7にはステアリングコラム8を立設し、該コラム8の上部にはハンドル10が設けられている。またハンドル10の後方には操縦席11を設け、該操縦席11の後方にはエンジン12及びラジエータ9を覆うボンネット34が配置されており、該ボンネット34上部を囲むように正面視門型のコレクタバック14が設けられている。 【0010】 また、操縦席11の後方に立設された一対のロプス13,13と一対のコレクタ昇降リンク17,17を連結し、該一対のコレクタ昇降リンク17,17はコレクタバック14の両側面に回動自在で、昇降シリンダ21の伸縮操作でコレクタバック14が昇降自在となるように取り付けられている。コレクタ昇降リンク17,17を含むリンク機構のコレクタバック14の両側面への取付部は安全のためにリンクカバー22で覆われている。 【0011】 図1の側面図に示すように本実施例の乗用芝刈機1は後輪操舵のフロントモーア6の前端とフロア7の前端を芝刈機側面視でほぼ同一前後位置に配置し、また前輪3の車軸3aと作業者の操縦席11の着座位置も芝刈機側面視でほぼ同一前後位置に配置している。 【0012】 フロア7の前端がモーア6の前端に比べて前過ぎると芝草の刈り残しができ、またフロア7の前端がモーア6の前端に比べて後ろ過ぎると芝草の刈取り位置合わせが困難となる。さらにフロア7の前端とモーア6の前端が同一芝刈機側面視でほぼ同一前後位置にあると、壁際等で前進作業した場合に障害物とモーア6の距離が分りやすいので、芝草の刈取作業性が良い。また、操縦席11の作業者は、側面視で前輪3の真上にいることになり、旋回軸(車軸3a)に近い位置に着座していることになるので、芝刈機6の旋回時に作業者が振られにくく、操作性が良い。 【0013】 モーア6は車体2に端部が回動自在に取り付けられたリンクアーム38の他端部に連結しており、該リンクアーム38が操縦席11のサイドに配置されたモーア昇降レバー39の操作により車体2に取り付けられたシリンダー37を作動してモーア6の昇降を行うことができる。 【0014】 エンジン12の出力はユニバーサルジョイント35を介してHST19を経てミッションケース15に入力され、更にギア式変速装置で変速され、該変速された走行動力により後輪4,4が駆動される。 【0015】 さらに、ミッションケース15の前方上側にスロア駆動軸20を突設し、下側にPTO軸16を突設し、PTO軸16からモーア駆動軸18に動力を伝達している。スロア23 はスロア入切クラッチ41を経由してスロア駆動軸20に伝達された変速装置からの動力で作動する。また、PTO軸16にはPTO入切クラッチ40を介して変速装置からの動力が伝達される。また、PTO軸16にはモーア駆動軸18が接続されているので、PTO軸16を介してモーア駆動軸18へ動力が伝達され、モーア6が駆動される。 【0016】 スロア23はスロアケース24に収容されており、該スロアケース24の上部にはスロアケース24とコレクタバック14を繋ぐ芝草搬送用のダクト26が設けられている。また、スロア23とモーア6の間には側面視後上がり形状のシュータ27が配置されていて、モーア6により刈り取られた芝草はシュータ27を経由してスロア23に送られ、ダクト26を経由して後方のコレクタバック14に空気搬送される。 【0017】 ミッションケース15の前面にPTO軸16とモーア駆動軸18を設け、該ケース15に隣接させてスロアケース24を直接接続しているので、これら2つのケース15,24の取付構造が簡素化、かつ互いに強固に接続できる。 前記モーア駆動軸18には電磁バルブで作動制御されるクラッチを介してモーア6のカッター5の回転軸に動力が伝達され、カッター5の回転動力となる。 【0018】 本実施例の乗用芝刈機の操縦席11は、図1の点線で示すようにフロア7の一部であるシートフロア(開閉蓋)42と共にフロア7に設けられた左右方向に軸心をもつ回動軸36を中心に上方へ回動可能な構成であり、該シートフロア(開閉蓋)42を開くと、モーア側シュータ27とスロア23をメンテナンスできる。 【0019】 また、図2に斜視図で示すようにスロアケース24とコレクタバック14を接続するダクト26を、操縦席近傍の略同一高さで上下分割する。また上部ダクト26aの上端はコレクタバック14と一体化しておき、上部ダクト26aとコレクタバック14の一体物を昇降自在に構成する。また、下部ダクト26bはスロアケース24と一体化して、下部ダクト26bの上方開口部には開閉蓋28を設けている。下部ダクト26bの上方開口部付近にはシール部材29を設けておき、上部ダクト26aと下部ダクト26bを接合した時にダクト26内の密封性を確保する。図3には上部ダクト26aと下部ダクト26bの接合部分の一部断面図を示す。 【0020】 前記開閉蓋28は上部ダクト26aをリフトして下部ダクト26bから分離すると必ず閉じ、上部ダクト26aを下部ダクト26bと接合すると開閉蓋28が上方に向けてダクト内壁に接触する位置まで回動してダクト26が開く構成とする。 このための構成は開閉蓋28の回動軸28aを断面矩形の下部ダクト26bの外周の一側に設け、該回動軸28aと一体のピン28bを設ける。また上部ダクト26aの下端部の開口部の周辺部に鍔部30を設け、該鍔部30には上下ダクト26a,26bを接合した時に開閉蓋28のピン28bに触れる位置にハンド30aを設けている。また、開閉蓋28の回動軸28aは同軸基部のトルクスプリングにより常時ダクト26内を閉鎖する方向に付勢している。 【0021】 従って、上下ダクト26a,26bを接合した時に上部ダクト26aのハンド30aが下部ダクト26bのピン28bを押圧して、前記スプリングの付勢力に打ち勝って開閉蓋28をダクト26内が開放する方向に回動させる。 また上部ダクト26aをリフトして下部ダクト26bから分離すると自動的に開閉蓋28が閉まってスロア23をダクト26b内に密閉して外部から隔離するので、異物が下部ダクト26bからスロアケース24内に入り込むことを防ぎ、スロア23を駆動した時に異物によりスロア23が損傷するおそれが無い。 【0022】 また、上部ダクト26aを上方に上げて下部ダクト26bとの接合を解除した時に開閉蓋28はダクト26を前記スプリングの付勢力でダクト開口部を閉鎖するが、この状態から開閉蓋28をダクト開放方向に回動させて下部ダクト26bとスロアケース24内の草を除去するには、エンジン12を必ず非駆動状態にしないと不可能とする安全機構を設けている。 前記安全機構には、開閉蓋28の回動軸28aと端部が連結したアーム31の他端部には回動自在のロッド32を連結し、該ロッド32に圧縮スプリング33を介して操縦席11に連結させ、さらに上部ダクト26aを上方に上げて下部ダクト26bから分離した時には、開閉蓋28がダクト開口部を閉鎖するが、操縦席11と一体のシートフロア42を矢印A方向に回動させた時に、このシートフロア42の回動に連動する図示しないスイッチがエンジン12の駆動を強制的に停止させる構成になっている。シートフロア42の矢印A方向への回動でロッド32と圧縮スプリング33の牽引によりアーム31が回動して開閉蓋28を上げてダクト26を開くことができる。 【0023】 上記構成によりコレクタバック14とともに上部ダクト26aをリフトして下部ダクト26bから分離すると必ずスロア23の上側の開閉蓋28が下部ダクト26の開口部を閉じることができ、スロア23の保護が図れる。 【0024】 また、開閉蓋28を開けて下部ダクト26b内又はスロアケース24内の草を除去する際には操縦席11と一体のシートフロア42を回動する必要があり、またシートフロア42を回動して開閉蓋28を開けると必ずエンジン12がオフとなっているので、スロア23の回転も停止してオペレータの保護が図れる。 【0025】 すなわち、衣類や手がフロアケース24内に入ると怪我をしたり、物が落ちるとスロアを損傷する恐れがあるが開閉蓋28が下部ダクト26の開口部を閉じるのでオペレータとスロア23の保護が図れる。 【産業上の利用可能性】 【0026】 本発明は、家庭用、産業用の乗用芝刈機として有用性が高い。 【図面の簡単な説明】 【0027】 【図1】本発明の実施例の乗用芝刈機の側面図である。 【図2】図1の乗用芝刈機の上部ダクトと下部ダクトの接合部を中心とする斜視図である。 【図3】図2の上部ダクトと下部ダクトの接合部付近の一部断面図である。 【符号の説明】 【0028】 1 乗用芝刈機 2 走行車体 3 前輪 3a 前輪車軸 4 後輪 5 カッター 6 モーア 7 フロア 8 ステアリングコラム 9 ラジエータ 10 ハンドル 11 操縦席 12 エンジン 13 ロプス 14 コレクタバック 15 ミッションケース 16 PTO軸 17 コレクタ昇降リンク 18 モーア駆動軸 19 HST 20 スロア駆動軸 21 昇降シリンダ 22 リンクカバー 23 スロア 24 スロアケース 26 ダクト 26a 上部ダクト 26b 下部ダクト 27 シュータ 28 開閉蓋 28a 回動軸 28b ピン 29 シール部材 30 鍔部 30a ハンド 31 アーム 32 ロッド 33 圧縮スプリング 34 ボンネット 35 ユニバーサルジョイント 36 シート回動軸 37 モーア昇降シリンダ 38 リンクアーム 39 モーア昇降レバー 40 PTO入切クラッチ 41 スロア入切クラッチ 42 シートフロア
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成17年10月18日(2005.10.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100096541 【弁理士】 【氏名又は名称】松永 孝義
【識別番号】100133318 【弁理士】 【氏名又は名称】飯塚 向日子
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| 【公開番号】 |
特開2007−110906(P2007−110906A) |
| 【公開日】 |
平成19年5月10日(2007.5.10) |
| 【出願番号】 |
特願2005−302472(P2005−302472) |
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