| 【発明の名称】 |
コンバインの刈取り部昇降構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】松原 一晃
【氏名】日田 定範
【氏名】古野 文雄
【氏名】熊取 剛
【氏名】熊谷 雅行
【氏名】戸成 厚史
【氏名】乙宗 拓也
|
| 【要約】 |
【課題】刈取り部を接地追従して昇降させるよう構成したコンバインの刈取り部昇降構造において、圃場への突入のない接地追従を円滑に行わせることができるとともに、弾性バランス機構を刈取り部が刈取り作業高さ域に下降された時だけ機能する小型のものに構成する。
【解決手段】単動型の油圧シリンダ9で刈取り部3を昇降駆動するよう構成するとともに、油圧シリンダ9に圧油を供給する「上昇」、油圧シリンダ9から排油する「下降」、および、油圧シリンダ9への圧油供給および排油を阻止する「中立」に切換え可能な制御弁Vを装備し、刈取り作業域に下降された刈取り部3を弾性バランス機構20で接当支持し、刈取り部3の重量と弾性バランス機構20の弾性力とが平衡した状態において、刈取り部3が機械的な下降限界mよりも高い位置で、かつ、走行地面Gよりも低い位置nにあるよう設定してある。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体の前部に上下揺動可能に配備した刈取り部を接地追従して昇降させるよう構成したコンバインの刈取り部昇降構造であって、 圧油供給によって伸長作動し、排油によって自重短縮する単動型の油圧シリンダで前記刈取り部を昇降駆動するよう構成するとともに、油圧シリンダに圧油を供給する「上昇」、油圧シリンダから排油する「下降」、および、油圧シリンダへの圧油供給および排油を阻止する「中立」に切換え可能な制御弁を人為切換え操作可能に装備し、 刈取り作業域に下降された刈取り部を弾性バランス機構で分離可能に接当支持し、 刈取り部の重量と弾性バランス機構の弾性力とが平衡した状態において、刈取り部が機械的な下降限界よりも高い位置で、かつ、走行地面よりも低い位置にあるよう設定してあることを特徴とするコンバインの刈取り部昇降構造。 【請求項2】 前記弾性バランス機構を機体側に前向き片持ち状に装備するとともに、弾性バランス機構の前端部で受止め支持される接当部材を前記刈取り部に設け、この接当部材を刈取り部の揺動支点に対して遠近する方向に位置調節可能に構成してある請求項1記載のコンバインの刈取り部昇降構造。 【請求項3】 前記刈取り部を、その基端側の縦向き支点周りに横側方に旋回揺動可能に構成してある請求項1または2に記載のコンバインの刈取り部昇降構造。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、機体前部に配備した刈取り部を接地追従させて昇降させるよう構成したコンバインの刈取り部昇降構造に関する。 【背景技術】 【0002】 刈取り部を接地追従させて昇降させるよう構成したコンバインの刈取り部昇降構造は、刈高さセンサからの検出情報に基づいて刈取り部昇降用の油圧シリンダを作動制御する、いわゆる自動刈高さ制御構造に比べて安価な構成で刈高さを安定維持することができるものであり、例えば、特許文献1に開示されているように、刈取り部と走行機体の前端部との間に支持ロッドを伸縮自在に架設するとともに、この支持ロッドに外嵌装着したバランス用のコイルバネで刈取り部の重量負荷を一部負担することで、刈取り部の接地荷重を軽減するよう構成されている。 【特許文献1】特開2004−267123号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 上記従来の刈取り部昇降構造においては、刈取り部と走行機体の前部との間にコイルバネ装着用の支持ロッドを架設して、刈取り部の昇降に応じて支持ロッドを伸縮させる構成が採用されているものであるために、支持ロッドは刈取り部の昇降範囲に対応した大きいストロークで伸縮できる大型のものにしておく必要があった。また、伸縮自在な支持ロッドの両端部を刈取り部と走行機体の前部にそれぞれ枢支連結するのに手数がかかるものとなっていた。 【0004】 近年、コンバインにおいては、エンジンの出力部やミッションケース周り、等の刈取り部で隠された機体内部周辺のメンテナンス性の向上が望まれており、刈取り部を走行機体から取外したり、刈取り部を機体横外方に旋回開放する、等して刈取り部で隠された機体内部周辺を大きく開放するものも実用化されている。 【0005】 このように、刈取り部を脱着したり旋回開放する構造を、刈取り部を接地追従式に構成した仕様の機種に導入しようとした場合、刈取り部昇降用の油圧シリンダと刈取り部との連結を解除するのみならず、コイルバネを装着した支持ロッドと刈取り部との連結をも解除する必要があり、刈取り部移動のための操作が煩わしいものになることが予測される。 【0006】 本発明は、このような点に着目してなされたものであって、刈取り部を接地追従して昇降させるよう構成したコンバインの刈取り部昇降構造において、刈取り部の重量負荷を支持するバランス構造を小型化することができるとともに、刈取り部の移動開放も容易に行うことができるようにすることを目的としている。 【課題を解決するための手段】 【0007】 第1の発明は、走行機体の前部に上下揺動可能に配備した刈取り部を接地追従して昇降させるよう構成したコンバインの刈取り部昇降構造であって、 圧油供給によって伸長作動し、排油によって自重短縮する単動型の油圧シリンダで前記刈取り部を昇降駆動するよう構成するとともに、油圧シリンダに圧油を供給する「上昇」、油圧シリンダから排油する「下降」、および、油圧シリンダへの圧油供給および排油を阻止する「中立」に切換え可能な制御弁を人為切換え操作可能に装備し、 刈取り作業域に下降された刈取り部を弾性バランス機構で分離可能に接当支持し、 刈取り部の重量と弾性バランス機構の弾性力とが平衡した状態において、刈取り部が機械的な下降限界よりも高い位置で、かつ、走行地面よりも低い位置にあるよう設定してあることを特徴とする。 【0008】 上記構成によると、刈取り走行に際しては、制御弁を「下降」に切換え操作して刈取り部を自重下降させ、接地して下降が阻止されたところで制御弁を「中立」に戻す。この状態では、油圧シリンダはそれ以上に短縮することはないが、単動型の油圧シリンダは外力によるピストンロッドの引出しが可能となるために、刈取り部が外力によって上昇することは可能となる。従って、この状態で走行すると、刈取り部が地上の隆起にさしかかったり、走行機体が前下がり傾斜すると、刈取り部は接地追従して上昇する。刈取り部が地上の凹部にさしかかったり、走行機体が前上り傾斜しても、刈取り部は当初刈取り部が下降接地した時の油圧シリンダの長さに相当する高さまでは下降するが、それよりも下降することはない。 【0009】 このように、下降させた刈取り部を軽く接地支持させて刈取り走行を行うことで、圃場に起伏があったり、走行機体の前後傾斜姿勢が変化しても、刈取り部が圃場面に突入するようなことが回避される。 【0010】 なお、制御弁を「下降」に保持し続けておけば、刈取り部を地上の凹部にも追従させることができる。ただし、この場合も、刈取り部は弾性バランス機構と均衡する高さ位置よりも下降することはない。 【0011】 弾性バランス機構は、刈取り作業高さ範囲に下降された刈取り部を接当支持するが、刈取り部が刈取り作業高さ範囲を越えて大きく上昇される時には接当支持が解除され、弾性バランス機構が機体側に装備される場合には、刈取り部が弾性バランス機構から離れ、あるいは、弾性バランス機構が刈取り部に装備される場合には、弾性バランス機構が機体から離れることになり、刈取り部の昇降範囲全域において連動連結された弾性バランス機構に比べて前後に短いものとなる。 【0012】 刈取り部が旋回開放されたり、前方に移動開放される仕様の機種にあっては、刈取り部開放時に弾性バランス機構と刈取り部との連結解除、あるいは、弾性バランス機構と機体との連結解除、等の操作は何ら行う必要はない。 【0013】 従って、第1の発明によると、圃場への突入のない接地追従を円滑に行わせて刈高さの安定化を図ることができるとともに、弾性バランス機構を刈取り部が刈取り作業高さ域に下降された時だけ機能する小型のものに構成することができる。また、刈取り部の移動開放も容易に行うことができる。 【0014】 第2の発明は、上記第1の発明において、 前記弾性バランス機構を機体側に前向き片持ち状に装備するとともに、弾性バランス機構の前端部で受止め支持される接当部材を前記刈取り部に設け、この接当部材を刈取り部の揺動支点に対して遠近する方向に位置調節可能に構成してあるものである。 【0015】 上記構成によると、製作誤差や組み付け誤差を接当部材の位置調節によって吸収して、弾性バランス機構における受止め部の中心で接当部材を受止め支持することができ、弾性バランス機構の弾性復元力を有効に弾性バランス力として利用することができる。 【0016】 第3の発明は、上記第1または第2の発明において、 前記刈取り部を、その基端側の縦向き支点周りに横側方に旋回揺動可能に構成してある。 【0017】 上記構成によると、刈取り部をメンテンスのために旋回開放させる場合、刈取り部との連結解除操作を要することなく刈取り部を移動させることができ、操作性に優れたものとなる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0018】 図1に、自脱型コンバインの全体側面図が、また、図2にその全体平面図がそれぞれ示されている。この自脱型コンバインは、左右一対のクローラ走行装置1を備えた走行機体2の前部に3条刈り仕様の刈取り部3が昇降自在に連結されるとともに、走行機体2に運転部4、脱穀装置5、および、穀粒回収タンク6、等が搭載された構造となっている。 【0019】 刈取り部3には刈取り部フレーム7が備えられており、この刈取り部フレーム7の後端基部が、走行機体2の前端部に立設された基台8の上部に横向きの揺動支点Pを中心として上下揺動可能に連結支持されるとともに、油圧シリンダ9で駆動昇降されるようになっている。油圧シリンダ9は、圧油供給によって伸長作動し、排油によって自重短縮する単動型のものが利用されている。 【0020】 刈取り部フレーム7は、前記揺動支点Pから前方下方に向けて延出された筒状伝動ケースとしての機能を備えており、この刈取り部フレーム7に、植立穀稈を所定の刈取り姿勢に引起す引起し装置10、引起した植立穀稈を切断するバリカン型の刈取り装置11、刈取り穀稈を後方に掻き込んで合流した後、後方上方に向けて搬送して、脱穀装置5の横外側面に配備されたフィードチェーン13へ横倒れ姿勢で供給するする供給搬送装置12、等が支持されている。 【0021】 なお、供給搬送装置12は、刈取り部3の前揺動支点Pを中心として上下揺動して搬送始端位置を稈長方向に変更することで、フィードチェーン13への穀稈受け渡し時における搬送穀稈の位置を稈長方向に変更して、脱穀装置5への穀稈挿入長さを変更調節する扱き深さ調節機能が備えられている。 【0022】 この刈取り部3が刈取り作業高さ域まで自重下降されると、刈取り部フレーム7の下面に油圧シリンダ9との連結位置よりも上方箇所に装備固定された横向き丸棒材からなる接当部材14が、走行機体2における機体フレーム15の前部に前向き片持ち状態に配備された弾性バランス機構20の前端に接当支持されるようになっている。 【0023】 弾性バランス機構20は、間隔変更可能に対向された前後一対のバネ受け部材21,22、両バネ受け部材21,22の間に初期圧縮されて挟持された左右一対のコイルバネ23、および、両バネ受け部材21,22の間隔拡大を阻止するよう両バネ受け部材21,22の左右箇所に挿通装着された左右一対の支持ロッド24とで独立した一つのユニット状に構成されている。前記支持ロッド24を前方からねじ込み調節し、両バネ受け部21,22の最大間隔を調整することで、挟持されたコイルバ23の初期圧縮状態を調節することが可能となっている。各バネ受け部材21,22の上部左右には一対の取付け孔25,26が形成されている。なお、左右に配備されたコイルバネ23はその巻き方向が異なっており、前方のバネ受け部材21がこれらコイルバネ23を圧縮変形させながら後方に変位した際、各コイルバネ23からバネ受け部材21に与えられるねじり反力が相殺されて、バネ受け部材21が不当にねじり変位されないようになっている。 【0024】 他方、機体フレーム15の前部には、前記弾性バランス機構20を装着するための2本の支持ロッド27がブラケット27Aを介して前向き片持ち状に固設されている。この支持ロッド27は前記取付け孔25,26のピッチに対応した間隔をもって配備されており、ユニット状の弾性バランス機構20を、前後の取付け孔25,26を介して支持ロッド27に前方から挿嵌することで、弾性バランス機構20が走行機体2に前向き片持ち状に装着支持されるようになっている。そして、弾性バランス機構20における前方のバネ受け部材21の前面が、刈取り部フレーム7下面の前記接当部材14を支持する受止め部sとして機能するようになっている。 【0025】 刈取り部フレーム7の下面に備えられた接当部材14の取付けブラケット14aは刈取り部フレーム7の長手方向、つまり、揺動支点Pに対して遠近する方向に位置調節可能にボルト連結されており、接当部材14が弾性バランス機構20における受止め部sの上下中心、つまり、コイルバネ23の中心上で適切に受止められるように位置調節される。 【0026】 前記支持ロッド27の前部は後部より少し大径に形成されるとともに、この前部大径部27aが取付け孔25にほとんどガタなく挿通される径に設定されている。これによって支持ロッド27に挿通支持された弾性バランス機構20における前側の取付け孔25は支持ロッド27の前部大径部27aに係合され、弾性バランス機構20がぐらつくことなく支持されることになる。また、弾性バランス機構20が刈取り部3を受止めて圧縮変形される際には後方に変位した前側のバネ受け部材21の取付け孔25が前部大径部27aを後方に越えて小径部分に間隙をもって外嵌することで、弾性バランス機構20が多少上下に変位可能な状態となり、刈取り部3の上下揺動に伴って接当部材14が円弧軌跡で移動するのに追随して弾性バランス機構20の前端が変位し、接当部材14と受止め部sとの接当位置がずれ動くことが少なくなる。 【0027】 弾性バランス機構20の初期圧縮荷重は刈取り部3の重量より幾分小さい値となるように上記支持ロッド24の操作によって調整されており、図14に示すように、刈取り部3を接当支持して圧縮変形した弾性バランス機構20の弾性復元力と刈取り部3の重量とが平衡した状態において、刈取り部3の機械的な下降限界mよりも高い位置で、かつ、走行地面Gよりも低い位置nに刈取り部3が在るように設定され、刈取り部3の前方下部に配備した橇状の接地体16が接地して受止められた状態では、接地体16が比較的小さい接地圧(例えば5〜25kgf)で接地するように設定される。 【0028】 図3中に示すように、弾性バランス機構20とブラケット27との間に任意の厚さのシム板28を介在することで弾性バランス機構20における受け止め部sの位置を前後に変更調節することができる。この調節によって刈取り部3が自重下降して接地した状態でのコイルバネ23の圧縮変形量を変更して接地体16の接地圧を圃場の硬軟に応じて設定調節することができる。なお、前記弾性バランス機構20におけるコイルバネ23の周囲にはゴム製の泥除けカバー29が巻き付け装着されて、弾性バランス機構20への泥などの異物の付着および侵入が防止されている。 【0029】 図14に示すように、刈取り部3を昇降する油圧シリンダ9の作動を司る制御弁Vは、油圧シリンダ9に圧油を供給する「上昇」、油圧シリンダ9から排油する「下降」、および、油圧シリンダ9への圧油供給および排油を阻止する「中立」に切換え可能な3位置切換え弁で構成されており、運転部4の前部に立設配備された操縦レバー19にリンク連係されている。この操縦レバー19は前後左右に十字揺動操作可能、かつ、中立復帰付勢されており、操縦レバー19を前後に操作して「上げ」あるいは「下げ」位置へ操作すると、制御弁Vが「上昇」あるいは「下降」に切換えられ、操縦レバー19を自由状態にして「中立」に保持することで制御弁Vが「中立」に復帰されるようになっている。また、操縦レバー19を左方に操作することで左右のクローラ走行装置1に速度差がもたらされて走行機体2が左方に操向され、操縦レバー19を右方に操作することで走行機体2が右方に操向されるようになっている。 【0030】 刈取り走行に際しては、操縦レバー19を「下げ」位置に操作して刈取り部3を自重下降させ、接地して下降が阻止されたことを確認して操縦レバー19を「中立」に戻す。この状態では、油圧シリンダ9はそれ以上に短縮することはないが、ピストンロッド9aの外力による引出しが可能となるために、刈取り部3が外力によって上昇することは可能となる。従って、この状態で走行すると、刈取り部3が地上の隆起にさしかかったり、走行機体2が前下がり傾斜すると、刈取り部3は接地追従して上昇する。刈取り部3が地上の凹部にさしかかったり、走行機体2が前上り傾斜しても、刈取り部3は油圧シリンダ9の長さに対応した高さまでは下降するが、それよりも下降することはない。 【0031】 このように、刈取り部3を軽く接地支持させて刈取り走行を行うことで、圃場に起伏があったり、走行機体2の前後傾斜姿勢が変化しても、刈取り部3が圃場面に突入するようなことが回避される。 【0032】 なお、操縦レバー19を「下げ」位置に保持して油圧シリンダ9を短縮可能な状態に維持しておけば、刈取り部3を地上の凹部にも追従させることができる。ただし、この場合も、刈取り部3は弾性バランス機構20と均衡する前記高さ位置nよりも下降することはない。 【0033】 図6に示すように、前記刈取りフレーム7の基部には前記揺動支点Pと同心の横向き筒状の基端ボス部7aがフランジ連結されており、この基端ボス部7aの左端部が、前記基台8における左側支持部8Lに装着された左軸受けブラケット31に揺動支点P周りに回動可能に支持されるとともに、基端ボス部7aの右端部が、前記基台8における右側支持部8Rに装着された右軸受けブラケット32に揺動支点P周りに回動可能に支持されている。 【0034】 上記のように揺動支点P周りに回動自在に支架された基端ボス部7aには、揺動支点Pと同芯に刈取り部駆動用のカウンター軸33が挿通支承されおり、このカウンター軸33の右端と、図示されていないミッションケースに備えられたPTO軸とがベルト連動され、カウンター軸33に伝達された動力が刈取り部フレーム7の内部を通して前方に軸伝達されて、前記引起し装置10、刈取り装置11、等に分配されるとともに、カウンター軸33の左側部位から取り出された動力が供給搬送装置12に伝達されるようになっている。 【0035】 上記のように構成された刈取り部3は、図10に示すように、点検整備のために左横外側方に旋回揺動可能となっており、以下、その構造について説明する。 【0036】 図6〜図8に示すように、前記基端ボス部7aに左端部を支持した左軸受けブラケット31から下向きに支軸31aが延出されるとともに、この支軸31aが基台8における左側支持部8Lに縦向き支点X周りに回動可能に挿通支持されている。図9に示すように、基端ボス部7aの右端部を抱込み支持する右軸受けブラケット32が、支点q周りに上下回動可能に構成されており、この右軸受けブラケット32を前方下方に回動開放して基端ボス部7aの支持を解除することで、基端ボス部7aを左軸受けブラケット31と共に縦向き支点X周りに旋回することが可能となる。 【0037】 左軸受けブラケット31には、操作ノブ34によって回動操作される操作軸35が横向きに貫通装着され、この操作軸35の機体内方側の端部に下降ロック用のブロック部材36が固着されている。このブロック部材36は、通常時には、図12(ロ)に示すように、前方下方に回動されたロック解除位置に退避されている。 【0038】 刈取り部3を縦向き支点X周りに旋回開放する際には、先ず、刈取り部3を所定高さ以上に駆動上昇させた状態で操作軸35を回動し、ブロック部材36を左軸受けブラケット31に一体形成した受け部37の上に載せかける。次に、刈取り部3を自重下降させて、図12(イ)に示すように、基端ボス部7aに一体形成した接当部38をブロック部材36を載せかけ、それ以上に刈取り部3が下降するのを阻止する。このようにブロック部材36を介して下降が阻止された状態では刈取り部3は地上から少し浮き上がった高さで保持されることになる。 【0039】 次に、刈取り部フレーム7と油圧シリンダ9のピストンロッド9aとを連結していた連結ピン39を引き抜いてその連結を解除するとともに、右軸受けブラケット32におけるブラケット片を回動開放して基端ボス部7aの支持を解除することで、刈取り部3を縦軸心X周りに揺動開放することができる。 【0040】 図8に示すように、左軸受けブラケット31には旋回ロックピン40が装備されており、刈取り部3をメンテナンス用の所定位置まで旋回開放した状態で、旋回ロックピン40を基台8における左側支持部8Lの上面に形成したロック孔41に挿入することで、刈取り部3を旋回開放位置に固定しておくことができるようになっている。 【0041】 〔他の実施例〕 【0042】 (1)図15,16に示すように、弾性バランス機構20に組み込むコイルバネ23を内外二重に配置して実施することもできる。 【0043】 (2)前記弾性バランス機構20を刈取り部フレーム7に後向き片持ち状に装備するとともに、前記接当部材14を機体側に設けて実施することもできる。 【0044】 (3)油圧シリンダ9の作動を司る制御弁Vを電磁式に構成するとともに、操縦レバー19の操作位置を電気的に検知し、その検知情報に基づいて制御弁Vを切換え作動させる形態で実施することもできる。 【図面の簡単な説明】 【0045】 【図1】自脱型コンバインの側面図 【図2】自脱型コンバインの平面図 【図3】刈取り部の基部および弾性バランス機構を示す側面図 【図4】弾性バランス機構の前端部正面図 【図5】弾性バランス機構の縦断正面図 【図6】刈取り部の基部を示す正面図 【図7】刈取り部の基部を示す平面図 【図8】刈取り部の基部を示す側面図 【図9】刈取り部の基部右側の支持構造を示す側面図 【図10】刈取り部を旋回開放した状態を示す平面図 【図11】旋回開放状態における刈取り部の基部を示す平面図 【図12】刈取り部の下降ロック構造を示す側面図 【図13】油圧シリンダ連結部の縦断正面図 【図14】刈取り部昇降構造の概略図 【図15】別実施例の弾性バランス機構を示す縦断側面図 【図16】別実施例の弾性バランス機構を示す縦断正面図 【符号の説明】 【0046】 2 走行機体 3 刈取り部 9 油圧シリンダ 14 接当部材 15 機体フレーム 20 弾性バランス機構 P 揺動支点 V 制御弁 X 縦向き支点
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
|
| 【出願日】 |
平成17年9月28日(2005.9.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
|
| 【公開番号】 |
特開2007−89471(P2007−89471A) |
| 【公開日】 |
平成19年4月12日(2007.4.12) |
| 【出願番号】 |
特願2005−282796(P2005−282796) |
|