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【発明の名称】 乗用型田植機
【発明者】 【氏名】藤井 健次

【氏名】松木 直樹

【氏名】岡本 拓也

【氏名】八木澤 俊夫

【氏名】藤本 義知

【要約】 【課題】所望の条選択操作具を操作するに際して、その条選択操作具の位置を運転座席に着座した状態で容易に把握して操作し易くした条選択操作具を備えた乗用型田植機を提供する。

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行機体の後方に苗植付装置を装備した乗用型田植機であって、
前記苗植付装置に、複数の植付条のうちの一部の植付条に対応する苗植付機構の駆動を断って残りの植付条に対する苗植付機構の植付駆動状態を維持するように、走行機体側の原動部から苗植付機構への動力伝達を部分的に断続操作可能な少数条クラッチを備え、
この少数条クラッチを入り切り操作して作業対象の植付条を選択するための条選択操作具を、操縦座席の前端よりも前方側に配設されている操縦部で、操縦用ハンドルのハンドルシャフトよりも後方側箇所に配備してある乗用型田植機。
【請求項2】
条選択操作具を操縦用ハンドル近くのステアリングカバー部分に設けた請求項1記載の乗用型田植機。
【請求項3】
条選択操作具を、操縦用ハンドルに装備させた請求項1記載の乗用型田植機。
【請求項4】
少数条クラッチの操作状態を報知する報知手段を設けた請求項1〜3のいずれか1項記載の乗用型田植機
【請求項5】
条選択操作具に報知手段を組み込んで、少数条クラッチの操作状態を条選択操作具に組み込まれた報知手段で報知するように構成した請求項4記載の乗用型田植機。
【請求項6】
少数条クラッチをアクチュエータで操作するように構成してある請求項1〜5のいずれか1項記載の乗用型田植機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、苗植付装置を備える乗用型田植機において、少数条クラッチを操作するための構造に関する。
【背景技術】
【0002】
条選択操作具を操縦者の近傍に配設する手段としては、操縦座席の横側部に条選択操作具として揺動操作自在な操作レバーを配置したもの、あるいはダッシュボードの一部に押し釦スイッチやダイヤル式スイッチなどで構成された条選択操作具を設ける技術が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2000−139133号公報(段落番号「0011」,「0018」,「0036」,「0055」、図1,2,10,22)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
乗用型田植機において、条選択操作具を操縦座席後方の苗植付装置の上部に設けた操作レバー類で構成した場合には、運転座席に着座している操縦者が後方を振り返って操作しなければならない不具合があり、特許文献1に記載の技術では、これを解決するために、運転座席前方のダッシュボードの一部に横並びで列状に配設した押し釦式の条選択操作具を設けている。
このように構成すれば、操縦者は前方に注意を払いながら押し釦スイッチを選択して操作することができため、操縦者が後方を振り返って操作する必要から機体を停止して植付作業を中断するような不具合が生じることを回避できる点では有用である。
しかしながら、この特許文献1に記載の構造では、条選択操作具としての押し釦スイッチの配設位置が、操縦ハンドルの下方で、しかもハンドル越しに見なければならないハンドル前方の位置であるため、押し釦スイッチがハンドルの陰に隠れて見にくいという不都合があった。
【0005】
また、押し釦スイッチに代えて、条選択操作具をダイヤル式スイッチに構成して、そのダイヤルの回転操作で所望の少数条クラッチを選択できるようにする技術もこの特許文献1には開示されているが、この構造であると、ダイヤルで選択される位置が苗植付装置側の少数条クラッチのどれに対応するものであるかを直感的には判断し難く、識別性に劣る点で改善の余地がある。
【0006】
本発明の目的は、所望の条選択操作具を操作するに際して、その条選択操作具の位置を運転座席に着座した状態で容易に把握して操作し易くした条選択操作具を備えた乗用型田植機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明による乗用型田植機は下記の技術手段を講じたものである。
〔解決手段1〕
走行機体の後方に苗植付装置を装備した乗用型田植機において、
前記苗植付装置に、複数の植付条のうちの一部の植付条に対応する苗植付機構の駆動を断って残りの植付条に対する苗植付機構の植付駆動状態を維持するように、走行機体側の原動部から苗植付機構への動力伝達を部分的に断続操作可能な少数条クラッチを備え、
この少数条クラッチを入り切り操作して作業対象の植付条を選択するための条選択操作具を、操縦座席の前端よりも前方側に配設されている操縦部で、操縦用ハンドルのハンドルシャフトよりも後方側箇所に配備してある。
【0008】
〔解決手段1にかかる発明の作用及び効果〕
解決手段1にかかる発明では、条選択操作具を、操縦座席の前端よりも前方側に配設されている操縦部で、操縦用ハンドルのハンドルシャフトよりも後方側箇所に配備したものであるから、ハンドルシャフトの陰に隠れて条選択操作具が見にくくなるという不具合を避けることができるとともに、多数条植の乗用型田植機においても、多くの条選択操作具を機体横幅方向に並べるなどして、所望の条選択操作具を選択し易い。
しかも、条選択操作具が配置されているのはハンドルシャフトよりも後方側位置であり、この部位は、比較的前方のエンジン部からは離れているので、エンジン側の熱的影響を受けにくいという利点がある。
【0009】
〔解決手段2〕
上記解決手段1に記載の乗用型田植機において、条選択操作具を操縦用ハンドル近くのステアリングカバー部分に設けた。
【0010】
〔解決手段2にかかる発明の作用及び効果〕
解決手段2にかかる発明では、条選択操作具の取付部として、ステアリングカバー部分を有効利用し、専用の条選択操作具用の取付部を要さずに、構造簡単に構成できる利点がある。
【0011】
〔解決手段3〕
上記解決手段1に記載の乗用型田植機において、条選択操作具を、操縦用ハンドルに装備させてもよい。
【0012】
〔解決手段3にかかる発明の作用及び効果〕
解決手段3にかかる発明では、条選択操作具が操縦用ハンドル自体に装備されているので、ハンドルの陰に隠れて見にくくなるという虞がなく、より操作性よく操作し易いものである。
【0013】
〔解決手段4〕
上記解決手段1〜3のいずれか1項記載の乗用型田植機において、少数条クラッチの操作状態を報知する報知手段を設けてもよい。
【0014】
条選択操作具の操作によって、どの少数条クラッチが入り状態で、どの少数条クラッチが切り状態となっているかの判別が容易となり、少数条植作業への切り換えが適正に行われたことの確認をし易く、かつ少数条クラッチの入り操作や戻し操作の忘れを抑止し易いという効果がある。
【0015】
〔解決手段5〕
上記解決手段4に記載の乗用型田植機において、条選択操作具に報知手段を組み込んで、少数条クラッチの操作状態を条選択操作具に組み込まれた報知手段で報知するように構成するとよい。
【0016】
このように構成すると、条選択操作具自体が報知手段としての役割をも果たすことになるので、どの条選択操作具を操作したのかをただちに判別することが可能である。また、これとともにハンドルシャフトよりも後方側という、前後方向でのスペースにはあまり余裕のない箇所で、条選択操作具とその報知手段とを別々に配置する場合に比べて、兼用による省スペース化を図り、容易に配設し易いという利点がある。
【0017】
〔解決手段6〕
上記請求項1〜5のいずれか1項記載の乗用型田植機において、少数条クラッチをアクチュエータで操作するように構成するとよい。
【0018】
アクチュエータでの操作により少数条クラッチの操作を行うものであるから、条選択操作具としては、人為操作力を少数条クラッチへ伝えるためのある程度のストロークを有した機械的な構造を要さず、押し釦スイッチなどのスペース的にコンパクトな構造を採用することができ、条選択操作具の配設スペースを節減できる利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
〔乗用型田植機の全体構成〕
図1及び図2に示すように、前輪1及び後輪2で支持された走行機体の前部に、エンジン3及びミッションケース4が備えられ、走行機体の後部に四連リンク式のリンク機構6が油圧シリンダ14により昇降駆動自在に連結されており、リンク機構6に苗植付装置7が支持されて、乗用型田植機が構成されている。
前記エンジン3を内装するエンジンボンネット80は、図1,2及び図10に示されるように、エンジン3のほぼ全体を覆う主カバー81部分と、その後部側で操縦ハンドル67の周部を覆うステアリングカバー82部分とを備え、前記主カバー81部分とステアリングカバー82部分との上端部にわたって計器パネル83を設けてあるとともに、前記主カバー81部分の前方左右箇所に前照灯の前側を覆うレンズパネル84を備えて構成されている。
前記主カバー81部分に対するレンズパネル84の取付部分では、図11に示すように、主カバー81側のリフレクタ85とレンズパネル84との間におけるシールを、リフレクタ85の上部をレンズパネル84側に折り曲げた形状に加工して、その折り曲げ部85aとレンズパネル84の内側突片84aとの間にシール材86を介装することによって、雨水の浸入等に対して強いシール構造を得られるように構成してある。
図10に示されている符号90は、エンジン3が配設されるエンジンルーム3Aとの間に遮熱板91を介して区画された後部空間3Bにおいて、取付部材92を介してハンドルポスト93に取り付けられた電装品ボックスであり、報知用のブザーなどの一部の電装品が内装されている。
【0020】
また、図12に示される符号95は、エンジンキーの代わりに設けられた押し釦式のキースイッチであり、走行用変速装置が中立位置で、ブレーキペダルが踏み込み状態であるときにエンジン始動可能に構成されている。同図に示される符号96は、市販のカップホルダーや灰皿などを装着し易くするためのカップホルダー取り付け用の杆状ステーであり、仮想線に示すようにカップホルダー97などを引っ掛けて止められるように構成してある。
【0021】
〔苗植付装置の関連構成〕
図1及び図2に示すように、苗植付装置7は8条植型式に構成されており、1個のフィードケース15(図4参照)、4個の伝動ケース8、伝動ケース8の右及び左側に回転駆動自在に支持された回転ケース9、回転ケース9の両端に備えられた一対の植付アーム10、接地フロート11、苗のせ台12、載置苗を苗のせ台12の下端側へ送る縦送り機構13等を備えている。
この苗植付装置7は、図15に示すように、操縦ハンドル67の下方側でステアリングカバー82の右横側部に、横向きに突出する状態で設けたレバー型の昇降切換操作具77の上げ下げ操作を検出するリミットスイッチ76の検出信号に基づいて昇降操作されるものであり、リミットスイッチ76の検出信号を入力された制御装置69が、昇降切換操作具77が上方へ操作されたことを検出すれば苗植付装置7を自動的に上限まで上昇操作し、下方側へ操作されたことが検出されれば苗植付装置7を自動的に接地するまで下降操作するように、昇降用の油圧シリンダ14の制御バルブVに指令信号を出力するように構成されている。苗植付装置7が圃場面に接地すると、これを接地フロート11の姿勢変化で感知して苗植付装置7の下降作動を停止し、その後は接地フロート11の姿勢変化の検出結果に基づいて苗植付装置の対機体高さを周知の昇降制御手段により、昇降制御することになるが、ここでは説明を省略する。
前記苗植付装置7の昇降操作は、前記昇降切換操作具77による上限までの自動上昇操作、及び苗植付装置7が接地するまでの自動下降操作の制御のみならず、図示の昇降レバー78によっても制御することできる。この昇降レバー78は、昇降切換操作具77による昇降制御が電気系統の故障などで作動しない場合や、その他の必要に応じて人為的に苗植付装置7を昇降させたい場合に昇降レバー78の操作位置をポテンショメータ78aで検出して制御装置69に昇降レバー78の操作位置まで苗植付装置7を強制昇降作動させるための指令信号を出力するためのものであり、前記昇降切換操作具77と同時的に使用されるものではなく、通常の使用頻度は少ないので、図2及び図21に示すように、運転座席の横側部で格納カバー79に内装して不用意に触れないようにした状態で設置してある。必要に応じて格納カバー79を開放することによって手動操作できるように構成されている。万一、前記昇降レバー78と昇降切換操作具77との両方が同時的に操作された場合には、制御装置69側において、早く検出された一方の指令信号を優先し、その指令による動作が継続している間に検出される他方の信号は無視するように設定されている。
【0022】
図3及び図4に示すように、リンク機構6の後部の下部にフィードケース15が前後軸芯周りにローリング自在に連結されており、エンジン3の動力がPTO軸18を介してフィードケース15に伝達されている。フィードケース15に横向きの支持フレーム16が連結されており、支持フレーム16に4個の伝動ケース8が後向きに片持ち状に連結されて、フィードケース15と4個の伝動ケース8に亘って伝動軸17が接続されている。
【0023】
これにより、図4に示すように、エンジン3の動力がPTO軸18、フィードケース15、伝動軸17、伝動ケース8、伝動ケース8の内部に配置された伝動チェーン(図示せず)、及び少数条クラッチ19を介して回転ケース9に伝達され、回転ケース9が回転駆動されて、苗のせ台12の下部から植付アーム10が交互に苗を取り出して田面に植え付ける。
【0024】
伝動ケース8に内装される少数条クラッチ19について説明する。
この乗用型田植機における少数条クラッチ19は、図3及び図4に示すように、4個の伝動ケース8の夫々において回転ケース9の支持部に設けられており、最も右側の伝動ケース8に設けられた第1少数条クラッチ19aから、最も左側の伝動ケースに設けられた第4少数条クラッチ19dに至る4個のクラッチで構成されている。
第1少数条クラッチ19a〜第4少数条クラッチ19dは、1つの伝動ケース8において、2つの回転ケース9に動力を伝動及び遮断操作して、2つの回転ケース9を作動及び停止操作するものであり、バネ(図示せず)により作動状態(クラッチ入り状態)に付勢されている。
【0025】
これにより、図3及び図4に示すように、例えば第1少数条クラッチ19aを停止状態(クラッチ切り状態)に操作すると、最右側の伝動ケース8の2つの回転ケース9が停止する。第1少数条クラッチ19a〜第4少数条クラッチ19dの夫々は、停止状態に操作されると、一対の植付アーム10の両方が共に田面から上方に位置する状態(例えば回転ケース9が田面と平行な状態)で、回転ケース9が停止するように構成されている。このように第1少数条クラッチ19a〜第4少数条クラッチ19dの各々が、互いに隣接する2つの植付条に対応している。
【0026】
次に、苗のせ台12、縦送り機構13、及び縦送りクラッチ24について説明する。
図3,4,5に示すように、伝動ケース8に亘って支持レール23が支持され、苗のせ台12の下部が支持レール23に沿って左右方向に移動自在に支持されている。支持フレーム16の右及び左側部から上方に右及び左の支持フレーム25が延出され、右及び左の支持フレーム25の上部に亘って支持フレーム26が連結されている。支持フレーム26の複数箇所に固定されたロッド27にローラー28が回転自在に支持され、断面コ字状の支持フレーム29が苗のせ台12の上部の前側部に沿って連結されており、ローラー28が支持フレーム29の内側に挿入されている。これにより、苗のせ台12が支持レール23に沿って左右方向に移動自在に支持されている。
【0027】
図2及び図5に示すように、苗のせ台12に8条分の苗のせ面が備えられており、苗のせ台12の8条分の苗のせ面の各々は分離した状態で生産される。6条分の苗のせ面を連結して苗のせ台12の右側の6条分の第1苗のせ台部分12aが構成されて、2条分の苗のせ面を連結して苗のせ台12の左側の2条分の第2苗のせ台部分12bが構成されており、苗のせ台12が第1及び第2苗のせ台部分12a,12bの2分割構造に構成されている。
【0028】
植付作業を行う場合は、図2及び図5に示すように、苗のせ台12の第1及び第2苗のせ台部分12a,12bを連結しておく(植付作業状態)。乗用型田植機をトラックの荷台(図示せず)に載せて運搬する場合には、図6に示すように、苗のせ台12を往復横送り駆動の左の移動限度に位置させた状態で、支持レール23に残る苗のせ台12の第1苗のせ台部分12aから、苗のせ台12の第2苗のせ台部分12bを分離して第1苗のせ台部分12aの上側に重なるように支持させる(非植付作業状態)。これにより、苗のせ台12の横幅が機体の横幅と略同じものになる。
【0029】
図4に示すように、フィードケース15から螺旋軸20が延出され、螺旋軸20が回転自在に支持されて、螺旋軸20に送り部材22が外嵌されており、苗のせ台12の第1苗のせ台部分12aと送り部材22とがブラケット21を介して連結されている。これにより、フィードケース15の動力によって螺旋軸20が回転駆動され、送り部材22が螺旋軸20に沿って左右に往復横送り駆動され、苗のせ台12が支持レール23に沿って左右に往復横送り駆動される。
【0030】
図3及び図4に示すように、苗のせ台12の苗のせ面の各々に、一対の無端回動ベルト型式の縦送り機構13が備えられており、苗のせ台12の隣接する2つの苗のせ面の縦送り機構13が一体で作動するように構成されて、一体で作動する2つの縦送り機構13が4組備えられている。苗のせ台12が右及び左の往復横送り駆動の移動限度に達すると、縦送り機構13が所定量だけ駆動されて、苗のせ台12に載置された苗が苗のせ台12の下部に送られる。
【0031】
前記縦送りクラッチ24は、図3及び図4に示すように、4組の縦送り機構13の夫々に設けられており、最も右側の縦送り機構13に設けられた第1縦送りクラッチ24aから最も左側の縦送り機構13に設けられた第4縦送りクラッチ24dに至る4個のクラッチで構成されている。
第1縦送りクラッチ24a〜第4縦送りクラッチ24dは苗のせ台12の隣接する2つの苗のせ面の縦送り機構13に動力を伝動及び遮断操作して、苗のせ台12の隣接する2つの苗のせ面の縦送り機構13を作動及び停止操作するものであり、バネ(図示せず)により作動状態(クラッチ入り状態)に付勢されている。これにより、例えば第1縦送りクラッチ24aを停止状態(クラッチ切り状態)に操作すると、苗のせ台12の最右側の2つの苗のせ面の縦送り機構13が停止する。このように、第1縦送りクラッチ24a〜第4縦送りクラッチ24dの各々が、互いに隣接する2つの植付条に対応している。
【0032】
〔施肥装置の関連構成〕
次に、肥料を貯留するホッパー32、ホッパー32の肥料を第1少数条クラッチ19a〜第4少数条クラッチ19dに対応する植付条に供給可能な複数の繰り出し部31、繰り出し部31を作動及び停止操作自在な施肥クラッチ38について説明する。
図1,2,7に示すように、運転座席5の後側に左右方向に沿って支持フレーム30が配置され、2つの植付条に対応した4個の繰り出し部31が支持フレーム30に連結されており、透明樹脂製で肥料を貯留するホッパー32が4個の繰り出し部31に亘って連結されている。植付アーム10によって植え付けられた苗(植付条)の横側に溝を形成する作溝器35が、植付条の各々に対応して8個用意されて接地フロート11に取り付けられており、2個の作溝器35と1個の繰り出し部31とがホース36を介して接続されている。
【0033】
図7及び図18に示すように、繰り出し部31の各々に繰り出しロール31aが内装され、1本の駆動軸37が繰り出し部31に亘って回転自在に支持されている。
前記施肥クラッチ38は、駆動軸37と繰り出し部31の繰り出しロール31aとを連結及び連結解除して、各繰り出し部31を各別に作動及び停止操作するように、4組の繰り出し部31の夫々に設けられており、最も右側の繰り出し部31に設けられた第1施肥クラッチ38aから最も左側の繰り出し部31に設けられた第4施肥クラッチ38dに至る4個のクラッチで構成されている。これらの各施肥クラッチ38a,38b,38c,38dは、バネ38eで作動状態(クラッチ入り状態)に付勢されている。
【0034】
図7及び図18に示すように、駆動軸37にワンウェイクラッチ33が外嵌され、後輪2を支持する後車軸ケース34(図1参照)の直前から分岐した出力軸34aと、ワンウェイクラッチ33とに亘って、連係ロッド39が接続されている。運転座席5の下側にブロア40が備えられ、ブロア40から支持フレーム30に沿って左右にパイプ41が延出されており、繰り出し部31においてホース36が接続される部分とは反対側に送風口(図示せず)が形成されて、繰り出し部31の送風口がパイプ41に挿入されている。
【0035】
これにより、苗のせ台12が左右に往復横送り駆動されるのに伴って、回転ケース9が回転駆動されて、苗のせ台12の下部から植付アーム10が交互に苗を取り出して田面に植え付ける。これと同時に出力軸34aの回転運動による連係ロッド39の往復運動が、ワンウェイクラッチ33により回転運動に変換されて、駆動軸37が間欠的に回転駆動される。第1施肥クラッチ38a〜第4施肥クラッチ38dを介して繰り出し部31の繰り出しロール31aが間欠的に回転駆動され、ホッパー32の肥料が繰り出し部31から所定量ずつ繰り出される。ブロア40からの高圧の風がパイプ41を通ってホース36に供給されており、高圧の風により肥料がホース36を通って作溝器35に供給され、作溝器35により田面に形成された溝に肥料が送り込まれる。
【0036】
例えば、図7及び図18に示すように、第1施肥クラッチ38aを遮断状態に操作すると、最右側の伝動ケース8の2つの回転ケース9に対応する繰り出し部31が停止して、最右側の伝動ケース8の2つの回転ケース9に対応する2つの作溝器35に肥料が供給されない。このように、第1施肥クラッチ38a〜第4施肥クラッチ38dの各々が、隣接する2つの植付条に対応している。
【0037】
図7,16,17に示すように、駆動軸37と平行に繰り出し部31に亘って操作軸63が回転自在に支持されており、操作軸63において第1施肥クラッチ38a〜第4施肥クラッチ38dに対向する部分に、4個のカム部材64a,64b,64c,64dが所定角度ずつ位相をずらして連結されている。操作軸63を回転駆動する電動モータ65が操作軸63の一端に備えられて、操作軸63の位相を検出するポテンショメータ66が操作軸63の他端に備えられている。そして、電動モータ65により操作軸63、及び前記4個のカム部材64a,64b,64c,64d、すなわち第1カム部材64a〜第4カム部材64dを回転駆動することにより、第1カム部材64a〜第4カム部材64dにより第1施肥クラッチ38a〜第4施肥クラッチ38dが作動及び停止状態に操作される。
【0038】
〔各種クラッチ操作系の構成〕
次に、第1少数条クラッチ19a〜第4少数条クラッチ19d、及び第1縦送りクラッチ24a〜第4縦送りクラッチ24dの操作構造について説明する。
図4,5,8,9に示すように、苗のせ台12の第1苗のせ台部分12aにおいて、右から2条目と3条目の苗のせ面の前側部に亘って、コ字状に折り曲げられた右のブラケット42が連結されており、右から4条目と5条目の苗のせ面の前側部に亘って、コ字状に折り曲げられた左のブラケット42が連結されている。
【0039】
図4,5,8,9に示すように、右のブラケット42に電動モータ43及びギヤケース44が連結され、駆動軸45が回転自在に支持されており、駆動軸45に固定された伝動ギヤ45aとギヤケース44のピニオンギヤ44aとが咬合している。左のブラケット42にボス部46が連結され、ボス部46に支持軸47が回転自在に支持されて、駆動軸45と支持軸47とに亘って操作軸48が連結されており、電動モータ43により駆動軸45を介して操作軸48が回転駆動される。ボス部46にポテンショメータ49が連結されて、支持軸47とポテンショメータ49とが接続されており、前述のように操作軸48が回転駆動されると、支持軸47も一緒に回転するのであり、ポテンションメータ49によって操作軸48の位相が検出される。
【0040】
これによって、図8,12に示すように、操作軸48を第1カム部材51〜第4カム部材54のボス部50dに所定位相で挿入することにより、第1カム部材51〜第4カム部材54を操作軸48に所定位相で回転不能な状態に取り付けることができ、操作軸48を第1カム部材51〜第4カム部材54のボス部50dに別の所定位相で挿入することにより、第1カム部材51〜第4カム部材54を操作軸48に別の所定位相で回転不能な状態に取り付けることができるのであり、操作軸48に第1カム部材51〜第4カム部材54を所望の所定位相で取り付けることができる。操作軸48を所望の個数の第1カム部材51〜第4カム部材54のボス部50dに挿入することにより、操作軸48に取り付けられる第1カム部材51〜第4カム部材54の個数を任意に設定することができる。
【0041】
図4,5,8においては、右のブラケット42の内側の操作軸48の部分に、第1カム部材51及び第2カム部材52が取り付けられ、左のブラケット42の内側の操作軸48の部分に、第3カム部材53及び第4カム部材54が取り付けられており、第1カム部材51〜第4カム部材54が所定角度ずつ位相をずらして操作軸48に取り付けられている(図12参照)。
【0042】
図4,8,9に示すように、右及び左のブラケット42に支持軸55が連結されて、右のブラケット42の内側において支持軸55周りに、アーム状の第1操作部56a及び第2操作部56bが上下揺動自在に苗のせ台12に向かって支持されており、左のブラケット42の内側において支持軸55周りに、アーム状の第3操作部56c及び第4操作部56dが上下揺動自在に苗のせ台12に向かって支持されている。第1操作部56a〜4操作部56dにローラー57が支持されており、第1操作部56a〜第4操作部56dのローラー57の各々が第1カム部材51〜第4カム部材54に上側から乗っている。
【0043】
図4,5,8,9に示すように、支持フレーム29において右及び左のブラケット42の下側の部分に、右及び左のブラケット58が連結されており、右及び左のブラケット58の各々にワイヤ59(連係機構に相当)のアウターが2本ずつ(合計4本)連結され、ワイヤ59のインナーが第1操作部56a〜第4操作部56dの各々に接続されている。ワイヤ59の下部の分岐部60から2本のワイヤ61(連係機構に相当)が延出されて(合計8本のワイヤ61)、ワイヤ61のインナーが第1少数条クラッチ19a〜第4少数条クラッチ19d、及び第1縦送りクラッチ24a〜第4縦送りクラッチ24dの各々に接続されている。
【0044】
図5,13,14に示すように、苗のせ台12の苗のせ面において、縦送り機構13よりも上方の部分に縦壁状のブラケット12cが一体的に形成されており、苗のせ台12の隣接する苗のせ面のブラケット12cの間に2個の分岐部60が配置されている。これによって、分岐部60が縦送り機構13よりも上方に配置されることになり、ワイヤ61が縦送り機構13に干渉し難くなる(ワイヤ61を縦送り機構13に干渉し難い位置に配置し易くなる)。コ字状に折り曲げられた位置決め部材62が苗のせ台12の隣接する苗のせ面のブラケット12cに取り付けられて、2個の分岐部60が移動しないように位置決め部材62により保持されるのであり、位置決め部材62により苗のせ台12の隣接する苗のせ面の連結が補強されている。
【0045】
以上の構造により、図4、図5、及び後述する〔動作説明〕に記載のように、電動モータ43により操作軸48及び第1カム部材51〜第4カム部材54を回転駆動することにより、第1カム部材51〜第4カム部材54により第1操作部56a〜第4操作部56dが揺動操作され、第1操作部56a〜第4操作部56d及びワイヤ59,61を介して第1少数条クラッチ19a〜第4少数条クラッチ19d、及び第1縦送りクラッチ24a〜第4縦送りクラッチ24dが作動及び停止状態に操作される。
【0046】
〔条選択操作具の関連構成〕
第1少数条クラッチ19a〜第4少数条クラッチ19d、及び第1縦送りクラッチ24a〜第4縦送りクラッチ24d、ならびに第1施肥クラッチ38a〜第4施肥クラッチ38dを操作して、植付作業を行う条列と植付作業を行わない条列とを選択する手段は次のように構成されている。
図12及び図15に示すように、前輪1を操向操作する操縦ハンドル67の下側で、かつ計器パネル83の表示面83Aよりも少し低くく位置設定されているところの、ステアリングカバー82の後方突出段部82Aの上面に位置させて、条選択操作具68としての4個の停止スイッチ68a,68b,68c,68dが右側から順に左方に配置されている。
第1停止スイッチ68a〜第4停止スイッチ68dは、プッシュオン・プッシュオフ型式の押しボタン式に構成されて、各停止スイッチ68a,68b,68c,68dのボタン部分にランプまたはLEDなどの光源(報知手段の一例;図示せず)が内装されており、第1停止スイッチ68a〜第4停止スイッチ68dの何れが入りまたは切り操作されているのかの信号が制御装置69(制御手段に相当)に入力される。つまり、第1停止スイッチ68a〜第4停止スイッチ68dの何れが入りまたは切り操作されているのかの検出信号が条選択信号であり、制御装置69は後述するように、第1停止スイッチ68a〜第4停止スイッチ68dの操作結果に基づいて、電動モータ43,65を作動操作する指令を出力するものであり、その電動モータ43,65の作動に伴うポテンショメータ49,66の検出信号が制御装置69に入力されている。
図15中に示される符号72は、前記第1停止スイッチ68a〜第4停止スイッチ68dの何れかが押し操作されたことを制御装置69が検出すると、この検出結果に基づいて点灯するように設定された少数条植え表示ランプであり、総ての停止スイッチ68a〜68dが押し操作されていない、すなわち全条植え作業であることが検出されると消灯するように構成されている。
【0047】
前記条選択操作具68としての第1停止スイッチ68a〜第4停止スイッチ68dは、前述したように、ステアリングカバー82の後方突出段部82Aの上面に設けられるのであるが、乗用型田植機として、共通の走行車体に対して植付条数の異なる苗植付装置を装備することがあるため、その仕様変化に対応させられるように、前記後方突出段部8Aの上面に、図13に示すように、スイッチ取付部として、中央3個の貫通孔部100と、左右の未貫通部101とを形成してある。
前記未貫通部101は、図14に示されているように、予定される孔面積の内側に、それよりも小面積の中蓋状板部分102を残すように打ち抜かれたスリット部分103を備え、周部の4箇所の繋ぎ片104部分で中蓋状板部分102が周辺壁に繋がれている。
【0048】
したがって、例えば、乗用型田植機を6条植えで構成する場合には、前記未貫通孔部101をそのままにして、中央3箇所の貫通部100にのみ条選択操作具68を取付け、両端の未貫通部101はその未貫通状態のままで上から保護シール片105を貼り付けて使用する。
乗用型田植機を本実施形態のように8条植えで構成する場合には、前記未貫通部101のうち、左右何れか一端側はそのままにして、他端側の未貫通部101を打ち抜いて貫通孔とし、中央3箇所の貫通部100と、前記打ち抜かれて貫通した他端側の未貫通部101とに条選択操作具68を取付け、前記一端側の未貫通部101はその未貫通状態のままで上から保護シール片105を貼り付けて使用する。
乗用型田植機を10条植えで構成する場合には、左右の未貫通部101を打ち抜いて貫通孔とし、中央3箇所の貫通部100と、前記打ち抜かれて貫通した両端側の未貫通部101との夫々に条選択操作具68を取付けて使用する。
このように、その仕様では使用しない部位の条選択操作具68の取り付け用部位を、前述したように未貫通部101で構成することにより、その使用しない未貫通部101を保護シール片105で隠蔽した際に、保護シール片105が凹入変形して見栄えが悪くなるなどの不具合を回避する上で好都合である。そして、仕様に応じて条選択操作具68の取り付け用部位を増やしたい場合に、未貫通部101を打ち抜くだけで簡単に条選択操作具68の取り付け用部位を現出させられるので、条選択操作具68の取付箇所の汎用性を高め得る利点がある。
【0049】
〔動作説明〕
次に、第1少数条クラッチ19a〜第4少数条クラッチ19d、及び第1縦送りクラッチ24a〜第4縦送りクラッチ24d、ならびに第1施肥クラッチ38a〜第4施肥クラッチ38dの操作について説明する。
[1] 図15に示す状態は、第1停止スイッチ68a〜第4停止スイッチ68dを押し操作していない状態では、第1停止スイッチ68a〜第4停止スイッチ68dのランプが消灯した状態であり、作動位置に操作している状態である(全条作動状態)。
全条作動状態において、操作軸48及び第1カム部材51〜第4カム部材54が図12に示す回転位相に位置しており、第1操作部56a〜第4操作部56dが図12に示す位置にあり、第1少数条クラッチ19a〜第4少数条クラッチ19d及び第1縦送りクラッチ24a〜第4縦送りクラッチ24dが作動状態に操作されている。操作軸63及び第1カム部材64a〜第4カム部材64dが図20(イ)に示す位相に位置しており、第1〜4施肥クラッチ38a〜38dが作動状態に操作されている。
【0050】
[2] 図15に示す全条作動状態において、第1停止スイッチ68aを押し操作して停止位置に操作すると、第1停止スイッチ68aのランプが点灯する。
これにより、図17及び図19(イ)に示すように、電動モータ43により操作軸48及び第1カム部材51〜第4カム部材54が紙面反時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第1操作部56aのローラー57が第1カム部材51の第1カム面50aから第2カム面50cに乗り上がり、第1操作部56aが上方に揺動操作され、ワイヤ59,61が引き操作されて、第1少数条クラッチ19a及び第1縦送りクラッチ24aが停止状態に操作される。これと同時に、図20(ロ)に示すように、電動モータ65により操作軸63及び第1カム部材64a〜第4カム部材64dが紙面反時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第1カム部材64aが第1施肥クラッチ38aに接当し、第1施肥クラッチ38aが図18の紙面左方にスライド操作されて停止状態に操作される。
【0051】
[3] 前述のように、第1停止スイッチ68aを押し操作して停止位置に操作した状態において、第2停止スイッチ68bを押し操作して停止位置に操作すると、第2停止スイッチ68bのランプが点灯する。
これにより、図19(ロ)に示すように、電動モータ43により操作軸48及び第1カム部材51〜第4カム部材54がさらに紙面反時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第2操作部56bのローラー57が第2カム部材52の第1カム面50aから第2カム面50cに乗り上がり、第2カム部材52により第2操作部56bが上方に揺動操作され、ワイヤ59,61が引き操作されて、第2少数条クラッチ19b及び第2縦送りクラッチ24bが停止状態に操作される。これと同時に、図20(ハ)に示すように、電動モータ65により操作軸63及び第1カム部材64a〜第4カム部材64dがさらに紙面反時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第2カム部材64bが第2施肥クラッチ38bに接当し、第2施肥クラッチ38bが図18の紙面左方にスライド操作されて停止状態に操作される。
【0052】
この場合、前述のように操作軸48及び第1カム部材51〜第4カム部材54、操作軸63及び第1カム部材64a〜第4カム部材64dが回転駆動されても、第1操作部56aのローラー57が第1カム部材51の第2カム面50cに乗り上がった状態が維持されて、第1少数条クラッチ19a及び第1縦送りクラッチ24aが停止状態に維持されているのであり、第1カム部材64aにより第1施肥クラッチ38aが図18の紙面左方にスライド操作された停止状態に維持されている。
【0053】
[4] 前述のように、第1,2停止スイッチ68a,68bを押し操作して停止位置に操作した状態において、第3停止スイッチ68cを押し操作して停止位置に操作すると、第3停止スイッチ68cのランプが点灯する。
これにより、図19(ハ)に示すように、電動モータ43により操作軸48及び第1カム部材51〜第4カム部材54がさらに紙面反時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第3操作部56cのローラー57が第3カム部材53の第1カム面50aから第2カム面50cに乗り上がり、第3カム部材53により第3操作部56cが上方に揺動操作され、ワイヤ59,61が引き操作されて、第3少数条クラッチ19c及び第3縦送りクラッチ24cが停止状態に操作される。これと同時に、図20(ニ)に示すように、電動モータ65により操作軸63及び第1カム部材64a〜第4カム部材64dがさらに紙面反時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第3カム部材64cが第3施肥クラッチ38cに接当し、第3施肥クラッチ38cが図18の紙面左方にスライド操作されて停止状態に操作される。
【0054】
この場合、前述のように操作軸48及び第1カム部材51〜第4カム部材54、操作軸63及び第1カム部材64a〜第4カム部材64dが回転駆動されても、第1,2操作部56a,56bのローラー57が第1,2カム部材51,52の第2カム面50cに乗り上がった状態が維持されて、第1,2少数条クラッチ19a,19b及び第1,2縦送りクラッチ24a,24bが停止状態に維持されているのであり、第1,2カム部材64a,64bにより第1,2施肥クラッチ38a,38bが図18の紙面左方にスライド操作された停止状態に維持されている。
【0055】
[5] 前述のように、第1,2,3停止スイッチ68a,68b,68cを押し操作して停止位置に操作した状態において、第4停止スイッチ68dを押し操作して停止位置に操作すると、第4停止スイッチ68dのランプが点灯する。
これにより、図19(ニ)に示すように、電動モータ43により操作軸48及び第1カム部材51〜第4カム部材54がさらに紙面反時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第4操作部56dのローラー57が第4カム部材54の第1カム面50aから第2カム面50cに乗り上がり、第4カム部材54により第4操作部56dが上方に揺動操作され、ワイヤ59,61が引き操作されて、第4少数条クラッチ19d及び第4縦送りクラッチ24dが停止状態に操作される。これと同時に図20(ホ)に示すように、電動モータ65により操作軸63及び第1カム部材64a〜第4カム部材64dがさらに紙面反時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第4カム部材64dが第4施肥クラッチ38dに接当し、第4施肥クラッチ38dが図18の紙面左方にスライド操作されて停止状態に操作される。
【0056】
この場合、前述のように操作軸48及び第1カム部材51〜第4カム部材54、操作軸63及び第1カム部材64a〜第4カム部材64dが回転駆動されても、第1,2,3操作部56a,56b,56cのローラー57が第1,2,3カム部材51,52,53の第2カム面50cに乗り上がった状態が維持されて、第1,2,3少数条クラッチ19a,19b,19c及び第1,2,3縦送りクラッチ24a,24b,24cが停止状態に維持されているのであり、第1,2,3カム部材64a,64b,64cにより第1,2,3施肥クラッチ38a,38b,38cが図18の紙面左方にスライド操作された停止状態に維持されている。これにより、第1少数条クラッチ19a〜第4少数条クラッチ19d及び第1縦送りクラッチ24a〜第4縦送りクラッチ24d、第1〜4施肥クラッチ38a〜38dが停止状態に操作された全条停止状態となる。
【0057】
[6] 上記[5]に記載のように、第1停止スイッチ68a〜第4停止スイッチ68dを押し操作して停止位置に操作した状態(全条停止状態)において、第4停止スイッチ68dを押し操作して作動位置に操作すると、第4停止スイッチ68dのランプが消灯する。
これにより、図19(ニ)から図19(ハ)に示すように、電動モータ43により操作軸48及び第1カム部材51〜第4カム部材54が紙面時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第4操作部56dのローラー57が第4カム部材54の第2カム面50cから第1カム面50aに戻り、第4カム部材54により第4操作部56dが下方に揺動操作され、ワイヤ59,61が戻し操作されて、第4少数条クラッチ19d及び第4縦送りクラッチ24dが作動状態に操作される。これと同時に図20(ホ)から図20(ニ)に示すように、電動モータ65により操作軸63及び第1カム部材64a〜第4カム部材64dが紙面時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第4カム部材64dが第4施肥クラッチ38dから離れ、第4施肥クラッチ38dが図18の紙面右方にスライド操作されて作動状態に操作される。
【0058】
この場合、前述のように操作軸48及び第1カム部材51〜第4カム部材54、操作軸63及び第1カム部材64a〜第4カム部材64dが回転駆動されても、第1,2,3操作部56a,56b,56cのローラー57が第1,2,3カム部材51,52,53の第2カム面50cに乗り上がった状態が維持されて、第1,2,3少数条クラッチ19a,19b,19c及び第1,2,3縦送りクラッチ24a,24b,24cが停止状態に維持されているのであり、第1,2,3カム部材64a,64b,64cにより第1,2,3施肥クラッチ38a,38b,38cが図18の紙面左方にスライド操作された停止状態に維持されている。
【0059】
[7] 前述のように、第1,2,3停止スイッチ68a,68b,68cを押し操作して停止位置に操作した状態において、第3停止スイッチ68cを押し操作して作動位置に操作すると、第3停止スイッチ68cのランプが点灯する。これにより、図19(ハ)から図19(ロ)に示すように、電動モータ43により操作軸48及び第1カム部材51〜第4カム部材54がさらに紙面時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第3操作部56cのローラー57が第3カム部材53の第2カム面50cから第1カム面50aに戻り、第3カム部材53により第3操作部56cが下方に揺動操作され、ワイヤ59,61が戻し操作されて、第3少数条クラッチ19c及び第3縦送りクラッチ24cが作動状態に操作される。これと同時に図20(ニ)から図20(ハ)に示すように、電動モータ65により操作軸63及び第1カム部材64a〜第4カム部材64dがさらに紙面時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第3カム部材64cが第3施肥クラッチ38cから離れ、第3施肥クラッチ38cが図18の紙面右方にスライド操作されて作動状態に操作される。
【0060】
この場合、前述のように操作軸48及び第1カム部材51〜第4カム部材54、操作軸63及び第1カム部材64a〜第4カム部材64dが回転駆動されても、第1,2操作部56a,56bのローラー57が第1,2カム部材51,52の第2カム面50cに乗り上がった状態が維持されて、第1,2少数条クラッチ19a,19b及び第1,2縦送りクラッチ24a,24bが停止状態に維持されているのであり、第1,2カム部材64a,64bにより第1,2施肥クラッチ38a,38bが図18の紙面左方にスライド操作された停止状態に維持されている。
【0061】
[8] 前述のように、第1,2停止スイッチ68a,68bを押し操作して停止位置に操作した状態において、第2停止スイッチ68bを押し操作して作動位置に操作すると、第2停止スイッチ68bのランプが点灯する。これにより、図19(ロ)から図19(イ)に示すように、電動モータ43により操作軸48及び第1カム部材51〜第4カム部材54がさらに紙面時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第2操作部56bのローラー57が第2カム部材52の第2カム面50cから第1カム面50aに戻り、第2カム部材52により第2操作部56bが下方に揺動操作され、ワイヤ59,61が戻し操作されて、第2少数条クラッチ19b及び第2縦送りクラッチ24bが作動状態に操作される。これと同時に図20(ハ)から図20(ロ)に示すように、電動モータ65により操作軸63及び第1カム部材64a〜第4カム部材64dがさらに紙面時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第2カム部材64bが第2施肥クラッチ38bから離れ、第2施肥クラッチ38bが図18の紙面右方にスライド操作されて作動状態に操作される。
【0062】
この場合、前述のように操作軸48及び第1カム部材51〜第4カム部材54、操作軸63及び第1カム部材64a〜第4カム部材64dが回転駆動されても、第1操作部56aのローラー57が第1カム部材51の第2カム面50cに乗り上がった状態が維持されて、第1少数条クラッチ19a及び第1縦送りクラッチ24aが停止状態に維持されているのであり、第1カム部材64aにより第1施肥クラッチ38aが図18の紙面左方にスライド操作された停止状態に維持されている。
【0063】
[9] 前述のように、第1停止スイッチ68aを押し操作して停止位置に操作した状態において、第1停止スイッチ68aを押し操作して作動位置に操作すると、第1停止スイッチ68aのランプが点灯する。これにより、図19(イ)から図12に示すように、電動モータ43により操作軸48及び第1カム部材51〜第4カム部材54がさらに紙面時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第1操作部56aのローラー57が第1カム部材51の第2カム面50cから第1カム面50aに戻り、第1カム部材51により第1操作部56aが下方に揺動操作され、ワイヤ59,61が戻し操作されて、第1少数条クラッチ19a及び第1縦送りクラッチ24aが作動状態に操作される。これと同時に図20(ロ)から図20(イ)に示すように、電動モータ65により操作軸63及び第1カム部材64a〜第4カム部材64dがさらに紙面時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第1カム部材64aが第1施肥クラッチ38aから離れ、第1施肥クラッチ38aが図18の紙面右方にスライド操作されて作動状態に操作される。これにより、全条作動状態に復帰する。
【0064】
[10] 前記[1]に示すように、第1停止スイッチ68a〜第4停止スイッチ68dを押し操作していない状態(第1停止スイッチ68a〜第4停止スイッチ68dのランプが消灯した状態)で、作動位置に操作している状態(全条作動状態)において、第4停止スイッチ68dを押し操作して停止位置に操作すると、第4停止スイッチ68dのランプが点灯する。これにより、図12に示す状態から、電動モータ43により操作軸48及び第1カム部材51〜第4カム部材54が紙面時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第4操作部56dのローラー57が第4カム部材54の第1カム面50bから第2カム面50cに乗り上がり、第4操作部56dが上方に揺動操作され、ワイヤ59,61が引き操作されて、第4少数条クラッチ19d及び第4縦送りクラッチ24dが停止状態に操作される。これと同時に、図20(イ)に示す状態から、電動モータ65により操作軸63及び第1カム部材64a〜第4カム部材64dが紙面時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第4カム部材64dが第4施肥クラッチ38dに接当し、第4施肥クラッチ38dが図18の紙面左方にスライド操作されて停止状態に操作される。
【0065】
以上のように、第1停止スイッチ68a〜第4停止スイッチ68dを押し操作していない状態(第1停止スイッチ68a〜第4停止スイッチ68dのランプが消灯した状態)で、作動位置に操作している状態(全条作動状態)において、第4,3,2,1停止スイッチ68d,68c,68b,68aを順番に押し操作して停止位置に操作することにより、前記[1]〜[5]とは逆の順序で、
第4少数条クラッチ19d及び第4縦送りクラッチ24d、第4施肥クラッチ38dの停止状態(第3,2,1少数条クラッチ19c,19b,19a及び第3,2,1縦送りクラッチ24c,24b,24a、第3,2,1施肥クラッチ38c,38b,38aの作動状態)、
第4,3少数条クラッチ19d,19c及び第4,3縦送りクラッチ24d,24c、第4,3施肥クラッチ38d,38cの停止状態(第2,1少数条クラッチ19b,19a及び第2,1縦送りクラッチ24b,24a、第2,1施肥クラッチ38b,38aの作動状態)、
第4,3,2少数条クラッチ19d,19c,19b及び第4,3,2縦送りクラッチ24d,24c,24b、第4,3,2施肥クラッチ38d,38c,38bの停止状態(第1少数条クラッチ19a及び第1縦送りクラッチ24a、第1施肥クラッチ38aの作動状態)、
並びに全条停止状態が得られる。
【0066】
[11] 前述のように、第1停止スイッチ68a〜第4停止スイッチ68dを押し操作して停止位置に操作した状態(全条停止状態)において、第1停止スイッチ68aを押し操作して作動位置に操作すると、第1停止スイッチ68aのランプが消灯する。これにより、図19(ニ)に示す状態から、電動モータ43により操作軸48及び第1カム部材51〜第4カム部材54が紙面反時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第1操作部56aのローラー57が第1カム部材51の第2カム面50cから第1カム面50bに戻り、第1カム部材51により第1操作部56aが下方に揺動操作され、ワイヤ59,61が戻し操作されて、第1少数条クラッチ19a及び第4縦送りクラッチ24aが作動状態に操作される。これと同時に図20(ホ)に示す状態から、電動モータ65により操作軸63及び第1カム部材64a〜第4カム部材64dが紙面反時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第1カム部材64aが第1施肥クラッチ38aから離れ、第1施肥クラッチ38aが図18の紙面右方にスライド操作されて作動状態に操作される。
【0067】
以上のように、第1停止スイッチ68a〜第4停止スイッチ68dを押し操作して停止位置に操作した状態(全条停止状態)において、第1,2,3,4停止スイッチ68a,68b,68c,68dを順番に押し操作して作動位置に操作することにより、前記[5]〜[9]とは逆の順序で、
第4,3,2少数条クラッチ19d,19c,19b及び第4,3,2縦送りクラッチ24d,24c,24b、第4,3,2施肥クラッチ38d,38c,38bの停止状態(第1少数条クラッチ19a及び第1縦送りクラッチ24a、第1施肥クラッチ38aの作動状態)、
第4,3少数条クラッチ19d,19c及び第4,3縦送りクラッチ24d,24c、第4,3施肥クラッチ38d,38cの停止状態(第2,1少数条クラッチ19b,19a及び第2,1縦送りクラッチ24b,24a、第2,1施肥クラッチ38b,38aの作動状態)、
第4少数条クラッチ19d及び第4縦送りクラッチ24d、第4施肥クラッチ38dの停止状態(第3,2,1少数条クラッチ19c,19b,19a及び第3,2,1縦送りクラッチ24c,24b,24a、第3,2,1施肥クラッチ38c,38b,38aの作動状態)、
並びに全条作動状態が得られる。
【0068】
〔昇降制御との関連動作〕
乗用型田植機では一般に、一回の植付行程が終了して機体が畦際に達すると、苗植付装置7を田面から大きく上昇駆動して、操縦ハンドル67により前輪1を操向操作し、機体を畦際で旋回させるのであり、畦際での旋回が終了すると、苗植付装置7を田面に下降駆動して次の植付行程に入る。
【0069】
この場合に、第1停止スイッチ68a〜第4停止スイッチ68dのいずれかを押し操作して停止位置に操作した状態(停止位置に操作した第1停止スイッチ68a〜第4停止スイッチ68dのランプが点灯し、停止位置に操作した第1停止スイッチ68a〜第4停止スイッチ68dに対応する第1少数条クラッチ19a〜第4少数条クラッチ19d及び第1縦送りクラッチ24a〜第4縦送りクラッチ24d、第1〜4施肥クラッチ38a〜38dの停止状態)において、一回の植付行程が終了して機体が畦際に達し、苗植付装置7を田面から大きく上昇駆動すると、図15に示すように、ブザー70(非作業報知手段に相当)が作動し、計器パネル83に備えられた警告ランプ71(非作業報知手段に相当)が点滅して、押し操作して停止位置に操作した第1停止スイッチ68a〜第4停止スイッチ68dが作動位置に戻し操作されて警告ランプ71が消灯し、電動モータ43により操作軸48及び第1カム部材51〜第4カム部材54が図12に示す位相に回転駆動されて、電動モータ65により操作軸63及び第1カム部材64a〜第4カム部材64dが図20(イ)に示す位相に回転駆動される。これによって、停止状態の第1少数条クラッチ19a〜第4少数条クラッチ19d及び第1縦送りクラッチ24a〜第4縦送りクラッチ24d、第1〜4施肥クラッチ38a〜38dが作動状態に操作されて、全条作動状態に戻る(復帰手段に相当)。
【0070】
この後、畦際での旋回が終了し、苗植付装置7を田面に下降駆動して次の植付行程に入る際に、所望の第1停止スイッチ68a〜第4停止スイッチ68dを押し操作して停止位置に操作することにより、所望の第1少数条クラッチ19a〜第4少数条クラッチ19d及び第1縦送りクラッチ24a〜第4縦送りクラッチ24d、第1〜4施肥クラッチ38a〜38dを停止状態に操作すればよい。
【0071】
〔その他の付随構成〕
図15に示すように、プッシュオン・プッシュオフ型式で押しボタン式に構成された施肥停止スイッチ73(施肥停止手段に相当)が、運転座席5の後側(ホッパー32の前側)に備えられている。これにより、施肥停止スイッチ73を押し操作して入り位置に操作すると、第1停止スイッチ68a〜第4停止スイッチ68dに関係なく、電動モータ65により操作軸63及び第1カム部材64a〜第4カム部材64dが図20(ホ)に示す位相に回転駆動されて、全ての第1〜4施肥クラッチ38a〜38dが停止状態に操作される(第1少数条クラッチ19a〜第4少数条クラッチ19d及び第1縦送りクラッチ24a〜第4縦送りクラッチ24dは、第1停止スイッチ68a〜第4停止スイッチ68dに従う)。施肥停止スイッチ73を押し操作して切り位置に操作すると、第1〜4施肥クラッチ38a〜38dが第1停止スイッチ68a〜第4停止スイッチ68dに従う状態に復帰する。
【0072】
図15に示すように、ホッパー32の肥料が所定量よりも少なくなったことを検出する肥料センサー(図示せず)が備えられており、肥料センサーの検出に基づいて点滅する肥料残量ランプ74(施肥停止報知手段に相当)が、計器パネル83に備えられている。8個の作溝器35のうちいずれかの作溝器35に肥料詰まりが発生したことを検出する肥料詰まりセンサー(図示せず)が備えられており、肥料詰まりセンサーの検出に基づいて点滅する肥料詰まりランプ75(施肥停止報知手段に相当)が、計器パネル83に備えられている。この場合、施肥停止スイッチ73を押し操作して入り位置に操作すると、肥料残量ランプ74及び肥料詰まりランプ75が点灯し続ける状態となる。
【0073】
[他の実施形態の1]
前述の[発明を実施するための最良の形態]では、図15に示すように、第1停止スイッチ68a〜第4停止スイッチ68dの何れかが操作されているかを表示するための少数条植え表示ランプ72を備えた構造のものを例示したが、これに代えて次のように構成してもよい。
前述の実施形態では、前記第1停止スイッチ68a〜第4停止スイッチ68dの総てが点灯している状態が全条植え状態であり、何れかの停止スイッチが消灯していることによって、少数植え状態であることが表示されていた。このため、条数が多い場合等には、最も端部の植付条が停止されているのか否かを一瞬のうちに判断し難いため、少数条植え状態であるのか否かを示す少数条植え表示ランプ72を別途設けていたものである。
このような構造に替えて、前記第1停止スイッチ68a〜第4停止スイッチ68dの総てが消灯しているときが全条植付状態であり、かつ停止操作した箇所の植付条に対応する部位の停止スイッチが点灯するように構成することによって、この第1停止スイッチ68a〜第4停止スイッチ68dのみをもって、少数条植状態であるのか否かの判別と、どの条が植付停止状態であるのかを知ることができる。
すなわち、第1停止スイッチ68a〜第4停止スイッチ68dの総てが消灯していれば植付状態であり、何れかひとつでも点灯していれば少数条植状態であると容易に判別することができる。
【0074】
[他の実施形態の2]
前述の[発明を実施するための最良の形態]図15に示す第1停止スイッチ68a〜第4停止スイッチ68dに代えて、1本の停止レバー(図示せず)を用い、この停止レバーの揺動操作位置をリミットスイッチなどで検出して、その検出信号を制御装置69に送ることにより、第1少数条クラッチ19a〜第4少数条クラッチ19d及び第1縦送りクラッチ24a〜第4縦送りクラッチ24d、第1〜4施肥クラッチ38a〜38dを作動及び停止状態に操作できるように構成してもよい。この場合、停止レバーを操縦ハンドル67の近傍に備えてもよく、運転座席5の右横側(又は左横側)に備えてもよい。
【0075】
[他の実施形態の3]
上記「他の実施形態の1」に記載のように、停止レバーを用いた場合、駆動用アクチュエータとしての電動モータ43,65を用いずに、停止レバーと操作軸48、及び63を直接的に操作ワイヤで連結して操作するようにしてもよい。このとき、停止レバーの操作位置は検出して報知する手段を用いる方が、その操作状態を把握する上で有効である。
【0076】
[他の実施形態の4]
また、第1停止スイッチ68〜第4停止スイッチ68dに代えて停止レバーを用いる場合、入り切り操作すべき単位条数ごとに個別に入り切り操作可能な複数本の停止レバーを用いて、その各停止レバーと各単位条数ごとの少数条クラッチ19及び縦送りクラッチ24、ならびに施肥クラッチを、直接的に操作ワイヤで連結して入り切り操作するようにしてもよい。
【0077】
[他の実施形態の5]
図22に示すように、条選択操作具68を操縦用ハンドル67に設けてもよい。このとき、操縦用ハンドル67を回転操作すると条選択操作具68がハンドルシャフト94よりも前方に位置する状態となることもあるが、その状態は機体が旋回している状態であり、前記条選択操作具68は機体旋回中に操作するものではなく、機体が直進走行しているとき、もしくは旋回操作を行う前または後で停止しているときに操作されるものであり、その条件では、条選択操作具68はハンドルシャフト94よりも後方に位置しているものであり、本発明はこの状態を特定しているものである。
この条選択操作具68は6条植えを対象とした例を示し、図示の符号68aが右側1条と2条の少数条クラッチ19aをとを入り切りする第1停止スイッチであり、符号68bが、中央の第3条と4条の少数条クラッチ19bを入り切りする第2停止スイッチ、符号68cが最左側の第5条と6条の少数条クラッチ19cを入り切りする停止スイッチである。
また、図示のように、操縦ハンドル67には、苗植付装置7の全体を上限まで強制昇降操作するための上昇スイッチ77aと接地するまで下降させる下降スイッチ77bとからなる昇降切換操作具77、及びマーカ操作用の操作スイッチ98,98を設けてもよい。
【0078】
[他の実施形態の6]
本発明は、8条植型式の苗植付装置7ばかりではなく、10条植型式や6条植型式、5条植型式の苗植付装置7にも適用できる。6条植型式及び5条植型式の苗植付装置7の場合、図6に示すように苗のせ台12を第1及び第2苗のせ台部分12a,12bの2分割構造に構成する必要はなく、6条分の苗のせ面を連結して6条植型式の苗植付装置7の苗のせ台12とし、5条分の苗のせ面を連結して5条植型式の苗植付装置7の苗のせ台12とすればよい。
本発明はホッパー32、繰り出し部31、作溝器35、ホース36及び第1〜4施肥クラッチ38a〜38dを装備しない乗用型田植機にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】乗用型田植機の全体側面図
【図2】乗用型田植機の全体平面図(苗のせ台の植付作業状態)
【図3】苗植付装置の側面図
【図4】苗植付装置の全体平面図
【図5】苗植付装置の正面図
【図6】乗用型田植機の全体平面図(苗のせ台の非植付作業状態)
【図7】ホッパー、繰り出し部、電動モータ、操作軸、第1〜4カム部材及び第1〜4施肥クラッチの付近の背面図
【図8】苗のせ台における電動モータ、操作軸、第1〜4カム部材及び第1〜4操作部の付近の縦断正面図
【図9】苗のせ台における電動モータ、操作軸、第1カム部材及び及び第1操作部の付近の縦断側面図
【図10】乗用型田植機の操縦部を示す側面図
【図11】ボンネットのレンズ取付部における断面図
【図12】乗用型田植機の操縦部を示す斜視図
【図13】条選択操作具の取付箇所を示す平面図
【図14】条選択操作具の取付箇所を示す拡大平面図
【図15】条選択操作具と電動モータとの連係状態等を示すブロック図
【図16】繰り出し部における操作軸及び第1〜4カム部材の斜視図
【図17】全条作動状態において、苗のせ台における電動モータ、操作軸、第1〜4カム部材及び第1〜4操作部と第1〜4少数条クラッチ及び第1〜縦送りクラッチとの連係状態を示す説明図
【図18】繰り出し部における操作軸及び第1〜4カム部材と第1〜4施肥クラッチとの連係状態を示す平面図
【図19】苗のせ台における操作軸、第1〜4カム部材及び第1〜4操作部の作動状態を示す動作説明図
【図20】繰り出し部における操作軸及び第1〜4カム部材の作動状態を示す動作説明図
【図21】昇降レバーの格納状態を示す右側面図
【図22】他の実施形態における操縦用ハンドル部分の平面図
【符号の説明】
【0080】
5 運転座席
7 苗植付装置
10 植付機構
12 苗のせ台
19(19a,19b,19c,19d) 少数条クラッチ
31 繰り出し部
32 ホッパー
38a,38b,38c,38d 施肥クラッチ
43,65 電動モータ
48 操作軸
50d カム部材のボス部
51,52,53,54 カム部材
56a,56b,56c,56d 操作部
59,61 連係機構
67 操縦用ハンドル
68(68a,68b,68c,68d) 条選択操作具
69 制御手段
77 昇降切換具
78 昇降レバー
94 ハンドルシャフト
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成18年4月12日(2006.4.12)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎


【公開番号】 特開2007−282511(P2007−282511A)
【公開日】 平成19年11月1日(2007.11.1)
【出願番号】 特願2006−109930(P2006−109930)