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【発明の名称】 苗植機のフロート
【発明者】 【氏名】松岡 実

【氏名】竹本 雅浩

【氏名】大久保 嘉彦

【氏名】稲田 誠生

【氏名】木下 栄一郎

【氏名】岡田 英博

【氏名】東 幸太

【要約】 【課題】苗植機のフロートは、植付対象である苗の種類、乃至苗植仕様等によって植付条間隔を広、狭に異にするため、各仕様の苗植機に装着されるフロートの形態、サイズ等も異なることが多く、フロートの切除跡の中空部等を閉鎖したり、改造することを要するため、構成、生産が煩雑となる。又、フロートが短かくなると滑走、均平性も低下する。

【解決手段】左右両側の苗植付条位置を均平する植付条間隔広幅用のメインフロート1の後部に植付条間隔狭幅B用のリヤプレート2を取付け、植付条間隔狭幅用の苗植機のフロートとして作業する場合は、このメインフロート1乃至リヤプレート2部の横側方部に苗植付作用を行わせる。又、このメインフロート1を植付条間隔広幅A用の苗植機のフロートとして装着する仕様では、リヤプレート2を取付けないメインフロート1単独として装着して使用する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前部を左右両側の苗植付条位置を均平する植付条間隔広幅(A)用の広い前部幅(A1)に形成し、この後部を植付条間隔狭幅(B)用の狭い後部幅(B1)に形成したメインフロート(1)の後部に、植付条間隔狭幅(B)用のリヤプレート(2)を取付け、前記メインフロート(1)を中空形態に形成し、リヤプレート(2)を薄板形態に形成したことを特徴とする苗植機のフロート。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、苗植付条間隔広幅用のフロートと、狭両用のフロートとの共用化を図る苗植機のフロートに関する。
【背景技術】
【0002】
苗植機のフロートを中空製とし、平面視略T字形態や、逆U字形態に形成したり、又、い草苗共用のフロートでは、このフロートの後部を短かく形成する等の技術(例えば、特許文献1参照)が知られている。
【特許文献1】特開平5ー227813号公報(第2頁、図2)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
苗植機は、苗植装置部を支持して土壌面を滑走しながら各苗植付条位置を均平するセンタフロートや、この左右外側のサイドフロート等を配置する。これらのフロートは、植付対象である苗の種類、乃至苗植仕様等によって植付条間隔を広、狭に異にするため、各仕様の苗植機に装着されるフロートの形態、サイズ等も異なることが多い。例えば水稲苗植付用の苗植機(水稲仕様)では、左右の植付条間隔が広く設定されるのに対して、い草苗植付用の苗植機(い草仕様)では狭く設定される。このため、生産量の多い水稲仕様に設けられるフロートを用いて、このフロートの後部や、横側部等を切除して、短かくしたり、狭く形成して、生産量の少いい草仕様のフロートを構成する方法がある。しかしながら、フロートの切除跡の中空部等を閉鎖したり、改造することを要するため、構成、生産が煩雑となる。又、フロートが短かくなると滑走、均平性も低下する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1に記載の発明は、前部を左右両側の苗植付条位置を均平する植付条間隔広幅(A)用の広い前部幅(A1)に形成し、この後部を植付条間隔狭幅(B)用の狭い後部幅(B1)に形成したメインフロート(1)の後部に、植付条間隔狭幅(B)用のリヤプレート(2)を取付け、前記メインフロート(1)を中空形態に形成し、リヤプレート(2)を薄板形態に形成したことを特徴とする苗植機のフロートとする。植付条間隔狭幅B用の苗植機のフロートとして作業する場合は、メインフロート1の後部にリヤプレート2を取付けた形態として、このメインフロート1、乃至リヤプレート2部の横側方部に苗植付作用を行わせる。このリヤプレート2は、苗植付位置よりも後方に延長されて、左右植付条間隔部の土壌面を滑走するため、植付苗部に押寄せられた泥土流は、このリヤプレート2が通過するまでは、直接植付条間隔部跡への流入を抑制されて、植付時の苗元姿勢に支持案内して、安定した姿勢に植付けることができる。又、このメインフロート1を植付条間隔広幅A用の苗植機のフロートとして装着する仕様では、リヤプレート2を取付けないメインフロート1単独として装着して使用する。又、メインフロート1を植付条間隔広幅A用の苗植機に装着して苗植作用を行わせる形態では、このメインフロート1の前部幅A1部の左右両側部位置に植付ける。又、メインフロート1を植付条間隔狭幅B用の苗植機に装着して苗植作用を行わせる形態では、このメインフロート1の後部幅B1部の左右両側部位置に植付ける。これらいずれの植付条間隔広幅A用、狭幅B用のフロートに拘らず、苗植付位置はメインフロート1の横側に設定することができて、リヤプレート2を有したフロートとしてもこのリヤプレート2を短くすると共に、フロート全体としての長さを短かく構成することができ、苗植機に対する前後取付位置の変化を小さくして、メインフロート1の共用化を容易にすることができる。植付条間隔狭幅B用のフロートを構成する場合は、メインフロート1の後部にリヤプレート2を取付けたり、メインフロート3の前端外側部にサイドプレート4を取付けた形態として、苗植機に取付ける。又、植付条間隔広幅A用のフロートとする形態では、リヤプレート2を有しない単体として装着する。メインフロート1は中空形態であるから苗植装置を支持して土壌面を滑走するときの浮力を維持して、薄く軽量な形態のリヤプレート2を狭く、小さく形成して、苗植性能を低減させない。
【発明の効果】
【0005】
請求項1に記載の発明は、植付条間隔広幅A用のメインフロート1を共用にして、このメインフロート1の後側にリヤフロート2を取付けて付加形態のフロート構成とすることにより植付条間隔幅B用として装着するものであるから、構成が小形、簡単であり、安価に生産することができ、フロート性能、及び苗植付性能を低下させないものである。又、植付条間隔広幅A用のフロートにおいては、メインフロート1部の前部幅A1部横側に苗植付を行わせ、植付条間隔狭幅B用のフロートにおいては、このメインフロート1部の後部幅B1部横側に苗植付を行わせることによって、前後の位置は異なるが、いずれの苗植機仕様においも同じ形態のメインフロート1部の横側において苗植付を行わせるため、前後取付位置の変更を小さくすることができ、構成を簡単化し、安価した苗植作用を行わせることができ、メインフロート1の共用化を安価に、容易にすることができる。又、比較的小さく薄いリヤプレート2を取付けるメインフロート1の主体が、中空形態に構成されるため、苗植装置を支持して土壌面を滑走する浮力を低下させないように維持することができ、簡単で、容易にメインフロート1を共用化して植付間隔狭幅B用のフロートを構成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図例に基づいて、苗植機は、トラクタ車体10の後側にリフトシリンダ11を介して苗植装置12を連結する。この苗植装置12は、リフトシリンダ11の後端にローリング軸13周りに回動可能に連結される苗植フレーム14上に、苗を載せて繰出供給する繰出ベルト15を有した多条植形態の苗タンク16と、この各苗タンク16の後下端に繰り出される苗を分離して土壌面に挿植する苗植爪17等を設ける。この植付フレーム14の下側には、土壌面を滑走しながら均平する中央部のセンタフロート18、及び左右両側のサイドフロート19が設けられて、苗植装置12を土壌面に支持する。車体10中央部の運転席20支持するエンジンカバー21下には、エンジン22を搭載し、ステアリングハンドル23の操作で操向される前輪24、及び後輪25を配置して、エンジン22により連動して走行する四輪駆動走行形態のトラクタを構成している。このステップフロア26の前部左右側には補給苗載台27を設けて、収容搭載する苗を後方の苗タンク16へ補給可能にしている。前記リフトリンク11は平行リンク形態に構成されて、車体10との間に設けられるリフトシリンダ28の油圧伸縮によって昇降する構成としている。車体10の後部にはPTO軸29を設けて、前記苗植装置12の苗植フレーム14に設けられるローリング軸13芯上の入力軸30を連動して、苗植装置12の各連動部を伝動する。
【0007】
前記苗植フレーム14は、植付フレーム31が平面視で略ホーク状の分岐形態に形成され、このホーク状の各植付フレーム31の後端に、ダブルクランク形態に昇降駆動される苗植爪17が配置される。苗植フレーム14の上側には横方向に沿うリードカム軸32や苗タンク16の横移動を案内支持する支持フレーム33、及び苗取出ガイド34等を設け、このリードカム軸32の伝動回転によって苗タンク16を苗植付条間隔にわたって左右往復移動させる。6条植え形態に仕切られる苗タンク16の底部には、繰出ベルト15が上下のプリー軸35、36間に張設されて、ラチエット機構37を介して間歇的に駆動される。各植付フレーム31の後端部には、左右両側にクランク軸38の回転によって昇降駆動される一対の苗植爪17が設けられ、この植付爪17を前記苗取出ガイド34に形成の苗取出口39に作動させることによって、各苗タンク16の繰出ベルト15によって繰り出される苗を分離保持して挿植することができる。
【0008】
前記各フロート18、19は、左右方向中央部の植付フレーム31の下側にセンタフロート18を設け、左右外側の植付フレーム31の下側にサイドフロート19を配置する。これら各フロート18、19は、苗植フレーム14の下側を横方向に沿う支持軸40周りに上下回動調節可能に設けられる支持アーム41の後端に、フロート軸42によってこの軸42周りに上下搖動自在に支持される。センタフロート18、及びサイドフロート19には、後部上にブラケット43を取り付けて、このブラケット43を各フロート18、19毎に対応して設けられる支持アーム41に枢支する。これら各フロート軸42は、苗植爪17の昇降作動位置近くに設けられ、各フロート18、19の上下搖動による苗植爪17の支持高さの変化を少なくする形態に構成している。このようにして、センタフロート18、サイドフロート19は、格別にフロート軸42周りに上下搖動自在に支架されるが、このうちセンタフロート18の上下搖動によっては、リンク機構44を介して、前記リフトシリンダ28の油圧回路の制御弁を連動して、このセンタフロート18が大きく上動すると、このリフトシリンダ28を伸ばして苗植装置12を上昇し、又、センタフロート18が下動すると、リフトシリンダ28を縮少して苗植装置12を下降して、土壌耕盤の深浅変化に拘らず略一定した苗植付深さを維持するように制御することができる。
【0009】
ここにおいて、図1〜図5に基づいて、この発明に係るセンタフロート18、及びサイドフロート19は、左右両側の苗植付条位置を均平する植付条間隔広幅A用のメインフロート1の後部に、植付条間隔狭幅B用のリヤプレート2を取付けた構成とする。植付条間隔狭幅B用の苗植機のフロートとして作業する場合は、メインフロート1の後部にリヤプレート2を取付けた形態として、このメインフロート1、乃至リヤプレート2部の横側方部に苗植付作用を行わせる。このリヤプレート2は、苗植付位置よりも後方に延長されて、左右植付条間隔部の土壌面を滑走するため、植付苗部に押寄せられた泥土流は、このリヤプレート2が通過するまでは、直接植付条間隔部跡への流入を抑制されて、植付時の苗元姿勢に支持案内して、安定した姿勢に植付けることができる。又、このメインフロート1を植付条間隔広幅A用の苗植機のフロートとして装着する仕様では、リヤプレート2を取付けないメインフロート1単独として装着して使用する。
【0010】
又、前記メインフロート1は、前部を植付条間隔広幅A用の広い前部幅A1に形成し、この後部を植付条間隔狭幅B用の狭い後部幅B1に形成したことを特徴とする。メインフロート1を植付条間隔広幅A用の苗植機に装着して苗植作用を行わせる形態では、このメインフロート1の前部幅A1部の左右両側部位置に植付ける。又、メインフロート1を植付条間隔狭幅B用の苗植機に装着して苗植作用を行わせる形態では、このメインフロート1の後部幅B1部の左右両側部位置に植付ける。これらいずれの植付条間隔広幅A用、狭幅B用のフロートに拘らず、苗植付位置はメインフロート1の横側に設定することができて、リヤプレート2を有したフロートとしてもこのリヤプレート2を短くすると共に、フロート全体としての長さを短かく構成することができ、苗植機に対する前後取付位置の変化を小さくして、メインフロート1の共用化を容易にすることができる。
【0011】
又、前記メインフロート1を中空部54を有した中空形態に形成し、リヤプレート2を薄板形態に形成する。植付条間隔狭幅B用のフロートを構成する場合は、メインフロート1の後部にリヤプレート2を取付けた形態として、苗植機に取付ける。又、植付条間隔広幅A用のフロートとする形態では、これらリヤプレート2を有しない単体として装着する。メインフロート1は中空形態であるから苗植装置を支持して土壌面を滑走するときの浮力を維持して、薄く軽量な形態のリヤプレート2を狭く、小さく形成して、苗植性能を低減させない。
【0012】
これらセンタフロート18、及びサイドフロート19は、合成樹脂製とし、ブロー成形により中空部54をフロート身部51に沿って成形したメインフロート1を主体として、前後縦方向に長く形成されるフロート身部51の前端に、左右横方向に幅広くしたフロート頭部52を形成して、平面視で略T字、乃至杓子状形態に構成している。このフロート頭部52の下面は前上部に傾斜するソリ状傾斜の傾斜面50を形成して、土壌面の滑走、及び均平を行い易い形態に構成している。又、このフロート身部51のフロート幅は、この前部の前部幅A1が広幅であるのに対して、この後部の後部幅B1を狭く設定して、フロート幅を後部にわたるに従って階段状に狭く形成している。このフロート身部51の前部幅A1は、水稲苗植付の苗植付状間隔広幅Aに適するものとして(A仕様)設定し、後部幅B1は、い草苗植付の苗植付条間隔狭幅Bに適するものとして(B仕様)設定している。このようなメインフロート1の後部上面に、前記ブラケット43をボルト53によって取付けて、フロート軸42周りに上下回動自在に支持させる。このメインフロート1を、水稲苗植機のように植付条間隔広幅A仕様の苗植機に装着することによって、苗植爪17による苗植付けは、メインフロート1のフロート頭部52の張出部で均平された、フロート身部51の前部幅A1部の外側に位置した土壌面に挿苗A2される。
【0013】
又、このようなメインフロート1を、い草苗植機のように植付条間隔狭幅B仕様の苗植機に装着する場合は、このメインフロート1の後端に適宜長さのリヤプレート2をボルト53締めによって取付けて使用する。そして、図3のように、このリヤプレート2を有したメインフロート1のフロート軸42に対する取付位置は、植付条間隔狭幅Bの仕様の後部幅B1部対向位置に苗植付爪17を作用させる必要上、このメインフロート1を苗植フレーム14に対して前側Fへ移動させた位置に設定する。従って、前記ブラケット43のメインフロート1に対する取付位置を、前記植付条間隔広幅A仕様のフロート装着形態に対して後方へ移動させた位置に設定する。従って、このメインフロート1のフロート身部51の後端部が短かくなるため、この位置にリヤプレート2を取付けて後部幅B1部の長さを長く維持する構成とする。このリヤプレート2は、板金製として、フロート身部51の幅B1と同一、乃至これよりも狭い幅に形成する。フロート身部51後端下面にリヤプレート2の前端部を重合して、前記ブラケット43取付用のボルト53で共締めして取付けている。このフロート身部51のリヤプレート2取付部は、段差面を形成して、この段差面にリヤプレート2を重合することにより、このリヤプレート2の下面がメインフロート1下面よりも下方へ突出しない形態として、滑走抵抗を少くする構成とすることができる。又、このリヤプレート2は、前記ブラケット43よりも後方にわたって、苗植付17のクランク軸38対応位置にまで延長させて、苗植付位置よりも後位の土壌面を滑走するように設定している。
【0014】
このようなリヤプレート2は、比較的小さく狭い形態であるから、中空形態であることを要しないが、比較的薄い中空板形態とすることも可能である。又、前記メインフロート1が前部幅A1のみ形成されていて、後部幅B1を形成しない形態である場合は、このフロート身部51の後端にリヤプレート2を取付けて、このリヤプレート2の直横位置部に挿苗B2させる形態とすることも可能である。
【0015】
次に、主として図6に基づいて、この発明に係るフロートは、平面視で略逆U字条形態のメインフロート3の前端外側部に、サイドプレート4を張出させて取付けた構成とする。このメインフロート3は、多条植形態の植付条間隔広幅A用の苗植機では、この苗植装置の左、右横端部等に配置して、主としてU字状フロート幅の中央部に苗植付を行わせる一条植付形態用として設置される。又、このメインフロート3を植付条間隔狭幅B用の苗植機に装着する形態では、メインフロート3の前端外側部にサイドプレート4を取付けた形態とする。これらメインフロート3の中央部とサイドプレート4の張出側との側部位置均平跡土壌面で苗植付作用を行わせる。
【0016】
又、前記メインフロート3をフロート身部56に中空部54を形成の中空形態に構成し、サイドプレート4を薄板形態に形成する。植付条間隔狭幅B用のフロートを構成する場合は、メインフロート3の前端外側部にサイドプレート4を取付けた形態として、苗植機に取付ける。又、植付条間隔広幅A用のフロートとする形態ではこのサイドプレート4を有しない単体として装着する。メインフロート3は中空形態であるから苗植装置を支持して土壌面を滑走するときの浮力を維持して、薄く軽量な形態のサイドプレート4を狭く、小さく形成して、苗植性能を低減させない。
【0017】
苗植機の左右横端部の苗植条位置を均平するために、逆U字条、乃至門形状のサイドフロート19用いる形態がある。サイドフロート19は、メインフロート3が前記メインフロート1と同様に中空形態に成形されて、フロート身部56が左右両側部間の植付間隔Cを有して、平行状に形成され、これらフロート身部56前端部間をフロート頭部57で連結した形態に構成される。このフロート頭部57の下面にソリ状形態に傾斜面58が形成される。前記水稲苗用のA仕様苗植機のフロートでは、このメインフロート3の中央部の植付間隔C部に苗植付けを行わせる。そしてフロート身部56のフロート幅は左右各々前記後部幅B1と同じか、又はこよりも狭いフロート幅C1に形成されている。
【0018】
このようなメインフロート3をい草苗用のB仕様苗植機にサイドフロートとして装着して仕様する場合は、このメインフロート3の前端部にセンタフロート18の側へ張出す形態のサイドプレート4をボルト59締めで取付けて、このメインフロート3の一側に沿って挿苗する土壌面を滑走均平する。このようなサイドプレート4は、前記リヤプレート2と略同形態に薄板状、又は中空板状に形成することができる。又、センタフロート18は、前例と同様に、メインフロート1のフロート身部51の後端部にリヤプレート2を取付けて使用する。
【0019】
従って、平面視で略逆U字状形態のメインフロート3の前端外側部に、サイドプレート4を張出して取付け、前記メインフロート3を中空形態に形成し、サイドプレート4を薄板形態に形成している。このメインフロート3は、多条植形態の植付条間隔広幅A用の苗植機では、この苗植装置の左、右横端部等に配置して、主としてU字状フロート幅の中央部に苗植付を行わせる一条植付形態用として設置される。又、このメインフロート3を植付条間隔狭幅B用の苗植機に装着する形態では、メインフロート3の前端外側部にサイドプレート4を取付けた形態とする。これらメインフロート3の中央部とサイドプレート4の張出側との側部位置均平跡土壌面で苗植付作用を行わせる。又、植付条間隔狭幅B用のフロートを構成する場合は、メインフロート3の前端外側部にサイドプレート4を取付けた形態として、苗植機に取付ける。又、植付条間隔広幅A用のフロートとする形態では、サイドプレート4を有しない単体として装着する。メインフロート3は中空形態であるから苗植装置を支持して土壌面を滑走するときの浮力を維持して、薄く軽量な形態のサイドプレート4を狭く、小さく形成して、苗植性能を低減させない。
【0020】
よって、植付条間隔広幅A用のメインフロート3を共用にして、このメインフロート3の前端外側部にサイドプレート4を取付けて付加形態のフロートとすることにより植付条間隔狭幅B用として装着するものであるから、構成が小形、簡単であり、安価に生産することができ、フロート性能、及び苗植付性能を低下させないものである。又、比較的小さく薄いサイドプレート4を取付けるメインフロート3の主体が、中空形態に構成されるため、苗植装置を支持して土壌面を滑走する浮力を低下させないように維持することができ、簡単で、容易にメインフロート3を共用化して植付間隔狭幅B用のフロートを構成することができる。
【0021】
次に、主として図7〜図11の基づいて、前記繰出ベルト15を間歇駆動するラチェット機構37の構成は、苗タンク16がリードカム軸32の回転によって左、右横端部に移動案内されたとき、このラチェット機構37を作動させて、プーリ軸35を一定角度回動し、繰出ベルト15を一横株並列分だけ後下方の苗取出ガイド34側へ繰出すように構成するものである。前記プーリ軸35上にラチェットホイル65と、揺動カムアーム66を設け、このカムアーム66に設けられる駆動爪67を該ラチェットホイル65に押圧させて係合させる。このカムアーム66を、リートカム軸32からアーム68、リンクロッド69等を介して連動回動することにより、駆動爪67でラチェットホイル65を一定角度繰出側へ間歇的に回動することができる。このカムアーム66にはカム70が形成される。このラチェットホイル65の外周に弾発係合するストッパー用の従動爪71、72が、苗タンク16側部のブラケット73に枢支されている。カムアーム66によってラチェットホイル65を繰出側Kへ回動するときは、このカム70が従動爪72を外方へ押外して、繰出側K方向の回動を許す形態に構成している。ラチェットホイル65が繰出側Kへ回動される毎に、これら従動爪71、72が係合して、このラチェットホイル65の回動を係止して、繰出ベルト15の繰出位置を固定し、正確な苗分離、挿植を行わせる。
【0022】
このようなラチェット機構37において、このラチェットホイル65の回動角度を変更することによって繰出ベルト15の繰出側Kへの回動量を変えて、苗繰出量を多、少に変更可能に構成している。前記リンクロット69先端の連動ピン74を、カムアーム66に形成の長穴75に係合させる。この長穴75は、カムアーム66の揺動軸芯部であるプーリ軸35に対して略放射方向に向けて形成されて、この長穴75に沿って連動ピン74を移動して、この連動ピン74のプーリ軸35芯からのアーム長さを変更して位置決めすることができる。連動ピン74は、リンクロッド69を回動自在に連結すると共に、カムアーム66の長穴75に対する嵌合連結位置を移動可能にして、ナット76で締付けて位置決め固定することができる。前記苗植機において、水稲苗植機のA仕様では、この連動ピン74の移動A3、B3によって、カムアーム66のアーム長比が変るため、水稲苗では苗繰出量が少くなり、い草苗では多くなる。このようなリンクロッド69のアーム68に対する連結リンクピン77部は、スプリング78を介して弾発回動のアーム79が連結されて、前記カムアーム66を常時復帰側へ回動付勢している。これらラチェットホイル65と、カムアーム66、駆動67、及び各従動爪71、72等の関係構成、及び関係位置を変えることなくして、連動ピン74の長穴75に対する位置移動によって、苗繰出ベルト15の回動量を変更することができ、構成、及び操作を簡単化することができる。
【0023】
このような繰出ベルト15は、苗タンク16の後部に設けるハンドル80の操作によって、リンクロッド81を介して前記アムアーム66を揺動回動するように連動構成している。運転者が運転席20側からハンドル80操作しながら、繰出ベルト15を手動回動して苗補給することができ、苗植伝動が停止されている場合や、苗タンク16の横移動の途中位置等で苗補給するとき、苗補給を容易に行うことができる。
【0024】
前記苗タンク16の苗取出口39部上方には、苗押え杆82を上下起伏回動可能に設ける。この苗押え杆82は、6条植形態の苗タンク16において、2条植毎の苗タンク16を一体にして3組に構成して、各組毎の苗押え杆82を回動可能にして、苗タンク16下端横側部の支持ステー83に対して支持軸84で枢支させる。各苗押之杆82の支持軸84の一側端にはストッパアーム85を設けて、支持ステー83の係止部86、87に係合させることができ、この苗押え杆82の起立位置、又は倒伏位置を係止する。この各支持軸84の左右端部を軸受するソケット88、89を各支持ステー83に取付ける。苗タンク16の左右両端部に取付けるソケット88は、一側端に鍔部90、及びボルト部91を形成して、支持ステー83に形成のソケット穴に嵌合させて、各支持ステー83の外側からナット92で締め付けて取付ける。又、苗タンク16幅中間部の支持ステー83には、単なる円筒状のソケット89を一体に取付ける。左右両側の苗タンク16の支持軸84は、これらソケット88、89にわたって嵌合支持し、中間部の苗タンク16上に取付けられる支持軸84は、両端部を同形態のソケット89間にわたって嵌合支持させる。従って、これら左右両側部はソケット88を共用して取付けることができると共に、中間部はソケット89を共用して取付けることができる。
【0025】
次に、主として図12、図13に基づいて、前記苗タンク16の繰出ベルト15よりも上端側のタンク上部に、着脱自在の苗受板95を設ける。このタンク上部は、左右両側の仕切板93を平行状に形成し、この仕切板93の上端部間にわたって支持桟96を設け、この底部をタンク解放部97として形成する。このタンク解放部97の下端部にはタンク底板98部の後端縁部99に差込穴100を形成する。前記苗受板95は合成樹脂製として軽量構成とし、下端部には該差込穴100に差込んで支持させることができる突子101を形成する。前記い草苗植機A仕様の形態とするときは、苗タンク16を板金製に構成することがあるが、この合成樹脂製の苗受板95を取付けて、軽量化することができる。
【0026】
又、前記仕切板93を、板金製平行状のタンク底板98上面に着脱可能に取付けて、苗タンク16を構成することができる。タンク底98の上下端部に位置決穴102とボルト穴103を形成し、断面逆U字状形態に形成された仕切板93の上下端部には、これら位置決穴102に嵌合する突子104と、ボルト穴105を形成する。この仕切板93の突子104を位置決穴102に差込んで、タンク底板98上の各仕切位置に重合させて、これらタンク底板98のボルト穴103と仕切板93のボルト穴105との間にわたってボルト106を挿通して締付けることによって、各仕切板93を簡単に取付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】い草苗植機のフロート配置の平面図と、側面図、一部の断面図。
【図2】そのフロートの平面形態の説明図。
【図3】そのフロートの装着状態を比較する側面図。
【図4】い草苗植機の全体側面図。
【図5】その平面図。
【図6】一部別実施例に係るサイドフロートを配置した苗植機のフロート配置平面図と、一部の断面図。
【図7】その苗植装置部の側面図。
【図8】その繰出ベルト駆動部の拡大側面図と、その一部の断面図。
【図9】そのカムアーム操作連動部の側面図。
【図10】その苗押え杆部の平面図と、その一部の拡大断面図。
【図11】その一部の側面図。
【図12】一部別例を示す苗タンク部の一部分解斜視図。
【図13】一部別例を示す苗タンク部の一部分解斜視図。
【符号の説明】
【0028】
1 メインフロート
2 リヤプレート
3 メインフロート
4 サイドプレート
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成18年3月28日(2006.3.28)
【代理人】
【公開番号】 特開2007−259743(P2007−259743A)
【公開日】 平成19年10月11日(2007.10.11)
【出願番号】 特願2006−88127(P2006−88127)