| 【発明の名称】 |
作物植付機構、作物植付装置および作物植付作業車 |
| 【発明者】 |
【氏名】川村 定美
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| 【要約】 |
【課題】簡素な構成で、植付物をセットする際の損傷を防止でき、作業効率のよい作物植付機構を提供すること。
【解決手段】作物植付機構1は、作物を植付前に一旦収容するための開口している上方端部21と作物排出用の下方端部22を有する植付ホルダー2と、植付ホルダー2を作物の収容位置(S)と植付位置(G)との間で循環させるための循環機構3と、植付ホルダー2が植付位置にある時に上方端部21から挿入されて作物を下方へ押し出すための押出し杆4と、植付位置(G)において押出し杆4を上下動させる上下動機構5とを備えてなる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 鱗茎類野菜・芋類・球根その他塊状形状の作物を植付けるための作物植付機構であって、該機構は該作物を植付前に一旦収容するための、開口している上方端部と作物排出用の下方端部を有する植付ホルダーと、該植付ホルダーを該作物の収容位置と植付位置との間で循環させるための循環機構と、該植付ホルダーが植付位置にある時に該上方端部から挿入されて該作物を下方へ押し出すための押出し杆と、植付位置において該押出し杆を上下動させる上下動機構とを備えてなり、かかる構成により、収容位置にて該植付ホルダーに作物が収容され、該循環機構によって搬送される該植付ホルダーが植付位置にある時に該上下動機構によって下降する該押出し杆に作物が押され、該植付ホルダーの下方端部から押し出されて、地面への植付がなされることを特徴とする、作物植付機構。 【請求項2】 前記循環機構と前記上下動機構は、前記植付ホルダーの循環と前記押出し杆の上下動が同期するように駆動されることを特徴とする、請求項1に記載の作物植付機構。 【請求項3】 前記植付ホルダーの下方端部は、通常は閉じている開閉板が設けられてなり、該開閉板は上方からの押圧によって下方に開くものであることを特徴とする、請求項1または2に記載の作物植付機構。 【請求項4】 前記植付ホルダーの下方端部には、その中央に開口が生じるように、複数の前記開閉板がその周縁部に周設されていることを特徴とする、請求項3に記載の作物植付機構。 【請求項5】 フィルム状の地面被覆資材を押し切るまたは破ることができるように、前記開閉板の先端が刃状に形成されていることを特徴とする、請求項3または4に記載の作物植付機構。 【請求項6】 前記植付ホルダーの内部には、収容される作物の損傷を防止し、かつ作物を該ホルダー内部の底部よりも上方に支持するために、略軸心部に作物を支持可能な弾性材質の中位支持体が設けられていることを特徴とする、請求項1または2に記載の作物植付機構。 【請求項7】 前記中位支持体は、作物の外周部に対して側方から押圧がなすための内向押圧構造を備えてなることを特徴とする、請求項6に記載の作物植付機構。 【請求項8】 前記中位支持体は、内壁部を前記内向押圧構造とする円筒状または略円筒状であることを特徴とする、請求項7に記載の作物植付機構。 【請求項9】 前記内向押圧構造は、内壁部に前記内向押圧構造が設けられた略円筒状であり、該内向押圧構造は弾性材質の襞状構造であることを特徴とする、請求項7に記載の作物植付機構。 【請求項10】 前記植付ホルダーは、円筒状または略円筒状のホルダー本体と前記中位支持体とからなり、該中位支持体は該ホルダー本体に着脱自在に挿入取付けできるものであることを特徴とする、請求項6ないし9のいずれかに記載の作物植付機構。 【請求項11】 前記押出し杆の下端部には、作物を押圧する際にその損傷を防止するために、柔軟性材料もしくは弾性材料からなる当接部を備えていることを特徴とする、請求項1または2に記載の作物植付機構。 【請求項12】 前記循環機構は、ワイヤー上に取り付けられた複数の前記植付ホルダーを連続的に循環させるものであることを特徴とする、請求項1または2に記載の作物植付機構。 【請求項13】 請求項1ないし12のいずれかに記載の作物植付機構を備えた作物植付装置。 【請求項14】 請求項13に記載の作物植付装置が車両に取り付けられてなる、作物植付作業車。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は作物植付機構、作物植付装置および作物植付作業車に係り、特に、ニンニク等の鱗茎類野菜・芋類・球根等の塊状形状の作物の植付けを効率的に行うことのできる、作物植付機構、作物植付装置および作物植付作業車に関する。 【背景技術】 【0002】 ニンニク等の鱗茎類野菜・芋類・球根等の植付けは、発根・発芽部位が適正な位置となるように姿勢を揃えて植え付ける必要があり、労力のかかる作業である。かかる状況を改善するために、あるいは改善し得るものとして、従来種々の提案がなされている。 【0003】 たとえば後掲特許文献1では、にんにく等の球根を適正な姿勢で自動的に植付けることを課題として、細長いシートの下端部に発根側部位を下にした姿勢で固定した球根等をシートが起立する姿勢で各セルに収容したセルトレイの各セルを機体の設定個所に一セルづつ順に繰出す繰出装置と、繰出装置により繰出されるセルに収容される球根等をシートを掴んで取出す取出装置と、取出装置が掴んだシートを放して落下する球根等を受けとって圃場に植付ける植付装置を設けた球根等の植付機を開示している。 【0004】 また特許文献2では、植付作業の省力化を課題に、生分解性のテープを用いた種ニンニクテープを繰り出すテープ繰出部と、種ニンニクテープを圃場に植付ける植付部とを具備し、テープ繰出部から繰り出された種ニンニクテープを植付部により植付けるべく構成したニンニク植付機を開示している。 【0005】 しかしこれらの技術は、装置として構成が複雑あるいは大掛かりである、あるいはまた植付けのための準備作業がかえって煩雑であるという難点がある。より簡便な構造にて圃場において植付け作業の省力化を図れる手段があれば便宜である。かかる観点から本願発明者は先に、新規なる植付け機構を考案している(特許文献3 本願出願時に未公開)。 【0006】 【特許文献1】特開2004−033010「球根等の植付機」 【特許文献2】特開平10−117520「ニンニク植付機」 【特許文献3】特願2004−361380「植付け物植付け機構および植付け物ホルダー」(特許文献3 本願出願時に未公開) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 さて特許文献3に記載した発明の概要は、下記の通りである。 〈I〉 鱗茎類野菜・芋類・球根等の植付物を植付けるための植付物植付け機構であって、該機構は第一クランク、第二クランク、両クランクを連結するロッド、植付物ホルダー、ならびに該植付物ホルダーと該第二クランクとを連結するホルダー連結部とを有してなり、該第一クランクはその回転により該ロッドを回転させ、該ロッドは該第一クランクの回転運動を第二クランクに伝え、該第二クランクは該ロッドの回転運動により回転もしくは揺動運動ならびに滑動運動を行い、該植付物ホルダーは植付物を収納するための植付物収納部、ならびに該ロッドの先端が略最下点を通過もしくは略最下点に到達する際に該植付物収納部が開放作動するように構成された植付物開放手段を有することを特徴とする、植付物植付け機構。 〈II〉 前記第二クランクは回転運動および滑動運動を行い、該滑動運動は、前記植付物ホルダーがその長手方向が略鉛直方向となる姿勢をとる位置に来た際に、それまでの回転運動から切り替わって該第二クランクがスライダとなって略鉛直方向下方に滑動するものであり、該切り替わりの位置に該植付物ホルダーが戻った以降は再度回転運動に切り替わるように構成されていることを特徴とする、〈I〉に記載の植付物植付け機構。 〈III〉 前記第二クランクは揺動運動および滑動運動を行い、該滑動運動は、前記植付物ホルダーがその長手方向が略鉛直方向となる姿勢をとる位置に来た際に、それまでの回転運動から切り替わって該第二クランクがスライダとなって略鉛直方向下方に滑動するものであり、該切り替わりの位置に該植付物ホルダーが戻った以降は再度、反対方向の揺動運動に切り替わるように構成されていることを特徴とする、〈I〉に記載の植付物植付け機構。 〈IV〉 前記植付物収納部はその先端の開放部が拡径自在に構成され、前記植付物開放手段は前記ロッドの先端が略最下点を通過もしくは略最下点に到達する際に該植付物収納部を開放作動するように構成された押出し桿部であり、該押出し桿部は、該ロッドの先端が略最下点を通過もしくは略最下点に到達する際の下方への滑動運動により、該植付物収納部に収納された植付物を下方へ押出す作動を行うことを特徴とする、〈I〉ないし〈III〉のいずれかに記載の植付物植付け機構。 〈V〉 前記植付物収納部はその先端の開放部が拡径自在に構成され、前記植付物開放手段は前記ロッドの先端が略最下点を通過もしくは略最下点に到達する際に該植付物収納部を開放作動するように構成されたホルダー軸であり、該ホルダー軸は、該ロッドの先端が略最下点を通過もしくは略最下点に到達する際の下方への滑動運動により押下され、その先に設けられている該植付物収納部の開放部を拡径させる作動を行うことを特徴とする、〈I〉ないし〈III〉のいずれかに記載の植付物植付け機構。 〈IV〉 〈IV〉に記載の植付物植付け機構に用いることのできる植付物ホルダーであって、該植付物ホルダーは、(a)前記押出し桿部が貫挿され、前記開放部側端部に後記収納部バネ受けが設けられたホルダー軸と、(b)該開放部側端部に押出し体の設けられた押出し桿部と、(c)該ホルダー軸およびその先端部を囲繞して設けられた苞状構造と、(d)該ホルダー軸に摺設された苞状桿部受けと、(e)該ホルダー軸に設けられ、該苞状桿部受けの軸方向上位置を調節可能なことにより、前記植付物収納部のサイズ調節を行うことのできる弾性調節部と、からなり、該苞状構造は、(C-I)前記植付物収納部を形成し、該収納部バネ受けに一端が固定された収納部バネと、(C-II)該収納部バネの他端に取着され、該苞状桿部受けに他端が固定された苞状桿部と、を有してなり、また該弾性調節部は、(e-I)該苞状桿部受けを該開放部側へ押圧する弾性部材と、(e-II)該弾性部材の伸縮を調節するための調節部材とからなり、該押出し桿部が押されることによって該押し出し体が開放部側へ押し出されることを特徴とする、植付物ホルダー。 〈VII〉 〈V〉に記載の植付物植付け機構に用いることのできる植付物ホルダーであって、該植付物ホルダーは、(a')前記開放部側端部に後記収納部バネ受けが設けられたホルダー軸と、(c')該ホルダー軸およびその先端部を囲繞して設けられた苞状構造と、(d')該ホルダー軸に摺設された苞状桿部受けと、(e')該ホルダー軸に設けられ、該苞状桿部受けの軸方向上位置を調節可能なことにより、前記植付物収納部のサイズ調節を行うことのできる弾性調節部と、からなり、該苞状構造は、(C'-I)前記植付物収納部を形成し、該収納部バネ受けに一端が固定された収納部バネと、(C'-II)該収納部バネの他端に取着され、該苞状桿部受けに他端が固定された苞状構造と、を有してなり、また該弾性調節部は、(e'-I)該苞状桿部受けを該開放部側へ押圧する弾性部材と、(e'-II)該弾性部材の伸縮を調節するための調節部材とからなり、該ホルダー軸が押下されることによって該収納部バネが拡径することを特徴とする、植付物ホルダー。 〈VIII〉 前記収納部バネは、谷部と山部を有するように二の屈曲部が形成された線状材料からなることを特徴とする、〈VI〉または〈VII〉に記載の植付物ホルダー。 〈IX〉 鱗茎類野菜・芋類・球根等の植付物を植付けるための植付物植付け機構であって、該機構は、植付物ホルダー、該植付物ホルダーを取着可能なベルト、該ベルトを巻回してこれを回動させることのできる回動手段とを有してなり、該植付物ホルダーは植付物を収納するための植付物収納部、ならびに該植付物ホルダーの先端が略最下点を通過もしくは略最下点に到達する際に該植付物収納部が開放作動するように構成された植付物開放手段を有することを特徴とする、植付物植付け機構。 【0008】 しかし、かかる発明においてもなお、問題点があった。それは、より簡素な構成により、植付物をセットする際の損傷を極力軽減ないしは防止し、さらに作業効率を向上し、実用的な装置とすることである。 【0009】 本発明が解決しようとする課題は、上記従来技術の問題点を除き、より簡素な構成により、植付物をセットする際の損傷を防止でき、さらに高い作業効率を有し、これらによって実用性を向上させた、ニンニク等の鱗茎類野菜・芋類・球根等の塊状形状の作物の植付けのための、作物植付機構、作物植付装置および作物植付作業車を提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0010】 本願発明者は上記課題について検討した結果、植付ホルダーの構成、および循環機構ならび上下動機構の構成を見直すことによって上記課題の解決が可能であることを見出し、本発明に至った。すなわち、上記課題を解決するための手段として本願で特許請求される発明、もしくは少なくとも開示される発明は、以下のとおりである。 【0011】 (1) 鱗茎類野菜・芋類・球根その他塊状形状の作物を植付けるための作物植付機構であって、該機構は該作物を植付前に一旦収容するための、開口している上方端部と作物排出用の下方端部を有する植付ホルダーと、該植付ホルダーを該作物の収容位置と植付位置との間で循環させるための循環機構と、該植付ホルダーが植付位置にある時に該上方端部から挿入されて該作物を下方へ押し出すための押出し杆と、植付位置において該押出し杆を上下動させる上下動機構とを備えてなり、かかる構成により、収容位置にて該植付ホルダーに作物が収容され、該循環機構によって搬送される該植付ホルダーが植付位置にある時に該上下動機構によって下降する該押出し杆に作物が押され、該植付ホルダーの下方端部から押し出されて、地面への植付がなされることを特徴とする、作物植付機構。 (2) 前記循環機構と前記上下動機構は、前記植付ホルダーの循環と前記押出し杆の上下動が同期するように駆動されることを特徴とする、(1)に記載の作物植付機構。 (3) 前記植付ホルダーの下方端部は、通常は閉じている開閉板が設けられてなり、該開閉板は上方からの押圧によって下方に開くものであることを特徴とする、(1)または(2)に記載の作物植付機構。 (4) 前記植付ホルダーの下方端部には、その中央に開口が生じるように、複数の前記開閉板がその周縁部に周設されていることを特徴とする、(3)に記載の作物植付機構。 (5) フィルム状の地面被覆資材を押し切るまたは破ることができるように、前記開閉板の先端が刃状に形成されていることを特徴とする、(3)または(4)に記載の作物植付機構。 【0012】 (6) 前記植付ホルダーの内部には、収容される作物の損傷を防止し、かつ作物を該ホルダー内部の底部よりも上方に支持するために、略軸心部に作物を支持可能な弾性材質の中位支持体が設けられていることを特徴とする、(1)または(2)に記載の作物植付機構。 (7) 前記中位支持体は、作物の外周部に対して側方から押圧がなすための内向押圧構造を備えてなることを特徴とする、(6)に記載の作物植付機構。 (8) 前記中位支持体は、内壁部を前記内向押圧構造とする円筒状または略円筒状であることを特徴とする、(7)に記載の作物植付機構。 (9) 前記内向押圧構造は、内壁部に前記内向押圧構造が設けられた略円筒状であり、該内向押圧構造は弾性材質の襞状構造であることを特徴とする、(7)に記載の作物植付機構。 (10) 前記植付ホルダーは、円筒状または略円筒状のホルダー本体と前記中位支持体とからなり、該中位支持体は該ホルダー本体に着脱自在に挿入取付けできるものであることを特徴とする、(6)ないし(9)のいずれかに記載の作物植付機構。 【0013】 (11) 前記押出し杆の下端部には、作物を押圧する際にその損傷を防止するために、柔軟性材料もしくは弾性材料からなる当接部を備えていることを特徴とする、(1)または(2)に記載の作物植付機構。 (12) 前記循環機構は、ワイヤー上に取り付けられた複数の前記植付ホルダーを連続的に循環させるものであることを特徴とする、(1)または(2)に記載の作物植付機構。 (13) (1)ないし(12)のいずれかに記載の作物植付機構を備えた作物植付装置。 (14) (13)に記載の作物植付装置が車両に取り付けられてなる、作物植付作業車。 【発明の効果】 【0014】 本発明の作物植付機構、作物植付装置および作物植付作業車は上述のように構成されるため、これによれば、より簡素な構成により、植付物をセットする際の損傷を防止でき、さらに作業効率を高めることができる。これらによって植付装置としての実用性を、従来以上に向上させることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0015】 以下、本発明を図面により詳細に説明する。 図1は、本発明の作物植付機構の構成を示す説明図である。図示するように鱗茎類野菜・芋類・球根その他塊状形状の作物を植付けるための本作物植付機構1は、該作物を植付前に一旦収容するための、開口している上方端部21と作物排出用の下方端部22を有する植付ホルダー2と、該植付ホルダー2を該作物の収容位置(S)と植付位置(G)との間で循環させるための循環機構3と、該植付ホルダー2が植付位置にある時に該上方端部21から挿入されて該作物を下方へ押し出すための押出し杆4と、植付位置(G)において該押出し杆4を上下動させる上下動機構5とを備えてなることを、主たる構成とする。 【0016】 かかる構成により本機構1においては、収容位置(S)にて該植付ホルダー2に作物が収容され、該循環機構3によって搬送される該植付ホルダー2が植付位置(G)にある時に該上下動機構5によって下降する該押出し杆4に作物が押され、該植付ホルダー2の下方端部22から押し出されて、地面への植付がなされる。 【0017】 図に例示するように、該循環機構3は、該植付ホルダー2の取り付けられた循環するワイヤー31ならびに該ワイヤー31を掛け渡すローラ32、34等と、該ワイヤー31を循環させるための、ローラ32等やベルト33を備えてなる駆動装置とから構成することができるが、円滑に該植付ホルダー2を循環させることができるものである限り、適宜の構成をとることができる。該ワイヤー31上には、図示するように複数の前記植付ホルダー2を取り付けて、連続的に循環させることができる。 【0018】 またこれも図に例示するように、該上下動機構5は、カム51を用いる等して構成することができる。もちろんこれに限定されず、該上下動機構5は、該植付ホルダー2が植付位置(G)にある時に正確に該押出し杆4を下方へ押し出すよう、前記循環機構3との間で同期されるものである限り、適宜の構成をとることができる。 【0019】 図2A、2Bは、本発明の作物植付機構における作用を例示する断面図であり、図2Aは植付ホルダーが地面に到達するまで、図2Bは植付けがなされ、その後植付ホルダーが引き上げられるまでを示す。これらの図、特に図2B(d)に示すように、本機構の植付ホルダー2の下方端部22は、通常は閉じている開閉板23が設けられてなり、該開閉板23は上方からの押圧によって下方に開く構造とすることができる。 【0020】 かかる構成により、該植付ホルダー2に収容された植付物Pが上方から前記押出し杆4によって押下された際に、該開閉板23が押し開かれて植付物Pが該植付ホルダー2の下方端部22から押し出される作用がなされる。 【0021】 図2Bの(e)、(f)に示すように、植付物Pが押し出され、該押出し杆4が上方に引き上げられて上方からの押圧がなくなると、該開閉板23は閉じるような構造にすることが望ましい。それにより、収容位置(S)における植付物の収容と、循環中における収容維持を確実かつ安定的に行うことができる。 【0022】 該開閉板23は、該植付ホルダー下方端部22の周縁部に複数周設された構成とすることができる。かかる構成により、上述した押圧がなされた場合、該植付ホルダー下方端部22の中央部に開口が生じ、植付物Pの押出しを該植付ホルダー2の軸上でなすことができる。各断面図では該開閉板23は2枚表されているが、数は限定されず、3枚、4枚でも、あるいはそれ以上であってもよい。しかしながら、構造の複雑化を避けつつ充分に所期の開閉動作をなさしめるために、4枚前後を好適に用いることができる。 【0023】 図2A、2Bに示されるように、該開閉板23の先端は、フィルム状の地面被覆資材Mを押し切るまたは破ることができるように、刃状に形成された構造とすることができる。被覆資材Mを使用しない圃場等であれば敢えて用いる必要はないが、土壌保護、地温維持、雑草防除等の目的で被覆資材Mが使用されることは少なくない。このような場合、まずこれを円滑に破って、もしくは切って、その下に土壌を露出させ、そこに植付物Pの植付作業をすることができる。 【0024】 図2A、2Bに示すように、収容位置(S)において該植付ホルダー2の内部に植付物Pが収容され(a)、前記循環機構3によって該植付ホルダー2が循環して植付位置(G)にくると、該循環機構3と同期して連動する上下動機構5の作用によって前記押出し杆4が該植付ホルダー2の上方から下降してくる(b)。そして、該押出し杆4は該植付ホルダー2内に進入し植付物Pの上端を下方に押し始める(図2A)。 【0025】 前記開閉板23が被覆資材Mを上方から圧してこれを押し切る等して該資材M上に開口を形成し、それにより露出した地面に対して、該押出し杆4の下降による植付物Pの押下が継続される(d)。こうして植付物Pを所定の深さまで押圧して植付を完了させると、該押出し杆4が上昇し、また該植付ホルダー2も地面から離れて上昇する。この時、該開閉板23は押圧がなくなるために閉じる(e)。そして、該押出し杆4の該植付ホルダー2からの引上げ、前記循環機構3による該植付ホルダー2の移動がなされる(f)。 【0026】 図3は、図1に示した本発明作物植付機構を装置化したものを車両に搭載して圃場を運転している状態を示す説明図である。本機構1による該装置を駆動しながら、これを搭載した車両Cを走行させることによって、植付物Pを自動的、連続的に植え付けていくことができる。 【0027】 図4は、本発明作物植付機構に用いる植付ホルダーの構成例を示す断面図である。図示するように、本植付ホルダー402の内部には、収容される作物の損傷を防止し、かつ作物を該ホルダー402内部の底部よりも上方に支持するために、略軸心部に作物を支持可能な弾性材質の中位支持体4026が設けられた特徴的構成を有する。ここで弾性材質の材料としては、合成もしくは天然ゴム、ウレタン樹脂、発泡樹脂、その他適宜のものを用いることができる。 【0028】 かかる構成により、該植付ホルダー402に植付物が収容されたとき、弾性材質の該中位支持体4026によって植付物の損傷が防止されるとともに、植付物は該ホルダー402内部の底部よりも上方に支持され、すなわち、略軸心部に植付物を支持しておくことが可能である。つまり、該ホルダー402の下方端部に直接当接することなく、中間位置に弾性材質によって支持された状態を維持して、前記循環機構3による循環がなされる。 【0029】 図5は、本発明作物植付機構に用いる植付ホルダーの別の構成例を示す断面図である。図示するように本植付ホルダー502は、円筒状または略円筒状のホルダー本体(502)と前記中位支持体5026とからなり、該中位支持体5026は該ホルダー本体(502)に着脱自在に挿入取付けできる構成である。本体は支持構造であるため、ステンレス鋼その他の金属など、剛性材料による形成が望ましい。このように着脱自在とすることにより、該中位支持体5026は適宜交換や洗浄等の処理をすることもでき、取扱いに便利である。 【0030】 図6は、本発明作物植付機構に用いる植付ホルダーの中位支持体の構成例を示す斜視図である。図示するように本中位支持体6026は、植付物の外周部に対して側方から押圧がなすための内向押圧構造を備えて構成するものとすることができる。該内向押圧構造としては、弾性材質によりなる本中位支持体6026の内壁部6028をそのまま、該内向押圧構造とすることができる。 【0031】 また、図示するように本中位支持体6026は、円筒状または略円筒状とすることができる。この場合、ホルダー502本体内壁も、該中位支持体6026が嵌合する同様形状となる。 【0032】 図7Aは、本発明作物植付機構に用いる植付ホルダーの中位支持体の別の構成例を示す断面図である。また、 図7Bは、図7Aに示す中位支持体に植付物を収容した状態を示す断面図である。これらに図示するように本中位支持体7026は、その内向押圧構造が、内壁部に前記内向押圧構造が設けられた略円筒状であり、該内向押圧構造は弾性材質の襞状突起7027複数からなる襞状構造であることを特徴的な構成とする。 【0033】 かかる構成により、本植付ホルダーに収容されてくる植付物Pは、弾性材質の襞状突起7027が有する弾性力により所定の深さまでこれを押下することができるとともに、かかる押下を停止すると、下方から植付物Pを上方に向かって支持する力が作用して、植付物Pを任意の中間位置に支持することができる。もちろん、該襞状突起7027が弾性材質であることによって、植付物Pが損傷することは防止される。 【0034】 また、前記押出し杆4の下端部は、植付物を押圧する際にその損傷を防止するために、柔軟性材料もしくは弾性材料からなる当接部を備えた構成とすることもできる(図示せず)。 【産業上の利用可能性】 【0035】 本発明の作物植付機構、作物植付装置および作物植付作業車によれば、より簡素な構成により、植付物をセットする際の損傷を防止でき、さらに作業効率を高めることができる。これらによって植付装置としての実用性を、従来以上に向上させることができる。したがって、農業分野において利用価値が高い発明である。 【図面の簡単な説明】 【0036】 【図1】本発明の作物植付機構の構成を示す説明図である。 【図2A】本発明の作物植付機構における作用を例示する断面図であり、植付ホルダーが地面に到達するまでを示す。 【図2B】本発明の作物植付機構における作用を例示する断面図であり、図2Aに続き、植付けがなされ、その後植付ホルダーが引き上げられるまでを示す。 【図3】図1に示した本発明作物植付機構を車両に搭載して圃場を運転している状態を示す説明図である。 【図4】本発明作物植付機構に用いる植付ホルダーの構成例を示す断面図である。 【図5】本発明作物植付機構に用いる植付ホルダーの別の構成例を示す断面図である。 【図6】本発明作物植付機構に用いる植付ホルダーの中位支持体の構成例を示す斜視図である。 【図7A】本発明作物植付機構に用いる植付ホルダーの中位支持体の別の構成例を示す断面図である。 【図7B】図7Aに示す中位支持体に植付物を収容した状態を示す断面図である。 【符号の説明】 【0037】 1…作物植付機構 2…植付ホルダー 21…上方端部 22…下方端部 23…開閉板 3…循環機構 31…ワイヤー 32、34、35、36…ローラ 33…ベルト 4…押出し杆 41…押出し杆下端部 5…上下動機構 51…カム C…車両 G…地面(土壌) M…土壌被覆資材 P…植付物(作物) (G)…植付位置 (S)…収容位置 【0038】 402、502…植付ホルダー 4021、5021…上方端部 4022、5022…下方端部 4023、5023…開閉板 4026、5026、6026、7026…中位支持体 6028…内壁部 7027…襞状突起
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| 【出願人】 |
【識別番号】502295582 【氏名又は名称】有限会社川村機械
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| 【出願日】 |
平成17年12月28日(2005.12.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100119264 【弁理士】 【氏名又は名称】富沢 知成
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| 【公開番号】 |
特開2007−175009(P2007−175009A) |
| 【公開日】 |
平成19年7月12日(2007.7.12) |
| 【出願番号】 |
特願2005−378695(P2005−378695) |
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