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【発明の名称】 苗移植機
【発明者】 【氏名】山口 信

【氏名】文田 博史

【要約】 【課題】この発明の課題は、苗植付具によって圃場の植付位置へ移送される苗を案内するための苗ガイド部材であって、この苗ガイド部材の位置決めを正確にし、取付安定化によって苗ガイド位置の適正化を図り、植付精度の向上を図ることにある。

【解決手段】本発明は、苗載タンクに載置された苗を苗取出部から一株づつ取って下方へ移送して圃場へ植え付ける苗植付具と、該苗植付具の苗移送経路に沿うように苗取出部近傍から下側に延びる線材からなる苗ガイド部材(22)を備え、前記苗取出部には苗取出口を形成する取出口形成部材を設け、該取出口形成部材に備える孔(20)又は切欠き部に苗ガイド部材(22)を当接させて位置決めする構成としてあることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
苗載タンク(12)に載置された苗を苗取出部(16)から一株づつ取って下方へ移送して圃場へ植え付ける苗植付具(14)と、該苗植付具(14)の苗移送経路に沿うように苗取出部(16)近傍から下側に延びる線材からなる苗ガイド部材(22)を備え、前記苗取出部(16)には苗取出口(18)を形成する取出口形成部材(19)を設け、該取出口形成部材に備える孔(20)又は切欠き部に苗ガイド部材(22)を当接させて位置決めする構成としてあることを特徴とする苗移植機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、苗植付具によって苗載タンク上の苗を一株づつ取り出して圃場に植え付けていく苗移植機に関し、農業機械の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に示されているように、苗植付具の先端の植付移動軌跡に沿わせて設けるガイド部材は、支持レ−ルと取口金具との間に基部を挟み込んだ状態に取り付けられたものである。
【特許文献1】特開平9−266711号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のガイド部材は、上端側の基部のみの取付構成であるため、取付状態が不安定であるばかりでなく、位置決めが不正確であり、苗ガイド位置の適正化が図れず、植付精度の低下を招く問題があった。本発明の課題は、苗ガイド部材の位置決めを正確にし、取付安定化によって苗ガイド位置の適正化を図り、植付精度の向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1に記載の本発明は、苗載タンク(12)に載置された苗を苗取出部(16)から一株づつ取って下方へ移送して圃場へ植え付ける苗植付具(14)と、該苗植付具(14)の苗移送経路に沿うように苗取出部(16)近傍から下側に延びる線材からなる苗ガイド部材(22)を備え、前記苗取出部(16)には苗取出口(18)を形成する取出口形成部材(19)を設け、該取出口形成部材に備える孔(20)又は切欠き部に苗ガイド部材(22)を当接させて位置決めする構成としてあることを特徴とする。
【0005】
これによって、苗ガイド部材(22)は、基部の取付位置より下方の途中部が取出口形成部材(19)に備えられた孔(20)に係合保持されることになって位置決めの狂いがなく正確に行われ、苗ガイド部材の取付構成も基部のみの取り付けで足りて簡単に構成できる。しかも、苗取出口(18)と苗ガイド部材(22)との位置関係が適正になり、植付精度が向上することになる。
【発明の効果】
【0006】
以上要するに、本発明によれば、苗ガイド部材(22)は、途中部が取出口形成部材(19)に備えられた孔(20)に係合保持されて位置決めされるので、苗ガイド部材の位置決めが正確であり、取付構成も簡単にできる。しかも、簡単な取付構成でありながら、苗ガイド部材の取付状態が安定し、苗取出口(18)と苗ガイド部材(22)との位置関係の適正化が図れ、植付精度の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
この発明の実施例を図面に基づき説明する。
図1及び図2は、本発明の苗植付装置を備えた苗移植機の一例である乗用田植機を示すものであり、この乗用田植機1は、エンジン2を搭載し駆動回転する左右一対の前輪3,3及び後輪4,4を備えた走行車体5の後方に、昇降リンク6を介して6条植の苗植付部7が連結装備されている。走行車体5の後部側でエンジン2の上部には運転席8が設置され、運転席8の前側に前輪3,3を操向するステアリングハンドル9が装備されている。10は予備苗を載せてておく予備苗載置台である。
【0008】
苗植付部7は、走行車体5側から伝動入力される植付伝動ケース11の上側に前部が上位となるように傾斜した左右に往復動可能な苗載タンク12を設けると共に、該植付伝動ケース11の後端部には6条植が可能な苗植付装置13,…を設けている。フロート15を接地させた状態で機体を進行させると、苗載タンク13が左右に往復移動してタンク上のマット苗をタンク下端側の苗取出部16の苗受枠17に設けられた苗取出口18側へ一株づつ順次供給し、それを苗植付装置14の各苗植付具14が分離して取り出し下方へ移送して圃場に植え付ける。
【0009】
苗受枠17における苗取出口18の裏面側左右部位から適宜下方にわたる部位には、苗植付具14によって圃場の植付位置へ移送される苗を苗植付具14から左右方向へ逸脱しないように案内するゴム材等で成形された一対の苗取出案内具21,21が設けられている。また、苗植付具14の作動軌跡Kに沿う苗移送経路の前側対応部には、移送される苗が苗植付具14から前方へ逸脱しないように案内する丸棒状線材からなる苗ガイド部材22が対設されている。
【0010】
苗取出案内具21,21は、その基端部側が前記苗取出口18を形成する取出口形成部材19に重合されてビスとナットからなる締付固定具23を介して苗受枠17に取り付けられている。
【0011】
苗ガイド部材22は、基端側において環状に屈曲させて設けた取付部22aより先端側に離れた途中部22bを、前記取出口形成部材19に設けられた長孔20(又は切欠き部でもよい)に当接させて位置決めするように係合保持させた構成とし、そして、基部側の取付部22aはビスやボルト等の係止固定具24を介して着脱自在に取り付けた構成としている。
【0012】
なお、前記取出口形成部材19は取付穴25を介して苗受枠17に取り付けられる。26は苗ガイド部材22の取付穴を示す。
図9、図10に示す実施例は、苗ガイド部材の別の取付構成例を示すものである。この実施例の苗ガイド部材22は、途中部に屈曲係止部22cを屈曲形成して設け、この屈曲係止部22cを左右の取出案内具21,21の基端部中央に設けた切欠溝27に挿入して位置決めするようにし、そして、その基端部を1本の締付ボルト28のみによって締付固定する構成としている。従来では2本のボルトで取り付け、苗植付具への取付角度を調整していたが、上記本例では、途中部に屈曲係止部22cが切欠溝27に挿入係止されているため、1本のボルトを締め付けるだけで、取付位置角度が定まり調整が不要となる。
【0013】
また、図11〜図13に示す実施例では、苗ガイド部材22の基端側取付部22a近くには、係止部材22dを突設し、取付部22aを1本のボルト28によって前記取出口形成部材19に直接取り付けする構成とし、前記係止部材22dは取出口形成部材19から突設した係止突起29に係合させて位置決め(回り止め)する構成としている。
【0014】
図14に示す実施例は、苗載タンク12の苗受枠17及び支持レ−ル30を、L型に屈曲形成したL型プレート31によって支持する構成としている。これにより、前受枠のスライド方向及びそのスライド方向に対する直角方向の強度を充分に確保することができる。
【0015】
図15に示すように、半回転(略180度)で停止を繰り返すモータ35の駆動により、回転カム36が上死点又は下死点に達した時、植付用作動アーム37とペースト用作動アーム38を作動させて植付・ペーストフラッチの「入」「切り」を交互に行えるように構成している。植付用作動アーム37とペースト用作動アーム38は同一支点軸P回りに揺動変位する構成であり、植付用作動アーム37の揺動変位によりシフタ作動部材39を介して植付クラッチを入切するよう連動構成してあり、また、ペースト用作動アーム38の揺動変位により操作連動機構40を介してペーストクラッチを入切するよう連動構成している。
【0016】
植付用作動アームとペースト用作動アームが同一軸芯を支点として揺動変位するものであるため、構成が簡単となり、また、これらを一個の回転カムにより作動させるため、誤動作がなくなる利点がある。
【0017】
また、図16に示す実施例では、ペーストノズル41の上下回動支点軸42と、フロート15の上下回動支点軸43とは、前後位置があまり変わらないように近接する位置に配置し、また、植付駆動軸44とペーストノズルの上下回動支点軸42との位置関係においても前後位置があまり変わらないように近づけて設ける。これによれば、ペーストノズルの対地深さを変更してもホースの配策に影響がなくなる。
【0018】
図17、図18に示すように、フロントフレーム45の角チューブ内には、ペースト肥料を繰り出すペーストポンプ駆動軸46を内装軸架している。車体の左右両側部には、別体構成のペーストタンク47,47が配置され、この左右タンク47,47内のペースト肥料を繰り出すペーストポンプのポンプ軸48,48は、前記ポンプ駆動軸46から回転駆動するように連動構成している。
【0019】
フロントフレーム内には、ペースト肥料を繰り出すペーストポンプ駆動軸が内装軸架されるため、フレーム内の中空スペースを有効利用することができて、余分なスペースが不要となり、ガードも必要なくなるため簡単に構成することができる。
【0020】
また、図19に示すように、ペースト点藩施肥手段において、ペーストノズル41直前でフロート15の上方位置に、各条の繰出ポンプ50を配置し、走行車体側に設けたタンク47内のペースト肥料を繰り出すように構成しておくと、繰出タイミングの精度が安定し、点藩精度が向上することになる。更に、上記繰出ポンプの上手側にバルブ51を設け、バルブ51は繰出ポンプ50の正転及び逆転時に開き、繰出ポンプ停止時に閉じるように構成する。これによると、繰出ポンプ逆転時の肥料漏れ防止効果が向上し、繰出ポンプ停止時の肥料漏れも防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】田植機の側面図
【図2】同上平面図
【図3】苗植付装置の要部の側面図
【図4】同上要部の背面図
【図5】苗取出口形成部材の斜視図
【図6】苗取出口形成部材の側面図
【図7】同上平面図
【図8】同上正面図
【図9】苗植付装置の要部の正面図
【図10】同上要部の側面図
【図11】苗植付装置の一部の側面図
【図12】同上要部の平面図
【図13】同上要部の背面図
【図14】苗植付装置の要部の側面図
【図15】植付・ペーストクラッチ作動機構の側面図
【図16】苗植付部の要部の側面図
【図17】施肥装置付田植機の要部の側面図
【図18】同上要部の平面図
【図19】ペースト点藩施肥装置の要部の側面図
【図20】ポンプ回転数及びバルブ開閉に関する図
【符号の説明】
【0022】
12 苗載タンク 14 苗植付具
16 苗植付部 17 苗受枠
18 苗取出口 19 取出口形成部材
20 長孔 22 苗ガイド部材
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成17年11月29日(2005.11.29)
【代理人】
【公開番号】 特開2007−143501(P2007−143501A)
【公開日】 平成19年6月14日(2007.6.14)
【出願番号】 特願2005−344163(P2005−344163)