| 【発明の名称】 |
コーティング種子の製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】横地 太郎
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 種子を、水又はバインダーを噴霧しながらコーティング材を供給して被覆加工するコーティング種子の製造方法であって、 (1)被覆加工の前に、種子及び増量材を種子コーティング装置に仕込む工程、及び、 (2)被覆加工の途中又はその完了後に、被覆造粒された前記種子と被覆造粒された前記増量材とを分離する工程 を有することを特徴とする方法。 【請求項2】 被覆造粒された前記種子と被覆造粒された前記増量材とを分離する工程が、被覆造粒された前記種子の粒径と被覆造粒された前記増量材の粒径との差異に基づき篩いで分離する工程であることを特徴とする請求項1記載の方法。 【請求項3】 被覆加工の前に種子コーティング装置に仕込む増量材の粒径が、被覆加工の前に種子コーティング装置に仕込む種子の粒径より大きい粒径であることを特徴とする請求項1又は2記載の方法。 【請求項4】 被覆加工の前に種子コーティング装置に仕込む増量材の形状が、略球状又は略回転楕円体状であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の方法。 【請求項5】 被覆加工の前に種子コーティング装置に仕込む増量材の重量が、被覆加工の前に種子コーティング装置に仕込む種子の重量に対して0.1〜300倍の割合となる重量であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の方法。 【請求項6】 被覆加工の前に種子コーティング装置に仕込む増量材が、無機粉体の造粒物であることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、コーティング種子の製造方法に関する。 【背景技術】 【0002】 コーティング種子の製造方法において通常用いられる種子コーティング装置(例えば、特許文献1参照)では、被覆加工性の点から、その種子コーティング槽の大きさに自ずと下限があり、そのため従来は、例えば、開発中の植物新品種であり僅かしか採取できない種子の場合や本格製造前における予備試験でのサンプル種子の場合等のような、少量の種子を対象とするコーティング種子の製造を行うことは、幾ら熟練作業者を利用しても必ずしも容易なことではなかった。具体的には、少量の種子を対象とするコーティング種子の製造を無理に行うと、場合によっては、コーティング槽の内部で種子がスムーズに流動・転動しないため、コーティング槽の内壁に種子が付着して、(1)コーティング種子の製造収率が著しく低下すること、(2)コーティング種子の形状が悪化すること、(3)コーティング種子の硬度が十分でないこと等の種々の問題が発生することがあった。 また、突起や刺を持つ種子を対象とするコーティング種子の製造を行う場合にも、突起部分や刺部分にコーティング材が付着して、折角被覆されたコーティング材が直ぐに剥離するという現象が頻繁に起こるが、この場合において、種子から剥離したコーティング材の塊が新たな核となることにより無種子被覆造粒物が副生するという問題が生じることもあった。 【0003】 【特許文献1】特開平6−90602号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 本発明は、少量の種子を対象とするコーティング種子の製造にも適する、コーティング種子の製造方法を提供することを課題とする。 【課題を解決するための手段】 【0005】 本発明者は、少量の種子を対象とするコーティング種子の製造にも適する、コーティング種子の製造方法について種々検討を行った。その結果、本発明に至った。 【0006】 即ち、本発明は、 1.種子を、水又はバインダーを噴霧しながらコーティング材を供給して被覆加工するコーティング種子の製造方法であって、 (1)被覆加工の前に、種子及び増量材を種子コーティング装置に仕込む工程(以下、本仕込み工程と記すこともある。)、及び、 (2)被覆加工の途中又はその完了後に、被覆造粒された前記種子と被覆造粒された前記増量材とを分離する工程(以下、本分離工程と記すこともある。) を有することを特徴とする方法(以下、本発明製造方法と記すこともある。); 2.被覆造粒された前記種子と被覆造粒された前記増量材とを分離する工程が、被覆造粒された前記種子の粒径と被覆造粒された前記増量材の粒径との差異に基づき篩いで分離する工程であることを特徴とする前項1記載の方法; 3.被覆加工の前に種子コーティング装置に仕込む増量材の粒径が、被覆加工の前に種子コーティング装置に仕込む種子の粒径より大きい粒径であることを特徴とする前項1又は2記載の方法; 4.被覆加工の前に種子コーティング装置に仕込む増量材の形状が、略球状又は略回転楕円体状であることを特徴とする前項1、2又は3記載の方法; 5.被覆加工の前に種子コーティング装置に仕込む増量材の重量が、被覆加工の前に種子コーティング装置に仕込む種子の重量に対して0.1〜300倍の割合となる重量であることを特徴とする前項1、2、3又は4記載の方法; 6.被覆加工の前に種子コーティング装置に仕込む増量材が、無機粉体の造粒物であることを特徴とする前項1、2、3、4又は5記載の方法; 等を提供するものである。 【発明の効果】 【0007】 本発明製造方法により、少量の種子を対象とするコーティング種子の製造の際にも、コーティング槽の内部で種子がスムーズに流動・転動するため、コーティング槽の内壁に種子が付着することを防止でき、(1)コーティング種子の製造収率が著しく低下することなく、(2)コーティング種子の形状が悪化することなく、(3)コーティング種子の適正な硬度が得られる。また、突起や刺を持つ種子の場合にも、種子から剥離したコーティング材の塊が増量材に付着することにより新たな核の発生が防止されるので、無種子被覆造粒物の副生が抑制される。 【発明を実施するための最良の形態】 【0008】 本発明製造方法は、種子を、水又はバインダーを噴霧しながらコーティング材を供給して被覆加工するコーティング種子の製造方法であって、(1)被覆加工の前に、種子及び増量材を種子コーティング装置に仕込む工程、及び、(2)被覆加工の途中又はその完了後に、被覆造粒された前記種子と被覆造粒された前記増量材とを分離する工程、を有する。 本発明製造方法において使用される種子としては、特に何らの制限はないが、例えば、レタス、白菜、キャベツ、ブロッコリー、カブ、大根、人参、タマネギ、ネギ、中国菜、漬菜、野沢菜等の野菜種子や、ユーストマ、ベゴニア、タバコ、ペチュニア、イグサ等の極微細種子や、ローズグラス、ベントグラス、ギニアグラス、マリーゴールド、コウライシバ、コスモス等の針状種子等を挙げることができる。 種子を被覆加工する方法は、水又はバインダーを噴霧しながらコーティング材を供給することにより実施される通常のコーティング種子の製造方法(例えば、転動造粒法)等に従った方法であればよい。このような製造方法において一般的に使用されるコーティング装置としては、例えば、パングラニュレーター、遠心流動型造粒機、流動層造粒機等のコーティング装置を挙げることができる。この中でも、パングラニュレーター、遠心流動型造粒機等を好ましく挙げることができる。 【0009】 本発明製造方法における本仕込み工程は、被覆加工の前に実施される仕込みに関わる工程であり、被覆造粒される種子、及び、被覆造粒される種子と同時に被覆造粒される増量材を種子コーティング装置に仕込む工程である。 【0010】 本発明製造方法において使用される増量材としては、例えば、植物の発芽・生育に悪影響を与えずかつ被覆加工時にシェア(荷重:ここでは被覆加工中に被覆造粒される種子自身の重量・遠心力等によりかかる荷重を意味する。)や吸水等により変形しないものであれば、特に限定されない。具体的には例えば、クレー、珪藻土、アルミナ、ガラス等の無機物の塊又はその粉体の造粒物、合成ゴム、プラスチック、シリコン等の高分子化合物の塊等が挙げられる。好ましくは無機粉体の造粒物、特に好ましくはクレー粉体の造粒物を挙げることができる。 【0011】 被覆加工の前に種子コーティング装置に仕込む増量材の粒径としては、例えば、被覆加工の前に種子コーティング装置に仕込む種子の粒径に対して0.1〜10倍の粒径を挙げることができる。被覆造粒された前記種子と被覆造粒された前記増量材とを分離する工程が、被覆造粒された前記種子の粒径と被覆造粒された前記増量材の粒径との差異に基づき篩いで分離する工程である場合には、種子の粒径よりも顕著に異なる粒径であることが必要であり、被覆加工の前に種子コーティング装置に仕込む種子の粒径より大きい粒径(具体的には例えば、1.2〜10倍の粒径、より好ましくは1.5〜6倍の粒径)であるか、又は、小さい粒径(具体的には例えば、0.1〜0.5倍の粒径)であることが好ましい。 【0012】 被覆加工の前に種子コーティング装置に仕込む増量材の形状としては、極端な凹凸のない形状であることがよく、例えば、正十二面体状、正二十面体状、アスペクト比2以下の円柱状、略球状又は略回転楕円体状等を挙げることができる。 【0013】 被覆加工の前に種子コーティング装置に仕込む増量材の重量としては、被覆加工の前に種子コーティング装置に仕込む種子の重量に対して0.1〜300倍の割合、好ましくは0.5〜100倍の割合となる重量、より好ましくは1〜50倍の割合となる重量等を挙げることができる。 【0014】 本発明製造方法における本分離工程は、被覆加工の途中又はその完了後に、被覆造粒された前記種子と被覆造粒された前記増量材とを分離する工程である.。 ここで、「分離する」方法としては、被覆造粒された前記種子の粒径と被覆造粒された前記増量材の粒径との差異に基づき篩いで分離する方法、磁性を有する増量材を使用することで被覆造粒された前記増量材を磁力によって分離する方法等を挙げることができる。好ましくは、被覆加工の前に種子コーティング装置に仕込む種子の粒径より大きい粒径(具体的には例えば、1.2〜10倍の粒径、より好ましくは1.5〜6倍の粒径)である増量材を使用することで被覆造粒された前記種子と被覆造粒された前記増量材とを篩い分けによって分離する方法が挙げられる。 【実施例】 【0015】 以下、実施例等により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。 【0016】 実施例1 (増量材の調製(その1)) クレーを回転パンに仕込み、PVA溶液を噴霧しながら造粒した。得られた造粒物を篩いにかけ、粒径が2.8〜3.5mmの範囲に入るものを選別した。選別された造粒物を、以下の実施例2及び実施例3において増量材として用いた。 【0017】 実施例2 (本発明製造方法によるコーティング種子の製造(その1)) レタス種子(短径1.2mm)30g、実施例1で調製された増量材50gを遠心流動式種子コーティング装置(直径40cm)に仕込み、バインダー(PVA1%水溶液)を噴霧しながら、コーティング材(クレー80部、ステアリン酸カルシウム20部) を供給しながら、被覆加工した。被覆加工が完了した後、得られた被覆造粒物を篩にかけ選別した。その結果、被覆加工完了後の被覆造粒された種子(即ち、コーティング種子)の粒径は2.5〜3.5mmの範囲に全て存在し、一方、被覆加工完了後の被覆造粒された増量材の粒径は3.5mm以上の範囲に全て存在した。このように、被覆造粒された種子(即ち、コーティング種子)の粒径と被覆造粒された増量材の粒径との差異に基づき篩いで分離することにより、被覆造粒された種子(即ち、コーティング種子)の粒径と被覆造粒された増量材とを完全に分離することができた。このようにして、仕込み種子の粒数に対して98%の粒数の被覆造粒された種子(即ち、コーティング種子)が得られた。尚、得られた被覆造粒された種子(即ち、コーティング種子)中に占める良品(1つの被覆造粒物に種子1粒が内包されているもの)、団粒品及び無種子品の各々の比率は、100%、0%、0%であった。 【0018】 比較例1 レタス種子30gのみを遠心流動式種子コーティング装置(直径40cm)に仕込み、バインダー(PVA1%水溶液)を噴霧しながら、コーティング材(クレー80部、ステアリン酸カルシウム20部)を供給しながら、増量材の非存在下で被覆加工した。その結果、被覆加工中にコーティング槽の内壁に多くの種子が付着してしまい、被覆造粒された種子(即ち、コーティング種子)の製造収率が低下した。仕込み種子の粒数に対してわずか50%の粒数の被覆造粒された種子(即ち、コーティング種子)しか得ることができなかった。尚、得られた被覆造粒された種子(即ち、コーティング種子)中に占める良品(1つの被覆造粒物に種子1粒が内包されているもの)、団粒品及び無種子品の各々の比率は、70%、20%、10%であった。 【0019】 実施例3 (本発明製造方法によるコーティング種子の製造(その2)) 人参種子(短径1.7mm)30g、実施例1で調製された増量材20gを遠心流動式種子コーティング装置(直径40cm)に仕込み、バインダー(PVA1%水溶液)を噴霧しながら、コーティング材(クレー80部、ステアリン酸カルシウム20部)を供給しながら、被覆加工した。(被覆加工が完了する前の)被覆加工の途中である被覆造粒物を篩にかけ選別した。その結果、被覆加工完了後の被覆造粒された種子(即ち、コーティング種子)の粒径は1.5〜2.5mmの範囲に全て存在し、一方、被覆加工完了後の被覆造粒された増量材の粒径は2.5mm以上の範囲に全て存在した。このように、被覆造粒された種子(即ち、コーティング種子)の粒径と被覆造粒された増量材の粒径との差異に基づき篩いで分離することにより、被覆造粒された種子(即ち、コーティング種子)の粒径と被覆造粒された増量材とを完全に分離することができた。このようにして、仕込み種子の粒数に対して97%の粒数の被覆造粒された種子(即ち、コーティング種子)が得られた。尚、得られた被覆造粒された種子(即ち、コーティング種子)中に占める良品(1つの被覆造粒物に種子1粒が内包されているもの)、団粒品及び無種子品の各々の比率は、98%、2%、0%であった。 【0020】 比較例2 人参種子30gのみを遠心流動式種子コーティング装置(直径40cm)に仕込み、バインダー(PVA1%水溶液)を噴霧しながら、コーティング材(クレー80部、ステアリン酸カルシウム20部)を供給しながら、増量材の非存在下で被覆加工した。その結果、仕込み種子の粒数に対して90%の粒数の被覆造粒された種子(即ち、コーティング種子)が得られたが、しかしながら、得られた被覆造粒された種子(即ち、コーティング種子)中に占める良品(1つの被覆造粒物に種子1粒が内包されているもの)、団粒品及び無種子品の各々の比率は、50%、20%、30%であった。 【0021】 実施例4 (増量材の調製(その2)) クレーを回転パンに仕込み、PVA溶液を噴霧しながら造粒した。得られた造粒物を篩いにかけ、粒径が1.2〜1.7mm の範囲に入るものを選別した。選別された造粒物を、以下の実施例5において増量材として用いた。 【0022】 実施例5 (本発明製造方法によるコーティング種子の製造(その3)) ユーストマ種子(短径0.3mm)5g、実施例4で調製された増量材100gを遠心流動式種子コーティング装置(直径40cm)に仕込み、バインダー(PVA1%水溶液)を噴霧しながら、コーティング材(クレー80部、ステアリン酸カルシウム20部)を供給しながら、被覆加工した。被覆加工が完了した後、得られた被覆造粒物を篩にかけ選別した。被覆加工完了後の被覆造粒された種子(即ち、コーティング種子)の粒径は1.2〜1.7mm の範囲に全て存在し、一方、被覆加工完了後の被覆造粒された増量材の粒径は2.0mm 以上の範囲に全て存在した。このように、被覆造粒された種子(即ち、コーティング種子)の粒径と被覆造粒された増量材の粒径との差異に基づき篩いで分離することにより、被覆造粒された種子(即ち、コーティング種子)の粒径と被覆造粒された増量材とを完全に分離することができた。このようにして、仕込み種子の粒数に対して98%の粒数の被覆造粒された種子(即ち、コーティング種子)が得られた。尚、得られた被覆造粒された種子(即ち、コーティング種子)中に占める良品(1つの被覆造粒物に種子1粒が内包されているもの)、団粒品及び無種子品の各々の比率は、100%、0%、0%であった。 【0023】 比較例3 ユーストマ種子(短径0.3mm)5gのみを遠心流動式種子コーティング装置(直径40cm)に仕込み、バインダー(PVA1%水溶液)を噴霧しながら、コーティング材(クレー80部、ステアリン酸カルシウム20部)を供給しながら、増量材の非存在下で被覆加工した。その結果、被覆加工中にコーティング槽の内壁に殆ど全ての種子が付着してしまい、被覆加工は不可能であった。 【産業上の利用可能性】 【0024】 本発明製造方法により、少量の種子を対象とするコーティング種子の製造の際にも、コーティング槽の内部で種子がスムーズに流動・転動するため、コーティング槽の内壁に種子が付着することを防止でき、(1)コーティング種子の製造収率が著しく低下することなく、(2)コーティング種子の形状が悪化することなく、(3)コーティング種子の適正な硬度が得られる。また、突起や刺を持つ種子の場合にも、種子から剥離したコーティング材の塊が増量材に付着することにより新たな核の発生が防止されるので、無種子被覆造粒物の副生が抑制される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】596005964 【氏名又は名称】住化農業資材株式会社
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| 【出願日】 |
平成17年7月6日(2005.7.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100093285 【弁理士】 【氏名又は名称】久保山 隆
【識別番号】100113000 【弁理士】 【氏名又は名称】中山 亨
【識別番号】100119471 【弁理士】 【氏名又は名称】榎本 雅之
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| 【公開番号】 |
特開2007−14235(P2007−14235A) |
| 【公開日】 |
平成19年1月25日(2007.1.25) |
| 【出願番号】 |
特願2005−197090(P2005−197090) |
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