| 【発明の名称】 |
電動作業機 |
| 【発明者】 |
【氏名】西中 正昭
【氏名】片山 良行
【氏名】林 繁樹
【氏名】小林 孝安
【氏名】黒岩 良三
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| 【要約】 |
【課題】電動モータの消費電力を抑制することができる電動作業機を提供する。
【解決手段】電動作業機は、電動モータ1を伝動ケース2の上部に設け、クラッチ14の動作を検出する検出部15を備えると共に、当該検出部15の切り操作の検出結果に基づき電動モータ1の停止を行う制御手段24を設けて構成したものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電動モータと、前記電動モータの動力がクラッチを介して伝動される耕耘爪又は走行装置とを備え、 前記クラッチの動作を検出する検出部を備え、 前記クラッチの切り動作の検出結果に基づき電動モータの停止を行う制御手段を備えてある電動作業機。 【請求項2】 前記検出部を近接スイッチ又はリミットスイッチとする請求項1記載の電動作業機。 【請求項3】 電動モータと、前記電動モータの動力がクラッチを介して伝動される耕耘爪又は走行装置とを備え、 前記電動モータの出力トルクを検出する検出部を備え、 前記出力トルクの低下の検出結果に基づき電動モータの停止を行う制御手段を備えてある電動作業機。 【請求項4】 前記検出部をトルクセンサーとする請求項3記載の電動作業機。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、電動モータを備え、耕耘爪又は走行装置を備えた電動作業機に関する。 【背景技術】 【0002】 従来の作業機は、特許文献1及び特許文献2に示されるように、エンジンを駆動源とし、エンジンの下部に耕耘爪又は走行装置を備えると共に、後方に延出された操縦ハンドルを備えるものであった。 【0003】 【特許文献1】特開平11−189050号公報(図1) 【特許文献2】特開2002−187579号公報(図1) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 作業機はエンジンを備えたものが一般的であるが、近年では地球温暖化防止及び作業環境向上の観点から、エンジンに代えて電動モータを使用することが提唱されている。すなわち、エンジンに代えて電動モータを使用することにより、ビニールハウス内で使用する場合の排気ガスの問題やエンジンの騒音問題を解決することができる。 【0005】 エンジンを備えた作業機において、作業を中断又は中止する場合には、エンジンを停止するか又はクラッチを切り操作することにより耕耘爪又は走行装置を停止している。また、操作部などには、アクセルレバーが取り付けられており、作業の状況に応じてエンジンの回転数を手動で操作することにより、動力の節約などを行っている。 【0006】 しかし、電動モータを備えた作業機の場合は、通常、エンジンを備えた作業機のようにアクセルレバーに相当するものがないため、電動モータの停止動作を通じて消費電力の節約や操作性の向上を行う必要がある。 【0007】 本発明は、作業機において、エンジンに代えて電動モータを使用する場合に、電動モータの消費電力の節約を目的としており、作業機の操作性を向上させることを目的とするものである。 【課題を解決するための手段】 【0008】 [I] (構成) 本発明の第1特徴は、電動モータと、前記電動モータの動力がクラッチを介して伝動される耕耘爪又は走行装置とを備えた作業機において、次のように構成することにある。 クラッチの動作を検出する検出部を取り付け、クラッチの切り動作の検出結果に基づき電動モータの停止を行う制御手段を構成する。 【0009】 (作用) 一般に、電動モータの動力がクラッチを介して伝動される耕耘爪又は走行装置を備えた作業機において、耕耘爪又は走行装置を停止する場合には、電動モータの電源を切るか又はクラッチを切り操作する必要がある。電動モータの電源を切らずにクラッチを切り操作し耕耘爪又は走行装置を停止した場合には、電動モータは回転し続ける。 【0010】 本発明の第1特徴によると、電動モータの動力がクラッチを介して伝動される耕耘爪又は走行装置を備えた作業機において、クラッチの切り操作を検出する検出部を設け、その検出結果に基づき電動モータの停止を行う制御手段を設けることにより、電動モータの電源を切らなくてもクラッチを切り操作すれば、電動モータを自動的に停止することができる。そのため、クラッチの切り操作後の電動モータの回転による消費電力の節約をすることができる。 【0011】 クラッチの切り操作を検出する検出部を設け、その検出結果に基づき電動モータの停止を行う制御手段を設けることにより、作業者が電動モータの動きを止めたいと考えた場合には、クラッチを切り操作すれば電動モータを自動的に停止させることができる。そのため、電動モータの別の停止操作を行う必要がなく作業性が向上する。 【0012】 (発明の効果) 本発明の第1特徴によると、電動モータの消費電力を節約することができることにより、作業機を維持するためのランニングコストを低く抑えることができる。また、クラッチを切り操作をした後、電動モータの別の停止操作を行う必要がないため作業の効率化を図ることができる。 【0013】 [II] (構成) 本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の作業機において次のように構成することにある。 検出部を近接スイッチ又はリミットスイッチとする。 【0014】 (作用) 本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。 通常、近接スイッチは金属片に反応して感知するタイプのものが多い。そのため、作業機のクラッチの材質が鋼鉄製の場合には、クラッチの可動部に特別なブラケット等を取り付ける必要がない場合が多く、比較的容易に近接スイッチを取り付けることができる。また、近接スイッチは他のスイッチ類に比べ、比較的コンパクトに構成されているものが多いため、取り付けスペースが少ない伝動ケースの内部などに取り付けることも可能である。 【0015】 通常、リミットスイッチは可動部の作動ストロークが大きいものが多い。そのため、組立作業やメンテナンスにおけるスイッチの取り付けや調整が比較的容易である。また、リミットスイッチは他のスイッチ類に比べ比較的安価である。 【0016】 (発明の効果) 本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。 本発明の第2特徴によると、近接スイッチの場合には、比較的容易に近接スイッチを取り付けることができる場合が多いため、安価でかつコンパクトなクラッチの切り動作を検出する検出部を構成することができる。 【0017】 一方、リミットスイッチの場合には、スイッチの取り付けや調整が容易にできる場合が多いため、組立や調整作業の工数が削減でき、安価なクラッチの切り動作を検出する検出部を構成することができる。 【0018】 [III] (構成) 本発明の第3特徴は、電動モータと、前記電動モータの動力がクラッチを介して伝動される耕耘爪又は走行装置とを備えた作業機において、次のように構成することにある。 電動モータの出力トルクを検出する検出部を取り付け、出力トルクの低下の検出結果に基づき電動モータの停止を行う制御手段を構成する。 【0019】 (作用) 一般に、電動モータの動力がクラッチを介して伝動される耕耘爪又は走行装置を備えた作業機において、耕耘爪又は走行装置を停止する場合には、電動モータの電源を切るか又はクラッチを切り操作する必要がある。電動モータの出力トルクが低下した状態でも電動モータの電源を切らない限り電動モータは回転し続ける。 【0020】 本発明の第3特徴によると、電動モータの動力がクラッチを介して伝動される耕耘爪又は走行装置を備えた作業機において、電動モータの出力トルクを検出する検出部を設け、その検出結果に基づき電動モータの停止を行う制御手段を設けることにより、電動モータの電源を切らなくても電動モータの出力トルクが低下すれば、電動モータを自動的に停止することができる。そのため、電動モータの出力トルク低下後の回転による消費電力の節約をすることができる。 【0021】 電動モータの出力トルクを検出する検出部を設け、その検出結果に基づき電動モータの停止を行う制御手段を設けることにより、作業者の意思に関わりなく出力トルクが低下すれば電動モータが自動的に停止する。そのため、作業の都度、電動モータの停止操作を行う必要がなく作業性が向上する。 【0022】 電動モータの出力トルクを検出する検出部を設け、その検出結果に基づき電動モータの停止を行う制御手段を設けることにより、クラッチが切り操作されていなくても電動モータの出力トルクが低下すれば電動モータの回転を停止することができる。また、任意の出力トルクの値を検出できるため、電動モータを停止させる出力トルクの値を任意に設定することができる。そのため、作業状況や作業パターンに応じて電動モータを停止させることができる。 【0023】 (発明の効果) 本発明の第3特徴によると、電動モータの消費電力を節約することができることにより、作業機を維持するためのランニングコストを低く抑えることができる。出力トルクが低下すれば電動モータが停止するため電動モータの停止操作を行う必要がなく、また、電動モーを停止させる出力トルクを任意に設定すれば作業状況などに応じて電動モータを停止できるため、作業の効率化を図ることができる。 【0024】 [IV] (構成) 本発明の第4特徴は、本発明の第3特徴の作業機において次のように構成することにある。 検出部をトルクセンサーとする。 【0025】 (作用) 本発明の第4特徴によると、本発明の第3特徴と同様に前項[III]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。 通常、トルクセンサーは電動モータ等の出力軸に取り付けるタイプのものが多い。そのため、他のトルク検出機器類と比較すると比較的容易に取り付けることができる。 【0026】 (発明の効果) 本発明の第4特徴によると、本発明の第3特徴と同様に前項[III]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。 取付ブラケットなどの製作や取り付けが容易な場合が多く、比較的安価でかつコンパクトな出力トルク検出部を構成することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0027】 本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は作業機の操縦ハンドル10を持つ作業者から見た方向に従う。また、図面は符号の向きに見るものとする。 【0028】 図1は本発明に係る作業機を示す全体側面図である。作業機は駆動源として電動モータ1の動力を伝動ケース2を介して耕耘軸4に伝達することで、この耕耘軸4に取り付けた作業部としての耕耘爪5で耕耘作業を行わせると共に、耕耘爪5にて走行させるようにした自走式の歩行型作業機である。 【0029】 電動モータ1は伝動ケース2の上部に備え、電動モータ1の駆動源となるバッテリー3も同様に伝動ケース2の上部に備える。電動モータ1の上部には冷却風を通すためのファン6を備え、電動モータ1と連動する。また、電動モータ1とバッテリー3は通気性のよい保護カバー7により覆われており、伝動ケース2の上部に固定されている。 【0030】 保護カバー7の後方には、電動モータ1を制御するためのコントローラ9を備え、操縦ハンドル10取り付け用のフレーム29に固定してある。バッテリー3及び電動モータ1はコントローラ9に接続されており、バッテリー3から供給された電力を変換して電動モータ1に供給する。電動モータ1の始動及び停止はコントローラ9に備えたメインスイッチ8により行うが、メインスイッチ8を操縦ハンドル10に別に取り付ければ、作業者の手元で簡単に操作することができる。 【0031】 なお、メインスイッチ8は非常停止スイッチの機能を兼ね備えており、緊急時にメインスイッチ8を押せば電動モータ1が停止するようになっている。また、クラッチ14の前方に、ブラケット16を介して近接スイッチ15を備える〔図3参照〕。 【0032】 図2は本発明に係る作業機を示す全体平面図である。操縦ハンドル10を作業機の後方に備え、操縦ハンドル10の左側には操作レバー11を、操縦ハンドル10の右側には変速レバー12を備える。変速レバー12は前進・中立・後進の三つの切り替えができるように構成されており、前方に変速レバー12を操作すれば前進し、後方に変速レバー12を操作すれば後退する。変速レバー12の側方には変速レバー12の位置を検出するためのポテンショメータ13を備え、検出した信号を送信するためコントローラ9に接続されている。 【0033】 図3に示すように、伝動ケース2には、電動モータ1の出力軸1aを太陽ギヤとする遊星減速装置26、出力軸1aと同一軸芯P1上に配設された縦向き伝動軸27、及び、縦向き伝動軸27の下端に装着されたベベルギヤ式伝動機構28、などが内装されている。又、伝動ケース2の下部には、伝動ケース2から左右の両外側方に向けて突出する横向きの耕耘軸4が配設されており、この耕耘軸4の両端に耕耘爪5が一体回転するように装着されている。 【0034】 図3及び図4に示すように、クラッチ14は遊星減速装置26の遊星キャリヤ31、伝動軸27と一体回転する筒軸32、筒軸32の外周に形成した凹部32a、筒軸32の周部の遊星キャリヤ31に形成した貫通孔31a、凹部32aに係入する伝動位置と、凹部32aから離脱する非伝動位置とに移動可能な6個の伝動ボール33(伝動ボール33の平面の配置は図示せず)、それらの各伝動ボール33を伝動位置に保持する保持位置と伝動ボール33の非伝動位置への移動を許容する摺動可能なホルダ34、及び、ホルダ34を非保持位置に復帰付勢するバネ35などによって、単一のシフトフォーク36(シフトフォーク36の平面の配置は図示せず)によるホルダ34の摺動操作で、伝動軸27を駆動しない状態〔図4(イ)参照〕と伝動軸27を駆動する状態〔図4(ロ)参照〕とに切り換え可能なボール伝動式に構成されるとともに、遊星減速装置26下部のデッドスペースSに配設されている。 【0035】 図1及び図3に示すように、シフトフォーク36は、伝動ケース2内の遊星減速装置26下部のデッドスペースSにおいて、縦向き伝動軸27と垂直で横軸心P2周りに回動自在に配設された操作軸30に固着されている。操作軸30の外端には、操作アーム17が横軸芯P2周りに一体回動するように連結されている。操作アーム17は、操縦ハンドル10に装備された操作レバー11にワイヤ連係されている。 【0036】 この構成から、操作レバー11を操縦ハンドル10側に握り込むと、操作アーム17が回転しシフトフォーク36を介してホルダ34を押し上げ〔図4(ロ)参照〕、電動モータ1から遊星減速装置26を介して遊星キャリヤ31に伝動された動力が伝動軸27に伝わり、これによって、電動モータ1から耕耘爪5への伝動が行われるようになる。又、操作レバー11の操縦ハンドル10側への握り込みを解除すると、クラッチ14に備えたバネ35の付勢によってホルダ34を押し下げ〔図4(イ)参照〕、遊星キャリヤ31の回転の遠心力により伝動ボール33が筒軸凹部32aから外れる。これによって、電動モータ1から耕耘爪5への伝動が遮断されるようになる。 【0037】 図3に示すように、遊星減速装置26下部のデッドスペースSのホルダ34の側方に、ブラケット16を介して近接スイッチ15を備える。図4に示すように、近接スイッチ15を用いてホルダ34の上下方向の位置を検出することにより、伝動軸27を駆動しない状態、すなわち、クラッチ14の切り操作〔図4(イ)参照〕と、伝動軸27を駆動する状態、すなわち、クラッチ14の入り操作〔図4(ロ)参照〕を検出する。近接スイッチ15はクラッチ14の動きを検出できるものであればリミットスイッチや近接センサー(図示せず)などでもよく、配設する位置もクラッチ14の動きを検出できれば伝動ケース2の外側でもよく、例えば操作アーム17の周辺や操作レバー11の周辺などのクラッチ14の動作を検出できる位置に取り付けてもよい(図示せず)。伝動ケース2の内側に備えたのは外部からの誤操作により誤作動が生じることを防止するためである。 【0038】 図5は作業機の制御装置のブロック図を示す。作業機の制御装置は、コントローラ9、バッテリー3、電動モータ1及び近接スイッチ15などの検出機器類によって構成され、コントローラ9は、変換器22、回転数調節手段23、制御手段24、制御リレー25などを備える。作業機に備えたメインスイッチ8、近接スイッチ15、ポテンショメータ13はコントローラ9の制御手段24の入力端子に接続する。バッテリー3は変換器22に接続後、回転数調節手段23及び制御リレー25を介して電動モータ1に接続する。制御手段24では前記検出機器類からの入力をもとに図6及び図7に示す制御を行った後、回転数調節手段23及び制御リレー25に出力を行い電動モータ1の回転数の変更や電動モータ1の起動及び停止を行う。 【0039】 図6は運転開始時の作動フローを示す。まず、メインスイッチ8を押すと、変速レバー12の位置(前進・中立・後進)を変速レバー12に備えたポテンショメータ13により検出し、中立位置にない場合には、中立位置にないため運転できない旨又は、運転するために中立位置に戻す必要がある旨の警告表示1をする。なお、警告表示の方法は、特に明示しないが音声によるものでもよくコントローラ9などに表示する方式でもよい。このように変速レバー12が中立位置にないと電動モータ1が作動しないように規制することにより、急発進を防止することができ、操作性を向上させることができる。 【0040】 変速レバー12が中立位置にある場合には、低速で電動モータ1が始動し、変速レバー12を操作すれば前進又は後進する旨の警告表示2をする。変速レバー12を前進又は後進位置に操作した場合にはクラッチ14を入り操作すれば前進又は後進する旨の警告表示3をする。なお、一定時間経っても変速レバー12が前進又は後進にない場合には、再度、変速レバー12を操作すれば前進又は後進する旨の警告表示2をする。 【0041】 次に、近接スイッチ15によりクラッチ14の断接を確認する。クラッチ14が入り操作にある場合には、クラッチ14の入り操作後、一定時間(低速タイマー)低速運転を行った後、通常運転に移行する。クラッチ14を入り操作後、一定時間低速運転を行うのは、急発進を防止し、操作性を向上させるためである。一定時間経ってもクラッチ14が切り操作にある場合には、再度、クラッチ14を操作しなければ作動しない旨の警告表示3をする。また、クラッチ14が入り操作され通常運転に移行しない限り、電動モータ1は低速運転を継続する。 【0042】 電動モータ1の低速運転と通常運転の切り替えはコントローラ9に備えた回転数調節手段23で制御手段24からの制御信号に基づいて電動モータ1への出力周波数を変更することにより行う。また、複数の周波数を設定することにより、段階的に運転速度を変更するような低速運転をすれば、よりスムーズな運転が可能である。さらに、通常運転についても段階的な速度変更をすれば、より効率的でスムーズな作業が可能となる。 【0043】 特に、電動モータ1を備えた作業機の場合、アクセルコントロール機能が備えられていない場合が多いため、通常運転時の運転速度の変更を可能にすることにより、作業性を向上させることができる。この場合、操縦ハンドル10付近に検出部を備えた運転速度変更用のスイッチやレバー(図示せず)などを取り付け、その検出結果に基づいて電動モータ1への出力周波数を変更することによって実現できる。 【0044】 また、運転状態に応じた運転速度の変更を同様の手段により実施してもよい。例えば、通常、作業機において、前進は高速で、後進は低速で作業する場合が多い。このような運転速度の変更を行うには、前進する場合の電動モータ1への出力周波数を高めに後進する場合の出力周波数を低めに設定しておき、変速レバー12に備えたポテンショメータ13の検出結果に基づき電動モータ1への出力周波数を変更すればよい。 【0045】 図7は電動モータ1停止時の作動フローを示す。まず、変速レバー12の位置(前進・中立・後進)を変速レバー12に備えたポテンショメータ13により検出し、前進又は後進位置にある否か判別する。変速レバー12が前進又は後進位置にある場合には、クラッチ14が切り操作されているかどうか近接スイッチ15により検出し、クラッチ14が切り操作されている場合には、電動モータ1を停止する。一方、変速レバー12が中立位置にある場合には、クラッチ14が切り操作されているかどうかに関わらず、電動モータ1を停止する。 【0046】 [発明の実施の第1別形態] 前述の[発明を実施するための最良の形態]に示した電動作業機は、検出部として近接スイッチ15を用いた例を示しているが、検出部としてトルクセンサー18を用いた場合の実施形態を示す。なお、後述する検出部の取付構造や作動フロー以外の作業機の構成は、近接スイッチ15がトルクセンサー18に替わることを除き、前述した[発明を実施するための最良の形態]に示した電動作業機と同様である。 【0047】 図8は検出部としてトルクセンサー18を用いた場合のトルクセンサー18取付部の側面図である。電動モータ1はトルクセンサー18を取り付けるため取付ブラケット21に支持されており、電動モータ1の出力軸19と遊星減速装置26に動力を伝達する中間軸20にわたってトルクセンサー18を備える。トルクセンサー18の側方から検出した信号を取り出し、コントローラ9に接続する。 【0048】 図9はトルクセンサー18を使用した場合の運転開始時の作動フローを示す。まず、メインスイッチ8を押すと、変速レバー12の位置(前進・中立・後進)を変速レバー12に備えたポテンショメータ13により検出し、中立位置にない場合には、中立位置にないため運転できない旨又は、運転するために中立位置に戻す必要がある旨の警告表示1を出す。 【0049】 変速レバー12が中立位置にある場合には、低速で電動モータ1を始動し、変速レバー12を操作すれば前進又は後進する旨の警告表示2をする。変速レバー12を前進又は後進位置に操作した場合には、クラッチ14を入り操作すれば前進又は後進する旨の警告表示3をする。なお、一定時間経っても変速レバー12が前進又は後進にない場合には、再度、変速レバー12を操作すれば前進又は後進する旨の警告表示2をする。 【0050】 次に、トルクセンサー18によりクラッチ14の断接を確認する。予めクラッチ14が切り操作された場合の電動モータ1の回転トルクの範囲を設定しておき、トルクセンサー18の検出値が設定範囲内にあるか否かで制御手段24がクラッチ14の断接状態を判別する。クラッチ14が入り操作にあると判別される場合には、クラッチ14の入り操作後一定時間(低速タイマー)低速運転を行った後、通常運転に移行する。なお、一定時間経ってもクラッチ14が切り操作にあると判別される場合には、再度、クラッチ14を操作しなければ作動しない旨の警告表示3をする。なお、クラッチ14が入り操作にあると判別され通常運転に移行しない限り電動モータ1は低速運転を継続する。 【0051】 電動モータ1の低速運転と通常運転の切り替えはコントローラ9に備えた回転数調節手段23で制御手段24からの制御信号に基づいて電動モータ1への出力周波数を変更することにより行う。 【0052】 図9はトルクセンサー18によりクラッチ14の断接を判別し電動モータ1の速度制御をする例を示したが、異なる作業時の電動モータ1の回転トルクの範囲を複数設定しておき、その回転トルクの設定範囲内にトルクセンサー18の検出値が入れば電動モータ1を起動、停止、又は速度変更するように複数設定しておけば、より効率的な作業が可能となる。例えば、図11に示すように、クラッチ14が切り操作されている場合の負荷状態、耕耘作業中の負荷状態に加え、路上走行時の負荷状態を設定し速度変更すれば、耕耘作業時と路上作業時の速度の変更が可能である。なお、図11の速度A、B、Cは、それぞれ、速度Aは速度Bよりも大きい速度で、速度Bは速度Cよりも大きい速度であることを示す。 【0053】 図10はトルクセンサー18を使用した場合の電動モータ1停止時の作動フローを示す。まず、変速レバー12の位置(前進・中立・後進)を変速レバー12に備えたポテンショメータ13により検出し、前進又は後進位置にある否か判別する。変速レバー12が前進又は後進位置にあり、トルクセンサー18の検出値が設定範囲内に入りクラッチ14が切り操作にあると判別される場合には電動モータ1を停止する。一方、変速レバー12が中立位置にある場合には、クラッチ14が切り操作されているかどうかに関わらず電動モータ1を停止する。 【0054】 [発明の実施の第2別形態] 前述の[発明を実施するための最良の形態]の図1に示した電動作業機は、自走式の歩行型作業機を例に示しているが、電動モータの制御を行う制御手段を設けたことを特徴とする発明であるので、自走式や歩行型に限らず、電動モータを駆動源とする作業機であれば適用できる。 【0055】 [発明の実施の第3別形態] 図1に示した電動作業機は動力源としてバッテリー3を用いているが、動力源として商用電源でもよい。商用電源を使用すれば、電動作業機に配線をすれば電動モータを駆動することができる。そのため、バッテリー3や変換器22などが不要となるため、大幅に電動作業機の重量を軽くすることができ、製造コストを削減できるとともに、作業機の操作性を向上させることも可能である。 【図面の簡単な説明】 【0056】 【図1】電動作業機の全体側面図 【図2】電動作業機の全体平面図 【図3】電動作業機の伝動構成を示す要部の縦断側面図 【図4】クラッチ機構の断接状態を示す要部の縦断側面図 【図5】作業機の制御装置のブロック図 【図6】運転開始時の作動フロー 【図7】電動モータ停止時の作動フロー 【図8】発明の実施の第1別形態におけるトルクセンサー取付部を示す縦断側面図 【図9】発明の実施の第1別形態における運転開始時の作動フロー 【図10】発明の実施の第1別形態における電動モータ停止時の作動フロー 【図11】発明の実施の第1別形態における変速運転時の作動フロー 【符号の説明】 【0057】 1 電動モータ 5 耕耘爪 14 クラッチ 15 近接スイッチ 18 トルクセンサー 24 制御手段
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成18年2月21日(2006.2.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開2007−222026(P2007−222026A) |
| 【公開日】 |
平成19年9月6日(2007.9.6) |
| 【出願番号】 |
特願2006−43924(P2006−43924) |
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