| 【発明の名称】 |
耕耘爪 |
| 【発明者】 |
【氏名】藤原 昇
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| 【要約】 |
【課題】藁等の残渣物を確実に圃場内にすき込む耕耘爪を提供する。
【解決手段】耕耘爪1は、耕耘爪軸60に取り付けられる取付基部3から連続して延びる縦刃部10及び横刃部20を有し、縦刃部10から横刃部20にかけて回転方向と逆向きに湾曲するとともに、横刃部20が一方側に湾曲する。一方側に湾曲した横刃部20の先曲げ高さは100mm以上あり、横刃部20の一方側に湾曲した屈曲部20aの曲率半径Rは先曲げ高さHと略同等の寸法を有し、横刃部20の折り曲げ開始位置Pは側面視における取付基部3の中心から横刃部20の先端までの爪全長Lに対して取付基部側寄りの1/4付近に位置する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 耕耘爪軸に取り付けられる取付基部から連続して延びる縦刃部及び横刃部を有し、前記縦刃部から前記横刃部にかけて回転方向と逆向きに湾曲するとともに、前記横刃部が一方側に湾曲した耕耘爪において、 前記取付基部の他方側の面から一方側に湾曲した前記横刃部の先端までの先曲げ高さが100mm以上あり、該横刃部の一方側に湾曲した屈曲部の曲率半径が前記先曲げ高さと略同等の寸法を有することを特徴とする耕耘爪。 【請求項2】 前記横刃部の折り曲げ開始位置は、側面視における前記取付基部の中心から前記横刃部の先端までの長さを爪全長としたときに、該爪全長の取付基部側寄りの1/4付近に位置することを特徴とする請求項1に記載の耕耘爪。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、ロータリ耕耘装置の耕耘爪軸に装着して使用する耕耘爪に関し、特に、圃場に残る稲株、藁、麦桿、草等を圃場内にすき込むのに適した耕耘爪に関する。 【背景技術】 【0002】 耕耘爪は、一般的に耕耘作業に用いられ、耕耘爪軸に取り付けられる取付基部から連続して延びる縦刃部及び横刃部を有し、縦刃部から横刃部にかけて回転方向と逆向きに湾曲するとともに、横刃部が一方側に湾曲したものがある。 【0003】 いわゆるナタ爪と呼ばれる特許文献1に記載の耕耘爪70は、図3(a)(平面図)及び図3(b)(側面図)に示すように、横刃部71の折り曲げ開始線Sの位置が取付基部3の中心から横刃部71の先端までの長さに対して先端側寄りに位置するように形成されるとともに、縦刃部72の長さ(L1)が横刃部71のそれ(L2)より長く形成されている。このため、縦刃部72によって土の縦切り深さを確保しつつ側方力を確実に支持して、横刃部71による土の抱き込みと放てきが確実になる。また横刃部71の一方側へ湾曲する屈曲部71aの曲率半径Rが小さいので、横刃部71のすくい面73の面積が小さくても土の抱き込みが確保され、土の横切り負荷が小さくなって耕耘負荷を節減しながら土の放てきが確実になる。このように、耕耘爪70は耕耘作業に適したものである。 【0004】 【特許文献1】実開平2−83701号公報(図7) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 しかしながら、この従来の耕耘爪によって、圃場に存在する稲株、藁、麦桿、草等を圃場内にすき込もうとすると、これらのすき込みは不十分となる。これは、取付基部の他方側の面から一方側に湾曲する横刃部の先端までの先曲げ高さが低いため、圃場に存在する藁等の一部が残り、また横刃部によって抱き込まれた土はすき込まれた藁等の上に移動するが、横刃部の曲率半径は小さいために横刃部による土の抱き込み量が少なくなって藁等が露出する場合があると考えられるからである。さらには、長めの縦刃部分に藁等がまとわりつき、土と一緒にダンゴ状になると耕耘作業自体が不可能になる場合もありうる。 【0006】 その結果、圃場の表面に藁等の残渣物が残り、この残渣物を処理しなければ後作業に支障が生じる場合に残渣物の焼却処理(野焼き)が行われると、煙や粉塵等が発生して拡散して周囲の環境に悪影響が及ぶという問題が生じる。 【0007】 本発明は、藁等の残渣物を確実に圃場内にすき込んで、周囲の環境に悪影響を及ぼさない環境保全型の耕耘爪が望まれており、このような要望に応える耕耘爪を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0008】 上記目的を達成するために本発明の耕耘爪は、耕耘爪軸に取り付けられる取付基部から連続して延びる縦刃部及び横刃部を有し、縦刃部から横刃部にかけて回転方向と逆向きに湾曲するとともに、横刃部が一方側に湾曲した耕耘爪において、平面視における取付基部の他方側の面から一方側に湾曲した横刃部の先端までの先曲げ高さが100mm以上あり、該横刃部の一方側に湾曲した屈曲部の曲率半径が先曲げ高さと略同等の寸法を有することを特徴とする。 【0009】 この発明によれば、横刃部の先曲げ高さを100mm以上にすることにより、横刃部の基部から一方側に少なくとも100mm以内に存在する藁等の残渣物を圃場内にすき込むことができる。また圃場に存在する稲株等が約200mmのピッチで植えられている場合、耕耘爪軸に取り付けられる耕耘爪のピッチを稲株のそれと略同等のピッチで配置して耕耘爪軸の軸方向に隣接する横刃部の湾曲方向が互いの方向に延びるようにすると、稲株や圃場に存在する藁等の残渣物を確実に圃場内にすき込むことができるともに、耕耘爪軸の軸方向に隣接する耕耘爪間に圃場の土が詰まる土抱きを防止することができる。また横刃部の一方側に湾曲した屈曲部の曲率半径を先曲げ高さと略同等の寸法にすることで、すくい角が大きくなって土の抱き込み量が増大し、この土がすき込まれた残渣物上に移動して残渣部の露出が防止される。このため、残渣物を高精度ですき込むことができる。 【0010】 また本発明の横刃部の折り曲げ開始位置は、側面視における取付基部の中心から横刃部の先端までの長さを爪全長としたときに、該爪全長の取付基部側寄りの1/4付近に位置することを特徴とする。 【0011】 この発明によれば、横刃部の折り曲げ開始位置が側面視における取付基部の中心から横刃部の先端までの長さを爪全長としたときに、該爪全長の取付基部側寄りの1/4付近に位置することで、耕耘爪の大部分をすき込み性の高い形状をした横刃部にすることができ、すき込み作業に適した耕耘爪を提供することができる。 【発明の効果】 【0012】 本発明に係わる耕耘爪によれば、一方側に湾曲した横刃部の先曲げ高さが100mm以上あり、該横刃部の一方側に湾曲した屈曲部の曲率半径が先曲げ高さと略同等の寸法を有し、横刃部の折り曲げ開始位置が側面視における取付基部の中心から横刃部の先端までの長さに対して取付基部側寄りの1/4付近に位置することにより、藁等の残渣物を確実に圃場内にすき込んで、周囲の環境に悪影響を及ぼさない環境保全型の耕耘爪を提供することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0013】 以下、本発明に係る耕耘爪について、図1及び図2を参照して説明する。尚、本実施の耕耘爪は、トラクタ装着形のサイドドライブ式又はセンタードライブ式のロータリ耕耘装置等に使用されるものである。 【0014】 耕耘爪1は、図1(a)(側面図)に示すように、取付孔3aを有して断面矩形状の取付基部3を備え、取付基部3に連接部位5を介して縦刃部10及び横刃部20が連続して形成されている。耕耘爪1は、取付基部3をボルト締結手段等によって耕耘爪軸60に設けられた爪ホルダ61に取り付けられて矢印A方向に回転して耕耘作業を行う。 【0015】 耕耘爪1は、縦刃部10から横刃部20にかけて回転方向と逆向きに湾曲するとともに、横刃部20が略一定の曲率半径Rで一方側(紙面手前側)に湾曲して湾曲側にすくい面21を形成している。平面視における取付基部3の他方側の面から一方側に湾曲した横刃部20の先端までの先曲げ高さHは100mm以上(図面では115mm)あり、横刃部20の一方側に湾曲した屈曲部20aの曲率半径Rは先曲げ高さHと略同等の寸法(図面では120mm)を有している。なお、先曲げ高さHは、耕耘爪1が設けられる耕耘ロータリの大きさや取付基部3の中心から横刃部20の先端までの長さ(爪全長)等から決定され、100mm以上であって150mm以下の範囲が好ましい。 【0016】 このように、横刃部20の先曲げ高さHを100mm以上とし、横刃部20の屈曲部20aの曲率半径Rを先曲げ高さHと略同等の寸法にすると、図2(側面図)に示すように、すくい面21によって抱き込まれる土の一辺の長さBは、二点鎖線で示す前述した従来の耕耘爪70の場合のそれAと比較して、大きくなり(図面では約1.7倍)、また横刃部20の先曲げ高さも大きいので(図面では約1.8倍)、土を抱き込む量(体積)を増大させることができる(図面では約3倍)。 【0017】 また横刃部20の基部から一方側に少なくとも100mm以内に存在する藁等の残渣物は、横刃部20によって圃場内に確実にすき込まれる。さらに圃場に存在する稲株等が約200mmのピッチで植えられている場合、図1(a)に示す耕耘爪軸60に取り付けられる耕耘爪1のピッチを稲株のそれと略同等のピッチに配置して耕耘爪軸60の軸方向に隣接する横刃部20の湾曲方向が互いの方向に向くようにすると、稲株や圃場に存在する藁等の残渣物を確実に圃場内にすき込むことができるともに、耕耘爪軸60の軸方向に隣接する耕耘爪間に圃場の土が詰まる土抱きを防止することができる。なお、土抱きを防止するため、耕耘爪軸60の軸方向に隣接する耕耘爪1の取付基部間の距離を180mm〜200mm程度の間の任意の大きさに設定して、耕耘爪1を耕耘爪軸60に取り付けてもよい。 【0018】 さて、図1(a)及び図1(b)に示すように、縦刃部10及び横刃部20のそれぞれの回転方向前側には略一定幅の刃縁部10b,20bが形成されている。耕耘爪1が矢印A方向に回転することによる耕土への切り込みは、縦刃部10の刃縁部10bから行われ、側方力を支持すると同時に雑草等の絡みつき防止を爪自体で行うようにするため、刃縁部10b,20bは適正な排絡角をなすように形成されている。 【0019】 横刃部20の折り曲げ開始線Sの折り曲げ開始位置Pは、側面視における取付基部3の中心から横刃部20の先端までの長さを爪全長Lとしたときに、この爪全長Lの取付基部側寄りの1/4付近に位置している。図面ではLが195mmに対してPは48mmである。これによって、耕耘爪1の大部分をすき込み性のよい横刃部20にすることができ、すき込み作業に適した耕耘爪1を提供することができる。 【0020】 横刃部20の先端部20cは円弧状に形成されて、横刃部20の重量が軽くなり、耕耘爪1に作用するトルクを低減している。 【0021】 このように本発明の耕耘爪1は、横刃部20の先曲げ高さを100mm以上とし、且つ横刃部20の一方側に湾曲した屈曲部20aの曲率半径Rを先曲げ高さHと同等の寸法にすることによって、圃場に存在する藁等の残渣物のすき込み量や土の抱き込み量が増大して、藁等の残渣物を確実に圃場内にすき込むことができる。このため、圃場に残った残渣物を焼却処理して煙や粉塵等が発生して拡散して周囲の環境に悪影響を及ぼす事態を未然に防止することができ、環境保全型農業に貢献することができる。 【0022】 [実施例] 取付基部3の中心から横刃部20の先端までの長さ(爪全長)L:195mm、折り曲げ開始位置P:48mm、横刃部20の一方側に湾曲した屈曲部20aの曲率半径R:120mm、横刃部20の屈曲角ε:60°、耕耘爪1を備えた機体の前進速度V:0.4m/s、耕耘爪軸60の回転速度n:180rpm、耕耘ピッチ:133mmの条件の下で藁等が存在する圃場で耕耘作業を行うと、藁等が良好に圃場内にすき込まれたことを確認した。 【図面の簡単な説明】 【0023】 【図1】本発明の一実施の形態に係わる耕耘爪を示し、同図(a)は耕耘爪の側面図であり、同図(b)は耕耘爪の底面図である。 【図2】耕耘爪の横刃部による土の抱き込み量を説明するために耕耘爪の移動軌跡を示した側面図である。 【図3】従来の耕耘爪を示し、同図(a)は従来の耕耘爪の平面図であり、同図(b)従来の耕耘爪の側面図である。 【符号の説明】 【0024】 1 耕耘爪 3 取付基部 10 縦刃部 20 横刃部 60 耕耘爪軸 P 折り曲げ開始位置
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| 【出願人】 |
【識別番号】390010836 【氏名又は名称】小橋工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年2月9日(2006.2.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】110000383 【氏名又は名称】特許業務法人 エビス国際特許事務所
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| 【公開番号】 |
特開2007−209247(P2007−209247A) |
| 【公開日】 |
平成19年8月23日(2007.8.23) |
| 【出願番号】 |
特願2006−32094(P2006−32094) |
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