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【発明の名称】 農作業機
【発明者】 【氏名】小出 盛人

【要約】 【課題】左右方向の重量バランスが良好な農作業機を提供する。

【解決手段】農作業機1は、トラクタに連結する機体2を備える。機体2には前側耕耘体11および後側耕耘体21を回転可能に設ける。機体2の左右方向一端部には、前側耕耘体11を回転させる第1駆動手段31を設ける。機体2の左右方向他端部には、後側耕耘体21を回転させる第2駆動手段41を設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行車に連結される機体と、
この機体に回転可能に設けられ、回転しながら耕耘作業をする前側耕耘体と、
前記機体に回転可能に設けられ、前記前側耕耘体の後方で回転しながら耕耘作業をする後側耕耘体と、
前記機体の左右方向一端部に設けられ、前記前側耕耘体を回転させる第1駆動手段と、
前記機体の左右方向他端部に設けられ、前記後側耕耘体を回転させる第2駆動手段と
を備えることを特徴とする農作業機。
【請求項2】
走行車に連結され、入力軸を有する機体と、
この機体に回転可能に設けられ、回転しながら耕耘作業をする前側耕耘体と、
前記機体に回転可能に設けられ、前記前側耕耘体の後方で回転しながら耕耘作業をする後側耕耘体と、
前記機体の左右方向一端部に設けられ、前記入力軸側からの動力を前記前側耕耘体へ伝達してこの前側耕耘体を回転させる第1駆動手段と、
前記機体の左右方向他端部に設けられ、前記前側耕耘体側からの動力を前記後側耕耘体へ伝達してこの後側耕耘体を回転させる第2駆動手段と
を備えることを特徴とする農作業機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、左右方向の重量バランスが良好な農作業機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばトラクタ等の走行車の後部に連結される機体と、機体に回転可能に設けられ回転しながら耕耘作業をする前側耕耘体と、機体に回転可能に設けられ前側耕耘体の後方で回転しながら耕耘作業をする後側耕耘体とを備え、これら前側耕耘体および後側耕耘体が機体の左端部に設けられた前後2つのチェーンケース部から動力を受けて回転する農作業機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特許第3432025号公報(図3等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の農作業機では、前側耕耘体および後側耕耘体を回転させる前後2つのチェーンケース部が機体の左端部に設けられているため、左右方向の重量バランスが悪いという問題がある。
【0004】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、左右方向の重量バランスが良好な農作業機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の農作業機は、走行車に連結される機体と、この機体に回転可能に設けられ、回転しながら耕耘作業をする前側耕耘体と、前記機体に回転可能に設けられ、前記前側耕耘体の後方で回転しながら耕耘作業をする後側耕耘体と、前記機体の左右方向一端部に設けられ、前記前側耕耘体を回転させる第1駆動手段と、前記機体の左右方向他端部に設けられ、前記後側耕耘体を回転させる第2駆動手段とを備えるものである。
【0006】
請求項2記載の農作業機は、走行車に連結され、入力軸を有する機体と、この機体に回転可能に設けられ、回転しながら耕耘作業をする前側耕耘体と、前記機体に回転可能に設けられ、前記前側耕耘体の後方で回転しながら耕耘作業をする後側耕耘体と、前記機体の左右方向一端部に設けられ、前記入力軸側からの動力を前記前側耕耘体へ伝達してこの前側耕耘体を回転させる第1駆動手段と、前記機体の左右方向他端部に設けられ、前記前側耕耘体側からの動力を前記後側耕耘体へ伝達してこの後側耕耘体を回転させる第2駆動手段とを備えるものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、前側耕耘体を回転させる第1駆動手段が機体の左右方向一端部に設けられ、後側耕耘体を回転させる第2駆動手段が機体の左右方向他端部に設けられているため、左右方向の重量バランスが良好である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の農作業機の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0009】
図1ないし図3において、1は農作業機で、この農作業機1は、例えば走行車であるトラクタ(図示せず)に連結して使用する並列2軸式の代掻作業機である。そして、農作業機1は、トラクタの後部に連結された状態で、トラクタの走行により圃場を進行方向前方に移動しながら代掻作業をするものである。
【0010】
農作業機1は、トラクタの後部の3点リンク部(作業機昇降装置)に連結される左右方向長手状の機体2を備えている。
【0011】
機体2は、トラクタのPTO軸にジョイント等を介して連結される入力軸3を回転可能に保持するギアボックス等の軸保持部4を有している。軸保持部4は、左右方向に延びる略円筒状のフレーム部5の左右方向略中央部に設けられている。フレーム部5の左右方向両端部には側板部6,7が設けられている。
【0012】
機体2の左右の側板部6,7の前側には、両側板部6,7間に位置し所定方向に回転しながら耕耘作業をする前側耕耘体11が左右方向の回転中心軸線を中心として回転可能に設けられている。前側耕耘体11は、軸方向が左右方向に一致した耕耘軸12を有し、この耕耘軸12の軸方向端部が機体2の側板部6,7の前側に軸受等を介して回転可能に取り付けられている。耕耘軸12の外周部には、耕耘作業をする所望形状をなす耕耘爪13が耕耘軸12の軸方向に間隔をおいて放射状に突設されている。各耕耘爪13は耕耘軸12の爪ホルダ部12aに着脱可能に取り付けられている。
【0013】
また、機体2の左右の側板部6,7の後側には、両側板部6,7間に位置し前側耕耘体11の後方で所定方向に回転しながら耕耘作業をする後側耕耘体21が左右方向の回転中心軸線を中心として回転可能に設けられている。後側耕耘体21は、前側耕耘体11の耕耘軸12と平行で軸方向が左右方向に一致した耕耘軸22を有し、この耕耘軸22の軸方向端部が機体2の側板部6,7の後側に軸受等を介して回転可能に取り付けられている。耕耘軸22の外周部には、耕耘作業をする所望形状をなす耕耘爪23が耕耘軸22の軸方向に間隔をおいて放射状に突設されている。各耕耘爪23は耕耘軸22の爪ホルダ部22aに着脱可能に取り付けられている。
【0014】
また、農作業機1は、機体2の左右方向一端部、すなわち例えば左側の側板部6側には、入力軸3側からの動力を前側耕耘体11へ伝達してこの前側耕耘体11を所定方向、例えばダウンカット方向へ回転させる第1駆動手段31が設けられている。
【0015】
第1駆動手段(第1伝動手段)31は、例えば互いに離間対向する2つのスプロケット32,33、両スプロケット32,33に掛け渡されたチェーン34、チェーン34を覆う覆い体であるチェーンケース35等にて構成されている。一方のスプロケット32は、機体2のフレーム部5内に回転可能に設けられギア等を介して入力軸3に連結された伝動軸36のチェーンケース35内の端部に取り付けられている。他方のスプロケット33は、前側耕耘体11の耕耘軸12のチェーンケース35内の端部に取り付けられている。
【0016】
さらに、農作業機1は、機体2の左右方向他端部、すなわち例えば右側の側板部7側には、前側耕耘体11側からの動力を後側耕耘体21へ伝達してこの後側耕耘体21を所定方向、例えばダウンカット方向へ回転させる第2駆動手段41が設けられている。
【0017】
第2駆動手段(第2伝動手段)41は、例えば互いに離間対向する2つのスプロケット42,43、両スプロケット42,43に掛け渡されたチェーン44、チェーン44を覆う覆い体であるチェーンケース45等にて構成されている。一方のスプロケット42は、前側耕耘体11の耕耘軸12のチェーンケース45内の端部に取り付けられている。他方のスプロケット43は、後側耕耘体21の耕耘軸22のチェーンケース45内の端部に取り付けられている。なお、第2駆動手段41の2つのスプロケット42,43は互いに同一形状のものであり、後側耕耘体21の回転速度は、前側耕耘体11の回転速度と同一である。
【0018】
また、農作業機1は、前後2つの前側耕耘体11および後側耕耘体21の上方部を覆う耕耘カバー体50を備えている。そして、耕耘カバー体50の後端部には、後側耕耘体21の後方で整地作業をする整地体(図示せず)が上下方向に回動可能に設けられている。整地体は、均平板およびレーキ板等にて構成されている。
【0019】
次に、上記農作業機1の作用等を説明する。
【0020】
農作業機1をトラクタの後部に連結し、農作業機1をトラクタの走行により圃場上を移動させると、第1駆動手段31から動力を受けて駆動回転する前側耕耘体11と第2駆動手段41から動力を受けて駆動回転する後側耕耘体21とにて耕耘作業が行われるとともに、整地体にて整地作業が行なわれる。この際、前後に並設された2つの前側耕耘体11と後側耕耘体21とにて耕耘作業が行われるため、砕土性および雑物の埋込み性等が良好で、少ない代掻き回数で作業が完了する。
【0021】
そして、この農作業機1によれば、前側耕耘体11を回転させる第1駆動手段31が左右方向長手状の機体2の左右方向一端部に設けられ、後側耕耘体21を回転させる第2駆動手段41が左右方向長手状の機体2の左右方向他端部に設けられているため、農作業機1全体の左右重量バランスが良好であり、例えば作業時の直進走行性の向上等を図ることができ、効率良く作業ができる。
【0022】
なお、上記実施の形態では、前側耕耘体11の回転方向および後側耕耘体21の回転方向がいずれもダウンカット方向で、後側耕耘体21の回転速度が前側耕耘体11の回転速度と同一である構成について説明したが、回転方向がいずれもアップカット方向である構成や、一方がダウンカット方向で他方がアップカット方向である構成、或いは、後側耕耘体21の回転速度が前側耕耘体11の回転速度より速い構成や、後側耕耘体21の回転速度が前側耕耘体11の回転速度より遅い構成等でもよい。
【0023】
例えば図4に示すように、同一形状の4つのギア51,52,53,54を第2駆動手段41の覆い体45内に配設して前側耕耘体11の回転方向をダウンカット方向にするとともに後側耕耘体21の回転方向をアップカット方向にした構成でもよい。ギア51が前側耕耘体11の耕耘軸12の端部に取り付けられ、ギア54が後側耕耘体21の耕耘軸22の端部に取り付けられている。
【0024】
また例えば図5に示すように、一方のスプロケット42を他方のスプロケット43より径小のものにして後側耕耘体21の回転速度を前側耕耘体11の回転速度より遅くした構成でもよく、例えば図6に示すように、一方のスプロケット42を他方のスプロケット43より径大のものにして後側耕耘体21の回転速度を前側耕耘体11の回転速度より速くした構成でもよい。またギアやチェーンではなく、プーリおよびベルト等を用いたものでもよい。
【0025】
また図示しないが、入力軸3側からの動力を前側耕耘体11へ伝達してこの前側耕耘体11を回転させる第1駆動手段と、入力軸3側からの動力を後側耕耘体21へ伝達してこの後側耕耘体21を回転させる第2駆動手段とを備えた構成としてもよい。
【0026】
さらに、農作業機1は、前側耕耘体11を回転させる第1駆動手段31や後側耕耘体21を回転させる第2駆動手段41を油圧モータや電動モータ等にて構成したものでも、左右方向の重量バランスが良好である。
【0027】
例えば図7に示す農作業機1は、機体2の左右方向一端部に設けられ入力軸3側からの動力を前側耕耘体11へ伝達してこの前側耕耘体11を回転させる第1駆動手段31と、機体2の左右方向略中央部に設けられ入力軸3側からの動力で作動する油圧ポンプ(流体圧ポンプ)61と、機体2の左右方向他端部に設けられ油圧ポンプ61から吐き出される作動流体で作動する油圧モータ(流体圧アクチュエータ)62とを備えている。
【0028】
また、農作業機1は、代掻作業機には限定されず、畑等の圃場を耕耘する耕耘作業機等でもよい。さらに、前側耕耘体11や後側耕耘体21は、耕耘爪を有する構成には限定されず、カゴ車式の構成等でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の農作業機の一実施の形態の概略平面図である。
【図2】同上農作業機の右側面図である。
【図3】同上農作業機の左側面図である。
【図4】本発明の他の実施の形態の駆動手段を示す図である。
【図5】本発明のさらに他の実施の形態の駆動手段を示す図である。
【図6】本発明のさらに他の実施の形態の駆動手段を示す図である。
【図7】本発明のさらに他の実施の形態の概略平面図である。
【符号の説明】
【0030】
1 農作業機
2 機体
3 入力軸
11 前側耕耘体
21 後側耕耘体
31 第1駆動手段
41 第2駆動手段
【出願人】 【識別番号】000188009
【氏名又は名称】松山株式会社
【出願日】 平成17年8月8日(2005.8.8)
【代理人】 【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄

【識別番号】100092565
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 聡

【識別番号】100112449
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲也

【識別番号】100128392
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 秀一


【公開番号】 特開2007−43920(P2007−43920A)
【公開日】 平成19年2月22日(2007.2.22)
【出願番号】 特願2005−229672(P2005−229672)