| 【発明の名称】 |
密閉容器 |
| 【発明者】 |
【氏名】宮腰 伸一 【住所又は居所】東京都調布市柴崎2丁目1番地3 島田理化工業株式会社内
【氏名】岡部 敬史 【住所又は居所】東京都調布市柴崎2丁目1番地3 島田理化工業株式会社内
【氏名】貝田 典之 【住所又は居所】東京都調布市柴崎2丁目1番地3 島田理化工業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】従来の技術の有する上記した問題点1乃至問題点7を解消するようにして、高い気密性と安定した電磁的遮蔽効果とを実現する。
【解決手段】上方の開口部において開口し、略矩形形状に形成された底面部の全領域にわって収容物が載置可能な収容部と、上記収容部の上記開口部の外周縁部全周にわたって配設される介在部材と、上記介在部材に当接して上記収容部の上記開口部を被覆する第1の蓋と、上記第1の蓋を上記収容部の上記開口部側に向かって付勢するようにして上記収容部に固定的に配設される第2の蓋とを有する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上方の開口部において開口し、略矩形形状に形成された底面部の全領域にわって収容物が載置可能な収容部と、 前記収容部の前記開口部の外周縁部全周にわたって配設される介在部材と、 前記介在部材に当接して前記収容部の前記開口部を被覆する第1の蓋と、 前記第1の蓋を前記収容部の前記開口部側に向かって付勢するようにして前記収容部に固定的に配設される第2の蓋と を有することを特徴とする密閉容器。 【請求項2】 請求項1に記載の密閉容器において、さらに、 前記第2の蓋は、前記第1の蓋の上面に載置されて前記第1の蓋と面接触し、外周縁部側において前記収容部にネジ止めされて、前記第1の蓋を前記収容部の前記開口部側に向かって付勢するようにして前記収容部に固定的に配設される ことを特徴とする密閉容器。 【請求項3】 導体によって形成され、所定の形状に形成され収容物が載置される底面部と、前記底面部から立設され所定の厚みを有する側壁部と、前記側壁部の上方側の端部により形成され上方側において開口する開口部と、前記側壁部の上方側の端部に形成されたリング状の溝部と、前記側壁部の上方側の端部において前記溝部の外周側に形成された複数のネジ孔とを有する収容部と、 弾性部材によって形成され、前記収容部の前記溝部内に配設されるリング状のパッキンと、 導体によって形成され、略板状体の被覆部と、前記被覆部の外周縁部側に位置し前記被覆部と所定の角度を有して突設された当接部とを有し、前記当接部が前記収容部の前記溝部内に配設された前記パッキンに当接して、前記被覆部により前記収容部の前記開口部を被覆する第1の蓋と、 導体によって形成され、全体が略平板状体であって、前記収容部に形成された複数のネジ孔と対応する外周縁部側の位置にネジが挿入される孔が穿設され、前記孔に挿入された前記ネジが前記収容部の前記ネジ孔とネジ結合した状態で、前記第1の蓋の前記被覆部に面接触する第2の蓋と を有することを特徴とする密閉容器。 【請求項4】 請求項1、請求項2または請求項3のいずれか1項に記載の密閉容器において、 前記収容物はプリント基板であり、前記収容部には内部に収容された前記プリント基板を外部と接続するための手段が気密性を有した状態で配設される ことを特徴とする密閉容器。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、密閉容器に関し、さらに詳細には、例えば、高い周波数帯域(例えば、マイクロ波周波数帯域)を使用するプリント配線板を内部に気密保持して、電波の漏れをなくしたり、あるいは、外部からの電波の影響を遮蔽することのできる密閉容器に関する。 【背景技術】 【0002】 従来より、各種電子部品などが実装されたプリント基板を、気密性を保持した状態で収納する筐体が知られている(例えば、特許文献1を参照する。)。 【0003】 こうした従来より公知の筐体の一例として、図1(b)に示すような筐体が知られていおり、図1(a)には、図1(b)に示す従来の筐体の概略構成分解斜視説明図が示されている。また、図2には、図1(b)のII−II線断面図が示されており、図3には、図1(b)のIII−III線断面図が示されている。 【0004】 この筐体100は、環状のパッキン104の装着ガイドとなる溝102aが形成され略中央部位には2本の支柱106,108が立設された略箱状体の本体部102と、本体部102に外周側ネジ122と中央側ネジ124によって固定される蓋部120とを有して構成されている。 【0005】 なお、図1(a)(b)に示す符号400は、外部と筐体100内部とを接続するためのコネクタである。 【0006】 そして、上記した従来の筐体100に電子部品などが実装されたプリント基板300(図2ならびに図3の破線参照)を収容するには、まず、溝102aにパッキン104が装着されている本体部102内にプリント基板300を取り付ける。その後、本体部102と蓋部120との間でパッキン104を押さえ付けるようにして、外周側ネジ122と中央側ネジ124とにより蓋部120を本体部102に固定的に配設する。 【0007】 この外周側ネジ122ならびに中央側ネジ124による蓋部120の取り付けに際して、より詳細には、図2に断面の状態が示されているように、本体部102の外周側の全周にわたって多数穿設されたネジ孔102bに対応する多数の外周側ネジ122を、本体部102のネジ孔102bにそれぞれネジ結合させて、蓋部120の外周縁部120aを押さえるようにする。さらに、図3に断面の状態が示されているように、本体部102の略中央部位に立設する2本の支柱106,108に対応する2本の中央側ネジ124を、2本の支柱106,108のネジ孔106a,108aにパッキン126を介してそれぞれネジ結合させて、蓋部120の中央部位120bを押さえるようにする。 【0008】 こうして、従来の筐体100においては、外周側ネジ122による蓋部120の外周縁部120aの押さえ付けと、中央側ネジ124による蓋部120の中央部位120bの押さえ付けとを組み合せることによって、本体部102の開口部の周囲に位置するパッキン104を蓋部120によって確実に押さえ付けるようにして、気密保持力を強化している。 【0009】 しかしながら、上記した従来の筐体100は、以下に示すような種々の問題点を有するものである。 【0010】 [問題点1]蓋部120を本体部102に取り付けるのに、本体部102の外周側の全周にわたって多数穿設されたネジ孔102bに対応する多数の外周側ネジ122と、本体部102の略中央部位に立設する2本の支柱106,108に対応する2本の中央側ネジ124とが必要であり(図1(a)参照)、非常に多くのネジを用いなければならない。 【0011】 [問題点2]上記した[問題点1]により、筐体100の内部に収容されたプリント基板300が故障するなどして、当該故障分析などのために筐体100を開封する際には、多数のネジを外さなければならず、筐体100の蓋部120の取り付けとともにその取り外しが非常に煩雑である。 【0012】 [問題点3]本体部120の略中央部位には2本の支柱106,108が立設されており、当該構造物を略箱状体の本体部102に形成しなければならず、しかも、この2本の支柱106,108のネジ孔106a,108aに中央側ネジ124をネジ結合する際にパッキン126を用いるので、本体部102の構造が複雑になるとともに、部品点数が多くなる。 【0013】 [問題点4]上記した[問題点1]、[問題点2]ならびに[問題点3]により、プリント基板を気密性を保持した状態で収納する筐体100を、加工し組み立てるのに時間がかかり、経済的に高価なものになってしまう。 【0014】 [問題点5]従来の筐体100においては、蓋部120の中央部位120bを押さえ付けるための中央側ネジ124がネジ結合する2本の支柱106,108が、本体部120の略中央部位に立設されているので、プリント基板300(図2ならびに図3参照)を本体部102内に配設するスペースが制限されてしまう。 【0015】 [問題点6]筐体100を衛星放送や衛星通信の受信低雑音増幅器コンバータに使用する場合などには、外部への電波の漏れをなくすように遮蔽したり、外部からの電波の影響を遮蔽して収納すること、即ち、電磁的遮蔽(シールド)が必要になる。 【0016】 こうした高い周波数帯域(例えば、マイクロ波周波数帯域)を使用するプリント基板などを筐体100内に収容すると、高い周波数帯域では表面に電流が流れる表皮効果があることから接触が問題となる。 【0017】 しかし、従来の筐体100においては、蓋部120の中央部位120bを押さえ付ける中央側ネジ124が、2本の支柱106,108のネジ孔106a,108aにパッキン126を介してネジ結合するので(図1乃至図3参照)、当該パッキン126の介在箇所において、本体部102の支柱106,108と蓋部120とが高い周波数帯域で電気的接続し難い構造になっており、電気的性能が不安定になってしまう。 【0018】 [問題点7]図4に示すように、従来の筐体100においては、本体部102の開口部の周囲に位置するパッキン104によって、蓋部120の中央部位120bが浮き上がって、本体部102の開口部と蓋120とが点接触になってしまう。 【0019】 また、従来の筐体100においては、本体部102の左右の高さH1,H2が異なる場合や、本体部102の左右の高さH1,H2に比べて支柱106,108の高さH3が高い、あるいは、低い場合や、本体部102の左右の高さH1,H2と支柱106,108の高さH3とが一致しているもののパッキン104の圧力によって実効的な高さH1,H2,H3が異なる場合など、いずれの場合においても本体部102の開口部と蓋120とが点接触する可能性が大きくなる構成である(図4参照)。 【0020】 このため、従来の筐体100においては、こうした点接触を防止するために、蓋部120の中央部位120bを押さえ付けるためのネジ中央側ネジ124や2本の支柱106,108が必須の構造であり、また、蓋部120の外周縁部120aを押さえ付けるための外周側ネジ122の総数を増やさなければならない。 【0021】 上記した従来の筐体100の有する[問題点1]〜[問題点7]の問題点のうち、[問題点1]を解消するために、図5に示すような筐体200も提案されている。 【0022】 なお、図5は、図3に対応するようにして示された筐体200の断面図であり、図5に示す構成において、図1乃至図4に示す構成と同一または相当する構成については図1乃至図4と同一の符号を用いて示すことにより、その構成ならびに作用の詳細な説明は省略するものとする。 【0023】 この筐体200は、環状のパッキン204の装着のガイドとなる溝202aが形成され略中央部位には2本の支柱206が立設された略箱状体の本体部202と、本体部202の溝202aに装着されたパッキン204を押さえる端部220cを備えた蓋部220とを有して構成されている。 【0024】 より詳細には、筐体200においては、蓋部220の端部220cを、パッキン204が装着された本体部202の溝202a内に挿入可能なように屈曲形成している。 【0025】 そして、上記した筐体200にプリント基板300(図5の破線参照)を収容するには、蓋部220の端部220cを本体部202の溝202a内に挿入してパッキン204を押さえ付ける。さらに、気密性を保持するために、本体部202の溝202a内に充填剤230を充填する。 【0026】 こうしてプリント基板300を収容する従来の筐体200は、蓋部220の端部220cによってパッキン204を押さえ付けるので、ネジは蓋部220の中央部位220bを押さえ付けるためのネジ224のみを用いればよく、使用するネジの総数が減少し、上記した従来の筐体100(図1乃至図4参照)の有する[問題点1]を解決することができる。 【0027】 しかしながら、従来の筐体200においても、蓋部220の中央部位220bを押さえ付けるためのネジ224、パッキン226ならびに2本の支柱206は必須な構成であり、上記した従来の筐体100(図1乃至図4参照)の有する[問題点3]〜[問題点7]を解決することはできない。 【0028】 さらに、従来の筐体200は本体部202の溝202a内に充填剤230を充填して気密性を保持しているが、この充填剤230の除去は困難である。このため、筐体200の内部に収容されたプリント基板300が故障したときなどに、当該故障分析などのために筐体200を開封することができないという新たな問題点を従来の筐体200は招来してしまう。 【特許文献1】特開2002−111247号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0029】 本発明は、上記したような従来の技術の有する種々の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、新たな問題点を招来せずに、従来の技術の有する上記した問題点1乃至問題点7を解消するようにして、高い気密性と安定した電磁的遮蔽効果とを実現する密閉容器を提供しようとするものである。 【課題を解決するための手段】 【0030】 上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、上方の開口部において開口し、略矩形形状に形成された底面部の全領域にわって収容物が載置可能な収容部と、上記収容部の上記開口部の外周縁部全周にわたって配設される介在部材と、上記介在部材に当接して上記収容部の上記開口部を被覆する第1の蓋と、上記第1の蓋を上記収容部の上記開口部側に向かって付勢するようにして上記収容部に固定的に配設される第2の蓋とを有するようにしたものである。 【0031】 従って、本発明のうち請求項1に記載の発明によれば、第1の蓋が収容部の開口部の外周縁部全周にわたって配設された介在部材と当接して、当該第1の蓋によって収容部の開口部が被覆され、その第1の蓋は第2の蓋によって収容部の開口部側に向かって付勢されるので、当該第2の蓋によって第1の蓋が介在部材に当接して強力に押さつけられ、その内部は高い気密性が維持され、安定した電磁的遮蔽効果が得られる。 【0032】 また、本発明のうち請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、さらに、上記第2の蓋は、上記第1の蓋の上面に載置されて上記第1の蓋と面接触し、外周縁部側において上記収容部にネジ止めされて、上記第1の蓋を上記収容部の上記開口部側に向かって付勢するようにして上記収容部に固定的に配設されるようにしたものである。 【0033】 また、本発明のうち請求項3に記載の発明は、導体によって形成され、所定の形状に形成され収容物が載置される底面部と、上記底面部から立設され所定の厚みを有する側壁部と、上記側壁部の上方側の端部により形成され上方側において開口する開口部と、上記側壁部の上方側の端部に形成されたリング状の溝部と、上記側壁部の上方側の端部において上記溝部の外周側に形成された複数のネジ孔とを有する収容部と、弾性部材によって形成され、上記収容部の上記溝部内に配設されるリング状のパッキンと、導体によって形成され、略板状体の被覆部と、上記被覆部の外周縁部側に位置し上記被覆部と所定の角度を有して突設された当接部とを有し、上記当接部が上記収容部の上記溝部内に配設された上記パッキンに当接して、上記被覆部により上記収容部の上記開口部を被覆する第1の蓋と、導体によって形成され、全体が略平板状体であって、上記収容部に形成された複数のネジ孔と対応する外周縁部側の位置にネジが挿入される孔が穿設され、上記孔に挿入された上記ネジが上記収容部の上記ネジ孔とネジ結合した状態で、上記第1の蓋の上記被覆部に面接触する第2の蓋とを有するようにしたものである。 【0034】 また、本発明のうち請求項4に記載の発明は、請求項1、請求項2または請求項3のいずれか1項に記載の発明において、上記収容物はプリント基板であり、上記収容部には内部に収容された上記プリント基板を外部と接続するための手段が気密性を有した状態で配設されるようにしたものである。 【発明の効果】 【0035】 本発明は、以上説明したように構成されているので、新たな問題点を招来せずに、従来の技術の有する上記した問題点1乃至問題点7を解消して、高い気密性と安定した電磁的遮蔽効果とを実現することができるようになるという優れた効果を奏する。 【発明を実施するための最良の形態】 【0036】 以下、添付の図面に基づいて、本発明による密閉容器の実施の形態の一例を詳細に説明するものとする。 【0037】 図6には、本発明による密閉容器の実施の形態の一例を示す概略構成説明図(上面図)が示されており、図7には、図6に示す本発明による密閉容器のVII−VII線断面図が示されており、図8には、図6に示す本発明による密閉容器のVIII−VIII線断面図が示されており、図9には、図6に示す本発明による密閉容器のIX−IX線の箇所における断面に対応させた概略構成分解斜視説明図が示されている。 【0038】 本発明による密閉容器10は、上方の開口部12aにおいて開口し、略矩形形状に形成された底面部12b上に収容物が載置される収容部12と、収容部12の開口部12aの外周縁部全周にわたって配設された介在部材14と、介在部材14に当接して収容部12の開口部12aを被覆する蓋16と、蓋16の上面16aに積載され収容部12にネジ止めされる蓋18とを有して構成されている。 【0039】 ここで、蓋16によって収容部12の開口部12aが被覆されると、収容物が収容される密閉容器10の内部空間10aが形成されるものである。 【0040】 なお、この実施の形態においては、密閉容器10の内部空間10aにプリント基板30(図9参照)が収容物として収容されることとし、当該プリント基板30は、密閉容器10の収容部12の底面部12bにビス32によって取り付けられ固定的に配設されている。 【0041】 このプリント基板30には、各種の電子部品や複数の半田付け端子などが実装されているものである。そして、密閉容器10の内部空間10aに収容された収容物たるプリント基板30は、プリント基板30に中心導体402aが金属リボン(金属タブ)404にて半田付けされたコネクタ402や導波管などを介して、密閉容器10の外部の図示しないアンテナや中継装置などと接続可能なように構成されている。 【0042】 ここで、密閉容器10の収容部12、蓋16ならびに蓋18はいずれも、電気伝導性や重量、加工性、価格などの点を考慮して、アルミにより形成されている。 【0043】 ただし、密閉容器10の収容部12、蓋16、蓋18を形成する材料は、アルミに限られるものではないことは勿論であり、導体によって形成するようにし、例えば、金属であれば銅などを使用することもできる。また、密閉容器10の収容部12、蓋16、蓋18にサビなどを防止するためのメッキを施すようにしてもよいし、あるいは、全体を同一の材料によって形成するようにしてもよいし、あるいは、部分的に異なる複数の材料を用いるようにしてもよい。 【0044】 そして、収容部12は、略矩形形状に形成された底面部12bと、底面部12bから立設され所定の厚みd(図7参照)を有する側壁部12cと、側壁部12cの上方側の端部12ccに形成されたリング状の溝部12dと、側壁部12cの端部12ccにおいて溝部12dの外周側に形成された6つのネジ孔12eとを有するものである。 【0045】 収容部12が上方側において開口する開口部12aは、側壁部12cの上方側の端部12ccによって形成されるものであり、当該開口部12aを介して、収容物たるプリント基板30を底面部12b上にビス32によって取り付けたり、あるいは、当該プリント基板30を取り外して交換することができる。 【0046】 また、収容部12の溝部12dは、側壁部12cの上方側の端部12ccにリング状に形成されており、収容部12の開口部12aの外周縁部全周にわたって途切れることなく一連で形成されているものである。この溝部12dの幅や深さなどは、当該溝部12dに配設される介在部材14に応じて寸法設定されている。 【0047】 一方、収容部12の溝部12dに隣接するようにして6つのネジ孔12eが形成されており、これら6つのネジ孔12eは、6本のネジ20とそれぞれネジ結合可能なものである。 【0048】 なお、溝部12dとネジ孔12eとはいずれも、側壁部12cの端部12ccに形成されているものであるが、溝部12dの内径側縁部12ddの高さ位置よりも、ネジ孔12eの上方開口部12eeの高さ位置のほうが上方側に位置するようにして各種寸法設定がなされている(図8参照)。 【0049】 また、収容部12の側壁部12cには、密閉容器10の内部空間10aに収容されるプリント基板30を外部と接続するコネクタ402や図示しない導波管のための接続用孔12f,12gが穿設されている(図9参照)。 【0050】 接続用孔12fは、丸孔であってコネクタ402用に形成されており、収容部12の側壁部12cの外周面側において接続用孔12fが開口する開口部12ffの外周側には、パッキン406を挿入する溝たるパッキン挿入部12hが形成されている。そして、コネクタ402は中心導体402aを接続用孔12f内に挿入した状態で、パッキン挿入部12hに装着されたパッキン406を収容部12の側壁部12cとの間で狭持するようしてビス408によりビス止めされて、収容部12の側壁部12cに取り付けられる。 【0051】 一方、接続用孔12gは、角孔であって導波管用に形成されており、収容部12の側壁部12cの外周面側において接続用孔12gが開口する開口部12goの外周側は、側壁部12cの一部が凸形成されて導波管用フランジ部12kになっている。この収容部12の導波管用フランジ部12kには、パッキン(図示せず。)を挿入する溝たるパッキン挿入部12mと、密閉容器10の外部と接続する図示しない導波管のフランジが接続可能なようにネジ孔12pとが形成されている。 【0052】 そして、収容部12の側壁部12cの内周面側において接続用孔12gが開口する開口部12giには、プリント基板30にネジ410によりネジ止めされる導波管ブロック412の導波管412aが接続用孔12gと接続するようにして位置する。この導波管ブロック412の導波管412a内には、テフロン(登録商標)材よりなる領域412bに位置しプリント基板30にまで達する導波棒414が配設されている。 【0053】 従って、パッキン挿入部12mに装着されたパッキン(図示せず。)を導波管用フランジ部12kとの間で狭持するようして、接続用孔12gの開口部12go側に密閉容器10の外部と接続する図示しない導波管が接続されると、外部の導波管と密閉容器10内の導波管ブロック412の導波管412aとが接続用孔12gを介して連通する。 【0054】 こうして収容部12の側壁部12cの接続用孔12f,12gの箇所においては、パッキン406を介して、具体的には、パッキン406として例えば楕円形状で無端状のゴムパッキンを用いるなどして、密閉容器10の内部空間10aに収容された収容物たるプリント基板30を外部と接続するための手段であるコネクタ402や導波管を、内部のプリント基板30と接続するとともに気密性を保持した状態で取り付けることができる。 【0055】 ただし、内部の収容物が外部と接続するための手段であるコネクタ402や導波管を、密閉容器10の収容部12あるいは蓋16,18に取り付けるための構成は、上記構成に限られるものではないことは勿論であり、同軸ケーブルや導波管の種類、配設箇所などに応じて、気密を確保するための公知の手法による各種構成を用いるようにしてもよい。 【0056】 そして、介在部材14は、例えば、所定のクッション性能を有する弾性材料により形成することができ、この実施の形態においては、ゴムにより形成されたリング状のゴムパッキンを用いるものである。この介在部材14たるゴムパッキンは、収容部12の側壁部12cの端部12ccにリング状に形成されている溝部12d内に配設され、収容部12の開口部12aの外周縁部全周にわたって配置される。 【0057】 また、蓋16は、略矩形形状で平滑な上面16aを備える略板状体の被覆部16bと、 被覆部16bの外周縁部を所定の角度で折り曲げるようにして形成された当接部16cとを有するものである。 【0058】 この蓋16の当接部16cは、収容部12の溝部12d内に配設された介在部材14に当接する部位であり、収容部12の溝部12d内に配設された介在部材14に当接可能な角度や全長を備えるようにして各種寸法設定がなされている。また、蓋16の被覆部16bは、収容部12の開口部12aを被覆する部位であり、当該被覆部16bの大きさは、蓋16の当接部16cが介在部材14に当接した状態で、収容部12の開口部12aを被覆可能な大きさに寸法設定されているものである。 【0059】 そして、蓋18は、全体が略平板状体であって、略矩形形状で平滑な上面18aならびに下面18bを備え、外周縁部18d近傍の所定の位置には6つの孔18cが穿設されているものである。 【0060】 この蓋18の6つの孔18cはそれぞれ、収容部12の6つのネジ孔12eとネジ結合可能な6本のネジ20が挿入されるものであり、収容部12の6つのネジ孔12eと対応する位置に穿設されている。 【0061】 つまり、収容部12の側壁部12cの端部12ccにおいて溝部12dの外周側にネジ孔12eが形成されているので、当該ネジ孔12eと対応する外周縁部近傍において孔18cが穿設されている蓋部18の上面18aならびに下面18bの大きさは、溝部12d内に配設された介在部材14に屈曲形成された当接部16cが当接する蓋16の被覆部16bより大きいものである。 【0062】 以上の構成において、本発明による密閉容器10にプリント基板30を収容する際の動作について説明する。 【0063】 まず、収容部12の開口部12aから収容物たるプリント基板30を搬入し、ビス32によりプリント基板30を底面部12b上に固定的に配設する。そして、収容部12の底面12b上に載置されたプリント基板30とコネクタ402や導波管を接続して、プリント基板30と密閉容器10の外部との接続を確保する。 【0064】 それから、蓋16の上面16aが上方側に位置するようにして、当接部16cを収容部12の溝部12d内に嵌められた介在部材14たるゴムパッキンに当接させ、位置決めするとともに蓋16の当接部16cによって介在部材14を押さえた状態で、蓋16の被覆部16bによって収容部12の開口部12aを被覆する。 【0065】 そして、上方側に位置している蓋16の上面16aに蓋18を載置し、蓋18の孔18cにネジ20を挿入して、当該ネジ20を収容部12のネジ孔12eとネジ結合させる。これにより、蓋16の被覆部16bの上面16aと蓋18の下面18bとが面接触し、上方側の蓋18が下方側の蓋16を収容部12の開口部12aに向かって付勢した状態で、蓋18は収容部12にネジ止めされて固定的に配設される。 【0066】 上記したように、本発明による密閉容器10においては、蓋16と当該蓋16を押さえるための平板構造の蓋18とを用いて、介在部材14たるパッキンが嵌められた収容部12に収容物たるプリント基板30を収容するようにしたため、高い気密性を維持することができるとともに、安定した電磁的遮蔽効果が得られる。 【0067】 より詳細には、本発明による密閉容器10においては、収容部12の溝部12d内に嵌められた介在部材14はリング状のゴムパッキンなので、単一の介在部材14を配設すればよく、介在部材14の装着が容易で、簡単な構造のため安価なものである。 【0068】 そして、密閉容器10においては、その溝部12d内の介在部材14を、蓋16の当接部16cが当接して容易に押さえ付けることができ、気密性を保持できる。しかも、この蓋16にはネジ孔などを一切形成する必要がなく、非常に簡単な構造である。 【0069】 また、密閉容器10においては、蓋16を押さえるための平板構造の蓋18によって、より一層強固に介在部材14を押さえて、気密性を確保することができる。 【0070】 しかも、蓋18は下面18bが蓋16の平滑な上面16aと面接触した状態で、蓋16の上面16aに載置されるので、圧力が均等にかかり非常に安定した状態で封止することができる。さらに、蓋18の下方側に位置する蓋16においても均一に圧力がかかるので、蓋18や蓋16が歪んで変形することを防止でき、蓋18,16の変形によって気密性が失われるようなことがない。 【0071】 このように高い気密性を有する本発明による密閉容器10は、例えば、衛星放送や衛星通信の受信低雑音増幅器コンバータに用いて好適なものであり、衛星放送のアンテナに取り付けても、雨の水分が中に入るのを防ぐことができ、高い水密性をも兼ね備えるものである。 【0072】 そして、本発明による密閉容器10は、蓋16ならびに蓋18を用いるようにしたため、わずか6本のネジ20によって封止することができ、使用するネジの総数を大幅に減らすことができる。 【0073】 従って、本発明によれば、上記「背景技術」の項において記載した従来の技術の有する[問題点1]ならびに[問題点2]を解消することができ、本発明は、収容部12への蓋16,18の取り付けが容易であるとともに、密閉容器10内に収容されたプリント基板30が故障するなどして、当該故障分析などのために密閉容器10を開封する際の蓋16,18の取り外しも非常に容易である。 【0074】 しかも、本発明による密閉容器10においては、蓋18の外周縁部18dにわずか6つの孔18cが穿設されているだけであるので、蓋18の中央部位や、蓋16においてはその全体において、ネジ孔などの孔が一切穿設されていないものである。 【0075】 つまり、本発明は、上記「背景技術」の項において記載した筐体100(図1乃至図4参照)や筐体200(図5参照)のように、略中央部位に位置する2本の支柱106,108,206を形成する必要がないものである。このため、本発明によれば、上記「背景技術」の項において記載した従来の技術の有する[問題点3]、[問題点4]、[問題点5]、[問題点6]、ならびに[問題点7]を解消することができる。 【0076】 より詳細には、本発明による密閉容器10は、従来は必須であった支柱106,108,206やパッキン126,226がないので、部品点数は少なくなり、簡単な構造なので加工時間は短く、組み立ても容易で、製造コストを抑えて安価なものにすることができる。 【0077】 そして、密閉容器10の内部に収容するプリント基板30は、略矩形形状に形成された底面部12bの全領域にわって載置することができ(図9参照)、収容物を配設するスペースが制限されるようなこともない。 【0078】 また、本発明による密閉容器10は、従来の筐体100,200のようにパッキン126,226の介在箇所において電気的接続ができないというようなことはなく、パッキンは外部に露出しない構造なので、収容部12と蓋16と蓋18の電気的接続を確保することができる。しかも、収容部12、蓋16ならびに蓋18はいずれもアルミにより形成されているので、不要な電磁波を遮蔽することができる。 【0079】 つまり、本発明の密閉容器10によれば、電気的ノイズあるいは電磁気的ノイズなどと呼ばれる不要な電磁波を、密閉容器10の内部空間10aに収容されている収容物から外部へ出さないようにすることができ、また、密閉容器10の内部空間10aに収容される収容物が外部から受けないようにすることができる。従って、本発明による密閉容器10は、高い周波数帯域(例えば、マイクロ波帯域)を使用するプリント基板を収容し、衛星放送や衛星通信の受信低雑音増幅器コンバータに用いて好適なものである。密閉容器10は、外部の環境に適した気密性を維持し、安定した電磁遮蔽効果で、内部に収容されるプリント基板30に実装された各種の電子部品や電子回路の動作特性を安定に保つことができる。 【0080】 そして、上記したように蓋16と蓋18との面接触が確保された密閉容器10は、容易に点接触を回避でき、非常に少ない数のネジによって封止することができる。 【0081】 なお、上記した実施の形態の密閉容器10においては、ネジ止めにより収容部12と蓋18とを一体化するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、ビスを用いるなど、その他の締結手段によって収容部12と蓋18を互いに固定的に一体化してもよい。 【0082】 また、上記した実施の形態の密閉容器10においては、介在部材14はゴムにより形成されたリング状のゴムパッキンを用いるようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、介在部材14として単一あるいは複数のものを用いるようにしてもよく、当該介在部材14の変更に応じて収容部12の溝部12dや蓋16の当接部16cの形状などを適宜変更するようにしてもよい。 【0083】 また、上記した実施の形態の密閉容器10においては、蓋16の当接部16cを被覆部16bの外周縁部を所定の角度で折り曲げるようにして形成するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、略板状体を屈曲形成して当接部を形成するのではなく、略板状体の外周縁部にその他の部材を別に取り付けて当接部を形成するようにしてもよい。 【0084】 また、上記した実施の形態の密閉容器10においては、プリント基板30が収容されるようにしたが、収容物はプリント基板に限られるものではないことは勿論であり、例えば、マイクロ波やミリ波などの高周波領域で動作する電子部品や各種電子機器などを収容可能なものであって、収容物の種類や大きさなどに応じて、材料や全体の寸法、内部空間10aを満たす気体の種類、あるいは、ネジの取り付け位置などを適宜変更するとよい。 【産業上の利用可能性】 【0085】 本発明は、各種電子機器の製造工程において利用することができ、例えば、衛星放送や衛星通信の受信低雑音増幅器コンバータ(所謂、Low Noise Amplifier,Low Noise Block converterといわれる。)の気密筐体として利用することができる。 【図面の簡単な説明】 【0086】 【図1】図1(a)は、従来の筐体を示す概略構成分解斜視説明図であり、図1(b)は、従来の筐体を示す概略構成斜視説明図である。 【図2】図2は、図1(b)のII−II線断面図である。 【図3】図3は、図1(b)のIII−III線断面図である。 【図4】図4は、図1(a)(b)に示す従来の筐体を模式的に示す説明図である。 【図5】図5は、従来の他の種類の筐体の図3に対応するようにして示した断面図である。 【図6】図6は、本発明による密閉容器の実施の形態の一例を示す概略構成説明図(上面図)である。 【図7】図7は、図6に示す本発明による密閉容器のVII−VII線断面図である。 【図8】図8は、図6に示す本発明による密閉容器のVIII−VIII線断面図である。 【図9】図9は、図6に示す本発明による密閉容器のIX−IX線の箇所における断面に対応させた概略構成分解斜視説明図である。 【符号の説明】 【0087】 10 密閉容器 12 収容部 12a 開口部 14 介在部材 16,18 蓋 30 プリント基板
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| 【出願人】 |
【識別番号】000219004 【氏名又は名称】島田理化工業株式会社 【住所又は居所】東京都調布市柴崎2丁目1番地3
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| 【出願日】 |
平成16年10月1日(2004.10.1) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087000 【弁理士】 【氏名又は名称】上島 淳一
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| 【公開番号】 |
特開2006−108257(P2006−108257A) |
| 【公開日】 |
平成18年4月20日(2006.4.20) |
| 【出願番号】 |
特願2004−290660(P2004−290660) |
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