| 【発明の名称】 |
ゲル状電磁波吸収材及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】堀内 勲 【住所又は居所】山梨県中巨摩郡玉穂町乙黒326番地 株式会社応微研内
【氏名】丸山 時彦 【住所又は居所】山梨県中巨摩郡玉穂町乙黒326番地 株式会社応微研内
【氏名】渡邉 貴 【住所又は居所】山梨県中巨摩郡玉穂町乙黒326番地 株式会社応微研内
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| 【要約】 |
【課題】水の流動性を低下させるために水を固定化し、電磁波吸収性能の均一な電磁波吸収材を提供する。
【解決手段】2〜5重量%のポリビニルアルコール水溶液の体積2〜5重量%100に、ホウ酸ナトリウム飽和水溶液を体積比で12〜20添加してゲル状にした電磁波吸収材で、電磁波吸収能は水と同等の50%程度あり、半固体状なので厚みを均一にすることができ、携帯電話器用アクセサリー素材として好適である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ポリビニルアルコール、ホウ酸ナトリウムおよび水を含有することを特徴とするゲル状電磁波吸収材。 【請求項2】 携帯電話器の電磁波軽減のための基礎吸収材として用いられる請求項1に記載のゲル状電磁波吸収材。 【請求項3】 ポリビニルアルコール水溶液とホウ酸ナトリウムを混合することを特徴とするゲル状電磁波吸収材の製造方法。 【請求項4】 ポリビニルアルコール水溶液として、2〜5重量%ポリビニルアルコール水溶液を用いる請求項3記載のゲル状電磁波吸収材の製造方法。 【請求項5】 ホウ酸ナトリウムとして、飽和水溶液を2〜5重量%ポリビニルアルコール水溶液の体積100に対し、体積比で12〜20の割合で混合する請求項4に記載のゲル状電磁波吸収材の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、各種電子機器から発する電磁波を効果的に吸収するゲル状電磁波吸収材及びその製造方法に関する。 【背景技術】 【0002】 近年、電気製品、通信機器等の発する電磁波の人体に及ぼす影響が問題とされ、各種機器、装置等に電磁波遮蔽手段がとられるようになってきている。携帯電話器も電磁波を発する機器の一つとして、その内部または外部に取り付ける電磁波吸収材が検討されている。 【0003】 かかる状況下で、水が電磁波吸収能を有することは知られているので、この性質を利用して、水をケースに入れた携帯電話器用のストラップやアクセサリーが提案されている。例えば、特許文献1(特開2000−92176号公報)には、携帯電話器に見合う大きさの人体の骨格体とこの骨格体に装着する装飾部材からなり、装飾部材の内部に電磁波防止水の入った容器を収納し、骨格体の腕および足の部分が携帯電話器を抱着するようにした携帯グッズが開示されている。 【0004】 また、特許文献2(特開2002−77350号公報)には、中空の樹脂製ケースの中に水を封入して携帯電話器のストラップに取り付けて、発生する電磁波を軽減する発明が開示されている。 【0005】 しかし、特許文献1に記載された携帯グッズにおいても、特許文献2の電磁波軽減法においても、電磁波を吸収する水はそのままの形で容器に収容されている。そのため、携帯電話器を落として収容する容器やケースが破損すると水が漏れ出し、携帯電話器が水に濡れたり、電磁波吸収性能が失われる欠点がある。また、電磁波吸収材としての水は携帯電話器の動きに伴って動く流動性を有するため、電磁波吸収性能に変化が生じることがあり、また電磁波が漏れ出る場合がある。 【特許文献1】特開2000−92176号公報 【特許文献2】特開2002−77350号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 本発明においては、水の流動性を制御するために、水を固定化し、電磁波吸収性能の均一な電磁波吸収材及びその製造法を提供することを課題とする。 【課題を解決するための手段】 【0007】 本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究の結果、ポリビニルアルコールとホウ酸ナトリウムを水に混合すると、ゲル状にすることができ、これにより、水の流動性を制御し、均一な厚みの水を得ることができることに想到し、本発明に到達した。 【0008】 すなわち、本発明は、下記のとおりである。 1)ポリビニルアルコール、ホウ酸ナトリウムおよび水を含有することを特徴とするゲル状電磁波吸収材、 2)携帯電話器の電磁波軽減のための基礎吸収材として用いられる前記1)に記載のゲル状電磁波吸収材、 3)ポリビニルアルコール水溶液とホウ酸ナトリウムを混合することを特徴とするゲル状電磁波吸収材の製造方法。 4)ポリビニルアルコール水溶液として、2〜5重量%ポリビニルアルコール水溶液を用いる前記3)記載のゲル状電磁波吸収材の製造方法、および 5)ホウ酸ナトリウムとして、飽和水溶液を2〜5重量%ポリビニルアルコール水溶液の体積100に対し、体積比で12〜20の割合で混合する前記4)に記載のゲル状電磁波吸収材の製造方法。 【発明の効果】 【0009】 本発明によれば、水をゲル化させ、固定化することができ、電磁波吸収性能をそのまま固体化させることにより、電磁波吸収性能の均一化をはかることができる。また、水不溶性の物質の均一な混合、分散が容易となる。請求項2に記載の発明によると、携帯電話器の発する電磁波を効果的に軽減することができ、取付も容易にでき、さらには外部に取り付けると携帯電話器を落下させても衝撃を吸収し、破損を防止することができる。請求項3に記載の発明によるとゲル状電磁波吸収材の製造方法を提供することができ、請求項4に記載の発明によるとゲル状電磁波吸収材が容易に製造できる。請求項5に記載の発明によると、水を均一な厚みに固定化することができ、容易に所望の形状にすることのできる適度の高度を有するゲル状電磁波吸収材を製造することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0010】 本発明において、ポリビニルアルコール(以下、PVAと略記する)は、−CH2CH(OH)−を繰り返し単位とする高分子重合体であり、一般に、酢酸ビニル重合体をケン化させて得られる重合体である。本発明においては、このケン化度は75モル%以上が好ましく、95モル以上がさらに好ましい。また、ゲル状物の機械的強度の点から平均重合度が2000以上であることが好ましく、2400以上であることがさらに好ましい。平均重合度について厳密な意味での上限は存在しないが、8000以下が好ましい。 【0011】 本発明のゲル状電磁波吸収材は、PVA水溶液とホウ酸ナトリウムを混合することにより製造する。本発明においては、PVA水溶液は、望ましくは2〜5重量%、さらに望ましくは4〜5重量%の範囲で、PVAを水に溶解させてPVA水溶液とする。PVAの濃度が2重量%未満ではホウ酸ナトリウム飽和水溶液を所定量混合してもゲルが十分に形成されず、一方5重量%を超えると半固体状でなくなり、ボソボソ状態になるので好ましくない。 【0012】 次に、ホウ酸ナトリウムはその溶解度の低さから飽和水溶液を用いるのが好ましい。このホウ酸ナトリウム飽和水溶液は、PVA水溶液の体積100に対して、体積比12〜20の割合で添加、混合することが好ましい。すなわち、PVA水溶液100mlに、ホウ酸ナトリウムの飽和水溶液を12〜20ml添加して調製することが好ましい。ホウ酸ナトリウム飽和水溶液の添加量がPVA水溶液の体積100に対し、体積比で12未満ではゲル化が十分に進行せず、固液分離状態になりやすく、一方20を超えるとゲル化剤として機能飽和となる。ホウ酸ナトリウムはPVAに作用して環状エステルを形成し、PVA水溶液をゲル化するものと考えられる。 【0013】 上記のPVA水溶液にホウ酸ナトリウム飽和水溶液を上記量混合すると、ゲル状となり、半固体状となるので、その厚みを均一に調整することができ、また所望の形状に変化させることができる。また、水が含まれているので、後記試験例に示すとおり、電磁波吸収性能はそのまま維持される。さらには、水の状態では均一に混合できない水不溶性の物質を混合することも可能となる。 【0014】 本発明の電磁波吸収材はゲル状、半固体状なので、所望の形状に変換することが容易であり、包装の形状に合わせて充填することができる。携帯電話器のアクセサリーの素材として好適に使用できる。 【0015】 本発明の電磁波吸収材に電磁波が照射されると、電磁波によりゲル中に電界が起こり、永久双極子分子の水はその電界の反転に合わせて高速で回転を繰り返す。すなわち、振動するため、マイクロ波のエネルギーは水素結合の分断エネルギー、振動エネルギーに変換されてゲル中に吸収され、結果として電磁波軽減がはかられる。 【0016】 (試験例) 下記手順に従い、電磁波吸収材を調製して、電磁波吸収性能を評価した。 1.PVA(平均重合度2000、ケン化度98モル%以上、和光純薬工業(株)製)の各濃度水溶液(0〜6重量%)100mlに、それぞれホウ酸ナトリウム飽和水溶液を15ml添加、混合して、PVA濃度の異なる電磁波吸収材を調製した。 2.各電磁波吸収材をビニール袋に入れ、平たく伸ばし、携帯電話器の電池パック面の下に置いた。 3.マイクロ波測定器(TRIFIELD(登録商標)、W.B.Lee社製)を用いて、各電磁波吸収材ごとの電磁波吸収性能を携帯電話器の発するマイクロ波によって測定した。マイクロ波測定器は携帯電話器から約15cm離して設置した。比較のため、水の電磁波吸収性能および携帯電話器から発生するマイクロ波を同時に測定した(表1中、「水」、「対照」)。測定したマイクロ波(電力密度)を下記表1および図1(グラフ)に示す。 【0017】 (表1) PVA濃度(重量%) マイクロ波(mW/cm2) 0 0.10 2 0.10 3 0.10 4 0.10 5 0.10 6 0.10 水 0.10 対照 0.20 (注:アンテナから15cmの地点で測定した) 【0018】 電磁波吸収材の調製においては、PVA1重量%水溶液ではホウ酸ナトリウム飽和水溶液を混合してもゲル化せず、液状であった。2〜5重量%ではゲル強度に違いがみられ、2,3重量%ではゲルが幾分軟らかく、4,5重量%ではゲル中に水を固定して均一な厚みにすることができた。6重量%になるとボソボソの状態になった。また、このゲル(PVA2〜5重量%、特に4〜5重量%)は、急激なショックには高い反発性を示し、鈍い力に呼応して形状を変化させることができるもであったので、平たく伸ばすことができた。 【0019】 表1および図1から、本発明の電磁波吸収材は携帯電話器から発せられる電磁波の50%を吸収し、水の電磁波吸収性能を維持していることがわかる。また、上記ゲル特性から、電化製品の振動防止、破損防止用として好適な素材ということができる。装着に際しては、形状変換が容易であるため包装の形状に合わせて充填することもできる。 【図面の簡単な説明】 【0020】 【図1】試験例において測定したPVA濃度の異なる電磁波吸収材の電磁波吸収性能を示すグラフである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】595175301 【氏名又は名称】株式会社応微研 【住所又は居所】山梨県中巨摩郡玉穂町乙黒326番地
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| 【出願日】 |
平成16年7月30日(2004.7.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100097043 【弁理士】 【氏名又は名称】浅川 哲
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| 【公開番号】 |
特開2006−41426(P2006−41426A) |
| 【公開日】 |
平成18年2月9日(2006.2.9) |
| 【出願番号】 |
特願2004−223094(P2004−223094) |
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