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【発明の名称】 移動局装置および移動局装置における受信方法
【発明者】 【氏名】開 登志晃
【住所又は居所】石川県金沢市西念一丁目1番3号 株式会社パナソニックモバイル金沢研究所内

【氏名】篠井 健一郎
【住所又は居所】神奈川県横浜市都筑区佐江戸町600番地 パナソニックモバイルコミュニケーションズ株式会社内

【要約】 【課題】移動局装置において受信処理を効率良く行って無駄な電力消費を抑えること。

【解決手段】シグナリング検出部71が、逆拡散後のDPCHに含まれるシグナリングから、上り回線のコンプレストモードのギャップ区間、すなわち上り回線信号が基地局へ送信されない区間を検出し、その区間を制御部72に知らせ、制御部72が、シグナリング検出部71で検出された区間にACK信号/NACK信号の送信タイミングが含まれる場合は、そのACK信号/NACK信号に対応するパケットデータに対する受信処理を停止するようにHS−PDSCH受信処理部40を制御する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下りデータチャネルの復調、復号、および誤り検出を含む第1受信処理を行う第1受信手段と、
前記第1受信処理に必要な制御情報を伝送する下り制御チャネルの復調および復号を含む第2受信処理を行う第2受信手段と、
前記第1受信手段における誤り検出に対する応答信号を上り制御チャネルを介して基地局装置へ送信する送信手段と、
前記応答信号の送信タイミングに基づいて、前記第1受信処理、前記第2受信処理および前記送信手段における前記応答信号の送信処理の少なくともいずれか1つを停止させる制御手段と、
を具備することを特徴とする移動局装置。
【請求項2】
上り回線信号が前記基地局装置へ送信されない区間を検出する検出手段、をさらに具備し、
前記制御手段は、検出された区間に前記応答信号の送信タイミングが含まれる場合は、その応答信号に対応する下りデータチャネルのサブフレームの前記第1受信処理および/またはそのサブフレームの受信に必要な制御情報を伝送する下り制御チャネルのサブフレームの前記第2受信処理を停止させる、
ことを特徴とする請求項1記載の移動局装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記送信手段が下りデータチャネルの同一のサブフレームに対する前記応答信号を繰り返し送信する場合は、2回目以降の送信回数に相当する下りデータチャネルのサブフレームの前記第1受信処理および/またはそのサブフレームの受信に必要な制御情報を伝送する下り制御チャネルのサブフレームの前記第2受信処理を停止させる、
ことを特徴とする請求項1記載の移動局装置。
【請求項4】
前記応答信号の送信先が前記基地局装置から他の基地局装置へ切り替わる切替タイミングを検出する検出手段、をさらに具備し、
前記制御手段は、検出された切替タイミングが下りデータチャネルのサブフレームの受信開始タイミングとそのサブフレームに対応する応答信号の送信終了タイミングとの間にある場合は、そのサブフレームの前記第1受信処理および/またはそのサブフレームの受信に必要な制御情報を伝送する下り制御チャネルのサブフレームの前記第2受信処理を停止させる、
ことを特徴とする請求項1記載の移動局装置。
【請求項5】
前記応答信号の送信先が前記基地局装置から他の基地局装置へ切り替わる切替タイミングを検出する検出手段、をさらに具備し、
前記制御手段は、検出された切替タイミングが下りデータチャネルのサブフレームの受信開始タイミングとそのサブフレームに対応する応答信号の送信終了タイミングとの間にある場合は、その応答信号の送信処理を停止させる、
ことを特徴とする請求項1記載の移動局装置。
【請求項6】
下りデータチャネルの復調、復号、および誤り検出を含む第1受信処理を行う第1受信工程と、
前記下りデータチャネルの受信に必要な制御情報を伝送する下り制御チャネルの復調および復号を含む第2受信処理を行う第2受信工程と、
前記第1受信工程における誤り検出に対する応答信号を上り制御チャネルを介して前記基地局装置へ送信する送信工程と、
前記応答信号の送信タイミングに基づいて、前記第1受信処理、前記第2受信処理および前記送信工程における前記応答信号の送信処理の少なくともいずれか1つを停止させる制御工程と、
を具備することを特徴とする移動局装置における受信方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、移動局装置および移動局装置における受信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、移動体通信システムにおいては、移動局装置(以下、移動局と省略する)と基地局装置(以下、基地局と省略する)との間のデータ伝送に対するHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)技術の適用に関し様々な検討が行われている。HSDPAは、3GPP(3rd Generation Partnership Project)において標準化が進められている技術である。HSDPAでは、適応変調やH−ARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)、通信先移動局の高速選択、無線回線の状況に応じた伝送パラメータの適応制御等を用いることにより、基地局から移動局への下り回線のスループットの増大を実現している。
【0003】
HSDPAにおいて使用される主なチャネルとしてHS−SCCH(Shared Control Channel for HS-DSCH, HS-DSCH:High Speed Downlink Shared Channel)、HS−PDSCH(High Speed Physical Downlink Shared Channel)およびHS−DPCCH(Dedicated Physical Control Channel (uplink) for HS-DSCH)等を挙げることができる。HS−SCCHは、3スロットからなるサブフレームで構成される下りの制御チャネルであり、HS−SCCHを介して基地局から移動局へ、HS−PDSCHの変調方式、マルチコード数、トランスポートブロックサイズ等を示す制御情報が伝送される。HS−PDSCHは、3スロットからなるサブフレームで構成され、パケットデータを伝送するための下りのデータチャネルである。HS−DPCCHは、3スロットからなるサブフレームで構成され、HS−PDSCHに関するフィードバック信号を送信する上りの制御チャネルである。HS−DPCCHのサブフレームにおいて、第1スロットではH−ARQのACK(ACKnowledgment:肯定応答)信号/NACK(Negative ACKnowledgment:否定応答)信号が送信され、第2スロットおよび第3スロットでは下り回線のCQI(Channel Quality Indicator:伝送品質報告値)が送信される。H−ARQのACK信号/NACK信号については、そのHS−DPCCHに対応するHS−PDSCHの復号結果に誤りがなくOKであればACK信号が、誤りがありNGであればNACK信号がHSDPAサービスを提供するセル(HSDPAサービングセル)の基地局に伝送される。また、CQIは品質参照区間(Reference Measurement Period)における下り回線の伝送品質をHSDPAサービングセルの基地局に報告するためのものであり、通常は伝送品質に応じた番号で示され、各番号がその伝送品質において移動局が復調可能な変調方式と符号化率等の組合せを示している。基地局は、このCQIに基づいてスケジューリングを行ってHS−PDSCHの送信先となる移動局を決定し、その移動局に対しCQIに基づいた伝送レートでHS−PDSCHのパケットデータを送信する。なお、これらの各チャネルの構成は例えば非特許文献1に記載されている。
【0004】
以下、移動局での従来のHS−PDSCHの受信処理について説明する。
(1)移動局は上位レイヤから指示されたHS−SCCHセットを受信して監視する。HS−SCCHセットには複数のHS−SCCHが含まれており、移動局はこれらのHS−SCCHの中に自局宛てのHS−SCCHがあるか監視する。HSDPAサービングセルに複数の移動局が存在する場合、HS−SCCHセット内の各HS−SCCHでは、各HS−SCCHがそれぞれどの移動局宛てであるかという情報も符号化されて送信されるので、各移動局は、受信した複数のHS−SCCHの中から自局宛てのHS−SCCHを検出することができる。
(2)移動局は、HS−SCCHセットの中から自局宛てのHS−SCCHを検出した場合、そのHS−SCCHで送信される制御情報で示されるHS−PDSCHの受信を開始する。自局宛てのHS−SCCHを検出しない場合は、移動局はHS−PDSCHの受信を行わない。なお、制御情報には、そのHS−SCCHがどの移動局宛てであるかという情報の他に、HS−PDSCHの受信に必要な情報としてHS−PDSCHの変調方式、マルチコード数、トランスポートブロックサイズ等が含まれている。
(3)移動局は、受信したHS−PDSCHに対して復調、復号、誤り検出(CRC:Cyclic Redundancy Check)を行う。
(4)移動局は、誤り検出の結果、誤りがなくOKであればACK信号を、誤りがあってNGであればNACK信号を誤り検出に対する応答信号としてHSDPAサービングセルの基地局へ送信する。このとき移動局は、上位レイヤからのシグナリング(N#acknack#transmit)により指定された回数分のACK信号/NACK信号を繰り返し送信する。なお、ARQ方式としてHSDPAではH−ARQを使用する。以上のような移動局の受信処理については、例えば非特許文献2に記載されている。
【非特許文献1】3GPP TS 25.211 V5.4.0(3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Physical channels and mapping of transport channels onto physical channels(FDD)(Release 5))
【非特許文献2】3GPP TS 25.214 V5.5.0(3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Physical layer procedures(FDD)(Release 5))
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここでHSDPAサービスを受ける移動局に対する上位レイヤからのシグナリングは、ACK信号/NACK信号の繰り返し送信回数の他にも、コンプレストモードのギャップタイミング(開始タイミングおよびギャップの長さ)、HSDPAサービングセルの切替タイミング、HSDPAサービングセルの基地局の送信ダイバーシチモードの切替タイミング等を対象とする。
【0006】
従来の移動局では、これらのシグナリングを検知するものの、このシグナリングの情報を考慮することなくHS−SCCHおよびHS−PDSCHの受信、ACK信号/NACK信号の送信を行っていたため受信処理や送信処理の効率が悪く、その結果無駄な電力を消費していた。
【0007】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、受信処理を効率良く行って無駄な電力消費を抑えることができる移動局装置および移動局装置における受信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の移動局装置は、下りデータチャネルの復調、復号、および誤り検出を含む第1受信処理を行う第1受信手段と、前記下りデータチャネルの受信に必要な制御情報を伝送する下り制御チャネルの復調および復号を含む第2受信処理を行う第2受信手段と、前記第1受信手段における誤り検出に対する応答信号を上り制御チャネルを介して前記基地局装置へ送信する送信手段と、前記応答信号の送信タイミングに基づいて、前記第1受信処理、前記第2受信処理および前記送信手段における前記応答信号の送信処理の少なくともいずれか1つを停止させる制御手段と、を具備する構成を採る。
【0009】
この構成によれば、応答信号(ACK信号/NACK信号)の送信タイミングに基づいて、第1受信処理、第2受信処理および応答信号の送信処理の少なくともいずれか1つを停止させるため、受信処理および送信処理を効率良く行うことができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、移動局装置の無駄な電力消費を抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
(実施の形態1)
上記のように移動局に対しては上位レイヤからコンプレストモードのギャップタイミングを通知するシグナリングがなされる。ここで、コンプレストモードとは、拡散率を一時的に下げること等によってスロット間やフレーム間に所定の空き区間(ギャップ区間)を設ける方式をいう。上り回線のコンプレストモードのギャップ区間では、基地局はDPCHが割り当てられている移動局からの上り回線信号を受信しないため、その移動局は基地局へ上り回線信号を送信しない。よってHSDPAにおいては、上り回線のコンプレストモードのギャップ区間では、HSDPAサービングセルの基地局はDPCHが割り当てられている移動局からのHS−DPCCHも受信しないので、移動局はHS−DPCCHでのACK信号/NACK信号の送信を行わない。
【0013】
ここで、HSDPAサービングセルの基地局は、HS−PDSCHでパケットデータを送信してから所定の時間経過してもそのパケットデータに対するACK信号/NACK信号を移動局から受信しない場合は、伝送路中においてパケットロスが生じたとみなしてパケットデータの再送を行う。再送方式としてはH−ARQが使用される。上記のように、上り回線でのコンプレストモードのギャップ区間では、HS−DPCCHでのACK信号/NACK信号の送信が行われないため、HSDPAサービングセルの基地局は移動局に対してパケットデータを再送する。よって、移動局ではACK信号/NACK信号の送信を行わないパケットデータを失っても、そのパケットデータは再送されるため、パケットロスという点からは特に問題ない。そこで本実施の形態に係る移動局では、ACK信号/NACK信号の送信を行わないパケットデータの受信処理をそもそも停止して、消費電力の低減を図るようにした。以下、本実施の形態に係る移動局について説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施の形態1に係る移動局の構成を示すブロック図である。図1に示す移動局において、基地局から送信された信号はアンテナ10、共用器20を介して受信部30にて受信され、受信部30は、その受信信号に対してダウンコンバート等の所定の無線処理を施す。無線処理後の受信信号はHS−PDSCH受信処理部40、HS−SCCH受信処理部50、CPICH(Common Pilot Channel)逆拡散部60、DPCH逆拡散部70にそれぞれ入力される。受信信号には、HS−PDSCH信号、HS−SCCH信号、CPICH信号、DPCH信号が含まれている。
【0015】
HS−SCCH受信処理部50は、逆拡散部501、復調部502、復号部503、判定部504を含み、基地局から送信されるHS−SCCHに対する受信処理を行う。HS−SCCHでは、複数のHS−SCCHが1セット(HS−SCCHセット)となっている。また、各HS−SCCHには、各々のHS−SCCHがどの移動局宛てであるかという情報の他に、HS−PDSCHで伝送されるパケットデータの受信に必要な情報としてHS−PDSCHの変調方式、マルチコード数、トランスポートブロックサイズ等が含まれている制御情報が伝送される。逆拡散部501はHS−SCCHセットに含まれるそれぞれのHS−SCCHに対して所定の拡散コードで逆拡散を行う。逆拡散後の各HS−SCCHは、復調部502で復調され、復号部503で復号され、復号結果が判定部504に入力される。判定部504は、入力された復号結果に基づき、HS−SCCHセットに含まれる複数のHS−SCCHの中に自局宛てのHS−SCCHがあるかどうか判定する。判定の結果、自局宛てのHS−SCCHがあれば、判定部504は、その自局宛てのHS−SCCHの制御情報で示されるマルチコード数等の拡散コード情報を逆拡散部401に、変調方式等の変調方式情報を復調部402に、トランスポートブロックサイズ等の符号化情報を復号部403にそれぞれ送る。
【0016】
HS−PDSCH受信処理部40は、逆拡散部401、復調部402、復号部403、誤り検出部404を含み、基地局から送信されるHS−PDSCHに対する受信処理を行う。HS−PDSCHでは、情報ビットからなるパケットデータが伝送される。逆拡散部401は、判定部504から指示された拡散コード情報に基づいて、HS−PDSCHに対して逆拡散を行う。逆拡散後のHS−PDSCHは、判定部504から指示された変調方式情報に基づいて復調部402で復調され、判定部504から指示された符号化情報に基づいて復号部403で復号され、復号結果(パケットデータ)が誤り検出部404に入力される。誤り検出部404は、入力されたパケットデータに対しCRC等の誤り検出を行う。そして誤り検出部404は、誤り検出結果に基づいてACK信号またはNACK信号を作成して送信部80に入力する。誤り検出部404は、パケットデータに誤りがなくOKの場合はACK信号を、誤りがありNGの場合はNACK信号を誤り検出に対する応答信号として作成し、送信部80に入力する。送信部80は、制御部72の制御の下、ACK信号/NACK信号をHS−DPCCHを介して基地局へ送信する。
【0017】
CPICH逆拡散部60は、CPICHに対して所定の拡散コードで逆拡散を行う。CPICHではパイロット信号が伝送される。逆拡散後のCPICHは、SIR測定部61に入力される。SIR測定部61は、パイロット信号の受信品質としてSIR(Signal to Interference Ratio)を測定し、測定したSIR値をCQI選択部62に入力する。CQI選択部62は、複数のSIR値に複数のCQIが対応づけて設定されているテーブルを有し、そのテーブルを参照して、SIR測定部61から入力されたSIR値に対応するCQIを選択し、選択したCQIを送信部80に入力する。パイロット信号の受信SIR値は下り回線の伝送品質を表しているため、SIR値が大きいほど高い伝送レートに対応するCQIが選択される。送信部80は、入力されたCQIをHS−DPCCHを介して基地局へ送信する。
【0018】
DPCH逆拡散部70は、DPCHに対して所定の拡散コードで逆拡散を行う。DPCHでは、上位レイヤからのシグナリングが伝送される。このシグナリングで移動局は、ACK信号/NACK信号の繰り返し送信回数、上り回線のコンプレストモードのギャップタイミング(開始タイミングおよびギャップの長さ)、HSDPAサービングセルの切替タイミング、HSDPAサービングセルの基地局の送信ダイバーシチモードの切替タイミング等を通知される。逆拡散後のDPCHはシグナリング検出部71に入力され、シグナリング検出部71は、逆拡散後のDPCHに含まれる上記シグナリングから、上り回線のコンプレストモードのギャップ区間、すなわち上り回線信号が基地局へ送信されない区間を検出し、その区間を制御部72に知らせる。
【0019】
制御部72は、シグナリング検出部71で検出された区間にACK信号/NACK信号の送信タイミングが含まれる場合は、そのACK信号/NACK信号に対応するパケットデータに対する受信処理を停止するようにHS−PDSCH受信処理部40を制御する。すなわち、制御部72は、そのACK信号/NACK信号に対応するパケットデータを伝送するHS−PDSCHのサブフレームの受信処理を停止させる。また、パケットデータの受信を行わない場合には、そのパケットデータに対するHS−SCCHの制御情報も必要ないため、制御部72は、受信処理を停止させたパケットデータの受信処理に必要であった制御情報に対する受信処理を停止するようにHS−SCCH受信処理部50を制御する。すなわち、制御部72は、その制御情報を伝送するHS−SCCHのサブフレームの受信処理も停止させる。
【0020】
なお、受信処理の停止にあたっては、HS−PDSCH受信処理部40において逆拡散、復調、復号、誤り検出のすべての処理を停止しても良いし、いずれか1つまたは複数を停止してもよい。同様に、HS−SCCH受信処理部50において逆拡散、復調、復号、判定のすべての処理を停止しても良いし、いずれか1つまたは複数を停止してもよい。さらに、上記構成では、HS−PDSCHの受信処理およびHS−SCCHの受信処理の双方を停止させるようにしたが、どちらか一方だけを停止させるようにしてもよい。以下の実施の形態でも同様である。
【0021】
次いで、本実施の形態に係る移動局の動作フローについて図2を用いて説明する。HSDPAが開始されると、移動局はHSDPAが終了するまでの間、ステップ(以下STと省略する)10からST20までの一連の処理(HS−SCCH監視ループ)を繰り返す。HS−SCCH監視ループでは、移動局は上位レイヤから指示されたHS−SCCHセットを受信して監視する。すなわち、移動局は、HS−SCCHセットに含まれる複数のHS−SCCHを復号し(ST31)、これらのHS−SCCHの中に自局宛てのHS−SCCHがあるかどうか監視する(ST32)。そして、自局宛てのHS−SCCHがない場合(ST32:NOの場合)はST20に進みHS−SCCHの監視を引き続き行う。一方、自局宛てのHS−SCCHがある場合(ST32:YESの場合)は、その自局宛てのHS−SCCHで伝送された制御情報に従ってHS−PDSCHを復号し(ST33)、復号結果のパケットデータに対してCRCを行う(ST34)。そして、CRC結果に基づいて作成したACK信号またはNACK信号をHSPDAサービングセルの基地局に送信する(ST40)。なお、図2のフロー図ではST31〜ST34でHS−SCCHおよびHS−PDSCHの受信処理(ST30)が構成されている。
【0022】
一方、移動局は、ST30の処理と並行して、ST50〜ST70の処理を行う。すなわち、上位レイヤからのシグナリングによって上り回線のコンプレストモードのギャップタイミングを検出する(ST50)。そして、ACK信号/NACK信号の送信タイミングがコンプレストモードのギャップ区間に重なる場合、すなわち、コンプレストモードのギャップ区間にACK信号/NACK信号の送信タイミングが含まれる場合(ST60:YESの場合)は、ST30の一連の受信処理を停止する(ST70)。受信処理停止後、ST20に進みHS−SCCHの監視を引き続き行う。なお、ACK信号/NACK信号の送信タイミングがコンプレストモードのギャップ区間に重ならない場合(ST60:NOの場合)は、受信処理を停止することなくST20に進みHS−SCCHの監視を引き続き行う。
【0023】
次いで、本実施の形態に係る移動局で送受する各チャネルの送受信タイミングの関係について図3を用いて説明する。HS−SCCHのサブフレームおよびHS−PDSCHのサブフレームはそれぞれ3スロットで構成される。HS−PDSCHとそのHS−PDSCHに対応するHS−SCCH(そのHS−PDSCHの受信に必要な制御情報を伝送するHS−SCCH)との関係は、HS−PDSCHのサブフレームの先頭スロットとHS−SCCHのサブフレームの最終スロットとが重なる。つまり、HS−SCCHのサブフレームの受信終了タイミング1スロット前のタイミングで、そのHS−SCCHに対応するHS−PDSCHのサブフレームの受信が開始される。そして、HS−PDSCHのサブフレームの受信終了タイミングから約7.5スロット後のタイミングで、HS−DPCCHのサブフレームを用いてHS−PDSCHのサブフレームに対するACK信号またはNACK信号が送信される。また、移動局はHS−SCCHおよびHS−PDSCHの受信と並行して、上位レイヤからのシグナリングによって上り回線(図3では上りDPCH)のコンプレストモードのギャップ区間を検出する。そして、そのギャップ区間に送信タイミングがあるACK信号/NACK信号に対応するHS−PDSCHの受信処理を停止する。つまり、コンプレストモードのギャップ区間に送信タイミングがあるACK信号/NACK信号の送信開始タイミングの約7.5スロット前に受信終了タイミングがあるHS−PDSCHのサブフレームの受信処理を停止する。さらに、受信処理を停止させたHS−PDSCHに対応するHS−SCCHの受信処理も停止する。すなわち、受信処理を停止させたHS−PDSCHのサブフレームの先頭スロットと重なる最終スロットを持つHS−SCCHのサブフレームの受信処理も停止する。
【0024】
このように、本実施の形態によれば、HS−SCCHおよびHS−PDSCHの無駄な受信処理を停止するため、移動局の無駄な電力消費を抑えて消費電力を削減することができる。
【0025】
(実施の形態2)
HSDPAでは、移動局は、HS−PDSCHの同一のサブフレームに対して上位レイヤからのシグナリングにより指定された回数分のACK信号/NACK信号を複数回繰り返し送信することがある。ACK信号/NACK信号が繰り返し送信される場合は、その移動局は、一度HS−PDSCHが割り当てられた後はHS−PDSCHの復号は行わない。このことは、3GPPにおいて規定されている。そこで本実施の形態に係る移動局では、HS−PDSCHの同一のサブフレームに対してACK信号/NACK信号を複数回繰り返し送信する場合は、一度自局宛てのHS−PDSCHの受信処理を行った後、2回目以降の繰り返し回数に相当する分のHS−PDSCHおよびそのHS−PDSCHに対応するHS−SCCHの受信処理をそもそも停止して、消費電力の低減を図るようにした。以下、本実施の形態に係る移動局について説明する。
【0026】
まず、本実施の形態に係る移動局の構成について再び図1を用いて説明する。なお、実施の形態1と相違する部分についてのみ説明する。図1において、逆拡散後のDPCHはシグナリング検出部71に入力され、シグナリング検出部71は、逆拡散後のDPCHに含まれる上記シグナリングから、ACK信号/NACK信号の繰り返し送信回数(以下、繰り返し回数と省略する)を検出し、その繰り返し回数を制御部72に知らせる。
【0027】
制御部72は、その繰り返し回数を送信部80に知らせる。送信部80は制御部72から通知された繰り返し回数だけ、誤り検出部404から入力されたACK信号/NACK信号を繰り返し送信する。つまり、HS−PDSCHの同一のサブフレームに対するACK信号/NACK信号を繰り返し送信する。
【0028】
また、制御部72は、繰り返し回数のうち2回目以降の回数に相当する分だけ、HS−PDSCHのサブフレームに対する受信処理を停止するようにHS−PDSCH受信処理部40を制御する。例えば、繰り返し回数が2回(N#acknack#transmit=2)の場合は、制御部72はHS−PDSCH受信処理部40に対して、1回目のACK信号/NACK信号に対応するサブフレームの受信処理を行わせた後、次の1サブフレーム区間での受信処理を停止させる。また、HS−PDSCHでパケットデータの受信を行わない場合には、そのパケットデータに対するHS−SCCHの制御情報も必要ないため、制御部72は、受信処理を停止させたパケットデータの受信処理に必要であった制御情報に対する受信処理を停止するようにHS−SCCH受信処理部50を制御する。すなわち、制御部72は、その制御情報を伝送するHS−SCCHのサブフレームの受信処理も停止させる。
【0029】
次いで、本実施の形態に係る移動局の動作フローについて図4を用いて説明する。但し、実施の形態1と同一のステップには同一の符号をつけて説明を省略する。移動局は、CRC結果に基づいてACK信号またはNACK信号をHSPDAサービングセルの基地局に送信する(ST41)。この際、移動局は上位レイヤからのシグナリングにより指定された回数分のACK信号またはNACK信号を繰り返し送信する。例えば、繰り返し回数を2回と指定された場合、HS−PDSCHの同一のサブフレームに対してACK信号/NACK信号の送信が2回繰り返される。
【0030】
一方、移動局は、ST30の処理と並行して、ST51〜ST71の処理を行い、上位レイヤからシグナリングされた繰り返し回数(N#acknack#transmit)に基づいて、HS−PDSCHおよびHS−SCCHの受信処理を停止する。すわわち、移動局は、まず、上位レイヤからのシグナリングによる繰り返し回数(N#acknack#transmit)を検出する(ST51)。そして、2回目以降の回数に相当する分のサブフレーム区間だけ、ST30の一連の受信処理を停止する(ST71)。受信処理停止後、ST20に進みHS−SCCHの監視を引き続き行う。
【0031】
次いで、本実施の形態に係る移動局で送受する各チャネルの送受信タイミングの関係について図5を用いて説明する。HS−SCCHのサブフレームおよびHS−PDSCHのサブフレームはそれぞれ3スロットで構成される。HS−PDSCHとそのHS−PDSCHに対応するHS−SCCHとの関係は、HS−PDSCHのサブフレームの先頭スロットとHS−SCCHのサブフレームの最終スロットとが重なる。つまり、HS−SCCHのサブフレームの受信終了タイミング1スロット前のタイミングで、そのHS−SCCHに対応するHS−PDSCHのサブフレームの受信が開始される。そして、HS−PDSCHのサブフレームの受信終了タイミングから約7.5スロット後のタイミングで、HS−DPCCHのサブフレームを用いてHS−PDSCHのサブフレームに対するACK信号またはNACK信号が送信される。このとき、例えば繰り返し回数が2回の場合は、HS−DPCCHの次のサブフレームでも同一のACK信号またはNACK信号が繰り返し送信される。そして、移動局は、2回目のACK信号/NACK信号に対応するサブフレーム区間、すなわち、2回目のACK信号/NACK信号の送信開始タイミングから約7.5スロット前に受信終了タイミングがおとずれるHS−PDSCHのサブフレームの受信処理を停止する。繰り返し回数が3回以上の場合も同様に、2回目以降のACK信号/NACK信号の送信開始タイミングからそれぞれ約7.5スロット前に受信終了タイミングがおとずれるHS−PDSCHのすべてのサブフレームの受信処理を停止する。つまり、移動局は、2回目以降の繰り返し回数に相当するHS−PDSCHのサブフレームの受信処理を停止する。また、受信処理を停止させたHS−PDSCHに対応するHS−SCCHの受信処理も停止する。すなわち、受信処理を停止させたHS−PDSCHのサブフレームの先頭スロットと重なる最終スロットを持つHS−SCCHのサブフレームの受信処理も停止する。
【0032】
このように、本実施の形態によれば、実施の形態1同様、HS−SCCHおよびHS−PDSCHの無駄な受信処理を停止するため、移動局の無駄な電力消費を抑えて消費電力を削減することができる。
【0033】
(実施の形態3)
HSDPAでは、移動局がHS−PDSCHの復号後ACK信号/NACK信号を送信するまでの間にHSDPAサービングセルが切り替わった場合には、HS−PDSCHを送信した基地局とACK信号/NACK信号を受信する基地局とが異なってしまうため、ACK信号/NACK信号を受信した基地局ではどのパケットデータに関するACK信号/NACK信号かを識別できない。よって、そのようなACK信号/NACK信号は、受信した基地局にとっては無意味なACK信号/NACK信号となってしまう。また、このような場合、結局は、実施の形態1同様、切り替え後のHSDPAサービングセルの基地局から移動局に対して、そのACK信号/NACK信号に対応するパケットデータが再送されるため、パケットロスという点からは特に問題ない。そこで本実施の形態に係る移動局では、HSDPAサービングセルが切り替わるタイミングまでに送信できないACK信号/NACK信号の送信を停止して、他の移動局に対する干渉を減少するようにした。さらに、本実施の形態では、HSDPAサービングセルが切り替わるタイミングまでにACK信号/NACK信号を送信できないパケットデータの受信処理をそもそも停止して、消費電力の低減を図るようにした。以下、本実施の形態に係る移動局について説明する。
【0034】
まず、本実施の形態に係る移動局の構成について再び図1を用いて説明する。なお、実施の形態1と相違する部分についてのみ説明する。図1において、逆拡散後のDPCHはシグナリング検出部71に入力され、シグナリング検出部71は、逆拡散後のDPCHに含まれる上記シグナリングから、HSDPAサービングセルの切替タイミング、すなわち、ACK信号/NACK信号の送信先が他の基地局へ切り替わる切替タイミングを検出し、その切替タイミングを制御部72に知らせる。
【0035】
制御部72は送信部80に対して、シグナリング検出部71で検出された切替タイミング以降に送信終了タイミングがおとずれるACK信号/NACK信号の送信を停止させる。ACK信号/NACK信号の送信中の場合は、その送信を途中で中止させる。また、制御部72は、送信を停止させたACK信号/NACK信号に対応するパケットデータに対する受信処理を停止するようにHS−PDSCH受信処理部40を制御する。すなわち、制御部72は、そのACK信号/NACK信号に対応するパケットデータを伝送するHS−PDSCHのサブフレームの受信処理を停止させる。また、パケットデータの受信を行わない場合には、そのパケットデータに対するHS−SCCHの制御情報も必要ないため、制御部72は、受信処理を停止させたパケットデータの受信処理に必要であった制御情報に対する受信処理を停止するようにHS−SCCH受信処理部50を制御する。すなわち、制御部72は、その制御情報を伝送するHS−SCCHのサブフレームの受信処理も停止させる。
【0036】
次いで、本実施の形態に係る移動局の動作フローについて図6を用いて説明する。但し、実施の形態1と同一のステップには同一の符号をつけて説明を省略する。移動局は、ST30の処理と並行して、ST52〜ST72の処理を行う。すなわち、上位レイヤからのシグナリングによってHSDPAサービングセルの切替タイミングを検出する(ST52)。そして、その切替タイミングまでにACK信号/NACK信号の送信を終えることができない場合、すなわち、その切替タイミングがHS−PDSCHのサブフレームの受信開始タイミングとそのサブフレームに対応するACK信号/NACK信号の送信終了タイミングとの間にある場合(ST62:NOの場合)は、ST30の一連の受信処理を停止するとともにST40の送信処理を停止する(ST72)。その後ST20に進みHS−SCCHの監視を引き続き行う。なお、HSDPAサービングセルの切替タイミングまでにACK信号/NACK信号の送信を終えることができる場合(ST62:YESの場合)は、受信処理および送信処理を停止することなくST20に進みHS−SCCHの監視を引き続き行う。
【0037】
次いで、本実施の形態に係る移動局で送受する各チャネルの送受信タイミングの関係について図7を用いて説明する。HS−SCCHのサブフレームおよびHS−PDSCHのサブフレームはそれぞれ3スロットで構成される。HS−PDSCHとそのHS−PDSCHに対応するHS−SCCHとの関係は、HS−PDSCHのサブフレームの先頭スロットとHS−SCCHのサブフレームの最終スロットとが重なる。つまり、HS−SCCHのサブフレームの受信終了タイミング1スロット前のタイミングで、そのHS−SCCHに対応するHS−PDSCHのサブフレームの受信が開始される。そして、HS−PDSCHのサブフレームの受信終了タイミングから約7.5スロット後のタイミングで、HS−DPCCHのサブフレームを用いてHS−PDSCHのサブフレームに対するACK信号またはNACK信号が送信される。また、移動局はHS−SCCHおよびHS−PDSCHの受信と並行して、上位レイヤからのシグナリングによってHSDPAサービングセルの切替タイミングを検出する。そして、その切替タイミングが、HS−PDSCHのサブフレームの受信開始タイミングとそのサブフレームに対応するACK信号/NACK信号の送信終了タイミングとの間にある場合は、そのACK信号/NACK信号の送信を停止するとともに、そのサブフレームの受信処理を停止する。つまり、送信を停止したACK信号/NACK信号の送信開始タイミングの約7.5スロット前に受信終了タイミングがあるHS−PDSCHのサブフレームの受信処理を停止する。さらに、受信処理を停止させたHS−PDSCHに対応するHS−SCCHの受信処理も停止する。すなわち、受信処理を停止させたHS−PDSCHのサブフレームの先頭スロットと重なる最終スロットを持つHS−SCCHのサブフレームの受信処理も停止する。
【0038】
このように、本実施の形態によれば、実施の形態1同様、HS−SCCHおよびHS−PDSCHの無駄な受信処理を停止するため、移動局の無駄な電力消費を抑えて消費電力を削減することができる。また、無駄なACK信号/NACK信号の送信を停止するため、他の移動局に対する干渉を低減することができる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、W−CDMA方式等の移動体通信システムにおいて使用される移動局装置に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施の形態1に係る移動局の構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態1に係る移動局の動作フロー図
【図3】本発明の実施の形態1に係る移動局における各チャネルの送受信タイミングを示す図
【図4】本発明の実施の形態2に係る移動局の動作フロー図
【図5】本発明の実施の形態2に係る移動局における各チャネルの送受信タイミングを示す図
【図6】本発明の実施の形態3に係る移動局の動作フロー図
【図7】本発明の実施の形態3に係る移動局における各チャネルの送受信タイミングを示す図
【符号の説明】
【0041】
10 アンテナ
20 共用器
30 受信部
40 HS−PDSCH受信処理部
50 HS−SCCH受信処理部
60 CPICH逆拡散部
61 SIR測定部
62 CQI選択部
70 DPCH逆拡散部
71 シグナリング検出部
72 制御部
80 送信部
401 逆拡散部
402 復調部
403 復号部
404 誤り検出部
501 逆拡散部
502 復調部
503 復号部
504 判定部

【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地
【出願日】 平成17年12月19日(2005.12.19)
【代理人】 【識別番号】100105050
【弁理士】
【氏名又は名称】鷲田 公一

【公開番号】 特開2006−109519(P2006−109519A)
【公開日】 平成18年4月20日(2006.4.20)
【出願番号】 特願2005−365551(P2005−365551)