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【発明の名称】 内線電話システムおよびリモート装置
【発明者】 【氏名】清水 達明
【住所又は居所】福島県郡山市字船場向94番地 株式会社日立コミュニケーションテクノロジー内

【要約】 【課題】地理的に離れた複数のサイトのそれぞれに置かれた電話機を、同じ内線電話システムの内線電話機として取り扱えるようにする。

【解決手段】PBX1と、IP網7を介してPBX1に接続された複数のリモート装置5とを有する。リモート装置5は、電話機3を収容する少なくとも1つ収容する。また、リモート装置5は、PBX1から送信されたIPパケットを受信し、当該IPパケットから通話信号を抽出して、当該通話信号の送信先へ送信すると共に、自身が収容する電話機3より受信した通話信号をIPパケット化して、PBX1へ送信する。PBX1は、リモート装置5より受信したIPパケットの宛先を、当該IPパケットに格納されている通話信号の送信先を収容するリモート装置5に変更して送信する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
構内交換機と、IP網を介して前記構内交換機に接続された複数のリモート装置とを有し、
前記リモート装置は、
電話機を収容する少なくとも1つの収容手段と、
前記構内交換機から送信されたIPパケットを受信し、当該IPパケットから通話信号を抽出して、当該通話信号の送信先を収容する前記収容手段へ送信すると共に、前記収容手段より受信した通話信号をIPパケット化して、前記構内交換機へ送信する制御手段と、を有し、
前記構内交換機は、
前記リモート装置より受信したIPパケットの宛先を、当該IPパケットに格納されている通話信号の送信先を収容する前記収容手段を有する前記リモート装置に変更して送信すること
を特徴とする内線電話システム。
【請求項2】
請求項1に記載の内線電話システムであって、
前記リモート装置に接続されたバックアップ用交換機をさらに有し、
前記リモート装置は、
前記構内交換機との接続状態を監視する監視手段をさらに有し、
前記制御手段は、
前記監視手段が前記構内交換機との接続断を検出した場合に、前記バックアップ用交換機から送信されたIPパケットを受信し、当該IPパケットから通話信号を抽出して、当該通話信号の送信先を収容する前記収容手段へ送信すると共に、前記収容手段より受信した通話信号をIPパケット化して、前記バックアップ用交換機へ送信し、
前記バックアップ用交換機は、
前記リモート装置より受信したIPパケットの宛先を、当該IPパケットに格納されている通話信号の送信先を収容する前記収容手段を有する前記リモート装置に変更して送信すること
を特徴とする内線電話システム。
【請求項3】
構内交換機と、IP網を介して前記構内交換機に接続された複数のリモート装置と、前記リモート装置毎に設けられたバックアップ用交換機とを有し、
前記バックアップ用交換機は、
電話機を収容する少なくとも1つの収容手段と、
前記収容手段に収容された電話機同士を接続するためのスイッチングを行うスイッチ手段と、を有し、
前記リモート装置は、
前記構内交換機から送信されたIPパケットを受信し、当該IPパケットから通話信号を抽出して、当該通話信号の送信先を収容する前記収容手段へ送信すると共に、前記収容手段より受信した通話信号をIPパケット化し、前記構内交換機へ送信する制御手段と、
前記構内交換機との接続状態を監視する監視手段と、
前記監視手段が前記構内交換機との接続断を検出していない場合に、前記制御手段を、自装置に対応する前記バックアップ用交換機の前記少なくとも1つの収容手段に接続し、当該接続断を検出した場合に、自装置に対応する前記バックアップ用交換機のスイッチ手段を、当該バックアップ用交換機の前記少なくとも1つの収容手段に接続する切換手段と、を有し、
前記構内交換機は、
前記リモート装置より受信したIPパケットの宛先を、当該IPパケットに格納されている通話信号の送信先を収容する前記収容手段を有する前記リモート装置に変更して送信すること
を特徴とする内線電話システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の内線電話システムであって、
前記収容手段は、無線基地局に接続され、当該無線基地局を介して無線電話機を収容すること
を特徴とする内線電話システム。
【請求項5】
IP網を介して構内交換機に接続すると共に、バックアップ用交換機に接続するリモート装置であって、
電話機を収容する少なくとも1つの収容手段と、
構内交換機との接続状態を監視する監視手段と、
前記監視手段が前記構内交換機との接続断を検出していない場合は、前記構内交換機から送信されたIPパケットを受信し、当該IPパケットから通話信号を抽出して、当該通話信号の送信先を収容する前記収容手段へ送信すると共に、前記収容手段より受信した通話信号をIPパケット化して、前記構内交換機へ送信し、一方、前記監視手段が前記構内交換機との接続断を検出した場合は、前記バックアップ用交換機から送信されたIPパケットを受信し、当該IPパケットから通話信号を抽出して、当該通話信号の送信先を収容する前記収容手段へ送信すると共に、前記収容手段より受信した通話信号をIPパケット化して、前記バックアップ用交換機へ送信する制御手段と、を有すること
を特徴とするリモート装置。
【請求項6】
IP網を介して構内交換機に接続すると共に、バックアップ用交換機に接続するリモート装置であって、
前記構内交換機から送信されたIPパケットを受信し、当該IPパケットから通話信号を抽出して、前記バックアップ用交換機の当該通話信号の送信先を収容する収容手段へ送信すると共に、前記収容手段より受信した通話信号をIPパケット化し、前記構内交換機へ送信する制御手段と、
前記構内交換機との接続状態を監視する監視手段と、
前記監視手段が前記構内交換機との接続断を検出していない場合に、前記制御手段を、前記バックアップ用交換機の前記収容手段に接続し、当該接続断を検出した場合に、前記バックアップ用交換機のスイッチ手段を、当該バックアップ用交換機の前記収容手段に接続する切換手段と、を有すること
を特徴とするリモート装置。
【請求項7】
構内交換機と、IP網を介して前記構内交換機に接続された複数のリモート装置とを有する内線電話システムの制御方法であって、
前記リモート装置が、前記構内交換機から送信されたIPパケットを受信し、当該IPパケットから通話信号を抽出して、当該通話信号の送信先を収容する自装置の収容手段へ送信すると共に、前記収容手段より受信した通話信号をIPパケット化して、前記構内交換機へ送信し、
前記構内交換機が、前記リモート装置より受信したIPパケットの宛先を、当該IPパケットに格納されている通話信号の送信先を収容する収容手段を有するリモート装置に変更して送信すること
を特徴とする内線電話システムの制御方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、内線電話の制御技術に関する。
【背景技術】
【0002】
事業所等の地理的に離れた複数のサイトのそれぞれに、電話機を収容する構内交換機(PBX:Private Branch Exchange)を設置し、PBX間を専用線で接続することで、異なるサイトに存在する電話機同士の通話を実現する内線電話システムが知られている。このような内線電話システムは、例えば特許文献1に記載されている。
【0003】
【特許文献1】特開平5-244659号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術では、各サイトにPBXを設置している。つまり、サイト毎に内線電話システムを構築している。このため、複数のサイトのそれぞれに置かれた電話機を同じ(共通の)内線電話システムの内線電話機として取り扱うことができない。このため、異なるサイトに置かれた電話機間において、同じ内線電話システムに属することを前提とするサービスを受けることができない。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、地理的に離れた複数のサイトのそれぞれに置かれた電話機を、同じ内線電話システムの内線電話機として取り扱えるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明では、地理的に離れた複数のサイトのいずれかに構内交換機を設置し、残りのサイトのそれぞれにリモート装置を設置する。そして、リモート装置に接続された電話機のスイッチングを構内交換機で行わせる。
【0007】
例えば、本発明の第1の態様の内線電話システムは、構内交換機と、IP網を介して前記構内交換機に接続された複数のリモート装置とを有する。前記リモート装置は、電話機を収容する少なくとも1つの収容手段と、前記構内交換機から送信されたIPパケットを受信し、当該IPパケットから通話信号を抽出して、当該通話信号の送信先を収容する前記収容手段へ送信すると共に、前記収容手段より受信した通話信号をIPパケット化して、前記構内交換機へ送信する制御手段と、を有する。前記構内交換機は、前記リモート装置より受信したIPパケットの宛先を、当該IPパケットに格納されている通話信号の送信先の電話機を収容する前記収容手段を有する前記リモート装置に変更して送信する。
【0008】
また、本発明の第2の態様の内線電話システムは、構内交換機と、IP網を介して前記構内交換機に接続された複数のリモート装置と、前記リモート装置毎に設けられたバックアップ用交換機とを有する。前記バックアップ用交換機は、電話機を収容する少なくとも1つの収容手段と、前記収容手段に収容された電話機同士を接続するためのスイッチングを行うスイッチ手段と、を有する。前記リモート装置は、前記構内交換機から送信されたIPパケットを受信し、当該IPパケットから通話信号を抽出して、当該通話信号の送信先を収容する前記収容手段へ送信すると共に、前記収容手段より受信した通話信号をIPパケット化し、前記構内交換機へ送信する制御手段と、前記構内交換機との接続状態を監視する監視手段と、前記監視手段が前記構内交換機との接続断を検出していない場合に、自装置の前記制御手段を、自装置に対応する前記バックアップ用交換機の前記少なくとも1つの収容手段に接続し、当該接続断を検出した場合に、自装置に対応する前記バックアップ用交換機のスイッチ手段を、当該バックアップ用交換機の前記少なくとも1つの収容手段に接続する切換手段と、を有する。前記構内交換機は、前記リモート装置より受信したIPパケットの宛先を、当該IPパケットに格納されている通話信号の送信先を収容する前記収容手段を有する前記リモート装置に変更して送信する。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、電話機のスイッチングを、リモート装置を介して当該電話機に接続された構内交換機が行う。したがって、本発明によれば、地理的に離れた複数のサイトのそれぞれに置かれた電話機を、同じ内線電話システムの内線電話機として扱うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0011】
<<第1実施形態>>
図1は本発明の第1実施形態が適用された内線電話システムの概略図である。図示するように、本実施形態の内線電話システムは、PBX1と、IP網7を介してPBX1に接続された複数のリモート装置5と、を有する。図1に示す例では、事業所等の地理的に離れた複数のサイトA〜Cのうち、サイトAにPBX1が設置され、サイトB、Cそれぞれにリモート装置5が設置されている。
【0012】
PBX1は、HUB(ハブ)2を介してIP網7に接続されており、電話機3および/または無線基地局4を少なくとも1つ収容する。
【0013】
図2はPBX1の概略構成図である。図示するように、PBX1は、スイッチングを行うSW(スイッチ)部101と、内線電話機を収容する内線電話機IF(インターフェース)部102と、無線基地局を収容する無線基地局IF部103と、IF制御部104と、HUB2を介してIP網7と接続するIP網IF部105と、IF制御部106と、主制御部109と、を有する。
【0014】
IF制御部104は、少なくとも1つの内線電話機IF部102および/または少なくとも1つの無線基地局IF部103と接続すると共に、複数の信号線107を介してSW部101と接続する。そして、主制御部109よりの指示に従い、内線電話機IF部102、無線基地局IF部103とSW部101との間の信号送受を中継する。具体的には、IF制御部104は、主制御部109よりの指示に従い、自身と接続するいずれかのIF部102、103を、いずれかの信号線107に対応付ける。そして、信号線107から入力した信号を当該信号線107に対応付けられたIF部102、103を出力すると共に、IF部102、103から入力した信号を当該IF部102、103に対応付けられた信号線107に出力する。なお、図2に示す例では、IF制御部104が2つ設けられているが、IF制御部104の数はこれに限定されない。
【0015】
IP網IF部105は、内線電話システムに接続された全ての電話機3および無線基地局4の各々について、識別情報と、収容先のリモート装置5あるいはPBX1のIPアドレスとの対応関係が登録された変換テーブル1051を有する。IP網IF部105は、HUB2を介してIP網7から自装置宛てのIPパケットを受信し、当該IPパケットから識別情報が付加された信号を抽出して、IF制御部106に出力する。また、IF制御部106から入力した、識別情報が付加された信号をIPパケット化し、当該信号に付加された識別情報に対応付けられて変換テーブル1051に登録されているIPアドレスを宛先として、HUB2を介してIP網7に送信する。
【0016】
IF制御部106は、IP網IF部105と接続すると共に、複数の信号線108を介してSW部101と接続する。そして、主制御部109よりの指示に従い、IP網IF部105とSW部101との間の信号送受を中継する。具体的には、IF制御部106は、主制御部109よりの指示に従い、信号線108を電話機3あるいは無線基地局4の識別情報に対応付ける。そして、信号線108から入力した信号に当該信号線108に対応付けられた識別情報を付加して、IP網IF部105へ出力すると共に、IP網IF部105から入力した信号を、当該信号に付加された識別情報に対応付けられた信号線108に出力する。
【0017】
主制御部109は、PBX1の各部を制御する。具体的には、SW部101を制御して信号線107、108間の接続を切り換える。また、IF制御部104を制御して、内線電話IF部102、無線基地局IF部103と信号線107との対応関係を変更する。また、IF制御部106を制御して、信号線108と電話機3、無線基地局4の識別情報との対応関係を変更する。これにより、内線電話機IF部102、無線基地局IF部103およびIP網IF部105間の接続を切り換える(スイッチング)。
【0018】
リモート装置5は、HUB2を介してIP網7に接続されており、電話機3および/または無線基地局4を少なくとも1つ収容する。
【0019】
図3はリモート装置5の概略構成図である。図示するように、リモート装置5は、HUB2を介してIP網7と接続するIP網IF部501と、内線電話機を収容する内線電話機IF部503と、無線基地局を収容する無線基地局IF部504と、IF制御部505と、障害監視部506と、を有する。
【0020】
IP網IF部501は、HUB2を介してIP網7から自装置宛てのIPパケットを受信し、当該IPパケットから識別情報が付加された信号を抽出して、IF制御部505に出力する。また、IF制御部505から入力した、識別情報が付加された信号をIPパケット化し、障害監視部506より指定されたIPアドレスを宛先として送信する。
【0021】
障害監視部506は、定期的に、ライフサイクルチェック用のIPパケットを、IP網IF部501を介してPBX1へ送信し、その応答パケットの有無を確認する。これにより、PBX1との接続断を検出する。そして、PBX1との接続断を検出していない場合は、送信するIPパケットの宛先をPBX1のIPアドレスとし、検出した場合は、リモート装置5と同じHUB2に接続された(同じサイトに設置された)バックアップ用のIP-PBX6のIPアドレスに変更する。なお、障害監視部506は、PBX1との接続状態(接続断しているか否か)を示す表示部を備えていてもよい。
【0022】
IF制御部505は、IP網IF部501と接続すると共に、少なくとも1つの内線電話機IF部503および/または少なくとも1つの無線基地局IF部504と接続する。そして、IP網IF部501と内線電話機IF部503、無線基地局IF部504との間の信号送受を中継する。具体的には、IF制御部505は、IP網IF部501から入力した信号を当該信号に付加された識別情報により特定される内線電話機IF部503、無線基地局IF部504へ出力すると共に、内線電話機IF部503、無線基地局IF部504から入力した信号に、出力元の識別情報を付加してIP網IF部501に出力する。
【0023】
IP-PBX6は、同じサイトに設置されているリモート装置5が収容する電話機3、無線基地局4のバックアップ用PBXである。
【0024】
図4はIP-PBX6の概略構成図である。図示するように、SW部601と、主制御部609と、を有する。SW部601は、同じサイトに属する電話機3および無線基地局4のうち、互いに通話状態にある組の識別情報が登録された変換テーブル6011を有する。SW部601は、HUB2を介して同じサイトに設置されたリモート装置5から自装置宛てのIPパケットを受信し、当該IPパケットに格納されている信号に付加されている識別情報を、当該識別情報に対応付けられて変換テーブル6011に登録されている通話相手の識別情報に変更する。それから、このIPパケットを、HUB2を介して同じサイトに設置されたリモート装置5へ送信する。主制御部609は、SW部601を制御する。具体的には、同じサイトに属する電話機3および/または無線基地局4間の通話状態を監視して、変換テーブル6011を更新する。
【0025】
次に、サイトCに設置されたいずれかの電話機3(電話機Aと呼ぶ)と、同じサイトCに設置された他のいずれかの電話機3(電話機Bと呼ぶ)との間で電話をする場合を例にとり、本実施形態の内線電話システムの動作について説明する。
【0026】
先ず、サイトCに設置されたリモート装置5とサイトAに設置されたPBX1との間が接続断していない場合における動作シーケンスを図5を用いて説明する。
【0027】
先ず、電話機Aが通話信号をリモート装置5に送信すると(S101)、リモート装置5において、電話機Aに対応する内線電話機IF部503は、この通話信号を受信する。次に、IF制御部505は、当該通話信号に出力元である電話機Aの識別情報を付加して、IP網IF部501に出力する。それから、IP網IF部501は、電話機Aの識別情報が付加された通話信号をIPパケット化し(S102)、障害監視部506より指定されたIPアドレスを宛先として、サイトCに設置されたHUB2に出力する(S103)。リモート装置5とPBX1との間が接続断していない場合、障害監視部506は、PBX1のIPアドレスを宛先に指定する。したがって、リモート装置5から出力されたIPパケットは、サイトCに設置されたHUB2を介してIP網7へ送信され(S104)、サイトAのHUB2を介してPBX1に到達する(S105)。
【0028】
次に、PBX1において、IP網IF部105は、サイトAに設置されたHUB2を介して自装置宛のIPパケットを受信すると、当該IPパケットから電話機Aの識別情報が付加された通話信号を抽出して、IF制御部106に出力する。IF制御部106は、IP網IF部105から入力した通話信号を、当該通話信号に付加された電話機Aの識別情報に対応付けられた信号線108に出力する。ここで、主制御部109は、電話機Aの識別情報に対応付けられた信号線108と、電話機Bの識別情報に対応付けられた信号線108とが接続するようにSW部101を制御している。このため、電話機Aの識別情報に対応付けられた信号線108に入力された通話信号は、電話機Bの識別情報に対応付けられた信号線108から出力される。IF制御部106は、電話機Bの識別情報に対応付けられた信号線108から出力された通話信号に電話機Bの識別情報を付加して、IP網IF部105へ出力する。IP網IF部105は、IF制御部106から出力された、電話機Bの識別情報が付加された通話信号をIPパケット化し、当該通話信号に付加された電話機Bの識別情報に対応付けられて変換テーブル1051に登録されているIPアドレス(サイトCに設置されたリモート装置5のIPアドレス)を宛先として、サイトAに設置されたHUB2に出力する(S106)。したがって、PBX1から出力されたIPパケットは、サイトAに設置されたHUB2を介してIP網7へ送信され(S107、S108)、サイトCのHUB2を介してリモート装置5に到達する(S109)。
【0029】
次に、リモート装置5において、IP網IF部501は、サイトCに設置されたHUB2を介してIP網7から自装置宛てのIPパケットを受信すると、当該IPパケットから電話機Bの識別情報が付加された通話信号を抽出して、IF制御部505に出力する。IF制御部505は、IP網IF部501から出力された通話信号を当該通話信号に付加された電話機Bの識別情報により特定される内線電話機IF部503へ出力する(S110)。これにより、電話機Aよりの通話信号が電話機Bへ送信される(S111)。
【0030】
なお、図5は通話信号が電話機Aから電話機Bへ伝送する場合を示しているが、電話機Bから電話機Aへ伝送する場合も同様である。
【0031】
次に、サイトCに設置されたリモート装置5とサイトAに設置されたPBX1との間が接続断している場合における動作シーケンスを図6を用いて説明する。
【0032】
先ず、電話機Aが通話信号をリモート装置5に送信すると(S201)、リモート装置5において、電話機Aに対応する内線電話機IF部503は、この通話信号を受信する。次に、IF制御部505は、当該通話信号に出力元である電話機Aの識別情報を付加して、IP網IF部501に出力する。それから、IP網IF部501は、電話機Aの識別情報が付加された通話信号をIPパケット化し(S202)、障害監視部506より指定されたIPアドレスを宛先として、サイトCに設置されたHUB2に出力する(S203)。リモート装置5とPBX1との間が接続断している場合、障害監視部506は、同じサイトCに設置されたIP-PBX6のIPアドレスを宛先に指定する。したがって、リモート装置5から出力されたIPパケットは、サイトCに設置されたHUB2を介して、同じサイトCのIP-PBX6に到達する(S204)。
【0033】
次に、IP-PBX6において、SW部601は、HUB2を介して同じサイトCに設置されたリモート装置5から自装置宛てのIPパケットを受信すると、当該IPパケットに格納されている通話信号に付加されている電話番号Aの識別情報を、当該識別情報に対応付けられて変換テーブル6011に登録されている電話番号B(通話相手)の識別情報に変更する(S205)。そして、このIPパケットの宛先を、同じサイトCに設置されたリモート装置5に変更して、HUB2へ出力する(S206)。したがって、IP-PBX6から出力されたIPパケットは、サイトCに設置されたHUB2を介して、同じサイトCのリモート装置5に到達する(S207)。
【0034】
次に、リモート装置5において、IP網IF部501は、サイトCに設置されたHUB2を介してIP-PBX6から自装置宛てのIPパケットを受信すると、当該IPパケットから電話機Bの識別情報が付加された通話信号を抽出して、IF制御部505に出力する。IF制御部505は、IP網IF部501から出力された通話信号を当該通話信号に付加された電話機Bの識別情報により特定される内線電話機IF部503へ出力する(S208)。これにより、電話機Aよりの通話信号が電話機Bへ送信される(S209)。
【0035】
なお、図6は通話信号が電話機Aから電話機Bへ伝送する場合を示しているが、電話機Bから電話機Aへ伝送する場合も同様である。
【0036】
以上、本発明の第1実施形態を説明した。本実施形態では、電話機(無線電話機を含む)のスイッチングを、リモート装置5を介して当該電話機に接続されたPBX1が行う。したがって、本実施形態によれば、地理的に離れた複数のサイトA〜Cのそれぞれに置かれた電話機を、同じ内線電話システムの内線電話機として扱うことができる。
【0037】
<<第2実施形態>>
図7は本発明の第2実施形態が適用された内線電話システムの概略図である。図示するように、本実施形態の内線電話システムが図1に示す第1実施形態と異なる点は、リモート装置5に代えてリモート装置9を設けた点、および、IP-PBX6に代えてPBX8を設けた点である。
【0038】
図8はPBX8およびリモート装置9の概略図である。図示するように、PBX8は、スイッチングを行うSW部801と、内線電話機を収容する内線電話機IF部802と、無線基地局を収容する無線基地局IF部803と、IF制御部804と、主制御部809と、を有する。
【0039】
IF制御部804は、少なくとも1つの内線電話機IF部802および/または少なくとも1つの無線基地局IF部803と接続すると共に、リモート装置9から引き出された複数の信号線808と接続する。そして、主制御部809よりの指示に従い、内線電話機IF部802、無線基地局803と信号線808との間の信号送受を中継する。具体的には、IF制御部804は、主制御部809よりの指示に従い、自身と接続するいずれかのIF部802、803を、いずれかの信号線808に対応付ける。そして、信号線808から入力した信号を当該信号線808に対応付けられたIF部802、803を出力すると共に、IF部802、803から入力した信号を当該IF部802、803に対応付けられた信号線808に出力する。
【0040】
主制御部809は、PBX8の各部を制御する。具体的には、SW部801を制御して、SW部801と接続する複数の信号線807間の接続を切り換える。また、IF制御部804を制御して、内線電話IF部802、無線基地局IF部803と信号線808との対応関係を変更する。また、後述するリモート装置9のIF制御部902を制御して、信号線907と電話機3あるいは無線基地局4の識別情報との対応関係を変更する。
【0041】
また、リモート装置9は、HUB2を介してIP網7と接続するIP網IF部901と、IF制御部902と、切換部904と、障害監視部906と、を有する。
【0042】
IP網IF部901は、HUB2を介してIP網7から自装置宛てのIPパケットを受信し、当該IPパケットから識別情報が付加された信号を抽出して、IF制御部902に出力する。また、IF制御部902から入力した、識別情報が付加された信号をIPパケット化し、サイトAに設置されたPBX1のIPアドレスを宛先として送信する。
【0043】
IF制御部902は、IP網IF部901と接続すると共に、複数の信号線907と接続する。そして、PBX8の主制御部809よりの指示に従い、IP網IF部901と信号線907との間の信号送受を中継する。具体的には、IF制御部902は、PBX8の主制御部809よりの指示に従い、信号線907を電話機3あるいは無線基地局4の識別情報に対応付ける。そして、信号線907から入力した信号に当該信号線907に対応付けられた識別情報を付加して、IP網IF部901へ出力すると共に、IP網IF部901から入力した信号を、当該信号に付加された識別情報に対応付けられた信号線907に出力する。
【0044】
切換部904は、障害監視部906の指示に従い、IF制御部902に接続された信号線907およびPBX8のSW部801に接続された信号線807のいずれか一方を、PBX8のIF制御部804に接続する。ここで、信号線907、807、808各々の本数は同じである。また、信号線907、807の1番目が信号線808の1番目に接続するといったように、接続する信号線間の対応関係が固定されている。
【0045】
障害監視部906は、定期的に、ライフサイクルチェック用のIPパケットを、IP網IF部901を介してPBX1へ送信し、その応答パケットの有無を確認する。これにより、PBX1との接続断を検出する。そして、PBX1との接続断を検出していない場合は、切換部904を制御し、信号線907および信号線808を接続する。これにより、PBX8のIF制御部804がIF制御部902に接続される。一方、PBX1との接続断を検出した場合は、切換部904を制御し、信号線807および信号線808を接続する。これにより、PBX8のIF制御部804がPBX8のSW部801に接続される。
【0046】
次に、サイトCに設置されたいずれかの電話機3(電話機Aと呼ぶ)と、同じサイトCに設置された他のいずれかの電話機3(電話機Bと呼ぶ)との間で電話をする場合を例にとり、本実施形態の内線電話システムの動作について説明する。
【0047】
先ず、サイトCに設置されたリモート装置9とサイトAに設置されたPBX1との間が接続断していない場合における動作シーケンスを図9を用いて説明する。
【0048】
先ず、電話機Aが通話信号を出力すると(S301)、PBX8において、電話機Aに対応する内線電話機IF部802は、この通話信号を受信する。次に、IF制御部804は、この通話信号を、主制御部809により電話機Aに対応する内線電話機IF部802に対応付けられた信号線808へ出力する(S302)。
【0049】
リモート装置9において、障害監視部906は、リモート装置9とPBX1との間が接続断していない場合、信号線907と信号線808とを接続するように切換部904を制御する。したがって、電話機Aの通話信号は、PBX8の主制御部809により電話機Aに対応付けられた信号線907を介してIF制御部902に送信される。これを受けて、IF制御部902は、当該通話信号に電話機Aの識別情報を付加して、IP網IF部901に出力する。それから、IP網IF部901は、電話機Aの識別情報が付加された通話信号をIPパケット化し(S303)、PBX1のIPアドレスを宛先として、サイトCに設置されたHUB2に出力する(S304)。したがって、リモート装置9から出力されたIPパケットは、サイトCに設置されたHUB2を介してIP網7へ送信され(S305)、サイトAのHUB2を介してPBX1に到達する(S306)。
【0050】
次に、PBX1において、IP網IF部105は、サイトAに設置されたHUB2を介して自装置宛のIPパケットを受信すると、当該IPパケットから電話機Aの識別情報が付加された通話信号を抽出して、IF制御部106に出力する。IF制御部106は、IP網IF部105から入力した通話信号を、当該通話信号に付加された電話機Aの識別情報に対応付けられた信号線108に出力する。ここで、主制御部109は、電話機Aの識別情報に対応付けられた信号線108と、電話機Bの識別情報に対応付けられた信号線108とが接続するようにSW部101を制御している。このため、電話機Aの識別情報に対応付けられた信号線108に入力された通話信号は、電話機Bの識別情報に対応付けられた信号線108から出力される。IF制御部106は、電話機Bの識別情報に対応付けられた信号線108から出力された通話信号に電話機Bの識別情報を付加して、IP網IF部105へ出力する。IP網IF部105は、IF制御部106から出力された、電話機Bの識別情報が付加された通話信号をIPパケット化し、当該通話信号に付加された電話機Bの識別情報に対応付けられて変換テーブル1051に登録されているIPアドレス(サイトCに設置されたリモート装置9のIPアドレス)を宛先として、サイトAに設置されたHUB2に出力する(S307)。したがって、PBX1から出力されたIPパケットは、サイトAに設置されたHUB2を介してIP網7へ送信され(S308、S309)、サイトCのHUB2を介してリモート装置9に到達する(S310)。
【0051】
次に、リモート装置9において、IP網IF部901は、サイトCに設置されたHUB2を介してIP網7から自装置宛てのIPパケットを受信すると、当該IPパケットから電話機Bの識別情報が付加された通話信号を抽出して、IF制御部902に出力する。IF制御部902は、この通話信号を、PBX8の主制御部809により電話機Bの識別情報に対応付けられた信号線907へ出力する(S311)。さて、障害監視部906は、リモート装置9とPBX1との間が接続断していない場合、信号線907と信号線808とを接続するように切換部904を制御する。したがって、この通話信号は、電話機Bの識別情報に対応付けられた信号線808を介して、PBX8のIF制御部804に送信される(S312)。これを受けて、IF制御部804は、通話信号を電話機Bに対応する内線電話機IF部802へ出力する。これにより、電話機Aよりの通話信号が電話機Bへ送信される(S313)。
【0052】
なお、図9は通話信号が電話機Aから電話機Bへ伝送する場合を示しているが、電話機Bから電話機Aへ伝送する場合も同様である。
【0053】
次に、サイトCに設置されたリモート装置9とサイトAに設置されたPBX1との間が接続断している場合における動作シーケンスを図10を用いて説明する。
【0054】
先ず、電話機Aが通話信号を出力すると(S401)、PBX8において、電話機Aに対応する内線電話機IF部802は、この通話信号を受信する。次に、IF制御部804は、この通話信号を、主制御部809により電話機Aに対応する内線電話機IF部802に対応付けられた信号線808へ出力する(S402)。
【0055】
リモート装置9において、障害監視部906は、リモート装置9とPBX1との間が接続断している場合、信号線807と信号線808とを接続するように切換部904を制御する。したがって、電話機Aに対応する内線電話機IF部802に対応付けられた信号線808上を伝送する電話機Aの通話信号は、PBX8の主制御部809により電話機Aに対応する内線電話機IF部802に対応付けられた信号線807を介して、PBX8のSW部801に送信される(S403)。PBX8の主制御部809は、電話機Aに対応する内線電話機IF部802に対応付けられた信号線807と、電話機Bに対応する内線電話機IF部802に対応付けられた信号線807とが接続するようにSW部801を制御している。このため、電話機Aに対応する内線電話機IF部802に対応付けられた信号線807に入力された通話信号は、電話機Bに対応する内線電話機IF部802に対応付けられた信号線807から出力され(S404)、リモート装置9へ送信される(S405)。
【0056】
上述したように、リモート装置9の切換部904は、信号線807と信号線808とを接続する。このため、電話機Bに対応する内線電話機IF部802に対応付けられた信号線807上を伝送する電話機Aよりの通話信号は、PBX8の主制御部809により電話機Bに対応する内線電話機IF部802に対応付けられた信号線808を介して、電話機Bに対応する内線電話機IF部802に送信される(S406)。電話機Bに対応する内線電話機IF部802は、この電話機Aよりの通話信号を電話機Bへ送信する(S407)。
【0057】
なお、図10は通話信号が電話機Aから電話機Bへ伝送する場合を示しているが、電話機Bから電話機Aへ伝送する場合も同様である。
【0058】
以上、本発明の第2実施形態を説明した。本実施形態では、リモート装置9の切換部904により、PBX8のIF制御部804の接続相手を、リモート装置9のIF制御部902およびPBX8のSW部801のいずれかに切り換える。このようにすることにより、PBX8が備えるIF制御部804を、リモート装置9およびPBX1間が接続断していない通常動作(図9参照)、および、リモート装置9およびPBX1間が接続断しているバックアップ動作(図10参照)の両方で共用できる。本実施形態では、既存のPBXをPBX8に利用することができる。
【0059】
なお、本発明は上記の各実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。例えば、上記の各実施形態において、リモート装置の電源を同じサイトに設置されたバックアップ用のPBXから給電するようにしてもよい。また、上記の各実施形態では呼制御手順を別段説明していないが、呼制御手順にはSIP(Session Initiation Protocol)やTTC(The Telecommunication Technology Committee)標準のH.323等の既存のものを用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】図1は本発明の第1実施形態が適用された内線電話システムの概略図である。
【図2】図2はPBX1の概略構成図である。
【図3】図3はリモート装置5の概略構成図である。
【図4】図4はIP-PBX6の概略構成図である。
【図5】図5はサイトCに設置されたリモート装置5とサイトAに設置されたPBX1との間が接続断していない場合における第1実施形態の動作シーケンスを示す図である。
【図6】図6はサイトCに設置されたリモート装置5とサイトAに設置されたPBX1との間が接続断している場合における第1実施形態の動作シーケンスを示す図である。
【図7】図7は本発明の第2実施形態が適用された内線電話システムの概略図である。
【図8】図8はPBX8およびリモート装置9の概略図である。
【図9】図9はサイトCに設置されたリモート装置9とサイトAに設置されたPBX1との間が接続断していない場合における第2実施形態の動作シーケンスを示す図である。
【図10】図10はサイトCに設置されたリモート装置9とサイトAに設置されたPBX1との間が接続断している場合における第1実施形態の動作シーケンスを示す図である。
【符号の説明】
【0061】
1…PBX、2…HUB、3…電話機、4…無線基地局、5…リモート装置、6…IP-PBX、7…IP網、8…PBX、9…リモート装置、101…SW部、102…内線電話機IF部、103…無線基地局IF部、104…IF制御部、105…IP網IF部、106…IF制御部、107…信号線、108…信号線、109…主制御部、501…IP網IF部、503…内線電話機IF部、504…無線基地局IF部、505…IF制御部、506…障害監視部、601…SW部、609…主制御部、801…SW部、802…内線電話機IF部、803…無線基地局IF部、804…IF制御部、807…信号線、808…信号線、809…主制御部、901…IP網IF部、902…IF制御部、904…切換部、906…障害監視部、907…信号線
【出願人】 【識別番号】000153465
【氏名又は名称】株式会社日立コミュニケーションテクノロジー
【住所又は居所】東京都品川区南大井六丁目26番3号
【出願日】 平成16年8月27日(2004.8.27)
【代理人】 【識別番号】110000198
【氏名又は名称】特許業務法人湘洋内外特許事務所

【公開番号】 特開2006−67372(P2006−67372A)
【公開日】 平成18年3月9日(2006.3.9)
【出願番号】 特願2004−249048(P2004−249048)