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【発明の名称】 電子機器
【発明者】 【氏名】日高 八郎
【住所又は居所】大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内

【要約】 【課題】本発明は、複数個の受光部によって広い範囲から赤外光を受光できるようにした場合にも、外乱光による誤動作を防止することができる電子機器を提供することを課題とする。

【解決手段】リモート信号受信部19は、正面受光部41、上面受光部42および下面受光部43の内の動作状態の受光部への外乱光の入射を監視し、動作状態の受光部に外乱光が入射されたと判断した場合には、外乱光が入射された受光部を所定時間非動作状態とすると共に、外乱光が入射されたと判断された受光部から直前に有効なリモート信号が入力されたか否かを判断し、直前に有効なリモート信号が入力されていた場合には、直前の有効なリモート信号に基づく操作の取り消しを中央制御部11に指示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リモートコントロール装置からの赤外光によって遠隔操作される電子機器であって、
前記リモートコントロール装置からの赤外光を受光する複数個の受光手段と、
該受光手段のいずれかに外乱光が入射された場合には、外乱光が入射された前記受光手段を非動作状態にするリモート信号受信手段とを具備することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
どのような姿勢で設置されているかを検出し、検出結果を姿勢情報として出力する傾斜センサを具備し、
前記リモート信号受信手段は、前記傾斜センサからの姿勢情報に基づいて、前記受光手段のそれぞれの動作もしくは非動作を制御することを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
前記リモート信号受信手段は、前記受光手段に外乱光が入射された場合には、外乱光が入射された前記受光手段から直前に有効なリモート信号が入力されたか否かを判断し、直前に有効なリモート信号が入力されていた場合には、直前の有効なリモート信号に基づく操作の取り消しを行わせることを特徴とする請求項1又は2記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、リモートコントロール装置(以下、リモコンと称す)からの赤外光によって遠隔操作される電子機器に関し、特にリモコンからの赤外光を受光する受光部を複数個有する電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、リモコンからの赤外光によって遠隔操作される電子機器において、ユーザによるリモコン操作の使用範囲を広げるために、複数個の受光部を筐体の異なる面に配置し、複数個の受光部によって広い範囲から赤外光を受光できるようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、受光部が受光の対象とする赤外光は、太陽光やインバータ回路が内蔵された電灯等の機器から発せられるノイズ(以下、外乱光と称す)にも含まれており、従来技術のように、複数個の受光部によって広い範囲から赤外光を受光できるようにした場合には、複数個の受光部のいずれかに外乱光が入射される確率が高まってしまい、複数個の受光部のいずれかに入射された外乱光によって誤動作してしまうという問題点があった。
【特許文献1】特開平11−55768号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は斯かる問題点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数個の受光部によって広い範囲から赤外光を受光できるようにした場合にも、外乱光による誤動作を防止することができる電子機器を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
本発明の電子機器は、リモートコントロール装置からの赤外光によって遠隔操作される電子機器であって、前記リモートコントロール装置からの赤外光を受光する複数個の受光手段と、該受光手段のいずれかに外乱光が入射された場合には、外乱光が入射された前記受光手段を所定時間、非動作状態にするリモート信号受信手段とを具備することを特徴とする。
【0006】
さらに、本発明の電子機器は、どのような姿勢で設置されているかを検出し、検出結果を姿勢情報として出力する傾斜センサを具備し、前記リモート信号受信手段は、前記傾斜センサからの姿勢情報に基づいて、前記受光手段のそれぞれの動作もしくは非動作を制御することを特徴とする。
【0007】
さらに、本発明の電子機器は、前記リモート信号受信手段は、前記受光手段に外乱光が入射された場合には、外乱光が入射された前記受光手段から直前に有効なリモート信号が入力されたか否かを判断し、直前に有効なリモート信号が入力されていた場合には、直前の有効なリモート信号に基づく操作の取り消しを行わせることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の電子機器は、受光手段のいずれかに外乱光が入射された場合には、外乱光が入射された受光手段を所定時間、非動作状態にするように構成することにより、複数個の受光手段によって広い範囲から赤外光を受光できるようにした場合にも、外乱光が入射される受光手段からのリモート信号によって操作が行われることがないため、外乱光による誤動作を防止することができという効果を奏する。
【0009】
さらに、本発明の電子機器は、受光手段に外乱光が入射された場合には、外乱光が入射された受光手段から直前に有効なリモート信号が入力されたか否かを判断し、直前に有効なリモート信号が入力されていた場合には、直前の有効なリモート信号に基づく操作の取り消すように構成することにより、外乱光による誤動作をキャンセルすることができ、ユーザが不在時に外乱光によって電源がONされた場合にも、自動的に電源をOFFすることが可能になるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明に係る電子機器の実施の形態の構成を示す外観斜視図であり、図2は、本発明に係る電子機器の実施の形態の構成を示すブロック図であり、図3は、図1に示す電子機器の他の設置例を示す説明図であり、図4は、図2に示す動作情報記憶部に記憶されている動作情報例を示す図である。
【0012】
本実施の形態の電子機器1は、ハードディスク、DVD等の記録媒体に記憶されている映像情報および音響情報を再生する情報再生装置であり、液晶テレビ等の表示および音声出力手段であるディスプレイ装置に接続されて用いられ、ディスプレイ装置にビデオ信号とオーディオ信号とを供給する。
【0013】
電子機器1の前面部には、図1を参照すると、ハードディスク、DVD等の記録媒体であるディスク状記録媒体5を装置内に挿入するための挿入口3と、リモコン6からの赤外光(リモート信号)が入射される正面受光部41とが設けられている。また、電子機器1の上面部には、上面受光部42が、下面部には、下面受光部43がそれぞれ設けられており、リモコン6から正面受光部41、上面受光部42もしくは下面受光部43に入射された赤外光は、リモート信号としてリモート信号受信部19に入力され、リモコン6によって無線で電子機器1の動作を制御できるように構成されている。
【0014】
電子機器1は、図2を参照すると、装置全体を制御する中央制御部11と、信号処理部12と、サーボ制御部13と、ビデオデコーダ14と、オーディオデコーダ15と、OSD制御部16と、OSD画面記憶部17と、電子機器1の姿勢を検出するための傾斜センサ18と、リモート信号受信部19と、動作情報記憶部20とからなり、傾斜センサ2と、正面受光部41、上面受光部42および下面受光部43とが中央制御部11に接続されている。
【0015】
信号処理部12は、中央制御部11の制御下にあり、ディスク状記録媒体5に記録された映像情報および音響情報を読み出して、復調処理、符号誤り訂正処理およびD/A変換処理を行ってビデオ信号成分とオーディオ信号成分とからなる再生信号を生成し、生成した再生信号をビデオデコーダ14およびオーディオデコーダ15に出力する。
【0016】
サーボ制御部13は、中央制御部11の制御下にあり、ディスク状記録媒体5に記録された映像情報および音響情報を読み出すために必要なディスク回転制御と光ピックアップのトラッキングおよびフォーカシング制御を行う。
【0017】
ビデオデコーダ14は、信号処理部12から出力される再生信号の中から画像となるビデオ信号を分離して生成し、ビデオデコーダ14によって生成されたビデオ信号は、ディスプレイ装置に出力される。
【0018】
オーディオデコーダ15は、信号処理部12から出力される再生信号の中からオーディオ信号を分離して生成し、オーディオデコーダ15によって生成されたオーディオ信号は、ディスプレイ装置に出力される。
【0019】
OSD制御部16は、中央制御部11からの指示に基づいて、直前に行われた操作を取り消すことを通知する操作取り消しメッセージ画面および各種設定値を設定するためのOSD画面を生成し、OSD制御部16によって生成された案内画面およびOSD画面は、ビデオデコーダ14から出力されるビデオ信号に重畳されてディスプレイ装置に出力される。
【0020】
OSD画面記憶部17は、操作取り消しメッセージ画面およびOSD画面を生成するためのデータが記憶されているデータ記憶手段である。
【0021】
傾斜センサ18は、例えば、封入された液体の傾斜に伴う静電容量の変化としてとらえる液封入容量式の傾斜センサであり、図1に示す(以下、横置きと称す)と、図3(a)に示す(以下、縦置きと称す)と、図3(b)に示す(以下、平置きと称す)とのいずれの姿勢で電子機器1が設置されているのかを検出し、検出結果を姿勢情報としてリモート信号受信部19に出力する。
【0022】
リモート信号受信部19は、傾斜センサ18からの姿勢情報に基づいて動作情報記憶部20に記憶されている動作情報を参照することによって、正面受光部41、上面受光部42および下面受光部43の内の動作情報が「ON」である受光部を動作状態とする共に、動作情報が「OFF」である受光部を非動作状態とする。なお、非動作状態としては、受光部自体の受光動作を停止するようにしても良く、リモート信号受信部19が受光部からのリモート信号を受け付けないようにしても良い。
【0023】
また、リモート信号受信部19は、動作状態の受光部に外乱光が入射されたと判断した場合には、外乱光が入射された受光部を所定時間非動作状態とすると共に、外乱光が入射されたと判断された受光部から直前に有効なリモート信号が入力されたか否かを判断し、直前に有効なリモート信号が入力されていた場合には、当該リモート信号に基づく操作の取り消しを中央制御部11に指示する。なお、受光部への外乱光の入射は、信号レベルが所定時間以上Hi状態となった場合や、リモート信号として無効な赤外光が継続して入射された場合に、外乱光の入射として判断される。
【0024】
動作情報記憶部20は、予め定められている動作情報を記憶する記憶手段である。動作情報は、図4に示すように、傾斜センサ18によって検出される姿勢(横置き、縦置き、平置き)毎に正面受光部41、上面受光部42および下面受光部43のそれぞれの「ON」、「OFF」が定められている。
【0025】
次に、本実施の形態の動作について図5を参照して詳細に説明する。
図5は、図1に示す電子機器の動作を説明するためのフローチャートである。
【0026】
電子機器1に電源が供給されると、傾斜センサ18は、電子機器1の姿勢を検出し(ステップA1)、検出結果を姿勢情報としてリモート信号受信部19に出力する。リモート信号受信部19は、傾斜センサ18から姿勢情報が入力されると、入力された姿勢情報に基づいて動作情報記憶部20に記憶されている動作情報を参照することによって(ステップA2)、正面受光部41、上面受光部42および下面受光部43の内の動作情報が「ON」である受光部を動作状態にする共に、動作情報が「OFF」である受光部を非動作状態にする(ステップA3)。
【0027】
次に、リモート信号受信部19は、動作状態の受光部への外乱光の入射を監視し(ステップA4)、動作状態の受光部に外乱光が入射されたと判断した場合には、外乱光が入射された受光部を所定時間非動作状態とすると共に(ステップA5)、外乱光が入射されたと判断された受光部から直前に有効なリモート信号が入力されたか否かを判断し(ステップA6)、直前に有効なリモート信号が入力されていない場合には、ステップA4に戻る。なお、外乱光が入射された受光部を非動作状態にする時間は、予め定めておいても良く、また、ユーザが設定できるようにしても良い。さらに、外乱光が入射された受光部を非動作状態した後、ユーザによって解除されるまで非動作状態を維持するようにしても良い。
【0028】
ステップA6で、直前に有効なリモート信号が入力されていた場合には、リモート信号受信部19は、中央制御部11に操作取り消しメッセージ画面の出力を指示し、中央制御部11の制御によってOSD制御部16が直前に行われた操作を取り消すことを通知する操作取り消しメッセージ画面を生成し、OSD制御部16によって生成された操作取り消しメッセージ画面は、ビデオデコーダ14から出力されるビデオ信号に重畳されてディスプレイ装置に出力される(ステップA7)。
【0029】
次に、リモート信号受信部19は、操作取り消しメッセージ画面の出力を中央制御部11に指示した後、所定時間の間に動作状態の受光部からリモート信号の入力が行われたか否かを判断し(ステップA8)、リモート信号の入力が行われた場合には、ユーザが外乱光による誤動作を修正したものとしてステップA4に戻る。
【0030】
ステップA8でリモート信号の入力が行われなかった場合には、直前の有効なリモート信号に基づく操作の取り消しを中央制御部11に指示し(ステップA9)、ステップA4に戻る。これにより、例えば、ユーザが不在時に外乱光によって電源がONされた場合にも、自動的に電源をOFFすることが可能になる。
【0031】
以上説明したように、本実施の形態によれば、正面受光部41、上面受光部42もしくは下面受光部43のいずれかに外乱光が入射された場合には、外乱光が入射された受光部を所定時間、非動作状態にするように構成することにより、複数個の受光部によって広い範囲から赤外光を受光できるようにした場合にも、外乱光が入射される受光部からのリモート信号によって操作が行われることがないため、外乱光による誤動作を防止することができという効果を奏する。
【0032】
さらに、本実施の形態によれば、正面受光部41、上面受光部42もしくは下面受光部43のいずれかに外乱光が入射された場合には、外乱光が入射された受光部から直前に有効なリモート信号が入力されたか否かを判断し、直前に有効なリモート信号が入力されていた場合には、直前の有効なリモート信号に基づく操作の取り消すように構成することにより、外乱光による誤動作をキャンセルすることができ、ユーザが不在時に外乱光によって電源がONされた場合にも、自動的に電源をOFFすることが可能になるという効果を奏する。
【0033】
なお、リモート信号受信部19は、動作状態にある複数の受光部にリモート信号としてそれぞれ有効かつ異なる赤外光が、ほとんど同時に継続して入射された場合には、図4に示す動作情報例に従いつつ、予めリモート信号受信部19に設定された、最も優先する受光部からの信号を受け付けるか、ユーザによって設定された最も優先する受光部からの有効なリモート信号を受け付けて中央制御部11に指示することによって、動作状態にある複数の受光部に、それぞれ異なった有効な信号が入力されても、ユーザの意図しない動作を防止することも可能となる。
【0034】
なお、本実施の形態では、正面受光部41、上面受光部42および下面受光部43を異なる面である正面、上面および下面にそれぞれ1個ずつ配置するように構成したが、同一の面、例えば正面に複数個の受光部を配置するようにしても良い。
【0035】
なお、本発明が上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。なお、各図において、同一構成要素には同一符号を付している。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明に係る電子機器の実施の形態の構成を示す外観斜視図である。
【図2】本発明に係る電子機器の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示す電子機器の他の設置例を示す説明図である。
【図4】図2に示す動作情報記憶部に記憶されている動作情報例を示す図である。
【図5】図1に示す電子機器の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0037】
1 電子機器
2 傾斜センサ
3 挿入口
5 ディスク状記録媒体
6 リモコン
11 中央制御部
12 信号処理部
13 サーボ制御部
14 ビデオデコーダ
15 オーディオデコーダ
16 OSD制御部
17 OSD画面記憶部
18 傾斜センサ
19 リモート信号受信部(リモート信号受信手段)
20 動作情報記憶部
41 正面受光部(受光手段)
42 上面受光部(受光手段)
43 下面受光部(受光手段)
【出願人】 【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号
【出願日】 平成16年6月25日(2004.6.25)
【代理人】 【識別番号】100097113
【弁理士】
【氏名又は名称】堀 城之

【公開番号】 特開2006−13975(P2006−13975A)
【公開日】 平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願番号】 特願2004−189023(P2004−189023)