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【発明の名称】 カメラモジュール
【発明者】 【氏名】六反田 悦子
【住所又は居所】東京都八王子市石川町2970番地 コニカミノルタオプト株式会社内

【氏名】木林 宏至
【住所又は居所】東京都八王子市石川町2970番地 コニカミノルタオプト株式会社内

【要約】 【課題】消費電力やノイズの発生を抑止し、より安価に光学系の制御が可能なカメラモジュールを提供する。

【解決手段】カメラモジュール1は、センサ部11で撮像されA/D変換部12で変換されてパラレル通信で出力部14に出力されるデジタル画像出力信号S1をそのまま本体ユニット2に出力するとともに、アクチュエータ15を制御してセンサ部11を調整するCPU13に所定の下位ビットデータを間引いたデジタル画像出力信号S3を出力する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学系から撮像面に入力される被写体像をデジタル画像データとして外部機器へ出力するカメラモジュールにおいて、
前記被写体像の撮像に係る調整を行なう調整手段と、
前記デジタル画像データの所定の下位ビットデータを間引いた制御用デジタル画像データを出力する出力手段と、
前記出力される制御用デジタル画像データに基づいて前記調整手段を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とするカメラモジュール。
【請求項2】
前記出力手段は、パラレル通信で出力することを特徴とする請求項1に記載のカメラモジュール。
【請求項3】
前記出力手段は、シリアル通信で出力することを特徴とする請求項1に記載のカメラモジュール。
【請求項4】
前記調整手段は、前記被写体像の焦点調整であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のカメラモジュール。
【請求項5】
前記調整手段は、前記被写体像の露光調整であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のカメラモジュール。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、光学系から撮像面に入力される被写体像をデジタル画像データとして外部機器へ出力するカメラモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)、及び携帯電話などのデータ処理装置では、デジタルカメラの機能が付加されたものがある。このデータ処理装置におけるデジタルカメラ機能は、多種のデータ処理装置に汎用可能に開発されたカメラモジュールにより実現される。
【0003】
このカメラモジュールは、本体側からの制御で動作するアクチュエータにより位置調整が可能な光学系と、その光学系が撮像素子上に結像する画像をアナログの画像データとして出力する撮像部と、そのアナログの画像データをデジタル画像データに変換する変換部と、変換されたデジタル画像データを本体側へ出力する出力部とを実装する。
【0004】
また、本体側であるデータ処理装置の制御部は、カメラモジュールから送られるデジタル画像データを元にした色変換、輝度調整、符号化などの画像処理を行なうと同時に、そのデジタル画像データに基づいてカメラモジュールのアクチュエータを制御して撮像素子上に結像する画像を調整する。
例えば、特許文献1には、上記構成と同様のカメラモジュール及び情報処理システムが開示されている。
【特許文献1】特開2003−69871号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記構成では、本体側でカメラモジュールの光学系制御を行なう必要があり、カメラモジュールと本体側とを分離して設計する場合などに多くの手間がかかる。
アクチュエータの制御をカメラモジュール内に設けた制御部で行なう構成にすることにより、本体側は、本体側の処理を変更することなく、様々なカメラモジュールを容易に交換して使用できることとなる。
ところが、上述した構成に示したような本体側へ出力するデジタル画像データと同等のデータをカメラモジュール内に設けた制御部に送る構成では、カメラモジュール内に設ける制御部も本体側の制御部と同等の処理能力を有する必要があり、不経済であった。
また、カメラモジュール内における制御は、当該モジュールの消費電力の増大や処理に伴う電磁波(ノイズ)の発生を招くため、極力抑える構成が不可欠であった。
【0006】
そこで、本発明の課題は、より安価に光学系の制御が可能なカメラモジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、光学系から撮像面に入力される被写体像をデジタル画像データとして外部機器へ出力するカメラモジュールにおいて、前記被写体像の撮像に係る調整を行なう調整手段と、前記デジタル画像データの所定の下位ビットデータを間引いた制御用デジタル画像データを出力する出力手段と、前記出力される制御用デジタル画像データに基づいて前記調整手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記出力手段は、パラレル通信であることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記出力手段は、シリアル通信であることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明において、前記調整手段は、前記被写体像の焦点調整であることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の発明において、前記調整手段は、前記被写体像の露光調整であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、撮像されたデジタル画像データの下位ビットを間引いた制御用のデジタル画像データに基づいて制御手段が撮像に係る被写体像の調整を行なう構成である。このため、制御手段としてのCPUを低ビット、低クロックで動作する安価なもので実施できる。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、デジタル画像データをパラレル通信で外部機器へ出力するバスの上位ビットを分配する構成で良いため、より容易な構成で実施することができる。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、シリアル通信で出力する構成であるため、I2C(登録商標)方式などのより汎用性の高い構成で実施することができる。また、シリアル通信においては、制御用のデジタル画像データのデータ量がより少なくなるため、制御手段のクロックスピードを低く設定することが可能となるとともに、消費電力やノイズの発生を抑止することができる。
【0015】
請求項4、5に記載の発明によれば、より安価な構成で焦点調整/露光調整を行なうカメラモジュールを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
[第1の実施の形態]
以下、この発明の実施の形態について説明するが、この発明は、この実施の形態に限定されない。また、この発明の実施の形態は発明の最も好ましい形態を示すものであり、発明の用語はこれに限定されない。
【0017】
図1に、本発明であるカメラモジュール1と外部装置である本体ユニット2とで構成された情報処理装置100の内部構成を示す。図1に示すように、情報処理装置100は、本体側の各種動作を制御する本体ユニット2と、その本体ユニット2に制御可能に接続されるとともに、撮像したデジタル画像データをバスm1〜m10にパラレル通信で出力するカメラモジュール1とを備える構成である。情報処理装置100は、具体的には、カメラモジュール1により撮像機能を備えるデジタルカメラ、携帯電話、PDA又はPCなどである。
【0018】
本体ユニット2は、いずれも図示しないが、CPU(Central Processing Unit)などにより情報処理装置100の動作を統括制御する制御部と、各種データや当該制御部が実行するプログラムを格納する記憶部と、バスm1〜m10から入力される画像データに対して各種画像処理を行なう画像処理部と、携帯電話、PDA又はPCなどの各種機能を実現する機能部とを備える。
【0019】
カメラモジュール1は、図1に示すように、レンズ部10、センサ部11、A/D変換部12、CPU13、出力部14、及びアクチュエータ15を備える。
【0020】
レンズ部10は、センサ部11の撮像面に外界からの画像を結像するガラス又はプラスチック製の特に図示しない光学レンズで構成される。レンズ部10は、上述した光学レンズのレンズ位置がアクチュエータ15により可動調整されることでセンサ部11の撮像面に結像する画像の焦点位置を調節する。なお、レンズ部10は、レンズ位置の可動調整によりズーム機構を実現する構成であってもよい。また、レンズ部10とセンサ部11との間には、アクチュエータ15により可動するシャッター羽根である絞り機構10aを備える。
【0021】
センサ部11は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Charge Semiconductor)などの撮像素子であり、撮像面に結像された光画像を各画素ごとのアナログ電気信号(光量に応じた電荷量)であるアナログ画像信号としてA/D変換部12へ出力する。なお、センサ部11は、各画素においてRGB(Red、Green、Blue)のフィルターを備え、色情報を検出する構成であってよい。
【0022】
A/D変換部12は、入力するアナログ画像信号をデジタル画像出力信号S1に変換するA/D変換回路であり、当該デジタル画像出力信号S1をバスn1〜n10によりパラレル通信で出力する。なお、デジタル画像出力信号S1の出力は、デジタル画像出力信号S1に関するビット情報のうちより上位がバスn1から順にバスn10まで割り当てられて行なわれる。
【0023】
なお、A/D変換部12は、ノイズを軽減させるCDS(Correlated Double Sampling:相関二重サンプリング)回路、信号の増幅を行なうAGC(Automatic Gain Control:自動利得制御)回路などを含む構成であってよい。
【0024】
制御手段としてのCPU13は、特に図示しない内部RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)を備え、当該ROMに格納された制御プログラムや本体ユニット2からの制御指示に基づいてカメラモジュール1の各部を統括制御する。また、CPU13は、デジタル画像データをパラレル通信により受信するバスo1〜o8を備える。
【0025】
CPU13は、入力されるデジタル画像データから高域周波数成分を抽出し、その高域周波数成分から画像の鮮鋭度を示す焦点評価値を求めて、その焦点評価値の最大(極大)点を検出する公知の焦点評価方法に基づいた処理を行なうことで、アクチュエータ15の制御による自動合焦(オートフォーカス)を行なう。 また、CPU13は、同様に公知の露出評価方法により、アクチュエータ15の絞り機構の制御やセンサ部11の積算時間の調整を行なうなどの自動露出制御処理を行なう構成であっても良い。
【0026】
出力手段としての出力部14は、A/D変換部12のバスn1〜n10からパラレル通信で出力されるデジタル画像出力信号S1をそのままデジタル画像出力信号S2として本体ユニット2のバスm1〜m10に出力するとともに、バスn1〜n8に接続された接続部P1〜P8により、CPU13のバスo1〜o8にデジタル画像出力信号S1の下位2ビット分を間引いた上位8ビット分の情報であるデジタル画像出力信号S3を出力する構成である。
【0027】
なお、出力部14におけるデジタル画像出力信号S2とデジタル画像出力信号S3の出力は、CPU13からの制御により接続部P1〜P8を切り替えることで、いずれか一方に対して行なう構成であっても良いが、並列に行なう構成であっても良い。また、同様にCPU13からの制御により接続部P1〜P8の全てを切り替える構成だけでなく、接続部P1〜P4を切り替えて上位4ビット分の情報を出力するなど、出力するバス幅を変更する構成であっても良く、特に限定しない。
【0028】
調整手段としてのアクチュエータ15は、ステッピングモーター、電圧を印加すると変形するピエゾ素子を利用し、駆動電流によりピエゾ素子の伸びと縮みの速度を異なるように振動させて行なうピエゾアクチュエータ、又は静電アクチュエータなどであり、CPU13の制御により駆動することで、レンズ部10における光学レンズの調整や絞り機構10aにおけるシャッター羽根の開閉動作を行なう。
【0029】
以上のように、カメラモジュール1は、センサ部11で撮像されA/D変換部12で変換されてパラレル通信で出力されるデジタル画像出力信号S1を出力部14によりそのままのバス幅で本体ユニット2に出力するとともに、アクチュエータ15を制御するCPU13に下位2ビット分の情報を間引いたデジタル画像出力信号S3を出力する。
【0030】
このため、カメラモジュール1は、撮像により出力されるデジタル画像データがビット数の高い高精細な情報である場合においても、撮像により出力されるデジタル画像データを参照して光学調整を行なうCPUを低ビットで処理する安価な構成とすることができる。
【0031】
また、カメラモジュール1は、デジタル画像データをパラレル通信出力する構成であるため、より安価な構成とすることができるとともに、本体ユニット2に対してより高速な画像転送を行なうことができる。
【0032】
[第2の実施の形態]
次に、図2を参照して、第2の実施の形態に係る情報処理装置100aについて説明する。簡略化のため、情報処理装置100と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。以下、第2の実施の形態に特徴的なデジタル画像データをシリアル通信で出力する構成について説明する。
【0033】
図2に示すように、A/D変換部12とP/S変換部14aとは、バスn1〜n10とバスq1〜q10とにより同一のバス幅でパラレル通信が可能に接続される。
【0034】
P/S変換部14aは、CPU13からの制御指示により、パラレル通信で入力されるデータ信号をシリアル通信のデータ信号に変換する(Parallel/Serial)回路であり、シリアル通信が可能に接続された本体ユニット2とCPU13に対して、I2C、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)、USB(Universal Serial Bus)、SCL(Serial CLock)、SDA(Serial DAta)などの所定の伝送方式によるシリアル通信でデジタル画像信号を出力する。
【0035】
P/S変換部14aは、バスq1〜q10から入力されるデジタル画像出力信号S1をそのままシリアル通信のデータ信号に変換したデジタル画像出力信号S2を本体ユニット2に出力する。また、P/S変換部14aは、上位8ビット分の情報を伝送する(下位2ビット分の情報を間引いた)バスq1〜q8からの信号に基づいてシリアル通信のデータ信号に変換したデジタル画像出力信号S3をCPU13に出力する。
【0036】
なお、P/S変換部14aから本体ユニット2又はCPU13へのシリアル通信による出力は、同時に(並列に)行なう構成であっても良いが、CPU13の制御指示により切り替える構成であっても良い。
また、CPU13へ出力するデジタル画像出力信号S3への変換は、下位2ビット分の情報を間引いた信号を元にする構成以外に、下位4ビット分の情報を間引いた信号を元にする構成や、CPU13からの指示により、参照するバスq1以下のバス幅を変更する構成であって良い。
【0037】
以上のように、シリアル通信によりデジタル画像データを出力するカメラモジュール1aであっても良い。この場合は、例えばI2Cなどの所定の伝送方式を採用することができ、より汎用性の高いカメラモジュール1を提供することができる。また、シリアル通信による構成の場合は、光学調整を行なうCPUに出力する情報量が少なくなるため、当該CPUのクロックスピードを低速にすることが可能となるとともに、消費電力やノイズの発生を抑止することができる。
【0038】
なお、本実施の形態における記述は、本発明の一例を示すものであり、これに限定しない。本実施の形態におけるカメラモジュール1の細部構成及び細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
【0039】
例えば、A/D変換部12から出力するバス幅は、10ビットであり、下位2ビット分を間引いてCPU13に出力する構成としたが、特にこのバス幅に限定するものではない。要するに、CPU13に対しては、間引いた情報が出力される構成であればよく、例えば、A/D変換部12からの出力はバス幅12ビットであり、下位4ビット分を間引いて出力部14に出力する構成などであって良い。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】第1の実施の形態における本発明であるカメラモジュール1を適用した情報処理装置100の機能的構成を模式的に示した図である。
【図2】第2の実施の形態におけるカメラモジュール1aを適用した情報処理装置100aの機能的構成を模式的に示した図である。
【符号の説明】
【0041】
100、100a 情報処理装置
1、1a カメラモジュール
2 本体ユニット
10 レンズ部
10a 絞り機構
11 センサ部
12 A/D変換部
13 CPU(制御手段)
14 出力部(出力手段)
14a P/S変換部
15 アクチュエータ(調整手段)
S1〜S3 デジタル画像出力信号
n1〜n10、m1〜m10、o1〜o8、q1〜q10 バス
P1〜P8 接続部
【出願人】 【識別番号】303000408
【氏名又は名称】コニカミノルタオプト株式会社
【住所又は居所】東京都八王子市石川町2970番地
【出願日】 平成17年3月29日(2005.3.29)
【代理人】 【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司

【公開番号】 特開2006−279432(P2006−279432A)
【公開日】 平成18年10月12日(2006.10.12)
【出願番号】 特願2005−94510(P2005−94510)