| 【発明の名称】 |
色変換方法および色変換装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】大野田 仁 【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤノン株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】少ないデータサイズでも変換の精度が高い色変換方法を実現することが目的である。
【解決手段】色変換を行うLUTを、基本色変換情報と、付加的色変換情報の2種類から構成するようにしており、基本色変換情報は、所定の色空間に定義した格子の全ての格子点に関する色変換情報を定義するようにして、付加的色変換情報は基本色変換情報によって定義される格子以外の点に関する色変換情報を定義するようにしていることを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ルックアップテーブルを参照して色変換を行う色変換方法であって、 前記ルックアップテーブルは所定の色空間に定義された格子の全ての格子点に関して、それぞれ色変換情報を定義した基本色変換情報と、 前記基本色変換情報によって色変換情報が定義される格子点以外の点に関する色変換情報を定義した付加的色変換情報を有しており、 色変換を行う際、色変換対象点の近傍に前記付加的色変換情報を定義した点が存在した場合には、前記基本色変換情報に加えて前記付加的色変換情報も色変換の演算データとして利用することを特徴とする色変換方法。 【請求項2】 前記付加的色変換情報は、前記基本色変換情報によって定義される格子とは異なる格子中の任意の格子点に関する色変換情報を有していることを特徴とする請求項1記載の色変換方法。 【請求項3】 前記付加的色変換情報は、所定の色空間で定義可能な所定の直線の近傍に分布する複数の点に関する色変換情報を有していることを特徴とする請求項1記載の色変換方法。 【請求項4】 前記付加的色変換情報は、基本色変換情報によって定義される格子の内部に存在する一部の領域のみに分布する複数の点に関する色変換情報を有していることを特徴とする請求項1記載の色変換方法。 【請求項5】 前記付加的色変換情報は、前記基本色変換情報によって定義される格子内部の隣接する任意の二つの格子点の中間点に関する色変換情報を有していることを特徴とする請求項1記載の色変換方法。 【請求項6】 前記付加的色変換情報は、前記基本色変換情報によって定義される格子内部の隣接する任意の4つの格子点で構成される長方形の中心点に関する色変換情報を有していることを特徴とする請求項1記載の色変換方法。 【請求項7】 前記付加的色変換情報は、前記基本色変換情報によって定義される格子内部の隣接する任意の8つの格子点で構成される立方体の中心点に関する色変換情報を有していることを特徴とする請求項1記載の色変換方法。 【請求項8】 ルックアップテーブル記憶手段と色変換演算手段から構成される色変換装置であって、 前記ルックアップテーブル記憶手段は、所定の色空間に定義された格子の全ての格子点に関する色変換情報を記憶する基本色変換情報記憶部と、 前記基本色変換情報記憶部によって色変換情報が記憶される格子点以外の点に関する色変換情報を定義した付加的色変換情報記憶部を有し、 前記色変換演算手段は、付加的色変換情報記憶部に記憶された色変換情報の中から、変換対象となる色の近傍の点に位置する情報を検出した場合には、基本色変換情報記憶部の情報に加えて付加的色変換情報記憶部の情報も参照して色変換を行うことを特徴とする色変換装置。 【請求項9】 前記付加的色変換情報記憶部は、前記基本色変換情報記憶部が記憶する格子とは異なる格子中の任意の格子点に関する色変換情報を記憶していることを特徴とする請求項8記載の色変換装置。 【請求項10】 前記付加的色変換情報記憶部は、所定の色空間で定義可能な所定の直線の近傍に分布する複数の点に関する色変換情報を記憶していることを特徴とする請求項8記載の色変換装置。 【請求項11】 前記付加的色変換情報記憶部は、前記基本色変換情報記憶部が記憶する格子の内部に存在する一部の領域に分布する複数の点に関する色変換情報を記憶していることを特徴とする請求項8記載の色変換装置。 【請求項12】 前記付加的色変換情報記憶部は、前記基本色変換情報記憶部が記憶する格子内部の隣接する任意の二つの格子点の中間点に関する色変換情報を記憶していることを特徴とする請求項8記載の色変換装置。 【請求項13】 前記付加的色変換情報記憶部は、前記基本色変換情報記憶部が記憶する格子内部の隣接する任意の4つの格子点で構成される長方形の中間点に関する色変換情報を記憶していることを特徴とする請求項8記載の色変換装置。 【請求項14】 前記付加的色変換情報記憶部は、前記基本色変換情報記憶部が記憶する格子内部の隣接する任意の8つの格子点で構成される立方体の中心点に関する色変換情報を有していることを特徴とする請求項8記載の色変換装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、デジタル画像データの色変換の方法、および装置に関するものである。 【背景技術】 【0002】 スキャナ、モニタや、プリンタなどの画像入出力装置は、それぞれのデバイスの種類や機種ごとに、その色再現特性が異なる。 【0003】 こうした、色再現特性の違いを吸収するために機器の特性に合わせた色変換が必要となる。 【0004】 モニタで確認した画像データをプリンタに出力する場合、モニタの色再現特性を記述した「モニタプロファイル」と、プリンタの色再現特性を記述した「プリンタプロファイル」を組み合わせて、モニタで確認した色に近い色でプリンタに出力されるように、画像データに対して色変換を行ってからプリンタにデータを送信する。 【0005】 こうした、プロファイルの情報はスキャナやカメラ、モニタ、プリンタなどの画像入出力機器の特性に合わせて設計されるが、色再現特性に関して非線形の特性が強い機器に関しては、多次元のルックアップテーブル(以下LUTと称す)により特性を記述することが多い。 【0006】 これは、入力色とそれに対応する出力色を定義したテーブルデータであるが、全ての入力色に関して対応する出力色のデータを保持するのは、データ量が膨大となってしまい現実的ではなく、離散的なテーブルデータと補間演算を併用するのが一般的である。 【0007】 一般にLUTは色変換前の所定の色空間において所定の格子を定義し、その各格子点における変換後の色を格納する。この場合、格子点の座標は色変換前の入力色と等価であり、その格子点に格納された色が入力色に対応する出力色となる。 【0008】 例えば、CIE XYZ色空間や所定のRGB色空間で定義される3次元の色をCMYKの4色のインクを用いるプリンタの特性に変換する場合、LUTはCIE XYZあるいはRGB空間に定義した3次元の格子を定義し、各格子点データとして変換後のCMYK4値を保持する。 【0009】 以上の様に定義されたLUTを用いて色変換を行う際、いずれかの格子点と一致する色が入力された場合、その格子点が保持する変換後の色を出力色として用いる。 【0010】 いずれの格子点とも一致しない色が入力された場合、その入力色の近傍に存在する複数の格子点が保持する複数の変換後の色情報から補間演算を行い、変換後の色を算出する。 【0011】 例えば、3次元LUTの場合、入力色を取り囲むような最小の立方体を構成する8つの格子点の全ての色変換情報から補間演算を行う方法や、8つの格子点のうち入力色の座標に基づきいくつかの格子点を選択し、これらの情報の基づき補間演算を行う方法などがある。こうした補間演算の方法は、多くの方法が知られている(特許文献1〜3)。 【特許文献1】特開昭63−162248号公報 【特許文献2】特公昭58−16180号公報 【特許文献3】特開平3−229573号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0012】 LUTを用いた色変換では、各次元軸に対する格子点の間隔を広げ、格子点数を減らせば、LUTのデータサイズを低減することが出来る一方、格子点の間隔が広がったことにより補間演算による誤差が大きくなり色変換の精度が低下してしまう。 【0013】 逆に、色変換の精度をあげるには、格子点数を増やして格子点の間隔を狭めれば補間による誤差が減少するため色変換の精度は向上するが、データサイズは格子点数のn乗(nは入力色空間の次元)に比例するため、LUTのデータサイズが大きくなってしまう。 【0014】 一方、人間の視覚特性は、黒から灰色、白にかけてのいわゆるグレー系の色に対する敏感度が非常に高く、わずかな色の差であっても識別する能力がある。また、肌色などの色に対しての敏感度も高い傾向がある。 【0015】 人間の知覚特性を反映した色空間として、CIE L*a*b*やCIE L*u*v*などの色空間も存在する。CIE L*a*b*は色空間中での2点間の距離差、すなわち色差ΔEが、人間が知覚する色の差に適合することを目指して制定された色空間であるが、実際には知覚特性に十分適合した空間とは言いがたく、例えば前述のようなグレー系と他の色領域におけるΔEが同じであっても、人間の近くはグレー系の方がより大きな差があるように感じてしまう。 【0016】 高精度な色変換を行う際にはこうした視覚特性を考慮して、最も敏感度が高い色領域を正確に表現できるような格子点間隔でLUTを設計することが必要になる。しかし、この場合、敏感度が高くない他の色領域に対して必要以上の情報を持つことになってしまううえ、前述の理由によりLUTのデータサイズ自身が大きくなってしまうという問題が生じていた。 【0017】 本出願にかかる第1の発明の目的は、少ないデータサイズで変換の精度が高い色変換方法および装置を提供することである。 【0018】 また、本出願にかかる第2の発明の目的は、少ないデータサイズで変換精度が高く、補間演算が容易な色変換方法および装置を提供することである。 【0019】 また、本出願にかかる第3の発明の目的は、少ないデータサイズで、色空間内での所定の線の近傍における色変換精度を高めることが可能な色変換方法および装置を提供することである。 【0020】 また、本出願にかかる第4の発明の目的は、少ないデータサイズで、色空間内での所定の一部の領域における色変換精度を高めることが可能な色変換方法および装置を提供することである。 【0021】 また、本出願にかかる第5の発明の目的は、少ないデータサイズで変換精度が高く、補間演算が容易な色変換方法および装置を提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0022】 上記目標を達成するため、本出願にかかる第1の発明は、色変換を行うLUTを、基本色変換情報と、付加的色変換情報の2種類から構成するようにしており、基本色変換情報は、所定の色空間に定義した格子の全ての格子点に関する色変換情報を定義するようにして、付加的色変換情報は基本色変換情報によって定義される格子以外の点に関する色変換情報を定義するようにしていることを特徴とする。 【0023】 このLUTを用いて色変換を行う際、通常は基本色変換情報に基づき従来通りの補間演算により色変換を行うが、色変換対象点の近傍に前記付加的色変換情報を定義した点が存在した場合には、前記基本色変換情報に加えて付加的色変換情報も色変換の演算データとして利用する。 【0024】 これにより、色領域ごとに要求される精度に応じた適切な情報量を持つLUTを構成することができ、LUTのデータサイズが少ないままで高精度な色変換を行うことができるようになる。 【0025】 また、本出願にかかる第2の発明は、付加的色変換情報が、基本色変換情報とは異なる格子内の任意の格子点に関する色変換情報を有していることを特徴とする。 【0026】 これにより、色変換を行う際、変換対象となる点の近傍に付加的色変換情報が存在するかどうかの判定をより容易に行うことができるようになる。 【0027】 また、本出願にかかる第3の発明は、付加的色変換情報が、所定の色空間で定義可能な所定の直線の近傍に分布する複数の点に関する色変換情報を有していることを特徴とする。 【0028】 これにより、所定の色空間における特定の線の近傍における色変換精度を高めた色変換を行うことができるようになり、例えばグレー系のラインなどの色変換精度を高めることができる。 【0029】 また、本出願にかかる第4の発明は、基本色変換情報が有する格子の内部に存在する一部の領域に分布する複数の点に関する色変換情報を有していることを特徴とする。 【0030】 これにより、色領域ごとに要求される精度に応じた適切な情報量を持つLUTを構成することができ、LUTのデータサイズが少ないままで高精度な色変換を行うことができ、かつ色変換を行う際、変換対象となる点の近傍に付加的色変換情報が存在するかどうかの判定を容易に行うことができるようになる。 【0031】 また、本発明にかかる第5の発明は、付加的色変換情報が基本色変換情報が定義する格子内部の隣接する任意の二つの格子点の中間点に関する色変換情報を有していることを特徴とする。 【0032】 これにより、変換対象となる点の近傍に付加的色変換情報が存在した場合の補間演算をより簡単に行うことができる。 【0033】 また、本出願にかかる第6の発明は、付加的色変換情報が基本色変換情報が定義する格子内部の隣接する任意の4つの格子点で構成される長方形の中心点に関する色変換情報を有していることを特徴とする。 【0034】 これにより、変換対象となる点の近傍に付加的色変換情報が存在した場合の補間演算をより簡単に行うことができる。 【0035】 また、本出願にかかる第7の発明は、付加的色変換情報が基本色変換情報が定義する格子内部の隣接する任意の8つの格子点で構成される立方体の中心点に関する色変換情報を有していることを特徴とする。 【0036】 これにより変換対象となる点の近傍に付加的色変換情報が存在した場合の補間演算をより簡単に行うことができる。 【0037】 また、本出願にかかる第8の発明は、ルックアップテーブル(LUT)記憶手段と色変換手段から構成される色変換装置であって、LUT記憶手段は、所定の色空間に定義された格子の全ての格子点に関する色変換情報を記憶する基本色変換情報記憶部と、この基本色変換情報記憶部によって色変換情報が記憶される格子点以外の点に関する色変換情報を定義した付加的色変換情報記憶部の2種類の記憶部を有している。 【0038】 色変換手段は、色変換を行う際、通常は基本色変換情報記憶部に記憶された情報に基づき従来通りの補間演算により色変換演算を行うが、付加的色変換情報記憶部に記憶された色変換情報の中から、変換対象となる色の近傍の点に位置する情報を検出した場合には、基本色変換情報記憶部の情報に加えて付加的色変換情報記憶部の情報も参照して色変換を行うように動作することを特徴としている。 【0039】 これにより、色領域ごとに要求される精度に応じた適切な情報量を持つLUTを構成することができ、LUTのデータサイズが少ないままで高精度な色変換を行うことができる装置が実現できる。 【0040】 また、本出願にかかる第9の発明は、付加的色変換情報記憶部が、基本色変換情報記憶部で定義される格子とは異なる格子中の任意の格子点に関する色変換情報を記憶していることを特徴としている。 【0041】 これにより、色変換手段が色変換を行う際、変換対象となる点の近傍に付加的色変換情報が存在するかどうかの判定をより容易に行うことができる装置が実現できる。 【0042】 また、本出願にかかる第10の発明は、付加的色変換情報記憶部が、所定の色空間で定義可能な所定の直線の近傍に分布する複数の点に関する色変換情報を記憶していることを特徴としている。 【0043】 これにより、所定の色空間における特定の線の近傍における色変換精度を高めた色変換を行うことができるようになり、例えばグレー系のラインなどの色変換精度を高めることが可能な装置が実現できる。 【0044】 また、本出願にかかる第11の発明は、付加的色変換情報記憶部が、基本色変換情報記憶部で定義される格子内部に存在する一部の領域に分布する複数の点に関する色変換情報を有していることを特徴とする。 【0045】 これにより、色領域ごとに要求される精度に応じた適切な情報量を持つLUTを構成することができ、LUTのデータサイズが少ないままで高精度な色変換を行うことができ、かつ色変換を行う際、変換対象となる点の近傍に付加的色変換情報が存在するかどうかの判定を容易に行うことができる色変換装置が実現できる。 【0046】 また、本出願にかかる第12の発明は、付加的色変換情報記憶部が、基本色変換情報記憶部で定義される格子内部の隣接する任意の二つの格子点の中間点に関する色変換情報を記憶していることを特徴とする。 【0047】 これにより、変換対象となる点の近傍に付加的色変換情報が存在した場合の補間演算をより簡単に行うことができる装置が実現できる。 【0048】 また、本出願にかかる第13の発明は、付加的色変換情報記憶部が、基本色変換情報記憶部で定義される格子内部の隣接する任意の4つの格子点で構成される長方形の中心点に関する色変換情報を有していることを特徴とする。 【0049】 これにより、変換対象となる点の近傍に付加的色変換情報が存在した場合の補間演算をより簡単に行うことができる装置が実現できる。 【0050】 また、本出願にかかる第14の発明は、付加的色変換情報記憶部が、基本色変換情報記憶部で定義される格子内部の隣接する任意の8つの格子点で構成される立方体の中心点に関する色変換情報を有していることを特徴とする。 【0051】 これにより、変換対象となる点の近傍に付加的色変換情報が存在した場合の補間演算をより簡単に行うことができる装置が実現できる。 【発明の効果】 【0052】 本出願にかかる第1の発明によれば、色変換を行うLUTを、基本色変換情報と、付加的色変換情報の2種類から構成するようにしており、これにより、色領域ごとに要求される精度に応じた適切な情報量を持つLUTを構成することができ、LUTのデータサイズが少ないままで高精度な色変換方法が実現可能となる。 【0053】 また、本出願にかかる第2の発明によれば、付加的色変換情報が、基本色変換情報とは異なる格子内の任意の格子点に関する色変換情報を有していることにより、色変換を行う際、変換対象となる点の近傍に付加的色変換情報が存在するかどうかの判定をより容易に行うことが可能な色変換方法が実現可能となる。 【0054】 また、本出願にかかる第3の発明によれば、付加的色変換情報が、所定の色空間で定義可能な所定の直線の近傍に分布する複数の点に関する色変換情報を有してことにより、所定の色空間における特定の線の近傍における色変換精度を高めた色変換を行うことができるようになり、例えばグレー系のラインなどの色変換精度を高めた色変換方法が実現可能となる。 【0055】 また、本出願にかかる第4の発明によれば、基本色変換情報が有する格子の内部に存在する一部の領域に分布する複数の点に関する色変換情報を有していることにより、色領域ごとに要求される精度に応じた適切な情報量を持つLUTを構成することができ、LUTのデータサイズが少ないままで高精度な色変換を行うことができ、かつ色変換を行う際、変換対象となる点の近傍に付加的色変換情報が存在するかどうかの判定を容易に行うことが可能な色変換方法が実現可能となる。 【0056】 また、本発明にかかる第5の発明によれば、付加的色変換情報が基本色変換情報が定義する格子内部の隣接する任意の二つの格子点の中間点に関する色変換情報を有していることにより、変換対象となる点の近傍に付加的色変換情報が存在した場合の補間演算をより簡単に行うことが可能な色変換方法が実現可能となる。 【0057】 また、本出願にかかる第6の発明によれば、付加的色変換情報が基本色変換情報が定義する格子内部の隣接する任意の4つの格子点で構成される長方形の中心点に関する色変換情報を有していることにより、変換対象となる点の近傍に付加的色変換情報が存在した場合の補間演算をより簡単に行うことが可能な色変換方法が実現可能となる。 【0058】 また、本出願にかかる第7の発明によれば、付加的色変換情報が基本色変換情報が定義する格子内部の隣接する任意の8つの格子点で構成される立方体の中心点に関する色変換情報を有していることにより変換対象となる点の近傍に付加的色変換情報が存在した場合の補間演算をより簡単に行うことが可能な色変換方法が実現可能となる。 【0059】 また、本出願にかかる第8の発明によれば、ルックアップテーブル(LUT)記憶手段と色変換手段から構成される色変換装置であって、LUT記憶手段は、所定の色空間に定義された格子の全ての格子点に関する色変換情報を記憶する基本色変換情報記憶部と、この基本色変換情報記憶部によって色変換情報が記憶される格子点以外の点に関する色変換情報を定義した付加的色変換情報記憶部の2種類の記憶部を有することにより、色領域ごとに要求される精度に応じた適切な情報量を持つLUTを構成することができ、LUTのデータサイズが少ないままで高精度な色変換を行うことができる装置が実現できる。 【0060】 また、本出願にかかる第9の発明によれば、付加的色変換情報記憶部が、基本色変換情報記憶部で定義される格子とは異なる格子中の任意の格子点に関する色変換情報を記憶していることにより、色変換手段が色変換を行う際、変換対象となる点の近傍に付加的色変換情報が存在するかどうかの判定をより容易に行うことができる装置が実現できる。 【0061】 また、本出願にかかる第10の発明によれば、付加的色変換情報記憶部が、所定の色空間で定義可能な所定の直線の近傍に分布する複数の点に関する色変換情報を記憶していることにより、所定の色空間における特定の線の近傍における色変換精度を高めた色変換を行うことができるようになり、例えばグレー系のラインなどの色変換精度を高めることが可能な装置が実現できる。 【0062】 また、本出願にかかる第11の発明によれば、付加的色変換情報記憶部が、基本色変換情報記憶部で定義される格子内部に存在する一部の領域に分布する複数の点に関する色変換情報を有していることにより、色領域ごとに要求される精度に応じた適切な情報量を持つLUTを構成することができ、LUTのデータサイズが少ないままで高精度な色変換を行うことができ、かつ色変換を行う際、変換対象となる点の近傍に付加的色変換情報が存在するかどうかの判定を容易に行うことができる色変換装置が実現できる。 【0063】 また、本出願にかかる第12の発明は、付加的色変換情報記憶部が、基本色変換情報記憶部で定義される格子内部の隣接する任意の二つの格子点の中間点に関する色変換情報を記憶していることにより、変換対象となる点の近傍に付加的色変換情報が存在した場合の補間演算をより簡単に行うことができる装置が実現できる。 【0064】 また、本出願にかかる第13の発明によれば、付加的色変換情報記憶部が、基本色変換情報記憶部で定義される格子内部の隣接する任意の4つの格子点で構成される長方形の中心点に関する色変換情報を有していることにより、変換対象となる点の近傍に付加的色変換情報が存在した場合の補間演算をより簡単に行うことができる装置が実現できる。 【0065】 また、本出願にかかる第14の発明によれば、付加的色変換情報記憶部が、基本色変換情報記憶部で定義される格子内部の隣接する任意の8つの格子点で構成される立方体の中心点に関する色変換情報を有していることにより、変換対象となる点の近傍に付加的色変換情報が存在した場合の補間演算をより簡単に行うことができる装置が実現できる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0066】 以下に本発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて説明する。 【実施例】 【0067】 (第1の実施例) 図1は本発明を適用する色変換方法の流れ示したフローチャートである。 【0068】 なお、本方法を実現する装置は一般的なパーソナルコンピュータを用いることにより構成することが可能である。 【0069】 ステップ(S101)では、変換対象となる画素の色データが入力される。 【0070】 次にステップ(S102)では、入力された色データが含まれる最小の立方体を決定する。LUTのデータ構造は図2のようになっており、基本色変換情報を記憶する領域と、付加的色変換情報を記憶する領域の二つが存在する。ここでは、基本色変換情報に含まれる対応格子点を検索することになる。 【0071】 例えば入力データがRGB値である場合、RGBの値域をそれぞれ0から1の範囲に正規化すると、RGB色空間は図3に示すような立方体で表すことができる。入力された色データ(入力画素データ)がP0だったばあい、これを含む最小の立体としてC0が決定されることになる。 【0072】 なお、図3の立方体の頂点OはR、G、Bすべてが零、すなわち黒を表す点である。また、頂点maxはR、G、Bすべてが1、すなわち白を表す点である。この立方体の各軸を均等または不均等に区切ることで形成される格子の、各格子点に対応する出力色情報が図2の基本色変換情報の記憶域に保持される。 【0073】 ステップ(S103)では、付加的色変換情報に記録された格子点情報をもとに、入力色データP0を含む立方体C1を探索する。付加的色変換情報部には、入力色空間全体に関する情報は保持しておらず、色空間中の一部のみの出力色情報が記録されている。 【0074】 例えば、R=G=Bで構成される直線(グレー軸)の周辺を囲む立方体の集合として付加的色変換情報を記録するのが効果的である。また、人間の目の感度が敏感な、肌色を表す色空間に対して付加的色空間情報を記録するのも効果的である。 【0075】 付加的色変換情報は、図2に示したように、出力色情報とともに入力色空間における座標が保持されており、入力色空間中の任意の領域に関する出力色情報を保持することが可能となっている。 【0076】 付加的色変換情報は、例えば基本色変換情報を構成する特定の隣接格子点の中間に配置するようにしても良い。また、立方体の中間や立方体の面を構成する長方形の中心点に配置するようにしても良い。 【0077】 このように付加的色変換情報を配置する座標を単純化することにより、後に基本色変換情報と付加的色変換情報を含めた立方体の決定がより容易になる。 【0078】 ステップ(S104)では、入力色データP0の近傍、すなわちこれを囲む立方体C0の内部に付加的色空間情報が存在したかどうかがチェックされる。存在した場合には(S106)へ、存在しなかった場合には(S107)へ移行する。 【0079】 ステップ(S106)では、基本色変換情報と付加的色変換情報を併せて、入力色データP0を囲む最小の立方体により色変換が行われる。 【0080】 図4は、図3に示す立方体C0を拡大した図である。ここで、ステップ(S104)で付加的色変換情報中の出力色情報がp1に検出された場合、入力色データp0を含む立方体C1(図中の点線)が色変換を行う立方体となる。 【0081】 ステップ(S107)では、基本色変換情報で構成される立方体C0により色変換が行われる。 【0082】 ステップ(S108)では、変換結果の色データが出力され変換が完了する。 【0083】 以上のように、付加的色変換情報を参照することにより補間演算の補間間隔を狭めることができるため、基本色変換情報のみで色変換を行った場合に比べて、より精度の高い色変換を行うことが可能となる。 【0084】 また付加的色変換情報は入力色空間の任意の領域のみにマッピングすることができるため、高い変換精度が要求される領域のみにデータを配置することができ、基本色変換情報だけで同等精度を実現する場合に比べて、LUTのデータ量を大幅に削減することができる。 【図面の簡単な説明】 【0085】 【図1】本発明第1の実施例にかかる、色変換方法を表すフローチャートである。 【図2】本発明第1の実施例にかかる、LUTデータの構成を説明する図である。 【図3】本発明第1の実施例にかかる、色変換対象空間の格子点を表す図である。 【図4】本発明第1の実施例にかかる、色変換対象空間の立方体を表す図である。 【符号の説明】 【0086】 C0、C1 立方体 P0、p0 入力色データ
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001007 【氏名又は名称】キヤノン株式会社 【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号
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| 【出願日】 |
平成16年9月9日(2004.9.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100066061 【弁理士】 【氏名又は名称】丹羽 宏之
【識別番号】100094754 【弁理士】 【氏名又は名称】野口 忠夫
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| 【公開番号】 |
特開2006−80859(P2006−80859A) |
| 【公開日】 |
平成18年3月23日(2006.3.23) |
| 【出願番号】 |
特願2004−262316(P2004−262316) |
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