トップ :: H 電気 :: H04 電気通信技術

【発明の名称】 通信装置
【発明者】 【氏名】萩原 州

【要約】 【課題】通信情報のトラフィック以外のトラフィックの増大がまねかれて通信効率の低下が生じるという問題等を伴わない、新しい通信ネットワークを構築できる複数の中継ノードの夫々の形成に供することができるものとする。

【解決手段】インターフェース部12とコア部13とを備える。インターフェース部12から受信された通信信号に基づくフレーム化データに含まれたヘッダデータがコア部13に送出され、コア部13において、ヘッダデータと履歴データベースの履歴データとが比較され、その結果に応じたフラッグがヘッダデータに付されるヘッダ処理が行われて、ヘッダ処理済のヘッダデータがインターフェース部12に送り返される。インターフェース部12により、元のフレーム化データにおける識別情報が、ヘッダ処理済のヘッダデータに付されたフラッグに従って変更され、識別情報が変更されたフレーム化データに基づく出力通信信号が送信される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
到来する通信信号を受信して入力情報信号を得る受信入力部と、
上記入力情報信号に基づく識別情報が配されるフレームヘッダ領域と通信情報が配される情報領域とを含んだフレームを構成するフレーム化データを、上記フレームに付加ヘッダ領域が追加されたものとして、第1のメモリ手段に格納するとともに、該第1のメモリ手段に格納されたフレーム化データに含まれる付加ヘッダ領域及びフレームヘッダ領域の情報をヘッダデータとして取り出し、該ヘッダデータをデータ伝送路に送出するフレーム化データ処理部と、
上記データ伝送路に送出されたヘッダデータを第2のメモリ手段に格納するとともに、該第2のメモリ手段に格納されたヘッダデータを取り出すヘッダデータ格納部と、
該ヘッダデータ格納部から取り出されるヘッダデータを、場合に応じて、履歴データとして第3のメモリ手段に保存する履歴データ保存部と、
上記ヘッダデータ格納部及び上記履歴データ保存部の動作を制御し、上記第2のメモリ手段から取り出されるヘッダデータと上記第3のメモリ手段に保存された履歴データとの比較を行うとともに、上記第2のメモリ手段に格納されたヘッダデータに上記比較の結果に応じた処理を施し、該処理が施された処理済ヘッダデータを、上記データ伝送路を通じて上記フレーム化データ処理部へと伝送する第1の管理部と、
上記フレーム化データ処理部の動作を制御し、上記フレーム化データ処理部に伝送された上記処理済ヘッダデータに応じて、上記第1のメモリ手段に格納されたフレーム化データに含まれるフレームヘッダ領域の識別情報についての変更が行われ、該変更が行われたフレーム化データがフレーム分解されて出力情報信号が得られる状態を設定する第2の管理部と、
上記出力情報信号に基づく出力通信信号を送信する出力送信部と、
を備えて構成される通信装置。
【請求項2】
上記第1,第2及び第3のメモリ手段の夫々がリングバッファによって構成されることを特徴とする請求項1記載の通信装置。
【請求項3】
上記受信入力部から得られる入力情報信号に基づく入力情報ディジタル信号を得るディジタル信号発生部、及び、上記入力情報ディジタル信号にフレーム化処理を施して上記フレーム化データを形成するフレーム化処理部を備えることを特徴とする請求項1記載の通信装置。
【請求項4】
上記変更が行われたフレーム化データにフレームを分解する処理を施して出力ディジタルデータを得るフレーム分解処理部、及び、上記出力ディジタルデータに基づく上記出力情報信号を得るアナログ信号発生部を備えることを特徴とする請求項3記載の通信装置。
【請求項5】
上記フレーム化処理部及び上記フレーム分解処理部が一つのフレーム化/分解処理部に含まれるものとして構成されることを特徴とする請求項4記載の通信装置。
【請求項6】
上記フレーム化データ処理部が、上記第1のメモリ手段と、上記第2の管理部による動作制御を受けて、上記第1のメモリ手段に対するデータ書込み,上記第1のメモリ手段からのデータ読出し、及び、上記第1のメモリ手段からのデータ転送を含んだ制御を行うデータ制御部とを含んで構成されることを特徴とする請求項1記載の通信装置。
【請求項7】
上記ヘッダデータ格納部が、上記第2のメモリ手段と、上記第1の管理部による動作制御を受けて、上記第2のメモリ手段に対するデータ書込み及び上記第2のメモリ手段からのデータ読出しを行うヘッダデータメモリ制御部とを含んで構成されることを特徴とする請求項1記載の通信装置。
【請求項8】
上記履歴データ保存部が備える第3のメモリ手段が第1及び第2の区分メモリ手段を有していて、上記履歴データが上記第2の区分メモリ手段に書き込まれており、上記履歴データ保存部が、上記第3のメモリ手段に加えて、上記第1の管理部による動作制御を受けて、上記ヘッダデータ格納部により取り出されるヘッダデータの上記第1の区分メモリ手段への書込み、上記第1の区分メモリ手段に書き込まれたヘッダデータの上記第1の区分メモリ手段からの読出し,上記第1の区分メモリ手段から読み出されたヘッダデータの、場合に応じた、上記第2の区分メモリ手段への書込みを含んだ制御を行う履歴データメモリ制御部とを含んで構成されることを特徴とする請求項1記載の通信装置。
【請求項9】
上記第1の管理部が、集中制御部と、該集中制御部により制御されて、上記ヘッダデータ格納部に上記第2のメモリ手段に対するデータ書込み,上記第2のメモリ手段からのデータ読出し、及び、上記第2のメモリ手段からのデータ転送を含んだ制御を行わせるとともに、上記履歴データ保存部に上記第3のメモリへのデータ格納を含んだ制御を行わせるデータ処理部とを含んで構成されることを特徴とする請求項1記載の通信装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本願の特許請求の範囲に記載された発明は、例えば、複数の通信端末相互間の通信を可能とする通信ネットワークにおける中継ノードの形成に供することができる通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の携帯電話機あるいはパーソナルコンピュータ等の通信端末の相互間における通信は、予め構築された通信ネットワークを通じて、無線方式あるいは有線方式をもって行われる。このような通信ネットワークの一形態として、メッシュ・ネットワークと称されるものが提案されている。
【0003】
メッシュ・ネットワークは、中央管理機能を果たす基地ノードとその支配下に置かれる複数の中継ノードとが配されて構築される通信ネットワークとは異なり、中央管理機能を果たす基地ノードに相当するものは無く、複数の中継ノードが、夫々の通信エリアを相互にオーバーラップさせるもとで順次隣接するものとして配され、それにより、通信路を網目状に広げていくようにされた通信ネットワークである。そして、メッシュ・ネットワークにあっては、例えば、ある中継ノードに障害が発生して一旦通信が中断しても、他の中継ノードを経由しての通信の復旧を迅速に図ることができる、さらには、新たな中継ノードをネットワークに追加することが容易である等々の利点が得られる。
【0004】
そして、斯かるメッシュ・ネットワークについては、既に、種々の改良技術が提案されている。このような改良技術としては、例えば、メッシュ・ネットワークにおける中継ノード間において送受される通信信号について、その信号レート,変調態様,周波数帯域等々の信号特性を中継ノードの受信性能に応じて変更することにより、ネットワークにおける一定時間内の情報処理量を拡大させるようにすることが挙げられる(例えば、特許文献1参照。)。また、無線メッシュ・ネットワークを構築する複数の中継ノードの夫々を、指向性アンテナシステムを備えるものとし、中継ノード間における無線通信に応じて、当該中継ノードにおける指向性アンテナシステムにより設定されるアンテナ指向性を選定することにより、ネットワークにおける通信効能を向上させるようにすることも挙げられる(例えば、特許文献2参照。)。
【特許文献1】米国特許第6,480,497号明細書
【特許文献2】米国特許第6,640,087号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のようなメッシュ・ネットワークにあっては、前述のような利点と共に、その欠点も認められる。例えば、メッシュ・ネットワークを構築する複数の中継ノード間においては、当該メッシュ・ネットワークにおける送信元から送信先に到るまでの通信経路についての情報、即ち、経路情報の転送が頻繁に行われることになり、それゆえ、本来の通信情報についてのトラフィック以外のトラフィックの増大がまねかれて、通信効率が低下してしまうという問題がある。また、メッシュ・ネットワークを構築する中継ノードの数が増大するに従って、中継ノード間における各中継ノードについての位置や他の中継ノードとのリンク状態等のネットワーク制御情報の送受が頻繁になり、それゆえ、ネットワーク制御情報についてのデータ量が増大して、ネットワークが不安定になってしまうという問題もある。
【0006】
メッシュ・ネットワークを構築しているものが複数の中継ノードであってみれば、上述のような問題は、結局のところ、メッシュ・ネットワークを構築する複数の中継ノードの夫々が果たすべきこととして具えている機能に起因してもたらされることになる。
【0007】
斯かる点に鑑み、本願の特許請求の範囲に記載された発明は、メッシュ・ネットワークの利点を超える利点を具え、それに加えて、本来の通信情報についてのトラフィック以外のトラフィックの増大がまねかれることにより通信効率の低下が生じるという問題、さらには、ネットワーク制御情報についてのデータ量が増大することによりネットワークが不安定になる問題等を伴わない、新しい通信ネットワークを構築できる複数の中継ノードの夫々の形成に供することができる通信装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願の特許請求の範囲における請求項1から請求項9までのいずれかに記載された発明(以下、本発明という。)に係る通信装置は、到来する通信信号を受信して入力情報信号を得る受信入力部と、入力情報信号に基づく識別情報が配されるフレームヘッダ領域と通信情報が配される情報領域とを含んだフレームを構成するフレーム化データを、そのフレームに付加ヘッダ領域が追加されたものとして、第1のメモリ手段に格納するとともに、第1のメモリ手段に格納されたフレーム化データに含まれる付加ヘッダ領域及びフレームヘッダ領域の情報をヘッダデータとして取り出し、それをデータ伝送路に送出するフレーム化データ処理部と、データ伝送路に送出されたヘッダデータを第2のメモリ手段に格納するとともに、第2のメモリ手段に格納されたヘッダデータを取り出すヘッダデータ格納部と、ヘッダデータ格納部から取り出されるヘッダデータを、場合に応じて、履歴データとして第3のメモリ手段に保存する履歴データ保存部と、ヘッダデータ格納部及び履歴データ保存部の動作を制御し、第2のメモリ手段から取り出されるヘッダデータと第3のメモリ手段に保存された履歴データとの比較を行うとともに、第2のメモリ手段に格納されたヘッダデータに比較の結果に応じた処理を施し、その処理が施された処理済ヘッダデータを、データ伝送路を通じてフレーム化データ処理部へと伝送する第1の管理部と、フレーム化データ処理部の動作を制御し、フレーム化データ処理部に伝送された処理済ヘッダデータに応じて、第1のメモリ手段に格納されたフレーム化データに含まれるフレームヘッダ領域の識別情報についての変更が行われ、その変更が行われたフレーム化データがフレーム分解されて出力情報信号が得られる状態を設定する第2の管理部と、出力情報信号に基づく出力通信信号を送信する出力送信部と、を備えて構成される。
【0009】
特に、本願の特許請求の範囲における請求項2に記載された発明に係る通信装置にあっては、第1,第2及び第3のメモリ手段の夫々がリングバッファによって構成される。
【0010】
上述のように構成される本発明に係る通信装置にあっては、到来する通信信号に基づいて形成されるフレーム化データが、フレーム化データ処理部における、例えば、リングバッファによって構成される第1のメモリ手段に格納される。そして、フレーム化データ処理部において、第1のメモリ手段に格納されたフレーム化データに含まれるヘッダデータが取り出され、それが、データ伝送路を通じて伝送されて、ヘッダデータ格納部における、例えば、リングバッファによって構成される第2のメモリ手段に格納される。さらに、第1の管理部により、第2のメモリ手段に格納されたヘッダデータと、例えば、リングバッファによって構成される第3のメモリ手段に格納された履歴データとの比較が行われ、また、第2のメモリ手段に格納されたヘッダデータが、場合に応じて、履歴データとして第3のメモリ手段に格納される。
【0011】
さらに、第1の管理部により、第2のメモリ手段に格納されたヘッダデータに履歴データーとの比較の結果に応じた処理が施されて処理済ヘッダデータが得られ、それが、データ伝送路を通じて伝送されて、フレーム化データ処理部へと伝送される。そして、第2の管理部による動作制御のもとで、フレーム化データ処理部における第1のメモリ手段に格納されたフレーム化データに含まれるフレームヘッダ領域の識別情報についての処理済ヘッダデータに応じた変更が行われて、その変更が行われたフレーム化データに基づく出力情報信号が得られ、その出力情報信号に基づく出力通信信号が送信される。
【0012】
このようなもとで、フレーム化データに含まれるフレームヘッダ領域に配される識別情報は、到来する通信信号の送信元及び送信先、さらには、到来直前に経由した通信装置等をあらわす情報を含んだものとされる。斯かるもとで、送信される出力通信信号は、到来した通信信号に含まれた識別情報が、履歴データ保存部における第3のメモリ手段に格納された履歴データがあらわす情報に応じて変更された識別情報を含むものとされる。
【発明の効果】
【0013】
上述のようにして、本発明に係る通信装置によれば、到来する通信信号が受信され、それに、通信情報に付随して含まれる識別情報についての、事前に保存された履歴データとの比較及びその比較の結果に基づく変更が行われて、通信情報に加えて変更された識別情報を含んだ出力通信信号が、到来する通信信号に基づくものとして形成され、その出力通信信号が送信される。従って、本発明に係る通信装置を、複数個、相互に隣接するものが通信リンクを形成するようにして配置することにより、それらを中継ノードとする通信ネットワークを形成できることになる。即ち、本発明に係る通信装置は、通信ネットワークを形成する複数の中継ノードの夫々の形成に供することができるものである。
【0014】
各々が本発明に係る通信装置が適用されて形成されるものとされた複数の中継ノードにより構成される通信ネットワークにあっては、通常、各中継ノードから複数の他の中継ノードあるいは通信端末への通信信号の送信が行われ、ある中継ノードに障害が発生しても、通信を中断させることなく、他の中継ノードを経由して通信を継続することができ、さらには、新たな中継ノードをネットワークに追加することが著しく容易である等々の、メッシュ・ネットワークの利点を超える利点が得られる。そして、それに加え、複数の中継ノード間において、通信信号の送信元から送信先に到るまでの通信経路についての情報である経路情報の転送が頻繁に行われることはない。その結果、本来の通信情報についてのトラフィック以外のトラフィックの増大がまねかれて、通信効率が低下してしまうという問題は生じない。また、中継ノードの数が増大しても、それに従って中継ノード間における各中継ノードについての位置や他の中継ノードとのリンク状態等のネットワーク制御情報の送受が頻繁になることもない。その結果、ネットワーク制御情報についてのデータ量が増大して、ネットワークが不安定になってしまうという問題も生じない。
【0015】
従って、本発明に係る通信装置は、メッシュ・ネットワークの利点を超える利点を具え、それに加えて、本来の通信情報についてのトラフィック以外のトラフィックの増大がまねかれることにより通信効率の低下が生じるという問題、さらには、ネットワーク制御情報についてのデータ量が増大することによりネットワークが不安定になる問題等を伴わないことになる、新しい通信ネットワークを構築できる複数の中継ノードの夫々の形成に供することができるものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明を実施するための最良の形態は、以下に述べられる本発明についての適用例及び実施例をもって説明される。
【0017】
図2は、本発明に係る通信装置の一例の適用例である中継ノードが複数個連結されて構築された通信ネットワークの例を示す。
【0018】
図2に示される通信ネットワークにあっては、夫々が“BASE”と表示されるものとされた複数の中継ノード11a〜11iが、互いに隣接するもの同士が各々の通信可能域を相互にオーバーラップさせて配されている。このような中継ノード11a〜11iのうちの実線矢印によって結ばれている二つが、相互間通信が行われるものである。そして、中継ノード11a〜11iの各々は、それに到来する通信信号に関連した履歴データがメモリ手段に格納されて形成される履歴データベースHDBを備えている(履歴データベースについては後述される。)。
【0019】
中継ノード11a〜11iの夫々もしくは中継ノード11a〜11iのうちの一部のものには、一つもしくは複数個の、例えば、携帯電話機,パーソナルコンピュータ等の通信端末が、それに所属するものとして登録されている。各通信端末は、それに固有の識別情報によって特定される。
【0020】
このようなもとで、例えば、中継ノード11aに所属した通信端末TE1から、中継ノード11iに所属した通信端末TE2に向けた通信が行われるとすると、通信端末TE1を送信元として通信端末TE2を送信先とする通信信号が、通信端末TE1から発せられた後、例えば、中継ノード11a→中継ノード11b→中継ノード11e→中継ノード11f→中継ノード11iという経路を通じて、通信端末TE2に伝達される。その際、中継ノード11a〜11iの夫々において、到来する通信信号が、それに含まれる各種の識別情報が履歴データベースHDBに保存された履歴データが参照されて処理されるものとされるもとで、他の中継ノードあるいは通信端末へと送り出され、それにより通信信号が中継されていく。
【実施例】
【0021】
図1は、図2に示される中継ノード11a〜11iの夫々を形成することができる、本発明に係る通信装置の一例を示す。
【0022】
図1に示される例は、インターフェース部12とコア部13とが、メインバス14及びシステムバス15を通じて相互連結されて構成されている。インターフェース部12においては、受信入力部21が外部から到来する通信信号SC1〜SCn(nは正整数)を受信して、通信信号SC1〜SCnに夫々対応した入力情報信号SI1〜SInを得、それらをアナログ/ディジタル(A/D)変換・選択部22に供給する。A/D変換・選択部22は、入力情報信号SI1〜SInの夫々に、内蔵するA/D変換手段によるA/D変換処理を施して、n個の入力情報ディジタル信号を得るとともに、それらのうちの一つを選択して、入力ディジタルデータDDとして送出し、それをメディア・アクセス・コントロール(MAC)部23に供給する。
【0023】
MAC部23においては、A/D変換・選択部22からの入力ディジタルデータDDが、データについてのフレーム分解処理及びフレーム化処理を行うフレーム分解・フレーム化処理(SAR)部24に供給される。SAR部24は、入力ディジタルデータDDに対するフレーム化処理を行って、フレームヘッダ領域とそれに続く情報領域とを含んだフレームを構成するフレーム化データDFを、受信入力部21から得られる入力情報信号SI1〜SInのうちの選択されたものに基づくものとして形成し、それをフレーム化データ処理部25に供給する。フレーム化データDFが構成するフレームにおけるフレームヘッダ領域には、受信入力部21から得られる入力情報信号SI1〜SInのうちの選択されたものについての送信元をあらわす識別情報,送信先をあらわす識別情報,通過した中継ノードをあらわす識別情報等の各種の識別情報が配され、また、情報領域には、入力情報信号SI1〜SInのうちの選択されたものにより伝達される通信情報が配される。
【0024】
フレーム化データ処理部25は、MAC管理部26による集中管理及び動作制御のもとに動作し、SAR部24から得られるフレーム化データDFを、内蔵するメモリ手段に所定のアドレスをもって格納するとともに、そのフレーム化データDFが構成するフレームに、Baseヘッダ領域を、例えば、フレームヘッダ領域に先立つ付加ヘッダ領域として追加する。Baseヘッダ領域には、フレーム化データ処理部25にフレーム化データDFが到着した時点をあらわす時間情報,当該フレーム化データDFの到来回数をあらわす回数情報等のBase情報が配される。
【0025】
また、フレーム化データ処理部25に内蔵されたメモリ手段に格納されるフレーム化データDFが、フレーム化データ処理部25が属するMAC部23を含んだ中継ノードにとって不要なものである場合には、その旨の判断がMAC管理部26によって行われる。そして、MAC管理部26により不要と判断されたフレーム化データDFについては、それが形成するフレームのBaseヘッダ領域に、そのまま他の中継ノードへと送出されるべきものであることをあらわす送出フラッグが付与される。そして、フレーム化データ処理部25が、MAC管理部26により、そのまま他の中継ノードへと送出されるべきものと判断されたフレーム化データDFにおける、付加ヘッダ領域を除いた、フレームヘッダ領域とそれに続く情報領域とを取り出し、それらを含んだフレームを構成する送信用フレーム化データDFTを形成して、それをSAR部24へと送出する。MAC管理部26により不要と判断されたフレーム化データDFが形成するフレームにおけるBaseヘッダ領域については、フレーム化データ処理部25が廃棄処分する。
【0026】
フレーム化データ処理部25からの送信用フレーム化データDFTを受けたSAR部24は、送信用フレーム化データDFTについてのフレーム分解処理を行い、送信用フレーム化データDFTが形成するフレームを分解して出力ディジタルデータDDTを得、それを選択・ディジタル・アナログ(D/A)変換部27に供給する。選択・D/A変換部27は、内蔵する複数のD/A変換手段のいずれかを選択して、出力ディジタルデータDDTに選択されたD/A変換手段によるD/A変換処理を施し、出力情報信号SO1〜SOnのいずれかを得て、それを出力送信部28に供給する。出力送信部28は、出力情報信号SO1〜SOnのいずれかに基づく出力通信信号SN1〜SNnのうちのいずれかを、送信する。斯かる際には、入力通信信号SC1〜SCnが受信されて得られる入力情報信号SI1〜SInのうちの選択されたものが、コア部13に関わることなく、言わば、コア部13をバイパスして、出力情報信号SO1〜SOnのいずれかとされ、入力通信信号SN1〜SNnのいずれかの形をとって他の中継ノードへと送信される、バイパス送信動作が行われることになる。
【0027】
上述における、A/D変換・選択部22による、入力情報信号SI1〜SInの夫々に基づくn個の入力情報ディジタル信号についての、それらのうちの一つを入力ディジタルデータDDとする選択、及び、選択・D/A変換部27による内蔵する複数のD/A変換手段のいずれかについての選択は、MAC部23におけるMAC管理部26による動作制御に従って行われる。
【0028】
これに対して、フレーム化データ処理部25に内蔵されたメモリ手段に格納されるフレーム化データDFが、フレーム化データ処理部25が属するMAC部23を含んだ中継ノードにとって必要なものである場合には、その旨の判断がMAC管理部26によって行われる。そして、フレーム化データ処理部25が、MAC管理部26により必要なものと判断されたフレーム化データDFに含まれるBaseヘッダ領域及びフレームヘッダ領域を複写して取り出し、それらにより成るフレームを構成するヘッダデータDHを形成して、それをメインバス14へと送出し、ヘッダデータDHがインターフェース部12からメインバス14を通じてコア部13へと転送されるようにする。
【0029】
コア部13には、コア管理部31,ヘッダデータ格納部32及び履歴データ保存部33が備えられており、コア管理部31は、集中制御部34及び集中制御部34による動作制御を受けるデータ処理部35を含んで構成されている。コア管理部31におけるデータ処理部35とヘッダデータ格納部32と履歴データ保存部33とは、システムバス15を通じて相互連結されており、ヘッダデータ格納部32と履歴データ保存部33との夫々は、コア管理部31による集中管理及び動作制御のもとに動作する。そして、コア管理部31におけるデータ処理部35とヘッダデータ格納部32との夫々が、メインバス14に連結されている。
【0030】
このようなもとで、コア部13においては、メインバス14を通じて到来するBaseヘッダ領域及びフレームヘッダ領域より成るフレームを構成するヘッダデータDHが、ヘッダデータ格納部32に供給され、コア管理部31による動作制御に従い、ヘッダデータ格納部32に内蔵されたメモリ手段に所定のアドレスをもって格納される。
【0031】
そして、ヘッダデータ格納部32に内蔵されたメモリ手段に格納されたヘッダデータDHが、コア管理部31による動作制御に従い、場合に応じて、ヘッダデータ格納部32に内蔵されたメモリ手段から読み出され、システムバス15を通じて、履歴データ保存部33に供給される。履歴データ保存部33には、過去においてコア部13に到来したヘッダデータが履歴データとしてメモリ手段に保存されて成る履歴データベースが構築されている。そして、履歴データ保存部33は、コア管理部31による動作制御に従い、ヘッダデータ格納部32から取り出されて履歴データ保存部33に供給されるヘッダデータDHを、場合に応じて、履歴データとして履歴データベースを構築するメモリ手段に保存し、履歴データベースを増築する。
【0032】
また、コア部13にあっては、集中制御部34による動作制御のもとに、データ処理部35が、ヘッダデータ格納部32においてそれに内蔵されたメモリ手段に格納されたヘッダデータDHと、履歴データ保存部33において履歴データベースを構築するメモリ手段に保存された履歴データとの比較を行う。そして、データ処理部35は、その比較の結果から、例えば、ヘッダデータDHが得られることになった元の入力情報信号の送信元が、当該データ処理部35が配された通信装置により形成される中継ノードに所属する通信端末であるか否か,ヘッダデータDHが得られることになった元の入力情報信号の送信先が、当該データ処理部35が配された通信装置により形成される中継ノードに所属する通信端末であるか否か,ヘッダデータDHが得られることになった元の入力情報信号が、過去において当該データ処理部35が配された通信装置に到来したことがあるか等々について判定する。さらに、データ処理部35は、判定結果に応じたフラッグをヘッダデータDHに付与するフラッグ処理を行い、フラッグ処理済のヘッダデータDHをメインバス14を通じてインターフェース部12のMAC部23におけるフレーム化データ処理部25へと転送する。
【0033】
コア部13からのフラッグ処理済のヘッダデータDHが供給されたフレーム化データ処理部25は、MAC管理部26による動作制御のもとに、フレーム化データ処理部25に内蔵されたメモリ手段に格納されているフレーム化データDFが形成するフレームに含まれるフレームヘッダ領域の識別情報に、フラッグ処理済のヘッダデータDHに付与されたフラッグに応じた追加,修正等の変更を加える。そして、フレーム化データ処理部25は、それに内蔵されたメモリ手段から、変更が加えられた識別情報が配されたフレームヘッダ領域とそれに続く情報領域とから成るフレームを形成するフレーム化データDFを取り出し、それを送信用フレーム化データDFTとしてSAR部24へと送出する。斯かるフレーム化データDFに関連するものとしてフレーム化データ処理部25におけるメモリ手段に残されたフレームのBaseヘッダ領域については、フレーム化データ処理部25によって廃棄処分が行われる。
【0034】
このようにしてフレーム化データ処理部25から得られる送信用フレーム化データDFTについても、SAR部24によるフレーム分解処理が行われて出力ディジタルデータDDTが得られ、その出力ディジタルデータDDTが選択・D/A変換部27により出力情報信号SO1〜SOnのいずれかとされて、それが出力送信部28に供給される。そして、出力送信部28により、出力情報信号SO1〜SOnのいずれかに基づく出力通信信号SN1〜SNnのうちのいずれかが、送信される。
【0035】
上述のような図1に示される通信装置の例において行われる動作は、その基本的要素を簡略化して要点のみを取り上げると、図3に示される概念図によってあらわされるものとなる。図3の概念図にあっては、先ず、インターフェース部12において、外部から到来する通信信号が受信され、受信された通信信号に対応した入力情報信号が再生される。次に、再生された入力情報信号にフレーム化処理が施され、フレーム化データが形成されてメモリ手段に格納されるとともに、付加ヘッダ情報が付加される。
【0036】
続いて、そのフレーム化データに対して、図1に示される通信装置の例が形成する中継ノードにとって不要なものであって、そのまま他の中継ノードへとバイパス送出されるべきものであるか否かを判定するバイパス判定が行われる。バイパス判定の結果、バイパス送出されるべきものである場合には、当該フレーム化データに対するフレーム分解処理が施されて出力情報信号が形成され、その出力情報信号に基づく出力通信信号が送信される。それに対して、バイパス判定の結果、バイパス送出されるべきものでない場合には、当該フレーム化データに含まれるヘッダデータが、コア部13に送られる。
【0037】
そして、コア部13において、インターフェース部12からのヘッダデータとコア部13に構築された履歴データベースに保存されている履歴データとの比較が行われ、その比較結果に応じたフラッグがヘッダデータに付与されるヘッダ処理が行われて、ヘッダ処理済のヘッダデータが、コア部13からインターフェース部12に送り返される。それにより、インターフェース部12のメモリ手段に格納されていたフレーム化データにおける識別情報が、ヘッダ処理済のヘッダデータに付与されたフラッグに従って変更される。その後、インターフェース部12において、識別情報が変更されたフレーム化データに対するフレーム分解処理が施されて出力情報信号が形成され、その出力情報信号に基づく出力通信信号が送信される。
【0038】
上述のような図1に示される通信装置の例により形成される中継ノードが複数個配され、互いに隣接するもの同士が相互連結状態におかれる場合には、例えば、図2に示されるような中継ノード11a〜11iを含んだ通信ネットワークが構成される。このような通信ネットワークにあっては、通常、各中継ノードから複数の他の中継ノードあるいは通信端末への通信信号の送信が行われ、ある中継ノードに障害が発生しても、通信を中断させることなく、他の中継ノードを経由して通信を継続することができ、さらには、新たな中継ノードをネットワークに追加することが著しく容易であることになる。そして、それに加え、斯かる通信ネットワークにあっては、複数の中継ノード間において、通信信号の送信元から送信先に到るまでの通信経路についての情報である経路情報の転送が頻繁に行われることがなく、従って、本来の通信情報についてのトラフィック以外のトラフィックの増大がまねかれて、通信効率が低下してしまうという問題は生じない。また、中継ノードの数が増大しても、それに従って中継ノード間における各中継ノードについての位置や他の中継ノードとのリンク状態等のネットワーク制御情報の送受が頻繁になることもなく、その結果、ネットワーク制御情報についてのデータ量が増大して、ネットワークが不安定になってしまうという問題も生じない。
【0039】
図4は、図1に示されるインターフェース部12の具体構成例を示す。
【0040】
図4に示される具体構成例にあっては、外部から到来する、例えば、前述の通信信号SC1〜SCnのような通信信号が、受信アンテナ41を通じて高周波増幅部42に供給される。そして、高周波増幅部42により増幅された通信信号が、各々の搬送波周波数に応じた帯域通過フィルタ(BPF)43a〜43nを夫々通過して、受信部44a〜44nに供給される。受信部44a〜44nの夫々においては、BPF43a〜43nを通じた通信信号についての周波数変換処理,レベル調整処理,復調処理等が行われて、通信信号に基づく入力情報信号が再生される。従って、受信アンテナ41,高周波増幅部42,BPF43a〜43n及び受信部44a〜44nは、図1に示される受信入力部21を形成していることになる。
【0041】
受信部44a〜44nから得られる入力情報信号は、A/D変換部45a〜45nに供給される。A/D変換部45a〜45nの夫々においては、受信部44a〜44nからの入力情報信号にA/D変換処理が施されることにより入力情報信号がディジタル化され、入力情報ディジタル信号が形成されて、それが選択部46に供給される。即ち、A/D変換部45a〜45nは、受信部44a〜44nからの入力情報信号に基づく入力情報ディジタル信号を形成するディジタル信号発生部を形成している。
【0042】
選択部46は、MAC部23におけるMAC管理部26により制御される選択制御部47による動作制御のもとに、A/D変換部45a〜45nからの入力情報ディジタル信号のうちの一つを選択して取り出し、例えば、入力ディジタルデータDDのような,受信部44a〜44nから得られる入力情報信号のうちの選択されたものに基づく入力ディジタルデータとしてメモリ部48に供給する。メモリ部48においては、例えば、MAC部23におけるMAC管理部26による制御のもとに、入力ディジタルデータの書込み及び読出しが行われ、メモリ部48からの入力ディジタルデータが、MAC部23におけるSAR部24に供給される。従って、A/D変換部45a〜45n,選択部46,選択制御部47及びメモリ部48は、図1に示されるA/D変換・選択部22を形成していることになる。
【0043】
MAC部23におけるSAR部24にあっては、メモリ部48からの入力ディジタルデータに、SAR部24に内蔵されたフレーム化処理部49によるフレーム化処理が施されて、例えば、図5のAに示されるような、フレームヘッダ領域とそれに続く情報領域とを含んだフレームを構成するフレーム化データが、受信部44a〜44nから得られる入力情報信号のうちの選択されたものに対応するものとして形成され、それがフレーム化データ処理部25に供給される。
【0044】
フレーム化データ処理部25にあっては、SAR部24におけるフレーム化処理部49から得られるフレーム化データが、MACメモリ部50に格納される。MACメモリ部50は、例えば、リング・バッファ(Ring Buffer) によって構成され、それにおけるデータの格納及びそれからのデータの取出しは、各々がMAC管理部26による動作制御のもとにおかれるデータ処理部51,データ転送部52,データ廃棄部53,データ取込部54及びデータ送出制御部55によって制御される。
【0045】
MACメモリ部50に格納されるフレーム化データが構成するフレームにおけるフレームヘッダ領域には、受信部44a〜44nから得られる入力情報信号のうちの選択されたものについての送信元,送信先,通過した中継ノード等あらわす各種の識別情報が配され、また、情報領域には、入力情報信号のうちの選択されたものにより伝達される通信情報が配される。
【0046】
また、フレーム化データ処理部25にあっては、例えば、データ処理部51により、MACメモリ部50に格納されるフレーム化データが構成するフレームに、Baseヘッダ領域が、例えば、フレームヘッダ領域に先立つ付加ヘッダ領域として追加される。Baseヘッダ領域には、フレーム化データ処理部25にフレーム化データが到着した時点をあらわす時間情報,当該フレーム化データの到来回数をあらわす回数情報等のBase情報が配される。その結果、MACメモリ部50に格納されたフレーム化データは、例えば、図5のBに示されるような、Baseヘッダ領域とフレームヘッダ領域と情報領域とを含んで形成されるフレームを構成するものとされる。
【0047】
上述のようにして、MACメモリ部50にフレーム化データが格納されたもとにおいて、MAC部23においては、MACメモリ部50に格納されたフレーム化データが、MAC部23を含んだ中継ノードにとって不要なものである場合には、その旨の判断が、例えば、データ処理部51を通じて情報を得たMAC管理部26によって行われる。そして、MAC管理部26により不要と判断されたフレーム化データについては、それが形成するフレームのBaseヘッダ領域に、そのまま他の中継ノードへと送出されるべきものであることをあらわす送出フラッグが、データ処理部51によって付与される。そして、データ送出制御部55により、上述の送出フラッグが付与されたフレーム化データにおける、付加ヘッダ領域を除いた、フレームヘッダ領域とそれに続く情報領域とがMACメモリ部50から取り出され、それらを含んだフレームを構成する送信用フレーム化データとして、SAR部24へと送出される。送信用フレーム化データが形成されてSAR部24へと送出されることになったフレーム化データが形成するフレームにおける付加ヘッダ領域については、データ廃棄部53による廃棄が行われる。
【0048】
MACメモリ部50からの送信用フレーム化データが供給されるSAR部24においては、送信用フレーム化データにSAR部24に内蔵されたフレーム分解処理部56によるフレーム分解処理が施されて、送信用フレーム化データに基づく出力ディジタルデータが得られ、それがMAC部23から送出されてメモリ部57に供給される。メモリ部57においては、例えば、MAC部23におけるMAC管理部26による制御のもとに、出力ディジタルデータの書込み及び読出しが行われ、メモリ部57からの出力ディジタルデータが、選択部58に供給される。
【0049】
選択部58は、MAC部23におけるMAC管理部26により制御される選択制御部47による動作制御のもとに、D/A変換部59a〜59nのうちのいずれかを選択し、メモリ部57からの出力ディジタルデータをD/A変換部59a〜59nのうちの選択されたものに供給する。D/A変換部59a〜59nのうちの選択されたものにおいては、出力ディジタルデータにD/A変換処理が施されることにより出力ディジタルデータがアナログ化され、出力ディジタルデータに基づく出力情報信号が形成されて、それが送信部60a〜60nのうちの、D/A変換部59a〜59nのうちの選択されたものに対応するものに供給される。即ち、D/A変換部59a〜59nは、選択部58からの出力ディジタルデータの基づく出力情報信号を得るアナログ信号発生部を形成している。そして、斯かるD/A変換部59a〜59nに加えて、メモリ部57及び選択部58は、図1に示される選択・D/A変換部27を形成していることになる。
【0050】
出力情報ディジタル信号が供給される送信部60a〜60nのうちのいずれかにおいては、出力情報信号を変調信号とする変調処理,それにより得られる変調出力に対する周波数帯域調整等が行われて、出力通信信号が形成される。そして、その出力通信信号が、加算部61を通じ、さらに、レベル調整部62により、そのレベルが所定レベルを超えないように調整され、例えば、出力通信信号SN1〜SNnのうちのいずれかとして、送信アンテナ63を通じて送信される。従って、送信部60a〜60n,加算部61,レベル調整部62及び送信アンテナ63は、図1に示される出力送信部28を形成している。
【0051】
一方、MACメモリ部50に格納されたフレーム化データが、MAC管理部26により、MAC部23を含んだ中継ノードにとって必要なものと判断された場合には、フレーム化データ処理部25において、データ転送部52により、当該フレーム化データに含まれるBaseヘッダ領域及びフレームヘッダ領域の各種の識別情報がMACメモリ部50から複写されて取り出され、それにアドレスCポインタ領域が付加されて、例えば、図5のCに示されるような、Baseヘッダ領域及びフレームヘッダ領域を含んだフレームを構成するヘッダデータが形成され、それがフレーム化データ処理部25から導出されて、インターフェース部12からメインバス14を通じてコア部13へと転送される。このように、インターフェース部12からコア部13へと転送されるヘッダデータは、MACメモリ部50に格納されたフレーム化データが構成するフレームにおける、情報領域を含まない、Baseヘッダ領域及びフレームヘッダ領域だけを含むものとされる。
【0052】
また、フレーム化データ処理部25においては、コア部13からの、フラッグ処理済のヘッダデータがメインバス14を通じて到来すると、データ取込部54により、そのフラッグ処理済のヘッダデータがMACメモリ部50に取り込まれる。続いて、MACメモリ部50に格納されている図5のBに示されるようなフレームを構成するフレーム化データに含まれるフレームヘッダ領域の識別情報に、フラッグ処理済のヘッダデータに付与されたフラッグに応じた追加,修正等の変更が加えられる。そして、フレーム化データ処理部25にあっては、データ送出制御部55により、MACメモリ部50から、変更が加えられた識別情報が配されたフレームヘッダ領域とそれに続く情報領域とから成るフレームを形成するフレーム化データが取り出され、それが送信用フレーム化データとして、フレーム化データ処理部25からSAR部24へと送出される。MACメモリ部50に残される、使用済みの付加ヘッダ領域及びフラッグ処理済のヘッダデータ等については、フレーム化データ処理部25におけるデータ廃棄部53による廃棄が行われる。
【0053】
このようにしてフレーム化データ処理部25からSAR部24へと送出される送信用フレーム化データに対しても、SAR部24に内蔵されたフレーム分解処理部56によるフレーム分解処理が施されて、送信用フレーム化データに基づく出力ディジタルデータが得られ、それがメモリ部57に書き込まれるとともにメモリ部57から読み出されて、選択部58に供給される。続いて、選択部58から、それにより選択されたD/A変換部59a〜59nのうちのいずれかに供給され、D/A変換部59a〜59nのうちの選択されたものにおいて、出力ディジタルデータに基づく出力情報信号が形成され、それが送信部60a〜60nのうちの、D/A変換部59a〜59nのうちの選択されたものに対応するものに供給される。
【0054】
そして、出力情報信号が供給される送信部60a〜60nのうちのいずれかにおいて、出力情報信号に基づく出力通信信号が形成され、その出力通信信号が、加算部61を通じ、さらに、レベル調整部62によるレベル調整を受けて、例えば、出力通信信号SN1〜SNnのうちのいずれかとして、送信アンテナ63を通じて送信される。
【0055】
図6は、図1に示されるコア部13の具体構成例を示す。
【0056】
図6に示される具体構成例にあっては、インターフェース部12におけるMAC部23からメインバス14を通じて到来するヘッダデータが、システムバス15を通じて履歴データ保存部33に連結されたヘッダデータ格納部32に供給される。
【0057】
ヘッダデータ格納部32は、ヘッダデータの格納に用いられるヘッダデータメモリ部71,コア管理部31におけるデータ処理部35による動作制御のもとにヘッダデータメモリ部71に対するデータの書込み及び読出し制御を行うヘッダデータメモリ制御部72、及び、ヘッダデータメモリ部71が扱うデータについての暫時バックアップの役割を果たすスナップショットメモリ部73を含んで構成されている。ヘッダデータメモリ部71は、例えば、リング・バッファ(Ring Buffer) によって構成される。また、履歴データ保存部33は、履歴データの一時的格納に用いられる履歴データメモリ部74,履歴データを保存して履歴データベースを構築する履歴データ保存メモリ部75、及び、コア管理部31におけるデータ処理部35による動作制御のもとに履歴データメモリ部74及び履歴データ保存メモリ部75の夫々に対するデータの書込み及び読出し制御を行う履歴データメモリ制御部76を含んで構成されている。履歴データメモリ部74及び履歴データ保存メモリ部75も、例えば、リング・バッファ(Ring Buffer) によって構成される。
【0058】
このようなもとで、ヘッダデータ格納部32にあっては、インターフェース部12におけるMAC部23からメインバス14を通じて到来するヘッダデータが、ヘッダデータメモリ制御部72を通じてヘッダデータメモリ部71に格納される。ヘッダデータメモリ部71に格納されるヘッダデータは、例えば、図5のCに示されるように、Baseヘッダ領域及びフレームヘッダ領域から成るフレームを構成するものである。
【0059】
このようにして、ヘッダデータメモリ部71に格納されたヘッダデータは、それにおけるフレームヘッダ領域が、コア管理部31におけるデータ処理部35による動作制御のもとに、場合に応じて、ヘッダデータメモリ部71から読み出され、履歴データを形成するものとされて、システムバス15を通じて履歴データメモリ部74に一時的に格納され、その後、履歴データ保存メモリ部75に保存されて履歴データベースに加えられる。
【0060】
コア管理部31におけるデータ処理部35は、各々がメインバス14及びシステムバス15の両者に連結されたデータ取込部81,データ比較部82,データ転送部83,データ保存部84及びデータ廃棄部85を含んで構成されており、その全体が、集中制御部34による動作制御のもとにおかれている。
【0061】
データ取込部81は、ヘッダデータ格納部32におけるヘッダデータメモリ制御部72に、インターフェース部12におけるMAC部23からメインバス14を通じてヘッダデータ格納部32に到達するヘッダデータのヘッダデータメモリ部71への書き込みを行わせ、ヘッダデータがヘッダデータメモリ部71に格納される状態を設定する。
【0062】
データ比較部82は、ヘッダデータ格納部32におけるヘッダデータメモリ部71に格納されたヘッダデータと、履歴データ保存部33における履歴データ保存メモリ部75に保存された履歴データとを比較する。そして、データ比較部82は、ヘッダデータと履歴データとの比較の結果から、例えば、インターフェース部12においてヘッダデータが得られることになった元の入力情報信号の送信元が、当該インターフェース部12を備えた通信装置により形成される中継ノードに所属する通信端末であるか否か,インターフェース部12においてヘッダデータが得られることになった元の入力情報信号の送信先が、当該インターフェース部12を備えた通信装置により形成される中継ノードに所属する通信端末であるか否か、インターフェース部12においてヘッダデータが得られることになった元の入力情報信号が、過去において当該インターフェース部12を備えた通信装置に到来したことがあるか等々についての、ヘッダデータに関する判定を行う。さらに、データ比較部82は、ヘッダデータに関する判定の結果に応じたフラッグをヘッダデータメモリ部71に格納されたヘッダデータに付与するフラッグ処理を行う。
【0063】
データ転送部83は、ヘッダデータ格納部32におけるヘッダデータメモリ制御部72に、データ比較部82によるフラッグ処理が行われて得られるフラッグ処理済のヘッダデータをヘッダデータメモリ部71から読み出させ、読み出されたフラッグ処理済のヘッダデータをメインバス14を通じてインターフェース部12のMAC部23におけるフレーム化データ処理部25へと転送する。
【0064】
データ保存部84は、ヘッダデータ格納部32におけるヘッダデータメモリ部71に格納されたヘッダデータと、履歴データ保存部33における履歴データ保存メモリ部75に保存された履歴データとを比較する。続いて、データ保存部84は、その比較結果に基づいて、ヘッダデータメモリ部71に格納されたヘッダデータが、新たな履歴データとして履歴データ保存部33における履歴データ保存メモリ部75に保存されるべきフレームヘッダ領域を有したものか否かを判断する。
【0065】
その結果、ヘッダデータメモリ部71に格納されたヘッダデータが、新たな履歴データとして履歴データ保存メモリ部75に保存されるべきフレームヘッダ領域を有したものである場合には、データ保存部84は、ヘッダデータ格納部32におけるヘッダデータメモリ制御部72に、ヘッダデータメモリ部71に格納されたヘッダデータにおけるBaseヘッダ領域及びフレームヘッダ領域をヘッダデータメモリ部71から読み出させ、読み出されたBaseヘッダ領域及びフレームヘッダ領域から成るフレームを形成するデータを、システムバス15を通じて履歴データ保存部33に送り込む。さらに、データ保存部84は、履歴データ保存部33における履歴データメモリ制御部76に、履歴データ保存部33に送り込まれた、図5のDに示されるような、Baseヘッダ領域及びフレームヘッダ領域から成るフレームを形成するデータを、履歴データメモリ部74に書き込んで格納する状態をとらせるとともに、その後、履歴データメモリ制御部76に、履歴データメモリ部74に書き込まれたデータが形成するフレームにおけるフレームヘッダ領域を、履歴データとして、履歴データ保存メモリ部75に保存する状態をとらせる。それにより、例えば、図5のEに示されるような、フレームヘッダ領域が、新たな履歴データとして、履歴データ保存メモリ部75に保存されて履歴データベースを増築することになる。
【0066】
データ廃棄部85は、ヘッダデータ格納部32における使用済みデータ,不要データ等の、コア部13における各種の使用済みデータについての廃棄処分を行う。
【産業上の利用可能性】
【0067】
以上のような本発明に係る通信装置は、従前のメッシュ・ネットワークの利点を超える利点を具え、それに加えて、本来の通信情報についてのトラフィック以外のトラフィックの増大がまねかれることにより通信効率の低下が生じるという問題、さらには、ネットワーク制御情報についてのデータ量が増大することによりネットワークが不安定になる問題等を伴わないことになる、新しい通信ネットワークを構築できる複数の中継ノードの夫々の形成に供することができるものとして、通信ネットワークに広く適用することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明に係る通信装置の一例を示すブロック構成図である。
【図2】本発明に係る通信装置の一例が適用されて形成された複数の中継ノードによって構築された通信ネットワークの例を示す概念図である。
【図3】図1に示される通信装置の例において行われる動作の基本的要素を簡略化してあらわす概念図である。
【図4】図1に示される通信装置の例におけるインターフェース部の具体構成例を示すブロック構成図である。
【図5】図1に示される通信装置の例において形成されるフレーム化データ及びヘッダデータの構成をあらわすデータフォーマットの一例を示すフォーマット図である。
【図6】図1に示される通信装置の例におけるコア部の具体構成例を示すブロック構成図である。
【符号の説明】
【0069】
11a〜11i・・・中継ノード, 12・・・インターフェース部, 13・・・コア部, 14・・・メインバス, 15・・・システムバス, 21・・・受信入力部, 22・・・A/D変換・選択部, 23・・・MAC部, 24・・・SAR部, 25・・・フレーム化データ処理部, 26・・・MAC管理部, 27・・・選択・D/A変換部, 28・・・出力送信部, 31・・・コア管理部, 32・・・ヘッダデータ格納部, 33・・・履歴データ保存部, 34・・・集中制御部, 35・・・データ処理部, 49・・・フレーム化処理部, 50・・・MACメモリ部, 52,83・・・データ転送部, 53,85・・・データ廃棄部, 54,81・・・データ取込部, 55・・・データ送出制御部, 56・・・フレーム分解処理部, 71・・・ヘッダメモリ部, 72・・・ヘッダデータメモリ制御部, 73・・・スナップショットメモリ部, 74・・・履歴データメモリ部, 75・・・履歴データ保存メモリ部, 76・・・履歴データメモリ制御部, 84・・・データ保存部
【出願人】 【識別番号】502102567
【氏名又は名称】株式会社ネクストマジック
【出願日】 平成16年9月2日(2004.9.2)
【代理人】 【識別番号】100083909
【弁理士】
【氏名又は名称】神原 貞昭

【公開番号】 特開2006−74413(P2006−74413A)
【公開日】 平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願番号】 特願2004−255082(P2004−255082)