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【発明の名称】 潤滑装置
【発明者】 【氏名】新堀 忠徳
【住所又は居所】神奈川県藤沢市鵠沼神明一丁目5番50号 日本精工株式会社内

【氏名】杉田 澄雄
【住所又は居所】神奈川県藤沢市鵠沼神明一丁目5番50号 日本精工株式会社内

【要約】 【課題】気泡を含まない潤滑油を、潤滑油タンクから潤滑油吐出部を介してノズルに送出させ、潤滑油への気泡の混入に起因するノズルからの潤滑油の吐出不能等の不具合を確実に防止する。

【解決手段】潤滑油タンク21内における潤滑油吸入口25と潤滑油タンク21底面との間には、消波ガード26が設けられる。消波ガード26は、消波ガード内空間A1を消波ガード外空間A2と隔てるように配置される。消波ガード26における潤滑油タンク21の底面近傍には、消波ガード内空間A1及び消波ガード外空間A2を連通させる連通孔又は切り欠き26aが設けられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定量の潤滑油をノズルから潤滑対象に向けて吐出させることにより、潤滑対象を潤滑する潤滑装置であって、
所定量の潤滑油をノズルに向けて所定のタイミングで送出させる潤滑油吐出部と、潤滑油を貯留する潤滑油タンクと、前記潤滑油タンクに貯留された潤滑油を前記潤滑油タンク内における油面より下方に配置された潤滑油吸入口と、前記潤滑油タンク内における前記潤滑油吸入口と潤滑油タンク底面との間に設けられたガード部材とを備え、
前記ガード部材は、前記潤滑油タンク内における前記潤滑油吸入口と前記潤滑油タンク底面との間の空間を、前記潤滑油タンク内の他の空間と隔てるように配置されるとともに、前記ガード部材における前記潤滑油タンクの底面近傍には、各空間を連通させる連通孔又は切り欠きが設けられていることを特徴とする潤滑装置。
【請求項2】
前記潤滑油タンクには、潤滑油残量を検出するオイルレベル検出手段が設けられており、当該オイルレベル検出手段により潤滑油残量が所定量以下となったことが検出された際、前記潤滑油の吸入が停止されることを特徴とする請求項1記載の潤滑装置。
【請求項3】
所定量の潤滑油をノズルから潤滑対象に向けて吐出させることにより、潤滑対象を潤滑する潤滑装置であって、
所定量の潤滑油を前記ノズルに向けて所定のタイミングで送出させる潤滑油吐出部と、潤滑油を密閉状態で貯留可能な密閉式の潤滑油タンクと、当該潤滑油タンクに貯留された潤滑油を、密閉状態の潤滑油タンク内で加圧する潤滑油加圧手段とを備えたことを特徴とする潤滑装置。
【請求項4】
前記潤滑油加圧手段が、前記潤滑油タンク内で進退可能なピストンであることを特徴とする請求項3記載の潤滑装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、所定量の潤滑油をノズルから潤滑対象に向けて吐出させることにより、潤滑対象を潤滑するための潤滑装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば、特許文献1に示すような潤滑装置が知られている。
従来、高速回転機械の主軸用軸受の潤滑には、オイルミスト方式、オイルエア方式、オイルジェット方式等の各種方式が提案され、実施されている。
しかし、オイルミスト方式によれば、圧縮エアを使用することから、騒音問題が生じるとともに、潤滑油のミストが大気中に飛散することにより、作業環境が悪化するという問題があった。
また、オイルエア方式によれば、エアカーテンが軸受周囲に形成されて潤滑油の供給が阻害される恐れがあり、高速回転する軸受の潤滑不足を生じないためには、実際に必要な潤滑油量(0.01〜0.03cc)以上の潤滑油を供給する必要があった。
【0003】
一方、オイルジェット方式によれば、上述した問題を生じない。ジェット方式は、ジェット化された微量の潤滑油を、指向性を有するノズルにより軸受に直接噴射させるものである。
しかし、ジェット方式によるノズルからの潤滑油吐出量は、0.0005〜0.01ccと非常に微量である。このため、潤滑油タンク内の潤滑油に気泡が含まれていた場合、油圧ポンプからの配管内やノズル等には、気泡を噛み込んだ潤滑油が送出され、ノズルからの潤滑油の吐出が不能となる恐れがあった。
【特許文献1】特開2002−130593号公報(第4〜6頁、第2図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図4に示す従来の潤滑装置100では、潤滑油を貯留された潤滑油タンク101が揺動及び振動すると、潤滑油が潤滑油タンク101内壁面や潤滑油タンク101内のストレーナ、油量レベルスイッチ、フロートセンサ等にぶつかり、気泡が発生して潤滑油タンク101内に浮遊する。この状態で、空圧駆動の油圧ポンプ102が作動され、潤滑油吸入口から潤滑油が吸入されると、気泡も潤滑油と一緒に吸い込まれ、潤滑油が、気泡を噛み込んだ状態で油圧ポンプ102から切替弁103及び各配管104を介してノズル105に送出される。
この場合、潤滑油に混入した気泡によって各配管104内の油圧が上がらず、しかも潤滑油の吐出量が微量であるために空発となり、ノズル105から潤滑油を吐出させることができないという問題があった。工作機械主軸用軸受の潤滑装置などでは、潤滑油タンクが振動を受けたり、移動する部位に設置される場合があり、このような場合に気泡が浸入する虞があった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、気泡を含まない潤滑油を、潤滑油タンクから潤滑油吐出部を介してノズルに送出させることができ、これにより潤滑油への気泡の混入に起因するノズルからの潤滑油の吐出不能等の不具合を確実に防止し、ノズルから潤滑対象に潤滑油を確実に吐出させることができる潤滑装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1)本発明の潤滑装置は、所定量の潤滑油をノズルから潤滑対象に向けて吐出させることにより、潤滑対象を潤滑する潤滑装置であって、所定量の潤滑油をノズルに向けて所定のタイミングで送出させる潤滑油吐出部と、潤滑油を貯留する潤滑油タンクと、前記潤滑油タンクに貯留された潤滑油を潤滑油タンク内における油面より下方に配置された潤滑油吸入口と、前記潤滑油タンク内における潤滑油吸入口と潤滑油タンク底面との間に設けられたガード部材とを備え、前記ガード部材は、潤滑油タンク内における潤滑油吸入口と潤滑油タンクの底面との間の空間を、潤滑油タンク内の他の空間と隔てるように配置されるとともに、ガード部材における潤滑油タンクの底面近傍には、各空間を連通させる連通孔又は切り欠きが設けられることを特徴とする。
【0007】
このような潤滑装置において、潤滑油は、潤滑油吸入口から吸入される際、潤滑油タンク内における油面より下方の潤滑油タンク底面近傍から、ガード部材の連通孔又は切り欠きを介して、潤滑油タンク内における潤滑油吸入口と潤滑油タンク底面との間のガード部材に囲まれた空間に流入される。そして潤滑油は、当該空間から潤滑油吸入口を介して油圧ポンプに吸入される。
【0008】
したがって、潤滑油タンクが揺動や振動した場合においても、潤滑油は、潤滑油タンク内において、潤滑油吸入口と潤滑油タンク底面との間のガード部材に囲まれた空間では、当該空間に常時充填された状態となり、気泡を含む状態とはならない。また、例え潤滑油タンク全体が揺動又は振動しても、潤滑油吸入口と潤滑油タンク底面との間のガード部材に囲まれた空間に充填された潤滑油には、何等の影響も及ばず、油面の揺れ等による気泡の発生を生じることはない。更に、ガード部材の連通孔又は切り欠きは、気泡を通し難いため、潤滑タンク内の他の空間から、潤滑油吸入口と潤滑油タンクの底面との間のガード部材に囲まれた空間への気泡の混入が防止される。
【0009】
これらにより、気泡を含まない潤滑油が、潤滑油吸入口と潤滑油タンク底面との間のガード部材に囲まれた空間から、潤滑油吸入口を介して潤滑油吐出部に吸入される。そして潤滑油は、潤滑油吐出部により所定量を所定のタイミングでノズルに向けて送出され、ノズルから潤滑対象に向けて吐出される。
【0010】
2)本発明の潤滑装置は、前記1)記載の潤滑装置であって、前記潤滑油タンクには、潤滑油残量を検出するオイルレベル検出手段が設けられており、オイルレベル検出手段により潤滑油残量が所定量以下となったことが検出された際、潤滑油の吸入が停止されることが好ましい。
【0011】
これによると、潤滑油タンク内の潤滑油残量が過度に減少しないので、例え潤滑油タンクが振動及び揺動しても、大きく変位した油面がガード部材の上端部より下方に位置することはない。これにより、気泡を含む潤滑油が潤滑油吸入口から油圧ポンプに吸入されることが確実に防止される。
【0012】
3)本発明の潤滑装置は、所定量の潤滑油をノズルから潤滑対象に向けて吐出させることにより、潤滑対象を潤滑する潤滑装置であって、所定量の潤滑油をノズルに向けて所定のタイミングで送出させる潤滑油吐出部と、潤滑油を密閉状態で貯留可能な密閉式の潤滑油タンクと、潤滑油タンクに貯留された潤滑油を、密閉状態の潤滑油タンク内で加圧する潤滑油加圧手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
このような潤滑装置において、潤滑油は、密閉式の潤滑油タンクに密閉状態で貯留されるとともに、潤滑油加圧手段により密閉状態の潤滑油タンク内で加圧された後、潤滑油吐出部により所定量を所定のタイミングでノズルに向けて送出され、ノズルから潤滑対象に向けて吐出される。
潤滑油は、潤滑油加圧手段により密閉状態の潤滑油タンク内で加圧されることにより、混入した気泡を消失され、気泡を含まない状態とされる。また、例え潤滑油タンク全体が揺動又は振動しても、油面の揺れ等による気泡の発生を生じることはない。
【0014】
4)本発明の潤滑装置は、前記3)記載の潤滑装置であって、前記潤滑油加圧手段は、潤滑油タンク内で進退動可能なピストンである。
【0015】
潤滑油加圧手段は、潤滑油を密閉状態の潤滑油タンク内で加圧させる際、ピストンを潤滑油タンク内で進出させ、潤滑油タンク内の潤滑油を加圧させる。したがって、潤滑油タンク全体が揺動又は振動しても、油面の揺れ等による気泡の発生を確実に防止することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の潤滑装置によれば、ガード部材は、潤滑油タンク内における潤滑油吸入口と潤滑油タンクの底面との間の空間を、潤滑油タンク内の他の空間と隔てるように配置されるとともに、ガード部材における潤滑油タンクの底面近傍には、各空間を連通させる連通孔又は切り欠きが設けられる。
したがって、気泡を含まない潤滑油を、潤滑油タンクから潤滑油吐出部を介してノズルに送出させることができる。これにより、潤滑油への気泡の混入に起因するノズルからの潤滑油の吐出不能等の不具合を確実に防止することができ、ノズルから潤滑対象に潤滑油を確実に吐出させることができる。
【0017】
また、本発明の潤滑装置によれば、潤滑油加圧手段が、潤滑油タンクに貯留された潤滑油を、密閉状態の潤滑油タンク内で加圧する。したがって、潤滑油に混入した気泡を消失させることができ、潤滑油を気泡を含まない状態とすることができる。また、たとえ潤滑油タンク全体が揺動又は振動しても、油面の揺れ等による気泡の発生を確実に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の潤滑装置の実施形態を説明する。図1は、本発明の第1実施形態である潤滑装置を示す概略構成図である。
【0019】
図1を参照すると、第1実施形態の潤滑装置10において、コントローラ20は、潤滑油タンク21に貯留された潤滑油を、空圧駆動の油圧ポンプ22により潤滑油吐出装置23に送出させるとともに、潤滑油吐出装置23により所定量の潤滑油をノズル24に向けて所定のタイミングで送出させ、ノズル24から潤滑対象であるベアリング1に向けて吐出させる。これにより、ベアリング1を潤滑する。なお、前記潤滑装置10の一般例としては、特開2001−315041号公報(図3参照)、特開2002−130588号公報(図4参照)、特開2002−130593号公報(図2参照)等に記載されている。
【0020】
油圧ポンプ22は、潤滑油タンク21に貯留された潤滑油を、潤滑油タンク21内における油面Lより下方に配置された潤滑油吸入口25を介して吸入するとともに、吸入した潤滑油を潤滑油吐出装置23に向けて送出させる。
【0021】
潤滑油タンク21内における潤滑油吸入口25と潤滑油タンク21底面との間には、略円筒状に形成された消波ガード26が設けられる。消波ガード26は、潤滑油タンク21内における潤滑油吸入口25と潤滑油タンク21の底面との間の空間(以下、消波ガード内空間A1という)を、潤滑油タンク21内の他の空間(以下、消波ガード外空間A2という)と隔てるように配置される。
消波ガード26における潤滑油タンク21の底面近傍には、連通孔又は切り欠き26aが設けられる。連通孔又は切り欠き26aは、例えば図1中の上下方向に所定の寸法hを有しており、消波ガード内空間A1及び消波ガード外空間A2を連通させる。
【0022】
また、潤滑油タンク21には、潤滑油残量を検出するオイルレベルスイッチ27が設けられる。コントローラ20は、オイルレベルスイッチ27により潤滑油タンク21内の潤滑油残量が所定量以下となったことが検出された際、油圧ポンプ22を停止させる。
したがって、潤滑油タンク21内の潤滑油残量が過少にならないので、たとえ潤滑油タンク21が振動及び揺動しても、大きく変位した油面Lが消波ガード26の上端部より下方に位置することはない。これにより、気泡を含む潤滑油が潤滑油吸入口25から油圧ポンプ22に吸入されることが確実に防止される。
【0023】
本実施形態の作用を説明する。
潤滑装置10において、コントローラ20は、潤滑油タンク21に貯留された潤滑油を、空圧駆動の油圧ポンプ22により潤滑油吐出装置23に送出させる。
【0024】
この際、潤滑油タンク21に貯留された潤滑油は、潤滑油タンク21内の油面Lより下方の潤滑油タンク21底面近傍から、消波ガード26の連通孔又は切り欠き26aを介して、潤滑油タンク21内における消波ガード内空間A1に流入される。
【0025】
したがって、潤滑油は、潤滑油タンク21内において、消波ガード内空間A1に常時充填された状態に置かれ、気泡を含む状態とはならない。また、例え潤滑油タンク21全体が揺動又は振動しても、消波ガード内空間A1に充填された潤滑油には、何等の影響も及ばず、油面Lの揺れ等による気泡の発生を生じることはない。更に、気泡は、消波ガード26の連通孔又は切り欠き26aを通過し難いため、潤滑油タンク21内における消波ガード外空間A2から消波ガード内空間A1への気泡の侵入が、消波ガード26の連通孔又は切り欠き26aによって防止される。
【0026】
これらにより、気泡を含まない潤滑油が、消波ガード内空間A1から潤滑油吸入口25を介して油圧ポンプ22に吸入され、油圧ポンプ22から潤滑油吐出装置23に送出される。そして、潤滑油は、潤滑油吐出装置23により所定量を所定のタイミングでノズル24に向けて送出され、ノズル24からベアリング1に向けて吐出される。
【0027】
図2は、本発明の第2実施形態である潤滑装置を示す概略構成図である。
【0028】
図2を参照すると、第2実施形態の潤滑装置30において、コントローラ40は、潤滑油タンク41に貯留された潤滑油を、潤滑油加圧装置50により密閉状態の潤滑油タンク41内で加圧させ、潤滑油吐出装置42に送出させるとともに、潤滑油吐出装置42により所定量の潤滑油をノズル43に向けて所定のタイミングで送出させ、ノズル43からベアリング1に向けて吐出させる。
潤滑油タンク41は、密閉式であり、潤滑油を密閉状態で貯留可能である。
【0029】
潤滑油加圧装置50は、潤滑油タンク41に隣接して設けられたシリンダ51と、シリンダ51内を摺動可能に設けられたプランジャ52と、プランジャ52と一体的に設けられ、シリンダ51内でのプランジャ52の摺動に伴って潤滑油タンク41内に進退動可能なピストン53と、コントローラ40により制御される電磁弁54とから構成される。
【0030】
電磁弁54は、シリンダ51内を圧縮エアで加圧することにより、プランジャ52をシリンダ51内で所定方向(図2中、上方)に摺動させ、ピストン53を潤滑油タンク41内で進出させる。これにより、電磁弁54は、潤滑油タンク41内の潤滑油を加圧させるとともに、潤滑油吐出装置42までの配管44内の潤滑油までも加圧させる。
また、電磁弁54は、シリンダ51内を脱圧させることが可能である。脱圧状態とすれば、補充パイプ45から潤滑油を潤滑油タンク41内に補充することが可能となる。また、潤滑油タンクを加圧する手段としては、圧縮エアの代わりにバネを用いることもできる。
【0031】
本実施形態の作用を説明する。
潤滑装置30において、コントローラ40は、潤滑油を潤滑油加圧装置50により密閉状態の潤滑油タンク41内で加圧させた後、潤滑油吐出装置42により所定量を所定のタイミングでノズル43に向けて送出させ、ノズル43からベアリング1に向けて吐出させる。
【0032】
潤滑油を密閉状態の潤滑油タンク41内で加圧させる際、潤滑油加圧装置50は、電磁弁54によりシリンダ51内を加圧することにより、プランジャ52をシリンダ51内で図2中の上方に摺動させ、ピストン53を潤滑油タンク41内で進出させる。これにより、潤滑油タンク41内の潤滑油が加圧されるとともに、潤滑油吐出装置42までの配管44内の潤滑油までも加圧される。
潤滑油は、潤滑油加圧装置50によって加圧されることにより、潤滑油を消費してもピストンが上昇するため、潤滑油タンク内に空気は入らず、気泡を含まない状態とされる。また、例え潤滑油タンク41全体が揺動又は振動しても、油面の揺れ等による気泡の発生を生じることはなく、配管44等のエア抜きを事前に行うだけで、潤滑油に気泡の混入は生じない。
【0033】
図3は、本発明の第3実施形態である潤滑装置を示す概略構成図である。
【0034】
図3を参照すると、第3実施形態の潤滑装置60において、潤滑油加圧装置70は、電磁弁54(図2参照)に代えて、コントローラ61によって制御される駆動モータ71と、駆動モータ71をプランジャ72に連動させる直動機器73とを備える。
【0035】
駆動モータ71は、直動機器73を介してプランジャ72に連結されており、直動機器73を介してプランジャ72をシリンダ74内で図3中の上方に摺動させ、ピストン53を潤滑油タンク41内で進出させる。これにより、潤滑油タンク41内の潤滑油を加圧させる。
また、駆動モータ71は、直動機器73を介してプランジャ72をシリンダ74内で図3中の下方に摺動させる。または、ピストン53をリターンスプリング(図示しない)の付勢力により潤滑油タンク41内で退動させる。これにより、補充パイプ45から潤滑油タンク41内に潤滑油を補充することができる。
その他の構成及び作用については、上記第2実施例と同様である。
【0036】
以上のように上記第1実施形態によれば、潤滑油タンク21内における潤滑油吸入口25と潤滑油タンク21底面との間には、消波ガード26が設けられる。消波ガード26は、消波ガード内空間A1を消波ガード外空間A2と隔てるように配置される。消波ガード26における潤滑油タンク21の底面近傍には、消波ガード内空間A1及び消波ガード外空間A2を連通させる連通孔又は切り欠き26aが設けられる。
また、第2及び第3実施形態によれば、潤滑油加圧装置50,70が、潤滑油を密閉状態の潤滑油タンク41内で加圧させ、潤滑油吐出装置42に送出させる。
【0037】
したがって、気泡を含まない潤滑油を、潤滑油タンク21,41から潤滑油吐出装置23,42を介してノズル24,43に送出させることができ、潤滑油への気泡の混入に起因するノズル24,43からの潤滑油の吐出不能等の不具合を確実に防止することができる。これにより、ノズル24,43からベアリング1に潤滑油を確実に吐出させることができ、高速回転するベアリング1等の潤滑対象を適切かつ確実に潤滑させることができる。
【0038】
本発明により得られる潤滑装置は、工作機械の主軸軸受や歯車、チェーン等の潤滑に好適に用いられ、特に高負荷・高速回転する軸受等に好適に使用される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の第1実施形態である潤滑装置を示す概略構成図である。
【図2】本発明の第2実施形態である潤滑装置を示す概略構成図である。
【図3】本発明の第3実施形態である潤滑装置を示す概略構成図である。
【図4】従来の潤滑装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
【0040】
1 潤滑対象(ベアリング)
10 潤滑装置
20 コントローラ
21 潤滑油タンク
22 油圧ポンプ
23 潤滑油吐出部(潤滑油吐出装置)
24 ノズル
25 潤滑油吸入口
26 ガード部材(消波ガード)
26a 連通孔又は切り欠き
27 オイルレベル検出手段(オイルレベルスイッチ)
A1 潤滑油タンク内における潤滑油吸入口と潤滑油タンクの底面との間の空間(消波ガード内空間)
A2 潤滑油タンク内の他の空間(消波ガード外空間)
30 潤滑装置
40 コントローラ
41 潤滑油タンク
50 潤滑油加圧手段(潤滑油加圧装置)
42 潤滑油吐出部(潤滑油吐出装置)
43 ノズル
51 シリンダ
52 プランジャ
53 ピストン
54 電磁弁
60 潤滑装置
61 コントローラ
70 潤滑油加圧手段(潤滑油加圧装置)
71 駆動手段(駆動モータ)
72 プランジャ
73 駆動手段(直動機器)
74 シリンダ
【出願人】 【識別番号】000004204
【氏名又は名称】日本精工株式会社
【住所又は居所】東京都品川区大崎1丁目6番3号
【出願日】 平成16年9月13日(2004.9.13)
【代理人】 【識別番号】100105647
【弁理士】
【氏名又は名称】小栗 昌平

【識別番号】100105474
【弁理士】
【氏名又は名称】本多 弘徳

【識別番号】100108589
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 利光

【識別番号】100115107
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 猛

【識別番号】100090343
【弁理士】
【氏名又は名称】濱田 百合子

【公開番号】 特開2006−77960(P2006−77960A)
【公開日】 平成18年3月23日(2006.3.23)
【出願番号】 特願2004−265762(P2004−265762)