| 【発明の名称】 |
延伸機における自動給油装置および方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】百瀬 智 【住所又は居所】静岡県三島市4845番地(町、丁目表示なし) 東レ株式会社三島工場内
【氏名】岸岡 伸明 【住所又は居所】静岡県三島市4845番地(町、丁目表示なし) 東レ株式会社三島工場内
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| 【要約】 |
【課題】どのような速度条件のときにあっても、常に最適な給油量に制御できるようにした、延伸機における自動給油装置および方法を提供する。
【解決手段】走行するシート状物の両側端部を把持する複数の掴み子と、該掴み子を案内するガイドレールとの間への給油手段を備えた、シート状物の延伸機における自動給油装置であって、延伸機の所定速度における給油すべき給油量を設定するプリセット手段と、延伸機の速度検出手段と、該速度検出手段により検出された速度に基づきプリセット手段により設定された給油量から該検出された速度における給油量を算出し、算出された給油量となるように給油手段を制御する制御手段とを有することを特徴とする、延伸機における自動給油装置、および自動給油方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行するシート状物の両側端部を把持する複数の掴み子と、該掴み子を案内するガイドレールとの間への給油手段を備えた、シート状物の延伸機における自動給油装置であって、前記延伸機の所定速度における給油すべき給油量を設定するプリセット手段と、前記延伸機の速度検出手段と、該速度検出手段により検出された速度に基づき前記プリセット手段により設定された給油量から該検出された速度における給油量を算出し、算出された給油量となるように前記給油手段を制御する制御手段とを有することを特徴とする、延伸機における自動給油装置。 【請求項2】 前記給油手段が、油を送給するギアーポンプと、該ギアーポンプを回転駆動するモータと、該モータの回転数を制御するモータドライブ装置を有し、前記制御手段が、モータドライブ装置へのモータ回転数信号を制御する手段からなる、請求項1の延伸機における自動給油装置。 【請求項3】 前記制御手段は、前記プリセット手段により設定された給油量に対し、前記延伸機の所定速度と前記速度検出手段により検出された速度との差に対応する給油量を増減した給油量を算出する、請求項1または2の延伸機における自動給油装置。 【請求項4】 走行するシート状物の両側端部を複数の掴み子で把持し、該掴み子をガイドレールで案内するシート状物の延伸機における、掴み子とガイドレールとの間への自動給油方法であって、前記延伸機の所定速度における給油すべき給油量を予め設定し、前記延伸機の速度を検出して、該検出された速度に基づき前記予め設定された給油量から該検出された速度における給油量を算出し、算出された給油量となるように給油を制御することを特徴とする、延伸機における自動給油方法。 【請求項5】 給油手段が、回転数が給油量に対応するモータを備えており、該モータへの回転数信号を制御することにより、給油を制御する、請求項4の延伸機における自動給油方法。 【請求項6】 前記予め設定された給油量に対し、前記延伸機の所定速度と前記検出された速度との差に対応する給油量を増減した給油量を算出する、請求項4または5の延伸機における自動給油方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、シート状物を幅方向に延伸する延伸機における自動給油装置および方法に関し、とくに、延伸機の速度に応じた最適な給油量に自動制御できるようにした、延伸機における自動給油装置および方法に関する。 【背景技術】 【0002】 従来から、走行するシート状物の両側端部を複数の掴み子で把持し、該掴み子をガイドレールに沿わせて走行させ、シート状物を幅方向に延伸する延伸機について、掴み子をガイドレールとの間に給油するための、各種の給油装置および方法が提案されている(例えば、特許文献1)。従来の給油装置では、目標の給油量をプリセット後、延伸機が駆動すると給油装置は一定量で給油を開始するようになっている。プリセット機能を有する給油装置は、例えば次の手順で給油処理を実行する。すなわち、延伸機の速度が例えば100m/分のときに必要な給油量を設定器でプリセットする。延伸機の駆動により給油装置のギアーポンプを起動させる。給油装置のギアーポンプモータの回転数を表示器に表示する。そして、例えば給油装置のギアーポンプの二次側に圧力計を設け、その圧力計が送油中の圧力を測定し、圧力値が異常になると警報を出力するようにしている。また、延伸機の駆動が停止すると、給油装置も停止する。 【特許文献1】特開昭62−240210号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 実際に必要な給油量は延伸機の速度に応じて異なり、延伸機の速度が速ければ給油すべき給油量は多くし、延伸機の速度が遅ければ給油量は少なくするのが望ましい。しかし、上記のように構成された従来の給油装置で、延伸機の速度が100m/分のときに必要な給油量を設定器でプリセットすると、延伸機の起動時の0m/分から100m/分に加速中や、停止時の100m/分から0m/分に減速中、又は100m/分以外の速度で駆動していても給油量は一定であるため、給油量が過多、過少になることがある。給油量の過多により、油の飛散によるシート状物の汚れ等の問題を招き、給油量の過少により、延伸機の耐久性を低下させるとともに、延伸の安定性を阻害するおそれが生じる。 【0004】 そこで本発明の課題は、上記のような問題点に着目し、どのような条件のときにあっても、常に最適な給油量に制御できるようにした、延伸機における自動給油装置および方法を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0005】 上記課題を解決するために、本発明に係る延伸機における自動給油装置は、走行するシート状物の両側端部を把持する複数の掴み子と、該掴み子を案内するガイドレールとの間への給油手段を備えた、シート状物の延伸機における自動給油装置であって、前記延伸機の所定速度における給油すべき給油量を設定するプリセット手段と、前記延伸機の速度検出手段と、該速度検出手段により検出された速度に基づき前記プリセット手段により設定された給油量から該検出された速度における給油量を算出し、算出された給油量となるように前記給油手段を制御する制御手段とを有することを特徴とするものからなる。 【0006】 この自動給油装置においては、前記給油手段は、例えば、油を送給するギアーポンプと、該ギアーポンプを回転駆動するモータと、該モータの回転数を制御するモータドライブ装置を有するものからなり、前記制御手段は、例えば、モータドライブ装置へのモータ回転数信号を制御する手段からなる。 【0007】 また、前記制御手段は、例えば、前記プリセット手段により設定された給油量に対し、前記延伸機の所定速度と前記速度検出手段により検出された速度との差に対応する給油量を増減した給油量を算出する手段として構成される。 【0008】 本発明に係る延伸機における自動給油方法は、走行するシート状物の両側端部を複数の掴み子で把持し、該掴み子をガイドレールで案内するシート状物の延伸機における、掴み子とガイドレールとの間への自動給油方法であって、前記延伸機の所定速度における給油すべき給油量を予め設定し、前記延伸機の速度を検出して、該検出された速度に基づき前記予め設定された給油量から該検出された速度における給油量を算出し、算出された給油量となるように給油を制御することを特徴とする方法からなる。 【0009】 この自動給油方法においては、給油手段が、例えば、回転数が給油量に対応するモータを備えており、該モータへの回転数信号を制御することにより、給油を制御するように構成することができる。 【0010】 また、前記予め設定された給油量に対し、前記延伸機の所定速度と前記検出された速度との差に対応する給油量を増減した給油量を算出するようにすることができる。 【0011】 このような本発明に係る延伸機における自動給油装置および方法においては、例えば延伸機の速度が100m/分のときに必要な給油量を設定器でプリセットしさえすれば、延伸機の速度が変更される場合、変化する場合にあっても、延伸機の増減速に追従して給油量も増減量され、常にそのときの延伸機の速度に対して最適な量の給油を行うことができるようになる。 【発明の効果】 【0012】 よって本発明に係る延伸機における自動給油装置および方法によれば、延伸機の速度に応じて給油量を常に最適な量に自動制御でき、給油量の過多、過少を防いで、油の飛散によるシート状物の汚れ等を防止できるとともに、延伸機の耐久性を向上し、延伸の安定性を確保することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0013】 以下に、本発明の望ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。 図1および図2は、本発明の一実施態様に係る延伸機における自動給油装置を示している。延伸機1は、走行するシート状物2(例えば、プラスチックフィルム)の両側端部を複数(多数)の掴み子3で把持し、掴み子3をガイドレール4に沿わせて走行させることにより、シート状物2を幅方向に延伸するようになっている。掴み子3は、チェーン(図示略)等によってガイドレール4に沿って周回駆動され、その駆動は、延伸機駆動モータ5により、例えばターンホイル6を介して行われるようになっている。延伸機1の速度は、延伸機駆動モータ5の回転数を検出することにより、速度検出器7により行われる。 【0014】 本実施態様では、両側のガイドレール4に対し、適当な複数箇所にて給油が行われるようになっている。本発明に係る自動給油装置は次のように構成されている。 【0015】 自動給油装置は、延伸機1のある所定速度における給油すべき給油量を予め設定するプリセット手段としてのプリセット操作部11と、プリセット操作部11からの設定給油量と、上記延伸機1の速度検出手段としての速度検出器7により検出された速度とが入力され、検出された延伸機1の速度に基づきプリセット操作部11により設定された給油量から該検出された速度における給油量を算出し、算出された給油量となるように給油手段を制御する制御手段としての制御装置12とを有している。給油手段は、図2にも示すように油を送給するギアーポンプ13a、13b、13c・・13nと、それらを回転駆動するモータ14a、14b、14c・・14nを備えた給油装置15(15a、15b、15c・・15n)と、各モータの回転数を制御するモータドライブ装置16(16a、16b、16c・・16n)を有している。これら給油装置15とモータドライブ装置16が、複数組設けられ、両側のガイドレール4に対し、適当な複数箇所にて給油できるようになっている。 【0016】 本実施態様では、給油される油は容器17a、17b、17c・・17nに貯留されており、そこからホース18a、18b、18c・・18nを介してギアーポンプ13a、13b、13c・・13nにより送り出されるようになっている。本実施態様では、各給油場所No.1、2、3・・nでの容器、ホース、ギアーポンプは2連に構成されており、一つの容器が空またはそれに近くなったとき、油を補給するとともに、給油系をもう一つの系に切り換えることができるようになっている。 【0017】 各モータドライブ装置16a、16b、16c・・16nは、制御装置12からの指令信号に基づいて各ギアーポンプ13a、13b、13c・・13nの回転数を制御するようになっており、各モータドライブ装置16a、16b、16c・・16nは、モータ回転数表示器19a、19b、19c・・19nを備えている。 【0018】 プリセット操作部11には、複数箇所の給油量を設定する為の切替スイッチ20、設定した給油量を表示する給油量表示器21、ある固定量を設定可能な固定量設定スイッチ22、ある変化量を設定可能な変化量設定スイッチ23、プリセットスイッチ24が設けられている。 【0019】 給油量を設定するには、給油量を設定したい場所に切替スイッチ20を切り替え、延伸機1の駆動速度が最低速度およびそれ以下の時の給油量を固定量設定スイッチ22で設定し、延伸機の駆動速度が最高速度の時、固定量に加算する給油量を変化量設定スイッチ23で設定する。ここで設定した給油量はプリセットスイッチ24を押すことで制御装置12に取り込まれるようになっている。 【0020】 このように構成された自動給油装置においては、延伸機1の駆動速度が最低速度以下の時は、制御装置12から固定量のみがモータドライブ装置16a、16b、16c・・16nに伝えられ、モータドライブ装置16a、16b、16c・・16nはモータ14a、14b、14c・・14nを駆動する。モータ14a、14b、14c・・14nはギアーポンプ13a、13b、13c・・13nを回転させ、容器17a、17b、17c・・17nに入っている油をホース18a、18b、18c・・18nを通して給油場所1〜給油場所nに送油する。この時、モータ14a、14b、14c・・14nの回転数はモータ回転数表示器19a、19b、19c・・19nに表示される。 【0021】 延伸機1の駆動速度が最高速の時は、制御装置12から固定量に変化量が加算されたものがモータドライブ装置16a、16b、16c・・16nに伝えられ、モータドライブ装置16a、16b、16c・・16nはモータ14a、14b、14c・・14nを駆動する。モータ14a、14b、14c・・14nはギアーポンプ13a、13b、13c・・13nを回転させ、容器17a、17b、17c・・17nに入っている油をホース18a、18b、18c・・18nを通して給油場所1〜給油場所nに送油する。この時、モータ14a、14b、14c・・14nの回転数はモータ回転数表示器19a、19b、19c・・19nに表示される。 【0022】 延伸機1の駆動速度が中間速(最低速度と最高速との間)の時は、制御装置12から固定量に変化量{(中間速÷最高速)×変化量}が加算されたものがモータドライブ装置16a、16b、16c・・16nに伝えられ、モータドライブ装置16a、16b、16c・・16nはモータ14a、14b、14c・・14nを駆動する。モータ14a、14b、14c・・14nはギアーポンプ13a、13b、13c・・13nを回転させ、容器17a、17b、17c・・17nに入っている油をホース18a、18b、18c・・18nを通して給油場所1〜給油場所nに送油する。この時、モータ14a、14b、14c・・14nの回転数はモータ回転数表示器19a、19b、19c・・19nに表示される。このように、延伸機1の駆動速度が中間速の場合、さらには、延伸機1の駆動速度が変更された場合、そのときの延伸機1の駆動速度に応じて給油量が変更され、給油量は延伸機1の速度に応じた最適な給油量に制御される。 【0023】 次に本発明の実施例について例示するが、以下の数値は説明のために用いるものであって、この数値に限定するものではない。延伸機1の最低速度100m/分およびそれ以下のとき給油場所1に必要な給油量が10cc/day、最高速度が500m/分のとき給油場所1に必要な給油量が200cc/dayとすると、操作手順は以下の通りとなる。 ・切替スイッチ20を「1」に切り替える。 ・固定量設定スイッチ22を「10」に設定する。 ・変化量設定スイッチ23を「190」に設定する。 ・プリセットスイッチ24を押す。 【0024】 以上の手順が終了後、延伸機1が駆動すると自動給油装置は運転を開始し、延伸機1の速度が100m/分以下では給油場所1に10cc/dayの給油を行う。延伸機の速度が100m/分以上になると給油量は次式により算出される。 例えば、延伸機速度が200m/分のとき 給油量=固定量+{(中間速÷最高速)×変化量} =10+{(200÷500)×190} =86cc/day 延伸機速度の最低速度,最高速度は制御装置12のプログラムを変更することで、任意に決めることができる。 【産業上の利用可能性】 【0025】 本発明に係る延伸機における自動給油装置および方法は、あらゆるシート状物の幅方向延伸機に適用でき、幅方向と長手方向の延伸を同時に行う同時二軸延伸機にもてきようできる。また、延伸対象となるシート状物としては、代表的にはプラスチックフィルムを挙げることができる。 【図面の簡単な説明】 【0026】 【図1】本発明の一実施態様に係る延伸機における自動給油装置の概略構成図である。 【図2】図1の自動給油装置の構成例を示す概略構成図である。 【符号の説明】 【0027】 1 延伸機 2 シート状物 3 掴み子 4 ガイドレール 5 延伸機駆動モータ 6 ターンホイル 7 速度検出器 11 プリセット手段としてのプリセット操作部 12 制御手段としての制御装置 13a、13b、13c、13n ギアーポンプ 14a、14b、14c、14n モータ 15、15a、15b、15c、15n 給油装置 16、16a、16b、16c、16n モータドライブ装置 17a、17b、17c、17n 容器 18a、18b、18c、18n ホース 19a、19b、19c、19n モータ回転数表示器 20 切替スイッチ 21 給油量表示器 22 固定量設定スイッチ 23 変化量設定スイッチ 24 プリセットスイッチ
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003159 【氏名又は名称】東レ株式会社 【住所又は居所】東京都中央区日本橋室町2丁目1番1号
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| 【出願日】 |
平成16年7月9日(2004.7.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100091384 【弁理士】 【氏名又は名称】伴 俊光
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| 【公開番号】 |
特開2006−22916(P2006−22916A) |
| 【公開日】 |
平成18年1月26日(2006.1.26) |
| 【出願番号】 |
特願2004−203287(P2004−203287) |
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