トップ :: C 化学 冶金 :: C09 染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用

【発明の名称】 緑色着色組成物およびカラーフィルタ
【発明者】 【氏名】小原 浩輔
【住所又は居所】東京都中央区京橋二丁目3番13号 東洋インキ製造株式会社内

【氏名】城ノ下 幸慶
【住所又は居所】東京都中央区京橋二丁目3番13号 東洋インキ製造株式会社内

【要約】 【課題】カラー液晶表示装置、カラー撮像管素子等に用いられるカラーフィルタに適した、色再現性に優れたカラーフィルタの提供。

【解決手段】650nmにおける分光透過率が5%になるように塗膜を形成した際に、該塗膜における短波長側の分光透過率50%の波長が530nmから550nmの範囲にあり、かつ長波長側の分光透過率50%の波長が580nmから600nmの範囲にあり、かつ分光透過率の最大値が70%以上となる分光特性を有する緑色着色組成物、および赤色フィルタセグメント、青色フィルタセグメント、および2種の分光特性が異なる緑色フィルタセグメントを具備するカラーフィルタであり、少なくとも1種の緑色フィルタセグメントが前記緑色着色組成物から形成されているカラーフィルタ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
650nmにおける分光透過率が5%になるように塗膜を形成した際に、該塗膜における短波長側の分光透過率50%の波長が530nmから550nmの範囲にあり、かつ長波長側の分光透過率50%の波長が580nmから600nmの範囲にあり、かつ分光透過率の最大値が70%以上となる分光特性を有することを特徴とする緑色着色組成物。
【請求項2】
透明樹脂、その前駆体またはそれらの混合物からなる顔料担体と、C.I.ピグメントオレンジ43、61、68、71から選ばれる少なくとも1種のオレンジ色顔料と、黄色顔料と、緑色顔料とを含有することを特徴とする請求項1記載の緑色着色組成物。
【請求項3】
黄色顔料が、C.I.ピグメントエロー83、110、139から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項2記載の緑色着色組成物。
【請求項4】
緑色顔料がC.I.ピグメントグリーン36であることを特徴とする請求項2または3記載の緑色着色組成物。
【請求項5】
赤色フィルタセグメント、青色フィルタセグメント、および2種の分光特性が異なる緑色フィルタセグメントを具備するカラーフィルタであり、少なくとも1種の緑色フィルタセグメントが請求項1ないし4いずれか1項に記載の緑色着色組成物から形成されていることを特徴とするカラーフィルタ。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、カラー液晶表示装置、カラー撮像管素子等に用いられるカラーフィルタの製造に使用される緑色着色組成物、およびこれを用いたカラーフィルタに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カラー液晶表示装置、カラー撮像管素子等に用いられるカラーフィルタに対して、透過率、すなわち明度や、色純度の向上、画素を形成する際の塗布均一性、感度、現像性、パターン形状などの要求が高まっている。特に、ビデオカメラやデジタルカメラ、カラースキャナー等を構成する固体撮像素子に用いられているカラーフィルタにおいては、高精細化、高輝度化、高色再現性が要求されており、透過率が高く、色再現性、色分離性の優れたカラーフィルタが求められている。
【0003】
従来、緑色フィルタセグメントの製造には、緑色顔料としてC.I.ピグメントグリーン7、36、黄色顔料としてC.I.ピグメントイエロー139、150、185を含む緑色着色組成物が使用されており、色分離性の優れたカラーフィルタを製造するために、カラーフィルタ中の顔料含有量を増やすという手法がとられている(例えば、特許文献1〜2参照)。
しかし、これらの緑色フィルタセグメントでは、550nm以上での領域では分光透過率が低く、550〜600nm付近の領域における色再現性が良くないという問題があった。また、顔料含有量を増やすことにより、カラーフィルタの透過率が低下し、高透過率化が妨げられるという問題もあった。
【特許文献1】特開2001−249215号公報
【特許文献2】特開2001−249216号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明の目的は、透過率が高く、色再現性、色分離性の優れたカラーフィルタを形成し得る緑色着色組成物を提供することにある。また、本発明の別の目的は、色特性のよいカラーフィルタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の緑色着色組成物は、650nmにおける分光透過率が5%になるように塗膜を形成した際に、該塗膜における長波長側の分光透過率50%の波長が580nmから600nmの範囲にあり、かつ該塗膜における短波長側の分光透過率50%の波長が530nmから550nmの範囲にあり、かつ分光透過率の最大値が70%以上となる分光特性を有することを特徴とする。
本発明の緑色着色組成物は、透明樹脂、その前駆体またはそれらの混合物からなる顔料担体と、C.I.ピグメントオレンジ43、61,68、71から選ばれる少なくとも1種のオレンジ色顔料と黄色顔料と、緑色顔料とを含有することが好ましい。
また、本発明の緑色着色組成物において、黄色顔料としてC.I.ピグメントエロー83、110、139から選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましく、緑色顔料としてC.I.ピグメントグリーン36を用いることが好ましい。
【発明の効果】
【0006】
本発明の緑色着色組成物は、550nm〜600nmにおいて高い透過率を有するため、該緑色着色組成物から形成される緑色フィルタセグメントと、該緑色フィルタセグメントとは分光特性が異なる従来の緑色フィルタセグメントとを具備させることにより、色再現性が良好でかつ高透過率を有するカラーフィルタを実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
まず、好ましい実施の形態を挙げて本発明の緑色着色組成物について詳細に説明する。
本発明の緑色着色組成物は、650nmにおける分光透過率が5%になるように塗膜を形成した際に、該塗膜における長波長側の分光透過率50%の波長が580nmから600nmの範囲にあり、かつ該塗膜における短波長側の分光透過率50%の波長が530nmから550nmの範囲にあり、かつ分光透過率の最大値が70%以上となる分光特性を有するものである。短波長側の分光透過率50%の波長が530nm未満の場合には、分光透過率が最大値となる波長が従来のC.I.ピグメントグリーン7、とC.I.ピグメントイエロー150を使用して製造した緑色カラーフィルタとほぼ同様の分光透過率となり、また550nmを超える場合には分光透過率が最大値となる波長が赤色カラーフィルタの分光に埋もれてしまい、いずれの場合も550〜600nm付近の領域における色再現性が良くない。また、長波長側の分光透過率50%の波長が580nm未満の場合や、600nmを超える場合も、同様に550〜600nm付近の領域における色再現性が良くない。
【0008】
本発明の緑色着色組成物は、透明樹脂、その前駆体またはそれらの混合物からなる顔料担体と、C.I.ピグメントオレンジ43、61,68、71のオレンジ色顔料と、黄色顔料と、緑顔料とを含有することが好ましい。黄色顔料としては、C.I.ピグメントエロー83、110、139から選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましく、緑色顔料としてはC.I.ピグメントグリーン36を用いることが好ましい。これらの顔料を組み合わせることによって、長波長側の分光透過率50%の波長が580nmから600nmの範囲にあり、かつ短波長側の分光透過率50%の波長が530nmから550nmの範囲にあり、かつ分光透過率の最大値が70%以上となる分光特性を有する緑色塗膜を形成することができる緑色着色組成物となり、色再現性が良好で且つ高透過率を有するカラーフィルタを実現できる。他のオレンジ色顔料、例えばC.I.ピグメントオレンジ73や、他の黄色顔料、例えばC.I.ピグメントエロー185や、他の緑色顔料、例えばC.I.ピグメントグリーン7を用いた場合には、分光透過率の最大値が70%を下回り、短波長にノイズの原因となるピークが出現することから好ましくない
【0009】
本発明の緑色着色組成物に含まれる顔料を分散させる顔料担体は、透明樹脂、その前駆体またはそれらの混合物により構成される。透明樹脂は、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の樹脂である。透明樹脂には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、および活性エネルギー線硬化性樹脂が含まれ、その前駆体には、活性エネルギー線照射により硬化して透明樹脂を生成するモノマーもしくはオリゴマーが含まれ、これらを単独で、または2種以上混合して用いることができる。
緑色着色組成物には、該組成物を紫外線照射により硬化するときには、光重合開始剤等が添加される。
【0010】
熱可塑性樹脂としては、例えば、ブチラール樹脂、スチレンーマレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリエチレン(HDPE、LDPE)、ポリブタジエン、ポリイミド樹脂等が挙げられる。また、熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
【0011】
活性エネルギー線硬化性樹脂としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基等の反応性の置換基を有する線状高分子にイソシアネート基、アルデヒド基、エポキシ基等の反応性置換基を有する(メタ)アクリル化合物やケイヒ酸を反応させて、(メタ)アクリロイル基、スチリル基等の光架橋性基を該線状高分子に導入した樹脂が用いられる。また、スチレン−無水マレイン酸共重合物やα−オレフィン−無水マレイン酸共重合物等の酸無水物を含む線状高分子をヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル化合物によりハーフエステル化したものも用いられる。
【0012】
モノマー、オリゴマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、1, 6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、エステルアクリレート、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート等の各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等が挙げられ、これらを単独でまたは2種類以上混合して用いることができる。
【0013】
光重合開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン等のアセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等のチオキサンソン系光重合開始剤、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系光重合開始剤、ボレート系光重合開始剤、カルバゾール系光重合開始剤、イミダゾール系光重合開始剤等が用いられる。
【0014】
上記光重合開始剤は、単独あるいは2種以上混合して用いるが、増感剤として、α−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等の化合物を併用することもできる。
【0015】
本発明の緑色着色組成物は、溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジストの形態で調整することができる。着色レジストは、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂または感光性樹脂とモノマーを含む顔料担体中に顔料を分散させたものであり、顔料または2種以上の顔料からなる顔料組成物を、必要に応じて光開始剤と共に、顔料担体中に、三本ロールミル、二本ロールミル、サンドミル、ニーダー、アトライター等の各種分散手段を用いて微細に分散して製造することができる。また、本発明の緑色着色組成物は、数種類の顔料を別々に顔料担体に分散したものを混合して製造することもできる。
顔料を顔料担体中に分散する際には、適宜、樹脂型顔料分散剤、界面活性剤、誘導体等の分散助剤を用いることができる。分散助剤は、顔料の分散に優れ、分散後の顔料の再凝集を防止する効果が大きいので、分散助剤を用いて顔料を顔料担体中に分散してなる着色組成物を用いた場合には、透明性に優れたカラーフィルタが得られる。
【0016】
樹脂型顔料分散剤は、顔料に吸着する性質を有する顔料親和性部位と、顔料担体と相溶性のある部位とを有し、顔料に吸着して顔料の顔料担体への分散を安定化する働きをするものである。樹脂型顔料分散剤として具体的には、ポリウレタン、ポリアクリレートなどのポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩などの油性分散剤、(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどの水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート系、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加化合物、燐酸エステル系等が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
【0017】
界面活性剤としては、ラウリル硫酸ソーダ、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレートなどのノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物などのカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、アルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
【0018】
本発明の緑色着色組成物は、下記式(1)の塩基性基、式(2)の塩基性基、式(3)の塩基性基および式(4)の塩基性から選ばれる少なくとも1つの塩基性基を有する、顔料誘導体、アントラキノン誘導体、トリアジン誘導体またはアクリドン誘導体から選ばれる少なくとも一種の誘導体を含有することが好ましい。
上記特定の塩基性基を有する誘導体の含有量は、顔料を基準として、好ましくは0.001〜40重量%、さらに好ましくは1〜25重量%である
【0019】
式(1)
【化1】


式(2)
【化2】


式(3)
【化3】


式(4)
【化4】


【0020】
(上記式(1)〜(4)において、Xは、−SO2−、−CO−、−CH2NHCOCH2−、−CH2−または直接結合を表し、nは、1〜10の整数を表し、R1およびR2は、それぞれ独立に、炭素数1〜36の置換されていてもよいアルキル基、炭素数2〜36の置換されていてもよいアルケニル基もしくは置換されていてもよいフェニル基を表すか、またはR1とR2とが結合して更なる窒素、酸素または硫黄原子を含む、置換されていてもよい複素環を形成し、R3は、炭素数1〜36の置換されていてもよいアルキル基、炭素数2〜36の置換されていてもよいアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表し、R4、R5、R6およびR7は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜36の置換されていてもよいアルキル基、炭素数2〜36の置換されていてもよいアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表し、Yは、−NR8−Z−NR9−または直接結合を表し、R8およびR9は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜36の置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよい炭素数2〜36のアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表し、Zは、炭素数1〜36の置換されていてもよいアルキレン基、炭素数2〜36の置換されていてもよいアルケニレン基、または置換されていてもよいフェニレン基を表し、Rは、式(5)で示される置換基、または式(6)で示される置換基を表し、Qは、水酸基、アルコキシル基、式(5)で示される置換基または式(6)で示される置換基を表す。)
【0021】
式(5)
【化5】


式(6)
【化6】


【0022】
本発明の緑色着色組成物には、顔料を充分に顔料担体中に分散させ、ガラス基板等の透明基板上に乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布してフィルタセグメントを形成することを容易にするために溶剤を含有させることができる。溶剤としては、例えばシクロヘキサノン、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチルベンゼン、エチレングリコールジエチルエーテル、キシレン、エチルセロソルブ、メチル−nアミルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルトルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルケトン、石油系溶剤等が挙げられ、これらを単独でもしくは混合して用いる。
【0023】
また、本発明の着色組成物には、組成物の経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有させることができる。貯蔵安定剤としては、例えばベンジルトリメチルクロライド、ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド、乳酸、シュウ酸などの有機酸およびそのメチルエーテル、t−ブチルピロカテコール、テトラエチルホスフィン、テトラフェニルフォスフィンなどの有機ホスフィン、亜リン酸塩等が挙げられる。
顔料は、着色組成物中に1.5〜7重量%の割合で含有されることが好ましい。また、顔料は、最終フィルタセグメント中に好ましくは10〜40重量%、より好ましくは20〜40重量%の割合で含有され、その残部は、顔料担体により提供される樹脂質バインダーから実質的になる。
本発明の緑色着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。
【0024】
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。
本発明のカラーフィルタは、赤色フィルタセグメント、青色フィルタセグメント、および2種の分光特性が異なる緑色フィルタセグメントを具備するカラーフィルタであり、少なくとも1種の緑色フィルタセグメントが本発明の緑色着色組成物から形成されているものである。
本発明のカラーフィルタにおいて、もう1種の緑色フィルタセグメントは、長波長側の分光透過率50%の波長が560nmから600nmの範囲にあり、かつ短波長側の分光透過率50%の波長が500nmから530nmの範囲となり、かつ分光透過率の最大値が75%以上となる分光特性を有していることが好ましい。
【0025】
正常色覚者の平均値と考えられているRGB表色系の等色関数において、510nm付近をピークとして430nm〜545nmにおいて負の部分があるため、従来の緑色フィルタセグメントを1種しか具備していないカラーフィルタにおいては、人間の目に対して分光感度特性を合わせられず、これが不完全な色再現性につながっていた。本発明のカラーフィルタにおいては480nm〜530nmにおいて高透過率を持つためこの問題を解決し、良好な色再現性を持つことができる。
【0026】
もう1種の緑色フィルタセグメントは、例えば、C.I.Pigment Green 7、10、36、37等の緑色顔料、およびC.I.Pigment Yellow 1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、126、127、128、129、138、139、147、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、193、194、198、199、213、214等の黄色顔料を含有する緑色着色組成物を用いて形成することができる。
【0027】
赤色フィルタセグメントは、通常の赤色着色組成物を用いて形成することができる。赤色着色組成物は、例えばC.I.Pigment Red 7、14、41、48:1、48:2、48:3、48:4、81:1、81:2、81:3、81:4、146、168、177、178、184、185、187、200、202、208、210、246、254、255、264、270、272、279等の赤色顔料を用いて得られる組成物である。赤色着色組成物には、C.I.Pigment Orange 43、71、73等の橙色顔料および/または上記黄色顔料を併用することができる。
【0028】
また、青色フィルタセグメントは、通常の青色着色組成物を用いて形成することができる。青色着色組成物は、例えばC.I.Pigment Blue 15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64等の青色顔料を用いることができる。青色着色組成物には、C.I.Pigment Violet 1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等の紫色顔料を併用することができる。
【0029】
本発明のカラーフィルタは、印刷法またはフォトリソグラフィー法により、本発明の緑色着色組成物および上記の通常の緑色、赤色、青色着色組成物を用いて透明基板上に各色のフィルタセグメントを形成することにより製造することができる。
透明基板としては、ガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂板が用いられる。
【0030】
印刷法による各色フィルタセグメントの形成は、上記各種の印刷インキとして調製した着色組成物の印刷と乾燥を繰り返すだけでパターン化ができるため、カラーフィルタの製造法としては、低コストで量産性に優れている。さらに、印刷技術の発展により高い寸法精度および平滑度を有する微細パターンの印刷を行うことができる。印刷を行うためには、印刷の版上にて、あるいはブランケット上にてインキが乾燥、固化しないような組成とすることが好ましい。また、印刷機上でのインキの流動性の制御も重要であり、分散剤や体質顔料によるインキ粘度の調整を行うこともできる。
【0031】
フォトリソグラフィー法により各色フィルタセグメントを形成する場合は、上記溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジストとして調製した着色組成物を、透明基板上に、スプレーコートやスピンコート、スリットコート、ロールコート等の塗布方法により、乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布する。必要により乾燥された膜には、この膜と接触あるいは非接触状態で設けられた所定のパターンを有するマスクを通して紫外線露光を行う。その後、溶剤またはアルカリ現像液に浸漬するかもしくはスプレーなどにより現像液を噴霧して未硬化部を除去して所望のパターンを形成したのち、同様の操作を他色について繰り返してカラーフィルタを製造することができる。さらに、着色レジストの重合を促進するため、必要に応じて加熱を施すこともできる。フォトリソグラフィー法によれば、上記印刷法より精度の高いカラーフィルタが製造できる。
【0032】
現像に際しては、アルカリ現像液として炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の水溶液が使用され、ジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリを用いることもできる。また、現像液には、消泡剤や界面活性剤を添加することもできる。
なお、紫外線露光感度を上げるために、上記着色レジストを塗布乾燥後、水溶性あるいはアルカリ水溶性樹脂、例えばポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し酸素による重合阻害を防止する膜を形成した後、紫外線露光を行うこともできる。
【0033】
本発明のカラーフィルタは、上記方法の他に電着法、転写法などにより製造することができるが、本発明の着色組成物は、いずれの方法にも用いることができる。なお、電着法は、透明基板上に形成した透明導電膜を利用して、コロイド粒子の電気泳動により各色フィルタセグメントを透明導電膜の上に電着形成することでカラーフィルタを製造する方法である。また、転写法は剥離性の転写ベースシートの表面に、あらかじめカラーフィルタ層を形成しておき、このカラーフィルタ層を所望の透明基板に転写させる方法である。
【実施例】
【0034】
以下に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお、実施例および比較例中、「部」とは「重量部」を意味する。
まず、実施例および比較例に用いたフタロシアニン系顔料誘導体およびアントラキノン系顔料誘導体の構造を以下に示す。
【0035】
(フタロシアニン系顔料誘導体)
【化7】


(アントラキノン系顔料誘導体)
【化8】


【0036】
(アクリル樹脂溶液の調製)
反応容器にシクロヘキサノン800部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら100℃に加熱して、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。
スチレン 60.0部
メタクリル酸 60.0部
メチルメタクリレート 65.0部
ブチルメタクリレート 65.0部
アゾビスイソブチロニトリル 10.0部
滴下後さらに100℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル2.0部をシクロヘキサノン50部で溶解させたものを添加し、さらに100℃で1時間反応を続けて、重量平均分子量が約40000のアクリル樹脂の溶液を得た。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにシクロヘキサノンを添加してアクリル樹脂溶液を調製した。
【0037】
[実施例1]
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合し、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミルで10時間分散した後、1.0μmのフィルタで濾過し、緑色レジスト材用顔料分散体を作製した。
フタロシアニン系緑色顔料(C.I.pigment green 36)
(東洋インキ製造社製「リオノールグリーン 6Y−501」) 4.0部
イソインドリン系黄色顔料(C.I.pigment yellow 139)
(東洋インキ製造社製「リオノールエロー 1313」 4.0部
ペリノン系オレンジ色顔料(C.I.pigment orange 71)
(チバスペシャリティケミカルズ社製「クロモフタル DPP orange TR」) 2.0部
フタロシアニン系顔料誘導体 1.0部
分散剤(ゼネカ社製「ソルスパーズ20000」) 1.0部
アクリル樹脂溶液 40.0部
シクロヘキサノン 48.0部
【0038】
ついで、下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、0.2μmのフィルタで濾過して、アルカリ現像型緑色レジスト材1を得た。
緑色レジスト材用顔料分散体 60.0部
アクリル樹脂溶液 11.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート 4.2部
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤
(チバスペシャリティケミカルズ社製「イルガキュアー907」) 1.2部
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 0.4部
シクロヘキサノン 23.2部
【0039】
[実施例2]
緑色顔料、黄色顔料、オレンジ色顔料の種類と使用量を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にしてアルカリ現像型緑色レジスト材2を得た。
フタロシアニン系緑色顔料(C.I.pigment green 36)
(東洋インキ製造社製「リオノールグリーン 6Y−501」) 4.5部
イソインドリン系黄色顔料(C.I.pigment yellow 139)
(東洋インキ製造社製「リオノールエロー 1313」 4.5部
ペリノン系オレンジ色顔料(C.I.pigment orange 43)
(大日本インキ化学工業社製「ファストゲン スーパー オレンジ6200」)
1.0部
【0040】
[実施例3]
緑色顔料、黄色顔料、オレンジ色顔料の種類と使用量を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にしてアルカリ現像型緑色レジスト材3を得た。
フタロシアニン系緑色顔料(C.I.pigment green 36)
(東洋インキ製造社製「リオノールグリーン 6Y−501」) 3.7部
イソインドリン系黄色顔料(C.I.pigment yellow 139)
(東洋インキ製造社製「リオノールエロー 1313」 3.7部
ペリノン系オレンジ色顔料(C.I.pigment orange 61)
(チバスペシャリティケミカルズ社製「クロモフタル DPP orange 2G」) 2.6部
【0041】
[実施例4]
ペリノン系オレンジ色顔料(C.I.pigment orange 71)をペリノン系オレンジ色顔料(C.I.pigment orange 68、クラリアントジャパン社製「PV Fast Orange 6RL」)に変えた以外は、実施例1と同様にしてアルカリ現像型緑色レジスト材4を得た。
【0042】
[実施例5]
緑色顔料、黄色顔料、オレンジ色顔料の種類と使用量を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にしてアルカリ現像型緑色レジスト材5を得た。
フタロシアニン系緑色顔料(C.I.pigment green 36)
(東洋インキ製造社製「リオノールグリーン 6Y−501」) 4.0部
ジスアゾ系黄色顔料(C.I.pigment yellow 83)
(東洋インキ製造社製「リオノールエロー FG-1842」 4.7部
ペリノン系オレンジ色顔料(C.I.pigment orange 71)
(チバスペシャリティケミカルズ社製「クロモフタル DPP orange TR」
1.3部
【0043】
[実施例6]
イソインドリン黄色顔料(C.I.pigment yellow 139)をイソインドリノン系黄色顔料(C.I.pigment yellow 110、大日本インキ化学工業社製「Fastgen Super YellowGRO」)に変えた以外は、実施例1と同様にしてアルカリ現像型緑色レジスト材6を得た。
[比較例1]
フタロシアニン系緑色顔料(C.I.pigment green 36)をフタロシアニン系緑色顔料(C.I.pigment green 7、東洋インキ製造社製「リオノールグリーン Y−101」)に変えた以外は、実施例1と同様にしてアルカリ現像型緑色レジスト材7を得た。
【0044】
[比較例2]
イソインドリン系黄色顔料(C.I.pigment yellow 139)をイソインドリノン系黄色顔料(C.I.pigment yellow 138、BASF社製「Paliotol Yellow D0960」)に変えた以外は、実施例1と同様にしてアルカリ現像型緑色レジスト材8を得た。
[比較例3]
ペリノン系オレンジ色顔料(C.I.pigment orange 71)をペリノン系オレンジ色顔料(C.I.pigment orange 73、チバスペシャリティケミカルズ社製「Irgazin DPP RA」)に変えた以外は、実施例1と同様にしてアルカリ現像型緑色レジスト材9を得た。
【0045】
実施例及び比較例で得られた緑色レジスト材1〜9、下記の方法で調整された緑色レジスト材10、青色レジスト材、および赤色レジスト材を用い、以下の方法で2種類の緑色フィルタセグメント、青色フィルタセグメント、および赤色フィルタセグメントを具備するカラーフィルタを作製した。
(緑色レジスト材)
ペリノン系顔料(C.I.pigment orange 71)を除いた以外は、実施例1と同様にしてアルカリ現像型緑色レジスト材10を得た。
【0046】
(青色レジスト材)
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、サンドミルで10時間分散した後、1.0μmのフィルタで濾過し青色レジスト材用顔料分散体を作製した。
銅フタロシアニン系青色顔料(C.I.pigment blue 15:6)
(BASF社製「ヘリオゲンブルーL−6700F」) 9.0部
紫色顔料C.I.Pigment Violet 23
(Clariant社製「Fast Violet RL」) 1.0部
フタロシアニン系顔料誘導体 1.0部
リン酸エステル系顔料分散剤 1.0部
(ビックケミー社製「BYK111」)
アクリル樹脂溶液 40.0部
シクロヘキサノン 48.0部
【0047】
ついで、下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、0.2μmのフィルタで濾過して、青色レジスト材を得た。
青色レジスト材用顔料分散体 45.0部
アクリル樹脂溶液 15.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート 5.6部
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤
(チバスペシャリティケミカルズ社製「イルガキュアー907」) 2.0部
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 0.2部
シクロヘキサノン 32.2部
【0048】
(赤色レジスト材)
青色顔料と紫色顔料とフタロシアニン系顔料誘導体を、アントラキノン系赤色顔料(C.I.pigment red 177、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製「クロモフタールレッドA2B」)1.5部、モノアゾ系赤色顔料(C.I.pigment red 48:1、東洋インキ製造社製「リオノールレッド FG3300」)7.0部、イソインドリン系黄色顔料(C.I.pigment yellow 139、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製「イルガフォアイエロー 2R−CF」)1.5部、アントラキノン系顔料誘導体1.0部に変えた以外は、青色レジスト材と同様にして赤色レジスト材を作製した。
【0049】
ガラス基板に、スピンコートにより、緑色レジスト材1〜9を、650nmの分光透過率が5%になるような膜厚に塗布した。乾燥後、露光機にてストライプ状のパターン露光をし、アルカリ現像液にて90秒間現像して、モザイク形状の緑色フィルタセグメント1を形成した。なお、アルカリ現像液は、炭酸ナトリウム1.5重量% 炭酸水素ナトリウム0.5重量% 陰イオン系界面活性剤(花王社製「ペリレックスNBL」)8.0重量%および水90重量%からなる。
【0050】
次に、緑色レジスト材1と同様にして、緑色レジスト材10を435nmの分光透過率が1%になるような膜厚に塗布した。乾燥後、露光機にて緑色フィルタセグメント1と隣接したモザイク状のパターン露光をし、モザイク形状の緑色フィルタセグメント2を形成した。
さらに、緑色レジスト材1と同様にして、青色レジスト材を450nmの分光透過率が75%になるような膜厚に塗布した。乾燥後、露光機にて2種類の緑色フィルタセグメントと隣接したモザイク状のパターン露光をし、モザイク形状の青色フィルタセグメントを形成した。
【0051】
さらに、緑色レジスト材1と同様にして、赤色レジスト材を565nmの分光透過率が2%になるような膜厚に塗布した。乾燥後、露光機にて2種類の緑色、青色フィルタセグメントと隣接したモザイク状のパターン露光をし、モザイク形状の赤色フィルタセグメントを形成した。
各色のフィルタセグメントの形状は良好であり、解像度も良好であった。最後に、得られたカラーフィルタをオーブン中で230℃にて30分加熱して残存する重合可能な官能基を完全に反応させ、透明基板上に2種類の緑色と、青色、赤色3色のモザイク形状のフィルタセグメントを具備するカラーフィルタが得られた。
緑色レジスト材1〜9を用いて形成した緑色フィルタセグメントについて、顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用いて、分光透過率の測定を行った。結果を表1および図1〜9に示す。
【0052】
【表1】


【0053】
比較例1の緑色レジスト材を用いて形成された塗膜は、長波長側の分光透過率が50%となる波長が560nm付近にあり、また分光透過率の最大値が約60%と低く、550nm付近の色再現性が良好でない。
また、比較例2の緑色レジスト材を用いて形成された塗膜は、短波長側の分光透過率が50%となる波長が510nm付近にあり500nm付近の分光スペクトルに山ができており、これがノイズの原因となるため色再現性が良好でない。
また、比較例3の緑色レジスト材を用いて形成された塗膜は、分光透過率の最大値が約64%と低く、短波長側の分光透過率が50%となる波長が510nm付近にあり500nm付近の分光スペクトルに山ができており、これがノイズの原因となるため色再現性が良好でない。
これに対し、実施例1〜9の緑色レジスト材を用いて形成された塗膜は、短波長側の分光透過率が50%となる波長が530nmから550nmの範囲にあり、長波長側の分光透過率50%の波長が580nmから600nmの範囲にあり、また分光透過率の最大値も70%を越えているため、550nm付近の色を良好に再現している。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】緑色レジスト材1(実施例1)を用いて形成されたカラーフィルタの各色フィルタセグメントの分光スペクトルである。
【図2】緑色レジスト材2(実施例2)を用いて形成されたカラーフィルタの各色フィルタセグメントの分光スペクトルである。
【図3】緑色レジスト材3(実施例3)を用いて形成されたカラーフィルタの各色フィルタセグメントの分光スペクトルである。
【図4】緑色レジスト材4(実施例4)を用いて形成されたカラーフィルタの各色フィルタセグメントの分光スペクトルである。
【図5】緑色レジスト材5(実施例5)を用いて形成されたカラーフィルタの各色フィルタセグメントの分光スペクトルである。
【図6】緑色レジスト材6(実施例6)を用いて形成されたカラーフィルタの各色フィルタセグメントの分光スペクトルである。
【図7】緑色レジスト材7(比較例1)を用いて形成されたカラーフィルタの各色フィルタセグメントの分光スペクトルである。
【図8】緑色レジスト材8(比較例2)を用いて形成されたカラーフィルタの各色フィルタセグメントの分光スペクトルである。
【図9】緑色レジスト材9(比較例3)を用いて形成されたカラーフィルタの各色フィルタセグメントの分光スペクトルである。
【出願人】 【識別番号】000222118
【氏名又は名称】東洋インキ製造株式会社
【住所又は居所】東京都中央区京橋2丁目3番13号
【出願日】 平成16年10月1日(2004.10.1)
【代理人】
【公開番号】 特開2006−104243(P2006−104243A)
【公開日】 平成18年4月20日(2006.4.20)
【出願番号】 特願2004−289648(P2004−289648)