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【発明の名称】 |
中空状SiO2微粒子分散液の製造方法、塗料組成物及び反射防止塗膜付き基材 |
| 【発明者】 |
【氏名】河合 洋平 【住所又は居所】神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社内 【氏名】米田 貴重 【住所又は居所】神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社内 |
【課題】コア微粒子の残存が無く、制御不能な凝集体が発生せず、ろ過の容易な中空状SiO2微粒子の分散液を製造する方法を提供する。
【解決手段】水や有機溶媒中でコアを構成するZnO微粒子の存在下、SiO2の前駆物質をpH>8で反応させて、生成したSiO2で被覆した微粒子の分散液を得え、得られた微粒子分散液と酸性カチオン交換樹脂を混合接触させ、pH=2〜8の範囲で当該ZnOを溶解させ、イオン交換樹脂をろ過により分離して、中空状SiO2微粒子分散液を得る方法により中空状SiO2が分散した分散液とする。この分散液は塗料組成物として有用なものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 少なくとも下記の工程(a)〜(c)からなることを特徴とする分散媒体中に中空状SiO2微粒子が分散した、中空状SiO2微粒子分散液の製造方法。 (a)前記分散媒体中でコアを構成するZnO微粒子の存在下、SiO2の前駆物質をpH>8で反応させて、SiO2を生成せしめ、当該ZnO微粒子を、生成したSiO2で被覆した微粒子の分散液を得る工程、 (b)(a)で得られた前記微粒子分散液と酸性カチオン交換樹脂を混合接触させ、pH=2〜8の範囲でコアのZnO微粒子を溶解させる工程、及び (c)前記ZnO微粒子が完全に溶解した後に前記イオン交換樹脂を固液分離操作により分離し、前記中空状SiO2微粒子分散液を得る工程 【請求項2】 前記ZnO微粒子の平均1次粒子径が5〜200nmである、請求項1に記載の中空状SiO2微粒子分散液の製造方法。 【請求項3】 前記酸性カチオン交換樹脂が−SO3H基を有するものである請求項1又は2に記載の中空状SiO2微粒子分散液の製造方法。 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の方法により得られた中空状SiO2微粒子分散液を含有する塗料組成物。 【請求項5】 前記中空状SiO2微粒子が凝集体であり、その分散液中における平均凝集粒子径が60〜400nmである請求項4に記載の塗料組成物。 【請求項6】 前記塗料組成物に、マトリックス成分を、その固形分換算で前記中空状SiO2微粒子の全固形分量に対して0.1〜10倍の範囲で、混合した請求項4又は5に記載の塗料組成物。 【請求項7】 前記マトリックス成分が金属酸化物の前駆物質及び/又は有機樹脂からなる、請求項6に記載の塗料組成物。 【請求項8】 前記金属酸化物がAl2O3、SiO2、SnO2、TiO2、及びZrO2より選ばれる1種または2種以上の混合物である請求項7に記載の塗料組成物。 【請求項9】 前記有機樹脂が紫外線硬化型有機樹脂である請求項7に記載の塗料組成物。 【請求項10】 請求項4〜9のいずれかに記載の塗料組成物を基材に塗布して得られた反射防止塗膜付き基材。 【請求項11】 前記基材が透明基材である請求項10に記載の反射防止塗膜付き基材。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、中空状SiO2微粒子分散液の製造方法、当該分散液を含有する反射防止性能の高い塗膜を得るための塗料組成物、及び当該塗料組成物を塗布して得られた反射防止塗膜付き基材に関する。 【背景技術】 【0002】 中空状SiO2微粒子は、SiO2外殻の内部に空隙を有し、高空孔率、低屈折率、低誘電率であるため、反射防止、光学フィルター、断熱材、低誘電率材、ドラッグデリバリー等の用途に用いることができる。特にその中空形状による低屈折率性から、反射防止塗膜材料として有用であることが知られており、従来よりその製造方法については、種々の方法が検討されている。そして一般的には、かかる中空状SiO2微粒子は、外殻がSiO2であるコア−シェル型微粒子のコア微粒子のみを除去して、当該SiO2外殻を残し、粒子内部を空洞にすることによって得られている。 【0003】 従来の方法においては、コア微粒子として如何なるものを選択使用し、これをどのようにして溶解等して除去するかを決定することが技術の一つのポイントである。 【0004】 例えばコア微粒子として、有機重合体を用いる場合は、熱分解によってコア微粒子を除去するものであり(特許文献1を参照。)、無機化合物を用いる場合は、酸によってコア微粒子を溶解除去することが一般的である(特許文献2〜3を参照。)。 【0005】 しかしながら、前者の方法では、高温条件下における熱分解が必要であるといった制限があり、基材が有機樹脂の場合には、あらかじめ有機重合体コア微粒子を熱分解した後に溶媒に分散させて塗布液とするといった煩わしさがある。 【0006】 一方、より容易に実施できると思われる後者の方法においては、本発明者らの検討によれば、酸を加えることによって発生するイオン及び溶解したコア微粒子より発生するイオンにより急激に溶液中のイオン強度が高まり、溶液の安定性が低下して中空状SiO2微粒子が制御不能な状態で凝集する問題があることが見出された。中空状SiO2微粒子が制御不能に凝集すると凝集粒子径が大きくなりすぎて塗膜の透明性が損なわれるため好ましくない。したがって、無機化合物コア微粒子を溶解する際の溶液の濃度は、薄い濃度範囲に限定され、生産性に乏しいという問題がある。さらには、発生したイオンを除去するために、厄介な限外ろ過が必要になり、かつ、ろ過に極めて長時間を要し好ましくない。 【0007】 また、コア微粒子を除去するには、前者では高温での熱分解、後者においては強酸添加といった条件が必要であるが、上記したように溶解工程の制御が困難であり、よほど操作条件を精密に制御しない場合は、コア微粒子が完全に分解や溶解除去されず、その一部が残存して十分な反射防止性能が得られないといった問題が生じるものであった。また、コア微粒子にSiO2成分が含まれている場合は、当該SiO2が残存するため、反射防止機能が不十分である。なお、後記するように、本発明においては、容易に溶解しうるZnOをコアとして使用しているため、この様なコア物質の残存という問題は起こらず、高い反射防止機能を奏することができる。 【0008】 【特許文献1】特開平6−142491号公報(特許請求の範囲(請求項1〜4)) 【特許文献2】特表2000−500113号公報(特許請求の範囲(請求項1〜17)) 【特許文献3】特開2001−233611号公報(特許請求の範囲(請求項1〜11)) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0009】 本発明の目的は、コア微粒子の残存が無い中空状SiO2微粒子の分散液を製造すること、これを含有する塗料組成物、及び反射防止性能の高い塗膜を得る方法を提供することである。また、本発明の他の目的は、中空状SiO2微粒子を、制御不能な状況で凝集させることなく、コア微粒子を溶解して分散液を製造し、当該分散液を含有する塗料組成物から透明性の高い塗膜を得る方法を提供することである。さらに他の目的は、長時間を要する限外ろ過の必要ない簡易な方法で塗料組成物に好適に使用できる中空状SiO2微粒子分散液を製造する方法を提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0010】 (I)本発明に従えば、以下の中空状SiO2微粒子分散液の製造方法が提供される。 〔1〕 少なくとも下記の工程(a)〜(c)からなることを特徴とする分散媒体中に中空状SiO2微粒子が分散した、中空状SiO2微粒子分散液の製造方法。 (a)前記分散媒体中でコアを構成するZnO微粒子の存在下、SiO2の前駆物質をpH>8で反応させて、SiO2を生成せしめ、当該ZnO微粒子を、生成したSiO2で被覆した微粒子の分散液を得る工程、 (b)(a)で得られた前記微粒子分散液と酸性カチオン交換樹脂を混合接触させ、pH=2〜8の範囲でコアのZnO微粒子を溶解させる工程、及び (c)前記ZnO微粒子が完全に溶解した後に前記イオン交換樹脂を固液分離操作により分離し、前記中空状SiO2微粒子分散液を得る工程 【0011】 〔2〕 前記ZnO微粒子の平均1次粒子径が5〜200nmである、〔1〕に記載の中空状SiO2微粒子分散液の製造方法。 【0012】 〔3〕 前記酸性カチオン交換樹脂が−SO3H基を有するものである〔1〕又は〔2〕に記載の中空状SiO2微粒子分散液の製造方法。 【0013】 (II)また本発明によれば、以下の塗料組成物が提供される。 〔4〕 〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の方法により得られた中空状SiO2微粒子分散液を含有する塗料組成物。 【0014】 〔5〕 前記中空状SiO2微粒子が凝集体であり、その分散液中における平均凝集粒子径が60〜400nmである〔4〕に記載の塗料組成物。 【0015】 〔6〕 前記塗料組成物に、マトリックス成分を、その固形分換算で前記中空状SiO2微粒子の全固形分量に対して0.1〜10倍の範囲で、混合した〔4〕又は〔5〕に記載の塗料組成物。 【0016】 〔7〕 前記マトリックス成分が金属酸化物の前駆物質及び/又は有機樹脂からなる、〔6〕に記載の塗料組成物。 【0017】 〔8〕 前記金属酸化物がAl2O3、SiO2、SnO2、TiO2、及びZrO2より選ばれる1種または2種以上の混合物である〔7〕に記載の塗料組成物。 【0018】 〔9〕 前記有機樹脂が紫外線硬化型有機樹脂である〔7〕に記載の塗料組成物。 【0019】 (III)また、本発明によれば、以下の反射防止塗膜付き基材、好ましくは透明基材が提供される。 〔10〕 〔4〕〜〔9〕のいずれかに記載の塗料組成物を基材に塗布して得られた反射防止塗膜付き基材。 【0020】 〔11〕 前記基材が透明基材である〔10〕に記載の反射防止塗膜付き基材。 【発明の効果】 【0021】 本発明によれば、コア微粒子の残存が無い中空状SiO2微粒子の分散液を製造し、反射防止性能の高い塗膜を得る方法が提供される。また、本発明によれば、コア粒子を溶解して中空状SiO2微粒子を製造するに際し、制御不能な状況で凝集させることなく、安定した粒径の凝集粒子の分散液を得ることができ、当該分散液から透明性の高い塗膜を得る方法が提供される。また本発明によれば、長時間を要する限外ろ過の必要ない簡易な方法で塗料組成物に好適に使用できる中空状SiO2微粒子分散液を製造する方法が提供される。 【発明を実施するための最良の形態】 【0022】 以下、本発明を詳細に説明する。 (a)(コア−シェル型粒子の生成) 本発明の分散媒体中に中空状SiO2が分散した、SiO2微粒子分散液の製造方法においては、まず、コア−シェル型粒子の生成、すなわち、分散媒体中でコアを構成するZnO微粒子の存在下に、粒子外殻を構成するSiO2の前駆物質を、pH>8で反応させて、SiO2を生成せしめ、当該ZnO微粒子を、生成したSiO2で被覆した微粒子の分散液を得る工程(a)を行う。 【0023】 (コアZnO微粒子) 本発明においては、コア粒子としてZnO微粒子を選択し使用する点を特徴の一つとする。これは、ZnOがpH8以下で容易にイオン化して完全に溶解するからコア粒子として特に適しているからである。 【0024】 本発明で用いるZnO微粒子は、気相法等による乾式法、液相法等による湿式法のどちらで合成されたものでもよく、また、単分散体であっても凝集体であってもよい。粒子形状も特に限定されず、球状、棒状、チューブ状、シート状より選ばれる1種または2種以上の混合物を用いることができる。 好ましくは、ZnO微粒子を分散媒体に分散させた分散液として用いることが取扱いの便宜上も望ましい。 【0025】 ZnO微粒子の分散媒体としては、特に限定するものではなく、例えば、水;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、シクロペンタノール、シロクペンタンジオール、シクロヘキサノール等のアルコール類; 【0026】 アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルプロピルケトン、イソプロピルメチルケトン、イソブチルメチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、アセトフェノン等のケトン類; 【0027】 グライム、ジグライム、イソプロピルエーテル、イソブチルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、アニソール、テトラハイドロフラン、ジオキサン等のエーテル類; 酢酸メチル、酢酸エチル、アセト酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチル等のエステル類; 【0028】 エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類; N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、2−ピロリジノン、N−メチル−2−ピロリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の含窒素化合物類; ジメチルスルホキシド、スルホラン等の含硫黄化合物類等が好ましいものとして挙げられる。 【0029】 ZnOの分散媒体としては、水を含有することは必須ではないが、つぎのSiO2前駆物質の加水分解・重縮合工程にそのまま使用することを考慮すると、好ましい分散媒体は、水単独又は水と上記有機溶媒との混合溶媒である。当該有機溶媒としては、少なくとも水に部分的に溶解しうるか、好ましくは水を部分的に溶解しうる有機溶媒であり、もっとも好ましくは水に混和しうる有機溶媒である。 【0030】 ZnO微粒子の平均1次粒子径は、次のコア粒子溶解工程におけるコアの溶解速度、及び得られる中空状SiO2微粒子の当該空洞の大きさを最適に維持する観点から、5〜200nmであることが好ましい。当該粒径が、5nm未満では当該中空状粒子の空洞が小さく塗膜中に配合した場合その反射防止性能が不十分であり、200nmを超えるとコアの溶解速度が不十分となり、完全な中空状SiO2粒子が得られ難くなるため好ましくない。 【0031】 また、中空状SiO2微粒子の凝集体を目的とする場合は、コア粒子が単分散であると、中空状SiO2微粒子の凝集体が得られにくいので好ましくなく、コア微粒子が2〜10個集合した集合体を用いることが好ましい。ただし、一般的にはZnO微粒子は単分散でも凝集体でもかまわない。 【0032】 この場合コア粒子の平均凝集粒子径は、得られる中空状SiO2微粒子の大きさに影響し、最適な大きさを得るためには50〜400nm、より好ましくは50〜350nmである。50nm未満では、得られた中空状SiO2微粒子の粒径が小さくなるため彩度の低い反射防止膜が得られにくく、400nmを超えると、得られるSiO2の粒径が大きくなりすぎるため中空状微粒子を配合した塗膜の透明性が不十分となる恐れがあるため好ましくない。 【0033】 ZnO微粒子分散液は、ZnO微粒子粉末に、上記した水、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、グリコールエーテル類、含窒素化合物類、含硫黄化合物類等の分散媒体、並びに好ましくは分散剤を加えてボールミル、ビーズミル、サンドミル、ホモミキサー、ペイントシェーカー等の分散機で解膠することにより得られる。 【0034】 ZnO微粒子分散液の固形分濃度は、分散液の安定性を確保するため、50質量%以下、0.1質量%以上が好ましく、より好ましくは30質量%以下1質量%以上の範囲である。50質量%を超えると分散液の安定性が低下する。 【0035】 (SiO2の前駆物質の分解、外殻形成時のpH、温度) 中空状SiO2微粒子分散液を得るには、まず初めに外殻がSiO2であるコア−シェル型微粒子分散液を製造する。具体的には、分散媒体中に分散させたZnO微粒子存在下に、酸やアルカリ等の加水分解触媒を添加することにより、SiO2の前駆物質をpH>8で反応させることによって、当該SiO2前駆物質を加水分解してZnO微粒子の周り(外表面)に析出させ外殻を形成することができる。当該SiO2の前駆物質混合時の分散液のpHが8以下になると、この段階でZnOが溶解してしまうので、8を超える範囲であることが好ましい。 【0036】 より好ましくはpH=9〜11の範囲である。pHが高いほどSiO2の前駆物質の加水分解・重縮合の反応速度が大きくなり、SiO2外殻が短時間で形成できるため望ましいが、pHが11を超えると、加水分解速度があまり速すぎて、生成されるSiO2自体の凝集が生じ、ZnO微粒子外表面への均質な外殻の形成が困難となるため好ましくない。 【0037】 また、コア−シェル型微粒子分散液を製造する際にイオン強度を高めてSiO2の前駆物質からシェルを形成し易くするために、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸リチウム、硝酸カルシウム、硝酸マグネシウム、硝酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、及び水酸化マグネシウム等の電解質を添加してもよく、これらの電解質を用いてpHを調整することができる。 【0038】 SiO2の外殻形成時の温度は高いほど、当該シリカ前駆物質の加水分解・重縮合の反応速度が速いので、当該SiO2外殻が短時間で形成できるため、通常20〜100℃の範囲であることがより好ましい。なお、温度が100℃を超えると形成されたSiO2外殻が無孔質化するおそれがあるため好ましくない。 【0039】 SiO2の前駆物質としては、ケイ酸、ケイ酸塩、ケイ酸アルコキサイドより選ばれる1種または2種以上の混合物が挙げられ、それらの加水分解物または重合物であってもよい。 【0040】 具体的には、ケイ酸としては、アルカリ金属ケイ酸塩を酸で分解した後、透析する方法、アルカリ金属ケイ酸塩を解膠する方法、アルカリ金属ケイ酸塩を酸型のカチオン交換樹脂と接触させる方法等によって得られるケイ酸が挙げられる。 【0041】 ケイ酸塩としては、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム等のアルカリケイ酸塩、アンモニウムケイ酸塩、テトラエチルアンモニウム塩等の4級アンモニウム塩、エタノールアミン等のアミン類のケイ酸塩が挙げられる。 【0042】 また、ケイ酸アルコキサイドとしては、ケイ酸エチルの他、パーフルオロポリエーテル基及び/又はパーフルオロアルキル基等のフッ素含有官能基を含むケイ酸アルコキサイド、ビニル基及びエポキシ基より選ばれる官能基の1種または2種以上を含有するケイ酸アルコキサイドでもよい。パーフルオロポリエーテル基を含有するケイ酸アルコキサイドとしては、例えばパーフルオロポリエーテルトリエトキシシラン;パーフルオロアルキル基を含有するケイ酸アルコキサイドとしては、パーフルオロエチルトリエトキシシラン;ビニル基を含有するケイ酸アルコキサイドとしては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン;エポキシ基を含有するケイ酸アルコキサイドとしては、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。 【0043】 (分散媒体、固形分濃度等) コア−シェル型微粒子分散液を製造する際、コアZnO微粒子を分散させ、かつ、SiO2の前駆物質の分解反応が行われる分散媒体としては、基本的には、ZnOの分散媒体としてすでに詳述した、水、及び/又は、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、グリコールエーテル類、含窒素化合物類、含硫黄化合物類等の有機溶媒を用いることができる。ただし、SiO2前駆物質の加水分解・重縮合・外殻形成工程においては、水の存在が必須であるため、全溶媒中において、5〜100質量%の水を存在せしめることが必要である。水の含有量が5質量%未満であると反応が充分進行しないため好ましくない。なお、分散媒体中のSiO2前駆物質中のSi量に対して、少なくとも化学量論以上の水を系内に存在させることが必要である。 【0044】 また、コア−シェル型微粒子分散液を製造する際の固形分濃度は、30質量%以下、0.1質量%以上の範囲であることが好ましく、20質量%以下、1質量%以上の範囲であることがより好ましい。30質量%を超えると微粒子分散液の安定性が低下するため、好ましくなく、0.1質量%未満では、中空SiO2粒子の生産性が非常に低くなり、好ましくない。 【0045】 (b)(コアZnO微粒子の溶解/酸性イオン交換樹脂の使用) 次に、コア−シェル型微粒子分散液中のZnO微粒子を溶解することによって中空状SiO2微粒子分散液を得る工程(b)を行う。 【0046】 ZnO微粒子は、pHが8以下においてZn2+イオンとなって溶解するが、本発明においては、酸性カチオン交換樹脂を用いてpH=2〜8、好ましくはpH=2〜6の範囲にすることを特徴の一つとする。溶出したZn2+はH+と交換されて下記するように樹脂に固定され、溶液中のイオン強度を急激に高めることなくZnOを溶解することができるので好ましい。これに対し、従来のごとく、酸でpHを8以下とした場合は、酸を加えることによって発生するイオン及び溶出したZn2+によって溶液中のイオン強度が急激に高まり、中空状SiO2微粒子は制御不能な状態で凝集し易くなるため好ましくない。 【0047】 (酸性カチオン交換樹脂) 酸性カチオン交換樹脂としては、少なくともZnOを溶解しうる、分散液のpHが2以上、8以下、好ましくはpH2以上、6以下の範囲となることであり、特に好ましくはpHを7未満の範囲にしうる酸性カチオン交換樹脂が望ましい。ここで酸性カチオン交換樹脂の酸性度は官能基によって決まり、強酸性では−SO3H基、弱酸性では−COOH基が挙げられるが、本発明においては、よりZnO微粒子を溶解する能力の高い強酸性カチオン交換樹脂を用いるのが好ましい。なお、pHが2未満とした場合は、ハンドリングが困難であり、また、人体に危険を及ぼすおそれがあり望ましくない。 【0048】 強酸性イオン交換樹脂は、架橋ポリスチレンに上記のようにスルホン酸基を交換基として導入した組成の樹脂であり、これによりコア−シェル型微粒子のコアであるZnOが以下のようにして溶解される。 【0049】 いま樹脂のポリスチレンの部分をRで表すと、強酸性イオン交換樹脂はR−SO3Hで表すことができる。 スルホン酸基は強酸基なので水中では次のように解離しpHを7未満とする。
2R−SO3H → 2R−SO3- + 2H+ (1)
酸化亜鉛はpH8以下で亜鉛イオンとして溶解する。
ZnO + 2H+ → Zn2+ + H2O (2) 【0050】 (1)、(2)より、酸化亜鉛は溶解し、亜鉛イオンとして以下のごとく樹脂に吸着される。
2R−SO3H + ZnO → (R−SO3)2 Zn + H2O (3)
以上のごとくして、スルホン酸型強酸性イオン交換樹脂を使用することにより、溶液中のイオン強度を高めずにZnOを溶解できる。 【0051】 (樹脂の交換容量、表面積、粒子径等) 加える酸性カチオン交換樹脂の量は、少なくとも発生するZn2+量よりも総交換容量が大きい範囲であることが好ましい。すなわち、具体的には溶液中に存在する塩基性イオン及びZnOコアが溶解して発生するZn2+を全て交換可能な容量の酸性カチオン交換樹脂量が少なくとも必要である。総交換容量よりも発生するZn2+量が多いと、ZnO微粒子が完全に溶解せずに中空粒子の中空部に残存するため反射防止性能が不十分となる。当該樹脂量は、必要量の1.1〜5倍の範囲が好ましい。酸性カチオン交換樹脂量が多いほどコアの溶解速度が速まるため、好ましいが、樹脂量があまり多く、5倍を超えるような過剰の場合は、それ以上の効果は奏されず、また撹拌が困難になるおそれがあるため望ましくない。 【0052】 カチオン交換樹脂は、その表面積が大きい方がイオンとの接触面積が増えるためにコアであるZnOの溶解速度が速い。したがって、ゲル型よりもポーラス型、ハイポーラス型といった表面積が大きいものがより好ましい。また、ZnOの溶解速度は、カチオン交換樹脂の粒内拡散速度が速く(低架橋度)、かつ、粒径が小さい方が速いので、これらの物性を適宜選択することにより、ZnOが溶解する速度を最適に調整することが可能である。 【0053】 例えば粒径については、カチオン交換樹脂の粒子径が小さいほど、表面積が大きくなりイオンとの接触面積が増えるためにコアの溶解速度が速くなことを考慮し、具体的には、10〜50メッシュのカチオン交換樹脂を使用することが好ましい。 【0054】 ZnOコアを溶解する際の温度条件は、室温であっても基本的に溶解反応は進行する。また温度は、より高い方が溶解反応および溶解イオン等の拡散速度が増大するためにコアの溶解速度が大きくなるため好ましい。ただし、あまり温度が高いとイオン交換樹脂の特性が劣化したり、使用する分散媒体の揮発速度が無視できなくなるので、通常、10〜100℃、好ましくは20〜80℃程度で実施することが好ましい。 なお、Znが完全に除去されることの確認は、透過型電子顕微鏡による観察、または蛍光X線により微粒子分散液中のZn量を測定することにより行うことができる。 【0055】 (c)(カチオン交換樹脂の分離) 最後にZnO微粒子が完全に溶解した後にカチオン交換樹脂をろ過等の固液分離操作により分離し、中空状SiO2微粒子分散液を得る工程(c)を行う。 従来の酸を加えてコア微粒子を溶解する方法では、当該コアが溶解して発生したイオンを限外ろ過といった長時間を要する方法によって除去しなければならなかった。しかしながら、本発明のカチオン交換樹脂による方法においては、コアであるZnOが溶解して発生したZnイオンは、カチオン交換樹脂に吸着しているので、当該カチオン交換樹脂のみを固液分離操作により、中空状SiO2微粒子分散液から分離することができるという特徴を有する。 【0056】 固液分離操作としては、具体的には、カチオン交換樹脂粒子のみを分離し、微小粒子である中空状SiO2微粒子は、液中に分散せしめたまま、樹脂粒子と分離することができるものであれば、通常の化学工学の単位操作がいずれも使用可能である。特に本発明においては、カチオン交換樹脂の粒径は、SiO2微粒子の粒径に比較して、圧倒的に大きいので、沈降速度に大差があり、沈降分離操作により容易に分離することが可能である。また、当該粒径差を利用して、SiO2微粒子のみを通過させ、カチオン交換樹脂粒子は通過させない適当な孔径を有する濾材を用いて容易に分離することができる。もっとも簡便な手段としては、濾材として濾紙を用いて、当該カチオン交換樹脂を除去することであり、容易に中空状SiO2微粒子分散液が得られるので好ましい。 【0057】 (中空状SiO2微粒子の特性及び分散液) 本発明においては、かくして中空状SiO2微粒子がその分散液として得られるが、当該SiO2微粒子分散液は、単分散体であっても凝集体であってもよいが、好ましくは凝集体粒子の分散液である。また、粒子形状も特に限定されず、球状、棒状、チューブ状、シート状より選ばれる1種または2種以上の混合物を用いることができる。 【0058】 中空状SiO2微粒子の分散液中における凝集体粒子の平均凝集粒子径は、60〜400nmの範囲であることが好ましい。60nm以上であることにより塗膜の反射防止性能が十分となり、400nm以下であることにより塗膜の透明性が十分となる。また中空状SiO2微粒子の平均1次粒子径は、5〜200nm、より好ましくは10〜100nmである。5nm未満では塗膜の反射防止性能が不十分になるおそれがあり、200nmを超えると塗膜の透明性が不十分になるおそれがあり好ましくない。 【0059】 またSiO2外殻の厚みは、1〜20nmの範囲であり、かつ、平均1次粒子径の1/5〜1/3であることが好ましい。外殻の厚みが1nm未満、かつ、当該粒径の1/5未満であると、ZnO微粒子を溶解した際に中空形状を保つことができず、厚みが20nmを超え、かつ、粒径の1/3超であると、中空状SiO2微粒子を含む塗膜の透明性が不十分となるため好ましくない。 【0060】 当該SiO2外殻は、コアであるZnOの溶解除去工程において、イオン化したコアが、当該SiO2外殻を通って、粒子外へ放出される必要があるために当該外殻壁を貫通する細孔構造を有することが好ましい。当該細孔の径は、Zn2+のイオン半径が0.74〜0.88Åであることより、当該イオン半径より十分大きい0.2〜10nm程度の範囲であることが好ましい。細孔径があまり大きく10nmを超えるような場合は、当該中空状SiO2微粒子分散液を含む塗料組成物を形成する際に、塗料組成物中のバインダ成分が当該細孔より浸入して反射防止性能を低下せしめるおそれがあるために好ましくない。 【0061】 なお、当該細孔構造は、コアの溶解除去工程において必要なものであり、それ以後の操作においては、必ずしも必要としないものであるから、コアを溶解させた後に、当該中空状SiO2微粒子分散液を、オートクレーブ中で100〜300℃程度に加熱して、ケイ素化合物の加水分解重縮合反応を促進させて無孔質化してもよい。 【0062】 すでに述べたように、当該中空状SiO2微粒子分散液の溶媒としては、SiO2前駆体の加水分解・重縮合工程において使用した溶媒をそのまま使用することが好ましい。すなわち、水の他、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、グリコールエーテル類、含窒素化合物類、含硫黄化合物類等の有機溶媒を用いることができる。ただし、所望により、当該溶媒から例えば水を共沸蒸留等の手段で除去して実質的に有機溶媒のみとしたり、逆に、有機溶媒を除き、水又は水系溶媒とすることもできる。 【0063】 また、当該中空状SiO2微粒子分散液の固形分濃度は、50質量%以下、0.1質量%以上の範囲であることが好ましく、30質量%以下、0.5質量%以上がより好ましく、20質量%以下、1質量%以上であることがさらに好ましい。50質量%を超えると微粒子分散液の安定性が低下する。 【0064】 (塗料組成物) 以上のごとくして得られた、分散媒体中に中空状SiO2が分散した中空状SiO2微粒子分散液は、これをそのまま、又はマトリックス成分や塗料組成物を形成する場合の通常の配合剤を加えて、塗料組成物を形成することができる。 すなわち、当該中空状SiO2微粒子分散液は、これをそのまま、または種々の配合剤を加えて塗料組成物として、基材に塗布することで反射防止塗膜付き基材を得ることができる。 【0065】 本発明の塗料組成物は、当該SiO2分散液に、マトリックス成分(バインダ)を混合することで塗膜の硬度を向上させることができる。混合するマトリックス成分の固形分換算量は、中空状SiO2微粒子分散液中での固形分量に対して0.1〜10倍の範囲であることが好ましい。0.1倍未満であると塗膜の硬度が不十分であり、10倍を超えると塗膜付き基材の反射防止性能が不十分となる。 【0066】 上記マトリックス成分としては、熱または紫外線によって硬化するものが好ましく、例えば、金属酸化物の前駆物質、及び/又は有機樹脂が挙げられる。 【0067】 金属酸化物としてはAl2O3、SiO2、SnO2、TiO2、ZrO2より選ばれる1種または2種以上の混合物が挙げられ、その前駆物質としては、当該金属の金属アルコキサイド及び/又はその加水分解重縮合物等が挙げられ、有機樹脂としては、紫外線硬化型有機樹脂が好ましいものとして挙げられる。例えば、具体的には、アクリル樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等より選ばれる1種または2種以上の混合物が挙げられる。 【0068】 また、金属アルコキサイドとしては、ケイ酸アルコキサイドが好ましく、例えばケイ酸エチルの他、パーフルオロポリエーテル基及び/又はパーフルオロアルキル基等のフッ素含有官能基を含むケイ酸アルコキサイド、ビニル基及びエポキシ基より選ばれる官能基の1種または2種以上を含有するケイ酸アルコキサイドでもよい。パーフルオロポリエーテル基を含有するケイ酸アルコキサイドとしては、例えばパーフルオロポリエーテルトリエトキシシラン;パーフルオロアルキル基を含有するケイ酸アルコキサイドとしては、パーフルオロエチルトリエトキシシラン;ビニル基を含有するケイ酸アルコキサイドとしては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン;エポキシ基を含有かるケイ酸アルコキサイドとしては、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。 【0069】 (界面活性剤等) 本発明の塗料組成物においては、基材への濡れ性を向上させるために界面活性剤を含んでもよく、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤のいずれのものも使用できる。界面活性剤としては、−CH2CH2O−、−SO2−、−NR−(Rは水素原子又は有機基)、−NH2−、−SO3Y、−COOY(Yは水素原子、ナトリウム原子、カリウム原子又はアンモニウムイオン)の構造単位を有するノニオン性界面活性剤が好ましい。なかでも、塗料組成物の保存安定性を損なうおそれのないことから、−CH2CH2O−の構造単位をもつノニオン系の界面活性剤が特に好ましい。 【0070】 ノニオン系の界面活性剤としては、例えば、アルキルポリオキシエチレンエーテル、アルキルポリオキシエチレン−ポリプロピレンエーテル、脂肪酸ポリオキシエチレンエステル、脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンエステル、脂肪酸ポリオキシエチレンソルビトールエステル、アルキルポリオキシエチレンアミン、アルキルポリオキシエチレンアミド、ポリエーテル変性のシリコーン系界面活性剤等が挙げられる。 【0071】 (固形分濃度等) 本発明による塗料組成物の溶媒としては、SiO2微粒子分散液の分散媒体である水の他に、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、グリコールエーテル類、含窒素化合物類、含硫黄化合物類等の有機溶媒を用いることができる。 【0072】 本発明の塗料組成物の固形分濃度は、0.1〜50質量%の範囲であることが好ましく、0.5〜30質量%であることがより好ましく、1〜20質量%であることが最も好ましい。0.1質量%未満であると反射防止性能を発現するための十分な厚さの塗膜を形成し難く、50質量%を超えると塗料組成物の安定性が低下するため好ましくない。 【0073】 本発明による塗料組成物には、さらに無機物及び/又は有機物からなる各種塗料用配合剤が配合され、ハードコート、着色、導電、帯電防止、偏光、紫外線遮蔽、赤外線遮蔽、防汚、防曇、光触媒、抗菌、蓄光、電池、屈折率制御、撥水、撥油、指紋除去、滑り性等より選ばれる1種または2種以上の機能が付与されてもよい。 【0074】 一方本発明の塗料組成物には、塗膜に求められる機能に応じて、通常使用される添加剤、例えば、泡立ち防止剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、粘度調整剤、酸化防止剤、防カビ剤等を適宜添加することができる。また、塗膜を目的に応じた色に着色するため、塗料用として通常使用される種々の顔料、例えばチタニア、ジルコニア、鉛白、ベンガラ等を配合することも可能である。 【0075】 (塗膜形成) 本発明においては、SiO2微粒子分散液を含有する上記塗料組成物を基材上に塗布、乾燥することにより反射防止用塗膜、すなわち低折率性塗膜を形成することができる。 【0076】 本発明による反射防止用塗膜の膜厚は、10〜3000nmの範囲であることが好ましい。10nm未満であると反射防止性能が不十分であり、3000nmを超えるとクラックが入りやすくなったり、干渉縞が発生したり、傷が目立ちやすくなるおそれがあるため、好ましくない。 【0077】 塗膜の反射率は、分光光度計で測定することができるが、本発明による反射防止用塗膜は、波長380〜780nmの可視光領域において、反射率の最小値が2%以下であることが好ましく、かつ、反射率の最大値と最小値の差が1%以下であることが特に好ましい。反射率の最小値が2%超であると、低屈折率性塗膜としての機能が不充分となるおそれがある。また、反射率の最大値と最小値の差が1%超であると彩度が高くなりすぎ好ましくない。 【0078】 また、本発明により得られる反射防止用塗膜は、波長550nmでの反射率が極小値をとるように膜厚を調整することが好ましい。なお、膜厚の調整は、膜厚=λ/4n(ただし、λは光の波長、nは膜の屈折率)により行うことができる。 【0079】 塗膜の透明性は、JIS K−7150の規格に則り、ヘイズ値で評価することが好ましい。塗膜のヘイズ値は、1%以下であることが好ましく、0.5%以下であることが特に好ましい。ヘイズ値が1%超であると、透過率が低く透明性が悪いので好ましくない。 本発明による塗膜の表面には、無機物及び/又は有機物からなる特定の機能を有する塗膜がさらに形成され、ハードコート、着色、導電、帯電防止、偏光、紫外線遮蔽、赤外線遮蔽、防汚、防曇、光触媒、抗菌、蓄光、電池、屈折率制御、撥水、撥油、指紋除去、滑り性等より選ばれる1種または2種以上の機能が付与されてもよい。 【0080】 (基材) 本発明の塗料組成物を塗布する基材は、目的に応じて、任意のものが使用可能であり特に限定するものではない。例えば反射防止用塗膜形成を目的とする場合は、基材は透明又は不透明のどちらでもよいが透明な基材であることがより好ましく、例えばガラス、透明な有機樹脂基材が挙げられる。基材の形状は、板状でもフィルム状であってもよく、また、基材の形状は平板に限らず、全面又は一部に曲率を有していてもよい。 【0081】 基材を形成する有機樹脂のとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、トリアセチルセルロース等より選ばれる1種または2種以上の混合物が、好ましいものとして挙げられる。 【0082】 なお、これら基材には、あらかじめ無機物及び/又は有機物からなる塗膜が形成され、ハードコート、着色、導電、帯電防止、偏光、紫外線遮蔽、赤外線遮蔽、防汚、防曇、光触媒、抗菌、蓄光、電池、屈折率制御等より選ばれる1種または2種以上の機能が付与されていてもよい。さらにまた、本発明の塗料組成物が塗布されてなる中空状SiO2微粒子を含む塗膜の上に、無機物及び/又は有機物からなる機能性の塗膜が形成され、ハードコート、着色、導電、帯電防止、偏光、紫外線遮蔽、赤外線遮蔽、防汚、防曇、光触媒、抗菌、蓄光、電池、屈折率制御、撥水、撥油、指紋除去、滑り性等より選ばれる1種または2種以上の機能が付与されてもよい。 【0083】 (塗布方法) 本発明の塗料組成物は、それ自身公知の方法で塗布することができる。例えば、ローラー塗布、手塗り、刷毛塗り、ディッピング、回転塗布、浸漬塗布、各種印刷方式による塗布、カーテンフロー、バーコート、ダイコート、グラビアコート、マイクログラビアコート、リバースコート、ロールコート、フローコート、スプレーコート、ディップコート等が挙げられる。 【0084】 また、塗膜の機械的強度を高める目的で、必要に応じて、加熱や紫外線や電子線等による照射を行ってもよい。当該加熱は基材の耐熱性を加味して決定すればよいが、60〜700℃が好ましい。 【0085】 本発明の塗料組成物を塗布するにあたり、有機樹脂基材に対して特に前処理は必要としないが、塗膜の密着性をより高める目的で、プラズマ処理、コロナ処理、UV処理、オゾン処理等の放電処理、水、酸やアルカリ等の化学処理、又は 研磨剤を用いた物理的処理を施すことができる。 【実施例】 【0086】 以下に、本発明の実施例(例1〜4)及び比較例(例5〜7)をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明の技術的範囲がこの実施例に限定されるものではない。 〔例1〕(コア=ZnO、マトリックス=SiO2、基材=ガラスの場合) (1)容量200mlのガラス製反応容器に、エタノール60g、ZnO微粒子水分散ゾル(境化学工業社製、製品名:NANOFINE−50、平均1次粒子径20nm、平均凝集粒子径100nm、固形分換算濃度10質量%)30g、テトラエトキシシラン(SiO2固形分濃度29質量%)10gを加えた後、アンモニア水溶液を添加してpH=10として、20℃で6時間撹拌して、コア−シェル型微粒子分散液(固形分濃度6質量%)100gを得た。 【0087】 (2)得られたコア−シェル型微粒子分散液に強酸性カチオン交換樹脂(三菱化学社製、商品名:ダイヤイオン、総交換容量2.0(meq/ml)以上)を100g加え、1時間撹拌してpH=4となった後、ろ過により強酸性カチオン交換樹脂を除去することで、中空状SiO2微粒子分散液100gを得た。当該SiO2中空粒子の外殻の厚みは10nm、空孔径は20nmであった。また、当該SiO2微粒子は凝集体粒子であり、平均凝集粒子径100nm、固形分濃度3質量%であった。 【0088】 (3)容量200mlのガラス製反応容器に、得られた中空状SiO2微粒子分散液23g、エタノール65g、マトリックス成分として、テトラエトキシシランを硝酸で加水分解して得られるケイ酸オリゴマー溶液(固形分濃度3質量%、エタノール溶媒)10g、界面活性剤溶液(日本ユニカー社製、商品名:L−77、固形分濃度1質量%、エタノール溶媒)2gを加え、10分間撹拌して、反射防止用塗料組成物を得た。 【0089】 (4)得られた中空状SiO2凝集体粒子及び塗料組成物については以下のようにして評価試験を行った。 (A)中空状SiO2凝集体粒子 当該中空状SiO2微粒子に関し、以下の評価を行った。評価結果は表1に示す。 (i)中空状SiO2凝集体粒子の平均1次粒子径、形態およびコアの残存は透過型電子顕微鏡(日立社製、型式:H−9000)により観察した。 (ii)平均凝集粒子径は、動的光散乱法粒度分析計(日機装社製、型式:マイクロトラックUPA)により測定した。 【0090】 (B)塗料組成物はこれを塗布して得られる塗膜により評価した。 当該塗料組成物を、エタノール拭きした基板(100mm×100mm、厚さ3.5mm)(なお、基板の屈折率は、ガラス基板の場合、1.52、PMMA基板の場合、1.58とした。)上に塗布して、回転数200rpmで60秒間スピンコートして均一化した後、200℃で30分間乾燥し、厚さ100nmの塗膜を形成し、これを測定サンプルとした。塗膜の形成されたサンプルについて以下の評価を行った。結果を表2に示した。 【0091】 (i)反射率評価として、得られた塗膜の反射率を分光光度計(日立製作所社製、型式:U−4100)により測定した。 (ii)外観評価として、得られる塗膜の塗布ムラを目視により判断した。塗布ムラがなく外観上良好なものを○、塗布ムラがあり実用的でないものを×として評価した。 (iii)透明性評価として、ヘイズ値により評価を行った。ヘイズ測定はJIS K−7105に則り、評価を行った。基板上の塗膜のヘイズ値をヘーズコンピューター(スガ試験機社製、型名:HGM−3DP)で測定した。 (iv) 耐磨耗性評価として、サンプルの塗膜表面を、テーパー摩耗試験機で100回往復磨耗した後、塗膜の剥離状況を肉眼で観察した。塗膜が全く剥がれない場合を○、一部が剥がるものの半分以上の面積が残っている場合を△、半分を超えて剥離する場合を×とした。 【0092】 〔例2〕(コア=ZnO、マトリックス=TiO2、基材=ガラス) (1)例1と同様にして操作を行い、中空状SiO2微粒子分散液(平均凝集粒子径100nm、固形分濃度3質量%)100gを得た。また当該中空状SiO21次粒子の外殻の厚みは10nm、空孔径は20nmであった。この中空状SiO2微粒子分散液の測定結果を表1に示す。 【0093】 (2)容量200mlのガラス製反応容器に、得られた中空状SiO2微粒子分散液23g、エタノール65g、チタニウムイソプロポキシドを硝酸で加水分解して得られるチタン酸オリゴマー溶液(固形分濃度3質量%、エタノール溶媒)10g、界面活性剤溶液(日本ユニカー社製、商品名:L−77、固形分濃度1質量%、エタノール溶媒)2gを加え、10分間撹拌して、反射防止用塗料組成物を得た。 この塗料組成物について、例1と同様にして当該基板上に塗膜を形成し、これを評価した。結果を表2に示す。 【0094】 〔例3〕(コア=ZnO、マトリックス=PMMA、基材=ガラス) (1)例1と同様にして操作を行い中空状SiO2微粒子分散液(平均凝集粒子径100nm、固形分濃度3質量%)100gを得た。また当該中空状SiO21次粒子の外殻の厚みは10nm、空孔径は20nmであった。この中空状SiO2微粒子分散液の測定結果を表1に示す。 【0095】 (2)容量200mlのガラス製反応容器に、エタノール65g、得られた中空状SiO2微粒子分散液23g、マトリックス樹脂としてメチルメタクリレートモノマー溶液(固形分濃度3質量%、光開始剤0.1質量%、酢酸ブチル、イソプロピルアルコール溶媒)10g、界面活性剤溶液(日本ユニカー社製、商品名:L−77、固形分濃度1質量%、エタノール溶媒)2gを加え、10分間撹拌して、反射防止用塗料組成物を得た。 この塗料組成物について、例1と同様にして当該基板上に塗膜を形成し、さらに紫外線を10分間照射して塗膜を硬化させた。これを評価した。結果を表2に示す。 【0096】 〔例4〕(コア=ZnO、マトリックス=ポリメチルアクリレート、基材=PMMA) (1)例1と同様の操作を行い中空状SiO2粒子を含有する分散液(平均凝集粒子径100nm、固形分濃度3質量%)100gを得た。また当該中空状SiO21次粒子の外殻の厚みは10nm、空孔径は20nmであった。この中空状SiO2粒子の分散液の測定結果を表1に示す。 【0097】 (2)容量200mlのガラス製反応容器に、得られた中空状SiO2微粒子分散液23g、エタノール65g、メチルアクリレートモノマー溶液(固形分濃度3質量%、光開始剤0.1質量%、酢酸ブチル、イソプロピルアルコール溶媒)10g、界面活性剤溶液(日本ユニカー社製、商品名:L−77、固形分濃度1質量%、エタノール溶媒)2gを加え、10分間撹拌して、反射防止用塗料組成物を得た。 【0098】 この塗料組成物について、例1と同様にして、ガラス基板をPMMAに代えた他は同様にして当該基板上に塗膜を形成し、さらに紫外線を10分間照射して塗膜を硬化させ、これを評価した。結果を表2に示す。 【0099】 〔例5〕(コア=ZnO、酸溶解、マトリックス=SiO2、基材=ガラス) (1)例1と同様の操作を行い、コア−シェル型微粒子分散液(固形分濃度6質量%)100gを得た。 【0100】 (2)得られたコア−シェル型微粒子分散液に、酸性イオン交換樹脂の代わりに塩酸を加え、pH=2となった後、限外ろ過によりZnO微粒子が溶解して発生したイオンを除去することで、中空状SiO2微粒子分散液(平均凝集粒子径500nm、固形分濃度3質量%)100gを得た。また当該中空状SiO21次粒子の外殻の厚みは10nm、空孔径は20nmであった。この中空状SiO2微粒子分散液の測定結果を表1に示す。 【0101】 (3)容量200mlのガラス製反応容器に、エタノール65g、得られた中空状SiO2微粒子分散液23g、SiO2オリゴマー溶液(固形分濃度3質量%、エタノール溶媒)10g、界面活性剤溶液(日本ユニカー社製、商品名:L−77、固形分濃度1質量%、エタノール溶媒)2gを加え、10分間撹拌して、反射防止用塗料組成物を得た。 【0102】 この塗料組成物について、例1と同様にして当該基板上に塗膜を形成し、これを評価した。結果を表2に示した。当該塗膜は特にヘイズ値が非常に高かった。これは、酸によりZnO微粒子を溶解した際に粒子同士の凝集が起こり、得られる中空状SiO2凝集体粒子の平均凝集粒子径が大きくなり、これにより、透明性が不十分になったと考えられる。 【0103】 〔例6〕(コア=炭酸カルシウム、マトリックス=SiO2、基材=ガラス) (1)例1と同様に操作を行い、コア−シェル型微粒子分散液(固形分濃度6質量%)100gを得た。 【0104】 (2)得られたコア−シェル型微粒子分散液に強酸性カチオン交換樹脂(三菱化学社製、商品名:ダイヤイオン)を100g加え、1時間撹拌した。撹拌中激しく発泡してCO2が発生した。pH=4となった後、ろ過により強酸性カチオン交換樹脂を除去することで、中空状SiO2微粒子分散液(平均凝集粒子径100nm、固形分濃度3質量%)100gを得た。TEMにより観察したところ、中空状SiO2の外殻がほとんど破壊されていることが確認された。これはコア溶解に際し発生するCO2のためと思われる。この中空状SiO2粒子分散液の測定結果を表1に示す。 【0105】 (3)容量200mlのガラス製反応容器に、得られた中空状SiO2微粒子分散液23g、エタノール65g、SiO2オリゴマー溶液(固形分濃度3質量%、エタノール溶媒)10g、界面活性剤溶液(日本ユニカー社製、商品名:L−77、固形分濃度1質量%、エタノール溶媒)2gを加え、10分間撹拌して、反射防止用塗料組成物を得た。 【0106】 この塗料組成物について、例1と同様にして当該基板上に塗膜を形成し、これを評価した。結果を表2に示した。当該塗膜は特に反射率の最小値が非常に高かった。これは、強酸性カチオン交換樹脂を加えてCaCO3微粒子が溶解する際に、上記したように中空状SiO2粒子の外殻が破壊され、十分な反射防止性能が得られなかったためと考えられる。 【0107】 〔例7〕(コア=アルミン酸ナトリウム+ケイ酸ナトリウム、マトリックス=SiO2、基材=ガラス、焼成=200℃) (1)容量200mlのガラス製反応容器に、SiO2微粒子分散液(触媒化成社製、商品名:SI−550、平均粒径5nm、SiO2 濃度20質量%、水溶媒)1g、水19gを加え、混合して80℃に加熱した。 【0108】 この微粒子分散液(pH=10.5)に、ケイ酸ナトリウム水溶液(SiO2固形分濃度1.2質量%)90gとアルミン酸ナトリウム水溶液(Al2O3固形分濃度0.8質量%)90gとを同時に添加し反応させSiO2 とAl2 O3を析出させた。添加終了後の、微粒子分散液のpHは12.5であった。反応液を室温まで冷却して、限外濾過膜によってSiO2 −Al2 O3 コア微粒子分散液(固形分濃度20質量%)200gを得た。 【0109】 (2)容量1000mlのガラス製反応容器に、上記コア微粒子分散液5g及び純水17gを加えて98℃に加熱し、ケイ酸ナトリウム水溶液を強酸性カチオン交換樹脂(三菱化学社製、商品名:ダイヤイオン)で脱アルカリして得られたケイ酸液(SiO2濃度3.5質量%)30gを加えてシリカを析出させ、反応液を室温まで冷却して、限外濾過膜によってSiO2 −Al2 O3 コアをSiO2で被覆した微粒子分散液(固形分濃度13質量%)500gを得た。 【0110】 (3)次に、純水2167g、強酸性カチオン交換樹脂(三菱化学社製、商品名:ダイヤイオン、総交換容量2.0(meq/ml)以上)を加えて、SiO2 −Al2 O3 コアを溶解除去した。1時間撹拌してpH=4となった後、ろ過により強酸性カチオン交換樹脂を除去することにより、中空状SiO2微粒子分散液(平均凝集粒子径40nm、固形分濃度3質量%)2667gを得た。また当該中空状SiO2粒子の外殻の厚みは5nm、空孔径は30nmであった。 【0111】 (4)容量200mlのガラス製反応容器に、水65g、得られた中空状SiO2微粒子分散液23g、SiO2オリゴマー溶液(固形分濃度3質量%、エタノール溶媒)10g、界面活性剤溶液(日本ユニカー社製、商品名:L−77、固形分濃度1質量%、エタノール溶媒)2gを加え、10分間撹拌して、反射防止用塗料組成物を得た。 【0112】 この塗料組成物について、例1と同様にして当該基板上に塗膜を形成し、これを評価した。結果を表2に示す。当該塗膜は特に反射率の最小値が高かった。これはコア微粒子が完全に溶解せず、残存していることが透過型顕微鏡により観察されたことより、十分な反射防止性能が得られなかったためと考えられる。 【0113】 【表1】
【0114】 【表2】
【産業上の利用可能性】 【0115】 (1)本発明によれば、長時間を要する限外ろ過の必要ない簡易な方法で塗料組成物に好適に使用できる中空状SiO2微粒子分散液を製造する方法が提供され、また、本発明によれば、コア微粒子の残存が無い中空状SiO2微粒子分散液を製造する方法が提供され、当該分散液から反射防止性能の高い塗膜を形成する塗料組成物が提供され、また、本発明によれば、中空状SiO2微粒子を制御不能な状況で凝集させずにコア微粒子を溶解して中空状SiO2微粒子分散液を製造する方法が提供され、当該分散液から透明性の高い塗膜を与える塗料組成物が提供される。 【0116】 (2)本発明の方法により得られる中空状SiO2微粒子分散液からなる本発明の塗料組成物を基材、好ましくは透明基材に塗布することにより反射防止効果が高く、かつ、透明性の高い反射防止塗膜付き基材が提供される。 【0117】 (3)本発明の方法によって得られる中空状SiO2微粒子を含む塗料組成物や塗膜付き基材は、用途としては、自動車ガラス、建築ガラス、ディスプレイガラス、タッチパネルガラス、光学レンズ、太陽電池カバー、光学フィルター、反射防止フィルム、偏光フィルム、断熱フィラー、低屈折率フィラー、低誘電率フィラー、ドラッグデリバリー担持体等種々の産業分野に利用できるものであり、その産業上の利用可能性はきわめて大きい。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000044 【氏名又は名称】旭硝子株式会社 【住所又は居所】東京都千代田区有楽町一丁目12番1号
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| 【出願日】 |
平成17年6月2日(2005.6.2) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085947 【弁理士】 【氏名又は名称】小池 信夫
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| 【公開番号】 |
特開2006−335605(P2006−335605A) |
| 【公開日】 |
平成18年12月14日(2006.12.14) |
| 【出願番号】 |
特願2005−162486(P2005−162486) |
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