| 【発明の名称】 |
H鋼吊りフック |
| 【発明者】 |
【氏名】羽田 和弘 【住所又は居所】広島県福山市箕島町399番地の35 関西工業 株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】予め透孔の列設されたH形鋼を吊り上げる際のH形鋼に対する本体部材1の相対変位を従来よりも確実に阻止できるものとなす。
【解決手段】後部1Aから上側腕部1Bと下側腕部1Cとを前方へ張り出させた本体部材1を備え、上側腕部と下側腕部に上下一対の水平面部材2A、2Bを設け、前記本体部材1の左右各側における上下一対の水平面部材2A、2Bにピン孔を垂直方向の一線状に透設し、前記本体部材の左右各側において前記ピン孔と、前記水平面部間に挿入され前記ピン孔に対応したH形鋼のフランジに形成されたボルト挿通用透孔とにピン部材3、3を挿通されると共にH形鋼のウエップの真上となる上側腕部1Bに吊り部を形成された構成となす。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 後部から比較的長い上側腕部と比較的短い下側腕部とを前方へ張り出させている本体部材を備え、上側腕部の下端縁と下側腕部の上端縁とに上下一対の水平面部材を本体部材の左右側へ張り出した状態に設け、前記本体部材の左右各側における上下の前記水平面部材にピン孔を垂直方向の一線状に透設し、この際、前記上下一対の水平面部材の間個所にH形鋼のフランジの幅方向個所が挿入された状態の下で、前記本体部材の左右各側において前記ピン孔と、前記フランジに形成され前記ピン孔に対応した透孔とにピン部材を抜き差し可能に挿通されると共に前記H形鋼のウエッブの真上となる上側腕部個所に吊り部を形成されていることを特徴とするH鋼吊りフック。 【請求項2】 前記ピン部材が前記本体部材と同体状個所にロープを介して結合されていることを特徴とする請求項1記載のH鋼吊りフック。 【請求項3】 前記本体部材と前記水平面部材との間に補強リブを設けたことを特徴とする請求項1又は2記載のH鋼吊りフック。 【請求項4】 前記後部の特定高さ個所に引き力付与部を設けたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のH鋼吊りフック。 【請求項5】 前記上側腕部の下端縁に形成された上側切込みと、前記下側腕部の上端縁部に形成された下側切込みとのそれぞれに1枚の平板体からなる水平面部材を嵌合状に固着すると共に、これら水平面部材の間個所の空間の上下方向長さは、吊り上げるべきH形鋼のフランジが該空間内に挿入されたときに該フランジの上下に残存する全隙間の上下方向長さの合計値が前記上側切込みの深さと前記下側切込みの深さの何れよりも小さくなるような大きさとなされていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のH鋼吊りフック。 【請求項6】 前記水平面部材の少なくとも何れか一方の左右方向中央個所に係止凹み部を設け、該係止凹み部内に前記本体部材の一部を嵌合させたことを特徴とする請求項5記載のH鋼吊りフック。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、フランジにボルト挿通用透孔の列設されたH形鋼の吊上げ、移動及び反転などの作業に用いられるH鋼吊りフックに関する。 【背景技術】 【0002】 フランジにボルト挿通用透孔を列設されたH形鋼は橋梁材料や建築材料などとして一般に使用されている。該H形鋼を吊り上げる際に使用される用具として例えば次のようなものが存在しているのであって、即ち、本体部材の側方に略横向きU字形の開口部を形成されていて該開口部に挿入された吊上げ対象部材に対する相対変位をカムの圧接抵抗で阻止するようになされている汎用型の吊りクランプ(例えば特許文献1など参照)とか、或いは、H形鋼の一方のフランジの幅方向両端部に同時に掛け止められるフランジ掛け止め手段を本体部材に形成されていて該フランジ掛け止め手段でフランジに掛け止められた本体部材がフランジに対し相対変位するのをカムの圧接抵抗で阻止するようになされている専用の吊りクランプ(特許文献2参照)が存在している。 【0003】 【特許文献1】特開2001−80873号公報 【特許文献1】特開2001−139278号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 上記した従来の吊りクランプでH形鋼を吊り上げるとき、H形鋼に対する本体部材の相対変位はカムの圧接抵抗によって阻止されることになるが、該阻止は必ずしも確実なものではなく、例えばカムが不用意に他物に触れるなどしたときにはその阻止力が減少してH形鋼が本体部材に対し相対変位することがあり、これが原因で手足を挟まれたり重大な事故につながることも生じ得るのである。 【0005】 本発明は斯かる実情に鑑みてなされたもので、透孔の列設されたH形鋼を吊り上げる際のH形鋼に対する本体部材の相対変位を従来よりも確実に阻止でき且つ、軽量小型で簡易な構造となすことができ且つ、簡便な作業によりH形鋼をそのウエッブが垂直となる正立姿勢で吊り上げることができるものとなされた新規なH鋼吊りフックを提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0006】 上記目的を達成するため、本発明は、請求項1に記載したように、後部から比較的長い上側腕部と比較的短い下側腕部とを前方へ張り出させている本体部材を備え、上側腕部の下端縁と下側腕部の上端縁とに上下一対の水平面部材を本体部材の左右側へ張り出した状態に設け、前記本体部材の左右各側における上下の前記水平面部材にピン孔を垂直方向の一線状に透設し、この際、前記上下一対の水平面部材の間個所にH形鋼のフランジの幅方向個所が挿入された状態の下で、前記本体部材の左右各側において前記ピン孔と、前記フランジに形成され前記ピン孔に対応した透孔とにピン部材を抜き差し可能に挿通されると共に前記H形鋼のウエッブの真上となる上側腕部個所に吊り部を形成されているものである。 【0007】 上記発明は次のように具体化するのがよい。 即ち、請求項2に記載したように、前記ピン部材が前記本体部材と同体状個所にロープを介して結合されている構成となし、また請求項3に記載したように、前記本体部材と前記水平面部材との間に補強リブを設けるのであり、また請求項4に記載したように前記後部の特定高さ個所に引き力付与部を設けるのである。 【0008】 また請求項5に記載したように、前記上側腕部の下端縁部に形成された上側切込みと、前記下側腕部の上端縁に形成された下側切込みとのそれぞれに1枚の平板体からなる水平面部材を嵌合状に固着すると共に、これら水平面部材の間個所の空間の上下方向長さは、吊り上げるべきH形鋼のフランジが該空間内に挿入されたときに該フランジの上下に残存する全隙間の上下方向長さの合計値が前記上側切込みの深さと前記下側切込みの深さの何れよりも小さくなるような大きさとなされている構成となす。 【0009】 さらには請求項6に記載したように、前記水平面部材の少なくとも何れか一方の左右方向中央個所に係止凹み部を設け、該係止凹み部内に前記本体部材の一部を嵌合させた構成となす。 【発明の効果】 【0010】 上記した本発明によれば次のような効果が得られる。 即ち、請求項1記載のものによれば、上下一対の水平面部材の間個所にH形鋼のフランジの幅方向個所が挿入された状態の下で、ピン部材が本体部材の左右各側において上下の水平面部材に形成されたピン孔と、フランジに形成された透孔とに挿通されるため、本体部材とH形鋼の相対変位が確実に規制されて、H形鋼と本体部材との相対変位に起因した人身事故などを防止することができるのであり、また上側腕部、下側腕部、後部、水平面部材及びピン部材からなるものであるため軽量小型で簡易な構造となすことができ、しかも吊り力が吊り部を介してウエッブの真上に付与されるため、単に吊り部を吊り上げるだけの簡易な作業によりH形鋼をウエッブが垂直となる正確な正立姿勢で吊り上げることができるものである。 【0011】 請求項2記載のものによれば、ピン部材を紛失することがなくなって、ピン部材を必要なときに不便なく直ちに使用することができるようになるのであり、また請求項3記載のものによれば本体部材と水平面部材とが前後方向線回りへ相対変位することに対抗するための強度を飛躍的に増大させることができるのであり、また請求項4記載のものによれば、引き力付与部にH形鋼の長手方向と交叉する方向の引き力を付与することにより、H形鋼にこれの長手方向線回りの回転力を効果的に付与することができてH形鋼を容易にその長手方向線回りへ回転変位させることができるのである。 【0012】 請求項5記載のものによれば、本体部材に対する水平面部材の溶接などによる固着個所が割れるなどして非固着状態となっても水平面部材と切込みの嵌合により水平面部材が本体部材に対し前後方向へ自由に変位するのを効果的に阻止することができるのであり、したがってH形鋼の吊上げ中に、本体部材と水平面部材とが非固着状態となってもH形鋼が不用意に前方へ抜け出て落下することの生じないものとなる。 【0013】 請求項6記載のものによれば、本体部材に対する水平面部材の溶接などによる固着個所が割れるなどして非固着状態となっても、水平面部材の係止凹み部と、前記下端縁又は前記上端縁のうち該係止凹み部の嵌合されたものとの嵌合により、水平面部材が本体部材に対し左右方向へ自由に変位するのを効果的に阻止することができるのであり、したがってH形鋼の吊上げ中に、本体部材と水平面部材とが非固着状態となってもH形鋼が不用意に左右方向へ抜け出て落下することの生じないものとなる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 次に本発明の実施の形態を説明する。 図1は本発明に係るH鋼吊りフックを示す斜視図、図2は該H鋼吊りフックを示す側面図、図3は該H鋼吊りフックを示す正面図、図4は該H鋼吊りフックを示す平面図、図5は該H鋼吊りフックの部品図、図6は該H鋼吊りフックをH形鋼に装着した状態を示す側面視説明図、図7は該H鋼吊りフックを使用してH形鋼を吊り上げた状態を示す使用状態説明図である。 【0015】 図1〜図4において、本発明に係るH鋼吊りフックは平板部材からなる本体部材1、上側の水平面部材2A、下側の水平面部材2B、及び、2つのピン部材3からなっている。 本体部材1は、図5A及び図6にも示すように、後部1Aから比較的長い上側腕部1Bと比較的短い下側腕部1Cとを前方a1へ張り出させたものとなされており、これら上側腕部1Bと下側腕部1Cとの上下方向間隔bは吊り上げ対象であるH形鋼wのフランジw1の厚さよりも大きいものとなされている。 【0016】 この際、後部1Aは後端縁部4を側面視で後方張出状の三角状となされており、また上側腕部1Bは上端縁部5の高さを前方a1へ進むに伴って漸次に大きくなされ、直状となされた下端縁部6に側面視方形状の上側切込み6aを形成され、該切込み6aの深さc1を上側の水平面部2Aの厚さと同一もしくはそれよりも小さい特定大きさとなされており、また下側腕部1Cは下端縁部7の高さを後方へ進むに伴って漸次に大きくなされ、直状となされた上端縁部8に側面視方形状の下側切込み8aを形成され、該切込み8aの深さc2を下側の水平面部2Aの厚さと同一もしくはそれよりも小さい特定大きさとなされている。 【0017】 上側の水平面部材2Aと下側の水平面部材2Bとの間個所をなす空間の上下方向長さb1は上記した切込み6a、8aの深さc1、c2と、H鋼吊りフックの吊上げ対象であるH形鋼wのフランジw1の厚さとに関連して決定されるのであって、即ち、フランジw1が上側の水平面部材2Aと下側の水平面部材2Bとの間個所の空間内に挿入されたときに該空間内においてフランジw1の上下に存在する上下方向の隙間の合計値が何れの切込み6a、7aの深さc1、c2のよりも小さくなるような大きさとなされるのである。 【0018】 上側の水平面部材2Aは図5Bにも示すように方形の平板体となされ、左右方向幅9aの中央をなす前後方向部分を上側切込み8aに嵌合されると共に下面を水平となされて本体部材1に溶接により固着されている。 【0019】 そして下側の水平面部材2Bは図5Cにも示すように、方形の平板体となされると共に前辺部10の長さ中央個所に平面視方形状の係止凹み部10aを形成され、左右方向幅10cの中央をなす前後方向部分を下側切込み8aに嵌合されると共に係止凹み部10aを下側腕部1Cの上端縁部8の一部8bに嵌合され、上面を水平となされて本体部材1に溶接により固着されている。 【0020】 上側の水平面部材2Aと下側の水平面部材2Bとは平面視において重複されており、このように重複された範囲のうち本体部材1の左右各側に張り出している範囲個所のそれぞれにおいて、上下の前記水平面部材2A、2Bにピン孔d1、d2が垂直方向の一線状配置となるように透設されている。この際、左右のピン孔d1とd1との距離f或いは左右のピン孔d2とd2の距離fは本発明品により吊り上げられるH形鋼wのフランジw1に形成されたボルト挿通用透孔eの配置に合致したものとなされる。 【0021】 上側の水平面部材2Aの上面と本体部材1の側面との間、及び、下側の水平面部材2Bの下面と本体部材1の側面との間のそれぞれには平板からなる縦向きの補強リブ11を配置し、該補強リブ11を介して各水平面部材2A、2Bと本体部材1とを溶接により固着している。 【0022】 そして、本体部材1には左右各側のピン孔d1、d2に挿し込まれる2つのピン部材3を付属させるのであり、各ピン部材3はネジ部3a、挿入部3b、鍔部3c及びリング部3dとを備えており、鍔部3cはピン部材3がピン孔d1を通り抜けるのを阻止するものとなされており、またリング部3dはその対応する補強リブ11とロープ12で結合されており、各ロープ12はピン部材3をピン孔d1、d2に差し込むことのできる長さとなされている。 【0023】 さらに上側腕部1B及び下側腕部1Cの間の適正位置にH形鋼wのフランジw1の幅方向個所が挿入された状態の下で、H形鋼wのウエップw2の真上となる上側腕部1Bの成る可く高い位置に吊り部としての透孔g1が形成されており、また上側腕部1Bと下側腕部1Cの間個所と同一高さで後部1Aの成る可く後側となる位置に引き力付与部としての透孔g2が形成されている。 【0024】 本発明品の使用されるH形鋼wは、橋梁材料や建築材料などとして使用されるもので、現場へ搬送する前に工場内で予めボルト挿通用透孔eを特定配置に形成されており、一般には、該ボルト挿通用透孔eは各メーカーごとに同一配置となされるものの、各メーカー間では僅かづつ相違している。 【0025】 ここで、例えばフランジw1の幅が200mmから300mmのH形鋼wに使用される本発明品の各部の寸法を例示すると、前記距離b1(図1参照)は17mmよりも凡そ数mm程度大きくなされ、また前記切込み6a、8aの深さc1、c2と水平面部材2Aの厚さは何れも凡そ12mm程度となされ、また前記距離f(図5B参照)は凡そ110mm程度となされ、またピン孔d1から水平面部材2Aの前辺部13までの距離hは凡そ40mm程度となされ、またピン部材3の直径は凡そ26mm程度となされる。 【0026】 次に上記実施態様のH鋼吊りフックの使用例について説明する。 地面上にH形鋼wをウエッブw1の起立された正立姿勢となしておき、図7に示すように、上側のフランジw1の長手方向途中の適当に離れた2位置に、一対のH鋼吊りフックを上側のフランジw1の平面視中央点に対し逆対称の関係となるように装着する。 【0027】 それぞれの位置に鋼吊りフックを装着するときは、ピン孔d1、d2からピン部材3を抜き出した状態で上側腕部1Bと下側腕部1Cの間に図6に示すようにフランジw1の幅方向個所を挿入し、本体部材1の左右各側において、ピン孔d1、d2とボルト挿通用透孔eを垂直方向の一線状に位置させ、次にピン部材3の挿入部3bを上側の水平面部材2Aのピン孔d1から下向きに差し込み、鍔部3cを上側の水平面部材2Aの上面に当接させる。該当接状態では挿入部3bの先端は下側の水平面部材2Bのピン孔d2から抜け出た状態となる。このとき、これから吊り上げるH形鋼wの姿勢が正立姿勢から大きく変化することがないと確信できるときは下側の水平面部材2Bから下方へ突出したピン部材3のネジ部3aにナットを螺合させる必要はないのであり、一方、このような確信が得られないときはそのネジ部3aにナットを螺合させる。 【0028】 上記のように2つのH鋼吊りフックがH形鋼wに装着された後はそれぞれの透孔g1に装着された吊り環14aにこれに繋着された吊りワイヤ15を介してクレーンの吊り力を付与する。各吊り環14aが吊りワイヤ15を介して吊り上げられると、フランジw1の下面は下側の水平面部材2Bの上面に支持されると共にH形鋼wはこれのウエッブw2の真上、即ち、左右方向上の重心位置の真上を引き上げられるのであり、したがってH形鋼wは単に吊りワイヤ15を介してに吊り上げられるだけで、そのウエッブw2が起立姿勢となる正確な正立姿勢で吊り上げられるのであり、このときフランジw1の下面は下側の水平面部材2Bの上面と平行状に支持される。このような正確な正立姿勢での吊上げはH形鋼wの組付け作業を飛躍的に能率的となすと共に、本体部材1、水平面部材2A、2B及びピン部材3などに曲げ力が作用するの阻止してH鋼吊りフックの破損やH形鋼wの表面の損傷を阻止する上で寄与する。 【0029】 H形鋼wの吊上げにおいて吊りワイヤ15の傾斜角度θ(図7参照)が小さいときは、2つのH鋼吊りフックが互いに近接される側へ引かれるようになるが、それぞれの本体部材1はピン孔d1、d2、ボルト挿通用透孔e及びこれらに挿通されたピン部材3を介してH形鋼wに対する相対変位を確実に阻止され、H鋼吊りフックはH形鋼wを安定的に吊り上げるものとなる。 【0030】 また正立姿勢となされて地面上などに定置されたH形鋼wをこれのウエッブw2が水平となる横倒れ姿勢に回転変位させるときは、例えば、H形鋼wの上側のフランジw1の幅方向一側のみの長手方向途中の2位置に一対のH鋼吊りフックをピン孔d1、d2、ボルト挿通用透孔e及びピン部材3を介して先と同様に装着すると共にピン部材3のネジ部3aにナットを螺着した状態となしておき、次にH鋼吊りフックの本体部材1の後部1Cの透孔g2に装着された吊り環14bにこれに繋着された吊りワイヤ15を介して吊り力を付与するのであり、これによりフランジw1から成る可く離れた位置に吊り力が付与され、H形鋼wは効果的な回転力を付与されてその長手方向線回りに回転変位され、ウエッブw2が水平向きとなされた横倒れ姿勢となる。 【0031】 一方、横倒れ姿勢で地面上などに定置されたH形鋼wを正確な正立姿勢で吊り上げたり或いは正立姿勢に回転変位させるときは、例えば、H形鋼wの一方のフランジw1の幅方向上側のみの長手方向途中の2位置にH鋼吊りフックをピン孔d1、d2、ボルト挿通用透孔e及びピン部材3を介して先と同様に装着すると共にピン部材3のネジ部3aにナットを螺着した状態となしておき、次にH鋼吊りフックの本体部材1の上側腕部1Bの透孔g1に装着された吊り環14aにこれに繋着された吊りワイヤ15を介して吊り力を付与するのであり、これにより上側腕部1Bの範囲内においてフランジw1から成る可く離れた位置に吊り力が付与され、H形鋼wは地面上にてその長手方向線回りの回転力を効果的に付与されて回転変位され地面上に正立姿勢で定置された状態になるのであり、さらに連続して吊り上げると、H形鋼wは既述したように本体部材1により幅方向上の重心位置の真上を吊り上げられて、正確な正立姿勢を保持したまま安定的に吊られた状態となる。 【0032】 さらに横倒れ姿勢で地面上などに定置されたH形鋼wを横倒れ姿勢のまま吊り上げるときは、例えば、H形鋼wのウエッブw2の両側で起立状態となっている2つのフランジw1、w1の上側のみの幅方向個所の長手方向途中の2位置に、一対のH鋼吊りフックをウエッブw2の平面視中央点に対し逆対称の関係となるように装着する。即ち、一方のH鋼吊りフックはその上側腕部1Bが一方のフランジw1の外面側に位置するように配置され、他方のH鋼吊りフックはその上側腕部1Bが他方のフランジw1の外面側に位置するように配置された状態となしておき、先と同様にH形鋼wにピン孔d1、d2、ボルト挿通用透孔e、及びピン部材3を介して装着する。この後、後部1Aの透孔g2に装着された吊り環14bにこれに繋着された吊りワイヤ15を介して吊り力を付与するのであり、この際、吊りワイヤ15の傾斜角θが適当な大きさとなされておれば、一対のH鋼吊りフックはそれぞれの本体部材1がその対応するフランジw1と同一垂直面上に位置した状態となり、ピン部材3に曲げ力が作用しない状態でH形鋼wを正確な横倒れ姿勢のまま安定的に吊り上げた状態となる。 【0033】 上記した各種の使用において、本体部材1に対する水平面部材2A、2Bの溶接などによる固着個所が割れるなどして2つの水平面部材2A、2Bが本体部材1に対し非固着状態となっても、水平面部材2A、2Bと切込み6a、8aの嵌合により、水平面部材2A、2Bは本体部材1に対し前後方向へ自由に変位するのを阻止されるのであり、したがって水平面部材2A、2Bと本体部材1とが非固着状態となることに起因して、上側腕部1Bと下側腕部1Cの間に挿入されたH形鋼wが上側腕部1Bと下側腕部1Cの間から前方a1へ抜け出る現象は効果的に防止される。 【0034】 また本体部材1に対する水平面部材2A、2Bの溶接などによる固着個所が割れるなどして非固着状態となっても、水平面部材2Bの係止凹み部10aと、下側腕部1Cの上端縁部8の一部8bとの嵌合や、ピン孔d1、d2及びピン部材3による結合により、水平面部材2A、2Bは本体部材1に対し左右方向へ自由に変位するのを阻止されるのであり、したがって水平面部材2A、2Bと本体部材1とが非固着状態となることに起因して、上側腕部1Bと下側腕部1Cの間に挿入されたH形鋼wのフランジw1が上側腕部1Bと下側腕部1Cの間から左右方向へ抜け出る現象は効果的に防止される。 【0035】 上記した本発明品は、本体部材1の左右側に形成されるピン孔d1とピンd1の距離fなどが適当大きさに決定されることにより、図6に示すように、形状規格の異なる複数のH形鋼に使用できるものとなすことができる。 【0036】 本発明品の実施においては、先ずピン孔d1、d2の形成されていない半製品を多数製造しておき、これの使用されるH形鋼wが決まった後、そのH形鋼wに形成されるボルト挿通用透孔eの配列に適合した位置にピン孔d1、d2を明けるようになすのが好ましい。 【0037】 上記実施形態は次のように変形できる。 即ち、本体部材1及び水平面部材2A、2Bを溶接などで固着する構造に代えて、これらを鋳造などにより一体状に形成しても差し支えない。 【0038】 また上側の水平面部材2Aにも下側の水平面部材2Bの係止凹み部10aと同様な係止凹み部を形成し、上側の水平面部材2Aについてもこれの係止凹み部を上側腕部1Bの下端縁部6に嵌合させるようにしてもよいのであり、これにより上側腕部1Bと下側腕部1Cの間に挿入され水平面部材2A、2Bに結合されたH形鋼wが上側腕部1Bと下側腕部1Cの間から左右方向へ抜け出るのをさらに効果的に防止することができる。 なお、上側の水平面部材2Aのみに下側の水平面部材2Bの係止凹み部10aと同様な係止凹み部を形成し、上側の水平面部材2Aのみについてこれの係止凹み部を上側腕部1Bの下端縁部6に嵌合させるようにしてもよいのであり、これによっても先の実施形態に近似した効果が得られる。 【0039】 さらには上側の水平面部材2Aと下側の水平面部材2Bは同一大きさとしないで、下側水平面部材2Bを上側のそれよりも大きくなすことも差し支えない。これにより、下側の水平面部材2Bは比較的小さな面圧でH形鋼wを吊上げるものとなる。 【図面の簡単な説明】 【0040】 【図1】本発明に係るH鋼吊りフックを示す斜視図である。 【図2】該H鋼吊りフックを示す側面図である。 【図3】該H鋼吊りフックを示す正面図である。 【図4】該H鋼吊りフックを示す平面図である。 【図5】該H鋼吊りフックの部品図である。 【図6】該H鋼吊りフックをH形鋼に装着した状態を示す側面視説明図である。 【図7】該H鋼吊りフックを使用してH形鋼を吊り上げた状態を示す使用状態説明図である。 【符号の説明】 【0041】 1 本体部材 1A 後部 1B 上側腕部 1C 下側腕部 2A 水平面部材 2B 水平面部材 3 ピン部材 6 下端縁部 6a 切込み 8 上端縁部 8a 切込み 11 補強リブ 12 ロープ a1 前方 d1 ピン孔 d2 ピン孔 e ボルト挿通用透孔 g1 吊り部(透孔) g2 引き力付与部(透孔) w H形鋼 w1 フランジ
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| 【出願人】 |
【識別番号】591106093 【氏名又は名称】関西工業株式会社 【住所又は居所】広島県福山市箕島町399番地の35
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| 【出願日】 |
平成16年7月15日(2004.7.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100065721 【弁理士】 【氏名又は名称】忰熊 弘稔
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| 【公開番号】 |
特開2006−27809(P2006−27809A) |
| 【公開日】 |
平成18年2月2日(2006.2.2) |
| 【出願番号】 |
特願2004−208775(P2004−208775) |
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