| 【発明の名称】 |
クレーン吊持具 |
| 【発明者】 |
【氏名】藤原 厚生
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| 【要約】 |
【課題】主として足場用資材をクレーンによって吊持し、移動する際、足場用部材の滑落を防止する。
【解決手段】本発明に係るクレーン吊持具10は、長尺部材である複数の単管8のうち、それらの各端部から所定長さまでの各収容端部をそれぞれ収容する一対の端部収容体1,1と、クレーンのフック9に掛止される掛止部であるアイ3,3が一端にそれぞれ形成され他端が各端部収容体1,1にそれぞれ取り付けられた一対の吊持部材であるワイヤーロープ2,2とからなり、端部収容体1は、単管8の収容端部が挿入される開口19を形成してあるとともに単管8の各端部がその端面にて当接される底部5を形成してある。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 長尺部材のうち、その各端部から所定長さまでの各収容端部をそれぞれ収容する一対の端部収容体と、クレーンのフックに掛止される掛止部が一端に形成され他端が前記各端部収容体に取り付けられた一対の吊持部材とからなり、前記端部収容体は、前記長尺部材の前記収容端部が挿入される開口が形成されかつ前記長尺部材の各端部がその端面にて当接される底部が形成されてなることを特徴とするクレーン吊持具。 【請求項2】 前記吊持部材をワイヤーロープで構成して該ワイヤーロープの他端にシャックル又はアイを設けるとともに、前記端部収容体のうち、少なくともその開口近傍を可撓性材料で構成し、前記ワイヤーロープの一端が前記シャックル又はアイに挿通されてなるリング状環状部分を前記端部収容体の開口近傍に取り付けることにより、前記クレーンの吊持に伴う前記リング状環状部分の内径縮小に伴って前記開口が収縮自在となるように構成した請求項1記載のクレーン吊持具。 【請求項3】 前記端部収容体を前記底部と該底部に連結された筒体とで構成するとともに、前記底部を、全体形状がほぼ円形となるように複数の底部ワイヤーを格子状に編み込むとともに前記複数の底部ワイヤーの各端を底部周縁ワイヤーに編み込んで構成し、前記筒体を、径の異なる複数の環状ワイヤーを同心円状に配置するとともにそれらにほぼ直交する複数の縦ワイヤーを前記環状ワイヤーに縦横にそれぞれ編み込んで構成し、前記環状ワイヤーのうち、最も径が小さく中心側に位置するものを底部側環状ワイヤーとし該底部側環状ワイヤーと前記底部周縁ワイヤーとをリング部材に挿通することで前記筒体を前記底部に対して起立自在に連結するとともに、前記環状ワイヤーのうち、最も径が大きく周縁側に位置するものを開口縁部側環状ワイヤーとし該開口縁部側環状ワイヤーと前記リング状環状部分とをリング部材に挿通することで前記端部収容体と前記リング状環状部分とを相互連結した請求項2記載のクレーン吊持具。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、主として建築現場における足場用部材を吊持するクレーン吊持具に関する。 【背景技術】 【0002】 構造物を構築するにあたっては、枠組足場、単管、足場板、ブラケットといったさまざまな仮設資材を用いて作業用の仮設足場を組み立て、かかる仮設足場を用いて、鉄筋工事、型枠工事、コンクリート打設工事などさまざまな工程の作業を行うとともに、型枠工事においては、四角支柱、パイプサポートといった支保工資材が用いられる。 【0003】 これらの仮設資材や支保工資材は、トラックで現場に搬入された後、タワークレーンやトラッククレーン等で現場内の資材置き場に適宜仮置きされる。 【0004】 ここで、クレーンを用いて仮設資材や支保工資材をトラックから資材置き場に移すにあたっては、ワイヤーを用いた玉掛け作業が必要不可欠となるが、仮設資材や支保工資材が単管、パイプサポートといった長尺部材である場合、いわゆる2本2点あだ巻き目通しつり(2本つりの一種)と呼ばれる方法で複数の長尺部材を束ねて玉掛けすることが多い。 【0005】 【特許文献1】特開平11−246164 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 上述したような2本つりの玉掛け方法は、吊荷が滑落しないように全体を結束する必要があり、又、ワイヤーロープによる玉掛け位置を吊荷の釣り合いが取れる位置、つまり吊荷の重心の真上にてクレーンによって吊持し、吊荷を水平に保持しながら安定を図らなくてはならない。 【0007】 しかしながら、上述したような玉掛け方法は作業員による点検に頼るしかなく、むしろ吊荷を正確に水平に保持すること自体困難であるため、慎重に吊荷を玉掛けしなければならず、作業員に負担がかかっていた。 【0008】 また、上述したように玉掛けを行った場合でも、吊荷をトラッククレーンによって移動する際、風やトラッククレーンの旋回等による揺れによって吊荷は非常に不安定な状態となり、吊荷の玉掛け位置が重心からずれ、その結果、吊荷の滑落を引き起こすという懸念がある。そのため、風の強い日等は工事を中断させなければならないという問題を生じていた。 【課題を解決するための手段】 【0009】 本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、主として足場用資材をクレーンによって吊持し、移動する際、足場用部材の滑落を防止することが可能なクレーン吊持具を提供することを目的とする。 【0010】 上記目的を達成するため、本発明に係るクレーン吊持具は請求項1に記載したように、長尺部材のうち、その各端部から所定長さまでの各収容端部をそれぞれ収容する一対の端部収容体と、クレーンのフックに掛止される掛止部が一端に形成され他端が前記各端部収容体に取り付けられた一対の吊持部材とからなり、前記端部収容体は、前記長尺部材の前記収容端部が挿入される開口が形成されかつ前記長尺部材の各端部がその端面にて当接される底部が形成されてなるものである。 【0011】 また、本発明に係るクレーン吊持具は、前記吊持部材をワイヤーロープで構成して該ワイヤーロープの他端にシャックル又はアイを設けるとともに、前記端部収容体のうち、少なくともその開口近傍を可撓性材料で構成し、前記ワイヤーロープの一端が前記シャックル又はアイに挿通されてなるリング状環状部分を前記端部収容体の開口近傍に取り付けることにより、前記クレーンの吊持に伴う前記リング状環状部分の内径縮小に伴って前記開口が収縮自在となるように構成したものである。 【0012】 また、本発明に係るクレーン吊持具は、前記端部収容体を前記底部と該底部に連結された筒体とで構成するとともに、前記底部を、全体形状がほぼ円形となるように複数の底部ワイヤーを格子状に編み込むとともに前記複数の底部ワイヤーの各端を底部周縁ワイヤーに編み込んで構成し、前記筒体を、径の異なる複数の環状ワイヤーを同心円状に配置するとともにそれらにほぼ直交する複数の縦ワイヤーを前記環状ワイヤーに縦横にそれぞれ編み込んで構成し、前記環状ワイヤーのうち、最も径が小さく中心側に位置するものを底部側環状ワイヤーとし該底部側環状ワイヤーと前記底部周縁ワイヤーとをリング部材に挿通することで前記筒体を前記底部に対して起立自在に連結するとともに、前記環状ワイヤーのうち、最も径が大きく周縁側に位置するものを開口縁部側環状ワイヤーとし該開口縁部側環状ワイヤーと前記リング状環状部分とをリング部材に挿通することで前記端部収容体と前記リング状環状部分とを相互連結したものである。 【0013】 本発明に係るクレーン吊持具においては、長尺部材のうち、その各端部から所定長さまでの各収容端部をそれぞれ収容する一対の端部収容体と、クレーンのフックに掛止される掛止部が一端に形成され他端が各端部収容体に取り付けられた一対の吊持部材とからなり、端部収容体は、長尺部材の収容端部が挿入される開口が形成されかつ長尺部材の各端部がその端面にて当接される底部が形成されてなる。 【0014】 本発明に係るクレーン吊持具を用いて長尺部材を吊持するには、一対の端部収容体に形成されている各開口に長尺部材の各収容端部をそれぞれ挿入し、該収容端部を端部収容体内にそれぞれ収容する。 【0015】 このようにすると、一対の端部収容体は、対向する向きで長尺部材の両収容端部に被せられることになる。 【0016】 次に、各吊持部材の一端にそれぞれ設けられた掛止部をクレーンのフックにそれぞれ掛止する。ここで、一対の吊持部材の他端は、一対の端部収容体にそれぞれ取り付けてある。 【0017】 次に、クレーンを作動させることで吊り荷である長尺部材を一対の吊持部材及び一対の端部収容体からなるクレーン吊持具を介して吊持する。 【0018】 このようにすると、長尺部材は、クレーン吊持具によって2点吊りで吊持されることとなり、長尺部材の荷重の大きさ及び一対の吊持部材がなす吊り角度に応じた張力が各吊持部材に生じるが、本発明においては、各吊持部材に生じる張力のうち、水平方向の分力が互いに向かい合う方向で一対の端部収容体に作用する。 【0019】 ここで、端部収容体には、長尺部材の各端部がその端面にて当接される底部が形成されているため、端部収容体に作用する水平方向の分力は、該端部収容体の底部を介して該底部に当接する長尺部材の各端部に作用する。 【0020】 すなわち、一対の吊持部材に生じる張力のうち、水平方向の分力は、長尺部材の各端部が端部収容体の内部に押し込まれるように作用し、かくして、長尺部材は、その重心位置にかかわらず、それらの両収容端部が一対の端部収容体から抜け落ちるおそれがなくなり、安定した姿勢で吊持されることとなり、長尺部材が滑落するといった事態を防止することが可能となる。なお、一対の端部収容体に作用する鉛直方向の分力は、長尺部材の荷重と釣り合う形で長尺部材が吊持されることはいうまでもない。 【0021】 上述した一対の端部収容体は、それぞれの底部に長尺部材の各端部を当接させた状態にて長尺部材が抜け落ちない程度の長さを有するとともに、長尺部材を吊持したときに一対の吊持部材にそれぞれ生じる張力のうち、水平方向の分力、つまり該端部収容体の底部を長尺部材の端面に押し付ける力に対して十分な強度を保持するように構成すればよい。例えば、ワイヤーや鉄筋で構成することが考えられる。 【0022】 また、一対の端部収容体及びそれらに取り付けられた一対の吊持部材は、端部収容体に作用する鉛直方向の分力を支持できるだけの強度を有するように構成すればよい。 【0023】 一対の端部収容体及び一対の吊持部材はかかる構成である限り、その構造、形状、材質等は任意であるが、ここで、前記吊持部材をワイヤーロープで構成して該ワイヤーロープの他端にシャックル又はアイを設けるとともに、前記端部収容体のうち、少なくともその開口近傍を可撓性材料で構成し、前記ワイヤーロープの一端が前記シャックル又はアイに挿通されてなるリング状環状部分を前記端部収容体の開口近傍に取り付けることにより、前記クレーンの吊持に伴う前記リング状環状部分の内径縮小に伴って前記開口が収縮自在となるように構成することができる。 【0024】 かかる構成においては、ワイヤーロープの一端がシャックル又はアイに挿通されてなるリング状環状部分が開口近傍に取り付けられた一対の端部収容体に長尺部材の各収容端部をそれぞれ挿入する。 【0025】 かかる状態でワイヤーロープの一端をクレーンのフックに掛止し長尺部材を吊持すると、クレーンの吊持に伴って長尺部材の荷重による張力が各吊持部材に発生し、かかる張力によってリング状環状部分の内径が縮小するが、リング状環状部分の内径縮小に伴って各端部収容体の開口が収縮自在となるように構成してあるため、長尺部材の各収容端部は、各端部収容体の開口においてそれぞれ絞り込まれる。 【0026】 すなわち、本発明に係るクレーン吊持具を用いて長尺部材を吊持する際、長尺部材の収容端部は端部収容体の開口に設けられたリング状環状部分によって拘束されることとなり、かくして、より確実に長尺部材の滑落を防止することが可能となるとともに複数の長尺部材を予め束ねなくとも該長尺部材を安定な状態で吊持することが可能となる。 【0027】 上述した端部収容体は、可撓性材料で形成された筒状の布やワイヤーを例えば鉄筋籠に接合して開口を形成するように構成することができる。かかる構成においては、鉄筋籠の底部が端部収容体の底部に該当することになる。 【0028】 ここで、端部収容体を、底部と該底部に連結された筒体とで構成するとともに、底部を、全体形状がほぼ円形となるように複数の底部ワイヤーを格子状に編み込むとともに複数の底部ワイヤーの各端を底部周縁ワイヤーに編み込んで構成し、筒体を、径の異なる複数の環状ワイヤーを同心円状に配置するとともにそれらにほぼ直交する複数の縦ワイヤーを環状ワイヤーに縦横にそれぞれ編み込んで構成し、環状ワイヤーのうち、最も径が小さく中心側に位置するものを底部側環状ワイヤーとし該底部側環状ワイヤーと底部周縁ワイヤーとをリング部材に挿通することで筒体を底部に対して起立自在に連結するとともに、環状ワイヤーのうち、最も径が大きく周縁側に位置するものを開口縁部側環状ワイヤーとし該開口縁部側環状ワイヤーと前記リング状環状部分とをリング部材に挿通することで端部収容体とリング状環状部分とを相互連結して構成することができる。 【0029】 筒体は、吊持具として使用しないときには、底部の周囲にドーナツ状に同一面内で拡がった状態となり、全体を丸めて保管ないしは運搬することが可能であるとともに、吊持具として使用するときは、底部の周縁に沿って起立させることで底部と併せて長尺部材の端部を収容可能な空間を形成する。 【0030】 筒体は上述したように、径の異なる複数の環状ワイヤーを同心円状に配置するとともにそれらにほぼ直交する複数の縦ワイヤーを環状ワイヤーに縦横にそれぞれ編み込んで構成してあるため、長尺部材の端部を収容する状態においては、全体として円錐台状をなす。 【発明を実施するための最良の形態】 【0031】 以下、本発明に係るクレーン吊持具の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。 【0032】 図1は、本実施形態に係るクレーン吊持具10を示した斜視図である。 【0033】 同図でわかるように、本実施形態に係るクレーン吊持具10は、長尺部材である複数の単管8のうち、それらの各端部から所定長さまでの各収容端部をそれぞれ収容する一対の端部収容体1,1と、クレーンのフック9に掛止される掛止部であるアイ3,3が一端にそれぞれ形成され他端が各端部収容体1,1にそれぞれ取り付けられた一対の吊持部材であるワイヤーロープ2,2とからなり、端部収容体1は、単管8の収容端部が挿入される開口19を形成してあるとともに単管8の各端部がその端面にて当接される底部5を形成してある。 【0034】 図2は、端部収容体1の開口19を広げた状態での平面図を示す。同図で分かるように、端部収容体1は、可撓性材料であるワイヤーを編み込んで構成してあり、底部5と該底部に連結された筒体12とからなる。 【0035】 ここで、端部収容体1を構成する底部5は、全体形状がほぼ円形となるように複数の底部ワイヤー31を格子状に編み込むとともに複数の底部ワイヤー31の各端を周縁に位置する底部周縁ワイヤー32にそれぞれ編み込んでなる。 【0036】 なお、複数の底部ワイヤー31が構成する格子状の網目は、単管8が網目から抜け落ちない程度に調整してあり、例えば、単管8の太さを48.6mmとすれば、底部ワイヤー31の太さを6mmとして網目が47mmとなるように格子状にそれぞれ編み込めばよい。 【0037】 また、端部収容体1を構成する筒体12は、径の異なる4本の環状ワイヤー、すなわち、底部側環状ワイヤー34、2本の環状ワイヤー35,36及び開口縁部側環状ワイヤー11を同心円状にそれぞれ配置するとともにそれらにほぼ直交する複数の縦ワイヤー37とを縦横に編み込んでなる。 【0038】 例えば、底部側環状ワイヤー34、2本の環状ワイヤー35,36及び開口縁部側環状ワイヤー11のうち、最も径が小さく中心側に位置する底部側環状ワイヤー34の外径を1000mm、2本の環状ワイヤー35,36の外径をそれぞれ1200mm,1400mm、最も径が大きく周縁側に位置する開口縁部側環状ワイヤー11の外径を1600mmとして同心円状にそれぞれ配置すればよい。 【0039】 ここで、各縦ワイヤー37の一端は底部側環状ワイヤー34に編み込まれ、他端は開口縁部側環状ワイヤー11にそれぞれ編み込まれることとなる。 【0040】 なお、縦ワイヤー37は、単管8の端部を底部5に当接させた状態にて単管8が端部収容体1から抜け落ちない程度の長さを有するように構成してある。例えば、単管8の長さを4000〜6000mmとした場合、縦ワイヤー37を300mm程度とすればよい。 【0041】 一方、ワイヤーロープ2は図3に示す平面図からわかるように、他端にアイ4を形成してあるとともに該アイにワイヤーロープ2の一端を挿通することによってリング状環状部分7を形成してあり、該リング状環状部分を端部収容体1の開口縁部に取り付けてある。 【0042】 ここで、筒体12の開口縁部側環状ワイヤー11及びリング状環状部分7は、それらをリング部材6に挿通することによって相互に連結してある。 【0043】 リング部材6は、開口縁部側環状ワイヤー11とリング状環状部分7とが円周に沿って均等に連結されるようにその数や配置を適宜決定する。なお、リング部材6は、筒体12の縦ワイヤー37によって移動範囲が限定されるため、その配置箇所を適宜選択すれば開口縁部側環状ワイヤー11とリング状環状部分7とが不均等に連結される懸念はない。 【0044】 リング部材6は上述したように、開口縁部側環状ワイヤー11とリング状環状部分7とが挿入されているが、リング状環状部分7が絞り込まれるときに該リング状環状部分がリング部材6内をスムーズに移動できるよう、開口縁部側環状ワイヤー11及びリング状環状部分7の太さを考慮してその形状及び内径を決定する。 【0045】 例えば、開口縁部側環状ワイヤー11を太さ12mm、リング状環状部分7を太さ16mmとすれば、リング部材6を楕円形状とするとともにその長軸方向の内径を50〜60mmとすればよい。 【0046】 また、底部5を構成する底部周縁ワイヤー32及び筒体12を構成する底部側環状ワイヤー34も同様にして、それらをリング部材33に挿通することによって筒体12を底部5に対して起立自在に相互に連結してある。 【0047】 リング部材33は、その個数、位置、形状及び寸法をリング部材6と同様に決定すればよい。 【0048】 図4は、筒体12を底部5の周縁に起立させて単管8を収容できる状態の端部収容体1を示したものであるとともに、筒体12の開口縁部側環状ワイヤー11とリング状環状部分7とをリング部材6に挿通することによって相互に連結させた様子を示した斜視図である。 【0049】 本実施形態に係るクレーン吊持具10を用いて単管8を吊持するにあたっては、まず、端部収容体1の筒体12を底部5の周囲に起立させることで底部5及び筒体12で囲まれた収容空間を形成し、次いで、筒体12の解放側である開口19から適宜本数の単管8の端部を端部収容体1の収容空間に挿入する。 【0050】 このとき、単管8の挿入作業と並行してワイヤーロープ2の一端を引っ張ることにより、端部収容体1の開口19を絞って複数の単管8を拘束する。 【0051】 単管8の反対側においても同様な作業を行った後、各ワイヤーロープ2,2の一端にそれぞれ設けられたアイ3,3をクレーンのフック9にそれぞれ掛止する。 【0052】 次に、クレーンを作動させることで吊り荷である単管8を一対のワイヤーロープ2,2及び一対の端部収容体1,1からなるクレーン吊持具10を介して吊持する。 【0053】 このようにすると、複数の単管8は、クレーン吊持具10によって2点吊りで吊持されることとなり、単管8の荷重の大きさ及び一対のワイヤーロープ2,2がなす吊り角度に応じた張力が各ワイヤーロープ2,2に生じるが、本実施形態においては、各ワイヤーロープ2,2に生じる張力のうち、水平方向の分力が互いに向かい合う方向で一対の端部収容体1,1に作用する。 【0054】 ここで、各端部収容体1,1には、単管8の各端部がその端面にて当接される底部5,5がそれぞれ形成されてあるため、各端部収容体1,1に作用する水平方向の分力は、該端部収容体の底部5,5を介して該底部に当接する単管8の各端部に作用する。 【0055】 また、各ワイヤーロープ2,2に生じる単管8の荷重による張力によってリング状環状部分7,7の内径が縮小するが、該リング状環状部分の内径縮小に伴って各端部収容体1,1の開口19,19が収縮自在となるように構成してあるため、単管8,8の収容端部は、ワイヤーロープ2,2を介して開口19,19でそれぞれ絞り込まれ、しっかりと拘束される。 【0056】 以上説明したように、本実施形態に係るクレーン吊持具10によれば、複数の単管8のうち、その各端部から所定長さまでの各収容端部を端部収容体1,1にそれぞれ収容し、かかる状態で端部収容体1,1に取り付けられたワイヤーロープ2,2で複数の単管8を吊持するようにしたので、一対のワイヤーロープ2,2に生じる張力のうち、水平方向の分力は、各端部収容体1,1の底部5,5を単管8の各端面にそれぞれ押し付けるように作用する。 【0057】 そのため、複数の単管8は、それらの重心位置にかかわらず、各収容端部が一対の端部収容体1,1から抜け落ちるおそれがなくなり、安定した姿勢で吊持されることとなり、単管8を予め結束せずとも、単管8が滑落するといった事態を防止することが可能となる。 【0058】 また、本実施形態に係るクレーン吊持具10によれば、ワイヤーロープ2,2の一端がアイ4,4に挿通されてなるリング状環状部分7,7を端部収容体1,1の開口19,19に取り付けることにより、クレーンの吊持に伴うリング状環状部分7,7の内径縮小に伴って開口19,19が収縮自在となるように構成したので、クレーンの吊持に伴う張力がワイヤーロープ2,2に生じたとき、その張力によってリング状環状部分7,7の内径が縮小するとともに、各端部収容体1,1の開口19,19が収縮し、単管8の各収容端部を絞り込む。 【0059】 そのため、単管8,8の収容端部を端部収容体1,1の開口19,19でそれぞれ絞り込み、しっかりと拘束することが可能となり、より確実に単管8の滑落を防止することができるとともに、複数の単管8を予め結束する必要性がさらに低下する。 【0060】 本実施形態では、端部収容体1の開口縁部側環状ワイヤー11にリング状環状部分7を取り付ける際、リング部材6を介すように構成したが、該リング部材を省略し、端部収容体1の開口縁部に位置する複数の網目、つまり開口縁部側環状ワイヤー11、環状ワイヤー36及び隣り合う2本の縦ワイヤー37,37で囲まれてなる複数の網目に直接リング状環状部分7を絡ませるようにしてもよい。 【0061】 また、本実施形態では、ワイヤーロープ2の他端に設けられたアイ4に一端を挿通することでリング状環状部分7を形成するようにしたが、図5に示すワイヤーロープ2の斜視図でわかるように、該ワイヤーロープの他端にアイ41を設け、該アイにシャックル45のピン44が挿通されるように該ピンをシャックル本体42のピン孔43にねじ込んだ上、ワイヤーロープ2の一端をシャックル45内に挿通することによってリング状環状部分7′を形成するようにしてもよい。 【0062】 また、本実施形態では、端部収容体1をワイヤーで編んで構成する、すなわち端部収容体全体を可撓性材料で構成したが、必ずしも端部収容体全体を可撓性材料で構成する必要はなく、開口近傍だけをワイヤー、布等の可撓性材料で構成すれば足りる。かかる構成においても、挿入された長尺部材の各端部を絞り込んで拘束することができることに変わりはない。 【0063】 例えば、可撓性材料で形成された筒状の布やワイヤーを例えば鉄筋籠に接合して開口近傍を形成するように構成することができる。かかる構成においては、鉄筋籠の底部が端部収容体の底部に該当することになる。 【0064】 また、本実施形態では特に言及しなかったが、本発明に係る一対の端部収容体は、底部に単管等の長尺部材の各端部をそれぞれ当接させた状態にて該長尺部材が抜け落ちない程度の長さを有するとともに、長尺部材を吊持したときに一対の吊持部材に生じる張力のうち、水平方向の分力、つまり端部収容体の底部を長尺部材の端面にそれぞれ押し付ける力に対して十分な強度を保持するように構成したものであればどのようなものでもよいし、一対の端部収容体及びそれらに取り付けられた一対の吊持部材は、端部収容体に作用する鉛直方向の分力を支持できるだけの強度を有するように構成すればよく、本実施形態の端部収容体1,1やワイヤーロープ2に限定されるものではない。 【0065】 例えば、端部収容体1に代えて、硬質材料で形成された有底円筒体を端部収容体としてもかまわないし、引張強度の高い布で構成された袋体を端部収容体とすることができる。これらの場合、開口縁部の所定位置にて吊持部材の他端を取り付ければよい。 【0066】 また、上述したように可撓性材料である布で構成された袋体の開口縁部に上述の実施形態と同様にして、リング状環状部分7を取り付けるようにしてもかまわない。 【図面の簡単な説明】 【0067】 【図1】本実施形態に係るクレーン吊持具の斜視図。 【図2】本実施形態を構成する端部収容体1の平面図。 【図3】本実施形態を構成する端部収容体1及びワイヤーロープ2の平面図。 【図4】本実施形態に係る端部収容体1を使用状態で示した斜視図。 【図5】ワイヤーロープの別の使用例を示した斜視図。 【符号の説明】 【0068】 1 端部収容体 2 ワイヤーロープ(吊持部材) 3 アイ(掛止部) 4 アイ 5 底部 6 リング部材 7 リング状環状部分 8 単管(長尺部材) 9 フック 10 クレーン吊持具 11 開口縁部側環状ワイヤー 12 筒体 19 開口 31 底部ワイヤー 32 底部周縁ワイヤー 33 リング部材 34 底部側環状ワイヤー 35,36 環状ワイヤー 37 縦ワイヤー
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| 【出願人】 |
【識別番号】504265558 【氏名又は名称】株式会社フォームド日昇
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| 【出願日】 |
平成16年7月9日(2004.7.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100099704 【弁理士】 【氏名又は名称】久寶 聡博
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| 【公開番号】 |
特開2006−21898(P2006−21898A) |
| 【公開日】 |
平成18年1月26日(2006.1.26) |
| 【出願番号】 |
特願2004−202634(P2004−202634) |
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