| 【発明の名称】 |
天井走行車 |
| 【発明者】 |
【氏名】中尾 敬史 【住所又は居所】京都市伏見区竹田向代町136番地 村田機械株式会社本社工場内
【氏名】中村 陽一 【住所又は居所】京都市伏見区竹田向代町136番地 村田機械株式会社本社工場内
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 昇降台を4本の吊持材により吊持して昇降させる天井走行車において、 前記4本の吊持材中の2本を、揺動アームの揺動軸の両側に取り付けて、前記揺動軸を中心に鉛直面内で揺動自在に前記揺動アームを昇降台に取り付け、 かつ他の2本の吊持材を揺動アームを介することなく、昇降台に取り付けたことを特徴とする、天井走行車。 【請求項2】 前記4本の吊持材をベルトで構成して、ベルトの幅方向が前記揺動アームの長手方向に平行になるように取り付けることを特徴とする、請求項1の天井走行車。 【請求項3】 前記天井走行車の昇降駆動部側を、軸が共通なドラムで前記4本の吊持材を巻き取り/繰り出すように構成したことを特徴とする、請求項1または2の天井走行車。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明は天井走行車に関し、特にその昇降台の吊持に関する。 【背景技術】 【0002】 天井走行車はクリーンルームや一般の工場、倉庫、図書館、病院などに設けられ、建物の天井付近に設けられた走行レールに沿って走行し、昇降台を昇降させて物品を搬送する。昇降台の昇降には、昇降台の3点をベルトやワイヤ、ロープなどの吊持材で支持して昇降させるものと、昇降台の4点で支持して昇降させるものとが考えられる。 【0003】 特許文献1は、図6のような昇降駆動部80を提案しており、正三角形の3辺に沿って、それぞれ一対のドラム82を設けて、吊持材の巻き取りと繰り出しとを行う。駆動モータ86の出力をギアボックス84を介して、正三角形の3辺に配置されたドラムに伝達する。そして正三角形の各辺の左右一対のドラム82,82からの吊持材を、図示しない昇降台の同じ点に接続する。この結果、昇降台の3点をそれぞれ2本ずつの合計6本の吊持材で支持することになり、昇降台は3点支持なので、その姿勢を安定にできる。しかしながら昇降駆動部80側では走行モータ86の出力を、正三角形の3辺に配置された各ドラムに伝達する必要があり、ギアボックス84などの動力伝達機構が複雑になる。 【0004】 これに対して、4点支持の昇降台の例を図7の昇降台90として示す。92は吊持材で、昇降駆動部側では例えば左右一対のドラムを利用して、各ドラムで吊持材92を2本ずつ巻き取り/繰り出しすれば良く、昇降駆動部側の構造は簡単になる。しかしながら4本の吊持材92に、均一に昇降台90の荷重を加えることは難しく、実際にはどれか1本の吊持材が遊んでしまい、張力の加わらない(張力の抜けた)吊持材が生じる。また4本の吊持材92に荷重を支持させるためには、吊持材92の長さなどを正確に調節する必要があるが、3点支持に対して余分の1点を有する4本の吊持材92を用いた場合、吊持材92の長さなどの調節は極めて難しい。吊持材の調節は昇降台のある高さで行うだけでは不十分で、吊持材を繰り出しあるいは巻き取っていくと、吊持材の厚さのばらつきなどにより、途中で吊持材92間のバランスが崩れることがある。このため昇降台の昇降に連れて、今まで張力が加わっていた吊持材から張力が抜け、代わりに今まで張力が加わっていなかった吊持材に張力が加わることがある。これでは、昇降台を支持する3点の位置が昇降の途中で変わることになり、昇降台の姿勢が昇降中に変化して振動が加わる。以上のように、昇降台の振動を防止することと、駆動機構を簡単にすることの2つの課題を両立した機構は知られていない。 【特許文献1】特開2003−118972号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 この発明の基本的課題は、4本の吊持材を用いながら、昇降台の振動が少なく、吊持材の長さ調節が容易で、さらに吊持材が長寿命な天井走行車を提供することにある。 請求項2の発明での追加の課題は、昇降台の振動をより確実に抑制することにある。 請求項3の発明での追加の課題は、昇降駆動部の構造を簡単化することにある。 【課題を解決するための手段】 【0006】 この発明は、昇降台を4本の吊持材により吊持して昇降させる天井走行車において、記4本の吊持材中の2本を、揺動アームの揺動軸の両側に取り付けて、前記揺動軸を中心に鉛直面内で揺動自在に前記揺動アームを昇降台に取り付け、かつ他の2本の吊持材を揺動アームを介することなく、例えば直接に昇降台に取り付けたことを特徴とする。 【0007】 好ましくは、前記4本の吊持材をベルトで構成して、ベルトの幅方向が前記揺動アームの長手方向に平行になるように取り付ける。特に好ましくは、ベルトの幅方向が天井走行車の走行方向に平行になるようにする。 【0008】 また好ましくは、前記天井走行車の昇降駆動部側を、軸が共通なドラムで前記4本の吊持材を巻き取り/繰り出すように構成する。特に好ましくは、ドラムを軸を共通に左右一対設けて、各ドラムで吊持材を2本ずつ巻き取り/繰り出しし、左右のドラムの間にギアなどの動力伝達手段を接続して、単一の駆動モータで駆動する。 【発明の効果】 【0009】 この発明では、昇降台を4本の吊持材により吊持するが、このうち2本の吊持材を鉛直面内で揺動自在な揺動アームを介して昇降台に取り付ける。そして他の2本の吊持材は揺動アームを介さずに、例えば直接に昇降台に取り付ける。このため昇降台側から見ると、揺動アームの支点と他の2本の調剤の取り付け位置の3点で支持されているのと同じことになり、昇降台を安定に支持して振動を防止しながら昇降させることができる。 【0010】 この発明では、4本の吊持材のうち、揺動アームに取り付けていない2本の吊持材には常時張力が加わる。これは3点支持の内の2点の支持に相当する吊持材だからである。さらに揺動アームに取り付けた2本の吊持材にも常時張力が加わる。例えば揺動アームに取り付けた2本の吊持材の長さがアンバランスな場合、揺動アームが揺動して長さの差などのアンバランスさを解消する。このため4本の吊持材に常に張力が加わることになる。吊持材の長さの調節などは、基本的に3点支持の場合と同様なので簡単で、例えば揺動アームが水平になるように、揺動アームに取り付けた2本の吊持材を調節し、次に他の2本の吊持材を、昇降台が水平になるように調節すれば良い。なお吊持材の調節の手法自体は任意である。このように吊持材間のアンバランスさは揺動アームの揺動により補正され、昇降の途中で吊持材間の状態がアンバランスになっても、同様に揺動アームが揺動してこれを吸収する。 【0011】 これらの結果この発明では、昇降台の振動を防止しながら昇降させることができる。また吊持材の調節が容易で、各吊持材に張力を分配できるので吊持材を長寿命にできる。昇降駆動部側では、4本の吊持材を巻き取りもしくは繰り出せばよいので、駆動機構は簡単になる。 【0012】 請求項2の発明では、4本の吊持材をベルトで構成し、このうち2本のベルトの幅方向が揺動アームの長手方向に平行になるように、揺動アームに取り付ける。昇降台の振動はベルトの厚さ方向に生じやすいが、揺動アームの長手方向とベルトの幅方向を平行にしておくと、ベルトの厚さ方向に昇降台が振動しても、揺動アーム自体は揺動しない。このため振動をより確実に防止できる。 【0013】 請求項3の発明では、軸を共通にしたドラムで4本の吊持材を巻き取り/繰り出す。このため駆動モータなどで共通の軸を駆動すれば良く、昇降駆動部の構造が特に簡単になる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 以下に本発明を実施するための最適実施例を示す。 【実施例】 【0015】 図1〜図5に、実施例の天井走行車2を示す。これらの図において、4は走行レールで、クリーンルームの天井付近などに設け、6は走行駆動部で、走行レール4に沿って天井走行車2を走行させると共に、走行レール4側から給電を受け、図示しない天井走行車のコントローラとの間で通信を行う。8は横送り部で、昇降駆動部10,昇降台12並びに搬送物品の例としてのカセット16を、走行レール4の長手方向に対して横方向に移動させる。昇降駆動部10は昇降台12を昇降させて、例えば走行レール4の下部のロードポートや、走行レール4の側方の仮置き台やストッカ、コンベヤなどとの間でカセット16を受け渡しする。昇降台12にはチャック14を設け、例えばカセット16の上部のフランジを左右から把持して保持し、18は落下防止カバーで、天井走行車2の走行時などに突起20をカセット16の底面側へ突き出させて、落下を防止する。 【0016】 図2に、昇降台12を上側から見た状態で、吊持材としてのベルト22〜25の取付を示す。なお実施例ではベルト22〜25を用いるが、これに代えてワイヤやロープなどでも良い。ベルト22〜25の幅方向は図2に矢印で示す天井走行車の走行方向と平行で、ベルト22〜25の厚さ方向が左右方向(水平面内で走行レール4の走行方向に直角な方向、横方向ということもある)を向いている。また4本のベルト22〜25がなす4角形では、ベルト22,23がなす辺と、ベルト24,25がなす辺は平行である。次に例えば走行方向右側に、一対のベルト22,23を取付具34を介して昇降台12に取り付け、左側では一対のベルト24,25を揺動アーム26の揺動軸28の両側に取付具30を介して取り付ける。揺動アーム26の長手方向は天井走行車の走行方向に平行で、揺動アーム26は、揺動軸28を介して昇降台12に取り付けられ、鉛直面内で所定の最大揺動角内で揺動自在である。29a,29bは全体として1つの傾きセンサで、揺動アーム26の傾きが所定範囲内か否かを検出し、例えばフォトインタラプタなどを用いて実現する。即ち揺動アーム26の下部などに突起を設け、この突起が傾きセンサ29a,29b間の光軸を遮断するかどうかを検査し、揺動アーム26が最大揺動角以上傾くと、例えば昇降台の昇降動作を停止させたり、昇降速度を減少させたりする。 【0017】 図3は、昇降台12を揺動アーム26側から見て示し、揺動アーム26に取り付けられた一対のベルト24,25の間隔は、反対側の一対のベルト22,23間の間隔よりも狭い。これは図4に示したように、共通の軸44を用いた左右一対のドラム42,43で4本のベルト22〜25を巻き取るためには、ベルト24,25間の間隔と、ベルト22,23間の間隔を異ならせる必要があるためである。また実施例では、ベルト22,23並びに揺動軸28により、昇降台12を実質的に3点支持する。このためベルト22,23間の間隔を大きくする必要がある。 【0018】 ベルト24,25の取付具30は、ピン接続部32などの部材により揺動アーム26に、僅かな角度範囲で揺動自在に取り付けてある。またベルト22,23は取付具34に取り付けられ、取付具34はピン38を用いて接続部材36の遊動孔37内に取り付けてある。そしてピン38の位置を図示しない光センサなどにより監視し、ベルト22,23が切れると、ピン38の位置が遊動孔37の下側に下がることにより検出する。なおベルト24,25の双方が切れることは考えにくいので、揺動アーム26側ではベルトの切れ検出ではなく、揺動角の範囲の検出を行う。 【0019】 昇降台12の下部には、例えばセンタリング部材40を設けて、弾性体などにより下側に付勢し、カセット16のフランジ中央の凹部などに係合させてセンタリングを行い、左右両側に設けたチャック14,14を左右動自在にして、フランジを把持もしくは解放できるようにする。 【0020】 図4に、昇降駆動部10側でのドラム42,43などの配置を示す。ドラム42,43は軸44が共通で、例えばブレーキ付の単一の駆動モータ46から、ギアボックス48により、左右のドラム42,43の間の位置で駆動する。ところで駆動モータ46が占める長さなどのため、昇降駆動部10の図4の上下方向の中央付近にギアボックス48を配置することが難しい。50,50はベルト24,25側のプーリ、52,52はベルト22,23側のプーリ、54,54はプーリ52,52とドラム42,43の間のアイドラープーリである。これによって、ドラム42,43の軸から、プーリ50までの距離と、プーリ52までの距離が異なることによるアンバランスさを、アイドラープーリ54により解消する。図4の昇降駆動部10では、単一の駆動モータ46からギアボックス48を介して、共通の軸44を駆動するだけで良い。 【0021】 図5に、実施例の横送り部8を示すと、60はラテラルドライブで、横送り部8の底面に沿って左右動し、62はボールネジ、64はボールネジ駆動機構であり、ボールネジ62の回転によりラテラルドライブ60は図5の矢印方向に左右動する。ラテラルドライブ60のフレーム66には、両端にスプロケット68,70を設けて、ベルト72を巻き掛け、ベルト72の上部を固定部74で横送り部8に固定し、ベルト72の下部を固定部76で昇降駆動部10に固定する。 【0022】 ボールネジ62を回転させると、ラテラルドライブ60が左右動し、これに伴ってスプロケット68と固定部74との間隔が縮み、固定部76とスプロケット70の間隔も縮む。このため昇降駆動部10はボールネジ62のストロークの約2倍のストロークで左右動する。このようにラテラルドライブ60は倍速機構を用いた横送りの機構の例である。 【0023】 昇降台12では揺動アーム側に、カセット16の荷重の大きい部分を配置し、昇降台に直接取り付けた2本のベルト22などの側に、カセット16の荷重の小さな部分を配置することが好ましい、カセット16の場合、蓋78側の荷重が大きいので、揺動アームを蓋78の側に配置する。実施例ではベルトへの荷重の分配は基本的に3点支持と同様なので、昇降台に直接取り付けたベルト22の側では、ベルト当たりの張力が比較的大きく、揺動アームに取り付けたベルトの側では、張力が比較的小さくなる。そのため揺動アーム側に物品の重い側が面するようにすると有利である。 【0024】 実施例では以下の効果が得られる。 (1) 吊持材のベルトなどを4本用い、昇降駆動部側では左右一対のドラム42,43に対して共通の軸44を設けた簡単な構成にすることができる。 (2) 昇降台の支持は基本的に3点支持なので、安定して昇降台を支持できる。また4本のベルトの取り付け長さなどの調節が容易で、また昇降の途中で昇降台が傾くことがない。このため昇降台の振動を防止できる。 (3) 図2の左右方向に昇降台が振動しても、揺動アーム26が揺動しない。このため昇降台12の振動をより確実に防止できる。 (4) 4本のベルトの全てに荷重を支持させることができるので、ベルトを長寿命にできる。 (5) 4本のベルトの間に多少のアンバランスがあっても、揺動アームで吸収できる。このため使用開始後のベルトの延びなどにより生じたベルト間のアンバランスさを補正する必要がない。 【図面の簡単な説明】 【0025】 【図1】実施例の天井走行車の側面図 【図2】実施例での昇降台の要部平面図 【図3】実施例での昇降台の要部側面図 【図4】実施例での昇降駆動部の要部底面図 【図5】実施例での昇降台の横送りを示す図 【図6】従来例での昇降駆動部のドラム配置を示す図 【図7】他の従来例での昇降台へのベルトの取付を示す図 【符号の説明】 【0026】 2 天井走行車 4 走行レール 6 走行駆動部 8 横送り部 10 昇降駆動部 12 昇降台 14 チャック 16 カセット 18 落下防止カバー 20 突起 22〜25 ベルト 26 揺動アーム 28 揺動軸 29a,b 傾きセンサ 30,34 取付具 32 ピン接続部 36 接続部材 37 遊動孔 38 ピン 40 センタリング部材 42,43 ドラム 44 軸 46 駆動モータ 48 ギアボックス 50,52 プーリ 54 アイドラープーリ 60 ラテラルドライブ 62 ボールネジ 64 ボールネジ駆動機構 66 フレーム 68,70 スプロケット 72 ベルト 74,76 固定部 78 蓋 80 昇降駆動部 82 ドラム 84 ギアボックス 86 駆動モータ 90 昇降台 92 吊持材
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006297 【氏名又は名称】村田機械株式会社 【住所又は居所】京都府京都市南区吉祥院南落合町3番地
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| 【出願日】 |
平成16年6月28日(2004.6.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100086830 【弁理士】 【氏名又は名称】塩入 明
【識別番号】100096046 【弁理士】 【氏名又は名称】塩入 みか
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| 【公開番号】 |
特開2006−8355(P2006−8355A) |
| 【公開日】 |
平成18年1月12日(2006.1.12) |
| 【出願番号】 |
特願2004−189918(P2004−189918) |
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