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【発明の名称】 クレーンの平衡を保つシステム
【発明者】 【氏名】ハンス−ディーター ヴィルム

【要約】 【課題】事故の危険性を減らしつつ、バランス要素を簡単に取り付け、取り外しできるクレーンの平衡を保つシステムを提供する。

【解決手段】少なくとも1つの貫通した挿通孔を有する少なくとも1つのバランス要素3と、少なくとも1つのバランス要素の少なくとも1つの挿通孔に挿入される長い要素11とを有する少なくとも1つの取付装置1とを備え、取付装置が取付装置全体を吊り上げるリフト機構9をさらに備えており、少なくとも1つのバランス要素の少なくとも1つの挿通孔と取付装置とが互いにロックする接続機構7を有してなる構成とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クレーンの平衡を保つシステムにおいて、
少なくとも1つの挿通孔(21,51)を備えた少なくとも1つのバランス要素(3,53)と、
上記少なくとも1つのバランス要素(3,53)の少なくとも1つの挿通孔(21,51)に挿通されてガイドされる長い要素(11)と、装置全体を持ち上げるための1つのリフト機構(9)とを有する少なくとも1つの取付装置(1,50)とを備え、
上記少なくとも1つのバランス要素(3,53)の少なくとも1つの挿通孔(21,51)と取付装置(1,50)には、互いをロックする接続機構(7,57)を有している
ことを特徴とするクレーンの平衡を保つシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のクレーンの平衡を保つシステムにおいて、
長い要素(11)の長手方向に沿って位置し、取付装置(1)の底部側の尖った先端へ向かって先細になり、バランス要素(3)の少なくとも1つの挿通孔(21)に対するセンタリングに使用されるセンタリング機構(37)を備えている
ことを特徴とするクレーンの平衡を保つシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のクレーンの平衡を保つシステムにおいて、
センタリング機構(37)は、長い要素(11)の方向にスライド自在に構成されている
ことを特徴とするクレーンの平衡を保つシステム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1つに記載のクレーンの平衡を保つシステムにおいて、
少なくとも1つのバランス要素(3,53)の非円形の1つの挿通孔(21,51)と、
上記挿通孔(21,51)と形状が適合するカウンターピース(7,57)を有する取付装置(1,50)とを備え、
上記カウンターピース(7,57)は、取付装置(1)の長い要素(11)の側面から突出し、第1の位置では最初に非円形の挿通孔(21,51)に入り、第2の位置では挿通孔(21,51)に入らない輪郭を有し、
上記第2の位置には、第1の位置から長い要素(11)をその縦軸まわりに回すことにより到達することができ、
上記長い要素(11)を回すことにより、バランス要素(3)の挿通孔(21,51)中の取付装置(1,50)を取付装置(1,50)へロックすることができる
ことを特徴とするクレーンの平衡を保つシステム。
【請求項5】
請求項4に記載のクレーンの平衡を保つシステムにおいて、
挿通孔(21)に対するカウンターピースとして、長い要素(11)の外面で外方に突出する取付装置(1,50)の放射状ボルト(7)を備え、
少なくとも1つのバランス要素(3)の少なくとも1つの挿通孔(21)には、上記放射状ボルト(7)挿入用のスリット(23)が形成され、
上記スリットは、上記取付装置(1,50)の長い要素(11)をその縦軸まわりに回すことにより、取付装置(1)がバランス要素(3)の挿通孔(21)に少なくとも1つの放射状ボルト(7)でロックされるように構成されている
ことを特徴とするクレーンの平衡を保つシステム。
【請求項6】
請求項2又は5に記載のクレーンの平衡を保つシステムにおいて、
取付装置(1)を貫通する放射状ボルト(7)と、
上記ボルトに掛けられたセンタリング機構(37)とを備えている
ことを特徴とするクレーンの平衡を保つシステム。
【請求項7】
請求項6に記載のクレーンの平衡を保つシステムにおいて、
センタリング機構(37)は、長い要素(11)の軸方向へ延びる長い孔(39)を備えている
ことを特徴とするクレーンの平衡を保つシステム。
【請求項8】
請求項4に記載のクレーンの平衡を保つシステムにおいて、
少なくとも1つのバランス要素(53)の挿通孔(51)は、三角形である
ことを特徴とするクレーンの平衡を保つシステム。
【請求項9】
請求項4乃至8のいずれか1つに記載のクレーンの平衡を保つシステムにおいて、
少なくとも1つのバランス要素(3)の表面には、取付装置(1)が上記バランス要素(3)にロックされた状態にあることを示すマーク(31,33)が設けられている
ことを特徴とするクレーンの平衡を保つシステム。
【請求項10】
請求項4乃至9のいずれか1つに記載のクレーンの平衡を保つシステムにおいて、
取付装置(1)は、該取付装置を縦軸まわりで回転させる回転装置(35)を備えている
ことを特徴とするクレーンの平衡を保つシステム。
【請求項11】
請求項10に記載のクレーンの平衡を保つシステムにおいて、
回転装置(35)は、前倒し式レバー(35)である
ことを特徴とするクレーンの平衡を保つシステム。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか1つに記載のクレーンの平衡を保つシステムにおいて、
取付装置(1,50)の長い要素(11)は、少なくとも2つのバランス要素(3,53)の厚さと等しい長さを有している
ことを特徴とするクレーンの平衡を保つシステム。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれか1つに記載のクレーンの平衡を保つシステムにおいて、
長い要素(11)は、少なくとも1つのバランス要素(3,53)の少なくとも1つの挿通孔(21,51)にはまらない、移動及び固定可能なストッパー(15)を備えている
ことを特徴とするクレーンの平衡を保つシステム。
【請求項14】
請求項10又は13に記載のクレーンの平衡を保つシステムにおいて、
回転装置(35)と、ストッパー(15)とが、取付装置(1)の長い要素(11)の縦軸方向に沿って同時に移動可能に構成されている
ことを特徴とするクレーンの平衡を保つシステム。
【請求項15】
請求項1乃至14のいずれか1つに記載のクレーンの平衡を保つシステムにおいて、
少なくとも1つのバランス要素(3,53)は板形状である
ことを特徴とするクレーンの平衡を保つシステム。
【請求項16】
請求項1乃至15のいずれか1つに記載のクレーンの平衡を保つシステムにおいて、
少なくとも1つのバランス要素(3,53)の少なくとも1つの挿通孔(21,51)には、上記接続機構(7,57)が上記バランス要素(3,53)の底部を越えて突出しないように取付装置(1,50)をロックする接続機構(7,57)に達することが可能な底部側に向いた凹部(5)が設けられている
ことを特徴とするクレーンの平衡を保つシステム。
【請求項17】
請求項1乃至16のいずれか1つに記載のクレーンの平衡を保つシステムにおいて、
バランス要素(3,53)の重心に取付装置(1,50)の長い要素(11)挿入用の1つの挿通孔(21,51)が形成されている
ことを特徴とするクレーンの平衡を保つシステム。
【請求項18】
請求項1乃至17のいずれか1つに記載のクレーンの平衡を保つシステムにおいて、
少なくとも1のバランス要素(3)は、別のバランス要素(3)の適切なカウンター要素とロックして横方向に固定することができる、溝とテーパー・キー、ワッシャー面(29)と凹部(30)を上面及び下面に備えている
ことを特徴とするクレーンの平衡を保つシステム。
【請求項19】
請求項1乃至18のいずれか1つに記載のクレーンの平衡を保つシステムにおいて、
長い要素(11)は円筒形である
ことを特徴とするクレーンの平衡を保つシステム。
【請求項20】
請求項1乃至19のいずれか1つに記載のクレーンの平衡を保つシステムにおいて、
長い要素(11)は、管状である
ことを特徴とするクレーンの平衡を保つシステム。
【請求項21】
請求項1乃至20のいずれか1つに記載のクレーンの平衡を保つシステムにおいて、
リフト機構(9)は、取付装置(1)を吊り上げるための鳩目孔を備えている
ことを特徴とするクレーンの平衡を保つシステム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、カウンターウェイトとしてのバランス要素を持ち上げてクレーンに取り付けるために用いられるクレーンの平衡を保つシステムと、このシステムのクレーンからの取り外しに関する。
【背景技術】
【0002】
カウンターウェイトとしてのバランス要素をクレーンに取り付ける既知の解決法は、バランス板から延びる引き通しタブに取り付けられたロープで固定された、例えば、コンクリートからなるバランス板をクレーンの荷重とは反対方向にクレーンの背面から延びるベースプラットフォーム上に置くというシステムを利用している。通常、いくつかのバランス板を上下に重ね合わせて、必要な総カウンターウェイトを実現している。ロープは、取付作業員によって引き通しタブから取り外されるが、取付作業員は、形成されたバランスの積層体の頂上に登らなければならない。特に冬季の間は、転落の危険性が高まるために、業務災害の恐れが高くなっている。さらに、プラットフォーム上にすでに積み上げられたバランス板に対してそこに追加されるバランス板を正確に位置合わせすることは非常に難しい場合が多い。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本明細書に示す本発明の目的は、事故の危険性を減らしつつ、バランス要素を簡単に取り付けたり、取り外したりできるクレーンの平衡を保つシステムを導入することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題は、請求項1に規定された特徴を有するクレーンの平衡を保つシステムによって解決される。従属請求項は有利な形状/付属品について記載している。
【0005】
本発明にかかるクレーンの平衡を保つシステムは、少なくとも1つの貫通した挿通孔を有する少なくとも1つのバランス要素を特徴として有している。さらに、取付装置は、少なくとも1つのバランス要素の少なくとも1つの挿通孔に挿通されてガイドされる長い要素を有するように構成されている。さらに、取付装置は取付装置全体を吊り上げるよう構成されたリフト機構を特徴として有する。少なくとも1つのバランス要素の挿通孔と取付装置とは、互いをロックする接続機構を特徴として有している。
【0006】
本発明にかかるクレーンの平衡を保つシステムは、カウンターウェイトとしてのバランス要素を簡単に取り付け、取り外すことができる。取付工程を始めるために、取付装置がバランス要素の少なくとも1つの挿通孔に挿通されてガイドされ、挿通孔の接続機構を用いてリフト機構と連結される。次に、取付装置全体がリフト機構で吊り上げられる。取付装置がバランス要素とロックし合っているおかげで、バランス要素が同時に持ち上げられ、カウンターウェイトとしてクレーン上に置くことができる。接続を解除し、取付装置をバランス要素の挿通孔から引き上げると、この工程は終了する。この工程を繰り返すことによって、所望する数だけバランス要素をバランス積層体の上に置くことができる。本発明にかかるクレーンの平衡を保つシステムは、もちろん、バランス要素をバランス積層体から取り外すか、又はクレーンを取り外すのに用いることもできる。
【0007】
通常、複数のバランス要素が必要とされ、それらは上下に積み上げられてバランス積層体を形成することにより、上下に積み上げられた要素の数によって異なるカウンターウェイトを形成する。板状のバランス要素を上下に積み上げることは特に簡単である。
【0008】
本発明にかかるクレーンの平衡を保つシステムの特別な利点は、バランス積層体からバランス要素を持ち上げる工程中に、つまり、クレーンの設置中であって、例えば、クレーン用のカウンターウェイトとしてバランス積層体に取り付けるために運搬用車両等からバランス要素を持ち上げる間、又は、クレーンの解体中であって、運搬用車両に取り付けるためにクレーンのバランス積層体からバランス要素を持ち上げる間に、特に明らかである。
【0009】
取付装置を吊り上げるためのリフト機構の簡単な構成には、吊上げ工程を行うためにクレーンのフックを引っ掛けることができるS字形の吊り環が必要である。
【0010】
本発明にかかるクレーンの平衡を保つシステムの特に実用面で進んだ実施形態においては、取付装置の長い要素が、好ましくは底部側に向かって尖った先を有するセンタリング機構を特徴として有している。そのようなセンタリング機構によってバランス要素をバランス積層体の上に正確に置きやすくなる。この種の構成に関して、センタリング機構をスライド可能に構成することが可能で、それにより、取付装置が挿通孔内に入り、挿通孔を貫通して押入された取付装置が、例えばバランス要素用のベースプラットフォームなど下方の物体と接触した場合、センタリング機構が押圧される。
【0011】
取付装置とバランス要素の挿通孔とは種々の方法でロックさせることができる。例えば、取付装置から放射状の適切な軸を近づけることができる。しかし、特に簡単な解決法は、上記少なくとも1つのバランス要素の非円形の挿通孔と、それに対するカウンターパートを備えた取付装置とを特徴とし、カウンターパートが、ある配置で非円形挿通孔内に挿入されるとその挿通孔に収まるがそれ以外の配置では収まらない構成である。そのロック状態を確実にするために、カウンターパートは取付装置の長い要素を越えて側方に突出し、第1の設置では非円形挿通孔に収まるが第2の設置では収まらない輪郭を特徴として有している。この目的を達するために、この構成は、長手軸回りに長い要素を回転させることによって第1及び第2の設置を調節することができる。長い要素を挿通孔に挿通してガイドした後、取付装置を長い要素の縦軸回りに回転させると、カウンターパートがバランス要素の挿通孔にロックされる。
【0012】
特に簡単なのは、長い装置の外面を越えて延びる少なくとも1つの摺動軸を備えた取付装置を特徴とする構成であり、上記少なくとも1つのバランス要素の少なくとも1つの挿通孔は、取付装置が挿通孔に挿通されてガイドされる際にこの摺動軸を挿通させてガイドすることができるスリットを特徴として有している。この構成では、長い要素の縦軸回りに取付装置を回転させると、摺動軸がバランス要素の挿通孔にロックされるようになる。この構成は、例えば、摺動軸を長い要素に圧入することによって容易に構成することができる。
【0013】
取付装置にセンタリング機構と摺動軸とを設けたクレーンの平衡を保つシステムの構成は、ある構成においてこの摺動軸にセンタリング機構を垂下させることができる。これによって、容易に取り付けられるコスト効果の高い方法が得られる。この場合のセンタリング機構は、例えば軸方向に長い孔を特徴として有する。
【0014】
別の有利な構成によると、上記少なくとも1つのバランス要素における三角形の挿通孔と、取付装置の接続機構上の三角形のカウンターパートとを必要とする。この構成では、カウンターパートを特徴として有する取付装置は、最初に三角形の挿通孔に挿通されてガイドされる。取付装置を取付装置の長い要素の長手軸回りに60度回転させることによって、カウンターパートがバランス要素にロックされる。この種の構成の利点は、層上の表面圧力が低減され、3つの支持点がある場合には対応するバランス要素を水平位置により簡単に維持できることである。
【0015】
形状が適合するカウンターパートが形成される場合、当然ながら3つより多い角部を有する挿通孔が同様に用いられてもよい。
【0016】
バランス要素の表面上に、バランス要素に取付装置をロックする位置を示すマークを設けることが有用である。このマークによって、バランス要素が互いにしっかりロックされ、バランス要素が取付装置で持ち上げられる場合を特定することが容易になる。
【0017】
簡単化のため、取付装置は、この取付装置をその縦軸回りに回転させることが可能な回転装置を特徴として有している。この装置は、例えば、作業者によって容易に操作可能な前倒し式レバーであってもよい。
【0018】
取付装置の長いピースを、ただ1つのバランス要素の挿通孔に挿通されるだけでなく上下に積み重なった複数のバランス要素の挿通孔に挿通されてガイドされる長さに構成することが有利である。この構成によって、必要に応じて、1つ又は複数のバランス要素を同時に持ち上げ又は質量配置することができる。
【0019】
この目的を達成するために、長い要素は摺動及びロック可能なストッパーを特徴として有していてもよい。ストッパーは、取付装置がバランス要素の積層体に十分入り込んだならば、取付装置が引き続いて上部バランス要素に挿通されないように調節することができる。
【0020】
簡単化のため、回転方向をストッパーと一緒に長尺機構の長手方向に移動させてもよい。
【0021】
ロック機構、特に取付装置のカウンターピースが挿通孔内でロック位置にあるときに、底部では確実にバランス要素を越えて突出しないようにすることが特に有利である。複数のバランス要素が複数のバランス要素からなるバランス積層体から取り除かれようとする場合や、多数のバランス要素をすでに存在するバランス積層体上に置こうとする場合は特に、底部から突出するカウンターピースは障害となる。これは、底部に向かって開いた挿通孔内の凹部によって容易に達成される。
【0022】
バランス要素を持ち上げるために、しかるべき数の取付装置がそれぞれ挿通案内される複数の連続した挿通孔が各バランス要素に設けられていてもよい。これは、挿通孔の1つがバランス要素の重力の中心に配置されているならば特に有利である。その中心点において、通常、ただ1つの取付装置だけ使用することができる。
【0023】
バランス積層体の各バランス要素が滑らないように固定するために、クレーンの平衡を保つシステムが、追加のバランス要素の該当するカウンターパートにぴったり収まる溝と軸、ワッシャー面と凹部を特徴として備え、バランス要素と横方向に対してロックし合うように構成されることが有益である。溝は例えばバランス要素の表面に設けられ、別のバランス要素の底部の軸と嵌合してもよい。同様の横方向の固定は、カウンターピースワッシャー面で達成されてもよい。
【0024】
円筒形又は管状の取付装置は製造が特に簡単であり、挿通孔内で容易に回転する。そのような構成はセンタリング機構を挿入させることにも適している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
【0026】
まず、図1及び図2に基づいて取付装置を説明する。
【0027】
取付装置は、2つの径方向の孔を備えた長い管状要素11を有しており、これらの孔には、放射状ボルト7が圧入されている。この放射状ボルト7は底部に向かって先の尖ったセンタリング要素37の長い孔39に掛けられており、この長い孔39は上方に向かって管状要素11の内部まで延びてクロスボルト7を抱き込んでいる。センタリング機構37は長い要素11の軸方向に長い孔39の全長の区間で移動させることができる。長い要素11の上端部には鳩目孔(吊り環)9が位置している。クレーンフックが鳩目孔に挿入されてもよい。長い要素11には、ワッシャー面15を有する別の管13がかぶせられている。管13には、前倒し式レバー35が取り付けられている。管13は挿通孔内に押入可能なボルト17を用いて長い管11に固定されてもよい。挿通孔は、図2では管13で覆われていて見えない。この固定によって、ストッパー15と放射状ボルト7との間の間隔を様々な高さに設定することができる。ボルト17は図示するように、既知の方法で、ピン18を介して固定されてもよく、ピン18は、例えばコード20を用いて適切な位置に保持することができる。
【0028】
本発明にかかるバランス装置のバランス板3が図3の側面図と図4の平面図に示されている。サイドスリット23を有する貫通した挿通孔21が特に見えている。挿通孔21は管11と取付装置1の放射状ボルト7とを挿通させてガイドできるように形成されている。バランス板3の底部は、図4では見えないのだが、溝5を有しており、溝5の寸法及びレイアウトは、取付装置1の放射状ボルト7が回転されてロック状態に入ることができるように構成されている。
【0029】
この構成はバランス板3の角部で上方を向くワッシャー面29を特徴として備えている。バランス板の底部には対応する凹部30がその上端でワッシャー面29の寸法と一致するように作成されている。これによって、いくつかの同じバランス板3を側方に滑らないように保護しつつ、上下に重ねて置くことができる。互いにロックし合うテーパー・キーと溝によって互いに対応する横方向の固定装置が形成されてもよい。
【0030】
この種の構成において、本発明にかかるバランス板3は適切な取付装置が手元にない場合にバランス要素3を持ち上げるために使用可能な補助取付フック27を特徴として有している。
【0031】
バランス要素3の表面には、マーク31、33が設けられており、これらマークは、取付装置1をそのロック又は解除のために挿通孔21に挿通されてどちらの方向に回転させる必要があるのかを示している。マーク31は例えばロックの施錠を示し、一方マーク33はロックの解除を示す。マークは、例えば、エンボス状の記号の形でバランス板に追加されてもよい。正しい位置合わせを可能とするように、取付装置1に適切なカウンターマークが設けられてもよい。特に簡単な方法は、装置がロックされている場合はマーク31の方向に、解除されている場合はマーク33の方向に、前倒し式レバー35を向けさせることである。
【0032】
図1は、3つのバランス板3に挿通されてガイドされ、これら3つのバランス板の一番下のバランス板とロックされた位置の取付装置1を示す。バランス板3を切断した表示方向が図4に示され、符号Iによって特定されている。
【0033】
図5及び図6は、2つのバランス積層体を備えたクレーン上で用いられる本発明にかかる平衡を保つシステムを示す。図5の側面図は、取付装置1がバランス積層体に挿通されてどのようにガイドされるかを示している。図5のVIで特定される図6の背面図において、取付装置1は左側のバランス積層体内に発見される。右側のバランス積層体は完全に据え付けられている。バランス板はベース板19上に置かれている。
【0034】
上述した本発明にかかる平衡を保つシステムは以下のように使用される。
【0035】
作業開始の前に、何枚のバランス板が取付装置1で同時に持ち上げられるかを決める必要がある。次に放射状ボルト7と取付装置1のワッシャー面15との間の間隔がそれに応じて設定され、ボルト17で固定される。一例として、クレーンを使用して取付装置1の鳩目孔9で取付装置1が持ち上げられ、最初にワッシャー面15が一番上のバランス要素の表面に載るまでその中心の先端37を挿入してゆくようにして取付装置が積層体のバランス要素の中心挿通孔21に挿入される。このため、放射状ボルト7が挿通孔21のサイドスリット23に挿通されてガイドされる。レバーが倒され、取付装置が長手軸回りに回転される。こうするために、レバー35は、例えば、一番上のバランス板3のマーク33の方向に向いた位置から一番上のバランス板3のマーク31の方向に向いた位置まで動かされる。この垂直軸回りの回動を行うことによって、放射状ボルト7が、図1の断面図で示すように、ある地点で凹部15内に入る。したがって、取付装置が、図示されている3つのバランス板3の底部でロックされる。次に、クレーンを用いて、取付装置の全体が鳩目孔9で持ち上げられることにより、放射状ボルト7と凹部15との間に位置するバランス板3がそれとともに持ち上げられる。
【0036】
取り付けられ持ち上げられたバランス要素3を備えた取付装置1がここでクレーン上のバランス積層体の上方へ持ち上げられ、その上にこれらのバランス要素が置かれる。センタリング機構37を用いて、すでに積層体の上にあるバランス要素の上に置かれるべきバランス要素を容易に心合わせしたり降ろしたりすることができる。唯一調節しなければならないことは、バランス要素が最終位置まで降ろされる前に、すでに存在する積層体上の要素の上に置かれるバランス要素の角度方向である。前倒し式レバーを用いて、取付装置1は再び垂直軸回りに90度回し戻されて、前倒し式レバー35がマーク33の方向に向く。
【0037】
これが終わると、放射状ボルト7は再び挿通孔21内の挿入スリット23の下に揃うので、取付装置1をバランス板3の挿通孔21から引き上げることができる。それにより、追加のバランス板を安全で危険性なく配置し終える。
【0038】
例えば運搬用車両の上に置くために、バランス要素3をクレーン上のバランス積層体から取り外すという点でも、クレーンの解体が上記設定と同じように行われる。
【0039】
図7及び図8は、本発明にかかる平衡を保つシステムの異なる構成を示す。この場合、バランス板53は三角形の挿通孔51を特徴とする。長い要素11を備えた取付装置50も形の合うカウンターパート57を特徴とし、その外側形状も三角形で、ある位置でバランス板53の挿通孔51内にぴったり収まるよう寸法設計されている。図8はワッシャー面15の概略図を示しているだけであり、ワッシャー面15は最初に第1の構成として説明したのと同様に構成することができる。図8の取付装置も、組立体を持ち上げることができる鳩目孔9を特徴として有している。図8に示す構成では示していないが、この構成の取付装置も、図1乃至図4で説明したバランス装置で言及したセンタリング機構37と同じセンタリング機構を特徴として有している。
【0040】
図7及び図8にかかる構成は、図1乃至図4で参照した構成と同様に用いられる。この場合の取付装置50は、カウンターピース57が挿通孔内にぴったり収まるようにバランス板53の挿通孔51に挿通されて案内される。バランス板の積層体がストッパー15に当たるまで取付装置50がバランス板の積層体に挿入されると、取付装置50は長手軸回りに60度回転される。これによって、カウンターピース57がバランス板53にロックされて、図1乃至図4で参照した構成で記載したように、このバランス板とその上にあるバランス板とを確実に一緒に持ち上げられることができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明にかかる平衡を保つシステム用の取付装置の使用時の断面図である。
【図2】本発明にかかる平衡を保つシステム用の取付装置の平面図である。
【図3】本発明にかかる平衡を保つシステムのバランス板の側面図である。
【図4】このバランス板の平面図である。
【図5】本発明にかかる平衡を保つシステムの運用時の図である。
【図6】図5に示す本発明にかかる平衡を保つシステムを方向VIで規定した図である。
【図7】本発明にかかる平衡を保つシステム用の別の構成におけるバランス板の平面図である。
【図8】本発明にかかる平衡を保つシステムのこの構成における取付装置を示す図である。
【出願人】 【識別番号】597120075
【氏名又は名称】リープヘル−ヴェルク エーインゲン ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Liebherr−Werk EhingenGmbH
【出願日】 平成17年6月16日(2005.6.16)
【代理人】 【識別番号】100077931
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 弘

【識別番号】100094134
【弁理士】
【氏名又は名称】小山 廣毅

【識別番号】100110939
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 宏

【識別番号】100110940
【弁理士】
【氏名又は名称】嶋田 高久

【識別番号】100113262
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 祐二

【識別番号】100115059
【弁理士】
【氏名又は名称】今江 克実

【識別番号】100115691
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 篤史

【識別番号】100117581
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 克也

【識別番号】100117710
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 智雄

【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守

【識別番号】100124349
【弁理士】
【氏名又は名称】米田 圭啓

【識別番号】100124671
【弁理士】
【氏名又は名称】関 啓

【識別番号】100131060
【弁理士】
【氏名又は名称】杉浦 靖也

【公開番号】 特開2006−1745(P2006−1745A)
【公開日】 平成18年1月5日(2006.1.5)
【出願番号】 特願2005−176715(P2005−176715)