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【発明の名称】 |
エアバッグドア部付車両用内装品 |
| 【発明者】 |
【氏名】石田 元伸 【住所又は居所】広島市安佐北区可部南2丁目25番31号 西川化成株式会社内 【氏名】堂河内 健児 【住所又は居所】広島市安佐北区可部南2丁目25番31号 西川化成株式会社内 |
【課題】内装品本体に外側から押圧力が加わっても、エアバッグ展開用ティアラインが破断するのが規制されるエアバッグドア部付車両用内装品を提供する。
【解決手段】エアバッグドア部付車両用内装品1は、内装品本体3とその裏面に溶着された補強体11とを備える。補強体11は、エアバッグドア部9の外周部に溶着された枠体部15と、枠体部15とヒンジ29,33で一体に連結されていると共にエアバッグドア部9に溶着されたフラップ部21,23とを有する。ヒンジ29,33は、回動作用部29a,33aと延出作用部29b,33bとを有する。ヒンジ29,33の回動作用部29a,33aのフラップ部21,23側に、エアバッグドア部9の裏面に向かって延びたリブ31,35がヒンジ29,33の長手方向に沿って一体に設けられている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 エアバッグドア部が表面に達しないエアバッグ展開用ティアラインで区画されて設けられている内装品本体と、その裏面に溶着された樹脂製の補強体と、を備えたエアバッグドア部付車両用内装品であって、 上記補強体は、上記エアバッグドア部の外周部に溶着された枠体部と、該枠体部とヒンジで一体に連結されていると共に該エアバッグドア部に溶着されたフラップ部と、を有し、 上記ヒンジは、上記枠体部に結合した裏面側に開いた断面略U字状の回動作用部と、該回動作用部に連続して上記フラップ部に結合した表面側に開いた断面略U字状の延出作用部と、を有し、 上記ヒンジの上記回動作用部のフラップ部側に、上記エアバッグドア部の裏面に向かって延びたリブが該ヒンジの長手方向に沿って一体に設けられていることを特徴とするエアバッグドア部付車両用内装品。 【請求項2】 上記リブは、エアバッグ展開によるエアバッグドア部開放時に、側面が上記エアバッグ展開用ティアラインに位置付けられるように設けられていることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグドア部付車両用内装品。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、車両衝突時にエアバッグ装置の作動で開くエアバッグドア部を有するインストルメントパネル等のエアバッグドア部付車両用内装品に関するものである。 【背景技術】 【0002】 近年、大部分の車両には、車両衝突時の乗員の安全を確保するためのエアバッグ装置が搭載されている。そして、かかるエアバッグ装置は、一般に、エアバッグドア部付インストルメントパネルの裏面側に取り付けられている。また、エアバッグドア部付インストルメントパネルは、エアバッグドア部が表面に達しないエアバッグ展開用ティアラインで区画されて設けられているインストルメントパネル本体と、その裏面に溶着されたエアバッグ装置収納用の樹脂製の補強体とを備え、補強体が、エアバッグドア部の外周部に溶着された枠体部と、その枠体部とヒンジで一体に連結されていると共にエアバッグドア部に溶着されたフラップ部とを有した構成となっている。 【0003】 また、特許文献1には、エアーバッグを折り畳んだ状態で収納するエアーバッグケースと、エアーバッグケースの開口と相対向する内装パネル(内装品本体)の裏面にエアーバッグ展開用の開口形状を決める破断用溝(エアバッグ展開用ティアライン)を形成して構成される破断開放部と、破断開放部及びその開口周辺領域に対応する内装パネルの裏面を補強すると共にエアーバッグケースを連結する補強枠体(補強体)とを備えた自動車用エアーバッグ装置が開示されている。この自動車用エアーバッグ装置では、補強枠体が、エアーバッグケースを連結する係止部を備えた枠本体と、枠本体の上部に一体成形された破断開放部用の破断補強部(フラップ部)と、破断開放部の開口周辺領域に対応する裏面を補強する縁補強部(枠体部)とで構成されている。そして、補強枠体のこの構成により、押圧力が内装パネルの上方から加えられても、補強枠体の縁補強部が内装パネルを下方から支持するため、破断開放部のへこみや開口周縁の変形を防止することができる、と記載されている。また、この破断補強部は、波状の折曲部を有するヒンジ部(ヒンジ)を介して枠本体と一体に形成されており、車両衝突時にエアーバッグ装置が作動すると、このヒンジ部の折曲部が延びて破断補強部がヒンジ部回りを回動し、エアーバッグが展開される。そして、これにより、車両衝突時の乗員の安全が確保される、と記載されている。 【特許文献1】特開2004−66955号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 ところで、エアバッグドア部付インストルメントパネルでは、枠体部及びフラップ部はインストルメントパネル本体の裏面に溶着されるものの、ヒンジはインストルメントパネル本体の裏面に溶着されない。そのため、ヒンジの位置に対応したインストルメントパネル本体の部分は裏面側が支持されておらず、その部分に外側から押圧力が加わるとエアバッグ展開用ティアラインが破断してしまうおそれがある。 【0005】 本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、内装品本体に外側から押圧力が加わっても、エアバッグ展開用ティアラインが破断するのが規制されるエアバッグドア部付車両用内装品を提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0006】 上記目的を達成する本発明のエアバッグドア部付車両用内装品は、エアバッグドア部が表面に達しないエアバッグ展開用ティアラインで区画されて設けられている内装品本体と、その裏面に溶着された樹脂製の補強体と、を備えたものであって、上記補強体が、上記エアバッグドア部の外周部に溶着された枠体部と、該枠体部とヒンジで一体に連結されていると共に該エアバッグドア部に溶着されたフラップ部と、を有し、上記ヒンジが、上記枠体部に結合した裏面側に開いた断面略U字状の回動作用部と、該回動作用部に連続して上記フラップ部に結合した表面側に開いた断面略U字状の延出作用部と、を有し、上記ヒンジの上記回動作用部のフラップ部側に、上記エアバッグドア部の裏面に向かって延びたリブが該ヒンジの長手方向に沿って一体に設けられていることを特徴とする。 【0007】 上記の構成によれば、ヒンジの位置に対応した内装品本体の部分に、外側から押圧力が加わると、リブがその部分の裏面に当接して支持することでその押圧力に抵抗する。従って、内装品本体に外側から押圧力が加わっても、エアバッグ展開用ティアラインが破断するのが規制される。 【0008】 また、本発明のエアバッグドア部付車両用内装品は、上記リブが、エアバッグ展開によるエアバッグドア部開放時に、側面が上記エアバッグ展開用ティアラインに位置付けられるように設けられているものであってもよい。 【0009】 上記の構成によれば、エアバッグが展開し、エアバッグドア部の基端部に対応するエアバッグ展開用ティアライン部が切断してエアバッグドア部が開放したときに、リブの側面がエアバッグ展開用ティアラインの位置に位置付けられると、それらがエアバッグドア部の切断端とヒンジとの間に挟まれた状態となる。従って、このように、リブによりヒンジが保護されるので、その切断端によりヒンジが損傷を受けて切断され、エアバッグドア部と共に乗員側に飛ぶということがない。 【発明の効果】 【0010】 以上説明したように、本発明によれば、内装品本体に外側から押圧力が加わっても、エアバッグ展開用ティアラインが破断するのが規制される。 【発明を実施するための最良の形態】 【0011】 本発明のエアバッグドア部付車両用内装品の実施形態をエアバッグドア部付インストルメントパネルを例として、以下、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されない。 【0012】 図1は、エアバッグドア部付インストルメントパネル1の助手席前方部分を示す。図2は、補強体11を示す。図3乃至8は、それぞれ図2におけるIII−III線に沿った断面構造乃至VIII−VIII線に沿った断面構造を示す。図9は、橋梁部25を示す。図10及び図11は、エアバッグが展開したときのエアバッグドア部付インストルメントパネル1の断面構造を示す。図12及び13は、補強体11の成形ステップを示す断面図であり、各々、図3に相当する断面図である。図14は、インストルメントパネル本体3と補強体11との溶着工程を示す断面図であり、図3に相当する断面図である。なお、図1及び8の左右方向が「車幅方向」である。図3乃至7の左右方向が「車体前後方向」である。図3乃至7の上下方向が「車体上下方向」である。 【0013】 図3乃至7に示すように、このエアバッグドア部付インストルメントパネル1は、インストルメントパネル本体(内装品本体)3と、その裏面3b側に取り付けられたエアバッグ装置51収納用の補強体11と、を備えている。 【0014】 インストルメントパネル本体3は、ポリプロピレン(PP)樹脂等で射出成形された樹脂成形品である。インストルメントパネル本体3の助手席前方位置の裏面3bには、表面3aに達しないエアバッグ展開用ティアライン5が「日」の字状に形成されている。そして、図1に示すように、このエアバッグ展開用ティアライン5の区画により横長矩形状の一対のエアバッグドア部9が前後に配置されるように構成されている。また、インストルメントパネル本体3のエアバッグ展開用ティアライン5に対応した表面3aの部分が、エアバッグ装置51の作動により容易に破断する破断予定部7となっている。 【0015】 補強体11も射出成形された樹脂成形品であるが、その製造方法については後に詳述する。補強体11は、エアバッグ装置51が収納される略矩形筒状のガイド部13を備えている。ガイド部13は、インストルメントパネル本体3側の略矩形状の開口13a(以下、「シューティング口13a」という。)がインストルメントパネル本体3のエアバッグ展開用ティアライン5で囲われた部分を覆うように設けられている。ガイド部13のシューティング口13a側の端部には、ガイド部13に連続して外方に延びる枠体部15が設けられている。これらのガイド部13及び枠体部15は、高剛性な成形品が得られるガラス繊維入りのポリプロピレン(PP)樹脂等の樹脂材料で形成されている。 【0016】 ガイド部13は、略矩形筒状であるところの前側及び後側枠壁13b,13cのそれぞれに相互に間隔をおいて複数の係合孔13d(図4に1つだけ記載)が車幅方向に形成されている。そして、エアバッグ装置51は、その側面に設けられたフック53(図4に1つだけ記載)がその係合孔13dに係合してガイド部13に収納された状態で固定される。 【0017】 枠体部15は、インストルメントパネル本体3側の表面に溶着リブ15aが格子状に形成されている。ガイド部13及び枠体部15は、この溶着リブ15aが振動溶着されてインストルメントパネル本体3の裏面3bのエアバッグドア部9の外周部に取り付けられている。 【0018】 ガイド部13と枠体部15との交差部37には、シューティング口13aが不連続に拡口するように段差部37cが形成されている。段差部37cの前辺部及び後辺部のそれぞれには、図8に示すように、高さの相対的に高い大リブ37aと高さの相対的に低い小リブ37bとが交互に長手方向に沿って相互に間隔をおいて段差部37cを区画するように一体に形成されている。 【0019】 補強体11は、図2に示すように、ガイド部13のシューティング口13a側に、横長矩形状の前側及び後側フラップ部21,23を備えている。前側及び後側フラップ部21,23は、シューティング口13aを塞ぐように設けられている。前側フラップ部21は、前辺部が前側ヒンジ29を介してガイド部13のシューティング口13a側の段差部37cの前辺部に一体にモールド成形されている。一方、後側フラップ部23は、後辺部が後側ヒンジ33を介してガイド部13のシューティング口13a側の段差部37cの後辺部に一体にモールド成形されている。前側フラップ部21と後側フラップ部23とは、前者の後辺部と後者の前辺部とが辺両側でそれぞれ橋梁部25を介して連結されている。これらの前側及び後側フラップ部21,23、前側及び後側ヒンジ29,33、並びに、橋梁部25は、高靱性な成形品が得られ、特に低温で破損しにくいポリオレフィン系熱可塑性エラストマー樹脂材料(TPO)等で形成されている。つまり、これらは、ガイド部13及び枠体部15は異なる樹脂材料で成形されている。 【0020】 前側及び後側フラップ部21,23は、インストルメントパネル本体3側の表面に溶着リブ21a,23aが格子状に形成されている一方、エアバッグを損傷しないように裏面が平坦面に形成されている。前側及び後側フラップ部21,23は、この溶着リブ21a,23aが振動溶着されてインストルメントパネル本体3の裏面3bのエアバッグドア部9に取り付けられている。前側及び後側フラップ部21,23のそれぞれには、図2に示すように、左右両側に貫通孔21b,23bが形成されている。これらの貫通孔21b,23bの周縁は、インストルメントパネル本体3側に突出した環状突条21c,23cに形成されている。その環状突条21c,23cは、溶着リブ21a,23aよりも高さが低く形成されている。 【0021】 前側ヒンジ29は、ガイド部13の段差部37cに結合した裏面側に開いた断面略U字状の回動作用部29bと、回動作用部29bに連続して前側フラップ部21の前辺部に結合した表面側に開いた断面略U字状の延出作用部29cと、を備え、全体として断面略S字状に形成されている。前側ヒンジ29の回動作用部29bの前側フラップ部21側には、インストルメントパネル本体3のエアバッグドア部9の裏面3bに向かって延びた突条の前側リブ31が前側ヒンジ29の長手方向に沿って一体に形成されている。 【0022】 後側ヒンジ33は、ガイド部13の段差部37cに結合した裏面側に開いた断面略U字状の回動作用部33bと、回動作用部33bに連続して後側フラップ部23の後辺部に結合した表面側に開いた断面略U字状の延出作用部33cと、を備え、全体として断面略S字状に形成されている。後側ヒンジ33の回動作用部33bの後側フラップ部23側には、インストルメントパネル本体3のエアバッグドア部9の裏面3bに向かって延びた突条の後側リブ35が後側ヒンジ33の長手方向に沿って一体に形成されている。 【0023】 前側及び後側ヒンジ29,33は、左右方向に並行に延びる3本のエアバッグ展開用ティアライン5のうち、それぞれ前位置のもの及び後位置のものに対峙する位置関係となっている。そして、前側リブ31は、図11に示すように、エアバッグ展開によるエアバッグドア部9の開放時に、側面が前位置のエアバッグ展開用ティアライン5に位置付けられるように設けられている。また、後側リブ35も、図11に示すように、エアバッグ展開によるエアバッグドア部9の開放時に、側面が後位置のエアバッグ展開用ティアライン5に位置付けられるように設けられている。なお、前側フラップ部21と後側フラップ部23との隙間が中間位置のエアバッグ展開用ティアライン5に対応した位置となっている。 【0024】 段差部37cに一体にモールド成形された前側及び後側ヒンジ29,33のそれぞれの基部29a,33aには、図8に示すように、複数の溶着リブ37dが長手方向に沿って相互に間隔をおいて、段差部37cに設けられた大リブ37aが埋設されるように形成されている。つまり、大リブ37aは、溶着リブ37dを支持する支持リブを構成している。この溶着リブ37dは振動溶着されてインストルメントパネル本体3の裏面3bに取り付けられている。 【0025】 橋梁部25は、成形時には、図9(a)に示すように、中央が薄肉部25aの裏面側に反った断面略V字状の形状に形成されているものの、前側及び後側フラップ部21,23がエアバッグドア部9に溶着されることによりその反りが伸ばされて、図9(b)に示すように、裏面が前側及び後側フラップ部21,23の裏面と面一とされている。 【0026】 次に、このエアバッグドア部付インストルメントパネル1のエアバッグ展開動作について、図10及び図11に基づいて説明する。 【0027】 まず、車両が衝突してある一定以上の衝撃を受けると、エアバッグ装置51が作動してインフレータによりエアバッグの展開が開始される。 【0028】 次いで、エアバッグの展開に伴って、図10に示すように、前側及び後側ヒンジ29,33の断面略U字状の延出作用部29c,33cが延ばされ、前側及び後側フラップ部21,23が上方に押し上げられて橋梁部25が薄肉部25aで切断すると共に、エアバッグ展開用ティアライン5に沿って破断予定部7が破断してエアバッグドア部9がインストルメントパネル本体3から別体となって離れる。 【0029】 そして、さらにエアバッグの展開が進行してエアバッグがインストルメントパネル本体3の開口から飛び出すのに伴って、図11に示すように、前側及び後側ヒンジ29,33の断面略U字状の回動作用部29b,33bが外向きに回動され、一対のエアバッグドア部9が観音開き状に開放される。このとき、前側リブ31の側面がエアバッグ展開用ティアライン5の位置に位置付けられ、それらがエアバッグドア部9の切断端と前側ヒンジ29との間に挟まれた状態となる。また、後側リブ35の側面がエアバッグ展開用ティアライン5の位置に位置付けられると、それらがエアバッグドア部9の切断端と後側ヒンジ33との間に挟まれた状態となる。 【0030】 以上に説明したようなエアバッグドア部付インストルメントパネル1であれば、前側ヒンジ29、或いは、後側ヒンジ33の位置に対応したインストルメントパネル本体3の部分に、外側から押圧力が加わると、前側リブ31、或いは、後側リブ35がその部分の裏面に当接して支持することでその押圧力に抵抗する。従って、インストルメントパネル本体3に外側から押圧力が加わっても、エアバッグ展開用ティアライン5が破断するのを規制することができる。 【0031】 また、エアバッグが展開し、エアバッグドア部9の基端部に対応するエアバッグ展開用ティアライン5が切断してエアバッグドア部9が開放したときに、前側及び後側リブ31,35の側面がエアバッグ展開用ティアライン5の位置に位置付けられると、それらがエアバッグドア部9の切断端と前側ヒンジ29、或いは、後側ヒンジ33との間に挟まれた状態となる。従って、このように、前側及び後側リブ31,35により前側及び後側ヒンジ29,33が保護されるので、その切断端により前側ヒンジ29、或いは、後側ヒンジ33が損傷を受けて切断され、エアバッグドア部9と共に乗員側に飛ぶということがない。 【0032】 次に、このエアバッグドア部付インストルメントパネル1の製造方法について説明する。 【0033】 <インストルメントパネル本体成形工程> インストルメントパネル本体3を、射出成形機のホッパーに、ペレット状のポリプロピレン(PP)樹脂等を投入し、それをシリンダ内でスクリュー混練しながら溶融させてゲートから金型に射出する射出成形により成形する。 【0034】 成形されたインストルメントパネル本体3では、助手席前方位置の裏面3bに、表面3aに達しないエアバッグ展開用ティアライン5が形成されてエアバッグドア部9が構成される。 【0035】 <補強体成形工程> 補強体11も、射出成形により成形するが、ガイド部13等と前側及び後側フラップ部21,23等とが異なる樹脂材料で形成されるため、第1及び第2成形ステップからなる2段階の射出成形により成形する。 【0036】 −第1成形ステップ− 補強体11のガイド部13及び枠体部15を、射出成形機のホッパーに高剛性な成形品が得られるペレット状のガラス繊維入りポリプロピレン(PP)樹脂等を投入し、それをシリンダ内でスクリュー混練しながら溶融させ、図12に示すように、第1金型70のキャビティ型71とコア型72との間に形成されるキャビティ内に、ゲートから、その溶融された樹脂を射出する射出成形により一体に成形する。 【0037】 成形されたガイド部13及び枠体部15では、それらの交差部37に段差部37c、大リブ37a及び小リブ37bが形成される。 【0038】 −第2成形ステップ− 補強体11の前側及び後側フラップ部21,23、並びに、前側及び後側ヒンジ29,33を、射出成形機のホッパーに高靱性な成形品が得られるペレット状のポリオレフィン系熱可塑性エラストマー樹脂(TPO)等を投入し、それをシリンダ内でスクリュー混練しながら溶融させ、図13に示すように、第1成形ステップで成形したガイド部13及び枠体部15をコア型63に予めセットした第2金型60のキャビティ型61とコア型63、コア型63にセットされたガイド部13及び枠体部15との間に形成されるキャビティ内に、ゲートから、その溶融された樹脂を射出する射出成形により全体を一体に成形する。成形された前側及び後側フラップ部21,23、並びに、前側及び後側ヒンジ29,33では、ガイド部13及び枠体部15の交差部37の段差部37cに、前側及び後側ヒンジ29,33が一体に形成されると共に大リブ37aが埋設された溶着リブ37dが形成される。 【0039】 <溶着工程> 図14に示すように、インストルメントパネル本体3を基台73にセットすると共に、補強体11を振動溶着治具74にセットし、インストルメントパネル本体3の裏面3bのエアバッグドア部9の外周部に補強体11の枠体部15を位置付けると共に、前側及び後側フラップ部21,23をエアバッグドア部9に位置付ける。そして、振動溶着治具74を用いて補強体11をインストルメントパネル本体3側に押し当てて高周波で横方向75に振動させることにより、溶着リブ15a,21a,23a,37dにより補強体11をインストルメントパネル本体3に溶着させる。このとき、溶着リブ37dは、大リブ37aが埋設されているので、変形することなく精度良くインストルメントパネル本体3に押し当てられて確実に溶着される。なお、前側及び後側フラップ部21,23がエアバッグドア部9に溶着されることにより、橋梁部25は、その反りが伸ばされて、図9(b)に示すように、裏面が前側及び後側フラップ部21,23の裏面と面一とされ、そのためにエアバッグ装置51の障害とならない。また、前側及び後側フラップ部21,23の表面側の貫通孔21b,23bの周縁が環状突条21c,23cに形成されているので、溶着リブ21a,23aの溶着によって生じたバリが貫通孔21b,23bを通ってエアバッグ装置51が設けられた裏面側に落ちるのを防止することができる。しかも、環状突条21c,23cは、溶着リブ21a,23aよりも高さが低く形成されているので、前側及び後側フラップ部21,23をエアバッグドア部9に溶着する際の障害とならない。 【0040】 なお、上記実施形態では、エアバッグドア部付車両用内装品として、エアバッグドア部付インストルメントパネル1を例に挙げたが、特にこれに限定されるものではなく、ステアリングハンドル等のその他の車両用内装品であってもよい、 また、上記実施形態では、エアバッグ展開用ティアライン5が「日」の字状に形成されて、このエアバッグ展開用ティアライン5の区画により横長矩形状の一対のエアバッグドア部9が上下に配置された構成のものとしたが、特にこれに限定されるものではなく、図13に示すように、エアバッグ展開用ティアライン5が「口」の字状に形成されて、このエアバッグ展開用ティアライン5の区画により横長矩形状の単一のエアバッグドア部9が配置された構成のものであってもよい。 【0041】 また、上記実施形態では、樹脂単層のインストルメントパネル本体3としたが、特にこれに限定されるものではなく、樹脂等で成形された樹脂製基材とその表面側に一体に被覆された樹脂製表皮とからなる2層構造のものであってもよい。 【0042】 また、上記実施形態では、前側及び後側フラップ部21,23の2枚のフラップ部としたが、特にこれに限定されるものではなく、3枚以上のフラップ部を有するものであってもよい。例えば、前側フラップ部と中央フラップ部と後側フラップ部とが設けられており、前側フラップ部と中央フラップ部とが橋梁部を介して連結され、また、中央フラップ部と後側フラップ部とが橋梁部を介して連結された構成のものであってもよい。 【0043】 また、上記実施形態では、補強体11を筒状のガイド部13及び枠体部15で構成したものとしたが、特にこれに限定されるものではなく、補強体がガイド部を有さず、エアバッグ装置のフレームがガイド部に構成されたものであってもよい。 【産業上の利用可能性】 【0044】 以上説明したように、本発明は、車両衝突時にエアバッグ装置の作動で開くエアバッグドア部を有するインストルメントパネル等のエアバッグドア部付車両用内装品について有用である。 【図面の簡単な説明】 【0045】 【図1】エアバッグドア部付インストルメントパネルの部分的な斜視図である。 【図2】補強体11の正面図である。 【図3】図2におけるIII−III線に沿った断面図である。 【図4】図2におけるIV−IV線に沿った断面図である。 【図5】図2におけるV−V線に沿った断面図である。 【図6】図2におけるVI−VI線に沿った断面図である。 【図7】図2におけるVII−VII線に沿った断面図である。 【図8】図2におけるVIII−VIII線に沿った断面図である。 【図9】橋梁部の拡大図である。 【図10】エアバッグの展開初期過程を示す説明図である。 【図11】エアバッグの展開終期過程を示す説明図である。 【図12】補強体11の第1成形ステップを示す図3に相当する断面の成形型断面図である。 【図13】補強体11の第2成形ステップを示す図3に相当する断面の成形型断面図である。 【図14】インストルメントパネル本体3と補強体11との溶着工程を示す図3に相当する断面の溶着治具断面図である。 【図15】その他の実施形態のエアバッグドア部付インストルメントパネルの部分的な斜視図である。 【符号の説明】 【0046】 1 エアバッグドア部付インストルメントパネル(エアバッグドア部付車両用内装品) 3 インストルメントパネル本体(内装品本体) 3a 表面 3b 裏面 5 エアバッグ展開用ティアライン 9 エアバッグドア部 11 補強体 15 枠体部 21 前側フラップ部(フラップ部) 23 後側フラップ部(フラップ部) 29 前側ヒンジ 29b 回動作用部 29c 延出作用部 31 前側リブ(リブ) 33 後側ヒンジ 33b 回動作用部 33c 延出作用部 35 後側リブ(リブ)
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| 【出願人】 |
【識別番号】390026538 【氏名又は名称】西川化成株式会社 【住所又は居所】広島県広島市安佐北区可部南2丁目25番31号
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| 【出願日】 |
平成17年1月5日(2005.1.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077931 【弁理士】 【氏名又は名称】前田 弘
【識別番号】100094134 【弁理士】 【氏名又は名称】小山 廣毅
【識別番号】100110939 【弁理士】 【氏名又は名称】竹内 宏
【識別番号】100110940 【弁理士】 【氏名又は名称】嶋田 高久
【識別番号】100113262 【弁理士】 【氏名又は名称】竹内 祐二
【識別番号】100115059 【弁理士】 【氏名又は名称】今江 克実
【識別番号】100115691 【弁理士】 【氏名又は名称】藤田 篤史
【識別番号】100117581 【弁理士】 【氏名又は名称】二宮 克也
【識別番号】100117710 【弁理士】 【氏名又は名称】原田 智雄
【識別番号】100121728 【弁理士】 【氏名又は名称】井関 勝守
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| 【公開番号】 |
特開2006−188134(P2006−188134A) |
| 【公開日】 |
平成18年7月20日(2006.7.20) |
| 【出願番号】 |
特願2005−862(P2005−862) |
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