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【発明の名称】 炭酸ガス気泡の発生方法
【発明者】 【氏名】平野 泰利
【住所又は居所】静岡県浜北市貴布祢896−1 タイセイ有限会社内

【要約】 【課題】酸素を用いず、火を使う場面においても安全な炭酸ガスを用いることとし、結婚披露宴等の各種パーティを印象的で特徴あるものとする為の美的演出方法を提供することを目的とする。

【解決手段】容器3の上部開口部から炭酸塩水溶液1と有機酸水溶液2とを注入して混合水溶液を作成し、混合水溶液中に多数の炭酸ガス気泡10を発生させる。また、容器3内に予め炭酸塩水溶液1又は炭酸塩固形物を入れておき、次に容器上部開口部から有機酸水溶液2を注入して混合水溶液を作成し、混合水溶液中に多数の炭酸ガス気泡10を発生させる。さらに、容器3内に予め有機酸水溶液2又は有機酸の粉末2a固形物を入れておき、次に容器上部開口部から炭酸塩水溶液1を注入して混合水溶液を作成し、混合水溶液に多数の炭酸ガス気泡10を発生させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の上部開口部から炭酸塩水溶液と有機酸水溶液とを注入して混合水溶液を作成し、該混合水溶液中に多数の炭酸ガス気泡を発生させることを特徴とする炭酸ガス気泡の発生方法。
【請求項2】
容器内に予め炭酸塩水溶液又は炭酸塩固形物を入れておき、次に容器上部開口部から有機酸水溶液を注入して混合水溶液を作成し、該混合水溶液中に多数の炭酸ガス気泡を発生させることを特徴とする炭酸ガス気泡の発生方法。
【請求項3】
容器内に予め有機酸水溶液又は有機酸の粉末固形物を入れておき、次に容器上部開口部から炭酸塩水溶液を注入して混合水溶液を作成し、該混合水溶液に多数の炭酸ガス気泡を発生させることを特徴とする炭酸ガス気泡の発生方法。
【請求項4】
前記容器内に、浮遊体を予め入れておくことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の炭酸ガス気泡の発生方法。
【請求項5】
前記炭酸塩が炭酸水素ナトリウム又は炭酸ナトリウムであり、前記有機酸がクエン酸、フマル酸、コハク酸又は酒石酸のいずれかであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の炭酸ガス気泡の発生方法。
【請求項6】
前記炭酸塩水溶液及び/又は有機酸水溶液が着色されていることを特徴する請求項1〜5のいずれかに記載の炭酸ガス気泡の発生方法。
【請求項7】
前記浮遊体の表面に、図形や文字などの表示がされていることを特徴する請求項4に記載の炭酸ガス気泡の発生方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、結婚披露宴等の各種パーティのテーブル上に置かれた容器内の水溶液中に多数の炭酸ガス気泡を発生させる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近時、結婚披露宴、年祝い、受賞祝賀会などにおいて特徴ある美的演出の実施を目玉として、ホテル、各種イベント業者の間で顧客獲得競争が行われている。従来から行われているイベント中の演出として、結婚披露宴等の各種パーティのテーブル中央に、花を豪華に盛った花器、さらにその中央に蝋燭を立てた蜀台などを置くことなど種々の演出が試みられている。結婚披露宴においてはこの蜀台の蝋燭に、いわゆるキャンドルサービスとして新郎、新婦がトーチにより各テーブルの蝋燭を燈して廻り場を盛り上げることが、一般的に行われている。
【0003】
従来、気泡発生の美的演出を利用したものとして、香りを伴った酸素ガスを外観よく、徐々に放出する室内装飾品が知られている(特許文献1参照)。これは、容器内に、水を入れ、この水中に水と接触して酸素を発生する酸素発生固形剤を投入して使用するものであり、容器の少なくとも上部が中の水を透視できるように透明素材から形成されていること、及び上記酸素発生固形剤が香料を含むことを特徴としている。ここで酸素発生剤は、無機過酸化物を主成分とするものである。
【特許文献1】特開平08−52996号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1に記載の酸素発生固形剤は、酸素を発生することから、蝋燭などの火を使う場面においては危険な場合がある。
そこで、本発明は、酸素を用いず、火を使う場面においても安全な炭酸ガスを用いることとし、結婚披露宴等の各種パーティを印象的で特徴あるものとする為の美的演出方法を提供することを目的とする。テーブル中央に置かれた容器内に、安価で安全な材料を使用して、新郎、新婦が各テーブルを廻りながら容器内で水溶液中に気泡を即興的に発生乱舞させて美的演出効果を高めること、および使用済みの薬液を環境上、問題なく廃棄処理できるようにすることも本発明の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の炭酸ガス気泡の発生方法は、容器の上部開口部から炭酸塩水溶液と有機酸水溶液とを注入して混合水溶液を作成し、該混合水溶液中に多数の炭酸ガス気泡を発生させることを特徴とする。
請求項2に記載の炭酸ガス気泡の発生方法は、容器内に予め炭酸塩水溶液又は炭酸塩固形物を入れておき、次に容器上部開口部から有機酸水溶液を注入して混合水溶液を作成し、該混合水溶液中に多数の炭酸ガス気泡を発生させることを特徴とする。
【0006】
請求項3に記載の炭酸ガス気泡の発生方法は、容器内に予め有機酸水溶液又は有機酸の粉末固形物を入れておき、次に容器上部開口部から炭酸塩水溶液を注入して混合水溶液を作成し、該混合水溶液に多数の炭酸ガス気泡を発生させることを特徴とする。
請求項4に記載の炭酸ガス気泡の発生方法は、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記容器内に、浮遊体を予め入れておくことを特徴とする。
【0007】
請求項5に記載の炭酸ガス気泡の発生方法は、請求項1〜4のいずれかにおいて、前記炭酸塩が炭酸水素ナトリウム又は炭酸ナトリウムであり、前記有機酸がクエン酸、フマル酸、コハク酸又は酒石酸のいずれかであることを特徴とする。
請求項6に記載の炭酸ガス気泡の発生方法は、請求項1〜5のいずれかにおいて、前記炭酸塩水溶液及び/又は有機酸水溶液が着色されていることを特徴する。
請求項7に記載の炭酸ガス気泡の発生方法は、請求項4において、前記浮遊体の表面に、図形や文字などの表示がされていることを特徴する。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に記載の炭酸ガス気泡の発生方法によれば、結婚披露宴等の各種パーティのテーブル上に置かれた容器の開口部から、炭酸塩水溶液と有機酸水溶液とを同時に注入すると同時に、極めて多数の炭酸ガス気泡を発生し乱舞上昇することから、きわめて幻想的で、かつ即興的な美的演出ができる。
請求項2及び3に記載の炭酸ガス気泡の発生方法によれば、結婚披露宴等の各種パーティのテーブル上に置かれた容器内に固形物を予め入れておき、開口部から炭酸塩か有機酸の水溶液のいずれか一つの水溶液を注入することにより、極めて多数の炭酸ガスの気泡が発生し乱舞上昇することから、きわめて幻想的でかつ即興的な美的演出ができる。
【0009】
請求項4に記載の炭酸ガス気泡の発生方法によれば、請求項1〜3に記載の効果に加えて、結婚披露宴等の各種パーティのテーブル上に置かれた容器内において、容器内に予め入れておいた着色した樹脂製のビーズ玉、多面体の粒などの浮遊体が、炭酸ガス気泡の上昇乱舞に連れて乱舞するから、照明により動く光輝反射を伴い美的演出効果を高めることができる。
請求項5に記載の炭酸ガス気泡の発生方法によれば、請求項1〜4に記載の効果に加えて、前記炭酸塩が、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムであり、有機酸がクエン酸、フマル酸、コハク酸、酒石酸であるので、これらは過酸化物ではないから取扱上安全であり、容易に入手でき、また、容易に廃棄処分できるから演出コスト並びに環境上からも好ましいものである。
【0010】
請求項6に記載の炭酸ガス気泡の発生方法によれば、請求項1〜5に記載の効果に加えて、前記炭酸塩水溶液、有機酸水溶液のいずれかが着色されているので、照明により多様な色彩の美的演出効果を一層高めることが出来る。
請求項7に記載の炭酸ガス気泡の発生方法によれば、請求項4に記載の効果に加えて、前記浮遊体の表面に、図形や文字などの表示がされているので、浮遊体に注目が集まりさらに演出効果が高まる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1、2は、本発明の炭酸ガス気泡の発生方法の工程およびその演出の状態を説明したものである。図3は本発明の炭酸ガス気泡の発生方法において、容器内に予め有機酸あるいは有機酸粉末(固形物)を入れておく場合の工程を説明したものである。この場合において、容器内に予め炭酸塩水溶液あるいは炭酸塩固形物を入れておき有機酸をボトルから注ぐことでもよい。
図4は、容器内に予め入れた有機酸の中に、浮遊体であるビーズ玉と多面体の粒を入れた状態を説明したものである。図5は、容器の開口部から炭酸水素ナトリウム水溶液を注入し、炭酸ガスが発生し乱舞する様子を示した斜視図である。
【0012】
(実施例1)
本発明の炭酸ガス気泡の発生方法の実施例1を説明する。まず、図1(1)工程に示すように、炭酸水素ナトリウム水溶液を詰めたボトルA、クエン酸水溶液を詰めたボトルBを注入液として準備する。ボトルはガラス製、合成樹脂製のいずれでも良い。これらのボトルとして、消費済みの空洋酒ボトルあるいは水差しカップなどを利用することが好ましい。これらの注入液は、好みに応じて赤、青、ワイン色などの着色を施しておくと、炭酸ガス気泡の発生が照明効果と相俟って美的効果が高まる。
【0013】
本発明の炭酸ガス気泡の発生方法に用いる炭酸水素ナトリウム水溶液の濃度は、5〜40g/l(リットル、以下同じ)、クエン酸水溶液濃度は、10〜50g/lの範囲のものが好適の用いられる。あまり濃度が高いと、炭酸ガス発生反応が激しくなり過ぎて、容器内から水溶液があふれ出したりするおそれがあり、気泡が上昇乱舞する美的効果は得られない。逆に濃度が低いと、時間当たり発生する気泡の数や量が少なく美的効果は小さい。本発明の炭酸ガス気泡の発生方法は、炭酸水素ナトリウム水溶液及びクエン酸水溶液の濃度を制御することにより容易に炭酸ガス気泡の発生量コントロールできるので、容器の容量、所望の発泡時間を考慮して濃度を適宜決定する。
なお、ボトルAの炭酸水素ナトリウム水溶液およびボトルBのクエン酸水溶液を注入する容器は、気泡発生を確認できる点で透明又は半透明容器を用いることが好ましい。
【0014】
次に、本発明の炭酸ガス気泡の発生方法についての具体例を説明する。図1(2)工程に示すように、炭酸水素ナトリウム水溶液を詰めたボトルA及びクエン酸水溶液を詰めたボトルBを、例えば、新郎、新婦が夫々持ち、各テーブルを廻りながらほぼ同時に容器に注入する。容器に注入された混合水溶液は、直ちに化学反応を生じ、図(3)工程に示すような状態となり、数多くの炭酸ガス気泡が発生する。
容器の形状は、開口部からの注入が易しくなるように開口部が広い広口の円筒状容器が挙げられる。例えば、シャンパングラス、ワイングラス、金魚鉢、花器なども利用できる。また、外部から気泡発生を容易に確認できることから、容器側面が透明であることが好ましい。
なお、ボトルA、ボトルBの水溶液混合と共にスタートした気泡は、30〜60分程度継続して発生することが好ましい。
【0015】
本実施の形態で使用した炭酸水素ナトリウムは、強塩基と弱酸の塩で、炭酸よりも強い酸(本例ではクエン酸)を加えると、弱酸である炭酸は追い出されて炭酸ガス(二酸化炭素)が発生する反応に基づくものとして周知であり、次のような式で示される。
NaHCO3+HOOC−C(OH)(CHCOOH)
→ NaOOC−C(OH)(CHCOONa)+3HO+3CO
【0016】
図2は、テーブル20の上に置かれた大型のワイングラス3内に、ボトルA(炭酸水素ナトリウム水溶液1)とボトルB(クエン酸水溶液2)それぞれから水溶液を注ぐと、ワイングラス3内に多数の気泡10(炭酸ガス)が発生し、乱舞しながら上昇していく状態を示している。これらの水溶液は、透明のままよりも、淡い赤、ピンク、ブルーなどに着色しておくと、気泡の乱舞と相俟って美しい演出効果が得られる。着色剤としては、食紅、水彩絵の具、蛍光染料(例えば、フルオレセインナトリウム)を使用して好みの色に着色することができる。
【0017】
(実施例2)
図3は、本発明の炭酸ガス気泡の発生方法による演出方法の別の工程を示すものである。(1)注入液の工程に示すように、炭酸水素ナトリウム水溶液を詰めたボトルAを準備し、(2)混合工程で、予め、クエン酸水溶液又はクエン酸粉末(固形物)を入れた容器に注ぐ。そうすると(3)気泡発生工程として、先に示した反応式により炭酸ガスが、容器全体に激しく発生し、容器内で気泡の乱舞が継続する。
なお、ボトルAに有機酸水溶液を詰め、容器には炭酸塩水溶液又は炭酸塩の固形物を入れておくことでも、同様の反応により炭酸ガスが発生する。
【0018】
(実施例3)
図4は、容器内に予めクエン酸粉末2a(固形物)だけでなく、樹脂製のビーズ玉10a及び多面体の粒10bを入れた状態を示している。この場合、図5に示すように、水差し容器30から、この容器内に炭酸水素ナトリウム水溶液1を注ぐと、炭酸ガス気泡の発生に伴い、樹脂製のビーズ玉10aおよび多面体の粒10bが容器内で乱舞して、容器内に美しく幻想的な美的演出効果が得られるという効果がある。
なお、ビーズ玉10aや多面体等の浮遊体に図形や文字などを表示して、更に演出効果をもたらすことができる。
【産業上の利用可能性】
【0019】
本発明の、炭酸ガス気泡の発生方法は、結婚披露宴等の各種パーティを出席者にとって印象深い特徴あるものとする為の演出効果を奏する。すなわち、テーブル中央に置かれた容器内に、新郎、新婦などが各テーブルを廻りながら容器内の水溶液中に気泡を即興的に発生乱舞させて美的演出効果を高めることができる。
さらに、使用する材料はいずれも安全且つ容易に入手できるものであり、使用済みの薬液も環境上、問題なく廃棄処理できるから産業上、極めて容易に実施でき有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態であって2種類の薬液を注いで炭酸ガス気泡を発生させる工程を段階的に説明したものである。
【図2】本発明の実施形態の炭酸ガス気泡を発生させる演出状態を説明した斜視図である。
【図3】1種類の薬液を注いで炭酸ガス気泡を発生させる工程を段階的に説明したものである。
【図4】容器内に予め入れた有機酸の中に、ビーズ玉や多面体の粒を入れた状態を説明したものである
【図5】予めビーズ玉及び多面体の粒を入れた容器内で、炭酸ガスが発生とともにビーズ玉と多面体の粒が乱舞する様子を示した斜視図である。
【符号の説明】
【0021】
A ・・・ ボトルA
B ・・・ ボトルB
1 ・・・ 炭酸水素ナトリウム水溶液
2 ・・・ クエン酸水溶液
2a ・・・ クエン酸粉末(固形物)
3 ・・・ 容器
10 ・・・ 気泡(炭酸ガス)
10a ・・・ ビーズ玉(浮遊体)
10b ・・・ 多面体の粒(浮遊体)
20 ・・・ テーブル
30 ・・・ 水差し容器
【出願人】 【識別番号】505079763
【氏名又は名称】タイセイ有限会社
【住所又は居所】静岡県浜北市貴布祢896−1
【出願日】 平成17年3月23日(2005.3.23)
【代理人】 【識別番号】100100103
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 明男

【識別番号】100134522
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 朝子

【公開番号】 特開2006−263565(P2006−263565A)
【公開日】 平成18年10月5日(2006.10.5)
【出願番号】 特願2005−84996(P2005−84996)