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【発明の名称】 遊技機
【発明者】 【氏名】鵜川 詔八

【氏名】木下 真紀

【要約】 【課題】遊技制御回路基板に対する不正を防止するとともに、遊技制御回路基板を検査する際の作業性を向上できる遊技機を提供する。

【解決手段】開放防止突起245がスライド封印部材220から板状部221の切欠部222ではない部分に覆われる位置にある封止状態で「1」の刻印が形成されたスライド切除部223を切除してスライド封印部材220をスライド可能な状態にして、切欠部222の位置を開放防止突起245が挿通可能な挿通可能位置となるようにスライド封印部材220をスライドさせてボックス状主体190とカバー体210とを取外し可能な開封可能状態とするため、主基板151に対する不正行為を行うにはスライド切除部223を切除しなければならず、スライド切除部223を切除した場合にはその痕跡が残るため、簡単にボックス状主体190とカバー体210との固着状態を痕跡を残さずには解除することはできず、不正行為を抑止できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路基板を収容する基板収容ボックスを備えた遊技機において、
前記基板収容ボックスは、前記回路基板が支持される主体と、少なくとも該主体に支持された回路基板を被覆する蓋体と、から構成され、
前記主体または前記蓋体のいずれか一方の外面の所定辺に沿って設けられたレール状のレール状沿設部に一方向にのみスライド可能なスライド封印部材が取り外し不能に装着され、他方の外面に前記主体と前記蓋体とを組み合わせたときに前記スライド封印部材の下方となる位置に開放防止突起を設け、さらに前記主体または前記蓋体のいずれかの外面に前記主体と前記蓋体とを組み合わせたときに前記スライド封印部材の上方となる位置にスライド防止突起を設け、
前記スライド封印部材は、前記主体または前記蓋体のいずれか一方の外面に向かって突設される板状部と、該板状部の複数箇所に設けられた切欠部と、該複数の切欠部の間に前記板状部の外面から外側に突設された人為的に切除可能な複数のスライド切除部と、を備え、
前記主体と蓋体とを組み合わせるときに前記開放防止突起が挿通可能な挿通可能位置に前記切欠部がある状態で前記開放防止突起を前記切欠部に挿通させて前記板状部の下方に位置させた後、前記スライド封印部材を前記開放防止突起が前記切欠部ではない前記板状部により覆われる位置までスライドして前記開放防止突起が前記切欠部を挿通不能な挿通不能位置にすることにより前記主体に対して前記蓋体を取外し不能な封止状態とするとともに、
前記スライド切除部を切除した後、前記スライド封印部材をスライドさせて次の前記切欠部を前記挿通可能位置とし、前記主体に対して前記蓋体を取外し可能な開封可能状態とし得ることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記スライド封印部材または前記レール沿設部のいずれか一方に複数の逆方向スライド防止爪が並設された滑脱防止部を設け、他方に前記複数の逆方向スライド防止爪のいずれかと係合する係合フック部を設け、
前記スライド封印部材の前記一方向へのスライドは前記係合フック部と前記逆方向スライド防止爪とが係合することなくなされ、前記一方向とは逆の逆方向へのスライドは前記係合フック部と前記逆方向スライド防止爪との係合により防止され、
前記切欠部が前記挿通可能位置にあるときに、前記係合フック部と前記逆方向スライド防止爪とが係合した状態となることにより前記切欠部が前記挿通可能位置にある状態で前記スライド封印部材が停止されることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【請求項3】
前記主体または前記蓋体のうち前記開放防止突起が設けられた一方に前記スライド防止突起を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記主体に前記スライド封印部材が取り付けられるレール状沿設部を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の遊技機。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板を収容する基板収容ボックスを備えた遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
遊技機として、遊技媒体を用いて遊技を行い、識別情報の可変表示を行って所定の表示結果となったときに特定遊技状態を発生させる弾球遊技機やスロットマシン等がある。特定遊技状態とは、所定の遊技価値が付与された遊技者にとって有利な状態を意味する。具体的には、例えば、遊技者にとって有利な状態となるための権利が発生した状態、景品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態、などの所定の遊技価値が付与された状態が特定遊技状態である。
【0003】
このような遊技機には、多くの回路基板が設けられている。特に、遊技の進行を制御する遊技制御回路基板にはマイクロコンピュータ(例えば、CPU、ROM、RAM、I/Oポート部、等の周辺回路)が搭載される。そして、マイクロコンピュータの遊技の進行を制御するプログラムが格納されるROMを交換することにより、多くの場合異なる遊技内容を実現することが可能となる。
【0004】
そのため、遊技制御回路基板は、通常、回路基板ボックス内に封止状態で設けられ、ROM交換などの不正行為を防止するようになっていた。また、回路基板ボックスは、遊技制御回路基板を支持する透明合成樹脂製のボックス状主体と、遊技制御回路基板を被覆する透明合成樹脂製のカバー体と、から構成されたものが数多く提案されている。このような回路基板ボックスでは、ボックス状主体とカバー体との両方に設けられた取付部に一方向にのみ回転可能なワンウェイネジで螺着することによりボックス状主体とカバー体とを固着し、取付部を切断しない限りボックス状主体とカバー体との固着状態を解除できず、遊技制御回路基板に対する不正を防止するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−35374号公報(第7−11頁、第6図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上記した回路基板ボックスでは、ボックス状主体とカバー体とを固着するときにネジ等の別部材を用いて行うため、ネジの紛失の虞があるとともに、ネジ等を固着する際に工具を要し、ネジで螺着した取付部自体でボックス状主体とカバー体とを固着していたために取付部に強度が求められ、固着状態を解除する際に取付部を切断するときにも別の工具等が必要であった。また、切断部がボックス状主体およびカバー体と一体的に形成されるため、全ての切断部を切断した場合には、ボックス状主体とカバー体との再利用ができなかった。本発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、遊技制御回路基板に対する不正を防止するとともに、遊技制御回路基板を検査する際の作業性を向上できる遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1の発明においては、回路基板(例えば、主基板151)を収容する基板収容ボックス(例えば、主基板ボックス150)を備えた遊技機(例えば、弾球遊技機1)において、前記基板収容ボックスは、前記回路基板が支持される主体(例えば、ボックス状主体190)と、少なくとも該主体に支持された回路基板を被覆する蓋体(例えば、カバー体210)と、から構成され、前記主体または前記蓋体のいずれか一方の外面の所定辺に沿って設けられたレール状のレール状沿設部(例えば、レール沿設部235)に一方向にのみスライド可能なスライド封印部材(例えば、スライド封印部材220)が取り外し不能に装着され、他方の外面に前記主体と前記蓋体とを組み合わせたときに前記スライド封印部材の下方となる位置に開放防止突起(例えば、開放防止突起245)を設け、さらに前記主体または前記蓋体のいずれかの外面に前記主体と前記蓋体とを組み合わせたときに前記スライド封印部材の上方となる位置にスライド防止突起(例えば、スライド防止突起246)を設け、前記スライド封印部材は、前記主体または前記蓋体のいずれか一方の外面に向かって突設される板状部(例えば、板状部221)と、該板状部の複数箇所に設けられた切欠部(例えば、切欠部222)と、該複数の切欠部の間に前記板状部の外面から外側に突設された人為的に切除可能な複数のスライド切除部(例えば、スライド切除部223)と、を備え、前記主体と蓋体とを組み合わせるときに前記開放防止突起が挿通可能な挿通可能位置に前記切欠部がある状態(例えば、図9(E)の状態)で前記開放防止突起を前記切欠部に挿通させて前記板状部の下方に位置させた後、前記スライド封印部材を前記開放防止突起が前記切欠部ではない前記板状部により覆われる位置までスライドして前記開放防止突起が前記切欠部を挿通不能な挿通不能位置にすることにより前記主体に対して前記蓋体を取外し不能な封止状態(例えば、図9(C)の状態)とするとともに、前記スライド切除部を切除した後(例えば、図9(D)の状態とした後)、前記スライド封印部材をスライドさせて次の前記切欠部を前記挿通可能位置とし、前記主体に対して前記蓋体を取外し可能な開封可能状態(例えば、図9(E)の状態)とし得ることを特徴とする。
【0007】
また、請求項2の発明においては、前記スライド封印部材または前記レール沿設部のいずれか一方に複数の逆方向スライド防止爪(例えば、逆行防止突部224)が並設された滑脱防止部(例えば、スライド封印部材220の中空部のレール沿設部235の先端面と対向する内側面)を設け、他方に前記複数の逆方向スライド防止爪のいずれかと係合する係合フック部(例えば、逆行防止フック238)を設け、前記スライド封印部材の前記一方向(例えば、図9にて図示左方向)へのスライドは前記係合フック部と前記逆方向スライド防止爪とが係合することなくなされ、前記一方向とは逆の逆方向(例えば、図9にて図示右方向)へのスライドは前記係合フック部と前記逆方向スライド防止爪との係合により防止され、前記切欠部が前記挿通可能位置にあるときに、前記係合フック部と前記逆方向スライド防止爪とが係合した状態となる(例えば、図9(E)にて逆行防止突部224と逆行防止フック238とが係合した状態となる)ことにより前記切欠部が前記挿通可能位置にある状態で前記スライド封印部材が停止されることを特徴とする
また、請求項3の発明においては、前記主体または前記蓋体のうち前記開放防止突起が設けられた一方に前記スライド防止突起を設けた(例えば、開放防止突起245およびスライド防止突起246をカバー体210に突設する)ことを特徴とする。
【0008】
また、請求項4の発明においては、前記主体に前記スライド封印部材が取り付けられるレール状沿設部を設けた(例えば、ボックス状主体190にレール沿設部235を突設し、レール沿設部235の上側突起236および下側突起237と、スライド封印部材220の中空部の内側面と、が係合することによりボックス状主体190にスライド封印部材220を取り付ける)ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に係る発明においては、主体または前記蓋体のいずれか一方の外面の所定辺に沿って設けられたレール状沿設部に一方向にのみスライド可能なスライド封印部材を取り外し不能に装着し、主体と蓋体とを組み合わせるときに開放防止突起が挿通可能な挿通可能位置に切欠部がある状態で開放防止突起を切欠部に挿通させて板状部の下方に位置させた後、スライド封印部材を開放防止突起が切欠部ではない板状部により覆われる位置までスライドして開放防止突起が切欠部を挿通不能な挿通不能位置にすることにより主体に対して蓋体を取外し不能な封止状態とするとともに、スライド切除部を切除した後、スライド封印部材をスライドさせて次の切欠部を挿通可能位置とし、主体に対して蓋体を取外し可能な開封可能状態とし得るため、回路基板に対する不正行為を行うにはスライド切除部を切除しなければならず、スライド切除部を切除した場合にはその痕跡が残るため、簡単に主体と蓋体との固着状態を解除することはできず、不正行為を抑止することができるとともに不正行為が行われたときには当該不正行為の発見が容易となる。また、スライド切除部が主体及び蓋体とは別に設けられるため、スライド切欠部全てを切除した場合であってもスライド封印部材を交換することにより主体および蓋体を再利用可能となる。さらに、スライド切除部を切除した後、スライド封印部材をスライドすることにより封止状態となるため、開封可能状態から封止状態にするときに工具等の必要性がなく、また、従来のように封止状態から開封可能状態にするときに切除や切断して破壊する部分で主体に蓋体を固着しないため、切除する部分を比較的脆弱に作ることが可能となり、開封可能状態とするために工具等を要しない設計が可能となるため、さらに作業性が向上する。
【0010】
また、請求項2に係る発明においては、スライド封印部材の一方向へのスライドは係合フック部と逆方向スライド防止爪とが係合することなくなされ、一方向とは逆の逆方向へのスライドは係合フック部と逆方向スライド防止爪との係合により防止され、切欠部が挿通可能位置にあるときに、係合フック部と逆方向スライド防止爪とが係合した状態となることにより切欠部が挿通可能位置にある状態でスライド封印部材が停止されるため、開封可能状態となったときに意図に反して封止状態になることを防止でき、開封可能状態での作業性が向上する。
【0011】
また、請求項3に係る発明においては、主体または蓋体のうち開放防止突起が設けられた一方にスライド防止突起を設けたため、開放防止突起およびスライド防止突起を一体的に形成でき、成型が容易になる。また、開放防止突起とスライド防止突起とが比較的近い位置に設けられるため、スライド封印部材の操作中における開放防止突起、スライド防止突起、および、スライド切除部の位置関係を容易に把握でき、作業性が向上する。
【0012】
また、請求項4に係る発明においては、一般的に回路基板が支持される主体は各種ICが実装された基板を収容するために蓋体よりも深さ方向の厚みが大きく構成され、スライド封印部材を設けたとしてもスライド封印部材を取り付けるためにその外側もスライド封印部材の大きさにあわせて厚みを増す必要がない。そのため、主体にスライド封印部材が取り付けられるレール状沿設部を設けたことにより基板ボックス全体の厚みを増大させることなく基板ボックスを成型できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例である弾球遊技機1の全体の構成について説明する。図1は弾球遊技機1を正面からみた正面図である。なお、ここでは、遊技機の一例として弾球遊技機を示すが、本発明は弾球遊技機に限られず、例えば、画像式の遊技機、コイン遊技機、及び、スロット機、等であってもよい。
【0014】
弾球遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠2と、外枠2の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、弾球遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠5を有する。遊技枠は、外枠2に対して開閉自在に設置される前面枠4と、機構部品等が取り付けられる機構板100と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤9を除く)と、を含む構造体である。
【0015】
図1に示すように、弾球遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠5を有する。ガラス扉枠5の下部表面には打球供給皿(上皿)6がある。打球供給皿6の下部には、打球供給皿6に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿7、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)8が設けられている。また、ガラス扉枠5の背面には、遊技盤9が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤9は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤9の前面には打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域10が形成されている。
【0016】
遊技領域10の中央付近には、所定の始動条件の成立(例えば、打球が始動入賞口14へ入賞)にもとづいて各々が識別可能な複数種類の識別情報(例えば、特別図柄12a〜12c)の可変表示を行って表示結果を導出表示する可変表示装置11を備えている。本実施形態では、可変表示装置11は液晶表示装置(LCD)により構成され、その中央には特別図柄12a〜12cを可変表示する表示部12が設けられている。この表示部12は、左・中・右の3つの表示領域に識別情報(例えば、特別図柄12a〜12c)が表示制御されるものである。
【0017】
なお、本実施形態における弾球遊技機1は、遊技制御用マイクロコンピュータが始動入賞発生時(例えば、始動入賞口14へ打球が入賞する)に所定周期で更新(カウントアップ)する大当り判定用乱数カウンタから大当り判定用乱数を抽出し、可変表示装置21にて特別図柄12a〜12cの可変表示を開始するときに大当り判定値と合致する旨の判定がなされたことにもとづいて表示部12に特定表示結果(大当り図柄)を表示した後に遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御する機能を有する。
【0018】
また、表示部12の上方左右には、始動条件が成立(打球が始動入賞口14へ入賞)したときに抽出された大当り判定用乱数の抽出順番を特定可能に記憶する保留記憶手段としての保留記憶バッファ(例えば、主基板151に搭載されるRAM55により大当り判定用乱数等を記憶する機能)に記憶された大当り判定用乱数の記憶数(保留記憶数)を特定可能に表示する特別図柄保留記憶表示器13が設けられている。この特別図柄保留記憶表示器13は、4つのLEDによって構成され、有効始動入賞(この実施の形態では、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数が4未満のときの始動入賞)がある毎にLEDを点灯させ、特別図柄12a〜12cの可変表示が開始される毎に点灯しているLEDを1減らす。
【0019】
また、この実施の形態では、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)を表示する特別図柄保留記憶表示器13が表示部12とは別個に設けられているが、表示部12に保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)を表示する特別図柄保留記憶表示エリアを設ける構成としてもよい。この場合には、表示部12と特別図柄保留記憶表示エリアとを区分けして設けることで、特別図柄12a〜12cの可変表示中も特別図柄保留記憶表示エリアにて保留記憶バッファに記憶された数値データの記憶数(保留記憶数)を表示した状態とすることができる。また、保留記憶表示エリアを表示部12の一部に設けるようにしてもよく、この場合には、可変表示中は保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)の表示を中断するようにすればよい。
【0020】
可変表示装置11の下方には、遊技球が入賞可能な始動入賞口14を有する可変入賞装置15が設けられている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤9の背面に導かれ、始動口スイッチ62によって検出される。可変入賞装置15は、ソレノイド66によって開状態とされる。ソレノイド66により可変入賞装置15が開状態となることにより、遊技球が始動入賞口14に入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態となる。
【0021】
可変入賞装置15の下方には、表示部12に特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたことにもとづく特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド67によって開状態とされる特別可変入賞装置20が設けられている。特別可変入賞装置20は、内部に大入賞口を備え、大入賞口を開閉する手段である。特別可変入賞装置20から遊技盤9の背面に導かれた入賞球のうち、一方(V入賞領域)に入った入賞球はV入賞スイッチ64で検出され、もう一方(10カウント入賞領域)に入った入賞球はカウントスイッチ63で検出される。遊技盤9の背面には、大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド68も設けられている。
【0022】
特別可変入賞装置20の右側方には、「○」及び「×」と付された一対のLEDからなる普通図柄表示器16が設けられている。この普通図柄表示器16は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」及び「×」)を可変表示可能なものである。
【0023】
ゲート28を遊技球が通過しゲートスイッチ61で検出されると、所定周期で更新するカウンタから普通図柄当り判定用乱数が抽出されて主基板151に搭載されるRAM55の普通図柄バッファに格納される。この実施の形態では、RAM55の普通図柄バッファに記憶可能な普通図柄当り判定用乱数の記憶数の上限は、4個となっている。そして、普通図柄バッファに記憶される普通図柄当り判定用乱数の記憶数が上限に達していなければ、つまり、普通図柄バッファに記憶される普通図柄当り判定用乱数の記憶数が4個に達していなければ、普通図柄当り判定用乱数が抽出される。そして、普通図柄表示器16において普通図柄の表示状態が変化(「○」および「×」が交互に点灯)する可変表示を開始できる状態であれば、普通図柄表示器16において普通図柄の可変表示が開始される。普通図柄表示器16において表示状態が変化する可変表示を開始できる状態でなければ、普通図柄当り判定用乱数を普通図柄バッファに格納することで普通図柄当り判定用乱数の記憶数が1増加する。
【0024】
また、特別可変入賞装置20の左側方には、普通図柄当り判定用乱数の記憶数を表示する所定数(この実施の形態では4つ)のLEDを有する普通図柄保留記憶表示器17が設けられている。この普通図柄保留記憶表示器17は、ゲート28を遊技球が通過し、ゲートスイッチ61で遊技球が検出される毎に点灯するLEDを1つ増やす。そして、普通図柄表示器16にて普通図柄(例えば、「○」及び「×」)の可変表示が開始される毎に点灯しているLEDを1減らす。なお、特別図柄12a〜12cと普通図柄とを一つの表示部12で可変表示するように構成することもできる。その場合には、特別図柄12a〜12cを可変表示する特別図柄表示エリアと、普通図柄を可変表示する普通図柄表示エリアと、は1つの表示部12で実現される。
【0025】
この実施の形態では、普通図柄表示器16にて、○と×の付された上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって普通図柄の可変表示が行われ、可変表示は所定時間(例えば、29.2秒)継続する。そして、可変表示の終了時に○の付された左側のランプが点灯すれば当りとなる。当りとするか否かは、ゲート28を遊技球が通過し、ゲートスイッチ61で遊技球が検出されたときに抽出された普通図柄当り判定用乱数の値が所定の普通図柄当り判定値と合致したか否かによって決定される。普通図柄表示器16における可変表示の表示結果が当りである場合には、可変入賞装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になって遊技球が始動入賞口14に入賞しやすい状態になる。すなわち、可変入賞装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態(閉塞状態)から有利な状態(開成状態)に変化する。
【0026】
遊技盤9の遊技領域10の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域10の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域10の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠4に設けられた天枠ランプ40、枠ランプ左41および枠ランプ右42が設けられている。また、枠ランプ左41の近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51が、枠ランプ右42の近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が、設けられている。
【0027】
また、弾球遊技機1には打球操作ハンドル8を操作することにより駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域10に発射する打球発射装置87が設けられている(図2参照)。打球発射装置87から発射された遊技球は、遊技盤9に遊技領域10を囲むように円形状に載設された打球レールを通って遊技領域10に入り、その後、遊技領域10を下りてくる。打球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ62で検出されると、特別図柄12a〜12cの可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了又は前回の可変表示の終了)、表示部12にて特別図柄12a〜12cの可変表示(変動表示)を開始する。特別図柄12a〜12cの可変表示を開始できる状態でなければ、保留記憶バッファに記憶される数値データ(例えば、大当り判定用乱数等)の記憶数を1増やし、特別図柄保留記憶表示器13の点灯するLEDを1つ増やす。
【0028】
表示部12における特別図柄12a〜12cの可変表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄12a〜12cが大当り図柄(特定表示結果)となると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の打球が大入賞口に入賞するまで特別可変入賞装置20によって大入賞口が開放される。なお、特別可変入賞装置20によって大入賞口が開閉されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の打球が大入賞口に入賞するまで、が大当り遊技状態における1ラウンドである。そして、特別可変入賞装置20による大入賞口の開放中に打球が大入賞口内のV入賞領域に入賞し、V入賞スイッチ64で検出されると、継続権が発生し特別可変入賞装置20により大入賞口の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば、15ラウンド)許容される。
【0029】
なお、本発明に係る特定遊技状態は、上記に限らず以下に示す1〜5の制御のうちいずれか1つの制御または組合せた制御を実行する状態であればよい。
1.打球の入賞を容易にする第1の状態と、打球が入賞できないまたは入賞し難い第2の状態と、に変化可能な可変入賞装置に対して所定時間連続的または間欠的に第1の状態にする制御
2.特定の入賞または通過領域での打球の検出を介在させ、打球の入賞を容易にする第1の状態と、打球が入賞できないまたは入賞し難い第2の状態と、に変化可能な可変入賞装置に対して所定時間連続的または間欠的に第1の状態にする制御
3.打球の入賞に関わらず所定数の景品球を直接排出する制御
4.有価価値を有する記憶媒体(カードやレシート等)に対して有価数を加算する制御
5.得点があることにもとづいて遊技可能な弾球遊技機に対して得点を付与する制御
次に、弾球遊技機1の背面に設けられる構成について図2を参照して説明する。弾球遊技機1の背面には、入賞玉の発生にもとづいて所定個数の賞球を払い出すための各種の機構を装備した機構板100が設けられると共に、上述した打球操作ハンドル8に対応する裏面には、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域10に発射する打球発射装置87が固着され、その打球発射装置87の側方には、機構板100の余剰球通路から流下してきた玉を上述した余剰球受皿7に誘導する接続樋93が固着されている。上記した構成のうち、打球発射装置87には、発射制御基板ボックス89に収容された発射制御基板90が付設されており、この発射制御基板90によって打球発射装置87が駆動制御されるようになっている。
【0030】
また、機構板100は、玉を貯留する貯留タンク105と該貯留タンク105に貯留された賞球を下流側に整列しながら誘導する玉整列レール部材108およびカーブレール部材111と、カーブレール部材111からの玉を誘導する玉通路114と、入賞にもとづく賞球を払い出す玉払出装置116と、主として遊技盤9に打ち込まれた入賞玉を含む打玉を処理する処理機構と、が設けられる。玉整列レール部材108の上流側上部には球切れ情報スイッチ107が設けられている。この玉切れ情報スイッチ107は、後述する情報端子基板132に接続されて貯留タンク105内にて玉が不足したときに遊技場に設置される管理コンピュータに玉切れ信号を出力するようになっている。
【0031】
また、玉整列レール部材108の下流側上部には、玉ならし揺動部材109が支軸を支点として揺動自在に垂下され、玉整列レール部材108上を上下2段となって流下する玉を玉ならし揺動部材109に埋設される重錘(符号なし)の作用によって1段とするようになっている。
【0032】
また、玉整列レール部材108の下流側上部には、外部との信号線が接続される外部接続端子を有する情報端子基板132が設けられる。情報端子基板132には、上述した球切れ情報スイッチ107が接続される端子(符号なし)、外部(例えば、遊技場に設置される管理コンピュータ)と弾球遊技機1との間の信号線を接続する外部接続端子である球切れ情報出力コネクタ(符号なし)と球貸情報出力コネクタ(符号なし)と払出賞球数情報出力コネクタ(符号なし)、払出制御基板36からの配線が接続される端子(符号なし)、及び主基板151からの配線が接続される端子(符号なし)を有して構成され、情報端子基板132に設けられる外部接続端子(符号なし)から外部(例えば、遊技場に設置される管理コンピュータ)へ貯留タンク105にて玉が不足している旨の玉切れ情報と、貸球情報と、賞球情報と、が出力される。
【0033】
なお、情報端子基板132に接続される球切れ情報スイッチ107からの入力信号は、払出制御基板36に入力されることはなく、そのまま球切れ情報として外部接続端子のうちの1つのコネクタから外部の管理コンピュータ等に出力される。また、情報端子基板132には、払出賞球数情報と球切れ情報と球貸し情報とを出力するための3つのコネクタからなる外部接続端子(符号なし)と、主基板151からの配線(払出賞球数情報信号を受けるもの)を接続するためのコネクタ(符号なし)と、払出制御基板36からの配線(球貸し情報信号を受けるもの)を接続するためのコネクタ(符号なし)と、球切れ情報スイッチ107からの配線(球切れ情報を受けるもの)を接続するためのコネクタ(符号なし)とが実装されている。
【0034】
また、情報端子基板132下方に形成される開口(符号なし)から機構板主体101の裏面側に形成される配線処理溝(図示しない)に沿って機構板100の下部まで電源コード135が引き通され、開口から機構板主体101の表側に引き出されて電源コネクタ(図示しない)に接続される。また、電源コード135によって供給される電圧は、AC24Vの電圧であり、電源ユニット基板137で複数の電圧が生成される。
【0035】
また、カーブレール部材111の下流側には、垂直状に玉通路部材が設けられる。具体的には、左右2列の玉通路114から玉通路部材が構成され、該2列の玉通路114には、それぞれ玉切れスイッチ115が通路に臨むように設けられている。この玉切れスイッチ115は、図3に示すように、主基板151に接続され、玉切れスイッチ115が玉を検出しなくなったときには、玉払出装置116の作動を停止して玉の払出を不能動化させるようになっている。玉払出装置116は、ほぼ直方体形状をなすケースの内部に収納されて機構板主体101の前面側に着脱自在に取り付けられるようになっている。主基板151は、球切れスイッチ115からの入力信号に基づいて、払出制御基板36に賞球禁止信号を出力するようにしたり、球切れスイッチ115からの入力信号に基づいて払出制御基板36に玉貸禁止信号を出力するようにしたりする。
【0036】
また、球切れスイッチ115がONしたときに主基板151からの指令に基づいて払出制御基板36は、モータ(図示しない)の駆動を停止して貸玉動作又は賞球動作を行えないように制御する。ただし、貸玉動作又は賞球動作の途中に球切れスイッチ115からの信号が入力されたときには、当該払出動作が終了してから次の払出動作を行わないように制御するようになっている。
【0037】
なお、玉整列レール部材108の下流側には、玉整列レール部材108を流下する玉の有無を検出するための球切れ検知レバー(図示しない)が揺動自在に軸支されている。この球切れ検知レバーには、機構板主体101の裏面側にマイクロスイッチ形式の球切れスイッチ115が関連して設けられており、玉整列レール部材108を流下する玉が存在する場合には、球切れスイッチ115をOFF状態に保持する一方、玉詰まり又は玉切れによって玉整列レール部材108を流下する玉が存在しない場合には、球切れ検知レバーが跳ね上がって球切れスイッチ115をON状態に保持する。球切れスイッチ115のON・OFF信号は、主基板151に入力されるようになっている。また、球切れスイッチ115としてマイクロスイッチ形式のものではなく、近接スイッチ、フォトスイッチ等他の形式のスイッチを使用しても良く、例えば、賞球が通過する通過穴を玉整列レール部材108に臨ませた近接スイッチ、あるいは玉整列レール部材108の裏面に取り付けたフラット近接スイッチを使用すれば、球切れ検知レバー等の部材が不要となり、検出部の構造を簡略化することができる。
【0038】
また、機構板100の右側下部に上述した玉払出装置116の動作を制御する払出制御基板36を収容する払出制御基板ボックス143が取り付けられ、背面から見てその左側方に電源スイッチ172(図4参照)を備えて電圧の異なる複数の電源を生成する電源ユニット基板137を収容する電源ユニットボックス136と遊技盤9に設けられる可変表示装置11や特別可変入賞装置20等の遊技装置の動作を制御する主基板151を収容する主基板ボックス150とが重畳的に取り付けられている。払出制御基板ボックス143が取り付けられる機構板100の下部構成部の前面側(機構板主体101の遊技盤9と対面する内側)には、打込玉を誘導する打込玉排出通路(図示しない)が形成され、機構板100の下部構成部の背面側(機構板主体101の外側)には、賞球通路(図示しない)、連絡通路(図示しない)、余剰球通路(図示しない)、玉抜き通路(図示しない)の下流部がそれぞれ形成され、上述した払出制御基板ボックス143は、賞球通路、連絡通路、余剰球通路と玉抜き通路の下流部のさらに後面側に形成される払出制御基板ボックス143の取付部としての取付リブ(図示しない)に取り付けられるものである。なお、電源ユニット基板(電源生成基板)137は、DC30V、DC21V、DC12V、DC5V、AC24Vの5種類の電圧を生成し、各制御基板に所定の電源を供給する。
【0039】
また、払出制御基板ボックス143の左側方には、上述した満タンスイッチ129が設けられている。入賞に基づく賞球が多数払い出されて打球供給皿6が賞球で満杯となり、さらに賞球が払出続けられたときには、賞球は、連絡通路を介して余剰球通路に導かれ、余剰球受皿7に排出される。そして、さらに賞球が払出続けられたときには、余剰球受皿7も満杯になるが、余剰球通路の一側側壁に設けられた満タン検知レバー(図示しない)部分にまで到達すると、満タン検知レバーが押圧されて満タンスイッチ129がONされ、玉払出装置116のモータの駆動を停止して賞球及び貸球の払出動作を不能動化すると共に、必要に応じて打球発射装置87の駆動も停止される。なお、満タン検知レバーは、その上端が軸支されて揺動自在に設けられ、その満タン検知レバーの後方に満タンスイッチ129のアクチュエータを位置させて満タン検知レバーの揺動動作を検出するものである。
【0040】
また、弾球遊技機1の背面ほぼ中央に設置される遊技盤9の背面には、可変表示装置11の裏面が突出して設けられている。この可変表示装置11の裏面部分には、表示制御基板75が表示制御基板カバー74に被覆されて取り付けられている。表示制御基板75は、可変表示装置11の可変表示動作を主基板151からの情報信号の種類に応じて駆動制御するものである。
【0041】
また、上記した可変表示装置11裏面の周囲には、カバー体70が取り付けられ、このカバー体70に連通するようにその下部に入賞球誘導カバー体71が取り付けられている。カバー体70には、その中央に可変表示装置11の裏面が貫通する窓孔72が形成され、窓孔72の外周部分に穿設された取付穴153が遊技盤9の裏面にビス止めされることで取り付けられる。
【0042】
なお、遊技盤9の遊技領域10には、上述したようにスイッチやソレノイド、あるいはランプ・LED等の電気的部品が多数設けられるが、これらは、主基板151やランプドライバ基板80に接続されるようになっている。即ち、図3に示すように、遊技盤9に設けられる各スイッチ61〜65、115、129および各ソレノイド66〜68は、主基板151に接続され、遊技盤9に設けられる装飾ランプ25、ガラス扉枠5に設けられる枠ランプ40〜42、特別図柄保留記憶表示器13、普通図柄保留記憶表示器17は、ランプドライバ基板80に接続されている。
【0043】
また、カバー体70の一側後面に盤用中継基板76および情報端子基板78が、入賞球誘導カバー体71の一側後面に盤用中継基板77がそれぞれ取り付けられている。カバー体70に取り付けられる盤用中継基板76および入賞球誘導カバー体71に取り付けられる盤用中継基板77は、上述したように遊技盤9の遊技領域10に設けられるスイッチ、ランプ、ソレノイド、LED等の電気部品と主基板151またはランプドライバ基板80との接続を中継するものであり、カバー体70に取り付けられる情報端子基板78は、弾球遊技機1の営業管理上必要な遊技情報(例えば、大当り遊技状態中である旨を報知する大当り1情報、確率変動図柄で大当り遊技状態となりその大当り状態中及びその大当りによる確率変動中である旨を報知する大当り2情報(大当り中と確率変動中に出力され続ける信号)、確率変動図柄による大当り状態終了後の確率変動中である旨を報知する確率変動情報、始動口スイッチ62をONした打玉の数を報知する始動口情報、可変表示装置11の可変動作回数を報知する図柄確定回数1情報、普通図柄表示器16の可変動作回数を報知する図柄確定回数2情報、及び可変入賞装置15の開閉回数を報知する役物回数2情報等)を遊技場に設置される管理コンピュータに出力するための外部接続端子(符号なし)を有し、これらの遊技情報が主基板151から与えられるようになっている。更に、どの図柄で大当りしたか、どの図柄で停止したか等の情報を出力するようにしてもよい。
【0044】
なお、この情報端子基板78は、遊技盤9の裏面ではなく、機構板100に取り付けても良い。例えば、情報端子基板132と並べて機構板100の背面上部にまとめて設けても良いが、遊技情報の端子板としての情報端子基板78と枠情報の端子板としての情報端子基板132とは、なるべく誤配線しないように離れて設けられることが望ましい。このように情報端子群を一箇所に纏めて配置することにより、メンテナンスが行い易く且つ各接続の確認が行い易いというメリットがある。なお、盤用中継基板76及び情報端子基板78の取付位置や並び順は、特に図示のように限定されるものではないが、遊技機裏面から視認し易い位置が作業性にも優れ、更には、不正改造されても発見し易いという利点がある。また、盤用中継基板76及び情報端子基板78には、各端子(コネクタ)への誤配線を防止するために、それぞれの基板に機能を示す記号や情報を付すようにしても良い。
【0045】
また、入賞球誘導カバー体71の後面側には、ランプドライバ基板80および音声出力基板82を収容する制御基板ボックス79が取り付けられている。ランプドライバ基板80は、図3に示すように、遊技盤9の遊技領域10(必ずしも遊技領域10の内部に設けられなくてもよく、遊技盤9に設けられていれば良い)に設けられるランプ・LED、および前面枠4やガラス扉枠5に設けられるランプ・LED等を主基板151からの情報信号に応じて一括して駆動制御するものである。また、音声出力基板82は、スピーカ27を駆動制御するものであり、主基板151からの情報信号に応じて遊技内容に対応した効果音を発生させるものである。また、音声出力基板82には、音量を切り替える音切替スイッチ83が設けられている。
【0046】
以上、弾球遊技機1の構成について説明してきたが、次に、配線接続される回路構成について、図3を参照して説明する。
【0047】
図3は、本実施形態に係る弾球遊技機1の回路構成の概要を表したブロック図である。主基板151には、プログラムに従って弾球遊技機1を制御する基本回路53が搭載されている。基本回路53は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って遊技の信号を制御するCPU243、及び表示制御基板75等に制御信号を送信するI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54,RAM55はCPU243に内蔵されている。すなわち、CPU243は、1チップマイクロコンピュータである。なお、CPU243はROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、CPU243が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU243がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板151以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。また、この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータとは、主基板151に搭載されるCPU243、ROM54、RAM55、I/Oポート部57、等の周辺回路のことである。
【0048】
また、ゲートスイッチ61、始動口スイッチ62、カウントスイッチ63、V入賞スイッチ64、クリアスイッチ65、玉切れスイッチ115、満タンスイッチ129、からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路32、可変入賞装置15を開閉するソレノイド66、特別可変入賞装置20を開閉するソレノイド67、大入賞口内に設けられたシーソーを可動するソレノイド73、等を基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路33、電源投入時に基本回路53をリセットするためのシステムリセット回路(図示しない)、基本回路53から与えられるデータに従って、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報、等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力するために情報端子基板78へ遊技情報を出力する情報出力回路34、も主基板151に搭載されている。
【0049】
主基板151に設けられた遊技制御用マイクロコンピュータ(CPU243及びROM54,RAM55等の周辺回路)は、プリペイドカード等が挿入されることによって球貸しを可能にするカードユニット50、遊技盤9に設けられた複数の入賞口にて遊技球の入賞を検出したことにより賞球払い出しを行う玉払出装置116、を制御する払出制御基板36に払出制御信号を送信する。また、遊技制御用マイクロコンピュータは、打球操作ハンドル8を操作することにより打球発射装置87を駆動制御して遊技球を遊技領域10に向けて発射制御する発射制御基板90に発射制御信号を送信する。
【0050】
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータは表示制御基板75に演出制御コマンド(演出制御信号)を送信する。演出制御コマンドを受信することにより表示制御基板75に設けられた表示制御用マイクロコンピュータ(表示制御用CPU(図示しない)、RAM(図示しない)、ROM(図示しない)、I/Oポート部(図示しない)、等の周辺回路)が表示部12の表示制御を行う。
【0051】
表示制御用CPUは、ROMに格納されたプログラムに従って動作し、主基板151から演出制御コマンドを受信すると、受信した演出制御コマンドに従って表示部12の表示制御を行う。具体的には、画像表示を行う表示制御機能及び高速描画機能を有するVDP(図示しない)により可変表示部の表示制御を行う。表示制御用CPUは、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示しない)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、表示部12に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、怪物、文字、図形又は記号等を予め格納しておくためのものである。
【0052】
そして、表示制御用CPUはキャラクタROMから読み出したデータをVDPに出力する。VDPは表示制御用CPUからデータが入力されたことにもとづいて動作する。この実施の形態では、表示部12の表示制御を行うVDP(図示しない)が表示制御基板75に搭載されている。また、VDPは、表示制御用CPUとは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこにVRAM(図示しない)をマッピングしている。
【0053】
VDPはキャラクタ画像データに従って表示部12に表示するための画像データを生成し、VDPはVRAMに展開する。VRAMはVDPによって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。そして、表示部12に出力する。
【0054】
また、この実施の形態では、表示制御基板75に設けられた表示制御用マイクロコンピュータが音声出力基板82にスピーカ27の駆動信号を出力し、スピーカ27の音声出力制御を行うともに、ランプドライバ基板80にランプ・LEDの駆動信号を出力し、弾球遊技機1に設けられたランプ・LEDの発光制御を行う。すなわち、表示制御基板75に搭載される表示制御用マイクロコンピュータは、主基板151から送信される表示部12の表示制御、ランプ・LEDの点灯制御、遊技音発生等の演出の制御に関する指令情報としての演出制御コマンド(制御信号)にもとづいて表示部12、スピーカ27、弾球遊技機1に設けられるランプ・LED等の発光体の制御を行う演出制御用マイクロコンピュータである。
【0055】
次に、本実施形態の要部を構成する主基板ボックス150の詳細な構造について説明する。図4は、機構板100の下部構成部の背面から見て左側部分に取り付けられる電源ユニットボックス136および主基板ボックス150の取付状態を示す斜視図である。
【0056】
図4に示すように主基板ボックス150は、導電性の取付台250に取り付けられ、その取付台250の底面に形成される係合片255を上述した横架突出板160に形成される挿入溝162とL字状突出板165の挿入溝166に係合させることにより、簡単に行うことができる。
【0057】
また、取付台250は、ほぼ長方形状の導電性金属板(導電性合成樹脂でも良い)によってほぼ長方形状に形成され、その周辺が折り曲げられて補強片251〜254となっている。図示縦方向の補強片252,254の上下にボックス状主体190の左右に突設される係合突起205が挿入される係合穴257が穿設されている。また、他方の補強片254のほぼ中央は、折り曲げられることなくそのまま外側に向かって延設された係止片部258となっており、その係止片部258にボックス状主体190の図示しない係止レバーの係止爪が係止される係止穴259が形成されている。なお、係止片部258を補強するために係止片部258の上下には、ビード加工部260が形成されている。なお、上辺の補強片251だけは、外側に向かって折り曲げられており、機構板100の横架突出板160に取付台250が取り付けられたときに補強片251が横架突出板160の上辺部と当接するようになっている。
【0058】
更に、取付台250の上下左右の底面4箇所に係合片255が打ち抜き形成されていると共に、取付台250の図示左下底面及び右上底面に弾性当接片261が打ち抜き形成されている。このため、係合片255及び弾性当接片261が形成される底面には、打ち抜き開口256,262(図5参照)がそれぞれ形成されている。係合片255は、前記横架突出板160に形成される挿入溝162及びL字状突出板165に形成される挿入溝166に挿入されるものであり、前述した制御基板ボックス79の取付台(図示しない)の係合片(図示しない)及び入賞球誘導カバー体71の挿入溝(図示しない)と同じ作用によって係止し得るものである。ところで、この弾性当接片261が形成される位置は、主基板ボックス150を取付台250に取り付けたときに、ボックス状主体190に主基板151を止着する導電ネジの下端が当接する位置となっている。そして、弾性当接片261は、いずれも取付台250の端部に向けて上り勾配となるように形成されている。
【0059】
上記のように構成される取付台250に主基板ボックス150を装着するには、主基板ボックス150の左側を斜め下方にして取付台250に当接した後、図示左方向にスライドさせて係合突起205を係合穴257に差し込む。このとき、主基板ボックス150の左下部分が左下の弾性当接片261を下方に押し込み、しかも当該弾性当接片261がスライド方向に対して上り勾配となっているので、係合突起205の係合穴257への差し込み作業に支障を来すことはない。係合突起205を係合穴257に差し込んだ後に主基板ボックス150の右側を取付台250に当接させ、その後、主基板ボックス150を右側にスライドさせて係合突起205を係合穴257に係合させると共に係止レバー206の係止レバー206を係止穴259に係合させる。これによって主基板ボックス150を取付台250に完全に装着した状態とすることができる。なお、主基板ボックス150を右方向にスライドさせる作業の場合にも右上の弾性当接片261がスライド方向に対して上り勾配となっているので、係合突起205と係合穴257とを係合させると共に係止レバー206の係止レバー206を係止穴259に係合させる作業に支障を来すことはない。
【0060】
上記のようにして主基板ボックス150を取付台250に取り付けた状態においては、導電ネジ242の先端当接面が導電性の金属板で形成される取付台250の弾性当接片261に当接した状態となっている。しかして、導電ネジ242は、主基板151のグランドラインに接触しているので、主基板151に侵入したノイズを導電ネジ242および弾性当接片261、更に機構板100を介して外部に放電することができる。このため、従来、主基板ボックスを透明化したことにより導電部材を使用し難くノイズに弱い基板ボックスとなっていたが、本実施形態のように構成すれば、ノイズに対して十分に対処し得るものである。また、従来の基板ボックスにおいてアース線を接続したものに比べてもアース構造が主基板ボックス150を単に取付台250に装着するだけで実現できるので、極めて簡単である。
【0061】
なお、主基板ボックス150を取付台250から取り外す場合には、係止レバー206を主基板ボックス150の内側に向かって押さえ付けながら、全体を左方向にスライドさせて図示右側の係合突起205と係合穴257との係合を解除し、主基板ボックス150の右側を持ち上げて右側にスライドさせることにより、図示左側の係合突起205と係合穴257との係合を解除させ、これによって主基板ボックス150を取付台250から簡単に取り外すことができる。また、上記した主基板ボックス150の取付台250への取付は、取付台250を機構板100に取り付けたままの状態であっても行うことができる。
【0062】
また、電源ユニットボックス136を取り付ける領域は、やや前面側に向かって凹状に形成されている。即ち、電源ユニットボックス136の取付空間の側壁を構成する透明側壁板178は、図4に示す右側下部構成部の機構板100よりもやや前面側に奥まった位置(遊技盤9に近づく位置)となっており、その透明側壁板178の上部左右に一対の取付穴175を有する取付ボスが形成され、透明側壁板178の下辺左右に一対の係合穴167が形成されている。この係合穴167は、透明側壁板178から直角状に背面に向かって突設されるL字状突出板165との隅角部に形成されるものである。L字状突出板165の先端には、主基板ボックス150を取り付けるための取付台250の下部を着脱自在に装着するための挿入溝166が形成されている。この挿入溝166については、後に詳述する。なお、透明側壁板178の裏面には、取付空間を補強するために補強リブ177が長方形状に突設されている。
【0063】
しかして、上記のように構成される取付空間に電源ユニットボックス136を取り付けるには、電源ユニットボックス136の下部両側に突設される係合突起173を係合穴167に差し込んだ後に、電源ユニットボックス136の上部両側に突設される取付片174の取付穴を上述した取付穴175に対応させてビス176を止着することにより簡単に取り付けることができる。そして、この場合、電源ユニットボックス136が右側下部構成部の機構板100よりも前面側(遊技盤9に近い側)に奥まって取り付けられているので、電源ユニットボックス136の背面側への突出量を抑制することができる。特に、電源ユニット基板137は、他の制御基板と比べて高さ(厚み)を有するヒートシンクや大型のコンデンサが実装されるので、その電源ユニット基板137を収容する電源ユニットボックス136も厚みがあるが、このような厚みのある電源ユニットボックス136を取り付けても背面側の突出量を抑制することができるものである。電源ユニットボックス136の背面側には、遊技動作を制御する主基板151を収容する主基板ボックス150が着脱自在に取り付けられるようになっている。その取付は、図4に示すように、機構板100の開口窓102の下辺よりやや上部にブリッジ状に掛け渡される横架突出板160に取り付けられるものである。
【0064】
次に、主基板ボックス150について図5〜図7を参照して説明する。図5は、主基板ボックス150の分解斜視図であり、図6は、主基板ボックス150の正面図であり、図7は、ボックス状主体190とカバー体210との係合を説明するための断面図である。
【0065】
主基板ボックス150は、複数の被覆部材を組み付けることにより構成されており、その複数の被覆部材として、回路基板としての主基板151の裏面を被覆し且つ該主基板151を支持する主体としてのボックス状主体190と、該ボックス状主体190に被覆支持される主基板151の電子部品実装領域(表面)を少なくとも被覆する蓋体としてのカバー体210と、から構成されている。そして、ボックス状主体190とカバー体210は、すべて内部が視認し得る非導電性の透明合成樹脂で形成されている。以下、主基板ボックス150を構成する各被覆部材(ボックス状主体190,カバー体210)と主基板151について詳細に説明する。
【0066】
まず、ボックス状主体190について詳細に説明する。ボックス状主体190は、上面が開放した直方体状に形成され、その底面板191の内側(上面)の四隅のやや内側には、主基板151を止着支持するための位置決め突起192と取付ボス193が突設されている。位置決め突起192は、底面板191の一方の対角線端部に突設され、取付ボス193は、他方の対角線端部に突設され、その中心に取付穴が形成されている。しかして、位置決め突起192には、主基板151の一方の対角隅角部に形成される位置決め穴240が嵌合され、取付ボス193には、主基板151の他方の対角隅角部に形成される取付穴241が対応せしめられて後述する導電ネジ242によって止着されるようになっている。ただし、主基板151を上記のようにして止着したときには、ボックス状主体190の側壁内周に主基板151の裏面(ハンダ面)を支持する支持突起194が適宜間隔を置いて複数形成されている。
【0067】
また、ボックス状主体190の上部側壁一側および上部側壁一側と対角の下部側壁一側には、突出片部208が突設され、該突出片部208には、カバー体210の係合突片217と嵌合する係合段差溝195が形成されている。この係合段差溝195は、第1段差溝195aと第2段差溝195bとがクランク状に形成され、カバー体210の係合突片217を、まず、第1段差溝195aに落し入れた後に、側方(図5で右側)に向かってスライドさせて第2段差溝195bに係合突片217を落し入れることにより、ボックス状主体190とカバー体210とを係合させる。このように2段階落し入れ構造を採用したのは、後述するパターン被覆板212のコネクタ貫通穴213に主基板151に実装されるコネクタ151a〜151iをスムーズに挿入し且つボックス状主体190とカバー体210とを係合させるためである。なお、係合突片217と係合段差溝195との係合および突出片部208の作用については、後に詳述する。
【0068】
また、ボックス状主体190の横方向両側壁の外側に所定辺に沿ってレール上のレール沿設部235が設けられ、該レール沿設部235に一方向にのみスライド可能なスライド封印部材220が取外し不能に設けられている。スライド封印部材220については後述するが、スライド封印部材220は、例えば不透明な樹脂等により形成され、ボックス状主体190に向かって突設される板状部221を有し、該板状部221の複数箇所に切欠部222が形成され、さらに、該複数の切欠部222の間に板状部221の外面から外側に突設されたスライド切除部223が人為的に切除可能な状態で設けられている。なお、板状部221は、レール沿設部235の深さ方向上方に板状部221とレール沿設部235の間に所定の空間(例えば、後述する開放防止突起245が侵入可能な空間)を有する位置に突設される。
【0069】
このスライド封印部材220は、ボックス状主体190とカバー体210とを分離できないようにする固着手段であり、ボックス状主体190とカバー体210とを組み合わせるときにカバー体210に突出形成された後述する開放防止突起245をスライド封印部材220の板状部221に形成された切欠部222から挿通させることにより、板状部221の下方に位置させた後、スライド封印部材220を開放防止突起245がスライド封印部材220の切欠部222ではない板状部221に覆われる位置までスライドさせることによりボックス状主体190とカバー体210とを取外し不能な封止状態とする。すなわち、封止状態でボックス状主体190とカバー体210とを取外そうとしても板状部221の下方に位置する開放防止突起245がスライド封印部材220の板状部221の下方側面に当接し、ボックス状主体190とカバー体210との封止状態を解除できないように構成している。
【0070】
更に、ボックス状主体190の縦方向の両方の側壁下部上下には、係合突起205が外側に向かって突設され、縦方向の他方の側壁のほぼ中央に側壁と平行となるように係止レバー206が形成されている。係合突起205は、後述する取付台250に形成される係合穴257に係合されるものであり、係止レバー206は、取付台250の係止穴259に係止されるものである。そのため、係止レバー206の下端には、係止爪207が形成されている。つまり、係合突起205および係止レバー206は、主基板ボックス150を取付台250に着脱自在に取り付けるための部材である。
【0071】
上記のように構成されるボックス状主体190に装着される主基板151は、図5に示すように、長方形状のプリント配線基板によって構成されており、その上面の大部分はRAMおよびROMを内蔵してワンチップ化したいわゆるワンチップマイクロコンピュータであるCPU243(CPU、RAM、ROMはそれぞれ別体にチップ化されていても良いし、ワンチップマイコンでも良い)、トランジスタ、抵抗等の電子部品を実装する電子部品実装領域として形成される一方、縦方向の両側の領域が複数のコネクタ151a〜151iを実装するコネクタ実装領域として形成されている。また、主基板151には、その四隅に位置決め穴240と取付穴241が形成され、前述したようにボックス状主体190の底面板191の内側四隅に突設される位置決め突起192と取付ボス193に係合または導電ネジ242で止着されるようになっている。
【0072】
なお、取付穴241は、主基板151のグランドラインがプリントされる部分に形成されており、導電ネジ242を止着したときには、そのグランドラインと導電ネジ242とが導通するようになっている。この導電ネジ242は、その先端が平面状の先端当接面となっており、しかも、主基板151を取付穴241に止着したときにその先端が底面板191の裏面側に露出した状態となっているため、後に詳述するように主基板ボックス150を取付台250に装着したときには、取付台250の弾性当接片261と押圧当接するようになっている。
【0073】
上記のようにボックス状主体190に支持された主基板151の実装面側を覆う蓋体としてのカバー体210は、下方が開放したボックス状に形成され、図示縦方向の両方の側壁板211および上面板の上下に放熱穴214が形成されている。また、両方の側壁板211の下端(主基板151と当接する側)には、開口としてのコネクタ貫通穴213が形成された覆板としてのパターン被覆板212が外側に向かって突設されている。コネクタ貫通穴213は、主基板151に実装されるコネクタ151a〜151iのそれぞれの大きさとほぼ同じ大きさでそれぞれ形成されているため、コネクタ貫通穴213からはコネクタ151a〜151iのみが貫通してコネクタ151a〜151i周辺は、パターン被覆板212により被覆される。これにより、コネクタ151a〜151i周辺の配線パターンを完全に覆った状態となり、このため、コネクタ151a〜151i周辺の配線パターンに不正な配線のハンダ付け等を行うことを防止することができると共に、主基板151とカバー体210との間から配線を含む異物を挿入することができず、いずれにしても主基板151に対する不正な行為が行えないようになっている。
【0074】
また、カバー体210の上面板には、上記したように上下に放熱穴214が形成されると共に、その間に機種名シールを貼付する機種名シール貼付部215と主基板151を検査した際に書き込む「検査者」「検査日」の各項目を記した履歴シールを貼付する履歴シール貼付部216が形成されている。
【0075】
一方、カバー体210の図示横方向の上下の側壁板のほぼ中央にはボックス状主体190とカバー体210とを組み合わせたときに上述したスライド封印部材220の板状部221に形成された切欠部222から挿通されて板状部221の下方に位置する開放防止突起245と、ボックス状主体190とカバー体210とを組み合わせたときに板状部221の上方となる位置にスライド防止突起246と、が設けられている。なお、スライド防止突起246は、スライド封印部材220をスライドすることにより上述したスライド切除部223と当接し、スライド封印部材220のスライドを規制するものである。
【0076】
さらに、カバー体210の図示横方向の上方の側壁板の一側端および上方の側壁板の一側端と対向する下方の側壁板の一側端には、L字状の係合突片217が外側に向かって突設され、この係合突片217がボックス状主体190の係合段差溝195に落し入れられるようになっている。より具体的に説明すると、図7(A)に示すように、係合突片217は、カバー体210の上下部の側壁の縦巾方向の垂直片217bと横巾方向の水平片217aとによってL字状となっている。
【0077】
また、上述した係合段差溝195の第1段差溝195aは、その入口の横巾寸法が上記水平片217aよりも若干大きくなっており、その深さ方向の寸法は、第1段差溝195aの底面に水平片217aを当接させたときにパターン被覆板212がコネクタ151a〜151iの上端部よりも高い位置で且つ係合段差溝195を構成するボックス状主体190の部材に邪魔されることなく横方向にスライドできる寸法である。また、第2段差溝195bは、その横巾寸法が水平片217aとほぼ同じであり、また、高さ方向の寸法は、パターン被覆板212の裏面が主基板151の上面に当接した状態で垂直片217bの上端が第1段差溝195aの上端から突出しない高さ寸法である。なお、図7(A)に示す第2段差溝195bにおいては、主基板151のやや上部に切欠195cが形成されているが、必ずしもこの切欠195cは必要ではない。
【0078】
しかして、図7(B)に示すように、係合突片217の水平片217aを係合段差溝195の第1段差溝195aに落し入れて第1段差溝195aの底面に当接させる。この当接させた状態では、パターン被覆板212を主基板151のコネクタ151a〜151iの上方位置に止めた状態となっている。その後、図7(C)に示すように、水平片217aを左横方向にスライドさせることにより、水平片217aが第2段差溝195bに落とし入れられると同時にパターン被覆板212のコネクタ貫通穴213がコネクタ151a〜151iの真上から貫通するように落とし入れられる。これによって、カバー体210をボックス状主体190に取り付けることができる。また、このとき、係合突片217の垂直片217bが第1段差溝195aと第2段差溝195bとの連通部を閉塞した状態となっているので、係合段差溝195から異物を内部に侵入させることはできない。逆に、取り外す場合には、カバー体210を上方に持ち上げた後に右方向にスライドさせ、さらに持ち上げることにより、簡単に取り外すことができる。
【0079】
ただし、カバー体210をボックス状主体190から分離できる前提としてカバー体210に設けられた開放防止突起245が挿通可能な位置に上述した切欠部222があることが必要である。従って、スライド封印部材220の切欠部222ではない板状部221の下方に位置している開放防止突起245が板状部221に形成された切欠部222の下方に位置するまでスライド封印部材220をスライドして切欠部222の位置を開放防止突起245が挿通可能な位置にする必要がある。
【0080】
このとき、ボックス状主体190とカバー体210とを組み合わせた状態で、開放防止突起245が切欠部222を挿通不能な位置、すなわち、開放防止突起245がスライド封印部材220の切欠部222ではない板状部221の下方に位置している状態では、スライド封印部材220をスライドしようとしても板状部221の外側面から外側に突設されたスライド切除部223とカバー体210に設けられたスライド防止突起246とが当接してスライド封印部材220をスライドすることができない。この実施の形態では、スライド切除部223を切除することによりスライド封印部材220をスライド可能状態とし、切欠部222の位置を開放防止突起245が挿通可能な位置となるまでスライド封印部材220を移動させることによりカバー体210をボックス状主体190から分離可能な状態(開封可能状態)となる。
【0081】
なお、この実施の形態では、スライド防止突起246をカバー体210に突出形成しているが、ボックス状主体190にスライド防止突起246を突出形成するように構成してもよい。この場合には、スライド封印部材220をスライドして切欠部222の位置を開放防止突起245が挿通可能な位置となることを規制する位置(例えば、板状部221にと突設されたスライド切除部223と当接する位置)にスライド防止突起246が突出形成される。しかし、この実施の形態のように、カバー体210にスライド防止突起246を突出形成し、開放防止突起245とスライド防止突起246とを近くに位置させることによりスライド封印部材220の操作中における開放防止突起245、スライド防止突起246、切欠部222、およびスライド切除部223の位置関係を容易に把握でき、作業性が向上する。
【0082】
また、この実施の形態では、スライド切除部223をスライド封印部材220の板状部221のボックス状主体190に近い位置に突出形成し、スライド封印部材220の厚み方向において切欠部222と重なる位置となっているが、突出形成する位置はこの例に限らず、スライド封印部材220の板状部221の外側で、且つ、スライド方向において各切欠部222の間に位置していればどの位置に突出形成してもよい。例えば、スライド切除部223をスライド封印部材220の板状部221の外側のボックス状主体190から遠い位置でスライド封印部材220の厚み方向において切欠部222と重ならない位置に突出形成してもよく、この場合には、カバー体210とボックス状主体190とを組み合わせたときにカバー体210に突出形成するスライド防止突起246の側面(カバー体210の側面と対向していない面)とスライド切除部223の側面(スライド封印部材220の板状部221の外側に対向していない面)とが当接する大きさのスライド防止突起246を形成するように構成すればよい。
【0083】
また、図示縦方向の両方の側壁板211からカバー体210を変形させながら無理やり持ち上げて隙間を作り不正改造しようとしても、水平片217aが第2段差溝195bの上面内側に当接し、その当接させた状態で側面から異物を挿入しようとしても側壁板211によって主基板ボックス150の側方から挿入することができないので、結局不正行為を確実に防止することができるものである。また、上記のような係合突片217と係合段差溝195とによる係合部を設けることで、最終的に止着する止着部(例えば、スライド封印部材220と開放防止突起245)の設置数を少なくすることができるため、コストダウンを図ることができると共に組付け作業が容易となるものである。
【0084】
なお、上方が開放されたボックス状主体190と下方が開放されたカバー体210を上記したように閉塞した状態においては、ボックス状主体190の全周側壁とカバー体210の全周側壁とが側方から見て重畳するようになっている。このことは、側方から見てボックス状主体190とカバー体210との間に隙間が形成されていないということを意味し、ボックス状主体190とカバー体210との間に隙間が生じるのは、カバー体210の背面側から見たとき(図5の右から左方向に見たとき)であり、この場合、主基板151に対して垂直方向となるため、仮にボックス状主体190とカバー体210との隙間から細い針金状の異物を挿入しようとしても、その異物を直角に折り曲げなければ主基板151の内部に実装される電子部品に到達することができないので、本実施形態のような主基板ボックス150は、不正行為を行い難いという利点がある。
【0085】
ここで、上記のように構成される主基板ボックス150に設けられたスライド封印部材220について説明する。図8(A)は、スライド封印部材220をボックス状主体190に取り付けていない状態で正面、側方、および、上方から見た断面図であり、図8(B)は、スライド封印部材220をボックス状主体190に取り付けた状態で側方から見た断面図である。
【0086】
図8(A)に示すように、ボックス状主体190の外側面にはレール沿設部235が突設され、レール沿設部235の先端部(ボックス状主体190の外面から遠い側の部分)は、上下二又に分かれた突起部として、上側突起236および下側突起237が形成されている。すなわち、レール沿設部235の先端部(ボックス状主体190から遠い側の部分)は、ボックス状主体190の外面に対向するように上下両側に突出した上側突起236および下側突起237が設けられる。また、スライド封印部材220は、上側突起236および下側突起237を挿通可能な程度の中空部を有する中空状の部材により構成される。スライド封印部材220をボックス状主体190に取り付けるときには、スライド封印部材220の側方からレール沿設部235に突設した上側突起236および下側突起237を挿入する。このとき、上側突起236および下側突起237と、中空状に形成されたスライド封印部材220の中空部の内側面と、が係合することにより、スライド封印部材220がボックス状主体190の外面の所定辺に沿って設けられたレール沿設部235に取外し不能に設けられる。
【0087】
また、レール沿設部235のボックス状主体190の外側面と対向するとともにスライド封印部材220の中空部の内側と当接する側面には、スライド封印部材220の一方向へのスライドのみを可能とする逆行防止フック238が突設されている。この実施の形態では、レール沿設部235の側面の所定の位置からスライド封印部材220のスライド可能な方向に対して所定の角度を有するように突設形成される。また、レール沿設部235に突設した逆行防止フック238のスライド封印部材220のスライドを可能とする側にはたわみ溝239が形成され、逆行防止フック238がスライド封印部材220の中空部の内側面に形成された逆行防止突部224と当接したときに、たわみ溝239の内部方向に歪められる。
【0088】
また、レール沿設部235は、例えば、不透明の樹脂(不透明でなくてもよい)により形成され、レール沿設部235に突設する逆行防止フック238も同様の材質を有するため、弾性を有し、逆行防止突部224と当接してたわみ溝239の内部方向に歪められることによりたわみ溝239の外部方向(逆行防止フック238と当接する逆行防止突部224の方向)への応力が発生して、元の形状に戻る方向の力が働く。なお、逆行防止フック238は、後述する逆行防止突部224と係合し、スライド封印部材220を一方向にのみスライド可能にする。
【0089】
また、スライド封印部材220の中空部の内側面にはスライド封印部材220を一方向にのみスライド可能とする複数の逆行防止突部224が突設形成される。この実施の形態では、逆行防止突部224は、ボックス状主体190の外側面に対向する内側面にスライド封印部材220の幅方向に亘って突設し、スライド封印部材220のスライド可能な方向に対して緩やかな傾斜(例えば、ボックス状主体190の外側面に対して例えば15°程度の緩やかな傾斜)を有するとともに、スライド封印部材220のスライド不能な方向に対して急激な傾斜(例えば、ボックス状主体190の外側面に対して例えば90°程度の急激な傾斜)を有するように突設される。なお、スライド封印部材220をボックス状主体190のレール沿設部235に取り付けることによりレール沿設部235の側面に突設した逆行防止フック238と、スライド封印部材220の中空部の内側面に形成された逆行防止突部224と、が当接し、スライド封印部材220を逆行防止突部224の緩やかな傾斜を有する方向にのみスライド可能にする。
【0090】
なお、逆行防止フック238は、逆行防止突部224のスライド封印部材220のスライド可能な方向に対して緩やかな傾斜を有する面と、スライド封印部材220のスライド不能な方向に対して急激な傾斜を有する面と、の間に位置して急激な傾斜を有する面と係合することによりスライド封印部材220を固定し、この状態でスライド封印部材220をスライドさせると、逆行防止フック238がたわみ溝239の内部側に入り込む方向に歪められて逆行防止突部224の緩やかな傾斜を有する面に当接した状態で移動し、逆行防止突部224の頂点に達した後、さらにスライド封印部材220を同一方向にスライドすることにより、次に形成される逆行防止突部224の急激な傾斜を有する面と、緩やかな傾斜を有する面と、の間に移動するとともに、たわみ溝239の内部側に入り込む方向に歪められていた状態で発生した応力により元の形状に戻り、次に形成される逆行防止突部224のスライド封印部材220のスライド不能な方向に対して急激な傾斜を有する面と係合してスライド封印部材220の逆方向へのスライドを規制し、スライド封印部材220のスライドを一方向にのみ可能にする。
【0091】
また、この実施の形態では、スライド封印部材220を一方向にのみスライド可能とする逆行防止突部224がスライド封印部材220の中空部のボックス状主体190と対向する内側面に突設されるが、逆行防止突部224を形成する位置はレール沿設部235と当接する位置であればどこでもよい。この場合には、逆行防止突部224と当接するレール沿設部235の側面に逆行防止フック238を突設する構成とすればよい。例えば、スライド封印部材220の中空部の上部内側面、および/または、下部内側面に逆行防止突部224を突設し、上側突起236の上部表面、および/または、下側突起237の下部表面に逆行防止フック238を突設するように構成してもよい。
【0092】
また、スライド封印部材220の中空部の内側面に突設した逆行防止突部224と、レール沿設部235のボックス状主体190の外側面に対向する側面に突設した逆行防止フック238と、が係止することによりスライド封印部材220が自在にスライドすることが規制される。すなわち、スライド封印部材220をスライド可能な方向に押圧していない状態では、逆行防止フック238のスライド可能な方向に対して緩やかな傾斜を有する面と、スライド不能な方向に対して急激な傾斜を有する面と、の間に逆行防止フック238が位置し、逆行防止フック238のスライド可能な方向に対して緩やかな傾斜を有する面と、スライド不能な方向に対して急激な傾斜を有する面と、の2つの面の間で係合状態を形成することによりスライド封印部材220が自在にスライドすることを規制している。なお、この実施の形態における逆行防止突部224は、スライド封印部材220の板状部221に形成された複数の切欠部222のうちいずれかが所定の位置となったときに逆行防止フック238と係合してスライド封印部材220のスライドを停止可能となるように形成される。例えば、切欠部222が開放防止突起245の上方に位置して、開放防止突起245が切欠部222を挿通可能な挿通可能位置となったときに逆行防止突部224のスライド封印部材のスライド可能な方向に対して緩やかな傾斜を有する面と、スライド不能な方向に対して急激な傾斜を有する面と、の間に逆行防止フック238が位置して、係合状態を形成するような大きさで逆行防止突部224が形成される。
【0093】
また、スライド封印部材220からボックス状主体190の外側面に向かって突設する板状部221の複数箇所に切欠部222が形成される。この実施の形態では、図8(A)に示すようにスライド封印部材220の板状部221に同一の間隔を有するように4つの切欠部222が形成されている。また、各切欠部222の間にはスライド封印部材220の板状部221の外側面から外側に突設された人為的に切除可能なスライド切除部223が設けられている。また、スライド切除部223には、その表面にスライド封印部材220のスライド可能な方向から順に「1」〜「4」という刻印が形成されている。上述したように、この実施の形態では、スライド封印部材220が一方向にのみスライド可能な状態でボックス状主体190に取り付けられる。また、この実施の形態では、図8(A)および図9(A)に示すように、スライド封印部材220を図示左方向にのみスライド可能となるように逆行防止フック238および逆行防止突部224が形成され、切欠部222に対してスライド封印部材220のスライド可能な方向側にスライド切除部223が突設される。すなわち、スライド切除部223が突設される板状部221それぞれの間に切欠部222が形成される。例えば、「1」の刻印が形成されたスライド切除部223が突設される板状部221と、「2」の刻印が形成されたスライド切除部223が突設される板状部221と、の間に切欠部222が形成され、この切欠部222は、「1」の刻印が形成されたスライド切除部223を切除してスライド封印部材220をスライドさせたときに開放防止突起245が挿通可能となる挿通可能位置となるものである。
【0094】
また、図8(A)に示すようにカバー体210に設けられる開放防止突起245の上方には上述したスライド防止突起246が突設されている。また、図8(B)に示すようにボックス状主体190とカバー体210とを組み合わせたときに、開放防止突起245はスライド封印部材220からボックス状主体190の外側面に向かって突設する板状部221の下方となる位置に、スライド防止突起246は板状部221の上方となる位置に、それぞれ突設されている。また、図9(A)に示すように、開放防止突起245およびスライド防止突起246のカバー体210の幅方向(図9(A)の図示左右方向)の位置は異なるように突設される。すなわち、開放防止突起245およびスライド防止突起246のカバー体210の幅方向の位置を同じとなるように突設してしまうとスライド封印部材220をスライドさせて切欠部222が挿通可能位置に位置するときに切欠部222から開放防止突起245を視認することができない。従って、本実施形態のように開放防止突起245およびスライド防止突起246のカバー体210の幅方向の位置を異ならせることにより切欠部222から開放防止突起245が視認できたときに切欠部222を挿通可能位置にすることができ、ボックス状主体190とカバー体210との開封作業が容易になる。
【0095】
遊技場等で主基板ボックス150を主基板151の検査(出荷納入後にROMが正規のものか否かを検査する)のために開封するときには、スライド封印部材220をスライドして開放防止突起245がスライド封印部材220からボックス状主体190の外側面に向かって突設した板状部221の切欠部222ではない部分に覆われる封止状態で、開放防止突起245が切欠部222を挿通可能な位置までスライド封印部材220をスライドさせようとしても板状部221の上部に突設するスライド切除部223と、カバー体210の外側面に突設するスライド防止突起246と、が当接してスライド封印部材220のさらなるスライドが規制される。ところが、板状部221に突設するスライド切除部223の断面形状は、図8(A)に示すように板状部221に近い側では他の部分に比べて細くなるように形成され、人為的に切除可能である。例えば、図8(A)の図示左右方向に押圧することによりスライド切除部223の根元(スライド封印部材220の板状部221に近い側に応力が集中し、スライド切除部223を根元から折ることにより切除できる。このように、スライド防止突起246と当接するスライド切除部223を切除することにより規制が解除されて開放防止突起245が切欠部222を挿通可能な位置となるまでスライド封印部材220をスライドさせることができる。すなわち、ボックス状主体190とカバー体210とを分離できる。
【0096】
なお、この実施の形態では、スライド切除部223の根元から1〜2mm程度の部位を他の部位よりも細くし、それより外側を根元部より太くした断面形状のスライド切除部223とすることにより、スライド切除部223を側方より押圧したときに細い根元部に応力が集中し、根元部を容易に折ることができるように構成しているが、スライド切除部223の断面形状はこれに限らず、人為的に切除可能であればよい。例えば、スライド切除部223の断面形状を板状部221に近い側から外側(板状部221から遠い側)に向かうにしたがって広がった形状とすることにより、スライド切除部223の根元部(板状部221に近い側)を他の部分よりも細く形成し、側方から押圧したときに応力が根元部に集中するように構成してもよい。
【0097】
また、この実施の形態では、スライド封印部材220の一部を他の部分に比べて厚みが薄くなるように形成した脆弱部225を有する。脆弱部225を他の部分よりも厚みを薄く形成するため、スライド封印部材220を切断可能となり、スライド封印部材220の脆弱部225を切断することによりレール沿設部235の上側突起236および下側突起237と、スライド封印部材220の中空部の内側面と、による係合状態を解除させやすくなる。すなわち、スライド封印部材220をレール沿設部235から取り外しやすくなり、スライド封印部材220を交換することにより主基板ボックス150を再利用できるとともに、スライド封印部材220の交換作業が容易になる。
【0098】
また、ボックス状主体190とカバー体210とを組み合わせるときには、ボックス状主体190と、カバー体210と、を組み合わせた状態でレール沿設部235の側方からスライド封印部材220を挿入することにより上述したボックス状主体190とカバー体210とを係止する操作を行う。そして、スライド封印部材220をスライドすることにより、開放防止突起245の図示上方に板状部221の切欠部222ではない部分が位置する封止状態とすることによりボックス状主体190とカバー体210とを係合し、主基板ボックス150により主基板151を封止することができる。
【0099】
すなわち、図9に示すように、ボックス状主体190と、カバー体210と、を組み合わせた状態で(図9(A))、レール沿設部235の側方(この例では、レール沿設部235の右側方)からスライド封印部材220を挿入して、スライド封印部材220の中空部に上側突起236および下側突起237を挿入する(図9(B))。そして、スライド封印部材220からボックス状主体190の外側面に向かって突設する板状部221の下方(図9(C)にて図示奥方向)に開放防止突起245が位置するまでスライド封印部材220をスライド可能な方向(この実施の形態では、図9(C)にて図示左方向)にスライドする。スライド封印部材220を板状部221の下方に開放防止突起245が位置するまでスライドすることによりボックス状主体190とカバー体210とを分離しようとしても開放防止突起245が板状部221の下側面に当接し、開封可能状態とすることができない封止状態となる(図9(C))。
【0100】
なお、図9(C)でスライド封印部材220の板状部221に突設するスライド切除部223と、カバー体210の外側面に突設するスライド防止突起246と、が当接する位置にスライド封印部材220が停止している場合には、スライド封印部材220をさらにスライド可能な方向、すなわち、図示左方向にスライドさせようとしてもスライド切除部223とスライド防止突起246とが係合し、スライド封印部材220をスライドさせることができない。そのため、スライド防止突起246に当接するスライド切除部223を切除することによりスライド防止突起246と、スライド切除部223と、の係止状態を解除することによりスライド封印部材220をスライド可能とすることができる(図9(D))。図9では、図9(C)でスライド防止突起246に当接している「1」の刻印が形成されたスライド切除部223を図9(D)にて切除することにより、「1」の刻印が形成されたスライド切除部223と、スライド防止突起246と、の係合状態を解除し、スライド封印部材220をスライド可能にする。「1」の刻印が形成されたスライド切除部223を切除することにより、「2」の刻印が形成されたスライド切除部223が突設する板状部221のスライド可能な方向側(図9(D)において図示左方向)に位置する切欠部222を挿通可能位置にさせることが可能となる。
【0101】
そして、スライド封印部材220をスライド可能な方向にスライドさせて、切欠部222を開放防止突起245の上方(図9(E)にて図示手前側)に位置させて、切欠部222から開放防止突起245を視認可能な挿通可能位置とすることにより、ボックス状主体190とカバー体210とを分離可能な状態となる。すなわち、カバー体210を上方(図9(E)にて図示手前方向)に持ち上げることにより開放防止突起245を切欠部222から挿通させて板状部221の上方(図9(E)にて図示手前方向)に位置させることにより、開放防止突起245と、スライド封印部材220からボックス状主体190の外側面に向かって突設する板状部221の切欠部222ではない部分と、の係合状態を解除し、ボックス状主体190とカバー体210とを分離可能な開封可能状態となる。
【0102】
また、上述したように、この実施の形態では、スライド封印部材220をスライドさせて切欠部222が所定の位置となったときにスライド封印部材220を停止させるように構成されている。すなわち、図9(C)にて板状部221の切欠部222ではない部分の下方(奥方)に開放防止突起245が位置する封止状態、および、図9(E)にて板状部221に形成された切欠部222の下方(奥方)に開放防止突起245が位置して切欠部222から開放防止突起245が視認可能な開封可能状態、にてスライド封印部材220を停止させるような大きさの逆行防止突部224が形成されている。このように構成することにより、開封可能状態におけるボックス状主体190とカバー体210との取外し作業を容易にすることができる。
【0103】
また、「1」の刻印が形成されたスライド切除部223を切除した後にスライド封印部材220をスライドすることなく図9(E)の位置に停止させ、再びボックス状主体190とカバー体210とを組み合わせるときに「2」の刻印が形成されたスライド切除部223が突設する板状部221の図示左側に位置する切欠部222から開放防止突起245を挿通させた後、スライド封印部材220を図示左方向にスライドして開放防止突起245が板状部221の切欠部222ではない部分に覆われる封止状態となる。その後、再び開封可能状態とする場合には、「2」の刻印が形成されたスライド切除部223を切除してスライド封印部材220をスライド可能な状態にし、「3」の刻印が形成されたスライド切除部223が突設する板状部221の図示左側に位置する切欠部222を挿通可能位置に移動させることによりボックス状主体190とカバー体210とを分離可能な開封可能状態とすることができる。
【0104】
なお、この実施の形態では、ボックス状主体190とカバー体210とを分離可能な開封可能状態にするときに数が小さい刻印が形成されたスライド切除部223から順に切除する構成としているが、開放防止突起245の上方(図9(C)にて図示手前側)に位置する板状部221にスライド切除部223が切除されていない状態で突設する位置にスライド封印部材220を停止させていればスライド切除部223を切除する順序は問わない。しかし、刻印に応じた順序でスライド切除部223を切除することによりスライド切除部223の切除回数、すなわち、ボックス状主体190とカバー体210との分離回数を明確にすることができるとともに、ボックス状主体190とカバー体210とを組み合わせるときに開放防止突起245を切欠部222から挿通させてスライド封印部材220の板状部221の下方(図9(E)にて奥方)に位置させた後、同一の操作(例えば、スライド封印部材220を1回だけ(逆行防止突部224と係合している逆行防止フック238がスライド封印部材220をスライドすることにより次の逆行防止突部224と係合するまで)スライド)を行えばよいため、主基板ボックス150を開封する操作および封止する操作が容易になる。
【0105】
このようにしてボックス状主体190とカバー体210とを分離した後、再び切欠部222から開放防止突起245を挿通させ、スライド封印部材220をスライド可能な方向にスライドすることによりボックス状主体190とカバー体210とを封止状態とすることができる。なお、この実施の形態では、スライド封印部材220からボックス状主体190の外側面に向かって突設する板状部221には、4つのスライド切除部223と、4つのスライド切除部と、が交互に設けられている。そして、図9(A)〜図9(E)の操作を行ってボックス状主体190とカバー体210とを分離した後、再びボックス状主体190とカバー体210とを組み合わせて封印状態とする動作を4回行うことによりスライド切除部223全てが切除された状態となり、スライド封印部材220のスライドを規制できない状態となる。すなわち、ボックス状主体190とカバー体210とを封止状態とすることができなくなる。
【0106】
なお、スライド封印部材220の板状部221に突設するスライド切除部223および切欠部222の個数を増やすことも容易に実施し得る。その際には、スライド封印部材220に設ける逆行防止突部224の数は切欠部222およびスライド切除部223の数の2倍の数とし、各切欠部222を開放防止突起245が挿通可能な位置、挿通不能な位置でスライド封印部材220を停止できる位置に配置すればよい。
【0107】
また、スライド封印部材220がボックス状主体190およびカバー体210とは別個に形成されるため、スライド封印部材220の脆弱部225をニッパー等の工具で切断することによりレール沿設部235から取り外し、新たなスライド封印部材220をレール沿設部235のスライド不能な側(図9(A)にて図示右側)から挿入することにより、ボックス状主体190およびカバー体210とを再利用できる。
【0108】
なお、この実施の形態では、レール沿設部235の一側端が突出片部208に当接するように構成され、スライド封印部材220スライド封印部材220の脆弱部225を切断することによりスライド封印部材220をレール沿設部235から取り外す構成としているが、スライド封印部材220を切断することなく、レール沿設部235の一側端からスライド封印部材220を取り外し可能となるように主基板ボックス150を構成してもよい。例えば、突出片部208、前方突出片209、係合突片217を主基板ボックス150の内側面から内側方向に突出するように形成することにより、レール沿設部235の両側端が開放されるように構成してもよく、また、レール沿設部235の上側突起236および下側突起237、若しくはレール沿設部235を所定の位置から形成しないように、すなわち、スライド封印部材220の「4」の刻印が形成されたスライド切除部223を切除した後にスライド封印部材220をスライドさせて、切欠部222が開封可能位置に到達する位置(スライド封印部材220が突出片部208に当接する位置)のレール沿設部235の上側突起236および下側突起237、若しくはレール沿設部235を形成しないように構成することにより、スライド封印部材220をレール沿設部235のスライド可能な方向にスライドさせてレール沿設部235の一側端から取り外すことが可能となり、スライド封印部材220の交換作業にニッパー等の工具を必要としないため、作業が容易になる。
【0109】
また、主基板ボックス150の封止状態においては、スライド封印部材220の所定の部位(本実施形態の場合にはスライド切除部223)を切除しない限り、主基板ボックス150を開放できないようになっている。従って、主基板151の検査以外でスライド切除部223が切除されるような場合は、この切除により主基板151に不正が行われたことが即座に且つ確実に判別できるため、主基板ボックス150の防犯効果を高めることができる。
【0110】
また、この実施の形態では、レール沿設部235をボックス状主体190の外側面に突出形成させ、ボックス状主体190と一体的に形成されるが、ボックス状主体190の内側から一方向にのみ回転可能に構成されて取り外し不能なワンウェイネジ等によりレール沿設部235をボックス状主体190に螺着するように構成してもよい。この場合には、レール沿設部235を取り付ける位置に位置決め突起と位置決め穴とを設け、位置決めした後に螺着することが望ましい。このように構成することにより、ボックス状主体190の成型が容易になる。
【0111】
また、この実施の形態では、ボックス状主体190にレール沿設部235を突設し、スライド封印部材220をボックス状主体190に取り付けるように構成しているが、レール沿設部235をカバー体210に突設することによりカバー体210にスライド封印部材220を取り付けるように構成してもよい。この場合には、開放防止突起245および/または、スライド防止突起246をボックス状主体190に突設するように構成してもよい。しかし、この実施の形態のようにボックス状主体190にレール沿設部235を突設することには以下のような利点がある。すなわち、一般的に、主基板151を支持するボックス状主体190はIC等を実装した基板を収容するためにカバー体210に比べて厚み(深さ)が大きく、スライド封印部材220を取り付けたとしてもスライド封印部材220の大きさ(外径)にあわせてさらに厚くする必要がない。そのため、ボックス状主体190にスライド封印部材220を取り付けたことにより主基板ボックス150全体の厚みを増大させることなく主基板ボックス150を成型できる。
【0112】
また、上記した実施形態では、基板収容ボックスとして、遊技動作を制御する主基板151を収容するものを示したが、他の制御基板、例えば、ランプドライバ基板80、音声出力基板82、払出制御基板36、電源ユニット基板137、等を収容する基板ボックスに本発明の構成を適用しても良い。また、基板収容ボックスは、主体と蓋体とでコネクタ以外の回路基板の全域(例えば、電子部品の実装面、ハンダ面、コネクタのパターン面)を覆うものであれば良く、例えば、コネクタ貫通穴のクリアランスや放熱穴との極めて小さな開口が形成されていてもよい。したがって、コネクタ以外のグランドラインの一部やパターンが形成されていない基板の一部が多少ボックスから外部に露出していても、肝心のデータ線のパターンや実装部品が露出していなければ良い。なお、基板収容ボックスに収容される回路基板に設けられるコネクタの数も単数でも複数でも良い。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】本実施形態に係る弾球遊技機を示す正面図である。
【図2】弾球遊技機を示す背面図である。
【図3】主基板と各種制御基板および電気部品との関係を示すブロック図である。
【図4】機構板の下部構成部の背面から見て左側部分に取り付けられる電源ユニットおよび主基板ボックスの取付状態を示す斜視図である。
【図5】主基板ボックスの分解斜視図である。
【図6】主基板ボックスを示す正面図である。
【図7】主基板ボックスを構成するボックス状主体とカバー体との係合を説明するための断面図である。
【図8】(A)スライド封印部材220をボックス状主体190に取り付けていない状態で側方から見た断面図、(B)スライド封印部材220をボックス状主体190に取り付けた状態で一側方から見た断面図、である。
【図9】スライド封印部材の封印状態および開封可能状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0114】
1 弾球遊技機(遊技機)
9 遊技盤
150 主基板ボックス
151 主基板
160 横架突出板
161 補強リブ
162 挿入溝
163 規制突起
164 係合爪
165 L字状突起板
166 挿入溝
167 係合穴
190 ボックス状主体
191 底面板
192 位置決め突起
193 取付ボス
194 支持突起
195 係合段差溝
205 係合突起
206 係止レバー
207 係止爪
208 突出片部
209 前方突出片
210 カバー体
220 スライド封印部材
221 板状部
222 切欠部
223 スライド切除部
224 逆行防止突部
225 脆弱部
235 レール沿設部
236 上側突起
237 下側突起
238 逆行防止フック
239 たわみ溝
245 開放防止突起
246 スライド防止突起
250 取付台

【出願人】 【識別番号】000144153
【氏名又は名称】株式会社三共
【出願日】 平成16年6月15日(2004.6.15)
【代理人】 【識別番号】100084227
【弁理士】
【氏名又は名称】今崎 一司

【公開番号】 特開2006−231(P2006−231A)
【公開日】 平成18年1月5日(2006.1.5)
【出願番号】 特願2004−177473(P2004−177473)