トップ :: A 生活必需品 :: A63 スポ−ツ;ゲ−ム;娯楽

【発明の名称】 玉洗浄装置および洗浄方法
【発明者】 【氏名】菊池 俊一
【住所又は居所】東京都台東区東上野1丁目1番14号 大都販売株式会社内

【要約】 【課題】

【解決手段】玉洗浄装置1において、玉2を流下させる樋10の内面に玉を蛇行させる部材20を配設し、流下樋の上面に紫外線照射手段30を設ける。そして、玉の蛇行をバイパスするバイパス路23を流下樋10に並設する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
玉を流下させる樋の内面に玉を蛇行させる部材を配設し、該流下樋の上面に紫外線照射手段を設けた玉洗浄装置。
【請求項2】
さらに、玉の蛇行をバイパスするバイパス路を前記流下樋に並設したことを特徴とする、請求項1に記載の玉洗浄装置。
【請求項3】
前記紫外線照射手段は、波長域130〜240nmと波長域200〜300nmとにおいて発光スペクトルを有する紫外線を200mW・sec/cm以上照射できることを特徴とする、請求項1または2に記載の玉洗浄装置。
【請求項4】
前記紫外線照射手段と玉との距離が50mm以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の玉洗浄装置。
【請求項5】
流下する玉を蛇行させる部材を内面に配設した流下樋に玉を流下させつつ、紫外線照射手段で玉に紫外線を照射することからなる、玉洗浄方法。
【請求項6】
前記玉を循環使用させる場合、一回の紫外線照射時間が0.3秒以上であることを特徴とする、請求項5に記載の玉洗浄方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、玉洗浄装置およびそれを用いる洗浄方法に関し、より詳細には遊技場の玉循環供給装置内で玉を洗浄するのに好適な装置およびそれを用いた玉洗浄方法に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ遊技場の玉循環供給システムは、図8に示すように、複数の遊技台41を並置して一つの島42を形成し、その島42の各遊技台41で使用された玉2を、遊技台下部のドブ43に集め、ドブ出口に連通した揚送装置44の入口に送り、次いで揚送装置を通って出口から補給タンク45に送り、補給タンク45から自然傾斜を持たせたトヨ46に流下させ、再び各遊技台の貯留タンクに供給するようになっている。
【0003】
上記循環供給される玉は、使用を繰り返すうちに、さまざまな汚れが付着、堆積する。これによって、パチンコ玉に触る遊技者の手が汚れる、遊技台等の盤面が汚れる、盤面における玉の流れが滑らかでなくなる、送玉路内での玉の流れが滞る等の問題が発生する。
【0004】
循環する玉をオンラインで洗浄する方式として、遊技場のスペースを有効活用する観点から、図8の揚送装置44の内部に洗浄機構を組み込んだ揚送洗浄装置が使用するのが一般的である。
【0005】
従来の揚送洗浄装置では、揚送装置内に設置された研磨布やビーズ・ペレットへ玉の汚れを転着させたり、ブラシで払い落としたりすることにより洗浄や清浄化するので、汚れた研磨布やブラシは定期的(例えば毎日)交換、洗浄しなくてはならず、遊技場に大きな負担となっている。
【0006】
また、従来装置には一定の洗浄能力があるものの、パチンコ玉自体の清浄度は満足ゆくレベルにない。それは、表面の化学分析で相当量の汚れが検出されること、長時間の遊技により遊技者の手が汚れること、パチンコ台盤面のパチンコ玉の軌跡が汚れてくること等からも明らかである。
【0007】
上記の洗浄方法とは異なる技術として、実開昭59-38985号公報の考案がある。この考案は、位置規制部材と、それにより規制されながら揚送されるパチンコ玉へ紫外線を照射する紫外線灯とで構成される、紫外線を利用したパチンコ玉清浄化装置である。
【特許文献1】実開昭59-38985号公報(図1〜7)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記考案では、紫外線の種類、紫外線の照射量等の照射条件が定まらず、実効性に欠ける。また、パチンコ玉に付着した汚れとして、人の皮脂、タバコの煙、塵埃、油等の一般的なものを想定しているが、本発明者が知りえた汚れの実体と相違し、したがって実際の汚れに即応した洗浄装置として未完成である。また、上記公報に開示された実施例は、紫外線照射効率の低さ、玉のかみこみ、モータの過負荷等の機構的な問題が残る。
【0009】
特に前記公報の実施例1に示す流下樋上で紫外線を照射する場合には、玉の流下量に応じて、紫外線の照射時間にばらつきが出る。玉の流速が速いときには、実効的な紫外線照射が難しい。流下樋上で玉が混雑する場合にも、錯綜した玉で紫外線照射が阻害される。さらには、系への玉供給に問題を生じる。
【0010】
本発明の目的は、紫外線照射を用いた玉洗浄装置において、効率的な紫外線照射を可能として、洗浄・清浄化能力の優れた装置を提供することである。また、該装置を用いた玉洗浄方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、請求項1の発明においては、玉を流下させる流下樋の内面に玉を蛇行させる部材を配設し、該流下樋の上面に紫外線照射手段を設けた玉洗浄装置を提供する。流下樋内の玉を蛇行させる部材が玉の流下速度を抑えることによって、紫外線照射時間を確保する。さらに、流下する玉の減速は、流下樋出口での玉衝突の衝撃も緩和する。また、玉の蛇行は、玉の紫外線照射領域からのすり抜けを防止し、流下する玉全体への均一な紫外線照射をもたらす。
【0012】
流下樋の設置場所は、その設置が可能なところであれば特に制限されない。図6のパチンコ玉循環供給システムであれば、例えば島下部のドブ43や島上部のトヨ46の位置である。これらの位置に設置すれば、従来の揚送洗浄装置の代替または洗浄の補完施設として、本洗浄装置の効果を最大限に発揮する。
【0013】
請求項2の発明は、玉の蛇行をバイパスするバイパス路を前記流下樋に並設したことを特徴とする。流下樋の玉流下量が増量した際には、余剰の玉がバイパスに流れることによって、流下樋内での玉の停滞や閉塞を防止する。これにより、本洗浄装置は、玉の流下量が増減しても、常に一定量以上の紫外線照射を確保できる。
【0014】
請求項3の発明は、前記紫外線照射手段が、波長域130〜240nmと波長域200〜300nmとにおいて発光スペクトルを有する紫外線を200mW・sec/cm2以上照射することを特徴とする。
【0015】
前記紫外線照射手段の第一の波長域と第二の波長域が重複しているが、重複している波長域を使用する場合には1種類のスペクトルでよく、重複しない波長域を使用する場合には、2種類のスペクトルを使用する意味である。
【0016】
本請求項の玉洗浄装置は、紫外線照射条件を最適にしたので、効率的な洗浄が可能になる。すなわち、本発明者は、パチンコ玉に付着する汚れを分析した結果、汚れには実開昭59-38985号に記載されたような人の皮脂やタバコの煙の他に、ポリエステル、ポリアミド等のプラスチック成分や塗料の原料が多く含まれていることを見出した。請求項3の装置は、紫外線照射手段の特徴をより明確にしたことによって、従来全く想定していなかった、しかも強固に付着するプラスチック系汚れを容易に除去することができる。また、紫外線照射は、玉表面の殺菌にも有効である。
【0017】
したがって、本洗浄装置の洗浄の対象は、人の皮脂、タバコのニコチン・タール成分、機械油の他に、ポリエステル、ポリアミド、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル等のプラスチックを含み、さらに大腸菌、ビブリオ菌、レジオネラ菌のような細菌、ウイルス、真菌(カビ)等の微生物、ならびに硫化メチル、二硫化メチル、メチメルカプタン、プロピオン酸、トリメチルアミン等の臭気成分を包含するものである。
【0018】
請求項4の発明は、流下する玉と前記紫外線照射手段との距離が50mm以下であることを特徴とする。
【0019】
請求項5の発明は、流下する玉を蛇行させる部材を内面に配設した流下樋に玉を流下させつつ、紫外線照射手段で玉に紫外線を照射することからなる、玉洗浄方法である。この洗浄方法は、紫外線照射面積を確保しているので、玉に効率的に紫外線を照射することができる。
【0020】
請求項6の発明は、前記玉を循環させる場合に、一回の紫外線照射時間が0.3秒以上であることを特徴とする。玉が補給経路内を循環する場合の一回の照射時間を特定している。有機物系汚れ成分の除去された玉表面は、表面エネルギーの高い鋼が露出して親水性が増すので、親水性の高い有機系汚れ成分や各種菌は再付着し難くなり、疎水性の高い有機系汚れ成分は再付着するものの同じ汚れの付着条件において、紫外線の照射積算時間に比例して表面に再付着し難くなる。したがって、本発明は清浄度の延命効果も発揮する。本発明の装置では、一回の照射で洗浄する必要がないので、請求項6の発明のように、数回の循環によって洗浄を達成する場合、照射時間は著しく短くてよい。これは、設備の小型化や系の緩やかな運転に貢献する。
【発明の効果】
【0021】
各請求項の発明の作用効果は上記したとおりである。さらに、本洗浄装置でプラスチック系汚れを除去することは、以下の理由からも非常に有益である。玉にプラスチック系の汚れが一旦着くと、玉の回転や転動によって玉の表面に静電気が帯びやすくなる。それによって、空気中のほこり、すす、浮遊ゴミ、タバコのニコチン・タール成分、人の皮脂、パチンコ遊技場内の建材、玉の補給経路用部品、遊技台の部品等から剥離した汚れ成分が玉表面へより吸着されやすくなる。特に、空気中の炭素成分は、玉表面に付着したプラスチック成分上の静電気により吸い付けられ、黒色の汚れ物質となる。黒い汚れの堆積した玉は、補給経路のトヨを通過し、遊技台内を流れ、ドブに戻り、再びタンクに補給されるので、その経路上に有機物およびゴミ成分を運ぶ役目をする。その結果、有機物やゴミは経路上に堆積し、長期の運転においては玉循環経路に黒色プラスチック系塗料を塗布したような状態になる。本発明の洗浄装置は、玉のプラスチック系の汚れを除去するので、上記の汚染連鎖を断つことができる。
【0022】
本発明の洗浄装置によれば、洗浄された玉が、補給経路のトヨ、遊技台の盤面内、ドブ等を循環するうちに、これらの機器や器具に付着、堆積した汚れを洗浄するという効果も有する。したがって、本洗浄装置の長期運転後には、遊技台、トヨ、ドブ等の遊技台関連設備の全体を清浄にすることが可能である。特に遊技台盤面の黒い汚れを除去できることは、美麗な盤面の維持、メンテナンス作業の軽減等に有効である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の洗浄装置の一実施態様を、添付の図1〜4を用いて詳しく説明する。図1は、本発明の玉洗浄装置の一実施態様を示す外観斜視図であり図2は図1の装置のA−A‘矢視断面図、そして図3はB−B‘矢視断面図である。また、図4は、図1の装置の縦断面図である。本洗浄装置1の外観は、図1に示すように、ほぼ矩形で長尺のケーシング11A,Bによって形成される。ケーシング11は、底面および側面からなるケーシング本体11Aと、上蓋11Bとに分割でき、上蓋11Bがケーシング本体に嵌合されている。上蓋11Bを開けることによって、流下樋10、紫外線照射手段30等へアクセス可能である。
【0024】
流下樋10は、ケーシング本体11Aによって形成される、流下する玉2の送路である。流下樋10の底面は水平であるので(図4)、本装置の使用時には、玉2が自然流下するように流下樋を傾斜させる必要がある(図6および7)。なお、設置前に装置底面に傾斜をつけておいてもよい。
【0025】
図1の流下樋10の上流端面には、遊技台下部から来るアウト玉を受け入れるための導入口12を設けている。遊技台下部から導入口12へ玉2を回収する方法は、シュート、ホース、樋等の適宜の手段を採用することができる。一方、流下樋10の下流端面には、洗浄した玉2を排出するための排出口13を設ける。
【0026】
本発明の洗浄装置1の流下樋10の内面には、蛇行誘導部材20が配設される。図1では、蛇行誘導部材20として、流下方向に傾斜をつけた台形状の邪魔板を、樋の内側二面に交互に間隔をあけて配置している。これにより、玉2は、図3に示すように、左右の蛇行誘導部材20に交互に向かうように誘導される。流下樋10の内側面は、紫外線照射手段30から最も距離が遠いために紫外線の照射量が少ないが、蛇行誘導部材20は、玉2が当該領域を通ってすり抜けることを防止し、さらに紫外線強度の最も高い照射手段直下へ玉を誘導する。蛇行誘導部材20は、流下する玉の速度を減速する緩衝部材としても機能する。この機能は、一定の紫外線照射時間を確保する上で重要である。
【0027】
蛇行誘導部材20は、上記の例に限らず、いろいろな変形があり得る。例えば、パチンコ台盤面に打設する釘のように、流下樋10の底面にピンを立設してもよい。
【0028】
流下樋10へ供給される玉が過剰となる場合があることを想定して、流下樋10の側方に玉をバイパスするバイパス路23を並設することが望ましい。図1および2では、ケーシング本体11Aの底面央部に流下方向に沿って一枚の壁24を立設している。壁24によって、ケーシング本体11Aは流下樋10とバイパス路23とに区画される。壁24の長さは、ケーシング長よりも短く、ケーシングの上下流端において切り欠くようになっている。したがって、導入口12のすぐ下流は壁24によって流下樋方向とバイパス方向に分岐され、さらに壁24の下流端で再びバイパス路23の出口と流下樋とが合流する。図5のように、導入口から進入する玉の量が増えたとき、流下樋の間口を超える分はそのままバイパス路23を進入するので、流下樋が処理量以上の玉で停滞したり、閉塞したりすることが回避される。なお、バイパス路23は、ケーシング11の外側に設けてもよい。
【0029】
図2の流下樋10の流下方向に沿って吊架された円筒体は、紫外線照射手段30である。それは、装置天井に設置された薄肉金属製の照射手段サポート(図示せず)に掴持されている。
【0030】
紫外線照射手段30は、波長域130〜240nm、好ましくは170〜200nmと、波長域200〜300nm、好ましくは240〜260nmとにおいて発光スペクトルを有するものが好ましい。
【0031】
紫外線は、広い波長域において光化学反応により有機物を分解する作用を有するが、紫外線を利用して得られるオゾンおよび活性酸素は、プラスチック系を含む有機物を迅速に酸化分解することができる。本洗浄装置では、プラスチック系を含む全有機物を分解消失させるので、従来装置のような除去した汚れの再転着等の心配もなくなる。
【0032】
波長130〜240nmのエネルギーの高い紫外線は、空気中の酸素に効率よく吸収され、酸素をオゾンに変える作用を有する。一方、200〜300nmの波長の比較的長い紫外線は、生成したオゾンに効率よく吸収され、特に光吸収の係数は240〜260nmで最大となり、オゾンを活性酸素に変える作用を有する。したがって、上記二帯域に発光ピークを有する紫外線照射手段を用いれば、玉に付着したプラスチック系有機物の汚れを効率よく除去することができる。しかも、この波長域の紫外線は殺菌効果も有する。
【0033】
紫外線照射手段30の具体的な候補としては、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、エキシマランプ、パルスドキセノンランプ等があり、これらを一定の紫外線照射条件(上記の発光スペクトル、および下記の露光量)を満足する態様で使用する。なお、ランプの形状は、設置形態に応じて直管型、U字型、N字型、W字型、グリッド型等が適宜採用される。
【0034】
この中で、低圧水銀ランプが以下の2点の理由から好適である。まず、低圧水銀ランプは、水銀の共鳴線である253.7nmの光が最強のスペクトル線であり、オゾン分解用に好適である。さらに、低圧水銀ランプは、もう1つの共鳴線184.9nmの光を放出しており、この光が空気中の酸素から光化学反応でオゾンを生成させる。よって、低圧水銀ランプは、スペクトル強度の高い184.9nmと253.7nm線の両方を玉の洗浄に利用できる。
【0035】
一方、本洗浄装置1において、玉2の殺菌を最大限に発揮するためには、紫外線照射手段は254nm付近に発光スペクトルを有するものが好ましい。低圧水銀ランプは殺菌効果の面からも好ましい。
【0036】
本洗浄装置1は、上記紫外線照射手段30を、200mW・sec/cm以上、好ましくは450mW・sec/cm以上の露光量で放出するように設置する。露光量が200mW・sec/cmより少なすぎると、プラスチック系有機物の分解、揮散する能力不足となる場合がある。なお、単独の紫外線照射手段では露光量が足りない場合には、複数の紫外線照射手段を並列すればよい。
【0037】
紫外線照射手段30から発生した紫外線は、大気中に容易に吸収されやすいので、本洗浄装置1は、搬送される玉2に近接するほど有利である。具体的には、紫外線照射手段30と玉2との距離で50mm以下が好ましく、特に好ましくは5mm〜15mmである。
【0038】
紫外線照射手段30の背面には紫外線反射板を設けることが、紫外線の玉への照射効率を向上させる点で有利である。具体的には、紫外線照射手段の上方またはケーシング上蓋の内面に、鏡面加工したアルミニウム板を設置するかまたはアルミ箔で覆うとよい。
【0039】
紫外線照射手段30の近傍にオゾン発生器(図示せず)を付設することも可能である。オゾン発生器により発生するオゾンを紫外線照射手段30に供給すると、プラスチック等の有機物を分解する活性酸素の供給源となる。
【0040】
図1に戻って、上蓋11Bの央部に、長手方向に沿って仕切り板を垂下し、その上流に1個の側窓31を切り欠いている。この窓壁31は、紫外線照射手段30によって生成されるオゾンおよび有機物の分解ガスの排気口として機能する。
【0041】
窓31の横に、紫外線照射手段30で作られたオゾンや有機物分解ガスを吸収するための集塵装置33を設置すると、樋内のオゾンが大気へ放散されることがない。集塵装置33には、例えば高濃度オゾン用触媒や活性炭を使用する。集塵装置33の集気を助長するために、ケーシング下流端に吸引ファン34を設けてもよい。
【0042】
本洗浄装置1のバイパス路上には、流下方向に間隔をあけて複数のドレープ32を垂下している。窓31から排気されたオゾン等は、ドレープの間を迂回しながら流下樋内を通り過ぎる間に分解される。
【0043】
上記洗浄装置1の使用方法を説明する。まず、図6を用いて、本洗浄装置を遊技台下部のドブ43内に設置した例について説明する。遊技台41の下部から来る玉2は本洗浄装置1の導入口12より進入し、流下する玉2を蛇行させる部材20を内面に突設した流下樋10を流下する。その際、玉2は、紫外線照射手段30からの紫外線に曝露される。該紫外線ならびに該紫外線により発生するオゾンおよび活性酸素によって、玉表面の有機物は分解され、かつ玉表面の殺菌がなされる。特に、紫外線照射手段30から波長域130〜240nmと波長域200〜300nmとにおいて発光スペクトルを有する紫外線を200mW・sec/cm以上照射することが好ましい。
【0044】
紫外線の照射時間は、必要な紫外線露光量に応じて決められる。玉2は玉循環供給システム40内を循環するので、玉を紫外線照射手段30で一度に洗浄する必要はない。具体的には、一回の照射時間が、通常、0.3秒以上、好ましくは1秒以上、さらに好ましくは10秒以上でも、循環運転により洗浄効果が得られる。
【0045】
なお、1回で洗浄効果を得るには、通常、15秒以上、好ましくは30秒以上、さらに好ましくは3分以上の照射時間を設けるのがよい。
【0046】
次に、図7を用いて、本洗浄装置1を遊技台上部のトヨ46に設置した例を説明する。本実施形態は、本洗浄装置の向きが逆な以外は、図6の設置例と同じである。図6との相違のみを以下に説明すると、玉循環供給システム40の揚送装置出口と本洗浄装置の導入口12とが連通し、排出口13が各遊技台の貯留タンクと連通している。
【0047】
揚送装置44を登った玉2は、導入口12から流下樋10内へ進入し、第一の実施形態と同様にして、紫外線洗浄に曝される。洗浄後の玉2は、排出口13から排出され、そのまま各遊技台の貯留タンクに向かう。
【産業上の利用可能性】
【0048】
以上、本発明の実施の形態を遊技場の遊技玉を例にして詳細に説明したが、本洗浄装置の用途はそれに限定されない。玉が鋼製または金属メッキされたものであれば制限無く、本洗浄装置によって洗浄や清浄化が行うことができる。
【0049】
本発明の洗浄装置は、玉の汚れを除去する以外にも下記の効果も有する。例えばパチンコ遊技場は、不特定多数の人間が頻繁に出入りし、長時間遊技することにより、遊技中にトイレを利用し、外部から病原菌を持ち込む等して、衛生的に良い環境といえない。不衛生な環境の中で玉に不特定多数の人間が接触するため、玉は細菌や真菌類(カビ)の繁殖や感染の媒体となりうる。最近の細菌やウイルスが蔓延しても対応策が容易には見つからない事例が発生しており、今後の玉洗浄装置には、殺菌能力を有するものも望まれる。本洗浄装置は、使用する紫外線が玉表面を殺菌するとともに、紫外線の照射された玉近傍で生成されオゾンとオゾンの分解によって生成された活性酸素もまた玉表面に付着した菌を死滅させる。したがって、本洗浄装置は、玉の殺菌用途用にも好適である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の玉洗浄装置の一実施態様を示す外観斜視図である。
【図2】図1の装置のA−A‘矢視断面図である。
【図3】図1の装置のB−B‘矢視断面図である。
【図4】図1の装置の縦断面図である。
【図5】図1の装置のバイパスの使用状態を示す横断面図である。
【図6】図1の洗浄装置の設置例を示す、玉循環供給装置の概略斜視図である。
【図7】図1の洗浄装置の他の設置例を示す、玉循環供給装置の概略斜視図である。
【図8】従来の玉洗浄装置の概略斜視図である。
【符号の説明】
【0051】
1 玉洗浄装置
2 玉
10 流下樋
11 ケーシング
12 導入口
13 排出口
20 蛇行誘導部材
23 バイパス路
24 壁
30 紫外線照射手段
31 窓
32 ドレープ
33 集塵装置
34 吸引ファン
40 玉循環供給システム
41 遊技台
42 島
43 ドブ
44 揚送装置
45 補給タンク
46 トヨ
【出願人】 【識別番号】501005966
【氏名又は名称】大都販売株式会社
【住所又は居所】東京都台東区東上野1丁目1番14号
【出願日】 平成16年6月15日(2004.6.15)
【代理人】 【識別番号】100106448
【弁理士】
【氏名又は名称】中嶋 伸介

【公開番号】 特開2006−129(P2006−129A)
【公開日】 平成18年1月5日(2006.1.5)
【出願番号】 特願2004−176392(P2004−176392)